JPH05162524A - 緩衝装置の減衰力制御方法 - Google Patents

緩衝装置の減衰力制御方法

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JPH05162524A
JPH05162524A JP35283591A JP35283591A JPH05162524A JP H05162524 A JPH05162524 A JP H05162524A JP 35283591 A JP35283591 A JP 35283591A JP 35283591 A JP35283591 A JP 35283591A JP H05162524 A JPH05162524 A JP H05162524A
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moving object
damping force
acceleration
shock absorber
collision
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JP35283591A
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English (en)
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Fumio Hatada
文男 畑田
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Tsubakimoto Chain Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 衝撃エネルギの大きさに応じた最適な減衰特
性を得ることを可能とすると共に衝突初期において適正
な減衰力を得ることを可能とする。 【構成】 運動物体Aとシリンダ1との間の相対速度を
速度検出回路72で、また前記相対速度の加速度を加速度
検出回路73で、運動物体Aとピストンロッド40との衝突
前から検出し、これらの検出結果に基づいて最適通電電
流演算部74及び通電電流調整回路75が磁性流体に印加す
る磁界の強さを調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は緩衝装置の減衰力を制御
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリンダの一端からピストンロッドを突
出させ、シリンダ内において、シリンダの内壁とピスト
ンとで囲まれた空間内に作動流体を封入し、そのピスト
ンロッドに運動物体を衝突させた場合に、ピストンの移
動により前記作動油が圧せられ、その作動流体が所定位
置に設けられたオリフィスから所定の空間へ噴出するよ
うな構成としてあり、その噴出の際の動圧抵抗損失にて
運動物体の衝突による衝撃エネルギを熱エネルギに交換
することにより、衝撃エネルギを減衰させるようにして
ある緩衝装置が従来から用いられている。
【0003】このような緩衝装置においては、運動物体
に対して適正な減衰特性を得るために、前記作動流体と
して、その磁化の程度が大きくなるほど粘性が高くなる
特性を有する磁性流体を用い、運動物体と緩衝装置との
相対速度を検出し、その検出値に応じた磁束を前記磁性
流体に生じさせることにより、磁性流体の磁化の程度を
調整し、これによって減衰力を制御する方法が考えられ
ていた。この緩衝装置における前記相対速度の検出は、
ピストンロッドとシリンダとの相対速度を検出すること
によって行うことが考えられていたため、減衰力の制御
は、前記運動物体の衝突後に行われるようになってい
た。
【0004】なお、このように運動物体と緩衝装置との
相対速度を検出し、その検出結果に応じて減衰力を制御
する方法に類似する方法としては、振動を吸収するため
に、運動物体(例えば自動車のエンジン)と基礎(例え
ば自動車の車体フレーム)との何れか一方に連結された
シリンダと、他方に連結されたピストンとを有する懸架
装置において、ピストンロッドの軸長方向に加わる振動
を減衰させるべく、前記運動物体と基礎との相対速度を
検出し、その検出結果に応じて、シリンダ内に封入され
た磁性流体に印加する磁束を制御する方法が開示されて
いる(特開昭56-10844号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述の如く
運動物体と緩衝装置との相対速度に応じて減衰力を制御
する従来の緩衝装置の減衰力制御方法においては、次の
ような問題があった。図1は従来の緩衝装置における減
衰特性を示すグラフであり、縦軸に前記物体と前記緩衝
装置との相対速度、横軸にピストンの移動量を夫々とっ
て、これらの関係を示しており、最適な減衰特性を実
線、衝撃エネルギが極めて大である場合の減衰特性を破
線、衝撃エネルギが極めて小である場合の減衰特性を一
点鎖線にて夫々表してある。図1から明らかな如く、運
動物体と緩衝装置との相対速度に応じて減衰力を制御す
る場合には、運動物体の重さを考慮していないため、衝
撃エネルギ(運動物体の運動エネルギに関連するもの)
の大きさに応じた最適な減衰特性が得られないという問
題があった。
【0006】また、運動物体の衝突時の衝撃をピストン
の短いストロークで吸収しなければならない場合、従来
の制御方法においては、衝突後に減衰力の制御を開始す
るので、速度検出回路,制御回路及び磁性流体の応答遅
れのために衝突初期において適正な減衰力が得られない
という問題があった。
【0007】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、衝撃エネルギの大きさに応じた最適な減衰特性
を得ることを可能とすると共に衝突初期において適正な
減衰力を得ることを可能とする緩衝装置の減衰力制御方
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る緩衝装置の
減衰力制御方法は、ピストンロッドに衝突した運動物体
の衝撃力を、シリンダの内部に封入され、印加される磁
界の強さに応じて粘性が変化する磁性流体の流体抵抗に
関連して減衰させるようにしてある緩衝装置の減衰力
を、前記磁性流体に印加する磁界の強さを調整すること
により制御する方法であって、前記運動物体と前記シリ
ンダとの間の相対速度及び該相対速度の加速度を、前記
運動物体と前記ピストンロッドとの衝突前から検出し、
これらの検出結果に基づいて前記磁性流体に印加する磁
界の強さを調整することを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明にあっては、磁性流体に印加する磁界の
強さの調整を、運動物体と前記シリンダとの間の相対速
度及び該相対速度の加速度の検出結果に基づいて行う
が、前記相対速度及びその加速度の検出結果は、運動物
体の速度及び重量に関連する衝撃力の情報を含んでいる
ので、緩衝装置の減衰力を、運動物体の衝撃力に応じた
適正な値に制御することが可能となる。また、このよう
な減衰力の制御は、運動物体とピストンロッドとの衝突
前から行われるので、衝突初期において時間遅れなく適
正な減衰力を得ることが可能となる。
【0010】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図2は本発明に係る緩衝装置の減衰力制御
方法の実施に用いる緩衝装置の構成を示す模式的ブロッ
ク図である。
【0011】まず、緩衝装置本体10の構成について説明
する。図中1はその一端部が開口し、その他端部が閉塞
したシリンダであり、該シリンダ1は、内部に向かうに
従ってその内径が縮径されている。シリンダ1はその閉
塞端が密着する態様で所定の基礎2に取付けられてい
る。シリンダ1の閉塞端部の内部にはコイルバネ3が設
けられており、該コイルバネ3はピストン4をシリンダ
1の開口端側へ付勢するようになっている。
【0012】また、シリンダ1の開口端側の内部には円
筒状のアキュームレータ5が固設されており、該アキュ
ームレータ5よりも前記閉塞端側の空間には、その磁化
の程度が大きくなるほど粘度が高くなる特性を有する磁
性流体が封入されている。アキュームレータ5は、シリ
ンダ1内部の圧力バランスを調整する機能を有するもの
であり、また、ピストン4の開口端側への移動を係止す
るようになっている。ピストン4はキュームレータ5に
接した状態でそのピストンロッド40がシリンダ1の開口
端から外側へ突出するようになっている。
【0013】ピストン4の外径は、内部に向かうに従っ
て縮径されるシリンダ1の内径の中途部の内径と等しく
なっている。また、ピストン4の内部には、ピストン4
を径方向に貫通する第1孔41と、ピストン4のコイルバ
ネ3側の端面から前記第1孔41までを貫通する第2孔42
とが形成されている。前記第2孔42は第1孔41側へ向か
うに従って縮径されており、この第2孔42内には第2孔
42の最大径と略等しい径の球であるチェックボール43が
第2孔42内を往復動可能に備えられている。
【0014】さらに、アキュームレータ5よりも前記開
口端側には円筒状の電磁コイル6が固設されている。こ
の電磁コイル6は、前記磁性流体に印加する磁束を生成
するものであり、電磁コイル6が生成する磁束に応じて
前記磁性流体の粘度が変更されるようになっている。
【0015】以上の如き構成の緩衝装置本体10では、定
常状態においては、図に示される如くピストン4がコイ
ルバネ3の付勢力によってアキュームレータ5に当接し
ている。そして、運動物体Aが図中白抜き矢符にて示さ
れる如くピストンロッド40の端部に衝突すると、ピスト
ン4がコイルバネ3の付勢力に抗してシリンダ1の内部
に押し込まれる。これによって前記磁性流体が圧せら
れ、磁性流体が、コイルバネ3が配設された空間内か
ら、ピストン4と、シリンダ1の内壁との隙間(オリフ
ィスに相当)を通ってアキュームレータ5側へ噴出す
る。その噴出の際の動圧抵抗損失及び摩擦抵抗損失にて
運動物体Aの衝突による衝撃エネルギが熱エネルギに交
換され、衝撃エネルギが減衰させられる。
【0016】そして、このような状態から運動物体Aが
離反した場合は、チェックボール43が第2孔42内をピス
トン4の端部側へ移動し、これによって、ピストン4
と、アキュームレータ5との間の空間内の磁性流体が第
1孔41及び第2孔42を通ってコイルバネ3が配設された
空間内へ流入し、コイルバネ3の反力でピストン4が定
常状態に戻される。
【0017】次に、緩衝装置の減衰力制御系7について
説明する。緩衝装置本体10の近傍には、基礎2の近傍か
ら運動物体Aまでの距離xを非接触で検出するセンサ
(例えば超音波センサ,光学センサ,近接センサ)であ
る距離センサ71が設けられており、該距離センサ71の検
出結果は速度検出回路72に与えられるようになってい
る。
【0018】速度検出回路72では、距離センサ71の検出
結果である距離情報を時間微分することによって、運動
物体Aの速度を検出するようになっている。速度検出回
路72の検出結果は、加速度検出回路73及び最適通電電流
演算部74に与えられるようになっている。加速度検出回
路73では速度検出回路72の検出結果である速度情報を時
間微分することによって、運動物体Aの速度を検出する
ようになっている。加速度検出回路73の検出結果は、減
衰力調整回路74に与えられるようになっている。
【0019】最適通電電流演算部74では、速度検出回路
72の検出結果である運動物体Aの速度v及び加速度検出
回路73の検出結果である運動物体Aの加速度Δvに基づ
いて、電磁コイル6への通電すべき最適通電電流を表す
出力電圧Vr を下記(1),(2)式により求める。但し、下
記(1) 式は加速度Δvの絶対値(|Δv|)が0よりも
大きい定数であるεよりも小さい場合に用い、一方、下
記(2) 式は加速度Δvの絶対値(|Δv|)が前記定数
ε以上である場合に用いる。
【0020】Vr =k1 v …(1)
【0021】Vr =k2 2 |Δv| …(2)
【0022】但し、前記(1),(2) 式におけるk1 ,k2
は0よりも大きい定数である。
【0023】そして、最適通電電流演算部74は、その演
算結果を電流調整回路75へ与える。電流調整回路75で
は、最適通電電流演算部74の演算結果に応じた電流を電
磁コイル6に通電するようになっている。これによって
最適な減衰力が得られるような電流が電磁コイル6に通
電され、これによる磁性流体の粘度の変化に応じて緩衝
装置本体10の減衰力が最適に制御されるようになってい
る。
【0024】次に、前述の如き構成の減衰力制御系7の
動作について、距離センサ71,速度検出回路72,加速度
検出回路73,電流調整回路75の夫々の出力の変化を表す
図3〜図6のグラフに基づいて説明する。なお、運動物
体Aが一定速度でピストンロッド40に衝突する場合を例
としている。
【0025】図3は運動物体Aが衝突する場合の距離セ
ンサ71の出力の変化を表すグラフであり、縦軸に出力レ
ベル、横軸に運動物体Aの存在位置をとり、これらの関
係を示してある。但し、横軸は、運動物体Aとピストン
ロッド40との衝突点を原点として表してある。図3にお
いては、運動物体Aが距離センサ71の最遠の検出可能位
置x1 よりも遠方から接近して、ピストンロッド40に衝
突し、ピストン4のストローク端位置x3 より所定距離
手前の停止位置x2 にて停止することを表している。
【0026】図4は運動物体Aが衝突する場合の速度検
出回路72の出力の変化を表すグラフであり、縦軸に出力
レベル、横軸に運動物体Aの存在位置をとり、これらの
関係を示してある。但し、横軸は、運動物体Aとピスト
ンロッド40との衝突点を原点として表してある。図4に
示される如く速度検出回路72では、距離センサ71の出力
を微分するため、その出力は、距離センサ71の最遠の検
出可能位置x1 から出力が立ち上がった後、衝突点まで
一定となる。これは、運動物体Aが等速度で移動してい
るためである。そして、運動物体Aが衝突すると、衝撃
エネルギの減衰によって出力は徐々に低下していく。
【0027】図5は運動物体Aが衝突する場合の加速度
検出回路73の出力の変化を表すグラフであり、縦軸に出
力レベル、横軸に運動物体Aの存在位置をとり、これら
の関係を示してある。但し、横軸は、運動物体Aとピス
トンロッド40との衝突点を原点として表してある。図5
に示される如く加速度検出回路73では、速度検出回路72
の出力を微分するため、その出力は、距離センサ71の最
遠の検出可能位置x1 において急峻な正のピークが生
じ、また、衝突点から停止位置x2 までの間において運
動物体Aの減速による緩い負のピークが生じる。
【0028】図6は運動物体Aが衝突する場合の電流調
整回路75の出力(電流値)の変化を表すグラフであり、
縦軸に出力レベル、横軸に運動物体Aの存在位置をと
り、これらの関係を衝撃エネルギが小である場合につい
ては実線、衝撃エネルギが大である場合については破線
にて示してある。但し、横軸は、運動物体Aとピストン
ロッド40との衝突点を原点として表してある。図6に示
される如く電流調整回路75では、前記(1),(2) 式に基づ
いて得られる通電電流を出力するため、距離センサ71の
最遠の検出可能位置x1 から出力が立ち上がった後、衝
突点まで一定レベルとなる。このようにして運動物体A
が衝突点に達する前に、緩衝装置本体10は最適な減衰力
に制御される。そして、運動物体Aが衝突すると、運動
物体Aの減速に基づく加速度成分により出力に緩いピー
クが生じる。
【0029】このようにして、運動物体Aと、ピストン
ロッド40との衝突前から減衰力を制御するので、その衝
突初期から適正な減衰力が得られ、また、減衰力の制御
は、運動物体Aの速度及び加速度に基づいて行われるの
で、運動物体Aの衝撃エネルギに応じた減衰力の制御が
行われる。
【0030】なお、前述の如き減衰力の制御において、
出力電圧Vr は、乗算器及び割算器を用いて計算できる
が、ファジィ推論を用いても良い。
【0031】以下に、ファジィ推論によって最適通電電
流を求めるための出力電圧Vr を演算する方法について
説明する。
【0032】図7(a) 〜(c) はファジィ推論に用いられ
るメンバーシップ関数を表すグラフであり、図7(a) は
速度vに関するメンバーシップ関数、図7(b) は加速度
Δvに関するメンバーシップ関数、図7(c) は電磁コイ
ル6への通電すべき最適通電電流を表す出力電圧Vr
関するメンバーシップ関数である。図7(a) 〜(c) のメ
ンバーシップ関数の縦軸はメンバーシップ関数値であ
り、図7(a) の横軸は速度検出回路72の出力値、図7
(b) の横軸は加速度検出回路73の出力値、図7(c)の横
軸は出力電圧Vr である。
【0033】速度v及び加速度Δvのメンバーシップ関
数の特性は略等しい。速度v及び加速度Δvの夫々の値
が小さいことを表すファジィ集合Sは、夫々の値(速度
v及び加速度Δv)が“0”である場合はメンバーシッ
プ関数値が“1”であり、夫々の値の増加に従ってメン
バーシップ関数値が一定の傾きで“0”まで減少するよ
うになっている。また、前記夫々の値が大きいことを表
すファジィ集合Lは、ファジィ集合Sのメンバーシップ
関数値が“0”である値から、夫々の値の増加に従って
一定の傾きで“1”まで増加し、前記夫々の値が所定値
を超えると、そのメンバーシップ関数値が“1”に飽和
するようになっている。また、前記夫々の値が中である
ことを表すファジィ集合Mは、夫々の値が“0”である
場合はメンバーシップ関数値が“0”であり、ファジィ
集合S及びファジィ集合Lのメンバーシップ関数値が
“0”である値まで、夫々の値の増加に従って、メンバ
ーシップ関数値が一定の傾きで“1”まで増加し、その
メンバーシップ関数値が“1”になった値からファジィ
集合Lのメンバーシップ関数値が“1”になる値まで、
そのメンバーシップ関数値は反対に一定の傾きで“0”
まで減少するようになっている。
【0034】また、出力電圧Vr のメンバーシップ関数
の特性は、出力電圧Vr の値が小さいことを表すファジ
ィ集合Sが、速度v及び加速度Δvのメンバーシップ関
数の特性と略等しい。また、出力電圧Vr の値が大きい
ことを表すファジィ集合Lは、ファジィ集合Sのメンバ
ーシップ関数値が“0”である値よりも若干大きい値
が、そのメンバーシップ関数値が“0”であり、そのメ
ンバーシップ関数値は、出力電圧Vr の値の増加に従っ
て“0”から一定の傾きで“1”まで増加し、前記夫々
の値が所定値を超えると、そのメンバーシップ関数値が
“1”に飽和するようになっている。また、出力電圧V
r の値が中であることを表すファジィ集合Mは、出力電
圧Vr の値が“0”である場合はメンバーシップ関数値
が“0”であり、ファジィ集合S及びファジィ集合Lの
メンバーシップ関数値が“0”である値まで、夫々の値
の増加に従って、メンバーシップ関数値が一定の傾きで
“1”まで増加し、そのメンバーシップ関数値が“1”
になった値からファジィ集合Lのメンバーシップ関数値
が“1”になる値まで、そのメンバーシップ関数値は反
対に一定の傾きで“0”まで減少するようになってい
る。
【0035】また、ファジィ推論のルールは、例えば図
8に示される第1表のルールを用いる。図8はファジィ
推論のルールを纏めた表を示す図であり、この表の速度
vの欄は速度vのファジィ集合S,M,Lを表し、加速
度Δvの欄は加速度Δvのファジィ集合S,M,Lを表
してあり、それ以外の欄には、出力電圧Vr のファジィ
集合S,M,Lを表してある。この第1表は、“もし、
速度vのファジィ集合がS、かつ加速度Δvのファジィ
集合がSならば、出力電圧Vr のファジィ集合をMとす
る”,“もし、速度vのファジィ集合がS、かつ加速度
Δvのファジィ集合がMならば、出力電圧Vr のファジ
ィ集合をSとする”等、if〜and 〜then〜にて、速度v
及び加速度Δvから出力電圧Vr を求めるルールを示し
ている。
【0036】例えば第1表のルールによって前記ファジ
ィ推論を行う場合、まず、速度検出回路72及び加速度検
出回路73の夫々の出力値から夫々の項目に対応するメン
バーシップ関数に基づいて前記ルールの前件部である速
度v及び加速度Δvのメンバーシップ関数値を夫々求め
る。そして、これらのメンバーシップ関数値のうちの最
小値を求め、求めた最小値で、前記ルールの後件部であ
る出力電圧Vr に関するメンバーシップ関数のファジィ
集合の頭ぎりを行う。このような処理は、第1表の全て
のルールについて行い、これによって、頭ぎりを行った
複数のファジィ集合を得る。そして、得られた複数のフ
ァジィ集合の重ね合わせの重心を求めることによって出
力電圧Vr を決定する。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように本発明方法では、磁
性流体に印加する磁界の強さの調整を、運動物体と前記
シリンダとの間の相対速度及び該相対速度の加速度の検
出結果に基づいて行うが、前記相対速度及びその加速度
の検出結果は、運動物体の速度及び重量に関連する衝撃
力の情報を含んでいるので、緩衝装置の減衰力を、運動
物体の衝撃力に応じた適正な値に制御することができ、
また、このような減衰力の制御は、運動物体とピストン
ロッドとの衝突前から行われるので、衝突初期において
時間遅れなく適正な減衰力を得ることができる等、本発
明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の緩衝装置における減衰特性を示すグラフ
である。
【図2】本発明に係る緩衝装置の減衰力制御方法の実施
に用いる緩衝装置の構成を示す模式的ブロック図であ
る。
【図3】運動物体が衝突する場合の距離センサの出力の
変化を表すグラフである。
【図4】運動物体が衝突する場合の速度検出回路の出力
の変化を表すグラフである。
【図5】運動物体が衝突する場合の加速度検出回路の出
力の変化を表すグラフである。
【図6】運動物体が衝突する場合の電流調整回路の出力
の変化を表すグラフである。
【図7】ファジィ推論に用いられるメンバーシップ関数
を表すグラフである。
【図8】ファジィ推論のルールを纏めた表を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 シリンダ 40 ピストンロッド 72 速度検出回路 73 加速度検出回路 74 最適通電電流演算部 75 電流調整回路 A 運動物体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンロッドに衝突した運動物体の衝
    撃力を、シリンダの内部に封入され、印加される磁界の
    強さに応じて粘性が変化する磁性流体の流体抵抗に関連
    して減衰させるようにしてある緩衝装置の減衰力を、前
    記磁性流体に印加する磁界の強さを調整することにより
    制御する方法であって、 前記運動物体と前記シリンダとの間の相対速度及び該相
    対速度の加速度を、前記運動物体と前記ピストンロッド
    との衝突前から検出し、これらの検出結果に基づいて前
    記磁性流体に印加する磁界の強さを調整することを特徴
    とする緩衝装置の減衰力制御方法。
JP35283591A 1991-12-13 1991-12-13 緩衝装置の減衰力制御方法 Pending JPH05162524A (ja)

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