JPH05157640A - 光導波路型応力センサ - Google Patents
光導波路型応力センサInfo
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- JPH05157640A JPH05157640A JP32356691A JP32356691A JPH05157640A JP H05157640 A JPH05157640 A JP H05157640A JP 32356691 A JP32356691 A JP 32356691A JP 32356691 A JP32356691 A JP 32356691A JP H05157640 A JPH05157640 A JP H05157640A
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- optical waveguide
- stress
- light
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- stress sensor
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Abstract
(57)【要約】
【目的】磁気による影響を受けず、耐ノイズ性および応
答性に優れ、かつ、コンパクトで温度特性にも優れ、簡
単な構成で高出力高精度な応力センサを得る。 【構成】光弾性効果を有するセンサ素子10の基板に2本
の光導波路11a、12aを設けて、等しいパワーのレーザ
光を入射させ、一方の光導波路12aにのみ被検出応力を
印加し、光導波路11a、12aからの出射光を合波して干
渉させると、応力変化に応じた光強度が出力されるの
で、小型で、簡単に被検出物に設置できる。また、微小
応力測定時には、検出用光導波路12a上に応力伝達用凸
部12bを設けて応力集中を図ると、センサ感度が向上す
る。さらに、被検出応力が引っ張り応力の場合、センサ
素子10と凸部12bの熱膨張係数差を持たせて加熱接着さ
せると、均一な圧縮応力がセンサ素子10に事前に印加さ
れ、引っ張り応力の測定限界が向上する。
答性に優れ、かつ、コンパクトで温度特性にも優れ、簡
単な構成で高出力高精度な応力センサを得る。 【構成】光弾性効果を有するセンサ素子10の基板に2本
の光導波路11a、12aを設けて、等しいパワーのレーザ
光を入射させ、一方の光導波路12aにのみ被検出応力を
印加し、光導波路11a、12aからの出射光を合波して干
渉させると、応力変化に応じた光強度が出力されるの
で、小型で、簡単に被検出物に設置できる。また、微小
応力測定時には、検出用光導波路12a上に応力伝達用凸
部12bを設けて応力集中を図ると、センサ感度が向上す
る。さらに、被検出応力が引っ張り応力の場合、センサ
素子10と凸部12bの熱膨張係数差を持たせて加熱接着さ
せると、均一な圧縮応力がセンサ素子10に事前に印加さ
れ、引っ張り応力の測定限界が向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光の干渉を用いて微小面
積の応力を測定する光導波路型応力センサに関するもの
である。
積の応力を測定する光導波路型応力センサに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、流体圧、荷重、トルクなどの
力学量を検出する手段としては、機械式あるいは電気式
の応力センサが、数多く用いられてきた。しかしなが
ら、機械式応力センサでは、構成が複雑で総合的な制御
システムに組み込むことが困難であった。また、電気式
応力センサでは、微少な出力しか得られないため、磁界
による影響を受け易く、高価な信号処理回路、ノイズ対
策などが必要であるという欠点を有していた。
力学量を検出する手段としては、機械式あるいは電気式
の応力センサが、数多く用いられてきた。しかしなが
ら、機械式応力センサでは、構成が複雑で総合的な制御
システムに組み込むことが困難であった。また、電気式
応力センサでは、微少な出力しか得られないため、磁界
による影響を受け易く、高価な信号処理回路、ノイズ対
策などが必要であるという欠点を有していた。
【0003】近年、磁気ノイズに影響されず、電気信号
への変換も容易な光学式応力センサ、特に、単一モード
光ファイバコイルを用いた応力センサとしての光学式圧
力計(特開昭60−133336号公報参照)が考案されてい
る。
への変換も容易な光学式応力センサ、特に、単一モード
光ファイバコイルを用いた応力センサとしての光学式圧
力計(特開昭60−133336号公報参照)が考案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の応力センサでは、弾性体円筒に単一モード光ファイ
バをコイル状に巻き付けたものであるため、円筒形状と
いう形状による制限があるために、測定可能な力学量が
空気やオイルの流体圧などに限られ、また、光ファイバ
の曲げによる光伝搬損失、破壊限界により、その曲率が
制限され、よって、応力センサが大きく、さらに、その
大きさ故、応力センサ内の温度分布に起因する温度特性
の不安定さなどの問題があった。
来の応力センサでは、弾性体円筒に単一モード光ファイ
バをコイル状に巻き付けたものであるため、円筒形状と
いう形状による制限があるために、測定可能な力学量が
空気やオイルの流体圧などに限られ、また、光ファイバ
の曲げによる光伝搬損失、破壊限界により、その曲率が
制限され、よって、応力センサが大きく、さらに、その
大きさ故、応力センサ内の温度分布に起因する温度特性
の不安定さなどの問題があった。
【0005】本発明は上記従来の問題を解決するもの
で、機械式および電気式に比べて磁気による影響を受け
ず、耐ノイズ性および応答性に優れ、かつ、光ファイバ
コイルを用いた光学式に比べて形状による制限も無く、
温度特性にも優れ、非常に簡単な構成で出力の大きな高
精度の光導波路型応力センサを提供することを目的とす
るものである。
で、機械式および電気式に比べて磁気による影響を受け
ず、耐ノイズ性および応答性に優れ、かつ、光ファイバ
コイルを用いた光学式に比べて形状による制限も無く、
温度特性にも優れ、非常に簡単な構成で出力の大きな高
精度の光導波路型応力センサを提供することを目的とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の光導波路型応力センサは、長さの等しい2本
の直線形の光導波路を基板上に設け、前記2本の光導波
路のうち一方を検出用光導波路とし、前記検出用光導波
路に光の伝搬方向に応力を印加して入射光に位相変化を
生じさせた伝搬光を検出光として前記検出用光導波路を
伝搬させ、他方を参照用光導波路とし、前記参照用導波
路を伝搬する参照光と前記検出光とを合波して干渉させ
る合波手段を設け、前記合波手段による前記参照光と検
出光の干渉により応力変化を光強度変化として出力する
構成としたものである。
に本発明の光導波路型応力センサは、長さの等しい2本
の直線形の光導波路を基板上に設け、前記2本の光導波
路のうち一方を検出用光導波路とし、前記検出用光導波
路に光の伝搬方向に応力を印加して入射光に位相変化を
生じさせた伝搬光を検出光として前記検出用光導波路を
伝搬させ、他方を参照用光導波路とし、前記参照用導波
路を伝搬する参照光と前記検出光とを合波して干渉させ
る合波手段を設け、前記合波手段による前記参照光と検
出光の干渉により応力変化を光強度変化として出力する
構成としたものである。
【0007】また、本発明の光導波路型応力センサは、
検出用光導波路の上面に、接着または薄膜形成により応
力伝達用凸部を設けたものである。さらに、本発明の光
導波路型応力センサは、基板上に検出用光導波路および
参照用光導波路を形成した光導波路型応力センサ素子を
弾性体上に設け、前記検出用光導波路側の前記弾性体を
肉薄部とし、前記参照用光導波路側の前記弾性体を応力
に応動しない肉厚部とし、前記弾性体の断面形状効果に
より、検出する応力範囲を設定可能に構成したものであ
る。
検出用光導波路の上面に、接着または薄膜形成により応
力伝達用凸部を設けたものである。さらに、本発明の光
導波路型応力センサは、基板上に検出用光導波路および
参照用光導波路を形成した光導波路型応力センサ素子を
弾性体上に設け、前記検出用光導波路側の前記弾性体を
肉薄部とし、前記参照用光導波路側の前記弾性体を応力
に応動しない肉厚部とし、前記弾性体の断面形状効果に
より、検出する応力範囲を設定可能に構成したものであ
る。
【0008】さらに、本発明の光導波路型応力センサ
は、検出用光導波路および参照用光導波路を形成した光
導波路型応力センサ素子を弾性体上に設け、前記検出用
光導波路側の前記弾性体を肉薄部とし、前記参照用光導
波路側の前記弾性体を応力に応動しない肉厚部とし、前
記肉薄部と肉厚部を同一の弾性体基板に設け、前記検出
用光導波路と参照用光導波路の間に凹溝部を設けたもの
である。
は、検出用光導波路および参照用光導波路を形成した光
導波路型応力センサ素子を弾性体上に設け、前記検出用
光導波路側の前記弾性体を肉薄部とし、前記参照用光導
波路側の前記弾性体を応力に応動しない肉厚部とし、前
記肉薄部と肉厚部を同一の弾性体基板に設け、前記検出
用光導波路と参照用光導波路の間に凹溝部を設けたもの
である。
【0009】さらに、本発明の光導波路型応力センサ
は、光ファイバで構成され光源からの光を2分割する光
ファイバ分岐器と、前記光ファイバ分岐器で2分割され
た光線が入射される参照用光導波路および検出用光導波
路と、光ファイバで構成され前記参照用光導波路および
検出用光導波路から出射される参照光と検出光を合波し
て干渉させ応力変化を光強度変化として出力する合波手
段としての光ファイバ合波器とを備えたものである。
は、光ファイバで構成され光源からの光を2分割する光
ファイバ分岐器と、前記光ファイバ分岐器で2分割され
た光線が入射される参照用光導波路および検出用光導波
路と、光ファイバで構成され前記参照用光導波路および
検出用光導波路から出射される参照光と検出光を合波し
て干渉させ応力変化を光強度変化として出力する合波手
段としての光ファイバ合波器とを備えたものである。
【0010】さらに、本発明の光導波路型応力センサ
は、入射光を2分割するための分岐光導波路と、前記分
岐光導波路の一方と接続する参照用光導波路、および前
記分岐光導波路の他方と接続する検出用光導波路の2本
の平行直線形の光導波路と、前記参照用光導波路からの
参照光、および前記検出用光導波路からの検出光を合波
して干渉させる結合光導波路とを同一基板上に形成した
ものである。
は、入射光を2分割するための分岐光導波路と、前記分
岐光導波路の一方と接続する参照用光導波路、および前
記分岐光導波路の他方と接続する検出用光導波路の2本
の平行直線形の光導波路と、前記参照用光導波路からの
参照光、および前記検出用光導波路からの検出光を合波
して干渉させる結合光導波路とを同一基板上に形成した
ものである。
【0011】さらに、本発明の光導波路型応力センサ
は、光導波路を形成する基板に、ニオブ酸リチウム結
晶、タンタル酸リチウム、リン酸水素カリウム(KH2
PO4 ;以下KDPという)、チタン酸バリウム、チタ
ン酸鉛などの光弾性効果を有する単結晶基板を用いたも
のである。
は、光導波路を形成する基板に、ニオブ酸リチウム結
晶、タンタル酸リチウム、リン酸水素カリウム(KH2
PO4 ;以下KDPという)、チタン酸バリウム、チタ
ン酸鉛などの光弾性効果を有する単結晶基板を用いたも
のである。
【0012】さらに、本発明の光導波路型応力センサ
は、光導波路が形成され光弾性効果を有する単結晶基板
材料の結晶方位ついて、前記光導波路を伝搬する光の伝
搬方向を光弾性係数の最大方位に選定し、基板のカット
方向を温度係数の小さい方位に選択する構成としたもの
である。
は、光導波路が形成され光弾性効果を有する単結晶基板
材料の結晶方位ついて、前記光導波路を伝搬する光の伝
搬方向を光弾性係数の最大方位に選定し、基板のカット
方向を温度係数の小さい方位に選択する構成としたもの
である。
【0013】さらに、本発明の光導波路型応力センサ
は、検出用光導波路を形成した基板と参照用光導波路を
形成した基板を異なる結晶を用いて構成するものであ
る。さらに、本発明の光導波路型応力センサは、光導波
路を形成する基板に溶融石英を用いたものである。
は、検出用光導波路を形成した基板と参照用光導波路を
形成した基板を異なる結晶を用いて構成するものであ
る。さらに、本発明の光導波路型応力センサは、光導波
路を形成する基板に溶融石英を用いたものである。
【0014】さらに、本発明の光導波路型応力センサ
は、応力印加用凸部および弾性体基台を光導波型応力セ
ンサ素子より熱膨張係数の大きな材料で構成し、前記応
力印加用凸部および弾性体基台を前記光導波型応力セン
サ素子にエポキシ接着剤などヤング率の近い材料で加熱
接着するか、または蒸着する構成としたものである。
は、応力印加用凸部および弾性体基台を光導波型応力セ
ンサ素子より熱膨張係数の大きな材料で構成し、前記応
力印加用凸部および弾性体基台を前記光導波型応力セン
サ素子にエポキシ接着剤などヤング率の近い材料で加熱
接着するか、または蒸着する構成としたものである。
【0015】
【作用】上記構成により、光の干渉を利用しているの
で、磁気などの影響を受けず、また、導波路構造をとる
ことにより、コンパクトな構成で、被測定物に容易に取
り付けられる。
で、磁気などの影響を受けず、また、導波路構造をとる
ことにより、コンパクトな構成で、被測定物に容易に取
り付けられる。
【0016】また、被検出応力の印加方法で、検出用導
波路上に設けられた応力伝達用凸部を被測定物に接着す
ると、被測定物からの応力が検出用光導波路に集中的に
受けられるようになり、微小応力の測定が可能になる。
波路上に設けられた応力伝達用凸部を被測定物に接着す
ると、被測定物からの応力が検出用光導波路に集中的に
受けられるようになり、微小応力の測定が可能になる。
【0017】さらに、参照用光導波路側の弾性体を肉
厚、検出用光導波路側の弾性体を肉薄にした弾性体上に
光導波路型応力センサ素子を設けたので、被検出応力を
弾性体全体に印加すると、肉薄な検出用光導波路側のみ
応力に応動し、よって、非常に単純な構成で弾性体は肉
薄部により応力を受けて光波に位相変化が生じ応力測定
が可能となるとともに、弾性体の断面形状を最適に設計
することにより測定応力範囲が自由に設定可能となる。
また、参照用光導波路と検出用光導波路との間に凹溝を
設けるので、不用な応力の伝達が避けられてより高精度
な応力センサとなる。
厚、検出用光導波路側の弾性体を肉薄にした弾性体上に
光導波路型応力センサ素子を設けたので、被検出応力を
弾性体全体に印加すると、肉薄な検出用光導波路側のみ
応力に応動し、よって、非常に単純な構成で弾性体は肉
薄部により応力を受けて光波に位相変化が生じ応力測定
が可能となるとともに、弾性体の断面形状を最適に設計
することにより測定応力範囲が自由に設定可能となる。
また、参照用光導波路と検出用光導波路との間に凹溝を
設けるので、不用な応力の伝達が避けられてより高精度
な応力センサとなる。
【0018】さらに、センサ素子である参照用光導波路
および検出用光導波路を光ファイバで光源および光検出
器と接続すれば、被測定物が遠距離に存在する場合にお
いても、出力信号の劣下も少なく、ノイズの影響を受け
るようなこともなく、大きな検出信号が安定に得られ
る。
および検出用光導波路を光ファイバで光源および光検出
器と接続すれば、被測定物が遠距離に存在する場合にお
いても、出力信号の劣下も少なく、ノイズの影響を受け
るようなこともなく、大きな検出信号が安定に得られ
る。
【0019】さらに、同一基板上に、参照用光導波路お
よび検出用光導波路とともに、入射光を2分割する分岐
用光導波路と合波・干渉用結合光導波路を設けるので、
光源からの光は分岐用光導波路の一本の光路に入射し
て、参照用光導波路および検出用光導波路へと入射さ
れ、それらの出力光も結合光導波路を介して一本の光路
より光検出器などへ出射されるので、より簡単な構成と
なる。
よび検出用光導波路とともに、入射光を2分割する分岐
用光導波路と合波・干渉用結合光導波路を設けるので、
光源からの光は分岐用光導波路の一本の光路に入射し
て、参照用光導波路および検出用光導波路へと入射さ
れ、それらの出力光も結合光導波路を介して一本の光路
より光検出器などへ出射されるので、より簡単な構成と
なる。
【0020】さらに、光導波路を形成する基板に光弾性
効果を有する単結晶を用いているので、応力に対する屈
折率が大きく変化して大きな出力が得られ正確に応力が
測定可能となる。
効果を有する単結晶を用いているので、応力に対する屈
折率が大きく変化して大きな出力が得られ正確に応力が
測定可能となる。
【0021】さらに、光導波路を形成する基板の結晶方
位ついて、光の伝搬方向すなわち応力印加方向を光弾性
係数の最大の方位に選定し、基板のカット方向を温度係
数の小さい方位に選択すると、たとえば、ニオブ酸リチ
ウムまたはタンタル酸リチウムの場合、基板をX板に、
光伝搬方向をZ軸にすると、温度係数は、最小で負とな
り、光弾性効果最大の方位となるため、温度特性に優
れ、非常にコンパクトな応力センサが実現する。
位ついて、光の伝搬方向すなわち応力印加方向を光弾性
係数の最大の方位に選定し、基板のカット方向を温度係
数の小さい方位に選択すると、たとえば、ニオブ酸リチ
ウムまたはタンタル酸リチウムの場合、基板をX板に、
光伝搬方向をZ軸にすると、温度係数は、最小で負とな
り、光弾性効果最大の方位となるため、温度特性に優
れ、非常にコンパクトな応力センサが実現する。
【0022】さらに、検出用光導波路と参照用光導波路
の基板に異なる結晶を用いて検出用光導波路だけにグレ
ードの高い材料を用いれば費用が安く抑えられる。さら
に、光導波路を形成する基板に溶融石英を用いるので、
位相変化に対する温度係数が安定してより正確な応力が
測定可能となる。
の基板に異なる結晶を用いて検出用光導波路だけにグレ
ードの高い材料を用いれば費用が安く抑えられる。さら
に、光導波路を形成する基板に溶融石英を用いるので、
位相変化に対する温度係数が安定してより正確な応力が
測定可能となる。
【0023】さらに、被検出応力が引っ張り方向の場
合、光導波型応力センサ素子の弾性破壊が問題となるの
で、センサ素子基板より熱膨張係数の大きな応力伝達用
凸部および弾性体基台をセンサ素子基板に加熱状態で、
たとえばエポキシ接着剤での接着や、蒸着をすると、熱
膨張係数差による均一な圧縮応力がセンサ素子に加えら
れその圧縮応力分引っ張り方向の測定応力範囲が向上す
る。
合、光導波型応力センサ素子の弾性破壊が問題となるの
で、センサ素子基板より熱膨張係数の大きな応力伝達用
凸部および弾性体基台をセンサ素子基板に加熱状態で、
たとえばエポキシ接着剤での接着や、蒸着をすると、熱
膨張係数差による均一な圧縮応力がセンサ素子に加えら
れその圧縮応力分引っ張り方向の測定応力範囲が向上す
る。
【0024】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示す光導波路
型応力センサの構成図である。図1において、1は参照
用素子、2は検出用素子を示し、それぞれ、ガラス基板
上にイオン交換法で長さの等しい2本の直線形の光導波
路を作製している。これら2本の光導波路のうち一方を
参照用光導波路1aとし、他方を検出用光導波路2aと
している。この検出用光導波路2aはその上に光の伝搬
方向と同一の長手方向に圧縮または引張応力を印加する
ことにより、検出用光導波路2aに入射した光に位相変
化を生じさせて検出光として伝搬させ、また、参照用光
導波路1aに入射した光はそのまま参照光として伝搬す
る。
型応力センサの構成図である。図1において、1は参照
用素子、2は検出用素子を示し、それぞれ、ガラス基板
上にイオン交換法で長さの等しい2本の直線形の光導波
路を作製している。これら2本の光導波路のうち一方を
参照用光導波路1aとし、他方を検出用光導波路2aと
している。この検出用光導波路2aはその上に光の伝搬
方向と同一の長手方向に圧縮または引張応力を印加する
ことにより、検出用光導波路2aに入射した光に位相変
化を生じさせて検出光として伝搬させ、また、参照用光
導波路1aに入射した光はそのまま参照光として伝搬す
る。
【0025】一方、応力を検出するための光路構成は、
レーザダイオード光源3が単一モード光ファイバ4を介
してファイバ分岐器5に接続されており、ファイバ分岐
器5としての2分割された光ファイバ4は参照用光導波
路1aおよび検出用光導波路2aにそれぞれ接続されて
いる。これら参照用光導波路1aおよび検出用光導波路
2aはさらに単一モード光ファイバ4を介して、検出光
と参照光を合波、干渉させて応力に対応した光強度信号
を得るファイバ合波器6、さらに応力に対応した光強度
を電気信号に変換するフォトダイオードなどのフォトデ
ィテクタ7に接続されている。
レーザダイオード光源3が単一モード光ファイバ4を介
してファイバ分岐器5に接続されており、ファイバ分岐
器5としての2分割された光ファイバ4は参照用光導波
路1aおよび検出用光導波路2aにそれぞれ接続されて
いる。これら参照用光導波路1aおよび検出用光導波路
2aはさらに単一モード光ファイバ4を介して、検出光
と参照光を合波、干渉させて応力に対応した光強度信号
を得るファイバ合波器6、さらに応力に対応した光強度
を電気信号に変換するフォトダイオードなどのフォトデ
ィテクタ7に接続されている。
【0026】上記構成により、レーザダイオード光源3
からの光波を、単一モード光ファイバ4に入射し、ファ
イバ分岐器5により光パワーを2分割して参照用光導波
路1aおよび検出用光導波路2aへと伝搬させる。ここ
で、参照用素子1は同じ環境温度中の応力を受けない部
分に置き、かつ応力を与えないようにし、また、検出用
素子2は、伝搬する光波と同じ方向、すなわち検出用光
導波路2aの長手方向の応力を受けるように被測定物に
接着させると、検出用光導波路2a中の伝搬光は、応力
の変化による基板の屈折率変化および光路長変化によ
り、その終端では光の位相変化を生じる。したがって、
参照用光導波路1aおよび検出用光導波路2aから出射
する両方の光を単一モード光ファイバ4を介して単一モ
ードファイバ合波器6へと導き、ファイバ合波器6によ
り参照光と検出光を合波して干渉させると応力に対応し
た光の強度信号となり、これをフォトディテクタ7で検
出して電気信号に変換する。
からの光波を、単一モード光ファイバ4に入射し、ファ
イバ分岐器5により光パワーを2分割して参照用光導波
路1aおよび検出用光導波路2aへと伝搬させる。ここ
で、参照用素子1は同じ環境温度中の応力を受けない部
分に置き、かつ応力を与えないようにし、また、検出用
素子2は、伝搬する光波と同じ方向、すなわち検出用光
導波路2aの長手方向の応力を受けるように被測定物に
接着させると、検出用光導波路2a中の伝搬光は、応力
の変化による基板の屈折率変化および光路長変化によ
り、その終端では光の位相変化を生じる。したがって、
参照用光導波路1aおよび検出用光導波路2aから出射
する両方の光を単一モード光ファイバ4を介して単一モ
ードファイバ合波器6へと導き、ファイバ合波器6によ
り参照光と検出光を合波して干渉させると応力に対応し
た光の強度信号となり、これをフォトディテクタ7で検
出して電気信号に変換する。
【0027】このように、光の干渉を利用しているた
め、磁気などの影響を受けることなく、また、導波路構
造をとることによりコンパクトな構成で、かつ被測定物
に容易に取り付け可能である。また、参照用素子1およ
び検出用素子2であるセンサ素子を光ファイバ4で光源
3や光検出器としてのフォトディテクタ7と接続するこ
とで、被測定物が遠距離に存在する場合においても、出
力信号の劣下も少なく、ノイズの影響を受けることもな
く、大きな検出信号が安定に得られる。
め、磁気などの影響を受けることなく、また、導波路構
造をとることによりコンパクトな構成で、かつ被測定物
に容易に取り付け可能である。また、参照用素子1およ
び検出用素子2であるセンサ素子を光ファイバ4で光源
3や光検出器としてのフォトディテクタ7と接続するこ
とで、被測定物が遠距離に存在する場合においても、出
力信号の劣下も少なく、ノイズの影響を受けることもな
く、大きな検出信号が安定に得られる。
【0028】なお、第1の実施例では、参照用光導波路
1aおよび検出用光導波路2aの基板にガラスを用いた
が、温度係数の小さな溶融石英や光弾性効果を有する結
晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、チタン酸
バリウム、チタン酸鉛、KDPなどの単結晶も使用可能
であり、さらに参照用光導波路1aおよび検出用光導波
路2aで異なる結晶を用いてもよい。また、参照用素子
1および検出用素子2のガラス基板は別基板としたが、
同一基板であってもよい。このとき、光導波路を形成す
る基板に溶融石英を用いた場合、位相変化に対する温度
係数が安定してより正確な応力測定をすることができ、
また、光導波路を形成する基板に光弾性効果を有する単
結晶を用いた場合、応力に対する屈折率が大きく変化し
て大きな出力が得られ正確な応力測定をすることがで
き、さらに、検出用光導波路と参照用光導波路の基板に
異なる結晶を用いて検出用光導波路だけにグレードの高
い材料を用いれば費用が安く抑えられる。
1aおよび検出用光導波路2aの基板にガラスを用いた
が、温度係数の小さな溶融石英や光弾性効果を有する結
晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、チタン酸
バリウム、チタン酸鉛、KDPなどの単結晶も使用可能
であり、さらに参照用光導波路1aおよび検出用光導波
路2aで異なる結晶を用いてもよい。また、参照用素子
1および検出用素子2のガラス基板は別基板としたが、
同一基板であってもよい。このとき、光導波路を形成す
る基板に溶融石英を用いた場合、位相変化に対する温度
係数が安定してより正確な応力測定をすることができ、
また、光導波路を形成する基板に光弾性効果を有する単
結晶を用いた場合、応力に対する屈折率が大きく変化し
て大きな出力が得られ正確な応力測定をすることがで
き、さらに、検出用光導波路と参照用光導波路の基板に
異なる結晶を用いて検出用光導波路だけにグレードの高
い材料を用いれば費用が安く抑えられる。
【0029】図2は本発明の第2の実施例を示す光導波
路型応力センサの構成図である。図2において、効率よ
く応力を印加して光導波路形応力センサ10の感度を向上
させるために、光の導波路部分に集中的に応力をかける
ことが有効であり、このため、検出用光導波路12aの上
面に接着または薄膜形成により応力伝達用凸部12bを設
け、この凸部12bのみに応力を加える構成である。ま
た、この光導波路形応力センサ10はその基板材料とし
て、温度補償のために光弾性効果を有するニオブ酸リチ
ウム単結晶のX板上に、参照用光導波路11aおよび検出
用光導波路12aをチタン熱拡散法などの金属拡散法また
はイオン交換法により形成し、光の伝搬方向を光弾性係
数の最も大きいZ軸方向にして作製している。
路型応力センサの構成図である。図2において、効率よ
く応力を印加して光導波路形応力センサ10の感度を向上
させるために、光の導波路部分に集中的に応力をかける
ことが有効であり、このため、検出用光導波路12aの上
面に接着または薄膜形成により応力伝達用凸部12bを設
け、この凸部12bのみに応力を加える構成である。ま
た、この光導波路形応力センサ10はその基板材料とし
て、温度補償のために光弾性効果を有するニオブ酸リチ
ウム単結晶のX板上に、参照用光導波路11aおよび検出
用光導波路12aをチタン熱拡散法などの金属拡散法また
はイオン交換法により形成し、光の伝搬方向を光弾性係
数の最も大きいZ軸方向にして作製している。
【0030】本実施例では、1ミリの幅の結晶基板の中
心部に、検出用光導波路12aを5ミクロンの幅で作製
し、その上面に幅50ミクロン、高さ20ミクロンの凸部12
bをレジストの塗布法で設けた。また、基板に用いるニ
オブ酸リチウムX板の温度係数は6×10-6/℃で、温度
特性に優れ、圧力に対する屈折率変化は、常光線1.9 ×
10-12 /Pa、異常光線5.6 ×10-12 /Paとなるた
め、コンパクトで微小応力が測定可能な応力センサとな
る。さらに、基板にニオブ酸リチウムを用いたが、他の
光弾性効果を有する結晶、タンタル酸リチウム、チタン
酸バリウム、チタン酸鉛、KDPなども使用可能であ
る。
心部に、検出用光導波路12aを5ミクロンの幅で作製
し、その上面に幅50ミクロン、高さ20ミクロンの凸部12
bをレジストの塗布法で設けた。また、基板に用いるニ
オブ酸リチウムX板の温度係数は6×10-6/℃で、温度
特性に優れ、圧力に対する屈折率変化は、常光線1.9 ×
10-12 /Pa、異常光線5.6 ×10-12 /Paとなるた
め、コンパクトで微小応力が測定可能な応力センサとな
る。さらに、基板にニオブ酸リチウムを用いたが、他の
光弾性効果を有する結晶、タンタル酸リチウム、チタン
酸バリウム、チタン酸鉛、KDPなども使用可能であ
る。
【0031】一方、光路構成は、レーザ光線を出力する
光源13と、参照用光導波路11aおよび検出用光導波路12
aの間にそれぞれビームスプリッタやミラー、レンズな
どの光学部品からなる分岐器14を介装し、参照用光導波
路11aおよび検出用光導波路12aに2分割した光線をそ
れぞれ入射させる。さらに、参照用光導波路11aおよび
検出用光導波路12aは、ビームスプリッタやミラー、レ
ンズなどの光学部品からなる合波器15を介して検出器16
に接続され、参照用光導波路11aおよび検出用光導波路
12aからの光線を合波器15で合波、干渉させて、印加し
た応力に応じた光強度を得、この光強度を検出器16で電
気信号に変換する構成である。
光源13と、参照用光導波路11aおよび検出用光導波路12
aの間にそれぞれビームスプリッタやミラー、レンズな
どの光学部品からなる分岐器14を介装し、参照用光導波
路11aおよび検出用光導波路12aに2分割した光線をそ
れぞれ入射させる。さらに、参照用光導波路11aおよび
検出用光導波路12aは、ビームスプリッタやミラー、レ
ンズなどの光学部品からなる合波器15を介して検出器16
に接続され、参照用光導波路11aおよび検出用光導波路
12aからの光線を合波器15で合波、干渉させて、印加し
た応力に応じた光強度を得、この光強度を検出器16で電
気信号に変換する構成である。
【0032】上記構成により、レーザダイオード光源13
からのレーザ光線を、ビームスプリッタやミラー、レン
ズなどの光学部品からなる分岐器14により光パワーを2
分割し、参照用光導波路11aおよび検出用光導波路12a
へと入射させる。そして、参照用光導波路11aの光路を
伝搬する光波は応力などによる位相変化を受けずに出射
し、また、検出用光導波路12aを伝搬する光波は、凸部
12bを介して被測定物に接着させ、伝搬する光波と同じ
方向の応力を検出用光導波路12aに集中的に受けるよう
にすると、微小応力でも光波の位相変化を生じる。この
ようにして、参照用光導波路11aおよび検出用光導波路
12aから出射する光を合波器15により合波させると、干
渉して印加した応力に応じた光の強度信号を得る。この
とき、センサ感度は、凸部12bの無いときに比べて約1
桁の感度向上が図られた。
からのレーザ光線を、ビームスプリッタやミラー、レン
ズなどの光学部品からなる分岐器14により光パワーを2
分割し、参照用光導波路11aおよび検出用光導波路12a
へと入射させる。そして、参照用光導波路11aの光路を
伝搬する光波は応力などによる位相変化を受けずに出射
し、また、検出用光導波路12aを伝搬する光波は、凸部
12bを介して被測定物に接着させ、伝搬する光波と同じ
方向の応力を検出用光導波路12aに集中的に受けるよう
にすると、微小応力でも光波の位相変化を生じる。この
ようにして、参照用光導波路11aおよび検出用光導波路
12aから出射する光を合波器15により合波させると、干
渉して印加した応力に応じた光の強度信号を得る。この
とき、センサ感度は、凸部12bの無いときに比べて約1
桁の感度向上が図られた。
【0033】このように、被検出応力の印加方法で、検
出用光導波路12a上に、厚み数十ミクロン程度の応力伝
達用凸部12bを設け、その凸部12bを被測定物に接着す
ると、被測定物からの応力が検出用光導波路12aに集中
的に受けられるようになり、微小応力の測定が可能とな
る。また、光導波路型応力センサ10の基板に光弾性効果
の大きな単結晶を用い、その結晶方位ついて、光の伝搬
方向すなわち応力印加方向を光弾性係数の最大の結晶方
位に選定し、基板自体の結晶カット方向を温度係数の小
さい方位に選択すると、たとえば、ニオブ酸リチウムま
たはタンタル酸リチウムの場合、基板をX板に、光伝搬
方向を光弾性係数の最も大きいZ軸にすると、温度係数
は最小で負となり、光弾性効果最大の方位となるため、
温度特性に優れ、非常にコンパクトな応力センサとな
る。
出用光導波路12a上に、厚み数十ミクロン程度の応力伝
達用凸部12bを設け、その凸部12bを被測定物に接着す
ると、被測定物からの応力が検出用光導波路12aに集中
的に受けられるようになり、微小応力の測定が可能とな
る。また、光導波路型応力センサ10の基板に光弾性効果
の大きな単結晶を用い、その結晶方位ついて、光の伝搬
方向すなわち応力印加方向を光弾性係数の最大の結晶方
位に選定し、基板自体の結晶カット方向を温度係数の小
さい方位に選択すると、たとえば、ニオブ酸リチウムま
たはタンタル酸リチウムの場合、基板をX板に、光伝搬
方向を光弾性係数の最も大きいZ軸にすると、温度係数
は最小で負となり、光弾性効果最大の方位となるため、
温度特性に優れ、非常にコンパクトな応力センサとな
る。
【0034】図3は本発明の第3の実施例を示す光導波
路型応力センサの構成図である。図3において、光導波
路型応力センサ20は、X軸カットのニオブ酸リチウム結
晶製の光導波路型応力センサ素子20aと応力伝達用弾性
体20bを接着して構成している。参照用光導波路21aと
検出用光導波路22aの2本の平行直線形の光導波路と同
一基板上に、入射光を2分割して参照用光導波路21aお
よび検出用光導波路22aに入射させるための分岐光導波
路23と、参照用光導波路21aからの参照光、および検出
用光導波路22aからの検出光を合波して干渉させるため
の結合光導波路24とを形成して光導波路型応力センサ素
子20aを構成し、光の伝搬方向をZ軸方向に選択してい
る。このように、これら参照用光導波路21aおよび検出
用光導波路22aの2本の平行直線形の光導波路、光パワ
ー2分岐用の分岐光導波路23および合波・干渉用の分岐
光導波路24を同一基板上に設けることで、光源からの光
は1本の光路より光導波路型応力センサ20へと入射さ
れ、その出力光も1本の光路より光検出器へ出射するた
め、より簡単な構成となっている。
路型応力センサの構成図である。図3において、光導波
路型応力センサ20は、X軸カットのニオブ酸リチウム結
晶製の光導波路型応力センサ素子20aと応力伝達用弾性
体20bを接着して構成している。参照用光導波路21aと
検出用光導波路22aの2本の平行直線形の光導波路と同
一基板上に、入射光を2分割して参照用光導波路21aお
よび検出用光導波路22aに入射させるための分岐光導波
路23と、参照用光導波路21aからの参照光、および検出
用光導波路22aからの検出光を合波して干渉させるため
の結合光導波路24とを形成して光導波路型応力センサ素
子20aを構成し、光の伝搬方向をZ軸方向に選択してい
る。このように、これら参照用光導波路21aおよび検出
用光導波路22aの2本の平行直線形の光導波路、光パワ
ー2分岐用の分岐光導波路23および合波・干渉用の分岐
光導波路24を同一基板上に設けることで、光源からの光
は1本の光路より光導波路型応力センサ20へと入射さ
れ、その出力光も1本の光路より光検出器へ出射するた
め、より簡単な構成となっている。
【0035】また、参照用光導波路21aおよび検出用光
導波路22aが形成された光導波路型応力センサ素子20a
の下方に設けられた応力伝達用弾性体20bの断面構造
は、参照用光導波路21aの下部の弾性体20bを肉厚部20
cとし、また、検出用光導波路22aの下部の弾性体20b
を肉薄部20dとしている。さらに、応力は、光の伝搬方
向と同じ方向の応力を応力伝達用弾性体20bに全体に印
加される。このとき、参照用光導波路21a側の弾性体20
bは肉厚部20cにより応力に応動しないが、検出用光導
波路22a側の弾性体20bは肉薄部20dにより応力を受け
て光波に位相変化を生じさせる。そして、応力伝達用弾
性体20bの断面形状を最適に設計することにより、測定
応力範囲を自由に設定できる。さらには、参照用光導波
路21aと検出用光導波路22aの間に不用な応力の伝達を
避けるための凹溝20eを設けることで、参照用光導波路
21aが、不用な応力の影響をより受けない構造となって
より高精度な応力センサとなる。
導波路22aが形成された光導波路型応力センサ素子20a
の下方に設けられた応力伝達用弾性体20bの断面構造
は、参照用光導波路21aの下部の弾性体20bを肉厚部20
cとし、また、検出用光導波路22aの下部の弾性体20b
を肉薄部20dとしている。さらに、応力は、光の伝搬方
向と同じ方向の応力を応力伝達用弾性体20bに全体に印
加される。このとき、参照用光導波路21a側の弾性体20
bは肉厚部20cにより応力に応動しないが、検出用光導
波路22a側の弾性体20bは肉薄部20dにより応力を受け
て光波に位相変化を生じさせる。そして、応力伝達用弾
性体20bの断面形状を最適に設計することにより、測定
応力範囲を自由に設定できる。さらには、参照用光導波
路21aと検出用光導波路22aの間に不用な応力の伝達を
避けるための凹溝20eを設けることで、参照用光導波路
21aが、不用な応力の影響をより受けない構造となって
より高精度な応力センサとなる。
【0036】一方、印加する応力が伸び方向の場合、光
導波路型応力センサ素子20aの弾性破壊が問題となるた
め、光導波路型応力センサ素子20aと応力伝達用弾性体
20bの接着の際に、応力伝達用弾性体20bをアルミニウ
ム、チタンなど、光導波路型応力センサ素子20aより熱
膨張係数の大きな材料で構成し、エポキシ接着剤で加熱
接着することで、加熱状態からの温度差および熱膨張係
数差による均一な圧縮応力が光導波路型応力センサ素子
20aに加えられその圧縮応力の分だけ伸び方向の測定応
力範囲が大幅に向上する。また、応力印加用凸部12bと
光導波路型応力センサ素子20aの接着の場合も同様であ
る。したがって、過大応力による破壊を防止し、印加応
力の制限を増大させるために、応力印加用凸部12bおよ
び弾性体20bを光導波型応力センサ素子20aより熱膨張
係数の大きな材料で構成し、各部材をエポキシ接着剤な
どのヤング率の近い材料で加熱接着している。
導波路型応力センサ素子20aの弾性破壊が問題となるた
め、光導波路型応力センサ素子20aと応力伝達用弾性体
20bの接着の際に、応力伝達用弾性体20bをアルミニウ
ム、チタンなど、光導波路型応力センサ素子20aより熱
膨張係数の大きな材料で構成し、エポキシ接着剤で加熱
接着することで、加熱状態からの温度差および熱膨張係
数差による均一な圧縮応力が光導波路型応力センサ素子
20aに加えられその圧縮応力の分だけ伸び方向の測定応
力範囲が大幅に向上する。また、応力印加用凸部12bと
光導波路型応力センサ素子20aの接着の場合も同様であ
る。したがって、過大応力による破壊を防止し、印加応
力の制限を増大させるために、応力印加用凸部12bおよ
び弾性体20bを光導波型応力センサ素子20aより熱膨張
係数の大きな材料で構成し、各部材をエポキシ接着剤な
どのヤング率の近い材料で加熱接着している。
【0037】なお、第3の実施例においては、参照用光
導波路21aおよび検出用光導波路22aが形成された光導
波路型応力センサ素子20aの下部に応力伝達用弾性体20
bを接着しているが、応力伝達用弾性体20bを参照用光
導波路21aおよび検出用光導波路22aの上面に接着した
方がより高精度な応力センサとなる。
導波路21aおよび検出用光導波路22aが形成された光導
波路型応力センサ素子20aの下部に応力伝達用弾性体20
bを接着しているが、応力伝達用弾性体20bを参照用光
導波路21aおよび検出用光導波路22aの上面に接着した
方がより高精度な応力センサとなる。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、光の干渉
を利用しているため機械式および電気式に比べて磁気に
よる影響を受けず、耐ノイズ性および応答性に優れ、か
つ、導波路構造をとるため従来の光ファイバコイルを用
いた光学式に比べて形状による制限も無くコンパクトな
構成で被測定物に容易に取り付け可能で、温度特性にも
優れ、非常に簡単な構成で出力の大きな高精度の光導波
路型応力センサを得ることができるものである。
を利用しているため機械式および電気式に比べて磁気に
よる影響を受けず、耐ノイズ性および応答性に優れ、か
つ、導波路構造をとるため従来の光ファイバコイルを用
いた光学式に比べて形状による制限も無くコンパクトな
構成で被測定物に容易に取り付け可能で、温度特性にも
優れ、非常に簡単な構成で出力の大きな高精度の光導波
路型応力センサを得ることができるものである。
【図1】本発明の第1の実施例を示す光導波路型応力セ
ンサの構成図である。
ンサの構成図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す光導波路型応力セ
ンサの構成図である。
ンサの構成図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示す光導波路型応力セ
ンサの構成図である。
ンサの構成図である。
1 参照用素子 2 検出用素子 1a、11a、21a 参照用光導波路 2a、12a、22a 検出用光導波路 3 レーザダイオード光源 4 単一モード光ファイバ 5 ファイバ分岐器 6 ファイバ合波器 10、20 光導波路形応力センサ 12b 凸部 20a 光導波路型応力センサ素子 20b 応力伝達用弾性体 20c 肉厚部 20d 肉薄部 20e 凹溝 23 分岐光導波路 24 結合光導波路
Claims (11)
- 【請求項1】長さの等しい2本の直線形の光導波路を基
板上に設け、前記2本の光導波路のうち一方を検出用光
導波路とし、前記検出用光導波路に光の伝搬方向に応力
を印加して入射光に位相変化を生じさせた伝搬光を検出
光として前記検出用光導波路を伝搬させ、他方を参照用
光導波路とし、前記参照用導波路を伝搬する参照光と前
記検出光とを合波して干渉させる合波手段を設け、前記
合波手段による前記参照光と検出光の干渉により応力変
化を光強度変化として出力する構成とした光導波路型応
力センサ。 - 【請求項2】検出用光導波路の上面に、接着または薄膜
形成により応力伝達用凸部を設けた請求項1記載の光導
波路型応力センサ。 - 【請求項3】基板上に検出用光導波路および参照用光導
波路を形成した光導波路型応力センサ素子を弾性体上に
設け、前記検出用光導波路側の前記弾性体を肉薄部と
し、前記参照用光導波路側の前記弾性体を応力に応動し
ない肉厚部とし、前記弾性体の断面形状効果により、検
出する応力範囲を設定可能に構成した請求項1または2
記載の光導波路型応力センサ。 - 【請求項4】検出用光導波路および参照用光導波路を形
成した光導波路型応力センサ素子を弾性体上に設け、前
記検出用光導波路側の前記弾性体を肉薄部とし、前記参
照用光導波路側の前記弾性体を応力に応動しない肉厚部
とし、前記肉薄部と肉厚部を同一の弾性体基板に設け、
前記検出用光導波路と参照用光導波路の間に凹溝部を設
けた請求項1または2記載の光導波路型応力センサ。 - 【請求項5】光ファイバで構成され光源からの光を2分
割する光ファイバ分岐器と、前記光ファイバ分岐器で2
分割された光線が入射される参照用光導波路および検出
用光導波路と、光ファイバで構成され前記参照用光導波
路および検出用光導波路から出射される参照光と検出光
を合波して干渉させ応力変化を光強度変化として出力す
る合波手段としての光ファイバ合波器とを備えた請求項
1または2、3、4記載の光導波路型応力センサ。 - 【請求項6】入射光を2分割するための分岐光導波路
と、前記分岐光導波路の一方と接続する参照用光導波
路、および前記分岐光導波路の他方と接続する検出用光
導波路の2本の平行直線形の光導波路と、前記参照用光
導波路からの参照光、および前記検出用光導波路からの
検出光を合波して干渉させる結合光導波路とを同一基板
上に形成した請求項1または2、3、4記載の光導波路
型応力センサ。 - 【請求項7】光導波路を形成する基板に、ニオブ酸リチ
ウム結晶、タンタル酸リチウム、リン酸水素カリウム
(KDP)、チタン酸バリウム、チタン酸鉛などの光弾
性効果を有する単結晶基板を用いた請求項1または2、
3、4、5、6記載の光導波路型応力センサ。 - 【請求項8】光導波路が形成され光弾性効果を有する単
結晶基板材料の結晶方位ついて、前記光導波路を伝搬す
る光の伝搬方向を光弾性係数の最大方位に選定し、基板
のカット方向を温度係数の小さい方位に選択する構成と
した請求項1または2、3、4、5、6、7記載の光導
波路型応力センサ。 - 【請求項9】検出用光導波路を形成した基板と参照用光
導波路を形成した基板に異なる結晶を用いて構成する請
求項1または2、3、4、5、6、7記載の光導波路型
応力センサ。 - 【請求項10】光導波路を形成する基板に溶融石英を用い
た構成とする請求項1または2、3、4、5、6記載の
光導波路型応力センサ。 - 【請求項11】応力印加用凸部および弾性体基台を光導波
型応力センサ素子より熱膨張係数の大きな材料で構成
し、前記応力印加用凸部および弾性体基台を前記光導波
型応力センサ素子にエポキシ接着剤などヤング率の近い
材料で加熱接着するか、または蒸着する構成とした請求
項1または2、3、4、5、6、7、8、9、10記載の
光導波路型応力センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32356691A JPH05157640A (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | 光導波路型応力センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32356691A JPH05157640A (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | 光導波路型応力センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05157640A true JPH05157640A (ja) | 1993-06-25 |
Family
ID=18156133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32356691A Pending JPH05157640A (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | 光導波路型応力センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05157640A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0933656A2 (en) * | 1998-02-02 | 1999-08-04 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Optical waveguide component and a method of producing the same |
JP2001281476A (ja) * | 1999-08-19 | 2001-10-10 | Mitsubishi Electric Corp | 導波路グレーティングデバイス及び導波路グレーティングの反射中心波長調整方法 |
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1991
- 1991-12-09 JP JP32356691A patent/JPH05157640A/ja active Pending
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