JPH05161639A - 放射線撮像装置 - Google Patents

放射線撮像装置

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JPH05161639A
JPH05161639A JP3328916A JP32891691A JPH05161639A JP H05161639 A JPH05161639 A JP H05161639A JP 3328916 A JP3328916 A JP 3328916A JP 32891691 A JP32891691 A JP 32891691A JP H05161639 A JPH05161639 A JP H05161639A
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JP
Japan
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radiation
dose
radiation dose
fan beam
adjusting
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JP3328916A
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Inventor
Takao Tsuda
隆夫 津田
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Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】通過線量の検出に基づく照射線量の調整制御に
おいて、撮影部位に応じて最適な調整手段を選択する。 【構成】X線を遮蔽するブロック型爪によって開口面積
を調整して照射線量を制御するモジュレータと、X線の
減衰率が厚さによって変わるくさび型爪で減衰率を調整
して照射線量を制御するモジュレータとの両方を、X線
ファンビームの照射方向前後に備える。そして、撮影部
位の情報を入力し(S1)、撮影部位が肺等のX線を透
過し易い部位である場合には、開口面積によって照射線
量を制御させ(S3)、腹部や骨などのX線を透過し難
い部位である場合には、減衰率を調整して照射線量を制
御させる(S4)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放射線撮像装置に関し、
特に、露出補償用の放射線量調整機構を備えたものに関
する。
【0002】
【従来の技術】放射線撮像装置は、一般にX線管が用い
られる放射線源と、被照射物体を通過した前記放射線源
からの放射線量を検知して放射線投影像を撮像記録する
例えば、放射線に感応するフィルム,蛍光表示面,電子
像増強管等の撮像記録装置とから構成される。
【0003】ところで、かかる放射線撮像装置において
は、撮影部分における厚さや放射線吸収性の違いによっ
て、ある部分は適正露出となり、また、他の部分は露出
不足となる。このため、露出不足の部位では、放射線撮
影された物体の対応する部分に関して所望の情報を得る
ための信号値(X線写真では濃度)が低下し、情報量が
不充分になってしまう。従って、例えば医療用に用いら
れるX線検査装置における胸部撮影では、肺のようにX
線を透過し易い部分と、背骨や腹部等のようにX線を透
過し難い部分とを、同時に観察し易い状態に表示させる
ことが容易ではなかった。
【0004】このため、例えば放射線源の前方に設けた
コリメータに形成したファンビーム形成用のスリット
に、その長手方向に分割される領域毎に開口面積を可変
制御する放射線遮蔽部材を出入り可能に支持すると共
に、被照射物体の背後に設けられる撮像面における各部
の放射線量を検出するディテクタを各放射線遮蔽部材に
対応させて設ける構成とし、コリメータのスリットを通
過して得られるファンビームをその長手方向と直角な方
向に走査動作させて被照射物体を走査しつつ被照射物体
背後の撮像面にて撮像記録する一方、ディテクタでその
時の撮像面の放射線量(通過線量)を検出し、ディテク
タからの検出信号に基づいて前記放射線遮蔽部材を出入
りさせ絞り量を制御して照射放射線量を空間的に変調
し、透過放射線量を略均等化(イコライゼーション)し
て部位に応じた適切な露出量を得るようにしたものがあ
る(特開昭62−129034号公報)。
【0005】また、上記のように開口面積の調整によっ
て照射放射線量を調整する代わりに、放射線の減衰率を
変化させて照射放射線量を調整する方法もある。即ち、
くさび型の放射線減衰部材を前記放射線遮蔽部材の代わ
りに設け、前記くさび型の放射線減衰部材において放射
線透過部の厚さによって減衰率を調整できることを利用
して、スリットを覆う部分の厚さをくさび型放射線減衰
部材のスリット2に対する出入りにより変化させて照射
線量を調整するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、放射線遮蔽
部材によって開口面積を調整することによって照射線量
を制御する場合には、開口部を介して低エネルギーの放
射線(軟放射線)も高エネルギーの放射線(硬放射線)
も照射されることになるのに対し、放射線減衰部材によ
って放射線の減衰率を調整する場合には、放射線減衰部
材によって低エネルギーの放射線が吸収されて高エネル
ギーの放射線が専ら照射されることになる。
【0007】このため、肺のように放射線を透過し易い
部分における露出量の調整には、低エネルギー放射線の
比率が高い開口面積を調整する手段によって照射線量の
調整を行なうことが好ましく、骨や腹部のように放射線
を透過し難い部分における露出量の調整には、透過性の
高い高エネルギー放射線のみを得ることができる放射線
減衰部材によって放射線の減衰率を調整することが望ま
れる。
【0008】しかしながら、照射線量の調整手段を備え
た従来の放射線撮像装置においては、開口面積を調整す
る手段と、減衰率を調整する手段とのいずれか一方のみ
を備える構成であり、被照射物体の撮影部位に応じてこ
れらを最適に使い分けることはできない構成であったた
め、1台の撮像装置で種々の被写体に好適に対応でき
ず、特に、肺野と腹部とを一度に撮影するような場合に
は、最適な照射線量の調整を撮影部位毎に行なうことが
できないという問題があった。
【0009】尚、放射線遮蔽部材で開口面積を調整する
ことで放射線量を制御する場合には、高エネルギーの放
射線と低エネルギーの放射線との両方を得ることができ
るから、撮影部位に因らずにいずれか一方の調整手段を
用いるとすれば、開口面積を調整する手段の方を選択す
る方が好ましいが、放射線画像の拡大率が高い場合に
は、隣接する放射線遮蔽部材の境界に相当する部分で、
照射線量の段差を示す境界線が画像上に目立って出てし
まうことがあり、拡大率が高い場合には、減衰率を調整
する手段を用いることが望まれる場合もあった。
【0010】本発明は上記の事情に鑑みなされたもの
で、照射線量の調整を通過開口面積の調整によって行な
う手段と、放射線の減衰率を調整して行なう手段とを使
い分けることができるようにして、撮影部位に応じた最
適な照射線量の調整を可能にすると共に、拡大率に応じ
てより好ましい照射線量調整手段が選択できるようにす
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、放射
線ファンビームを走査動作させ、被照射物体を通過した
放射線量を検知して放射線投影像を撮像するよう構成さ
れた放射線撮像装置において、放射線ファンビームの長
手方向に並設した複数の検出素子を有し、被照射物体を
通過した放射線量に応じた検出信号を前記各検出素子が
それぞれ出力する通過放射線量検出手段と、前記検出素
子数に対応した複数の放射線遮蔽部材を放射線ファンビ
ームの長手方向に並設してなり、前記複数の放射線遮蔽
部材の変位によって放射線ファンビーム長手方向の複数
点でそれぞれ放射線の通過開口面積を調整する第1の放
射線量調整手段と、前記検出素子数に対応した複数のく
さび型放射線減衰部材を放射線ファンビームの長手方向
に並設してなり、前記複数のくさび型放射線減衰部材の
変位によって放射線ファンビームの長手方向の複数点で
それぞれ放射線の減衰率を調整する第2の放射線量調整
手段と、通過放射線量検出手段からの検出信号に基づい
て第1の放射線量調整手段と第2の放射線量調整手段と
の少なくとも一方の動作を制御し、被照射物体に照射さ
れる放射線ファンビームの放射線量を可変調整する放射
線量制御手段と、を含んで構成するようにした。
【0012】ここで、前記放射線量制御手段が、撮影部
位に応じて前記第1の放射線量調整手段と前記第2の放
射線量調整手段とを使い分けるよう構成することができ
る。また、放射線ファンビームによる走査動作を、放射
線量制御手段による放射線量の可変調整をキャンセルし
た状態で、かつ、通過放射線量検出手段からの検出信号
を記憶しながら行なわせる第1走査制御手段と、この第
1走査制御手段により記憶された通過放射線量の検出信
号に基づいて第1の放射線量調整手段と前記第2の放射
線量調整手段とを使い分けを決定する調整選択手段と、
この調整選択手段による使い分けの決定を受けて放射線
量制御手段による放射線量の可変調整を行なわせつつ、
放射線ファンビームによる走査動作を行なわせる第2走
査制御手段と、を設けて構成しても良い。
【0013】更に、放射線量制御手段が、放射線画像の
拡大率に応じて第1の放射線量調整手段と第2の放射線
量調整手段とを使い分けるよう構成しても良い。
【0014】
【作用】かかる構成によると、放射線ファンビーム長手
方向の複数点で被照射物体に照射される放射線量を可変
調整するための手段として、放射線遮蔽部材によって放
射線の通過開口面積を調整する手段と、放射線減衰部材
によって放射線の減衰率を調整する手段との2つを備
え、これら調整手段の少なくとも一方を動作制御させ
る。
【0015】ここで、撮影部位に応じてより好ましい調
整手段を使い分けることを可能としている。また、通過
線量の検出に基づく照射線量の調整をキャンセルした状
態で放射線ファンビームの第1走査を行なわせて、被照
射物体における通過線量の検出信号を記憶させ、この記
憶結果から前記2つの調整手段の使い分けを決定し、2
回目の走査(第2走査)を行なわせる。
【0016】更に、放射線画像の拡大率が変化する場合
に、これに応じて前記2つの調整手段が使い分けられ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。本実施例の放射線撮像装置の構成を示す図1に
おいて、20は放射線発生部であり、放射線源としてのX
線管1の前方位置に、水平方向を長手方向として開口さ
れたスリット2を有する第1コリメータ3が設けられて
いる。この第1コリメータ3は、制御ユニット9によっ
て制御される図示しないアクチュエータによって図で上
下方向に平行移動し、スリット2で形成される扇状のX
線ファンビームFBがこの平行移動に伴ってその長手方
向に対する直角な方向に走査動作するようにしてある。
【0018】第1コリメータ3のスリット2によって形
成されるファンビームFBの走査位置には、被照射物体
としての人体4が位置され、この人体4の背後には人体
4を透過したファンビームFBにより、放射線画像を得
るための撮像部21が設けられている。撮像部21には、人
体4を透過したファンビームFBを通過させる水平方向
に長い長方形状の開口5を有する第2コリメータ6が設
けられ、第2コリメータ6は、制御ユニット9で制御さ
れる図示しないアクチュエータにより第1コリメータ3
の図中上下方向の移動に伴ってこれと同方向に移動し、
人体4を通過したファンビームFBが前記開口5を通過
して、撮像手段としてのフィルムカセット7に到達する
ように構成されている。尚、第1及び第2コリメータ
3,6の駆動アクチュエータとしては、ステッピングモ
ータや電磁アクチュエータ等を用いればよい。
【0019】フィルムカセット7は、フロントスクリー
ン,X線フィルム,バックスクリーンから構成されてお
り、露光されたX線によって人体4のX線投影像を撮像
記録するものである。尚、撮像手段としては、この他
に、X線検出素子を面状に多数配列したもの、後述する
ライン型ディテクタより前記X線検出素子の画素数を多
くしたライン状X線検出器をファンビームFBと同期し
て同方向に走査するようにしたもの、イメージ増強管−
TVシステム、或いは輝尽性蛍光体パネル等を使用して
もよい。
【0020】第2コリメータ6の開口5には、X線量を
検出する通過放射線量検出手段としてのX線透過性のデ
ィテクタ8を設けてある。このX線透過性ディテクタ8
は、ライン型であり開口5の長手方向、即ちファンビー
ムFBの長手方向に、後述するモジュレータ10a,10b
のシャッタ部材としてのブロック型爪11a,くさび型爪
11bの数に応じて複数分割される領域毎に独立したX線
検出素子を備え、それぞれの検出素子が照射されたX線
量を検出して、検出したX線量に応じた検出信号をそれ
ぞれ制御ユニット9に出力するものであり、これによっ
て、人体4の水平方向の透過線量のプロファイルを作成
できるようにしてある。また、ディテクタ8は、フィル
ムカセット7の後方に置くことにより、フィルムカセッ
ト7へのX線照射と照射X線量の検出との両方をフィル
ムカセット7を透過したX線を利用して同時に行わせる
ようにしても良い。
【0021】尚、ディテクタ8の構成としては、ライン
状ではなく、面状に検出素子を配列したもの(面型ディ
テクタ)でもよく、この場合は第2コリメータ6と一体
に移動させる必要がなく、第2コリメータ6の背後に固
定しておけばよい。また、第2コリメータ6は、人体4
による散乱X線を除去するためのものであるが、これは
必ずしも必要ではない。特に、ディテクタ8として面型
ディテクタを用いる場合には、撮像部21に可動部分が無
くなりより好ましい。
【0022】また、第1コリメータ3のスリット2の放
射線出口側には、該スリット2の開口面積をその長手方
向に複数分割される領域毎に可変制御することにより、
スリット2の通過線量を長手方向の複数領域で可変調整
する第1の放射線量調整手段としてのモジュレータ10a
が設けられている。更に、前記スリット2の放射線入口
側には、X線の減衰率をその長手方向に複数(前記第1
の放射線量調整手段と同じ数)分割される領域毎に可変
制御することにより、スリット2の通過線量を長手方向
の複数領域で可変調整する第2の放射線量調整手段とし
ての前述のモジュレータ10bが設けられている。
【0023】モジュレータ10a,10bは、図2及び図3
に示すように、X線吸収物質からなる複数のブロック型
爪11a,くさび型爪11bをそれぞれ備えて構成されてい
る。前記各爪11a,11bは、第1コリメータ3の撮像部
側及びX線管1側の端面に略沿ってスリット2の幅方向
(垂直方向)に移動可能に支持されており、かかる爪11
a,11bをそれぞれスリット2の長手方向に隙間なく隣
接させてある。前記各爪11a,11bは、それぞれ基端部
にアクチュエータを備えており、このアクチュエータに
よって前記移動方向に相互に独立して進退自在に駆動さ
れるようになっている。
【0024】ここで、モジュレータ10aのブロック型爪
11aは、X線吸収物質から形成されて、このブロック型
爪11aに照射されたX線の殆どを吸収するよう構成され
た放射線遮蔽部材であり、このブロック型爪11aをスリ
ット2の開口に差し入れることで、残る開口部分を通過
したX線のみが人体4に照射されるようになっている。
【0025】また、モジュレータ10bのくさび型爪11b
は、やはりX線吸収物質によって形成されるものである
が、このくさび型爪11bはX線を遮蔽する目的ではな
く、スリット2を覆う部分の厚さの変化によってくさび
型爪11bを通過する放射線の減衰率をコントロールでき
るようにくさび型に形成された放射線減衰部材であり、
スリット2を覆うくさび型爪11bの厚さが薄い場合に
は、減衰率が小さく照射線量が多くなるのに対し、スリ
ット2を覆うくさび型爪11bの厚さが厚い場合には、減
衰率が大きく照射線量が少なくなる。
【0026】各爪11a,11bの数は、人体4の各撮影部
位によって異なるイコライズする必要のある空間周波数
の最大周波数に合わせて決定し、例えば 200個程度が好
ましい。そして、第2コリメータ6の開口5の長手方向
における前記ディテクタ8の検出素子の数を、少なくと
も爪11a,11bと同数以上設けることにより、ディテク
タ8の各検出素子による検出X線量に応じて各爪11a,
11bを独立に駆動して人体4に照射されるX線量を制御
することができる。
【0027】また、制御ユニット9には、撮影する人体
の部位を例えばボタン操作等により指定する撮影部位入
力装置12が接続されている。該撮影部位入力装置12によ
り撮影部位が指定されると、放射線量制御手段としての
機能を備えた制御ユニット9は、その入力情報に基づい
て、前記モジュレータ10a,10bのうちの一方を選択
し、選択された方のモジュレータによって最適露出が得
られるように通過線量の情報を爪11a,11bの移動量に
フィードバックして、照射線量を調整しつつ撮像を行な
わせる。
【0028】次にかかる撮影部位の入力に基づく撮像動
作を説明する。まず、撮影部位入力装置12により、撮影
者が撮影部位を指定し、その後に第1及び第2コリメー
タ3,6を移動させてファンビームFBによる走査を行
う。人体4を通過したファンビームFBは、第2コリメ
ータ6の開口5を介してディテクタ8に照射され、更に
ディテクタ8を通過してフィルムカセット7に露光され
て撮像される。
【0029】この撮像動作において、制御ユニット9は
指定された撮影部位に応じて、モジュレータ10a,10b
のうちの一方を選択し、ディテクタ8の各検出素子によ
り検出される通過線量のデータを、前記選択された一方
のモジュレータ10にフィードバックさせて、最適露出量
が得られるように照射線量を制御する。前記モジュレー
タ10a,10bの選択は、以下のような理由によって決定
される。
【0030】即ち、放射線遮蔽部材(ブロック型爪11
a)によって開口面積を調整することによって照射線量
を制御するモジュレータ10aの場合には、開口部を介し
て低エネルギーの放射線(軟放射線)も高エネルギーの
放射線(硬放射線)も照射されることになるのに対し、
放射線減衰部材(くさび型爪11b)によって放射線の減
衰率を調整するモジュレータ10bの場合には、放射線減
衰部材によって低エネルギーの放射線が吸収されて高エ
ネルギーの放射線が専ら照射されることになる。
【0031】このため、肺のように放射線を透過し易い
部分における露出量(照射線量)の調整には、低エネル
ギー放射線を照射させるためにモジュレータ10aの方を
用いることが好ましく(図3参照)、骨や腹部のように
放射線を透過し難い部分における露出量(照射線量)の
調整には、透過性の高い高エネルギー放射線のみを得る
ことができるモジュレータ10bによって放射線の減衰率
を調整することが望まれる(図2参照)。
【0032】従って、図4のフローチャートに示すよう
に、撮影部位入力装置12によって入力された撮像部位が
(S1)、肺野である場合には、ブロック型爪11a(放
射線遮蔽部材)によって開口面積を調整するモジュレー
タ10aを用いて、適正露出を得るための照射線量の調整
を行なわせ(S2→S3)、腹部や骨である場合には、
くさび型爪11b(放射線減衰部材)によって開口面積を
調整するモジュレータ10bを用いて、適正露出を得るた
めの通過線量に基づく照射線量の調整を行なわせる(S
2→S4)。
【0033】このように、撮像する部位に応じてモジュ
レータ10a,10bを使い分けるようにすれば、肺などの
放射線が透過し易い部分における撮像と、腹部,骨など
の放射線が透過し難い部分の撮像とにおいて、それぞれ
に最適な照射線量の調整を行なわせて適正露出を得るこ
とができる。上記実施例では、撮影部位が指定される構
成としたが、撮影者がモジュレータ10a,10bのいずれ
か一方を直接選択できる構成であっても良い。
【0034】尚、モジュレータ10a,10bを用いて照射
線量を調整するに当たって、同じ通過線量のばらつきに
対して与えられる爪11a,11bの移動量(補正割合)
を、例えば撮影部位の情報に応じて変化させるようにし
ても良い。即ち、ディテクタ8の検出信号に基づいて決
定された爪11a,11bの移動量(通常制御量)を、例え
ば撮影部位の情報等に基づいて強制的に何割かダウンさ
せて、このダウン補正された移動量に基づいて実際に爪
11a,11bの駆動を行なわせるようにする。更に、通過
線量のばらつきに対して与えられる爪11a,11bの移動
量を、撮影者のダイヤル操作等によって可変調整できる
ようにして、大きく照射線量が補正された画像と、補正
割合の少ない画像とが選択的に得られるようにすること
もできる。
【0035】また、前記実施例では、撮影者による手入
力によって撮影部位を指定する構成の例を示したが、か
かる構成では、例えば胸部の撮像において、肺野と腹部
とが含まれる場合には、いずれか一方の部位に適合した
照射線量調整しか行なえないことになってしまう。この
ような場合には、撮影者が撮像領域内でモジュレータ10
a,10bの使い分け領域を指定しても良いが、領域をそ
の都度撮影者が指定することになり、撮影操作が煩雑に
なってしまう。
【0036】そこで、前記肺野と腹部領域とを区別して
自動認識させ、この結果に基づいて肺野についてはモジ
ュレータ10aを用い、腹部領域についてはモジュレータ
10bを用いて照射線量の調整を行なわせるよう構成する
と良い。即ち、1回の撮像毎にモジュレータ10を使い分
け、全面同じモジュレータ10を用いるのが上記実施例で
あり、1回の撮像中に領域によってモジュレータ10a,
10bを自動的に使い分けるのが、以下に説明する実施例
である。
【0037】まず、通過線量のデータ(被照射物体にお
ける透過率分布)を求めるためのプレスキャン(第1走
査)を行なわせ、かかるプレスキャンで得られた通過線
量のデータを解析して撮像領域内におけるモジュレータ
10a,10bの使い分けを決定し、その後本スキャン(第
2走査)を行う構成とする。この場合には、各モジュレ
ータ10a,10bの爪11a,11bをそれぞれ同じ初期位置
に横一線に固定した状態でプレスキャンを行なわせ、こ
の際にディテクタ8で検出される透過X線量の検出デー
タと、ファンビームFBの走査位置とを解析すれば撮像
領域内における撮影部位の分布を知ることができるの
で、この情報をもとに本スキャンにおけるモジュレータ
10a,10bの使い分けを決定する。
【0038】ここで、前記プレスキャンと本スキャンと
を行なわせる撮像動作を、図5のフローチャートに従っ
て説明する。まず、各モジュレータ10a,10bを初期位
置に固定した状態でプレスキャン(第1走査)を行なわ
せ(S11)、かかるプレスキャンにおける通過線量のデ
ータをディテクタ8から集めてこれを記憶させる(S1
2)。尚、かかるプレスキャンにおいては、モジュレー
タ10a,10bの少なくとも一方を用いて、X線照射量を
ファンビームの長手方向に一定量だけ減少させて、人体
に対する被爆量を減少させるようにすると良い。
【0039】そして、前記記憶された通過線量の情報に
基づいてヒストグラムやプロファイルを作成し、これら
に基づいて肺野の認識(胸部撮影の場合)を行なって
(S13)、次に第2走査に相当する本スキャン(S14)
に移行する。本スキャンでは、認識された肺野領域につ
いてはモジュレータ10aを用いて照射線量の調整を行な
わせ、その他の領域(腹部や骨の部分)についてはモジ
ュレータ10bを用いて照射線量の調整を行なわせる。従
って、この場合、肺野を横切る撮像位置の場合には、2
つのモジュレータ10a,10bが領域を分担して照射線量
を調整することになる。
【0040】ここで、図5のフローチャートにおけるS
11、S12の部分が第1走査制御手段に相当し、S13の部
分が調整選択手段に相当し、また、S14の部分が第2走
査制御手段に相当することになる。尚、プレスキャンを
行う方式においては、プレスキャンによってディテクタ
8で検出される透過X線量の検出データを解析して次に
行われる本スキャンにおける爪11の駆動出力信号として
もよい。
【0041】更に、プレスキャンで得られた通過線量の
情報に基づいて、モジュレータ10a,10bによる照射線
量の調整仕様を可変設定するようにしても良い。例え
ば、通常は、ディテクタ8の個々の検出素子で検出され
る通過線量に応じて各爪11a,11bを個別に駆動させる
が、隣接する複数の検出素子の平均的な検出値を求め、
かかるグループ化に対応させて隣接する爪11a,11bを
1つのグループとして同じ移動量を与えるようにするこ
ともでき、かかるグループ化の設定をプレスキャンの情
報から決定するよう構成する。また、プレスキャンで得
た通過線量の情報や撮影部位の情報等に基づいて、同じ
通過線量のばらつきに対して与える爪11a,11bの移動
量(補正割合)を変化させるようにしても良い。
【0042】また、本実施例のように、2種類のモジュ
レータ10a,10bを備える場合には、放射線画像の拡大
率に応じてモジュレータ10a,10bを使い分けるように
しても良い。ブロック型爪11aを用いるモジュレータ10
aは、開口面積を可変調整するものであるから、隣接す
るブロック型爪11a間で調整される開口面積の差が大き
く、然も、放射線画像の拡大率が大きいと、かかる開口
面積の差が画像上に目立って表れることがある。これに
対し、くさび型爪11bを用いるモジュレータ10bは、ス
リット2を覆う部分の減衰率の違いで照射線量を調整す
るから、隣接するくさび型爪11b間で調整量が大きく異
なっても、これが画像に影響することは少ない。
【0043】そこで、図6のフローチャートに示すよう
に、拡大率の情報を制御ユニット9に入力させるように
して(S21)、該入力された拡大率と所定の拡大率とを
比較し(S22)、拡大率が所定以上であるときには、モ
ジュレータ10b(くさび型爪11b)を選択させ(S2
3)、逆に拡大率が所定よりも低いときにはモジュレー
タ10a(ブロック型爪11b)を選択させ(S24)、前記
選択されたモジュレータ10を用いて通過線量を照射線量
レベルにフィードバックする制御を行なわせるようにす
る。
【0044】尚、前記拡大率の入力は、人手によるもの
であっても、自動的に認識するものであっても良い。更
に、拡大率によるモジュレータ10の選択と、撮影部位に
よるモジュレータ10の選択とを組み合わせ、拡大率が大
きい場合には撮影部位に基づく選択に優先して、モジュ
レータ10b(くさび型爪11b)を強制的に用いるように
することなどもできる。
【0045】また、上記実施例では、同じ画像内で使い
分ける場合であっても、ブロック型爪11aとくさび型爪
11bとのいずれか一方によって該当する部分の照射線量
を調整するよう構成したが、例えばブロック爪11aによ
って基本分を調整し、ブロック型爪11aによって開口さ
れた部分における減衰率をくさび型爪11bによって調整
するなどして、ブロック爪11aとくさび型爪11bとが協
働して照射線量の調整を行なうよう構成することも可能
である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、照
射線量の調整を通過開口面積の調整によって行なう手段
と、放射線の減衰率を調整して行なう手段とを使い分け
ることができ、撮影部位に応じた最適な照射線量の調整
が可能になると共に、拡大率に応じてより好ましい照射
線量調整手段を選択することができ、見やすい放射線画
像を得て医療用においては適切な診断情報を提供できる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すシステム構成図
【図2】同上実施例におけるモジュレータの部分拡大断
面図
【図3】同上実施例におけるモジュレータの部分拡大断
面図
【図4】撮影部位入力に基づくモジュレータの使い分け
制御を示すフローチャート。
【図5】撮影部位の自動認識に基づくモジュレータの使
い分け制御を示すフローチャート。
【図6】拡大率に基づくモジュレータの使い分け制御を
示すフローチャート。
【符号の説明】
1 X線管 2 スリット 3 第1コリメータ 4 人体 7 フィルムカセット 8 ディテクタ 9 制御ユニット 10a,10b モジュレータ 11a ブロック型爪 11b くさび型爪 20 放射線発生部 21 撮像部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射線ファンビームを走査動作させ、被照
    射物体を通過した放射線量を検知して放射線投影像を撮
    像するよう構成された放射線撮像装置において、 放射線ファンビームの長手方向に並設した複数の検出素
    子を有し、被照射物体を通過した放射線量に応じた検出
    信号を前記各検出素子がそれぞれ出力する通過放射線量
    検出手段と、 前記検出素子数に対応した複数の放射線遮蔽部材を放射
    線ファンビームの長手方向に並設してなり、前記複数の
    放射線遮蔽部材の変位によって放射線ファンビーム長手
    方向の複数点でそれぞれ放射線の通過開口面積を調整す
    る第1の放射線量調整手段と、 前記検出素子数に対応した複数のくさび型放射線減衰部
    材を放射線ファンビームの長手方向に並設してなり、前
    記複数のくさび型放射線減衰部材の変位によって放射線
    ファンビームの長手方向の複数点でそれぞれ放射線の減
    衰率を調整する第2の放射線量調整手段と、 前記通過放射線量検出手段からの検出信号に基づいて前
    記第1の放射線量調整手段と前記第2の放射線量調整手
    段との少なくとも一方の動作を制御し、被照射物体に照
    射される放射線ファンビームの放射線量を可変調整する
    放射線量制御手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 【請求項2】前記放射線量制御手段が、撮影部位に応じ
    て前記第1の放射線量調整手段と前記第2の放射線量調
    整手段とを使い分けるよう構成されたことを特徴とする
    請求項1記載の放射線撮像装置。
  3. 【請求項3】放射線ファンビームによる走査動作を、前
    記放射線量制御手段による放射線量の可変調整をキャン
    セルした状態で、かつ、前記通過放射線量検出手段から
    の検出信号を記憶しながら行なわせる第1走査制御手段
    と、 該第1走査制御手段により記憶された前記通過放射線量
    の検出信号に基づいて前記第1の放射線量調整手段と前
    記第2の放射線量調整手段とを使い分けを決定する調整
    選択手段と、 該調整選択手段による使い分けの決定を受けて放射線量
    制御手段による放射線量の可変調整を行なわせつつ、放
    射線ファンビームによる走査動作を行なわせる第2走査
    制御手段と、 を設けたことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに
    記載の放射線撮像装置。
  4. 【請求項4】前記放射線量制御手段が、放射線画像の拡
    大率に応じて前記第1の放射線量調整手段と前記第2の
    放射線量調整手段とを使い分けるよう構成されたことを
    特徴とする請求項1記載の放射線撮像装置。
JP3328916A 1991-12-12 1991-12-12 放射線撮像装置 Pending JPH05161639A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008125576A (ja) * 2006-11-17 2008-06-05 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 放射線画像撮影装置
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US8744043B2 (en) 2010-01-05 2014-06-03 Fujifilm Corporation Radiation image capturing device and radiation image capturing system
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JP2022548759A (ja) * 2019-09-24 2022-11-21 ブレインラボ アーゲー 医用画像システムの構成を決定するための方法およびシステム

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