JPH05157559A - トンネルの切羽面へのレーザ光照射装置 - Google Patents

トンネルの切羽面へのレーザ光照射装置

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JPH05157559A
JPH05157559A JP40142490A JP40142490A JPH05157559A JP H05157559 A JPH05157559 A JP H05157559A JP 40142490 A JP40142490 A JP 40142490A JP 40142490 A JP40142490 A JP 40142490A JP H05157559 A JPH05157559 A JP H05157559A
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隆博 井上
Hirofumi Kobayashi
弘文 小林
Takao Murakami
隆生 村上
Isao Hojo
功 北條
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トンネル掘削時の切羽面に掘削線などをレー
ザ光で能率よく、かつ正確に描くことができ、しかも取
扱及び保守管理が容易で、簡便なトンネル切羽面へのレ
ーザ光照射装置の提供。 【構成】 別置のレーザ本体20に光ファイバーケーブ
ル21で接続の絞り付光学レンズ22とそのレンズ22
からのレーザ光Lを反射する2個の反射ミラー15A,
15Bとをトータルステーション50上に設けると共
に、上記反射ミラー15A,15Bの振り角を制御する
コントローラ16を設けること。 【効果】 トンネル中心線、掘削線や、発破パターンの
表示が長時間使用でき、作業能率が向上する。掘削線の
精度が高く、余掘りが少なく、経済的なトンネル掘削工
事ができる。レーザ光照射器部分が軽くて小型になり、
その取扱が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トンネル掘削工事を行
なう際に、坑内の切羽にレーザ光を照射し、トンネルの
断面などを描くことのできるトンネルの切羽面へのレー
ザ光照射方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トンネル掘削工事の際に、その切羽の掘
削断面の中心線を出すための従来方法としては、図25
に示す切羽面1の上に、前もって測量により求めた2点
A, Bを図26及び図27に示す2本のレーザ光源2
A, 2Bからのレーザ光Lを照射して印示し、これを基
に寸法割りして中心点4を求め、下げ振りを中心点4に
合わせてトンネル中心線3を求めていた。
【0003】また、トンネル掘削時の支保工の建込み線
を求めるには、上記のトンネル掘削時の切羽面1上のレ
ーザ光Lの照射による2点A, Bを基にし、建込み用ゲ
ージ5を用いて支保工7の根付け位置6を求めており、
これを図28に示している。一方、トンネル掘削工事に
おいて、鋼製の支保工がない断面パターンの掘削は、な
んらかの手法でトンネル掘削時の切羽面1に掘削線を表
示する必要があり、その従来方法を大別すると、ゲージ
支保工による手法と、マーキングによる手法がある。
【0004】そのゲージ支保工による方法は、掘削線に
合致したパイプまたは軽量H鋼等の鋼製ゲージを製作
し、これを用いて前記図28の支保工7の建込み位置を
求めるのと同じ方法で建込み掘削線を表示するものであ
り、一般的に掘削線が得られた後は、ゲージ支保工は取
り外している。また、マーキングによる手法は、図29
のトンネル中心点10、すなわち、SLライン12とト
ンネル中心線3の交点を出し、所定の半径でひも8、ま
たはロープ、棒等を回転させながら掘削マーキング線1
1を表示するものである。
【0005】しかしながら、上記の従来技術において
は、その手法に手間ひまを要し、作業時間が多くかかっ
て能率が悪いと共に、再確認したい時は、最初から同じ
手順を繰り返す必要があり、直ちには確認できないとい
う問題がある。また、マーキングによる掘削線の表示手
法については、掘削線の精度が悪く、余掘りが多くな
り、吹付及び覆工コンクリート量の喰込みが大きくなる
ので経済的でないという問題があった。
【0006】さらに、カーブ施工においては、掘削切羽
面上で、トンネル中心線の逃げ量を別途に考慮する必要
があり、作業が複雑になるという欠点があった。一方、
トンネル掘削における位置出しと、余掘り防止を目的と
し、掘削断面自動照射システムと称して、レーザ光で切
羽面に掘削線を照射する装置も開発されているが、この
システムは、坑内の天井または側面に架台を組み、その
上にレーザ発光器を搭載した2軸旋回台を設けたもので
あり、その2軸旋回台を制御して切羽面に掘削線をレー
ザ光で描くようにしたものである。
【0007】しかしながら、このシステムでは、レーザ
発光器自体を2軸旋回台で旋回制御するものであるた
め、その制御が複雑であり、かつその旋回台は、レーザ
発光器を支持しながら旋回するので、その重量もかさば
り、システムの移動も容易でないという問題があった。
すなわち、レーザ発光器本体は、重量及び大きさが嵩ば
り、持ちはこびが大変であると共に、その取扱に細心の
注意を払う必要があり、その保守管理及び取扱が難かし
いという問題があった。
【0008】一方、トンネル掘削時の切羽に発破をかけ
る際には、トンネル断面パターンや地山の岩質などを考
慮して、発破用の削孔位置、削孔個数、発破段数等の発
破パターンを作成し、これを基本として現場で作業員の
イメージによる大体の位置に削孔し、発破を行なってい
る。このため、計画発破パターンとは多少異なった現場
状況に見合った削孔ができる反面、余掘りや掘残しが発
生し、作業時間の増加や、吹付コンクリート等の喰込み
量が多くなるという問題があった。
【0009】また、発破パターンの各削孔位置を座標化
し、コンピュータ制御を用いている無人化ロボットジャ
ンボと称する装置も開発されている。このロボットジャ
ンボは、発破パターンをパーソナルコンピュータで座標
作成し、その座標に従って削孔機のビット位置が自動的
に順次移動しながら削孔するものである。しかしなが
ら、岩質の状態が著しく変化する地山に対しては人間の
感覚による手法が優れており、ロボットは全ての地山に
対応できるものではなく、また、実際に作業を行う坑夫
にとっても、そのロボットそのものが難かしすぎて、人
的にもかなりの負担が強いられるという問題がある。
【0010】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
問題点を解決するためになされたものであり、トンネル
掘削時の切羽面に掘削線などをレーザ光により能率よ
く、しかも正確に描くことができ、しかも比較的構造が
単純で、かつ取扱及び保守管理が容易で、簡便なトンネ
ルの切羽面へのレーザ光照射装置を提供することを解決
課題としたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、本発明のトンネルの切羽面へのレーザ
光照射装置は、トンネル坑内の切羽面に向って設けられ
る三脚等の架台上に取付けられた測距、測角及び水準測
量が可能なトータルステーション上に、別置きのレーザ
本体に光ファイバーケーブルで接続された絞り付光学レ
ンズ及びその絞り付光学レンズからのレーザ光を反射す
る振り角制御可能な2個の反射ミラーを設けると共に、
上記反射ミラーの振り角を制御するコントローラを設け
ることにより構成されるものである。
【0012】上記のごとき測距、測角、水準測量が可能
なトータルステーション上にレーザ光照射器を設けるこ
とにより、それらの測定値や検出値によりコントローラ
を介して反射ミラーの振り角を制御することで、より機
能的なレーザ照射線が得られることになる。
【0013】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
るが、図1は本発明のトンネル坑内の掘削断面にレーザ
光を照射する装置の配置を示す概略平面図、図2は図1
の側面図、図3は図1の切羽面の正面図、図4は図1の
レーザ光照射器及び反射ミラーの構成側面図、図5は図
4のレーザ光照射器の平面図である。
【0014】まず、この装置は、図1、図2及び図3に
示すトンネル坑内の切羽面1に向って設けられる図4の
三脚等の架台13と、その架台13上に取付けられた測
距、測角及び水準測量が一台で行なわれうるトータルス
テーション50上に水平に設けられた図5の絞り付光学
レンズ22、この絞り付光学レンズ22と光ファイバー
ケーブル21で接続され、別置されたレーザ本体20、
このレーザ本体20から光ファイバーケーブル21で送
られ、絞り付光学レンズ22でその向きを集められたレ
ーザ光Lを反射する固定反射ミラー28、その反射した
レーザ光Lを反射するy軸旋回用の反射ミラー15A、
その反射したレーザ光Lをさらに反射するz軸旋回用の
反射ミラー15B、そして反射ミラー15A,15Bの
振り角を制御するコントローラ16とから構成されてい
るが、コントローラ16は反射ミラー15A, 15Bの
振り角を適宜に制御して、切羽面1上に描く照射線と、
その描き方、すなわち、照射パターン、照射線の移動、
照射された像の大きさなどを決定する制御をするように
なっており、図5では2個のスキャナー (ガルバノメー
タ) 27と、それらのスキャナー27用の2個のアンプ
26が示されている。
【0015】なお、上記コントローラ16の16Aはト
ンネルマーカー用のコントローラ (1) を、16Bは発
破マーカー用のコントローラ(2) を、16Cは測量処
理器を、16Dはコネクターを、そして16Eは管理表
示部を示している。すなわち、この実施例のマーカー部
であるレーザ光照射器14は、絞り付光学レンズ22、
固定反射ミラー28、2個の反射ミラー15A,15
B、アンプ26、スキャナー27などから構成されてお
り、このレーザ光照射器14の絞り付光学レンズ22に
光ファイバーケーブル21を介して接続され、レーザ光
Lを送るレーザ本体20は、図4に示すごとく別置のキ
ャスター付のコントローラ16からなる施工管理部の最
下段に設置されている。
【0016】なお、上記のごとく、別置されたレーザ本
体20から光ファイバーケーブル21を介してそのレー
ザ光Lをレーザ光照射器14に送る際、レーザ光Lが光
ファイバーケーブル21内を通過時に、そのレーザ光L
が反射していろいろな方向に向き、纏った光量が所要の
向きに照射されなくなる恐れがあるので、これらそれぞ
れの向きのレーザ光Lを一方向に集めて、所望の光量が
得られるように絞り付光学レンズ22を設けたものであ
る。
【0017】次に、このレーザ光照射装置によるトンネ
ル切羽面1へのレーザ光照射手法につき説明すると、図
1から図3において、切羽面1から離れた座標(x2 ,
2 ,z2 )の任意の点Bを、図6に示すトータルステ
ーション50の中心点B’及びマーカーの中心点Bの位
置としてここからレーザ光Lを発射するようにする。そ
こで、座標位置が実測されている2つの点;A1 (x1 ,
1 , z1), A2 (x1' , y1' , z1' )の実測座
標点にそれぞれ図4のごとく三脚などの架台13Aに設
けた反射ミラー15A1 , 15A2 を設けている。
【0018】ここで、切羽面1上の座標 (x3 , y3 ,
3 ) の点Cはトンネル内の道路のセンターで、これは
与えられる設計点の座標であり、そして座標 (x4 , y
4 ,z4 ) の点Dはトンネルセンターの設計点であり、
演算により求められる座標である。なお、この装置の投
映パターンとしては図7に示す分割点が半径に対して4
分割の5点、直径に対しては8分割の9点、半円につい
ては10度ピッチの19点、そして半楕円についてはR
z /Dy の入力モードを使い、半径/直径比の任意設定
と、10度ピッチの19点とを決定できるようになって
いる。
【0019】次に、図8−Aの平面図における点A1
びA2 それぞれの各反射ミラー15A1 , 15A2 とマ
ーカーの中心点B (x2 , y2 , z2 )との測距L0 ,
1 と、これらA1 , A2 点とがなす角θ1 の測角及び
図8−Bの側面図の点Bと点A1 , A2 とのhで示す測
高、即ち水準測量が全て1台のトータルステーション5
0で行ないうるようになっている。
【0020】なお、ここでマーカーの座標も点Bの座標
(x2 , y2 , z2 ) と同じく8桁の桁数に統一するも
のとする。以上のごとく実測されている2個の反射ミラ
ー15A1 , 15A2 が設置されている2点A1 , A2
をトータルステーション50で視準して、各距離L0 ,
1 , 角度θ1 及び高低差のhの水準を測量することに
より、点Bと2点A1 , A 2 間を水平距離に換算して点
Bの座標が得られる。
【0021】次に、切羽面1の道路センターの点Cが与
えられており、一方、図9にて、このトンネルのトンネ
ル進行方位角θn は与えられており、点Cから点Dまで
の距離LCDも与えられているので、点Cから点Dを見た
方位角θCDは、θCD=θn −π/2で得られる。ここ
で、点Dの座標 (x4 , y4 , z4 ) と点Cの座標 (x
3 , y3 , z3 )とは、 となる。
【0022】そして、図10において、点Bの点A2
対するA2h及び点Dに対するDh のそれぞれ同水平位置
の各点に対する投映角θ2 及び点Dと同水平位置にある
点D V に対する点Bの投映角θz 、そして点Bから点D
までの投映距離LBDについて説明すると、投映角θ
2 は、図11に示す各距離L1 , L2 , L3 がそれぞ
れ、 で得られるが、ここでθ2 の表示は度, 分, 秒とする。
【0023】そして、投映角θz は、図12及び図13
に示すz2 及びz2' から、 で得られる。
【0024】なお、図12で各レベル差の符号を基準点
に対して上を (+) 、下を (−) で示しており、また、
図13の点Bは、図14に示すレーザ光照射器14が位
置するトンネルマーカーレーザ発進点であり、このレー
ザ光照射器14をその上部に設けたトータルステーショ
ン50は2点の間のレベル差hを測高するだけである。
【0025】さらに、投映距離LBDは、 で得られる。
【0026】次に、トンネルセンターの点Dを中心に円
弧を切羽面1に描く投映半径Rt と点Bから切羽面1に
投映するスキャンニング角度θt を図15で説明してお
り、これらRt とθt とは、θt =tan-1 (Rt /LBD)
で表わされる。次に、図16及び図17により平行移動
について説明するが、 ΔLxy:xy平面上の移動距離、 Δθxy:xy平面上の移動角、 ΔLz :z軸方向の移動距離、 Δθxy:z軸方向の移動角、 であり、下記 (i) 及び (ii) の2方式の平行移動とす
る。
【0027】(i) D点投映の時に、トータルステーシ
ョン50でみたD点とマーカーから出したD点 (図中、
D' で示す) が合致しない場合、レーザー点を手動で平
行移動させ合致するようにしなければならない。合致し
たD点を (ii) の平行移動の原点とする。 (ii) 原点より故意にある距離だけ平行移動をする場合
である。
【0028】また、原点決めの平行移動につき図18に
より説明すると、 z2'=z1'−h z2=z2'+H=z1'−h+H
【0029】マーカーのD点は、
【0030】トータルステーション50のD点は、
【0031】双方のD点は理論的には一致しなければな
らないが、マーカーとトータルステーション50のセッ
ト時のわずかな誤差より相違することが考えられるた
め、手動の平行移動で合致させる必要がある。
【0032】また、投映像の平行移動は、
【0033】平行移動範囲は、ΔLxyで±直径/2、そ
してΔLz で±半径/2とし、平行移動を可能とする投
映像としては、点, 半径, 直径, 半円, 半楕円である。
なお、図19の平行移動パターンにおける平行移動範囲
はy軸で±Dy /2であり、z軸で±Rz /2であり、
平行移動レンジ (ΔLxyとΔLz の2ケ) を作動さす毎
に平行移動距離がデジタル表示される。
【0034】次に、このレーザ光照射装置の施工管理部
で選定するものとしては、点, 半径, 直径, 半円, 半楕
円からなる投映パターンであり、入力するものは、 (x
1 ,y1 , z1 ), (x1' , y1' , z1'), (x3 , y3 ,
3 ), θn , LCD, Rt , そして半楕円選定の場合
のRz /Dy 比である。
【0035】また、表示するものは、 (x2 , y2 , z
2 ), (x4 , y4 , z4 ), θ2 ,LBD, θz', Δ
xy, ΔLz であり、設定するものは平行移動の原点で
ある。そこで、以上に説明したシステムによるレーザ光
Lの投映手順を項目ごとに説明する。 (1) A1 , A2 , C点の道路座標 (x, y, z) とC
点からD点をみた絶対方位角θCD, CD間の距離LCD
入力する (2) トータルステーションを用いてA1 , B, A2
三角測量を行い、B点の道路座標 (x2 , y2 , z2 )
を知る。
【0036】ここで、図20にて、測距をLA1B , L
A2B 、そして測角をθ1 とし、また図21にてレベルを
1 , h2 とする。 (3) 図22のC点の道路座標 (x3 , y3 , z3 ),
C, D間の距離LCD, C点からみたD点の方位θCDより
自動演算してD点の道路座標 (x4 , y4 , z4 ) を求
める。
【0037】(4) 三角形A2 , B, Dより自動演算
して、図23及び図24の投映距離L BD, 投映平面方位
角θ2 , 長手断面投映角θz を求める。 (5) トータルステーション50を用いて、A2 からθ
2 だけ振り、トンネルマーカー (発破マーカー) をD点
の水平方向に向ける。 (6) コントローラーからθz の指令を受け、z軸スキ
ャナーでθz を出し、レーザー点をD点に自動投映す
る。原点を手動にて平行移動で調整する。
【0038】(7) 投映距離LBDをもとにして、投映パ
ターン (半径, 直径, 半円, 半楕円)・ 発破パターンを
選定コードから選出し、掘削切羽面上に所定の投映像を
描く。 (8) レーザー照射器14 (B点) を移動さすまでの2
回目以降の投映は (3)項からの手順となる。 なお、本発明において採用されるトータルステーション
50としては、測距、測角及び水準測量が同一機器で行
ない得るすでに本邦で市販されている公知の機器をその
まま使用できる。
【0039】また、上記のトータルステーション50上
に設けられるレーザ光照射器14のレーザ光Lの発信部
を絞り付光学レンズ22のみとし、レーザ本体20は施
工管理部などに別置したことにより、レーザ光照射器1
4、すなわちマーカー部を軽量化することになり、その
結果、そのマーカー部の取扱が容易になる。すなわち、
レーザ本体20は絞り付光学レンズ22よりもその長さ
が2.5倍程度であるので、レーザ本体20をレーザ光照
射器14に組み込んだ場合、レーザ光照射器14の寸法
が230幅×560長さ×100高さになるのに対し、
本発明の実施例の場合では230幅×200長さ×10
0高さに形成でき、その長さを著しく短かくでき、マー
カー部は大幅に小型化することができる。
【0040】
【発明の効果】以上に説明した本発明のレーザ光照射装
置を採用すれば、トンネル掘削切羽上のトンネル中心
線、支保工の建込み線、掘削線、さらには発破パターン
などの表示が、一度の準備で長時間、例えば2週間程度
にもわたって使用できると共に、上記の各種の作業時間
が短縮でき、作業能率が著しく向上するという効果であ
る。
【0041】また、再確認したい時に、作業の制約を受
けずにいつでも簡単にレーザ光を投映でき、掘削のチェ
ック機構がそなわることになり、さらに従来のマーキン
グによる掘削線の表示手法に比較して、掘削線の精度が
高く、余掘りが少なくなり、吹付け、覆工コンクリート
量の喰込みが減少するので経済的なトンネル掘削工事が
できるという効果がある。
【0042】また、カーブ施工についても、本発明を採
用することで、簡単にトンネル中心線、支保工の建込み
線、そして掘削線の表示ができ、その作業能率と精度が
向上するという利点がある。一方、本発明を発破パター
ンの表示に適用した場合、計画発破パターンと実際の地
山の状況と対比しながら、削孔位置を変更できるため、
余掘りや掘残しが減少して、吹付けコンクリート等の喰
込み量が減少するという効果がある。
【0043】特に、本発明の装置では、レーザ光照射器
を、測距、測角及び水準測量が一台で行なえる市販のト
ータルステーションを介して三脚などの架台上に設け、
測定ずみの座標を有する2個の反射ミラーを介してレー
ザ光を照射しているので、ジャイロコンパスや光波距離
計を設ける必要がなく、装置全体の構造が簡単になると
いう利点がある。
【0044】また、レーザ光照射器自体を水平に保持す
ることは、トータルステーションを取付けるときの気泡
式の水準計で実際には大きな誤差なく行なうことができ
るので、高価なピッチングロール計や、サーボ加速度計
を設置する必要がない。さらに本発明の装置では、レー
ザ光照射器、すなわちマーカー部にはレーザ本体を含め
ておらず、そのマーカー部を軽量化及び小型化でき、従
ってトータルステーション上に簡単に搭載できるように
なっており、その結果、マーカー部の取扱が容易にな
り、また、トータルステーションとレーザ光照射器との
幾何学的な一体化が可能になるという利点がある。
【0045】また、レーザ本体がマーカー部以外の施工
管理部などに別置されるので、レーザ本体の保守管が容
易になるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を適用してトンネル坑内の掘削断
面にレーザ光を照射する装置の一実施例における配置を
示す概略平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の切羽面の正面図である。
【図4】図1のレーザ光照射器及び反射ミラーの構成側
面図である。
【図5】図4のレーザ光照射器の平面図である。
【図6】図4のトータルステーション及びマーカーの中
心点を示す側面図である。
【図7】図1の装置の投映パターンの説明図である。
【図8】Aは図6のトータルステーションの役割を示す
平面図であり、BはAの面図である。
【図9】図1のトンネルセンターDの座標の説明図であ
る。
【図10】投映角及び投映距離の説明図である。
【図11】図10の投映角θ2 の説明図である。
【図12】図10の投映角θz の説明図である。
【図13】図12の要部側面図である。
【図14】図13のトンネルマーカーレーザ発進点の拡
大側面図である。
【図15】投映半径とスキャンニング角度の説明図であ
る。
【図16】平行移動についての説明図である。
【図17】図16の要部正面図である。
【図18】原点決めの平行移動についての説明図であ
る。
【図19】投映像の平行移動についての説明図である。
【図20】投映手法を説明するB点についての説明用平
面図である。
【図21】図20の側面図である。
【図22】投映手法を説明するC点の道路座標の説明図
である。
【図23】投映手法を説明する投映平面方位角の説明図
である。
【図24】図23の長手断面投映角の説明図である。
【図25,26,27】従来のトンネル中心線の出し方
の説明図である。
【図28】従来の支保工の建込み位置の出し方の説明図
である。
【図29】従来のマーキングによる掘削線の表示法の説
明図である。
【符号の説明】
1 切羽面 13 三脚等の架台 14 レーザ光照射器 15A1 ,15A2
反射ミラー 16 コントローラ 20 レーザ本体 21 光ファイバーケーブル 22 絞り付光学レン
ズ 50 トータルステーション L レーザ光
フロントページの続き (72)発明者 小林 弘文 山口県下関市長府小田東町6―3 東亜建 設工業株式会社内 (72)発明者 村上 隆生 神奈川県横浜市鶴見区安善町1―3 東亜 建設工業株式会社内 (72)発明者 北條 功 神奈川県横浜市鶴見区安善町1―3 東亜 建設工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 別置のレーザ本体に光ファイバーケーブ
    ルで接続された絞り付光学レンズと該絞り付光学レンズ
    からのレーザ光を反射する振り角制御自在な2個の反射
    ミラーとを、測距、測角及び水準測量が可能でかつ架台
    上に取付けられたトータルステーション上に設けると共
    に、上記反射ミラーの振り角を制御するコントローラを
    設けたトンネルの切羽面へのレーザ光照射装置。
JP40142490A 1990-12-11 1990-12-11 トンネルの切羽面へのレーザ光照射装置 Expired - Lifetime JPH076796B2 (ja)

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