JPH0516339A - インクジエツト記録装置用記録ヘツドユニツトおよびインクジエツト記録装置 - Google Patents

インクジエツト記録装置用記録ヘツドユニツトおよびインクジエツト記録装置

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JPH0516339A
JPH0516339A JP25671091A JP25671091A JPH0516339A JP H0516339 A JPH0516339 A JP H0516339A JP 25671091 A JP25671091 A JP 25671091A JP 25671091 A JP25671091 A JP 25671091A JP H0516339 A JPH0516339 A JP H0516339A
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Makoto Takemura
誠 竹村
Hiroharu Terasawa
弘治 寺沢
Hideo Fukazawa
秀夫 深沢
Katsuyuki Yokoi
克幸 横井
Tetsuji Kurata
哲治 倉田
Kazuhiko Shinoda
和彦 篠田
Koichiro Kawaguchi
川口  浩一郎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の記録ヘッドを用いて記録を行うシリア
ルプリンタ形態の記録装置にあって、記録ヘッドの取付
けないし位置決めを簡単な構成で確実に行えるようにす
る。 【構成】 複数のインクジェット記録ヘッド(10)を搭載
するキャリッジ(201) に、それぞれの位置決め基準とな
る部分(217,218,231')を設けるとともに、複数の記録ヘ
ッド(10)を覆って保護し、かつそれらを前記部分に対し
て付勢するためのカバー部材(205) を設ける。これによ
り、保護用のカバー部材(205) を単に操作すれば、複数
の記録ヘッド(10)の位置決めも完了することにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置に関し、特に、電子タイプライタ,ワードプロセッ
サ,ファクシミリ,複写機等の情報記録装置として用い
られるインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【背景技術】紙,OHP 用シートなどの被記録媒体(以下
記録紙または単に紙ともいう)に対して記録を行う記録
装置は、種々の記録方式による記録ヘッドを搭載した形
態で提案されている。これら記録方式には、ワイヤード
ット方式,感熱方式,熱転写方式,インクジェット方式
などがある。
【0003】この中でも、特にインクジェット方式は、
記録用紙に直接インクを噴射するものであり、ランニン
グコストが安く、記録動作が静かである等の利点を有し
た記録方式として注目されている。
【0004】また、近年のインクジェット記録装置、と
りわけ記録ヘッドにあっては、その製造が、半導体ディ
バイスにおける成膜技術やマイクロ加工技術によって行
われるようになり、より小型でかつ廉価な記録ヘッドが
実現されつつある。そのような記録ヘッドを複数用い
て、カラー記録または中間調記録を行う記録装置も実現
されつつある。これに伴ない、装置自体の構成も小型か
つ簡潔なものとが要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、記録
ヘッドが複数設けられたインクジェット記録装置の記録
品位を向上することにある。
【0006】本発明の他の目的は、記録ヘッドの保護を
確実に行えるようにすることにある。
【0007】本発明のさらに他の目的は、複数設けられ
た記録ヘッドの取付けないし位置決めを簡単な構成で確
実に行えるようにすることにある。
【0008】本発明のさらに他の目的は、記録品位向上
のため正しく位置決めされている複数の記録ヘッドに対
し、簡単かつ確実に電気接続部の結合を行わせることが
可能でかつ位置精度の狂いも生じさせないようにするこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明イン
クジェット記録ヘッドユニットは、色または濃度を異に
するインクに対応して複数設けられた記録ヘッドと、該
複数の記録ヘッドを着脱可能に保持するとともに、前記
保持状態での前記複数の記録ヘッドのそれぞれの位置決
め基準となる部分を有する当該保持部材と、該保持部材
に設けられ、前記複数の記録ヘッドを装着時に覆うこと
により保護を行うとともに、前記部分に対して付勢を行
うカバー部材とを具えたことを特徴とする。
【0010】また、本発明インクジェット記録装置は、
かかる記録ヘッドユニットと、前記保持部材を記録媒体
に対して所定方向に走査させる手段とを具えたことを特
徴とする。
【0011】これらにおいて、前記部分は3次元方向に
対応して複数設けられ、前記カバー部材は前記複数の部
分に対して前記記録ヘッドを押圧する少なくとも1つの
ばねを有するものとすることができる。
【0012】さらに、本発明インクジェット記録ヘッド
ユニットは、色または濃度を異にするインクに対応して
複数設けられた記録ヘッドと、該複数の記録ヘッドを位
置決めして保持するための保持部材と、該保持部材に設
けられ、前記記録ヘッドをその装着時に覆うことにより
保護を行うカバー部材と、前記複数の記録ヘッドのそれ
ぞれの電気的接続部材に対応して前記カバー部材に設け
られ、その閉動作に応じて前記記録ヘッドの電気的接続
部材に結合する電気的接続部材であって、前記保持手段
上に位置決めして保持された前記記録ヘッドの電気的接
続部材に対応して変位可能に前記カバー部材に取付けら
れた電気的接続部材とを具えたことを特徴とする。
【0013】また、本発明インクジェット記録装置は、
かかる記録ヘッドユニットと、前記保持部材を記録媒体
に対して所定方向に走査させる手段とを具えたことを特
徴とする。
【0014】これらにおいて、前記複数の記録ヘッドに
対応して設けられた複数の前記電気的接続部材は基板に
一体に設けられ、前記基板を前記カバー部材にガタをも
って取付けることにより前記複数の電気的接続部材の変
位を可能とすることができる。
【0015】また、前記保持部材は、該複数の記録ヘッ
ドを着脱可能に保持するとともに、前記保持状態での前
記複数の記録ヘッドのそれぞれの位置決め基準となる部
分を有し、該保持部材に設けられ、前記複数の記録ヘッ
ドを装着時に覆うことにより保護を行うとともに、前記
部分に対して付勢を行う第2カバー部材をさらに具え
る。
【0016】また、前記部分は3次元方向に対応して複
数設けられ、前記第2カバー部材は前記複数の部分に対
して前記記録ヘッドを押圧する少なくとも1つのばねを
有するものとすることができる。
【0017】なお、以上において、前記記録ヘッドは、
前記インクを吐出するために利用されるエネルギを発生
する素子として、前記インクに膜沸騰を生じさせる熱エ
ネルギを発生するための電気熱変換体を有するものとす
ることができる。
【0018】なお、後述する本発明の実施例において
は、インクジェット記録ヘッドユニットは保持部材であ
るキャリッジを中心に組立てられた部分である。その保
持部材ないしユニットは、予め装置に組込まれたもので
あっても、取外しが可能なものであってもよい。
【0019】
【作用】本発明によれば、ヘッド保護のためのカバー部
材を単に操作すればすべての記録ヘッドの位置決めが確
実になされることになる。
【0020】また、本発明の他の形態によれば、記録ヘ
ッド側の電気的接続部材とカバー部材側の電気的接続部
材とが多少位置がずれていたとしても、両者の結合に際
しカバー部材側の電気的接続部材がそのずれを許容して
変位するので、確実かつ容易な結合が行われる。また、
記録ヘッド側に無理な力を及ぼさず、従ってその位置精
度に狂いを生じさせることもない。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0022】図1は本発明の一実施例にかかるインクジ
ェット記録装置の模式的外観斜視図である。図1におい
て、メインケース2001は装置ケースの一部をなす。すな
わち、メインケース2001は、図2および図3にてインク
ジェット記録装置(以下、単に装置ともいう)のフレー
ムの一部に固定され、これによりこの装置の両端部分、
すなわち、記録紙が搬送される搬送経路に対応した部分
を除いた両端部分を被覆する。この両端部分のうち一方
には記録ヘッドのホームポジションが規定され、このホ
ームポジションが規定される部分には非記録時等に記録
ヘッドが位置し、また、記録ヘッドの吐出回復処理を行
なうための吐出回復ユニットが設けられる。これによ
り、装置ケースの一部が開けられ装置の保守点検等が行
われるときなど、不用意に記録ヘッドや吐出回復ユニッ
トに触れ、これらに位置ずれを生じたりこれら自体を傷
めたりすることを防止することができる。
【0023】中央部ケース2003は、同様に装置ケースの
一部をなし、主に記録ヘッドが移動する部分を覆う。中
央部ケース2003は、装置に対して簡易に脱着できるよう
設けられ、その一部には後述の排紙ローラに対応して設
けられる拍車が取付けられている。中央部ケース2003が
装置に装着されることにより、この拍車は適切な押圧力
をもって排紙ローラを圧接することができる。給紙蓋20
05は装置ケースの一部をなし、開閉自在に設けられる。
給紙蓋2005は、その略矩形の形状における図中手前側の
辺の両端が軸支され、これを回動軸として図中上方側へ
開けられ所定の角度で保持されるように設けられる。そ
して、給紙蓋2005は、この角度で保持された状態で後述
の給紙トレイとほぼ直線状となり、これにより、記録紙
を載置することが可能となる。インク蓋2007は、装置手
前側に設けられ、装置ケースの一部を構成する。インク
蓋2007は、装置手前側の下部に設けられる軸によって回
動自在に軸支される。これにより、蓋2007を必要に応じ
てを手前側へ開けることができる。この結果、装置内部
に収納されるインクカートリッジの装着および取り外し
といった脱着動作を行うことが可能となる。
【0024】排紙トレイ2009は装置に対して着脱自在に
装着される。すなわち、排紙トレイ2009は装置後部にお
いて所定の角度を有して装着され、これにより記録を終
了した記録紙を順次積層することができる。操作部2011
は、装置手前のメインケース2001の一方に設けられる。
操作部2011は装置の状態等の情報を表示する表示部2011
B と装置に対する各種指令を入力するためのキー2011A
とを具える。
【0025】図2および図3は、本発明の一実施例にか
かるインクジェット記録装置を図1に示した装置カバー
を除いて示す図であり、それぞれ側方から視た断面図お
よび上面図である。なお、図3では、記録ヘッドとこれ
を載置して移動するためのキャリッジ、およびこれらの
移動のための駆動系が省かれている。
【0026】図2および図3において、給紙トレイ601
は、図1に示した給紙蓋2005が開けられた状態(図2お
よび図3には図示されない)で、この給紙蓋2005ととも
に給紙部を構成する。給紙トレイ601 は、その給紙方向
における後端部に設けた回動軸601Aが、装置のフレーム
をなす側板2017によって回動自在に軸支され、また、給
紙トレイ601 の前端は、ばね602 によって図2中上方に
付勢されている。これら構成により、給紙トレイ601 上
に積層される記録紙(図2および図3には図示されな
い。また、以下において、記録紙はプラスチックシート
等を含み、広く被記録媒体を意味する)は、その先端が
ピックアップローラ604 に押圧される。なお、上述した
給紙機構において、図3に示される601Cは記録紙のサイ
ズに応じて給紙を案内するためのガイド板であり、601D
はガイド板601Cが記録紙のサイズに応じて移動するため
の溝である。
【0027】ピックアップローラ604 は、半月ローラ60
4Aおよびアイドラローラ604Bの1対のローラからなり、
半月ローラ604Aは図2に示されるように、その横断面が
円の一部を切欠いた形状を有し、アイドラローラ604B
は、その横断面が半月ローラ604Aの円周部分の径よりわ
ずかに小さな径の円形状を有する。ピックアップローラ
604 は、給紙トレイ601 の前端近傍に所定の間隔をおい
て2個設けられ、これらピックアップローラ604 は、記
録紙が給紙される方向と垂直な方向に延在するピックア
ップローラ軸604Cに固定される。ピックアップローラ軸
604Cの一端はフレーム2017の一部に回動自在に支持さ
れ、他端はクラッチ619 と接続する。これにより、不図
示のモータの駆動力はクラッチ619 を介してピックアッ
プローラ軸604Cに伝達され、ピックアップローラ604 を
回転させることができる。
【0028】給紙トレイ601 上に積層される記録紙は、
上述のように、ピックアップローラ604 に押圧されてい
る。このためピックアップローラ604 が回転すると、記
録紙はまず、半月ローラ604Aの切欠き部と円周部の連結
部である肩の部分によって押し出され、さらにピックア
ップローラ604 と、図18および図19にて詳述される分離
板605 との協働によって記録紙搬送路へ送り出される。
【0029】紙送りローラ606 は、記録紙の搬送路上ピ
ックアップローラ604 の後流側に配設される。紙送りロ
ーラ606 は、図3に示されるように、搬送される記録紙
の幅方向において所定の間隔を有して4個配設され、こ
れら4個の紙送りローラ606は紙送りローラ軸606A(図
3には図示されない)に固定されている。これにより、
不図示の紙送りモータの駆動力が紙送りローラ軸606Aに
伝達され、紙送りモータ606 を回転させることができ
る。
【0030】ピンチローラ607 は紙送りローラ606 のそ
れぞれに対応して設けられ、その円周面を紙送りローラ
606 の円周面に当接するように配設される。ピンチロー
ラホルダ611 はピンチローラ607のそれぞれに対応して
設けられ、その一方の端部でピンチローラ607 を回動可
能に軸支する。キャリッジレール613 は、後述されるキ
ャリッジの移動領域にわたって延在するように設けられ
る。ピンチローラホルダ611 はその他方の端部をキャリ
ッジレール613 によって軸支され、また、キャリッジレ
ール613 とピンチローラホルダ611 との間に保持される
ばね614 によって、図2中斜め下方に付勢されている。
これにより、ピンチローラ607 は、紙送りローラ606 と
の間に搬送されてくる記録紙を紙送りローラ606 へ押圧
し、紙送りローラ606はこの押圧力によって生じる記録
紙との間に生ずる摩擦力によって記録紙を搬送すること
ができる。
【0031】記録紙の記録面を規制するためのプラテン
608 は、記録紙搬送路上において紙送りローラ606 等の
下流側であって後述の記録ヘッドに対向可能な部位に配
設される。さらに、プラテン608 の後流側には、排紙ロ
ーラ609 が設けられる。排紙ローラ609 は図3に示すよ
うに、搬送される記録紙の幅方向に所定間隔を有して9
個配設され、これらは排紙ローラ軸609Aに固定される。
排紙ローラ軸609Aは不図示のモータによって回転し排紙
ローラ609 を回転させる。これにより、排紙ローラ609
と図1に示した中央部ケース2003によって保持される拍
車との協働によって図1に示した排紙トレイ2009へ記録
紙を排紙する。
【0032】以上説明した記録紙搬送路において、給紙
トレイ601 上に積層される記録紙は、ピックアップロー
ラ604 と分離板605 とによって一枚づつ分離されて搬送
路へ給紙され、この給紙される記録紙は、紙ガイド608A
によって案内されながら紙送りローラ606 とピンチロー
ラ607 との間に搬送される。この搬送の間に、記録紙
は、紙端部検出センサレバー615 の一端に接触する。こ
の接触によるレバー615の他端の動作が紙端部フォトセ
ンサ617 による検出状態を変化させ、この検出状態の変
化によって記録紙の端部を検出することができる。ま
た、後述のキャリッジの下部には反射型の紙幅センサ62
3 が設けられており、これによって、搬送される記録紙
の紙幅を検出することができる。
【0033】紙送りローラ606 は、記録ヘッドによる記
録動作に応じて、例えば、記録ヘッドによる記録の1ラ
イン分の長さづつ記録紙を搬送し、これによって記録紙
上に文字,画像等の記録がなされて行く。この際、記録
紙は紙押え板ばね621 によってプラテン608 方向へ付勢
され、記録紙の記録領域を平坦に保つことができる。記
録のなされた記録紙は、排紙ローラ609 によって排紙ト
レイ上へ排紙される。
【0034】以上示した給紙トレイ601 から排紙ローラ
609、さらに図1に示した排紙トレイ2009に至る記録紙搬
送路は、図2から明らかなように、緩やかなV字状をな
しているため、記録紙の腰によって記録紙がプラテン60
8 に密着することができ、これにより、記録紙の記録領
域を平坦に保つことができる。
【0035】図2において、記録ヘッド部1は、図4に
て詳述される各インク色に対応した4つの記録ヘッドチ
ップを具える。これらヘッドチップは容易に着脱できる
よう、キャリッジ部200 のキャリッジ本体201 に装着さ
れる。203 はキャリッジカバーであり、また、205 はヘ
ッドカバーである。これらカバーがキャリッジ本体201
に装着されることによって、上記記録ヘッドチップへの
電気的接続および上記チップの位置決め,固定等がなさ
れる。キャリッジ本体201 の一部に取付けられるサブイ
ンクタンク300 は、インク供給系内の気泡の捕集および
キャリッジ移動に伴なってインク供給系内に生じる圧力
変動の緩衝を行ない、これにより、上記気泡や圧力変動
による影響を記録ヘッドに及ぼさないようにすることが
できる。キャリッジ本体201 は、ガイド軸213(図2(A)に
はその横断面のみが示される)と摺動可能に係合し、ま
た、キャリッジ本体201 にその一部が接続されるベルト
が不図示のキャリッジモータによって駆動される。これ
により、キャリッジ本体201 および上述した記録ヘッド
部1以下、キャリッジ本体201 に搭載される各要素は、
ガイド軸213 に沿った移動が可能となる。
【0036】また、図2において、ポジションレバー21
1 は、その一方の端部がキャリッジ本体201 の一部に設
けられた軸211Cによって回動自在に軸支され、これによ
り、操作者が手動によってその位置を変えることができ
る。また、ポジションレバー211 の他方の端部には半球
状の凸部211Bが設けられ、これがキャリッジ部200 の側
板(不図示)の3個所に形成された凹部と係合すること
により、ポジションレバー211 は3つの位置で固定され
得る。ポジションレバー211 が図2に示される位置Iお
よびIIの位置にあるとき、キャリッジ本体201 、従っ
て、これに搭載される記録ヘッドチップは、これら位置
のそれぞれに応じてガイド軸213 を回動軸として変位
し、ポジションレバー211 とキャリッジレール613 との
当接に応じた位置をとることができる。すなわち、図2
に示すポジションレバー211 の位置Iでは、図3にて詳
細に示されるように、キャリッジ本体201 の一部が、キ
ャリッジレール613の上面と、この上を摺動可能に当接
する。この当接関係においては、記録ヘッドチップはプ
ラテン608 と比較的近い位置にある。これに対して、ポ
ジションレバー211 が位置IIにあるとき、ポジションレ
バー211 と一体に設けられた押え部材211Aがキャリッジ
レール613 の上面と当接する。これにより、キャリッジ
本体201 は、この当接部位を作用点とし、また、ガイド
軸213 を支点として図2中上方に回動し、記録ヘッドチ
ップはプラテン608 から比較的大きく離間した位置をと
る。
【0037】以上示したポジションレバーの構成におい
て、例えば比較的インク吸収特性の劣る記録紙を用いる
場合は、レバー211 を位置IIとすることによって記録ヘ
ッドチップをプラテン608 から比較的大きく離間させ
る。なぜなら、インク吸収性の劣る記録紙を用いる場
合、記録によるインクによって記録紙が波打つ等の現象
を生じ、これにより、例えば記録紙が記録ヘッドチップ
の吐出口面等を擦りこれを損傷するといった問題が発生
することがあるが、レバー211 を位置IIとすることによ
り、この問題の発生を防止することができるからであ
る。また、比較的インク吸収特性に優れた記録紙を用い
る場合にはこのような考慮を必要とせず、ポジションレ
バー211 を位置Iとすればよい。
【0038】また、ポジションレバー211 の位置III
は、キャリッジ部200 がホームポジションにあるときキ
ャリッジ部200 が右方向へ移動するのを防止するための
位置である。すなわち、図3に示されるように、キャリ
ッジレール613 の左端近傍に設けられた掛止孔613Bにポ
ジションレバー211 の先端に設けられた突起211Dが係合
し、キャリッジ部200(図3には図示されない)の右方向
への移動が防止される。
【0039】なお、上記ポジションレバー211 の位置に
かかる表示または音等による告知を行うこともできる。
すなわち、ポジションレバー211 は、上述したように、
本装置の操作者が手動によってその位置を変えるもので
ある。従って、例えば、キャリッジ部200 がホームポジ
ションにある場合にポジションレバー211 が位置IIIに
あるのを忘れたまま記録を行なおうとすると、ポジショ
ンレバーによる掛止を解除する旨の表示を行ない、レバ
ー211 の位置の変更を操作者に促すこともできる。
【0040】また、ポジションレバー211 の3つの位置
に応じて、ポジションレバー211 の現在の位置を表示す
るようにしてもよい。
【0041】さらに、装置運搬時等において装置に所定
以上の振動が加わった場合などに、これを検出すると同
時にポジションレバーの位置を検知し、これが位置III
でない場合、すなわち、キャリッジ部を固定する位置で
ない場合にはその旨をブザー等の音で告知するようにし
てもよい。
【0042】このキャリッジ移動防止の構成によれば、
本記録装置の運搬時等にキャリッジ部200 や記録ヘッド
部1が不必要に動き、これらや装置の他の部分が損傷す
る等の事故を防止することができる。
【0043】図2において、カバー230 は装置フレーム
に固定され、キャリッジ部200 の移動に伴なってこれに
追動するインク供給チューブ,フレキシブルケーブル等
を保護する。
【0044】図2および図3において、インクカートリ
ッジ901BK,901C, 901M,901Y は、後述のインク供給ユニ
ット内に装着される。これらインクカートリッジは、そ
れぞれインク色が黒(BK),シアン(C),マゼンタ(M),イエ
ロ(Y) のインクを貯留するインク袋および吐出回復処理
によって排出される廃インクを貯留するための廃インク
袋を具える。インクカートリッジを装着するインク供給
ユニットの下部にはインク吸収体911 が配設される。イ
ンク吸収体911 は押圧等の外力に対し復元力を有するも
のであり、供給ユニットを構成するフレーム913 の凹部
と装置フレームをなす底板2015との間に圧縮された状態
で介挿される。これにより、インクカートリッジ901 か
らインク漏れが生じたとしても、吸収体911 によってこ
れを吸収することができる。また、モータの駆動に伴な
って底板2015等を介して伝達される振動は吸収体911 に
おいて吸収することができ、これにより、装置の駆動に
伴なって生じる騒音を低減することができる。
【0045】なお、振動吸収のために用いられる吸収体
は、必ずしも上例の如くインク供給ユニットの下部に配
設される必要はなく、装置騒音を低減するためのさらに
有効な部位に設けられることができる。
【0046】図4は上述したキャリッジ本体201 に搭載
される記録ヘッド部1の詳細を示すキャリッジ部200 お
よびヘッド部1を側方から視た断面図である。
【0047】図4において、ヘッドチップ10は4色の各
インクに対応して設けられ、図の紙面と垂直な方向に4
個設けられている。このため図4の断面図には1個のみ
が示される。ヘッドチップ10は以下のように構成され
る。同図に示される形状でかつ板状をなすAlよりなる基
体上にSiよりなる基板が積層される形態で接続される。
さらにSi基板上には吐出に利用される熱エネルギーを発
生するための電気熱変換体およびこれに電力を供給する
ための電極配線、さらには上記電気熱変換体を記録信号
に応じて駆動するためのヘッドドライバ回路が形成され
る。さらにこの基板に、吐出口とこれに連通するインク
路とこのインク路へインクを供給するための共通液室と
を形成するための凹部を有する天板が凹部を内側にして
接合される。これにより、記録ヘッドチップ10が構成さ
れる。本例の記録ヘッドチップは、その先端に形成され
る吐出口配設面に64個の吐出口を有する。これらの吐出
口が設けられた領域に対応して開口を有する前面プレー
ト11が、記録ヘッドチップ10の先端側に配設される。こ
れら吐出口の各々に連通するインク路内のそれぞれには
上記電気熱変換体が配設され、この電気熱変換体は電気
パルスの印加に応じて熱を発生してインク中に膜沸騰を
生じさせ、この膜沸騰による気泡の生成に基づいて吐出
口からインクが吐出される。
【0048】記録ヘッドチップ10を装着するための部材
の1つを構成するキャリッジカバー203 には、記録ヘッ
ドチップ10の電気配線端子と電気的な接続を行なうため
のコネクタ207 が記録ヘッドチップ10に応じて4個が一
体に保持されており、カバー203 の装着の際、すなわ
ち、図3の二点鎖線で示されるカバー203 が取り外され
た状態から、直線的動作によって実線で示される装着状
態に至る間に、コネクタ207 がそれぞれの対応する記録
ヘッドチップ10と接続する。この接続は、記録ヘッドチ
ップ10の端子が、コネクタ207 の凹部に挿入されること
によって行われる。
【0049】このとき、4つの記録ヘッドチップ10はキ
ャリッジ本体201 の所定の部位に正確に位置決めされた
状態で装着されており、コネクタ207 はこれに沿うよう
に接続する。このため、コネクタ207 の上記凹部は、上
記端子の挿入がスムーズに行われるよう、凹部の挿入口
がR状に形成されている。
【0050】なお、キャリッジカバー203 の動作は、図
2に示されるように、キャリッジ本体201 に設けられた
軸221 に、キャリッジカバー203 の一部に形成された長
穴223 が係合することにより、その動作が案内される。
このキャリッジカバー203 によって、特に、記録ヘッド
チップおよびその端子部分を保護することができる。
【0051】図5(A)〜(C) は、記録ヘッドチップ10の装
着のし方を説明するための図であり、同図(A) はキャリ
ッジ本体201 および記録ヘッド10の正面図、同図(B)
は、キャリッジ本体201 を側方から視た部分断面図、同
図(C) は記録ヘッドチップ10の斜視図である。
【0052】これら図において、ガイド溝15は記録ヘッ
ドチップ10に形成され、ヘッドチップ10の装着時に、キ
ャリッジ本体201 のヘッド装着部に設けられるガイド21
5 と係合する。記録ヘッドチップ10内の共通液室にイン
クを供給するためのインク供給管13は、上記装着時に、
この装着動作に伴なってキャリッジ本体201 に設けられ
た供給口219 に挿入される。この構成により、サブイン
クタンク300 から、供給チューブ311,供給口219 および
供給管13を介して、ヘッドチップ10の共通液室へインク
の供給が行われる。
【0053】記録ヘッドチップ10のキャリッジ本体201
への装着について、図5(A)を参照して説明する。ヘッド
チップ10の装着に際して、まず、ヘッドチップ10のガイ
ド溝15がキャリッジ側のガイド215 と係合する。この係
合に応じてヘッドチップ10は下方に移動され、供給管13
がキャリッジ側の供給口219 に挿入される。この供給管
13の供給口219 への挿入は、上記ガイド溝15の案内によ
ってスムーズに行なうことができる。そして、この移動
はヘッドチップ10の底部の一部がキャリッジ側のヘッド
装着部の底面の一部に突き当ることによって停止する。
なお、このとき、ヘッドチップ10の一部は図4に示され
るように、キャリッジ本体201 に形成される凹部に挿入
され、記録ヘッド10の吐出方向の位置決めがなされる。
その後、図6(A)〜(C) にて詳述されるヘッドカバー205
の装着によって、個々の記録ヘッドチップの位置および
これらのチップ間のピッチが定まる。
【0054】図6(A)〜6(C)はヘッドカバー205 の詳細を
示す図であり、同図(A) はヘッドカバー205 を裏側から
視た正面図、同図(B) はヘッドカバー205 を側方から視
た斜視図、同図(C) はヘッドカバー205 を上方から視た
部分断面図である。
【0055】以下、ヘッドカバー205 によるヘッドチッ
プ10の位置決めについて図4,図5(A)および図6(A)〜6
(C)を参照して説明する。
【0056】図5(A)〜5(C)にて説明したように、キャリ
ッジ本体201 に装着された状態のヘッドチップ10に対し
て、ヘッドカバー205 が、図4に示されるように記録ヘ
ッドチップ10の側部を覆うようにキャリッジ本体201 に
装着される。この装着によって、図3および図6(A)〜6
(C)に示されるヘッドカバー205 の板ばね221 および223
はその弾性力によって、ヘッドチップ10を、それぞれ
図5(A)に示す、基準面217 およびヘッドチップ装着部の
底面上に設けた基準面218 へ向けて押圧する。これによ
り、記録ヘッドチップ10は、その配列方向(図5(A)中左
右方向)および吐出口の配列方向(図5(A)中上下方向)
の位置決めがなされる。このとき、図5(A)に示すそれぞ
れ4個所の基準面217 および218は互いの位置関係が正
確に定められているため、ヘッドカバー205 の装着によ
って各ヘッドチップの吐出口列の間のピッチおよび上下
方向の位置関係が正確に定められる。
【0057】図7,図8および図9を用いて、ヘッドカ
バー205 の取付け、これに伴うヘッドチップ10の位置決
め、キャリッジカバー203 の取付け、およびこれに伴う
ヘッドチップ10に対するコネクタ207の結合などについ
て説明する。ここで図7はキャリッジ本体201 ,ヘッド
チップ10,ヘッドカバー205 、およびコネクタ207 を有
したコネクタ基板の分解斜視図、図8はキャリッジに対
するキャリッジカバー205 の取付け説明図、図9はヘッ
ドチップ10の位置決めを説明するための模式的正面図
(吐出口形成面側から見た図)である。
【0058】図7および図8を参照するに、ヘッドカバ
ー205 は両側部にフック251 およびラッチ253 を有す
る。キャリッジ本体201 にはフック251 およびラッチ25
3 のそれぞれの対応箇所に突起261 およびラッチ穴263
が設けられている。ヘッドカバー205 をキャリッジ本体
201 に取付けるにあたっては、フック251 を突起261 に
引掛け、これを回動支点として図8中時計方向に回動さ
せてラッチ253 をラッチ穴263 に係合させて図8に示す
状態を得ればよい。この状態では、上述したように、ヘ
ッドカバー205 に設けたばね221 および223 はヘッドチ
ップ10をそれぞれ主として基準面217 および218 に向け
て押圧し、ヘッドチップ10は、その配列方向、すなわち
図7および図8中Y方向と、吐出口の配列方向、すなわ
ち図7および図8中Z方向とにおいて位置決めされる。
さらに、ヘッドカバー205 には、図8に示すように各ヘ
ッドチップ10に対応してばね224 が設けられている。ば
ね224 はヘッドカバー205 の取付け状態においてヘッド
チップ10のAl基体上の部分10X を介してヘッドチップ10
を吐出方向、すなわち図7および図8中、主としてX方
向に付勢し、突起10P 上の面10P'を凹部231 内の基準面
231'に押圧する。なお、ばね224 は後述のキャップ接合
時の反力を生じるとともに、キャップ離脱後のヘッドチ
ップの基準面231'への復帰にも関与するものである。
【0059】以上により、ヘッドカバー205 の取付けに
伴い、複数のヘッドチップ10はX,Y,Z の3次元において
キャリッジ本体201 に確実に位置決めされることにな
る。
【0060】図9を用いてヘッドチップ10の位置決めを
さらに説明する。ヘッドチップ10Aは、キャリッジ本体2
01 の基準面217Aおよび218 にバネ221 および223 によ
り押圧される。その他3個のヘッド10B 〜10D も同様に
基準面218 と217B〜217Dに押圧される。一方、ヘッドカ
バー205 には基準面205A〜205Dが設けてある。基準面20
5Aはバネ221 と共にヘッドチップ10A とキャリッジ201
の基準面201Aとを間に挟んで保持する。このため、基準
面201Aには直接曲げモーメントを作用させずに精度を確
保できる。
【0061】基準面205B〜205Dもヘッドチップ10B 〜10
D の端面をバネ221 との間で挾持している。
【0062】このため、キャリッジ201 については、基
準面217Aと201A間、217A-217B 間、217A-217C 間、およ
び217A-217D 間のピッチ公差を確保し、ヘッドカバー20
5 については、基準面205A-205B 間、205A-205C 間、お
よび205A-205D 間のピッチ公差を同等に確保すれば、ヘ
ッドチップ10A-10D の相互間の傾きが必要精度内に保持
される。
【0063】また、ヘッドチップ10の正面の高さ寸法L1
を吐出口配列範囲寸法L2に対して充分に大きくとれば、
全体の傾きに対して記録に関与するヘッドチップ部分の
傾きをさらに小さくでき、記録品位が向上される。
【0064】次に、主として図8を用いてキャリッジカ
バー203 の取付け、およびこれに伴うヘッドチップ側コ
ネクタ10T とキャリッジカバー側コネクタ207 との係合
について説明する。
【0065】キャリッジカバー203 の側部には、レール
271 および長穴273 が設けられ、それぞれキャリッジ本
体201 の対応箇所に設けた案内部263 および突起267 に
係合して、キャリッジカバー203 は図8中のX方向に直
線的に案内されてキャリッジ本体201 に取付けられる。
そして、その取付けの過程でコネクタ10T はコネクタ20
7 の受容部207Tに受容され、両者の結合が行われる。
【0066】ここで、前述のように、コネクタ207 の受
容部207Tには、その開口の縁に沿って丸み、またはテー
パがつけられ、受容部207Tの内方へのコネクタ10T の円
滑な導入を可能としている。さらに、ヘッドチップ10は
前述のようにヘッドカバー205 の取付けに伴ってすでに
位置決めされた状態であるので、コネクタ207 をキャリ
ッジカバー203 に対して変位可能とし、コネクタ207 と
10T との結合時に両者のずれ等に起因して好ましくない
力がヘッドチップ10に作用するのを防止する。コネクタ
207 をキャリッジカバー203 に対して変位可能とするた
めには、コネクタ207 として比較的可撓性のある材質で
なるものを選択すること、またはコネクタ基板270 に対
しガタをもって、もしくは弾性のある接着剤を用いてコ
ネクタ207 を取付けること、なども考えられるが、本例
ではキャリッジカバー270 に設けた支持部275 によりコ
ネクタ基板270 自体を平面内である程度のガタをもって
支持させるようにしている。
【0067】以上の構成によれば、ヘッドチップ10側の
電気的接続部材であるコネクタ10Tとキャリッジカバー
側の電気的接続部材であるコネクタ207 とが多少位置が
ずれていたとしても、両者の結合に際しキャリッジカバ
ー側の電気的接続部材がそのずれを許容して変位するの
で、確実かつ容易な結合が行われる。また、記録ヘッド
側に無理な力を及ぼさず、従ってその位置精度に狂いを
生じさせることもない。
【0068】なお、ヘッドチップ10を3次元方向で位置
決めするための基準面に対してヘッドチップ10の押圧を
行うばねの個数は、本例では3つとしているが、ばね力
の作用するヘッドチップ10の部分の形状,傾斜、および
ばねの強さを適切に定めることにより、いずれか2方向
または3方向のすべてについてばねを兼用し、2つまた
は1つとすることもできる。図10を用いてその一例を説
明する。
【0069】図10はヘッドカバーによる位置決めの他の
実施例を示す図であり、記録ヘッドチップおよびキャリ
ッジ本体を側方から視た断面図である。
【0070】図10に示すように、ヘッドカバー205 には
図6(A)−6(C)に示した板ばね221,223 を省略し、ばね22
4 の代わりに、適切にばね強さを定めた板ばね225 が各
記録ヘッドチップに対応してが設けられる。板ばね225
はヘッドカバー205の端部に取付けられ、カバー205 の
装着によってヘッドチップ10の面取りした部分10X を押
圧する。これにより、この押圧力は、ヘッドチップ10の
吐出方向および吐出口配列方向の分力を生じ、ヘッドチ
ップ10におけるそれぞれの方向の位置決めを行うことが
できる。
【0071】図11および図12はそれぞれ図2等に示した
サブタンク300 の詳細を示す斜視図であり、図11はキャ
リッジ本体201への取付け側の面を示し、図12はその反
対側の面を示す。また図13は、上記サブタンクを分解し
て示す部分的斜視図である。
【0072】これら図に示すように、サブタンク300 は
3つの部分からなる。すなわち、サブタンク300 は、イ
ンク室および空気室を構成するためのタンク部材331,連
結孔が形成された中板333,および連結溝および接続管が
形成された接続板335 からなる。これら各部材は、例え
ば、樹脂材をモールド成型することによって得ることが
でき、各部材間は超音波溶着によって接合することがで
きる。
【0073】タンク部材331 は各色のインクに対応して
4つの室331BK,331C,331M,331Yを有している。
【0074】中板333 には、図13にその詳細が示される
ように、タンク部材331 の上記各室と接続板335 の連結
溝とを連結する連結孔が形成され、これら連結孔のう
ち、連結孔341Y,341M,341C,341Bk(341Y,341Bk は不図
示)は、それぞれ図11に示す接続管321Y,321M,321C,321
Bkに連結し上述したインクカートリッジ901 から供給さ
れる各インクの流路の一部を構成する。また、連結孔34
3Y,343M,343C,343Bk(343Y,343Bk は不図示)は、それぞ
れ図10(A) に示す接続管323Y,323M,323C,323Bkに連結
し、後述される吐出回復ユニットの吸引力によって上記
各室から吸引される空気の流路の一部を構成する。ま
た、図13に図示されないが、中板333 には、図11に示さ
れる接続管325Y.325M,325C,325Bkの位置に対応して、上
記各室からヘッドチップ10へのインク供給路の一部を構
成する連結孔が形成されている。
【0075】接続板335 には、図11に示されるように、
上述した3種類の接続管が形成される。すなわち、接続
管321Y,321M,321C,321Bkには上述したインクカートリッ
ジ901 からのインク供給チューブが接続され、接続管32
3Y,323M,323C,323Bkには吐出回復ユニットの吸引ポンプ
へのチューブが接続され、接続管325Y,325M,325C,325Bk
には記録ヘッドチップ10へのインク供給チューブが接続
される。
【0076】さらに、上記各接続管の配置は以下のよう
にして定められている。例えば、図5(A)および図5(B)か
ら明らかなように、まず、キャリッジ本体201 に対し
て、サブタンク300 はその長手方向が各記録ヘッドの配
列方向に沿うように取付けられる。このとき、接続管32
5Y.325M,325C,325Bkの各々は、対応する記録ヘッドチッ
プ10の下方に位置するように接続板335Y,325M,325C,325
Bkにおいて配置される。これにより、それぞれの接続管
325 と各記録ヘッドチップ10を連結する4本のインク供
給チューブ311 は、図5(B)に示すように、同図の平面内
で屈曲するのみでスムーズなインク供給が可能となる。
またチューブ311 の屈曲の方向が上記平面内に限られる
ため、インク供給に対するキャリッジ移動の影響を少な
くすることができる。以上示した接続管の配設位置条件
において、タンク部材331 の各室から各接続管への経路
の最小化およびキャリッジ移動の影響を考慮すると、接
続管325Y,325M,325C,325Bkの配設位置は図11に示すよう
に、サブタンク300 の長手方向に配列する位置となる。
このため、中板333 には上述したように各接続管325Y,3
25M,325C,325Bkに対応した位置に連結孔(不図示)が設
けられる。
【0077】数字321 および323 が付された符号で示さ
れるそれぞれの接続管(以下、符号321 および323 のみ
を付す)の配置については以下のように定められる。
【0078】まず、第1に、これら接続管に接続される
チューブが、サブインクタンク300の長手方向、すなわ
ち、図11,図12中矢印Aで示されるキャリッジ部の移動
方向に沿うように接続管の位置が定められる。第2に4
色の各インクに対応したチューブが一体で接続管に接続
されるように接続管の配置が定められる。以上の第1お
よび第2の配置条件より、接続管321 および323 の配置
は、それぞれキャリッジの移動方向に垂直な方向に配列
するように定められる。
【0079】図13(A) は接続管321 および323 に接続す
るチューブユニットを示す上面図であり、図12は図10
(A) のB-B 断面図である。図11には、接続管321 および
323 に接続するそれぞれジョイント351 および353 が示
される。同図中矢印Cで示される方向のキャリッジ200
の移動に応じて、これらチューブ355 および357 は、キ
ャリッジ200 これに追動するものであり、以上示した接
続管の配置によりチューブを一定の方向(キャリッジ移
動方向)に延在させることができる。チューブ355 およ
び357 は追動する際に所定方向のみに屈曲するだけであ
る。これにより、インク供給等に及ぼすキャリッジ移動
の影響を少なくすることができる。
【0080】以上示した接続管321 および323 の配置に
応じて接続板335 には図13に示されるような溝337Y,337
M,337C,337Bk(337Y,337Bk は不図示)および339Y,339M,
339C,339Bk(339Y,339Bk は不図示)が形成され、これら
接続管の各々と各タンク室331(BK,C,M,Y) とが連結され
る。
【0081】図14はサブインクタンク300 の他の実施例
を示す断面図である。同図に示すように各タンク室と接
続管を連結するための溝333Dを中板333 に形成すること
もできる。
【0082】なお、上記サブインクタンクの構造は、イ
ンクジェット記録装置の何らかの空気やインク流路の途
中にあって一時的にインクを貯留するインク貯留部材に
有効である。また、上記構造を用いれば、キャリッジな
どの動作するユニットに取付けられた場合に、チューブ
等のインク流路部材のはいまわしが簡潔になる。従っ
て、上記サブインクタンクの構造は、例えば、廃インク
の排出に関する流路に用いられるインク貯留部材にも適
用することができる。
【0083】図16および図17は、それぞれ図2および図
3に示した紙送り機構の詳細を示す断面図であり、図16
は薄紙を搬送する場合を示し、図17は厚紙を搬送する場
合を示す。
【0084】これら図において、ピンチローラ607 はピ
ンチローラホルダ611 によって回動自在に軸支され、ピ
ンチローラホルダ611 は、その端部611Bにおいてキャリ
ッジレール613 と回動自在に係合する。ピンチローラホ
ルダ611 とキャリッジレール613 との間にはばね614 が
介挿され、また、キャリッジレール613 は、その長手方
向両端部の掛止部613A(図3)に掛止されたばね631に
よって図16,図17中下方に付勢されて不図示の装置フレ
ームの一部に突当てられている。この結果、ばね614 の
弾性力によって、ピンチローラ607 は記録紙を介して紙
送りローラ606を押圧することができる。
【0085】以上の構成において、図16に示されるよう
に、比較的薄い記録紙が搬送される場合、ピンチローラ
607 と紙送りローラ606 との間の記録紙の厚さによって
生じるピンチローラ607 の変位は、ピンチローラホルダ
611 がその端部611Bを中心に図16中反時計方向に変位す
ることによって吸収される。
【0086】これに対して、 図17に示されるように、比
較的厚い記録紙が搬送される場合、この紙厚によるピン
チローラ607 の変位は、ピンチローラホルダ611 の上記
回動による変位によって吸収しきれず、ピンチローラホ
ルダ611 は、ピンチローラ607 の変位に応じてさらに変
位しその端部611Aをキャリッジレール613 に突き当て
る。これにより、ピンチホルダ611 は、ばね631 の弾性
力に抗してキャリッジレバー613 を押し上げる。すなわ
ち、比較的厚い記録紙が搬送される場合のピンチローラ
607 の変位は、ピンチローラホルダ611 の変位およびこ
れに続くキャリッジレール613 の変位によって吸収され
る。
【0087】このとき、キャリッジレール613 は、上述
したポジションレバー211 の位置に応じて、キャリッジ
本体201 または押え部材211Aと当接しているため、キャ
リッジレール613 の変位に応じてキャリッジ部200 すな
わち記録ヘッド部1が変位する。
【0088】以上示した紙送り機構によれば、用いられ
る記録紙が比較的薄い場合、ピンチローラホルダ611 が
変位することによりピンチローラ607 は記録紙を介して
紙厚に応じた適切な押圧力を紙送りローラ606 に作用す
ることができる。
【0089】また、記録紙が比較的厚い場合、ピンチロ
ーラホルダ611 およびキャリッジレール613 が変位する
ことにより、ピンチローラ607 は紙厚に応じた適切な押
圧力を紙送りローラ606 に作用することができるととも
に、記録紙と記録ヘッドとの間隔を紙厚に応じて適切な
ものとすることができる。なお、前述したポジションレ
バー211 の位置(IまたはII)に関わらず、上述した紙
送り機構は有効に動作することは勿論である。
【0090】図18および図19により、本実施例にかかる
給紙ユニットの構成ならびにその動作について詳述す
る。なお、図18は記録紙の厚さが薄いシート610Aの場
合、図19は記録紙の厚さが厚いシート610Bの場合の分離
板605 の挙動をそれぞれ示す。これらの図において、溝
651 は装置フレームの一部をなす支持部材603 に設けら
れ、分離板605 をガタを有して保持する。溝651 はその
開口の方向がピックアップローラ604 の軸の中心にほぼ
向くように設けられている。
【0091】分離板605 は、そのばね保持用溝605Aと溝
651 の底部との間に保持されるばね612 を有する。また
分離板605 の一部ばね保持用溝605Aを形成するかぎの手
形の爪部605Bによって構成される。これらの爪部605Bを
溝651 の底部に設けられた係合孔651Aに嵌め合わすこと
により、分離板605 が溝651 から抜け落ちないようにし
ている。以上の構成により、分離板605 は、ばね612 に
よって支持されながら溝651 内の揺動および上下方向の
動きが可能となる。なお、ばね612 は記録に使用される
記録紙の想定される腰の強さの範囲に応じて適切なばね
常数のものが選択される。
【0092】以上のように構成された給紙ユニットにお
いて、図18に示すように、記録紙として腰が比較的弱い
薄手のシート610Aの複数枚が給紙トレイ601 に収納され
たとする。この状態で、給紙信号に応じてピックアップ
ローラ604 が駆動されると、最上面に位置しているシー
ト610Aが送り出される。そして、シート610Aの先端部は
まず、分離板605 に突き当たる。これに応じて、分離板
605 は、シート610Aの腰の強さと分離板605 を支持して
いるばね612 のばね力とに応じた位置に変位し、シート
610Aの分離板605 に対する進入角(シートの進入方向と
分離板の平面がなす角度)を最適な角度とすることがで
き、半月ローラ604Aと記録シートとの間に生じる搬送力
(摩擦力)を良好なものとすることができる。
【0093】図19のように腰が比較的に強い厚手のシー
ト610Bが給紙トレイ601 に収納されて給紙される場合は
以下のようになる。同じようにしてシート610Bがピック
アップローラ604 と分離板605 との間に導かれたとき、
分離板605 は、シート610Bの腰の強さによって、押し下
げられてその肩部605Cが溝651 の底部に突き当たる。こ
れにより、分離板605 はこの肩部605Cを回動支点として
回動する。この結果、記録シート610Bと分離板605 との
間に形成される進入角は、図18に示したものよりも小さ
な角度となり、半月ローラ604Aと記録紙との間に生じる
搬送力(摩擦力)が過大になるのを防止し記録紙が厚い
の場合の給紙不良を回避することが可能となる。
【0094】図20は本実施例に係る回復ユニット400 の
概略構成を示す断面図である。
【0095】ここで、ユニット本体を構成するユニット
筐体401 は以下の各部を保持する。モータ403 はユニッ
ト内の各部動作の駆動源であり、そのモータ出力軸405
に取付けたウォーム407 およびこれに噛合するウォーム
ホイール409 を介してウォームホイール軸411 に駆動力
が伝達される。
【0096】キャップ420 は記録ヘッドチップ10の吐出
口形成面1Aに当接して吐出口周辺を覆うことができ、少
くとも吐出口形成面との当接部分はゴム等の弾性部材で
形成される。キャップ圧接・イコライズ部430はキャッ
プ420 を吐出口形成面1Aに圧接させるとともに、これに
ならわせて密着状態を確保する。ポンプ440 は、キャッ
プ420 に連通した吸引チューブ442 および前述したサブ
タンク300 に連通した吸引チューブ444 を介してそれぞ
れに吸引力を作用させる。これにより、廃インクチュー
ブ446 を介してインクタンク内廃インク吸収体(図示せ
ず)に向けて吸引されてきたインクを排出する。このポ
ンプ440 は、軸411 に設けられたポンプ駆動カム450 お
よびこれに係合したポンプ駆動レバー452 により駆動さ
れる。
【0097】本例において、キャップ420 とポンプ440
とを連通するチューブ442 は、そのチューブ442 が接続
されるキャップ内連通孔442Aから鉛直方向上方に屈曲
し、その後に湾曲して下方にあるポンプ440 に接続され
る。これにより、キャップ420を介して吐出口よりイン
ク吸引を行った後、非キャップ状態での吸引処理(空吸
引)を行わない、もしくは十分に行わないようにすれ
ば、少量のインクがチューブ442 内に残留する。すなわ
ち、屈曲部の存在によってインクがポンプ内にすべて流
入しないからである。このことを利用すれば、例えば記
録中断時ないしは記録休止時のキャップ状態において吐
出口形成面1Aを湿潤な雰囲気に保ち、吐出口を乾燥から
保護して目詰り等を防止できる。従って、記録再開時に
おける吸引処理を不要もしくは僅少なものとすることが
できるようになる。なお、長期休止時ないしは電源オフ
時には充分な空吸引を行ってインクをチューブ内に残留
しないようにし、チューブ内での固着を防止することが
できる。
【0098】また、本例において、ユニット400 が装置
に取付けられた状態では、ポンプ440 は排出側が鉛直方
向下側に位置し、排出流路が下方を向くように配置して
いる。これにより、ポンプ440 からのインク排出が重力
の作用を受けて円滑に行われることになる。
【0099】図21(A) は回復ユニット400 の側断面図で
ある。ここで、アクセスレバー461はその先端部461Aが
記録ヘッドカバー205 に設けた凹部205Hに進入すること
によりキャップ420 を吐出口形成面1Aに正対させること
ができる。少くともアクセスレバー461 の先端部分は記
録ヘッド走査方向(図面に直交する方向)に変位もしく
は変形可能である。アクセスレバー駆動アーム465 は、
アクセスレバー461 と結合している。また、このアーム
465 はその一端付近の軸465Aのまわりに回動可能であ
る。カム467 は軸411 に設けられ、アーム465 上のピン
468 と係合している。ばね469 はピン468 をカム467 の
輪郭にならわせてアーム465 の動作を規制し、筐体401
とアクセスレバー461 に設けた突起463 との間に張架さ
れてアーム465 をカム467 側へ回動させる付勢力を付与
する。
【0100】キャップホルダ471 はキャップ420 を保持
する。ホルダガイドレバー473 はキャップホルダ471 と
一体に設けられ、その先端部475 は筐体401 に設けた穴
を貫いてユニット400 の外へ突出している。キャップホ
ルダ471 は、キャップ420 を保持して進退可能に設けら
れ、その前進に応じてキャップ420 と吐出口形成面1Aと
の当接がなされ、また、その後退に応じてこれが解除さ
れる。また、キャップ420 ないしキャップホルダ471 は
記録ヘッド走査方向に関してわずかに変位可能である。
ばね477 は、ホルダガイドレバー先端部475 に設けら
れ、キャップホルダ471 の進退を規制するためのカム
(不図示)と係合するホルダ側係合部を上記カムの方向
に付勢し、この係合部をカムにならわせる。
【0101】キャップ420 には後述する大気連通孔が設
けられ、この連通孔も同じく後述するカム(不図示)お
よび駆動レバー(不図示)等を介して開閉される。この
大気連通孔の開閉機構を含め、キャップの進退機構,ア
クセスレバーの進退機構等については図22〜図24につい
て後述する。
【0102】図21(A) において、ロック部481 は回復処
理時等において回復ユニット400 とキャリッジ部200 と
のロック状態を得るために設けられる。
【0103】また、本例では、ポンプ440 は、筐体側ポ
ンプ取付部401Aに設けた図21(B) に示すような保持具48
3 にて保持される。この保持具483 は略C字形状を有
し、その弾性変形および復元力によりポンプ440 の保持
を行う。なお、491 および493は、それぞれ、筐体側お
よびポンプ側の係止部であり、ポンプ440 の位置決めお
よび取付位置の保持に利用される。
【0104】図22はキャップの大気連通孔開閉機構を中
心として描いた回復ユニットの斜視図、図23は当該開閉
機構、キャップ進退機構およびアクセスレバー進退機構
を中心として描いた回復ユニットの側断面図である。
【0105】まず、大気連通機構について説明する。
【0106】これら図において、開閉レバー503 は、大
気連通孔501 を閉塞するためのパッド505 を設けたアー
ム503Aと、作動レバー511 に係合するアーム503Bとを有
し、軸507 のまわりに回動可能に支持されている。ばね
509 は開閉レバー503に対し大気連通孔を閉塞する方向
の回動力を与えるためのばねである。
【0107】作動レバー511 は、連通孔開閉用カム513
に係合する部分511Aと開閉レバー503 のアーム503Bに係
合する部分511Bとを有し、軸515 のまわりに回動可能で
ある。ばね517 は、部分511Aがカム513 に当接する方向
に作動レバー511 に対して回動力を与えている。これに
より、カム513 の変位に伴ってキャップ部420 内空間が
大気と連通/遮断されることになる。
【0108】次に、キャップ420 の進退機構について説
明する。
【0109】図23において、キャップホルダ471 および
ホルダガイドレバー473 は二点鎖線にて示してある。コ
ロ521 はホルダガイドレバー473 に設けられ、キャップ
進退用カム523 と係合している。
【0110】長穴531 はアクセスレバー461 の長手方向
に設けられ、これにはキャップホルダ471 に突設したピ
ン533 が嵌入される。従って本例の場合、キャップ420
は進退動作に際して長穴531 に案内されることになる。
また、キャップ20は、記録ヘッド走査方向においてはア
クセスレバー461 と連動することになる。ばね535 は図
21(A) に示したばね477 と協働してキャップ420 を後退
方向に付勢する。また、記録ヘッドカバー205 に設けた
凹部205Hはアクセスレバー461 の突入を受容する。
【0111】なお、図23においては、アクセスレバー駆
動アーム465は図の簡素化のために図21(A) とは異なる
位置に示してある。
【0112】次に、アクセスレバー461 およびキャップ
420 の進退動作について説明する。
【0113】一般に、キャリッジを、記録ヘッドの吐出
口形成面がキャップと正対する位置に、精度高く停止さ
せるのは困難である。そこで、例えば回復ユニット側に
突出可能な部材を、記録ヘッド側にはこれを受容可能な
部材を設け、前者を後者に突入させることによって強制
的に記録ヘッド側がキャップに正対する位置にキャリッ
ジを設定することが考えられる。しかしながら、本例の
ようなキャリッジには4個の記録ヘッドが搭載され、そ
の重量は比較的大きなものとなる。これらを搭載したキ
ャリッジを上記のように強制的に変位させるのは大きな
力を要するのみならず、上記突出部材やキャップ等に過
大な負荷を生じさせることにもなる。
【0114】そこで、本例ではキャップ420 側を記録ヘ
ッド吐出口形成面に正対させるべく変位させる構成を採
用する。
【0115】これを図24(A) 〜図24(C) を用いて説明す
る。
【0116】まず、キャップによって覆われるべき4つ
の記録ヘッドの配設範囲Hと、各別に記録ヘッドの吐出
口形成面を覆う4つのキャップの配設範囲Cとが図24
(A) のようにΔだけずれてキャリッジが停止したとす
る。
【0117】この状態からアクセスレバー461 を突出さ
せて行くと、やがてその先端部461Aのテーパ部461Tがヘ
ッドカバー205 の凹部205Hに係合する。ここで、アクセ
スレバー461 がキャリッジの走査方向Sに変位可能に支
持されているのであれば、図24(B) に示すように図中左
方向に移動しながら凹部205Hに突入して行くことにな
る。また、その左方向の移動は、ピン533 と長穴531 と
が係合していることから、キャップホルダ471 ないしキ
ャップ420 の同方向への変位を伴うものとなる。
【0118】而して、アクセスレバー先端461Aの凹部20
5Hへの突入が完了した図24(C) の状態では、範囲Hと範
囲Cとのずれがなく、すなわち記録ヘッドとキャップ42
0 とが正対した状態となるので、キャップ部420 を前進
させれば正確なキャッピングが施されることになる。
【0119】本例では、キャリッジの停止位置制御に関
して厳格な精度が要求されることなく、ある程度の精度
が確保されれば、アクセスレバーは凹部に突入できるよ
うにしている。逆に言えば、アクセスレバー先端部の形
状,寸法や凹部の形状,寸法等はキャリッジ停止位置の
精度に応じて選択される。
【0120】そして、アクセスレバー先端部の突入が円
滑に行われるためには、上述のように、アクセスレバー
全体が、走査方向Sに並進する変位が可能に筐体に取付
けられること、あるいは後方の揺動支点を中心に揺動す
る変位が可能に筐体に取付けられること、さらには、す
くなくとも先端部461Aがある程度の弾性変形可能である
こと、またはその組合せのいずれを採るものでもよい。
いずれにしても突入完了状態において長穴531 がピン53
3 を介して所定位置(正確なキャップ位置)にキャップ
420 を案内する経路を構成するものであればよい。例え
ば、アクセスレバー461 が後方支点を中心に揺動可能な
場合、図24(C) と異なり、突入完了状態ではアクセスレ
バー461 は傾いたものとなり、非キャップ時には上記範
囲HとCとが正対しない。しかし、この場合、長穴531
も上記アクセスレバーの傾きに応じて傾くので、ピン53
3 がこれに沿って前進すれば、最終的にはキャップ420
は記録ヘッド吐出口形成面を正確に覆うことが可能とな
る。
【0121】キャップ側がそのような突入に伴うアクセ
スレバー461 ないしは長穴531 の変位もしくは変形を拘
束せず、かつこれに追従できるようにするため、および
そのように変位もしくは変形した長穴に沿って進退でき
るようにするためには、キャップ側自体は若干のガタを
もって筐体に取付けられるのが好ましい。
【0122】なお、図24(A) 〜図24(C) において、540
はブレードであり、上述の各部と同様回復ユニット400
内に設けたカムによって進退可能で、突出させた状態
で、キャリッジの走査に応じて記録ヘッド吐出口形成面
に係合してその清掃を行うものである。
【0123】図25(A) 〜図25(C) は本例において用いた
ポンプ440 の構成を示す。
【0124】ポンプ440 は、シリンダ本体551 と、シリ
ンダヘッド553 および555 と、ピストン557 と、弁ユニ
ット559 とを有している。弁ユニット559 は一方のシリ
ンダヘッド553 に取付けられており、シリンダヘッド55
3 はシリンダ本体551 上の突起561 にスナップファスニ
ング(所謂パッチン止め)される部分563 を有し、これ
により簡単に弁ユニット559 およびシリンダヘッド553
の取付けが可能となる。
【0125】弁ユニット559 はキャップ側およびサブタ
ンク側からのインク導入口を開閉可能な弁体565 と、こ
れを閉塞方向に付勢するばね567 とを有している。
【0126】ピストン557 は、一部に流路556 を形成し
たピストン軸557Aと、ピストン軸557Aに設けられた弁57
1 およびフランジ573 と、軸557Aに遊嵌した状態で弁57
1 とフランジ573 との間に配置され、内部にインク流路
570Aを形成したコマ570 とを有する。また、シリンダヘ
ッド555 は封止用シール部555Aを有し、上記シリンダヘ
ッド553 と同様にシリンダ本体551 に取付けられる。
【0127】かかる構成において、図25(B) のように、
図中下方にピストン557 が変位する場合は、上方の室に
発生する負圧により、弁565 はばね567 の付勢力に抗し
てインク導入口を開放する。これによって、キャップ側
およびサブタンク側よりインク吸引がなされる。このと
き、弁571 は流路570Aを閉塞しているので、吸引された
インクは、下方室内で逆流を生じることなく管部575 を
介して排出される。その後、図25(C) に示すように、ピ
ストン557 が上方に変位すると、弁571 は流路570Aを開
放する。これにより、上方室内に貯留されていたインク
は流路570Aおよび556 を介して下方室内に導入されて行
く。また、このときには弁565 がインク導入口を閉塞す
るので、キャップ側およびサブタンク側にインクが逆流
することはない。
【0128】以上のような構成および動作を行うポンプ
440 は、図21(B) に示したような保持具にて回復ユニッ
ト筐体401 に取付けられる。また、本例ではピストン44
0 は1つのキャップすなわち1つの記録ヘッドチップに
対して1つ、計4個が配設される。これは次のような利
点を有する。
【0129】本例の場合、記録ヘッドは色を異にするイ
ンク(イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック)に対応
して4個設けられている。しかし各記録ヘッドチップ毎
の使用頻度,インク組成等に応じて、回復処理時に吸引
すべきインク量にはばらつきがある。従って、ポンプを
兼用した場合、各ヘッドにほぼ等しい負圧が作用すると
すれば、最もインク消費を要する記録ヘッドからのイン
ク吸引量に対応して容量を定めたポンプを採用しなけれ
ばならない。すると、ポンプが大型化するのみならず、
回復処理時に消費量が少なくて済む記録ヘッドからも必
要以上のインク吸引がなされることになる。これに対
し、本例では、各記録ヘッドの必要インク吸引量に対応
して各ポンプ容量を定めることができ、ポンプを兼用す
る場合の不都合を回避できるのである。
【0130】図26は本例に係る4つのポンプの駆動系の
概念図である。図に示すように、本例ではポンプ440 は
2個一組とされ、各組において軸471 に取付けたカム45
0 およびレバー452 により駆動される。本例では、各組
のカム位相を等しくし、すなわち4つのポンプ440は同
位相で駆動されるようにしている。従って組立作業は容
易なものとなる。
【0131】しかし、組毎に位相を異ならせてもよく、
あるいはカム,レバーをポンプ毎に用意して各別の位相
にて駆動することもできる。これは、負荷をバランスよ
く配置ないし駆動する観点からは好ましいものである。
【0132】以上の回復ユニットの各部カムないしこれ
に駆動される各部等の動作タイミングは、例えば図27の
ように定めることができる。なお、図において「セン
サ」とはキャップ開放状態を検出するセンサとすること
ができる。また、「小回復」および「本回復」モードで
は、例えばインク吸引量を異ならせること、所謂予備吐
出を付随させること等とすることができる。また、回復
処理後にはブレードを突出させて吐出口形成面の清掃を
行うのが好ましい。
【0133】さらに、本例ではキャッピングに先立って
アクセスレバーの突出が行われ、逆にアクセスレバーの
後退に先立ってキャッピングの解除が行われる。これ
は、上述したアクセスレバーの長穴531 に沿ってキャッ
プ420を進退させるからである。また、キャッピングを
施す際、およびこれを解除する際、その他適宜のタイミ
ングで、キャップ420 の大気連通孔の開放を行う。これ
は、キャップの記録ヘッドチップに対する接合/離脱時
にキャップ内空間に好ましくない圧力変動が生じて、記
録ヘッドチップのインク吐出口内方への空気取込みやイ
ンク漏洩が生じることを防止する上で有効である。
【0134】図28は本例装置によるインクタンク収納部
の平面図である。
【0135】ここで、701(701BK,701C,701M,701Y)はイ
ンク供給源をなすインク収納部と廃インク溜めである廃
インク収納部とを有するカートリッジ形態のインクタン
クであり、装置本体に着脱可能である。インク供給管70
3(703BK,703C, 703M,703Y)は、上記インクタンク701 内
のそれぞれ対応するインク収納部に接続されている。ま
た、廃インク管707(707BK,707C,707M,707Y)は、上記ポ
ンプ440 と上記各インクタンク内のそれぞれ対応する廃
インク収納部とを連通している。
【0136】インクタンク等の配列に関し、本例で特に
考慮したのは以下の点である。
【0137】インクは、その組成上、色毎に増粘,固着
の生じ易さが異なる。例えば、ブラック(BK), シアン
(C),マゼンタ(M),イエロー(Y) の順に増粘,固着が生じ
易い。而して、インクは密閉系であるインク供給管内で
も増粘,固着が生じうる。すなわち、本例の場合、供給
管はポリエリレンチューブを用いて構成したが、供給管
の材料がいかなるものであれ、管壁を通して微量の空気
が侵入し、あるいはインク溶剤の蒸発が生じるからであ
る。従って、供給管が長くなる程侵入する空気量あるい
はインク溶剤の蒸発量も大となる。
【0138】そこで、本例では、供給管をすべて同一方
向に這いまわすとともに(本例では図中左側)、被供給
側からみて近い順に増粘,固着の生じ易いインクを収納
したインクタンクを配置した。すなわち、増粘,固着の
生じ易いインクほど供給管長さが短かくなるようにした
(図では左からブラック,シアン,マゼンタ,イエロー
の順)。これにより、増粘,固着の生じ易いものほど侵
入空気量あるいは溶剤蒸発量を低減することが可能とな
るのである。因みに、以上のことは廃インク収納部に至
るインク排出系についても同様である。
【0139】なお、図において800 は次に述べるインク
残量検出装置であり、インクタンク701 内のインク収納
部とインク供給管703 との間に配置されている。また、
707はインク残量検出ユニット800に係る配線やインクタ
ンク装着の有無の検知を行うセンサに係る配線等をまと
めたケーブル、709 はそのコネクタ部である。
【0140】図29(A) はインク圧力検知ユニットの平面
図、図29(B) は同ユニットの縦断面図である。
【0141】流路部材801 は内部にインク流路803 を有
し、上下1対の上側部材801Aと下側部材801Bとからな
る。上側部材801Aは円形開口805 を有している。リング
状のダイヤフラム807 は、その周辺部分が上側部材801A
と押え部材809 とに挾持され、前記開口805 の周辺部分
を被っている。上側部材801Aの上側四隅には、直立した
止め部材811 が各々設けられている。また、押え部材80
9 の四隅には、垂直に貫通孔813 が各々形成されてお
り、当該貫通孔813 の上部外側には段部813Aが形成され
ている。止め部材811 は弾性を有しており、先端部外側
には係止爪811Aが形成されている。係止爪811Aは上面が
斜面になっている。
【0142】押え部材809 の各貫通孔813 内には各止め
部材811 が位置し、止め部材811 の係止爪811Aが段部81
3Aに係止されることによって、押え部材809 は上側部材
801Aに固定され、またダイヤフラム807 は上側部材801A
と押え部材809 とに挾持される。なお、上側部材801Aの
上面周辺には突出部分881 が形成され、対応する押え部
材809 の下面周辺には切欠883 が形成され、両者が嵌合
することによって、押え部材809は上側部材801Aに位置
決めされ、固定される。
【0143】ダイヤフラム807 の中央部分には、内側の
開口を塞ぐように支持部材815 が取付けられ、支持部材
815 の中央上側の突起部(開口805 の中心に位置する)
815Aに嵌合するように係止部材817 の基端部が支持部材
815 に(例えばねじ込まれて)固定されている。係止部
材817 は弾性を有する直立した2つの係止片819 を有
し、各係止片819 の先端部外側には係止爪819Aが形成さ
れている。係止爪819Aは上面が斜面になっている。な
お、2つの係止片819 は開口805 の中心から対称な位置
に配置されている。
【0144】押え部材809 の中央部分には、垂直に貫通
孔821 が形成されており、この貫通孔821 内に2つの係
止片819 が位置する。貫通孔821 内にはコイル状のバネ
823と、バネ止めリング825 とが位置し、バネ823 は2
つの係止片819 の外側において、下端が貫通孔821 の下
部の環状突出部(バネ受け)821Aに支持されている。バ
ネ止めリング825 は、その内側が係止片819 の係止爪81
9Aに抜け止めされ、その状態でバネ823 の上端を下方に
押下げる。バネ823 は両者(環状突出部821Aおよびバネ
止めリング825)によって圧縮される。したがって、バネ
823 の反発力によって、(インク流路803 内のインクの
圧力を無視すれば)支持部材815 の上側周辺部分が環状
突出部821Aの下面に当接するようにダイヤフラム807 お
よび支持部材815 が上方に引上げられる。
【0145】押え部材809 の一側面には切欠827 が形成
されており、この切欠827 の底部には、1対の接点部材
(導電性)829,831 の中間部分が固定されている。1対
の接点部材829,831 の先端部は、切欠827 の底に形成さ
れた孔827Aを介して環状突出部821Aの下面に接してお
り、後端部には、コネクタ(インク残量検知のための電
気回路に接続するためのもの)833 からのリード線835,
837 が接続されている。1対の接点部材829,831 の先端
部下面は、バネ823 の反発力によって支持部材815 の上
面周辺部分(導電性を有する)に押圧され、当該部分に
よって互いに導通する。
【0146】以上のような構成のインク圧力検知ユニッ
トは、次のようにしてきわめて簡単に組立てられる。
【0147】まず、上側部材801Aの開口805 上にダイヤ
フラム807 を置き、押え部材809 を、四隅の貫通孔813
内に止め部材811 が位置するように、流路部材801 の上
から降ろして行く。これによって、止め部材811 の係止
爪811Aの上面の斜面が押え部材809 の貫通孔813 の内側
縁部に当る。これにより、止め部材811 は上記内側縁部
に押されて止め部材811 は内側に傾き、貫通孔813 内を
進入して行く(すなわち押え部材809 が下降する)。そ
して、押え部材809 がダイヤフラム807 を上から押えた
状態で、貫通孔813 上部の段部813Aに止め部材811 の係
止爪811Aが弾性によって動いて(元に戻って)係止さ
れ、押え部材809 は上側部材801Aに位置決めされ、固定
される。
【0148】次いで、バネ823 を貫通孔821 内に入れ、
その下端を環状突出部821A上に置き、バネ止めリング82
5 を2つの係止片819 の上に位置させて押し下げる。こ
れによって、2つの係止片819 の係止爪819Aの上面の斜
面がバネ止めリング825 の内側縁と係合してこれに押圧
される。これにより、2つの係止片819 は弾性によって
互いに内側に傾くとともに、バネ止めリング825 が下降
する。そして、係止爪819Aの上記斜面がリンク825 との
係合を終了すると、再び弾性によって2つの係止片819
は互いに外側に傾き、2つの係止爪819Aがバネ止めリン
グ825 の内側上面に係止される。このようにしてバネ止
めリング825 は2つの係止片819 によって抜け止めさ
れ、バネ823 はバネ止めリング825 および環状突出部82
1Aによって圧縮される。なお、1対の接点部材829,831
はあらかじめ押え部材809 に取り付けておく。
【0149】以上のような構成によれば、バネ止めリン
グ825 と環状突出部821Aとの間の距離は一定であり、バ
ネ823 の圧縮力(反発力)は所定範囲内に収まる。この
ため、ダイヤフラム807 はインク流路803 内のインクの
所定範囲内の負圧に応動し、支持部材815 が1対の接点
部材829,831 を開放する。
【0150】したがって、本発明のインク圧力検知ユニ
ットによれば、検知する圧力が例えば図31の矢印Aで示
すようなインク残量が安定する範囲内に、無調整で収ま
る。
【0151】なお、通常は、キャリッジ停止時またはキ
ャリッジ走行中(すなわちキャリッジのリターン時を除
く)にインク流路内のインクの圧力をインクセンサーに
よって検知する。これは図30(A) および図30(B) に示す
ように、キャリッジ851 の左側リターン時および右側リ
ターン時には、図中矢印で示すようにインク流路853内
のインクに慣性力が働き、その影響によって、左側リタ
ーン時には余計な負圧が、右側リターン時には余計な加
圧が、それぞれインク流路内のインクにかかり、インク
センサー855は、インクカートリッジ内のインクの真の
残量を検知できないからである。
【0152】なお、参考までに、図32(A) および図32
(B) に従来のインク圧力検知ユニット(インクセンサ
ー)の平面図および縦断面図を示す。859 は内側にイン
ク流路861 を有する流路部材、863 は押え部材であっ
て、これら部材859,863 によってダイヤフラム865 が挾
持され、ダイヤフラム865 の中央に取り付けた支持部材
867の中心部分867Aは押え部材863 の中央の貫通孔869
内に突出しており、この中心部分867Aの上部にリング状
のアジャスター871 がねじ込まれる。このアジャスター
871 と、貫通孔869 の底部の環状突出部869Aとによって
バネ873が圧縮され、インク流路861 内のインクが所定
の負圧よりも高い状態で、バネ873 の反発力によってダ
イヤフラム865 および支持部材867 が引き上げられる。
これにより、環状突出部869Aの下面に位置した1対の接
点部材875,877 の先端部同士を、支持部材867 の周辺部
上面が押圧して互いに導通させる。
【0153】このような従来の構成によれば、インク流
路861 内のインクが所定の負圧以下に下降すると、ダイ
ヤフラム865 が応動し、支持部材867 が下降する。その
結果、1対の接点部材875,877 の先端部から支持部材が
離れ、このようにして所定の負圧が検知される。したが
って1対の接点部材875,877 が検知する負圧は、バネ87
3 の反発力に対応する。
【0154】しかしながら、以上のような従来のインク
圧力検知ユニットでは、その組立時等に検知する負圧を
所定の値にするためにきわめて面倒な調整を行なわなけ
ればならない。すなわち、アジャスター871 を適当に回
わしてバネ873 を圧縮しただけでは、検知する負圧の値
が区々であり、例えば、図31にインクカートリッジ内の
インクの残量(g) とインク流路内のインクの負圧との関
係を表す図で示すように、検知する負圧の値を65±5mma
q 程度にするには、アジャスター871 によって、バネ87
3 の圧力を微調整しなければならず、きわめて面倒にな
る。
【0155】図33(A) および図33(B) は、本例装置のイ
ンク供給管接続部の構成を一部断面で示す平面図であ
る。図33(A) は供給管301(Y,M,C,Bk) が接続されない状
態を示し、図33(B) は接続した状態を示す。
【0156】ここで、ジョイント901 は本体フレーム90
0 に取付けられ例えばゴムによって形成される。ジョイ
ント901 には、インクタンク701BK 〜701Yからのインク
供給管703BK 〜703Yが嵌合される。また、ジョイント90
1 は次に述べる連通管部925BK 〜925Yの嵌入を受容する
受容部903 を有する。この受容部903 内には、連通管部
925BK 〜925Yの非装着状態においてインク流路を閉塞な
いしはインク漏洩が生じない程度に狭隘にし、装着状態
においてこれを開放するための弁905 が設けられてい
る。
【0157】921は本体フレーム900 側のジョイント90
1 に結合して記録ヘッド側にインクを導入するためのジ
ョイントであり、ジョイント901 の受容部903 内に挿入
される先端部分と後方に延在して設けた管部分とを有す
る連通管部925BK 〜925Yと、本体フレーム900 に設けた
係止部907 に係合するラッチ部927 と、このラッチ部92
7 を外方に開かせることにより係合状態を解除するため
の操作部929 と、図35について後述する突起931 と、こ
れらを保持するフレーム部923 とが、例えば樹脂等のモ
ールド成型により一体に構成されている。すなわち、ジ
ョイント部材915 はフレーム部923 上に保持され、例え
ばゴムにより形成される。ジョイント部材915 の内部に
は4本の流路が形成される。それら流路の一端側には連
通管部925BK 〜925Yの後方延在部分が挿入され、他端側
には記録ヘッドに至る供給管301BK 〜301Yが挿入され
る。また、917 は、印刷やシールの貼付等により、ジョ
イント部材915 の供給管301 に対する接続部分付近に設
けた“B”,“C”,“M”,“Y”の文字であり、そ
れぞれ、ブラック,シアン,マゼンタ,イエロー用の供
給管301BK,301C, 301M,301Y の誤接続を防止するための
表示となる。
【0158】ジョイント921 をジョイント901 に対して
結合させる場合には、図33(A) の状態から矢印方向にジ
ョイント921 を進ませると、ラッチ部927 のテーパ部を
含む面部分927Tが係止部907 に係合し、装着動作に伴っ
てラッチ部927 が外方に押し広げられる。面部分927Tが
係止部907 を乗り越えると、ラッチ部927 はばね性によ
り復元し、図33(B) のようにジョイント921 が係止され
ることになる。また、この状態では連通管部925 は受容
部903 内方に弁905 を押し広げた状態で侵入しており、
従って両ジョイントのインク連通、すなわち、インクタ
ンク側と記録ヘッド側とのインク連通がなされることに
なる。
【0159】ところで、かかる装着動作において、操作
者が誤った操作を行うこと、すなわち図33(A),図33(B)
に示したジョイント921 を表裏逆にした誤装着操作を行
うことが考えられる。これを確実にかつ簡単な構成で防
止するため、本例では次のような構成を採用する。
【0160】図34はインク供給管接続部の側断面図であ
る。本例では、操作部929 および突起931 をジョイント
921 の片面側に配置し、操作部929 を誤装着防止用の部
分943 を設けた形状としてある。一方、装置本体のフレ
ーム900 には、図示の正常装着時には部分943 と干渉せ
ず、表裏面を逆にし誤装着時には部分943 と係合して装
着動作を阻止する係止部941 を設けてある。これによ
り、ジョイント921 の表裏面を逆にした誤装着が防止さ
れ、色毎に対応して設けられている記録ヘッドに異なっ
た色のインクが導入されたり、混色が生じる等の不都合
を未然に防止することができる。
【0161】なお、誤装着を防止するための部分943
は、フレーム部900 に設けたり、あるいは、突起931 を
フレーム部内方に延在させ、その延在部分から立上げる
等して形成してもよい。
【0162】本例によれば、簡単な操作で誤装着を生じ
ることなくインク供給管接続を行うことができるが、図
33(B) のような状態から操作部929 を操作すれば、ラッ
チ部927 と係止部907 との係合を解除できるので、簡単
にジョイント921 を取外すこともできる。このような取
外しの容易さは、メインテナンス作業性の向上をもたら
すのである。また、この取外しによって、弁905 は図33
(A) のような状態に復帰するので、インク漏洩も生じな
い。
【0163】さて、そのようなジョイント921 の取外し
を伴うメインテナンスの作業性の一層の向上を考慮すれ
ば、取外したジョイント921 の置き場所等について操作
者に注意を払わせる負担を生じさせないのが強く望まし
い。
【0164】そこで、本例では、図35(A) に示すよう
に、突起931 を受容する穴部2023を有した受け部2021を
装置側板2017に設けている。この受け部2021は突起931
の数に対応した個数を一組として設けることもできる
が、バランスを保持しうるいずれか2個に対応して設け
ることもできる。また、その配設部位は側板2017上のい
ずれか所定の位置に設けておくこともできるし、各所に
設けておいてもよい。
【0165】図35(B) は図35(A) のA−A線断面をジョ
イント921 を載置させた状態で示す。このように、突起
931 は穴2023内に受容され、フレーム部923 の下端面が
受け部2021の上面に載置されるので、ジョイント921 は
安定に保持される。また、この状態では連通管部925 の
先端は上を向き、従ってインク漏洩も生じない。
【0166】なお、このようにジョイント921 を保持さ
せる構成は種々選択することができる。例えば、操作部
929 と突起931 との側面図上現れる間隙を利用し、これ
を側板2017等に設けた棒状部材や側板等の縁部に引掛け
るようにすることもできる。この場合には、チューブ30
1の存在により図35(B) とは表裏逆の状態で保持される
が、倒れや脱落を効果的にかつ簡単に防止するために
は、例えば操作部929 を長く延在させればよい。倒れが
生じても、当該延在部分が側板2017等に係合してそれ以
上の倒れが防止できるからである。
【0167】なお、以上ではインク供給系に関しインク
供給方向上流側に弁を有するジョイントを、下流側に挿
入に応じて弁を開放するジョイントを設けた構成とした
が、両ジョイントの構成を逆としてもよい。
【0168】また、そのような接続部は、インク供給系
のみならず、廃インク貯留部(本例ではインクタンク内
に設けられている)に至るインク排出系に関しても採用
できるのは勿論である。
【0169】なお、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適
宜の変形が可能であるのは勿論である。
【0170】例えば、上例では色を異にするインクに対
応して記録ヘッド,インクタンク,インク供給系,イン
ク排出系,インク連通用部材等を設けたが、必ずしも色
を異にするインクのみならず、濃淡インク等、広く色調
を異にするインクに対応して各部が設けられてもよい。
【0171】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0172】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0173】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0174】加えて、上例のようなシリアルタイプのプ
リンタにあって、装置本体に固定された記録ヘッド、あ
るいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的
な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換
自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド
自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジ
タイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効に適
用できるものである。
【0175】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれと
は別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱
手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行な
うことも安定した記録を行なうために有効である。
【0176】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本
発明は極めて有効である。
【0177】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいはインクジェット方式ではイ
ンク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を
行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制
御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時に
インクが液状をなすものであればよい。加えて、積極的
に熱エネルギによる昇温をインクの固形状態から液体状
態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで防
止するか、またはインクの蒸発防止を目的として放置状
態で固化するインクを用いるかして、いずれにしても熱
エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液化
し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達す
る時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネ
ルギによって初めて液化する性質のインクを使用する場
合も本発明は適用可能である。このような場合のインク
は、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60
−71260号公報に記載されるような、多孔質シート
凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状
態で、電気熱変換体に対して対向するような形態として
もよい。本発明においては、上述した各インクに対して
最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもの
である。
【0178】さらに加えて、本発明に関連する記録ヘッ
ドを使用する記録機構を備えた記録装置は、ワークステ
ーション,パーソナルあるいはホストコンピュータ,ワ
ードプロセッサ等の情報処理機器の画像出力端末として
用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さ
らには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採
るもの、さらに加えて、光ディスク装置の情報出力手段
として用いてもよい。
【0179】図36は本発明による図2等に示したよう
なインクジェット記録装置を情報出力手段として備える
利用装置の概念図である。
【0180】図36において、10000は利用装置を
示し、これは、例えばワークステーション,パーソナル
ないしホストコンピュータ,ワードプロセッサ,複写
機,フアクシミリあるいは光ディスク装置とすることが
できる。また、11000は、図1に示したインクジェ
ット記録装置を示す。記録装置11000は、利用装置
10000の制御に基づいて利用装置10000からの
処理情報を受けとりハードコピー形態の記録出力を行
う。
【0181】図37は本発明に係るポータブルプリンタ
の他の実施例を示す模式的なブロック図である。これ
は、ワークステーション,パーソナルコンピュータ,ホ
ストコンピュータ,ワードプロセッサ,複写装置,ファ
クシミリ装置または光ディスク装置などの利用装置に組
合せることができるものである。
【0182】図36において、参照符号10001で示
すものはそれらのような利用装置である。参照符号12
000は模式的に示したポータブルプリンタであり、図
2等に示したインクジェット記録装置(IJRA)11
000を内蔵するとともにインタフェース回路1300
0および14000を有している。これらインタフェー
ス回路は、利用装置11001によって処理された情報
およびインクジェット記録装置11000を制御するた
めの種々の制御データを受信する。制御データには、利
用装置からのハンドシェーク制御信号や割込み制御信号
も含まれる。そのような制御信号は従来のプリンタ制御
技術において実施されているものである。
【0183】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
カバー部材(ヘッドカバー)を単に操作することによ
り、複数の記録ヘッドに対しての位置決めを簡単かつ確
実に行うことができる。
【0184】また、本発明によれば、記録ヘッド側の電
気的接続部材とカバー部材(キャリッジカバー)側の電
気的接続部材とが多少位置がずれていたとしても、両者
の結合に際しキャリッジカバー側の電気的接続部材がそ
のずれを許容して変位するので、確実かつ容易な結合が
行われる。また、記録ヘッド側に無理な力を及ぼさず、
従ってその位置精度に狂いを生じさせることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るインクジェット記録装
置の模式的斜視図である。
【図2】本発明の一実施例に係るインクジェット記録装
置を、図1における装置カバーを除いて示す側断面図で
ある。
【図3】同じく上面図である。
【図4】記録ヘッド部をキャリッジに搭載した状態で示
す断面図である。
【図5】図5(A)〜図5(C)は記録ヘッドチップの装着の態
様を説明するための説明図である。
【図6】図6(A)〜図6(C)は本例に係るヘッドカバーの詳
細を説明するための説明図である。
【図7】本実施例におけるキャリッジ本体と、ヘッドチ
ップと、ヘッドカバーと、コネクタを有したコネクタ基
板との分解斜視図である。
【図8】キャリッジに対するキャリッジカバーの取付け
説明図である。
【図9】ヘッドチップの位置決めを説明するための模式
的正面図である。
【図10】他の実施例に係るヘッドカバーによる記録ヘ
ッド位置決めの態様を説明するための断面図である。
【図11】図2に示したサブタンクの一構成例を示す斜
視図である。
【図12】同じく異なる方向から見た斜視図である。
【図13】その分解斜視図である。
【図14】サブタンクの他の実施例を説明するための断
面図である。
【図15】図15(A) および図15(B) は、それぞれ、イン
ク供給系に用いられる接続管およびチューブユニットの
構成例を示す上面図および断面図である。
【図16】薄紙および厚紙を搬送する場合の本例に係る
紙送り機構の動作を説明するための側断面図である。
【図17】厚紙を搬送する場合の同機構の動作を説明す
るための側断面図である。
【図18】薄紙を搬送する場合の本例に係る給紙機構の
動作を説明するための側断面図である。
【図19】厚紙を搬送する場合の同機構の動作を説明す
るための側断面図である。
【図20】本例に係る回復ユニットの概略構成を示す模
式的側断面図である。
【図21】図21(A) および図21(B) は、その回復ユニッ
トの詳細な側断面図およびそのポンプ保持部の正面図で
ある。
【図22】キャップ部の大気連通孔開閉機構を中心とし
て描いた回復ユニットの斜視図である。
【図23】当該開閉機構等を中心として描いた回復ユニ
ットの側断面図である。
【図24】図24(A) 〜図24(C) は本例に係るキャップ部
進退機構等の動作説明図である。
【図25】図25(A) 〜図25(C) は本例において用いたポ
ンプの構成および動作を説明するための説明図である。
【図26】そのポンプ駆動系の一例を示す模式図であ
る。
【図27】本例に係る回復ユニットの各部動作のタイミ
ングを説明する説明図である。
【図28】本例に係るインクタンク配列を説明するため
のインクタンク収納部の平面図である。
【図29】図29(A) および図29(B) は、本例において用
いたインク圧力検知装置の一例を示す平面図および縦断
面図である。
【図30】図30(A) および図30(B) はキャリッジ動作に
よるインク圧力変動を説明するための説明図である。
【図31】インク残量とインク流路内の負圧との関係を
示す説明図である。
【図32】図32(A) および図32(B) は本例のインク圧力
検知装置と対比するために示した従来のインク圧力検知
装置の平面図およびその縦断面図である。
【図33】図33(A) および図33(B) は、本例に係るイン
ク供給管接続部の構成例およびその動作を説明するため
の上面図である。
【図34】その側断面図である。
【図35】図35(A) および図35(B) はその接続部をなす
一方のジョイントを側板壁面に保持しておくための構成
の一例を示す斜視図および側断面図である。
【図36】本発明に係るインクジェット記録装置を情報
出力手段として利用する装置のブロック図である。
【図37】本発明に係るインクジェット記録装置を用い
て構成したポータブルプリンタとこれを情報出力手段と
して利用する装置のブロック図である。
【符号の説明】
10 記録ヘッドチップ 11 前面プレート 13 供給管 15 ガイド溝 201 キャリッジ本体 203 キャリッジカバー 205 ヘッドカバー 207 コネクタ 211 ポジションレバー 213 ガイド軸 215 ガイド 217,218,231' 基準面 221,223,224 板ばね 270 コネクタ基板 300 サブタンク 311 チューブ 321BK(C,M,Y),323BK(C,M,Y),325BK(C,M,Y) 接続管 331 タンク部材 331BK(C,M,Y) 貯留室 333 中板 335 接続板 337C(M),339C(M) 連結溝 341C(M),343C(M) 連結孔 400 回復ユニット 401 ユニット筐体 403 モータ 407 ウォーム 409 ウォームホイール 420 キャップ部 440 ポンプ 450 カム 452 レバー 461 アクセスレバー 471 キャップホルダ 501 大気連通孔 601 給紙トレイ 602 ばね 604 ピックアップローラ 605 分離板 606 紙送りローラ 607 ピンチローラ 608 プラテン 609 排紙ローラ 611 ピンチローラホルダ 613 キャリッジレール 614 ばね 701BK(C,M,Y) インクタンク 703BK(C,M,Y) インク供給管 707BK(C,M,Y) 廃インク管 801 流路部材 803 インク流路 807 ダイヤフラム 809 押え部材 819 掛止片 823 ばね 825 ばね止めリング 901,921 ジョイント 905 弁体 925 連通管部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横井 克幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 倉田 哲治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 篠田 和彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 川口 浩一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色または濃度を異にするインクに対応し
    て複数設けられた記録ヘッドと、 該複数の記録ヘッドを着脱可能に保持するとともに、前
    記保持状態での前記複数の記録ヘッドのそれぞれの位置
    決め基準となる部分を有する当該保持部材と、該保持部
    材に設けられ、前記複数の記録ヘッドを装着時に覆うこ
    とにより保護を行うとともに、前記部分に対して付勢を
    行うカバー部材と を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置用記
    録ヘッドユニット。
  2. 【請求項2】 前記部分は3次元方向に対応して複数設
    けられ、前記カバー部材は前記複数の部分に対して前記
    記録ヘッドを押圧する少なくとも1つのばねを有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装
    置用記録ヘッドユニット。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドは、前記インクを吐出す
    るために利用されるエネルギを発生する素子として、前
    記インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生するた
    めの電気熱変換体を有することを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のインクジェット記録装置用記録ヘッドユ
    ニット。
  4. 【請求項4】 色または濃度を異にするインクに対応し
    て複数設けられた記録ヘッドと、該複数の記録ヘッドを
    着脱可能に保持するとともに、前記保持状態での前記複
    数の記録ヘッドのそれぞれの位置決め基準となる部分を
    有する当該保持部材と、該保持部材に設けられ、前記複
    数の記録ヘッドを装着時に覆うことにより保護を行うと
    ともに、前記部分に対して付勢を行うカバー部材と前記
    保持部材を記録媒体に対して所定方向に走査させる手段
    とを具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記部分は3次元方向に対応して複数設
    けられ、前記カバー部材は前記複数の部分に対して前記
    記録ヘッドを押圧する少なくとも1つのばねを有するこ
    とを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装
    置。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドは、前記インクを吐出す
    るために利用されるエネルギを発生する素子として、前
    記インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生するた
    めの電気熱変換体を有することを特徴とする請求項4ま
    たは5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 色または濃度を異にするインクに対応し
    て複数設けられた記録ヘッドと、 該複数の記録ヘッドを位置決めして保持するための保持
    部材と、 該保持部材に設けられ、前記記録ヘッドをその装着時に
    覆うことにより保護を行うカバー部材と、 前記複数の記録ヘッドのそれぞれの電気的接続部材に対
    応して前記カバー部材に設けられ、その閉動作に応じて
    前記記録ヘッドの電気的接続部材に結合する電気的接続
    部材であって、前記保持手段上に位置決めして保持され
    た前記記録ヘッドの電気的接続部材に対応して変位可能
    に前記カバー部材に取付けられた電気的接続部材とを具
    えたインクジェット記録装置用記録ヘッドユニット。
  8. 【請求項8】 前記複数の記録ヘッドに対応して設けら
    れた複数の前記電気的接続部材は基板に一体に設けら
    れ、前記基板を前記カバー部材にガタをもって取付ける
    ことにより前記複数の電気的接続部材の変位を可能とし
    たことを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記
    録装置用記録ヘッドユニット。
  9. 【請求項9】 前記保持部材は、該複数の記録ヘッドを
    着脱可能に保持するとともに、前記保持状態での前記複
    数の記録ヘッドのそれぞれの位置決め基準となる部分を
    有し、該保持部材に設けられ、前記複数の記録ヘッドを
    装着時に覆うことにより保護を行うとともに、前記部分
    に対して付勢を行う第2カバー部材をさらに具えたこと
    を特徴とする請求項7または8に記載のインクジェット
    記録装置用記録ヘッドユニット。
  10. 【請求項10】 前記部分は3次元方向に対応して複数
    設けられ、前記カバー部材は前記複数の部分に対して前
    記記録ヘッドを押圧する少なくとも1つのばねを有する
    ことを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の
    インクジェット記録装置用記録ヘッドユニット。
  11. 【請求項11】 前記記録ヘッドは、前記インクを吐出
    するために利用されるエネルギを発生する素子として、
    前記インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する
    ための電気熱変換体を有することを特徴とする請求項7
    ないし10のいずれかに記載のインクジェット記録装置用
    記録ヘッドユニット。
  12. 【請求項12】 色または濃度を異にするインクに対応
    して複数設けられた記録ヘッドと、 該複数の記録ヘッドを位置決めして保持するための保持
    部材と、該保持部材に設けられ、前記記録ヘッドをその
    装着時に覆うことにより保護を行うカバー部材と、 前記複数の記録ヘッドのそれぞれの電気的接続部材に対
    応して前記カバー部材に設けられ、その閉動作に応じて
    前記記録ヘッドの電気的接続部材に結合する電気的接続
    部材であって、前記保持手段上に位置決めして保持され
    た前記記録ヘッドの電気的接続部材に対応して変位可能
    に前記カバー部材に取付けられた電気的接続部材と、 前記保持部材を記録媒体に対して所定方向に走査させる
    手段とを具えたことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  13. 【請求項13】 前記複数の記録ヘッドに対応して設け
    られた複数の前記電気的接続部材は基板に一体に設けら
    れ、前記基板を前記カバー部材にガタをもって取付ける
    ことにより前記複数の電気的接続部材の変位を可能とし
    たことを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記
    録装置。
  14. 【請求項14】 前記保持部材は、該複数の記録ヘッド
    を着脱可能に保持するとともに、前記保持状態での前記
    複数の記録ヘッドのそれぞれの位置決め基準となる部分
    を有し、該保持部材に設けられ、前記複数の記録ヘッド
    を装着時に覆うことにより保護を行うとともに、前記部
    分に対して付勢を行う第2カバー部材をさらに具えたこ
    とを特徴とする請求項12または13に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  15. 【請求項15】 前記部分は3次元方向に対応して複数
    設けられ、前記カバー部材は前記複数の部分に対して前
    記記録ヘッドを押圧する少なくとも1つのばねを有する
    ことを特徴とする請求項12ないし14のいずれかに記載の
    インクジェット記録装置。
  16. 【請求項16】 前記記録ヘッドは、前記インクを吐出
    するために利用されるエネルギを発生する素子として、
    前記インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する
    ための電気熱変換体を有することを特徴とする請求項12
    ないし15のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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