JPH05163162A - 球形顆粒の製造方法 - Google Patents

球形顆粒の製造方法

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JPH05163162A
JPH05163162A JP35143891A JP35143891A JPH05163162A JP H05163162 A JPH05163162 A JP H05163162A JP 35143891 A JP35143891 A JP 35143891A JP 35143891 A JP35143891 A JP 35143891A JP H05163162 A JPH05163162 A JP H05163162A
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JP
Japan
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granules
water
hpc
spherical
sphericity
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Pending
Application number
JP35143891A
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English (en)
Inventor
Naoaki Maruyama
直亮 丸山
Hiroyasu Kokubo
宏恭 小久保
Yasuaki Muto
泰明 武藤
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】本発明は真球度が高く水膨潤性を持ち水系での
コーチングが可能な球形顆粒の製造方法を提供する。 【構成】この製造方法は平均粒子径が50μm 以下の低置
換度ヒドロキシプロピルセルロースを 3.0〜 4.0倍量
(重量比)の水と練合し、円筒押出機により製粒し、マ
ルメライザーを用いて球形処理を行い、ついで乾燥する
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は球形顆粒の製造方法、と
くには医薬品、食品等の分野において有核顆粒を製造す
る際の核顆粒として有用な、真球度が高く水膨潤性を持
ち水系でのコーチングが可能な球形顆粒の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、薬物放出制御システム(ドラッグ
デリバリーシステム)の研究が盛んに行われている。な
かでも経口投与製剤として顆粒に不溶性皮膜やpH依存
性皮膜をコーチングした顆粒をそのまま顆粒剤として使
用するか、カプセルに充填した型のスパンスルタイプや
上記の顆粒を賦型剤と共に圧縮成形して錠剤としたスパ
スタブタイプなどのマルチプルユニットタイプの製剤が
多数開発されている。
【0003】このような顆粒剤が多く利用されている理
由としては、生物薬剤的利用率の観点から錠剤タイプと
比較して消化管内での分散が広いため、胃排出速度、薬
物吸収性において個体差が少なく、食事の影響が少ない
などの利点が挙げられる。顆粒剤の製造には撹拌造粒
法、流動層造粒法、押出造粒法などが知られているが、
これらの方法で作成された顆粒は全体の粒度分布の幅が
広く、真球度(顆粒の長径/短径の比で表される)に乏
しいため、均一なコーチングが難しく精度の高い放出制
御型の顆粒の製造が困難であった。
【0004】一方、真球度が高く全体の粒度分布の幅の
狭い球形顆粒の製造法として、遠心流動型コーチング造
粒装置中で(特開昭63 -283564号公報に記載のグラニュ
ウ糖を核として転動させながら白糖等を噴霧して製造さ
れる)球形の核(商品名:ノンパレル、フロイント社
製)の周りに結合液を噴霧しながら賦型剤と主薬をコー
チングする方法(特開昭63 -301816号、特開平2-174931
号、同 3-20215号の各公報参照)や、この球形核を流動
層中で造粒コーチングする方法がある。
【0005】この“ノンパレル”は近年の製薬業界にお
ける衛生上の理由からの有機溶媒の使用をできるだけ避
けて水系で行う方針には適っているが、これが水溶性の
基剤から製造されているため、水系で造粒またはコーチ
ングしようとすると核同士が凝集する問題があった。こ
の解決策として特開平3-111426号公報には結晶セルロー
スを原料として作製された球形核顆粒が開示されてい
る。この核顆粒は水不溶性であるため水系でコーチング
する際に顆粒同士が凝集することはないが、水膨潤性に
乏しいため、これを用いて製造された顆粒は崩壊性が悪
く薬物の放出性に劣る欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は真球度が高く水膨潤性を持ち水系でのコーチング
が可能な球形顆粒の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による球形顆粒の
製造方法は、平均粒子径が50μm 以下の低置換度ヒドロ
キシプロピルセルロースを 3.0〜 4.0倍量(重量比)の
水と練合し、円筒押出機により製粒し、マルメライザー
を用いて球形処理を行い、ついで乾燥することを特徴と
するものである。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。低置換度
ヒドロキシプロピルセルロース(以下L−HPCとす
る)よりなる球形顆粒の製造方法としては、1)撹拌造
粒機でL−HPCと水とを練合造粒後、乾燥、篩分けを
行って製品を得る;2)撹拌造粒機またはニーダーにて
L−HPCと水とを練合後、円筒押出機によって製粒を
行い、さらにマルメライザーでマルメ処理を行って、得
られた顆粒を乾燥、篩分けして同様の製品とする;3)
L−HPCを水に分散させた溶液を湿式粉砕し、その懸
濁液をスプレードライヤーで噴霧乾燥、篩分けして製品
とする;などが考えられる。
【0009】本発明者らは、これらの方法について研究
を重ねた結果、1)の方法で作製された顆粒は真球度が
1.5〜 2.0と低く、3)の方法で作製された顆粒は粒径
が60〜 150μmというように小さなものしか得られない
が、2)の方法で球形化処理を施すと、真球度 1.3以
下、粒径 200μm以上の顆粒が得られ、これを有核顆粒
の製造の際の核顆粒として使用すると均一で精密なコー
チングが可能となることを見出し、本発明に到達した。
【0010】本発明において出発原料として用いられる
L−HPCは一般に崩壊剤かつ結合剤として広く用いら
れているもので、膨潤特性の大きい物質である。このL
−HPCを水と練合後乾燥すると、L−HPCのグルコ
ースユニット中の水酸基が分子間あるいは粉体間で強固
な水素結合を起こすために、L−HPCの粉体同士が凝
集し、特別なバインダーを使用しなくてもL−HPC単
独での造粒ができたものと考えられる。その結果、この
ような球形化処理を施してもL−HPCの特徴である水
膨潤性は損なわれることがないため、薬物放出性に優れ
た核顆粒の製造を可能にしたものである。
【0011】上記L−HPCは全体の粒径が平均50μm
以下、好ましくは30μm以下であることが必要で、これ
が50μm以上のときは真球度の高い球形顆粒の製造が難
しくなる。なお、このヒドロキシプロポキシル基の置換
度は日本薬局方に記載の 5.0〜16.0%の範囲内のもので
あればよい。球形顆粒の製造に際しては、L−HPCに
他の成分、例えば乳糖、でんぷん等の賦型剤を添加して
もよいが、全組成中のL−HPCの含有量が90重量%以
上となる範囲に止めることが好ましい。
【0012】L−HPCと水との練合は撹拌造粒機、ニ
ーダーなど装置的には特に限定されないが、いずれの場
合もL−HPCと水とが均一になるまで行う必要があ
る。この際の水の配合量は重量比でL−HPCの 3.0〜
4.0倍量、好ましくは 3.5〜 3.8倍量であることが必要
で、これが 3.0倍未満のときは真球度の高い球形顆粒の
製造が困難となり、また 4.0倍を超えると水分量が多過
ぎて練合時の機壁への付着が増加するほか、後述するマ
ルメライザーにおけるマルメ処理に際して凝集を起こし
顆粒の製造が困難になる。なお、この時の温度はとくに
限定されず室温で充分である。
【0013】つぎに用いる円筒押出機はとくにその機種
は限定されないが、このときに使用するバスケットのス
クリーン径を変えることにより粒径の異なる球形顆粒を
収率よく製造することができる。マルメライザーもまた
同様に機種は限定されない。マルメライザーの周速は
8.0〜20.0cm/秒、とくには12〜18cm/秒とするのが好
ましく、これが 8.0cm/秒未満では球形化が充分に施さ
れず、20.0cm/秒を超えると機壁への付着が多くなり収
率が低下する。乾燥方法には流動乾燥機を用いる方法、
静置乾燥法などがあり、手段はとくに限定されない。
【0014】このようにして得られた粒子は最後に篩分
けして所望の平均粒径を有する粒子群とするのである
が、その際の粒度分布としては、例えば 200〜 300μ
m、 300〜 500μm、 500〜 700μmおよび 700〜 900
μmの各群に分別した場合に300〜 500μmのものが全
体の80重量%以上を占めるような幅の狭いものが望まし
く、これが80%未満の粒子分布幅の広いものでは前述し
た有核顆粒の製造に際しての精密なコーチングが困難に
なる。
【0015】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例によりさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例の記載
に限定されるものではない。 実施例1 撹拌造粒機パーチカルグラニュレーター(パウレック社
製)でL−HPC(LH-31:信越化学工業社製)1kgに
水 3.7kgを添加しながら5分間練合した後、スクリーン
径: 0.6mmφの円筒押出機(菊水製作所製)を用いて押
出し、それをマルメライザー(富士パウダル社製)にて
周速18cm/秒で球形化を行った。得られた顆粒を流動乾
燥機を用いて乾燥し、篩分けして32メッシュ( 500μ
m)〜42メッシュ(355μm)の粒径の球形顆粒を選別し
た。この顆粒の全製品に対する収率は56%であった。ま
た得られた顆粒について下記の方法で真球度と水膨潤性
を測定したところ、それぞれ1.11および 4.9倍であっ
た。
【0016】・真球度:6個の顆粒の長径と短径を計測
し、それぞれの平均値より長径/短径の比を算出して真
球度とした。 ・水膨潤性:顆粒1gをシャーレにとり、そこに蒸留水
10mlを添加し、10分後に光学顕微鏡で観察して顆粒の体
積の膨潤度合いを計測し水膨潤性とした。
【0017】実施例2 実施例1において、円筒押出機のスクリーン径として
0.4mmφのものを用いたほかは同様にして球形顆粒を得
た。乾燥後、これを篩分けして42メッシュ( 355μm)
〜60メッシュ( 250μm)の粒径の球形顆粒を選別し
た。この顆粒の全製品に対する収率は33%、真球度は1.
13、水膨潤性は 4.6倍であった。
【0018】比較例1 撹拌造粒機パーチカルグラニュレーター(前出)でL−
HPC(同前)1kgに水3kgを添加しながら練合造粒し
たものを、40℃で16時間乾燥後、実施例1と同様に篩分
けした。この全製品に対する収率は23%、真球度は1.5
2、水膨潤性は5.1 倍であった。
【0019】比較例2 実施例1において、水の添加量を2kgとしたほかは同様
にして球形化処理を施し、同様に篩分けしたところ、こ
の全製品に対する収率は48%、真球度は1.48、水膨潤性
は 4.8倍であった。
【0020】比較例3 グラニュウ糖を核として転動させながら蔗糖を水溶液を
噴霧しながら粉糖を散布して製造した市販品(商品名:
ノンパレル)を用いた。この真球度は1.11であり、水に
溶解した。
【0021】比較例4 結晶セルロースから製造した市販品(商品名:アビセル
SP)を用いた。この真球度は1.12、水膨潤性は 1.2倍
であった。
【0022】
【発明の効果】本発明の方法によれば真球度が高く水膨
潤性を持つ球形顆粒が得られる。この球形顆粒を用いる
と、精密なコーチングが可能となるほか、水系コーチン
グの際にも核同士の凝集がなく、崩壊性に優れた有核顆
粒の製造が可能になる。
フロントページの続き (72)発明者 武藤 泰明 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒子径が50μm 以下の低置換度ヒドロ
    キシプロピルセルロースを 3.0〜 4.0倍量(重量比)の
    水と練合し、円筒押出機により製粒し、マルメライザー
    を用いて球形処理を行い、ついで乾燥することを特徴と
    する球形顆粒の製造方法。
JP35143891A 1991-12-12 1991-12-12 球形顆粒の製造方法 Pending JPH05163162A (ja)

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