JPH05157388A - 熱ガス機関 - Google Patents
熱ガス機関Info
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- JPH05157388A JPH05157388A JP32577791A JP32577791A JPH05157388A JP H05157388 A JPH05157388 A JP H05157388A JP 32577791 A JP32577791 A JP 32577791A JP 32577791 A JP32577791 A JP 32577791A JP H05157388 A JPH05157388 A JP H05157388A
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- JP
- Japan
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- low temperature
- temperature side
- high temperature
- gas
- heat
- Prior art date
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- Pending
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- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 暖房能力の向上と出力の向上を図った熱ガス
機関を提供する。 【構成】 熱ガス機関における低温室7のガス移動容積
を低温側中温室8のガス移動容積よりも大きく設定した
ことにより、高温部中温側熱交換器での放熱行程におい
て作動ガスの圧力の上昇度合が大きくなって暖房能力が
向上し、且つ、高い出力が得られると共に、必要に応じ
て冷房能力を向上させることができる。
機関を提供する。 【構成】 熱ガス機関における低温室7のガス移動容積
を低温側中温室8のガス移動容積よりも大きく設定した
ことにより、高温部中温側熱交換器での放熱行程におい
て作動ガスの圧力の上昇度合が大きくなって暖房能力が
向上し、且つ、高い出力が得られると共に、必要に応じ
て冷房能力を向上させることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低温熱源、中温熱源およ
び高温熱源の間で作動ガスが移動することにより、高温
熱源から得た熱エネルギ(熱仕事)によって、高温熱源
と低温熱源から吸熱し、中温熱源への放熱を行う熱ガス
機関に関するものである。
び高温熱源の間で作動ガスが移動することにより、高温
熱源から得た熱エネルギ(熱仕事)によって、高温熱源
と低温熱源から吸熱し、中温熱源への放熱を行う熱ガス
機関に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱ガス機関は、高温および低温の二つの
ディスプレーサ(作動ガスを移動させるもの)を有し、
それぞれのディスプレーサが関与する領域によって、高
温部と低温部に分割される。高温部と低温部において
は、ディスプレーサの作動によって作動ガスの移動が生
じ、このガス移動による容積変化に相当する部分を作動
室と称すれば、各部には二つの作動室が存在し、これら
の作動室の内の一つは中温熱源と同等の温度レベルにあ
り、ここでは中温室と定義する。同様に、高温熱源と同
等の温度レベルにある作動室を高温室、低温熱源と同等
の温度レベルにある作動室を低温室と定義する。
ディスプレーサ(作動ガスを移動させるもの)を有し、
それぞれのディスプレーサが関与する領域によって、高
温部と低温部に分割される。高温部と低温部において
は、ディスプレーサの作動によって作動ガスの移動が生
じ、このガス移動による容積変化に相当する部分を作動
室と称すれば、各部には二つの作動室が存在し、これら
の作動室の内の一つは中温熱源と同等の温度レベルにあ
り、ここでは中温室と定義する。同様に、高温熱源と同
等の温度レベルにある作動室を高温室、低温熱源と同等
の温度レベルにある作動室を低温室と定義する。
【0003】幾何学的に求められるこれらの作動室の仕
事は、それぞれの容積変化と作動空間(機関全体)内の
一様な圧力変動によって、高温室では膨張仕事、高温部
の中温室では圧縮仕事、また低温室では膨張仕事、低温
部の中温室では圧縮仕事となる。
事は、それぞれの容積変化と作動空間(機関全体)内の
一様な圧力変動によって、高温室では膨張仕事、高温部
の中温室では圧縮仕事、また低温室では膨張仕事、低温
部の中温室では圧縮仕事となる。
【0004】かかる熱ガス機関では、三つの熱源間で熱
移動が生じるだけであるため、動作原理上、高温部およ
び低温部における二つのガス移動容積は一致し、高温部
の膨張仕事と圧縮仕事および低温部の膨張仕事と圧縮仕
事の絶対量はそれぞれ等しくなる。
移動が生じるだけであるため、動作原理上、高温部およ
び低温部における二つのガス移動容積は一致し、高温部
の膨張仕事と圧縮仕事および低温部の膨張仕事と圧縮仕
事の絶対量はそれぞれ等しくなる。
【0005】実際の機関においては、特開昭63−31
1050号公報に示されるように、ディスプレーサを駆
動するためのロッドが設けられているが、このロッドの
体積変化を含めて考えれば、高温部と低温部のガス移動
容積はそれぞれ等しくなるように設定されているのが一
般的であった。
1050号公報に示されるように、ディスプレーサを駆
動するためのロッドが設けられているが、このロッドの
体積変化を含めて考えれば、高温部と低温部のガス移動
容積はそれぞれ等しくなるように設定されているのが一
般的であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記公報で提示の装置
は、高温側ディスプレーサと低温側ディスプレーサのロ
ッドの径を変えることにより、高温部と低温部とを合計
した総容積を変化させ、この変化と封入された作動ガス
の圧力変化とによって軸出力のみを増大させるようにし
たものであった。
は、高温側ディスプレーサと低温側ディスプレーサのロ
ッドの径を変えることにより、高温部と低温部とを合計
した総容積を変化させ、この変化と封入された作動ガス
の圧力変化とによって軸出力のみを増大させるようにし
たものであった。
【0007】本発明は低温部のガス移動容積に着目し、
低温室のガス移動容積を中温室のガス移動容積よりも大
きく設定することにより、暖房能力の向上と低温部での
軸出力の増大を更に図り、且つ必要に応じて冷房能力の
向上をも可能とした熱ガス機関を提供することを目的と
したものである。
低温室のガス移動容積を中温室のガス移動容積よりも大
きく設定することにより、暖房能力の向上と低温部での
軸出力の増大を更に図り、且つ必要に応じて冷房能力の
向上をも可能とした熱ガス機関を提供することを目的と
したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、作動ガスが封入されたシリンダと、この
シリンダ内を高温室と中温室と低温室とに区画する高温
側ディスプレーサ及び低温側ディスプレーサと、高温室
と中温室とをつなぐガス流路に配置された作動ガス加熱
用の高温側熱交換器と高温側再生器及び中温側熱交換器
と、低温室と中温室とをつなぐガス流路に配置された低
温側熱交換器と低温側再生器及び中温側熱交換器とから
成る熱ガス機関において、前記低温室のガス移動容積を
前記中温室のガス移動容積よりも大きく設定するように
したものである。
決するために、作動ガスが封入されたシリンダと、この
シリンダ内を高温室と中温室と低温室とに区画する高温
側ディスプレーサ及び低温側ディスプレーサと、高温室
と中温室とをつなぐガス流路に配置された作動ガス加熱
用の高温側熱交換器と高温側再生器及び中温側熱交換器
と、低温室と中温室とをつなぐガス流路に配置された低
温側熱交換器と低温側再生器及び中温側熱交換器とから
成る熱ガス機関において、前記低温室のガス移動容積を
前記中温室のガス移動容積よりも大きく設定するように
したものである。
【0009】
【作用】本発明では低温室のガス移動容積が中温室のガ
ス移動容積よりも大きく設定されているため、高温室で
の吸熱行程において作動ガスの圧力の低下度合が増すと
共にこの圧力低下の増大により高温側熱交換器での吸熱
量が増大する。又、高温部中温側熱交換器での放熱行程
において作動ガスの圧力の上昇度合が大きくなることに
より、中温側熱交換器での放熱量が増大して暖房能力が
向上すると共に、低温部での軸出力が得られ、且つ必要
に応じて低温側熱交換器での吸熱量の増大が図れる。
ス移動容積よりも大きく設定されているため、高温室で
の吸熱行程において作動ガスの圧力の低下度合が増すと
共にこの圧力低下の増大により高温側熱交換器での吸熱
量が増大する。又、高温部中温側熱交換器での放熱行程
において作動ガスの圧力の上昇度合が大きくなることに
より、中温側熱交換器での放熱量が増大して暖房能力が
向上すると共に、低温部での軸出力が得られ、且つ必要
に応じて低温側熱交換器での吸熱量の増大が図れる。
【0010】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の熱ガス機関の概念図であり、1,2は作
動ガス(ヘリウムガスや水素ガス等)が封入された高温
側シリンダ及び低温側シリンダ、3は高温側シリンダ1
内を高温室4と高温側中温室5とに区画する高温側ディ
スプレーサ、6は低温側シリンダ2内を低温室7と低温
側中温室8とに区画する低温側ディスプレーサである。
図1は本発明の熱ガス機関の概念図であり、1,2は作
動ガス(ヘリウムガスや水素ガス等)が封入された高温
側シリンダ及び低温側シリンダ、3は高温側シリンダ1
内を高温室4と高温側中温室5とに区画する高温側ディ
スプレーサ、6は低温側シリンダ2内を低温室7と低温
側中温室8とに区画する低温側ディスプレーサである。
【0011】9は高温室4と高温側中温室5とをつなぐ
高温側ガス流路で、作動ガス加熱用の高温側熱交換器1
0と高温側再生器11及び高温部中温側熱交換器12と
が配置されている。
高温側ガス流路で、作動ガス加熱用の高温側熱交換器1
0と高温側再生器11及び高温部中温側熱交換器12と
が配置されている。
【0012】13は低温室7と低温側中温室8とをつな
ぐ低温側ガス流路で、低温側熱交換器14と低温側再生
器15及び低温部中温側熱交換器16とが配置されてい
る。
ぐ低温側ガス流路で、低温側熱交換器14と低温側再生
器15及び低温部中温側熱交換器16とが配置されてい
る。
【0013】17は高温側中温室5と低温側中温室8と
を連通させる連通路である。
を連通させる連通路である。
【0014】そして、低温室7のガス移動容積が低温側
中温室8のガス移動容積よりも大きく設定されており、
図1ではこの低温室7の増分容積を既に含めたものとし
て表わしているが、この増分容積変化と低温室7の容積
変化との位相は同位相に限定されるものではなく、ま
た、増分容積を付加する機構を別途設けることも可能で
ある。
中温室8のガス移動容積よりも大きく設定されており、
図1ではこの低温室7の増分容積を既に含めたものとし
て表わしているが、この増分容積変化と低温室7の容積
変化との位相は同位相に限定されるものではなく、ま
た、増分容積を付加する機構を別途設けることも可能で
ある。
【0015】すなわち、本発明では、本発明による効果
を得るために低温室7と中温室5,8とにおけるサイク
ル上での作動ガス移動容積が規定される。尚、低温およ
び高温ディスプレーサ6,3の位相は90°に限定され
るものではなく、両シリンダ1,2の内径についても同
一である必要はない。
を得るために低温室7と中温室5,8とにおけるサイク
ル上での作動ガス移動容積が規定される。尚、低温およ
び高温ディスプレーサ6,3の位相は90°に限定され
るものではなく、両シリンダ1,2の内径についても同
一である必要はない。
【0016】ここで、本発明におけるガス移動容積につ
いて、動作原理上、以下のとおり定義する。
いて、動作原理上、以下のとおり定義する。
【0017】熱ガス機関は、三つの熱源(高温、中温お
よび低温)の間で作動し、主として熱源間での熱移動を
生じるものであるが、この熱移動は二つの熱的な作用
(一次熱作用、二次熱作用と称する)によって可能とな
る。
よび低温)の間で作動し、主として熱源間での熱移動を
生じるものであるが、この熱移動は二つの熱的な作用
(一次熱作用、二次熱作用と称する)によって可能とな
る。
【0018】すなわち、熱ガス機関を高温部(高温室
4、高温側中温室5、高温側再生器11等)と低温部
(低温室7、低温側中温室8、低温側再生器15等)に
分離すると、ディスプレーサ3,6動作による作動ガス
の移動によって、当該の熱源温度と同レベルの温度に作
動ガスが変化する場合の熱的な作用が一次熱作用(再生
器11,15による効果)であり、このときに、構造的
に設定されたディスプレーサ3,6の位相によりディス
プレーサが静止しているため作動ガスの移動がない作動
室内での上記一次熱作用によって生じる作動ガスと熱源
との熱交換が二次熱作用である。
4、高温側中温室5、高温側再生器11等)と低温部
(低温室7、低温側中温室8、低温側再生器15等)に
分離すると、ディスプレーサ3,6動作による作動ガス
の移動によって、当該の熱源温度と同レベルの温度に作
動ガスが変化する場合の熱的な作用が一次熱作用(再生
器11,15による効果)であり、このときに、構造的
に設定されたディスプレーサ3,6の位相によりディス
プレーサが静止しているため作動ガスの移動がない作動
室内での上記一次熱作用によって生じる作動ガスと熱源
との熱交換が二次熱作用である。
【0019】したがって、高温部の一次熱作用は低温部
の二次熱作用を誘起し、反対に低温部の一次熱作用は高
温部の二次熱作用を誘起する。
の二次熱作用を誘起し、反対に低温部の一次熱作用は高
温部の二次熱作用を誘起する。
【0020】本発明におけるガス移動容積とは、このよ
うな二次熱作用を誘起する各行程での一次熱作用に関与
している作動ガス移動量のことであり、各熱源と同等の
温度レベルにある作動ガスの移動量を意味している。
うな二次熱作用を誘起する各行程での一次熱作用に関与
している作動ガス移動量のことであり、各熱源と同等の
温度レベルにある作動ガスの移動量を意味している。
【0021】上記の説明は動作原理上での考え方であ
り、実際の機関においては、作動ガスの移動に関与する
ディスプレーサ3,6や別途補助シリンダ(後述する)
を追加する場合に必要となるピストンはおおむね正弦波
状に動作するため、作動ガスの移動や静止状態は上記説
明のように明確ではない。
り、実際の機関においては、作動ガスの移動に関与する
ディスプレーサ3,6や別途補助シリンダ(後述する)
を追加する場合に必要となるピストンはおおむね正弦波
状に動作するため、作動ガスの移動や静止状態は上記説
明のように明確ではない。
【0022】しかし、ディスプレーサ3,6やピストン
(後述する)の動作による容積変化の位相から、それら
の容積変化がどの行程の一次熱作用に関与するかという
ことは判別可能であり、また、ガス移動容積について
は、当該の熱源と同等の温度レベルにある作動ガスの各
行程での最大容積と最小容積との差として求められる。
(後述する)の動作による容積変化の位相から、それら
の容積変化がどの行程の一次熱作用に関与するかという
ことは判別可能であり、また、ガス移動容積について
は、当該の熱源と同等の温度レベルにある作動ガスの各
行程での最大容積と最小容積との差として求められる。
【0023】図2は低温室7のガス移動容積を低温側中
温室8のガス移動容積よりも大きくするために、低温室
7に上述の如く増分容積を付加する機能として、高温側
低温室7にピストン18を有する補助シリンダ19を設
けた第1の実施例であり、図1と同一の構成部品は同一
符号を付して説明は省略する。
温室8のガス移動容積よりも大きくするために、低温室
7に上述の如く増分容積を付加する機能として、高温側
低温室7にピストン18を有する補助シリンダ19を設
けた第1の実施例であり、図1と同一の構成部品は同一
符号を付して説明は省略する。
【0024】尚、上述の増分容積の大きさや位相及び補
助シリンダ19の取付位置は図2に限定されるものでは
ない。
助シリンダ19の取付位置は図2に限定されるものでは
ない。
【0025】図3は図2における高温側ディスプレーサ
3と低温側ディスプレーサ6とピストン18との作動行
程と、作動空間内の概略的な圧力変動を示したもので、
低温側ディスプレーサ6の変位(第1行程)によって低
温室7内の作動ガスが低温側中温室8に移動し、作動空
間内の圧力が実線の如く上昇する。尚、破線は補助シリ
ンダ19を設けない従来の熱ガス機関の圧力を示したも
ので、実線で示す圧力が破線で示す圧力よりも低くなっ
ているのは第1行程でピストン18が図3において右端
に位置して補助シリンダ19の内容積分だけ高温側中温
室5のガス移動容積が増えているからである。
3と低温側ディスプレーサ6とピストン18との作動行
程と、作動空間内の概略的な圧力変動を示したもので、
低温側ディスプレーサ6の変位(第1行程)によって低
温室7内の作動ガスが低温側中温室8に移動し、作動空
間内の圧力が実線の如く上昇する。尚、破線は補助シリ
ンダ19を設けない従来の熱ガス機関の圧力を示したも
ので、実線で示す圧力が破線で示す圧力よりも低くなっ
ているのは第1行程でピストン18が図3において右端
に位置して補助シリンダ19の内容積分だけ高温側中温
室5のガス移動容積が増えているからである。
【0026】このときに、高温側中温室5にある作動ガ
スの温度が上昇し、熱源との温度差が生じて高温部中温
側熱交換器12より放出される熱量QMHはこの圧力の上
昇度合が大きくなることにより増大する。
スの温度が上昇し、熱源との温度差が生じて高温部中温
側熱交換器12より放出される熱量QMHはこの圧力の上
昇度合が大きくなることにより増大する。
【0027】そして、高温側ディスプレーサ3の変位
(第2行程)によって高温側中温室5から高温室4に作
動ガスが移動し、作動空間内の圧力が実線の如く上昇す
る。このように実線の如く圧力が低下するのはピストン
18が左端に位置したままであり、補助シリンダ19の
内容積が零になっているからである。
(第2行程)によって高温側中温室5から高温室4に作
動ガスが移動し、作動空間内の圧力が実線の如く上昇す
る。このように実線の如く圧力が低下するのはピストン
18が左端に位置したままであり、補助シリンダ19の
内容積が零になっているからである。
【0028】この結果、低温部中温側熱交換器16より
熱量QMCが放出され、このときに加熱された媒体と上述
の放熱量QMHによって加熱された媒体とを暖房用熱源と
して利用することにより高い暖房能力を得ることができ
る。
熱量QMCが放出され、このときに加熱された媒体と上述
の放熱量QMHによって加熱された媒体とを暖房用熱源と
して利用することにより高い暖房能力を得ることができ
る。
【0029】次に、低温側ディスプレーサ6の変位(第
3行程)によって低温側中温室8から低温室7に作動ガ
スが移動し、作動空間内の圧力が実線の如く低下する。
この低下度合が破線で示す圧力よりも大きいのはピスト
ン18が右端に移行して補助シリンダ19の内容積分だ
け低温室7のガス移動容積が増えているからであり、こ
のとき高温室4にある作動ガスの温度が低下して高温側
熱交換器10で吸入する吸熱量QHはこの圧力低下の増
大によりアップする。
3行程)によって低温側中温室8から低温室7に作動ガ
スが移動し、作動空間内の圧力が実線の如く低下する。
この低下度合が破線で示す圧力よりも大きいのはピスト
ン18が右端に移行して補助シリンダ19の内容積分だ
け低温室7のガス移動容積が増えているからであり、こ
のとき高温室4にある作動ガスの温度が低下して高温側
熱交換器10で吸入する吸熱量QHはこの圧力低下の増
大によりアップする。
【0030】更に、高温側ディスプレーサ3の変位(第
4行程)によって高温室4の作動ガスが高温側中温室5
に移動し、作動空間内の圧力が実線の如く低下して低温
側熱交換器14より熱量QCが吸入され、この低温側熱
交換器14で冷却された媒体を冷房用熱源として利用で
きる。
4行程)によって高温室4の作動ガスが高温側中温室5
に移動し、作動空間内の圧力が実線の如く低下して低温
側熱交換器14より熱量QCが吸入され、この低温側熱
交換器14で冷却された媒体を冷房用熱源として利用で
きる。
【0031】このように、低温室7のガス移動容積を低
温側中温室8のガス移動積分よりも大きくしたことによ
り、熱サイクルにおける低温部のトータル的な仕事量と
して軸出力が増大し、且つ冷房能力が増大する。
温側中温室8のガス移動積分よりも大きくしたことによ
り、熱サイクルにおける低温部のトータル的な仕事量と
して軸出力が増大し、且つ冷房能力が増大する。
【0032】図4は各部位における作動ガス温度をサイ
クル中一定とし、各作動室の容積が正弦波状に変化する
ものと仮定した簡易的な計算式〔日本機械学会論文集
(B編)57巻542号(1991−10)、論文No
91−0373A参照〕に、本発明におけるガス移動容
積を加味して求めた機関性能であり、補助シリンダ19
による増分容積ΔVを増やすことにより、外部への発生
軸出力Wが高く得られ、且つ冷房能力が向上することが
わかる。
クル中一定とし、各作動室の容積が正弦波状に変化する
ものと仮定した簡易的な計算式〔日本機械学会論文集
(B編)57巻542号(1991−10)、論文No
91−0373A参照〕に、本発明におけるガス移動容
積を加味して求めた機関性能であり、補助シリンダ19
による増分容積ΔVを増やすことにより、外部への発生
軸出力Wが高く得られ、且つ冷房能力が向上することが
わかる。
【0033】図5はピストン18を有する補助シリンダ
19を低温部中温室8に設けて低温部中温室8のガス移
動容積を逆に減少させることにより低温室7のガス移動
容積を低温部中温室8のガス移動容積よりも大きく設定
した第2の実施例であり、この場合には低温側ディスプ
レーサ6の変位(第1行程)によって作動空間内の圧力
が実線の如く上昇して高温部中温側熱交換器12から放
出される放熱量QMHが増大し、この高温部中温側熱交換
器12で加熱された媒体と低温部中温側熱交換器16で
加熱された媒体とを暖房用熱源として利用することによ
り高い暖房能力を得ることができる。
19を低温部中温室8に設けて低温部中温室8のガス移
動容積を逆に減少させることにより低温室7のガス移動
容積を低温部中温室8のガス移動容積よりも大きく設定
した第2の実施例であり、この場合には低温側ディスプ
レーサ6の変位(第1行程)によって作動空間内の圧力
が実線の如く上昇して高温部中温側熱交換器12から放
出される放熱量QMHが増大し、この高温部中温側熱交換
器12で加熱された媒体と低温部中温側熱交換器16で
加熱された媒体とを暖房用熱源として利用することによ
り高い暖房能力を得ることができる。
【0034】又、低温側ディスプレーサ6とピストン1
8の変位(第3行程→第4行程)によって作動空間内の
圧力が実線の如く低下して高温側熱交換器10で吸入さ
れる吸熱量QHが増大する。このような熱サイクルの結
果として、トータル的に得られる低温部の仕事量、すな
わち外部に対する軸出力が増大する。
8の変位(第3行程→第4行程)によって作動空間内の
圧力が実線の如く低下して高温側熱交換器10で吸入さ
れる吸熱量QHが増大する。このような熱サイクルの結
果として、トータル的に得られる低温部の仕事量、すな
わち外部に対する軸出力が増大する。
【0035】図6は図4と同様にして求めた機関性能で
あり、補助シリンダ19による増分容積ΔVを増やすこ
とにより、外部への発生軸出力Wが高く得られることが
わかる。
あり、補助シリンダ19による増分容積ΔVを増やすこ
とにより、外部への発生軸出力Wが高く得られることが
わかる。
【0036】尚、第2の実施例においては補助シリンダ
19を低温側中温室8に設けたが、この代わりに低温側
中温室8と連通している高温側中温室5に設けても良
い。このように、本発明は各行程での一次熱作用に関与
するガス移動容積を規定するものであり、本発明による
効果を得るための具体的な構造に限定されるものではな
い。
19を低温側中温室8に設けたが、この代わりに低温側
中温室8と連通している高温側中温室5に設けても良
い。このように、本発明は各行程での一次熱作用に関与
するガス移動容積を規定するものであり、本発明による
効果を得るための具体的な構造に限定されるものではな
い。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、三つの熱源(高温、中
温、低温)で動作する熱ガス機関において、低温熱源の
温度レベルにある低温室のガス移動容積を高温熱源から
の吸熱を誘起する一次熱作用に関与する中温室のガス移
動容積よりも大きく設定したので、高温熱源からの吸熱
行程で作動ガスの圧力の低下度合が大きくなると共に高
温側中温室での放熱行程で作動ガスの圧力の上昇度合が
大きくなって放熱量が増大するため暖房能力を向上させ
ることができる。
温、低温)で動作する熱ガス機関において、低温熱源の
温度レベルにある低温室のガス移動容積を高温熱源から
の吸熱を誘起する一次熱作用に関与する中温室のガス移
動容積よりも大きく設定したので、高温熱源からの吸熱
行程で作動ガスの圧力の低下度合が大きくなると共に高
温側中温室での放熱行程で作動ガスの圧力の上昇度合が
大きくなって放熱量が増大するため暖房能力を向上させ
ることができる。
【0038】しかも熱サイクルにおける低温部のトータ
ル的な仕事量、すなわち外部への発生軸出力を高く得る
ことができ、必要に応じて冷房能力をも向上させること
ができる。
ル的な仕事量、すなわち外部への発生軸出力を高く得る
ことができ、必要に応じて冷房能力をも向上させること
ができる。
【図1】本発明の熱ガス機関の概念図である。
【図2】第1の実施例を示す熱ガス機関の説明図であ
る。
る。
【図3】第1の実施例における熱ガス機関の行程図であ
る。
る。
【図4】第1の実施例における機関性能図である。
【図5】第2の実施例における熱ガス機関の行程図であ
る。
る。
【図6】第2の実施例における機関性能図である。
1 高温側シリンダ 2 低温側シリンダ 3 高温側ディスプレーサ 4 高温室 5 高温側中温室 6 低温側ディスプレーサ 7 低温室 8 低温側中温室 10 高温側熱交換器 11 高温側再生器 12 高温部中温側熱交換器 14 低温側熱交換器 15 低温側再生器 16 低温部中温側熱交換器 18 ピストン 19 補助シリンダ
Claims (1)
- 【請求項1】 作動ガスが封入されたシリンダと、この
シリンダ内を高温室と中温室と低温室とに区画する高温
側ディスプレーサ及び低温側ディスプレーサと、高温室
と中温室とをつなぐガス流路に配置された作動ガス加熱
用の高温側熱交換器と高温側再生器及び中温側熱交換器
と、低温室と中温室とをつなぐガス流路に配置された低
温側熱交換器と低温側再生器及び中温側熱交換器とから
成る熱ガス機関において、前記低温室のガス移動容積を
中温室のガス移動容積よりも大きく設定したことを特徴
とする熱ガス機関。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32577791A JPH05157388A (ja) | 1991-12-10 | 1991-12-10 | 熱ガス機関 |
US07/987,215 US5400599A (en) | 1991-12-09 | 1992-12-08 | Hot gas machine |
DE19924241463 DE4241463A1 (en) | 1991-12-09 | 1992-12-09 | Stirling motor with three heat sources at different temperatures - has cylinder divided into high, medium and low temperature chambers, and has variable gas displacement volumes in high and medium temp. parts |
CN92114812A CN1042256C (zh) | 1991-12-09 | 1992-12-09 | 热气机 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32577791A JPH05157388A (ja) | 1991-12-10 | 1991-12-10 | 熱ガス機関 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05157388A true JPH05157388A (ja) | 1993-06-22 |
Family
ID=18180502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32577791A Pending JPH05157388A (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-10 | 熱ガス機関 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05157388A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015052426A (ja) * | 2013-09-06 | 2015-03-19 | 株式会社東芝 | 冷凍機 |
WO2015127324A1 (en) * | 2014-02-22 | 2015-08-27 | Thermolift, Inc. | A thermally-driven heat pump having a heat exchanger located between displacers |
-
1991
- 1991-12-10 JP JP32577791A patent/JPH05157388A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015052426A (ja) * | 2013-09-06 | 2015-03-19 | 株式会社東芝 | 冷凍機 |
WO2015127324A1 (en) * | 2014-02-22 | 2015-08-27 | Thermolift, Inc. | A thermally-driven heat pump having a heat exchanger located between displacers |
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