JPH05156185A - 高分子コーティング除去用組成物 - Google Patents

高分子コーティング除去用組成物

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JPH05156185A
JPH05156185A JP4149768A JP14976892A JPH05156185A JP H05156185 A JPH05156185 A JP H05156185A JP 4149768 A JP4149768 A JP 4149768A JP 14976892 A JP14976892 A JP 14976892A JP H05156185 A JPH05156185 A JP H05156185A
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weight percent
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water
glycol
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JP4149768A
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Jan Johan Zwinselman
ヨハン ツビンゼルマン イアン
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Dow Chemical Co
Original Assignee
Dow Chemical Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D9/00Chemical paint or ink removers

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高分子コーティングの除去に有効であり、実
質的な量の塩素化溶媒を含まない新規組成物を提供す
る。 【構成】 高分子コーティングの除去に有効な組成物で
あって、(A) 、(B) 及び(C) の総重量を基準として (A) 10〜99重量パーセントの下式I R1 O−(CH2 −CHR3 O)n −R2 (I) (上式中、R1 及びR2 は独立にC1 〜C12アルキル基
であり、R3 は各々独立にメチルもしくはエチルであ
り、そしてnは1〜4である)のプロピレンもしくはブ
チレングリコールジエーテル、 (B) 90〜0重量パーセントの有機プロトン性溶媒、及び (C) 30〜1重量パーセントの水 を含み、かつ実質量の塩素化溶媒を含まない組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】ペイントストリッパーとしても公知のペイ
ント除去組成物は、乾燥した高分子コーティング、例え
ばセラック、ワニスもしくはペイントのフィルムを種々
の基材、例えば木材、金属、コンクリート、セメント、
れんが及びガラスから除去するために用いられる。典型
的には、この組成物は乾燥した高分子コーティングに塗
布され、そして一定時間保ち、その間この組成物はコー
ティングを攻撃する。コーティングが緩んだ後、軽くこ
する、拭き取る及び/又は洗浄することによりこの組成
物及び緩んだコーティングを基材から除去する。
【0002】広く用いられているペイント除去組成物の
多くは、種々のペイント、ワニス及びセラックを有効に
そして速く溶媒和もしくは溶解するため塩化メチレンを
含んでいる。しかし、ペイント除去組成物において塩化
メチレンを用いることについて毒性テストの関心が高ま
った。多くの他のペイント除去組成物はN−メチル−2
−ピロリドンを含むが、これは強塩基性化合物の存在
下、例えば10以上のpH値を有する媒体中において安定
ではない。
【0003】英国特許明細書第 876,681号は、必須成分
としてアルカリ化合物及び塩素化フェノールを含むペイ
ント除去組成物に関するものである。これらの成分はグ
リコールエーテルと混合される。この英国特許は、グリ
コールエーテルが水溶液中でそれ自身ほとんどペイント
除去能を有さず、塩素化フェノールを含まないアルカリ
溶液ペイントストリッパーにおいて特に有益とは考えら
れないと教示している。成分の間の開示された比は、4
重量部の塩素化フェノール、8〜 400重量部のアルカリ
及び1〜10重量部のグリコールエーテルである。塩素化
フェノール、アルカリ化合物及びグリコールエーテル
は、塩素化フェノール、アルカリ化合物及びグリコール
エーテルが総混合物の3〜45重量パーセントを構成し、
残りが水となるような量で水中に溶解される。しかし、
塩素化フェノールの使用は健康上の問題のため望ましく
ない。
【0004】米国特許第 4,832,865号は、基材からペイ
ント、ワニスもしくはセラックの乾燥フィルムを除去す
るための組成物を開示している。この組成物は、メチル
クロロホルム、トリクロロエチレン及びペルクロロエチ
レンからなる群より選ばれる少なくとも1種の塩素含有
有機溶媒を30〜95重量パーセント、及びある種のポリエ
ーテル化合物より選ばれる非イオン性界面活性剤を1〜
10重量パーセント含む。この組成物は、所望の物質、例
えば0.1 〜10重量パーセントの石鹸、0.1 〜10重量パー
セントのワックス及び5重量パーセント未満、好ましく
は1重量パーセント未満の水を含んでよい。
【0005】しかし、塩化メチレンのみならず、他の塩
素化溶媒も環境問題を引き起こす可能性があると言われ
ているので、ペイントのような高分子コーティングの除
去に有効であり、実質的な量の塩素化溶媒を含まない新
規組成物を提供することが望ましい。
【0006】英国特許第 285,887号は、グリコール又は
そのモノもしくはジエーテル(アルキルもしくはアリー
ル)を含む仕上塗料もしくはペイントリムーバーに関す
る。ジエチレン及びトリエチレングリコール並びにその
モノエチル及びモノブチルエーテルが示されている。し
かし、エチレングリコールの拡大された使用は健康の危
険の可能性について心配されている。
【0007】米国特許第 3,615,827号は、50〜97重量パ
ーセントの水酸化アルカリ金属及び1〜10重量パーセン
トの促進剤組成物を含むペイント除去組成物を開示して
いる。この組成物のペイント除去効果は、水酸化アルカ
リ金属によるペイントの酸化をベースとしている。促進
剤組成物はポリアルキレングリコール、例えばトリプロ
ピレングリコール、及びエチレングリコールモノフェニ
ルエーテルより製造されている。しかし、開示された多
量の水酸化アルカリ金属の存在下では、エチレングリコ
ールモノフェニルエーテルは長期間にわたり安定ではな
い。
【0008】英国特許第 676,926号は、錫表面からシロ
キサングレーズを除去する方法に関する。コートされた
表面は、1 重量パーセント未満の水を含む液体グリコー
ルエーテル中の水酸化アルカリ金属もしくは4級水酸化
アンモニウムの溶液と接触される。グリコールエーテル
は式、RO(R1 O)n X(式中、Rはアルキルもしく
は単環アリール基であり、R1 はアルキレン基であり、
nは少なくとも1の値を有し、そしてXはアルキルもし
くは単環アリール基又は水素原子である)を有する。ジ
及びトリプロピレングリコールのモノエーテル並びにエ
チレン、ジエチレン、トリエチレン及びテトラエチレン
グリコールのモノ及びジエーテルが示されている。この
英国特許は、エーテルが1重量パーセント未満の水を含
むことが重要であると教示している。このシロキサン除
去効果は主に水酸化アルカリ金属又は4級水酸化アンモ
ニウムの存在による。
【0009】独公開公報第 3717600号は、4〜20重量パ
ーセントの水溶性界面活性剤、5〜15重量パーセントの
水不溶性乳化剤、10〜29重量パーセントの親水性有機溶
媒、0〜15重量パーセントの親油性酸素フリー有機溶媒
及び30〜75重量パーセントの水を含む水ベース手洗浄組
成物に関する。この手洗浄組成物は、手からのペイン
ト、オイルグリース、タール等の除去に有効であると言
われている。この組成物は手の洗浄に有効であるが、種
々の基材からの乾燥ペイント、ワニスもしくはセラック
の除去にはそれほど有効ではない。
【0010】公開欧州特許出願第 0,423,635号は、金属
からラッカーを除去するための組成物に関する。この組
成物は強無機酸及び/又は有機塩基もしくは弱酸並びに
可溶化添加剤と組み合わせた少なくとも1種の完全にエ
ーテル化された多官能性アルコールからなる。完全にエ
ーテル化された多官能性アルコールの例は、ポリアルキ
レングリコールジエーテル、例えばポリエチレングリコ
ールジメチルもしくはジブチルエーテルである。可溶化
剤の例は、ポリアルキレングリコール及び/又はそのモ
ノエーテル、ポリビニルアルコール、ベンゾエート、脂
肪族及び/又は芳香族アルコール等である。塩基もしく
は酸が含まれているためこの組成物は金属からラッカー
を除去するに有効であると考えられるが、高分子コーテ
ィングを除去するため有機溶媒をベースとする組成物の
効率を改良する他の方法を発見することが望ましい。
【0011】従って、基材から高分子コーティングの除
去に有効な新規組成物を提供することが望ましい。実質
量の塩素化溶媒を含まず、かつ比較的短時間でそのよう
なコーティングを除去する新規組成物を提供することが
特に望ましい。また、塩基性化合物の存在下、及び酸性
化合物の存在下で安定であるように配合できる新規組成
物を提供することが望ましい。
【0012】例えば木材、金属、コンクリート、セメン
ト、れんがもしくはガラスのような種々の基材から、ペ
イント、ワニスもしくはセラックのフィルムのような高
分子コーティングを除去するに有効である組成物が発見
された。この組成物は、コーティングが乾燥していて
も、比較的短時間で基材からそのようなコーティングを
除去するに有効である。
【0013】従って、本発明の一態様は、(A) 、(B) 及
び(C) の総重量を基準として (A) 10〜99重量パーセントの下式I R1 O−(CH2 −CHR3 O)n −R2 (I) (上式中、R1 及びR2 は独立にC1 〜C12アルキル基
であり、R3 は各々独立にメチルもしくはエチルであ
り、そしてnは1〜4である)のプロピレンもしくはブ
チレングリコールジエーテル、 (B) 90〜0重量パーセントの有機プロトン性溶媒、及び (C) 30〜1重量パーセントの水 を含み、かつ実質量の塩素化溶媒を含まない組成物であ
る。
【0014】本発明の他の態様は、高分子コーティング
を除去するための組成物の製造における10〜99重量パー
セントのそのようなグリコールジエーテルの使用であ
る。
【0015】本発明のさらに他の態様は、本発明の組成
物を高分子コーティングと接触させることによる、製品
からペイイント、ワニスもしくはセラックのフィルムの
ような高分子コーティングを除去する方法を提供する。
【0016】驚くべきことに、式Iのジエーテルによる
高分子化合物を除去する効果は、このジエーテルを上記
に示した量で水と混合した場合、驚くほど高められるこ
とがわかった。
【0017】本発明の組成物は実質量の塩素化溶媒を含
まない。「実質量を含まない」とは、この組成物が含む
塩素化溶媒が5パーセント未満、好ましくは2パーセン
ト未満、より好ましくは0.1 パーセント未満であること
を意味する。最も好ましくは、本発明の組成物は塩素化
溶媒を含まない。
【0018】この組成物は、(A) 10〜99、好ましくは25
〜95、より好ましくは50〜90重量パーセントの式Iのプ
ロピレンもしくはブチレングリコールジエーテル、(B)
90〜0、好ましくは70〜0、より好ましくは40〜0重量
パーセントの有機プロトン性溶媒、及び(C) 30〜1、好
ましくは15〜1、より好ましくは15〜3、最も好ましく
は15〜5重量パーセントの水を含む。
【0019】このプロピレン及びブチレングリコールジ
エーテルは下式Iで表される。 R1 O−(CH2 −CHR3 O)n −R2 (I)
【0020】式Iにおいて、R1 及びR2 は独立に1〜
12、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4個の炭素
原子を有するアルキル基である。このアルキル基は分枝
鎖又は非分枝鎖であってよい。このアルキル基の例は、
メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、ブチル
基、例えばn-ブチルもしくはイソブチル、及びペンチ
ル、ヘキシル、オクチル、デシルもしくはドデシル基で
ある。プロピル及びブチル基のうち、n-プロピル及びn-
ブチルが好ましい。好ましくは、R1 及びR2 は独立に
メチルもしくはn-ブチルである。式Iの最も好ましいジ
エーテルは、i)R1 がメチルでありR2 がメチルもしく
はn-ブチルである又はii) R1 がn-ブチルでありR2
メチルであるものである。
【0021】R3 は各々独立にメチルもしくはエチルで
ある。好ましくは、R3 はすべて同じである。最も好ま
しくは、R3 は独立にメチルである。nは1〜4、好ま
しくは1、2又は3である。
【0022】式Iのジエーテルの好ましい例は、ジプロ
ピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリ
コールメチルn−ブチルエーテル及びプロピレングリコ
ールメチルn−ブチルエーテルである。
【0023】この組成物は上記に示した量の有機プロト
ン性溶媒を含む。有効な有機プロトン性溶媒は、例えば
アルコール、例えば飽和開鎖もしくは環状アルコール、
好ましくはメタノール、エタノール、プロパノール、例
えばn-プロパノールもしくはイソプロパノール、ブタノ
ール、例えばn-ブタノールもしくはi-ブタノール、ヘキ
サノール、例えばn-ヘキサノールもしくはシクロヘキサ
ノール、ヘプタノール、オクタノール、デカノール、ド
デカノール、例えばラウリルアルコール、もしくはオク
タデカノール、例えばステアリルアルコール、又は不飽
和アルコール、好ましくはアリルもしくはフルフリルア
ルコールである。このアルコールは好ましくは1〜8個
の炭素原子を有する。他の有効なアルコールはグリコー
ルもしくはグリコールモノエーテル、好ましくはプロピ
レンもしくはブチレングリコールもしくはグリコールモ
ノエーテル、例えばプロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、ブチレングリコール、ジブチレングリコ
ール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレ
ングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールメチルエーテルもしくはジプロピレングリコールn
−ブチルエーテルである。他の有効なプロトン性有機溶
媒は、置換もしくは未置換フェノール、例えばフェノー
ルもしくはメチルフェノールである。より好ましい有機
プロトン性溶媒はエタノール及びメタノールである。異
なる有機プロトン性溶媒のブレンドも有効であるが、そ
の総量は本発明の組成物の成分(B) に示した上記範囲内
にあるべきである。
【0024】本発明の組成物は水、及び所望により有機
プロトン性溶媒を上記に示した量含む。本発明の組成物
が有機プロトン性溶媒を含む必要はないが、成分(B) 及
び(C) の総量は、(A),、(B) 及び(C) の総重量を基準と
して1〜90、好ましくは5〜75、より好ましくは10〜50
パーセントである。
【0025】本発明の組成物は、塩基性もしくは酸性化
合物も含んでよい。塩基性もしくは酸性化合物を用いる
場合、これは通常(A) 及び(B) の総量を基準として0.1
〜45、好ましくは0.2 〜20、より好ましくは0.3 〜15重
量パーセントの量で用いられる。有効な塩基性化合物
は、例えば水酸化アルカリ金属、例えば水酸化ナトリウ
ムもしくはカリウム、炭酸アルカリ金属、珪酸アルカリ
金属、又はリン酸アルカリ金属である。ナトリウム及び
カリウムが好ましいアルカリ金属イオンである。他の有
効な塩基性化合物は、アミン、例えばアンモニア、エチ
レンジアミン、ヘキサメチレンテトラアミン、アルカノ
ールアミン、例えばエタノールアミンもしくはプロパノ
ールアミンである。有効な酸性化合物は、例えば有機
酸、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸もしく
はペンタノン酸、又は無機酸、例えば硫酸、塩酸もしく
は硝酸である。
【0026】本発明の組成物の成分(A) として用いられ
る式(I) のプロピレン及びブチレングリコールジエーテ
ルは塩基性もしくは酸性化合物により攻撃もしくは分解
されないことが示された。これは、基材から高分子コー
ティングを除去する本発明の組成物の効率をさらに高め
るため塩基性もしくは酸性化合物を用い得るのでとても
有利である。塩基性もしくは酸性化合物を用いた場合、
本発明の組成物において有機プロトン性溶媒が用いられ
ないか又は塩基性もしくは酸性化合物により攻撃もしく
は分解されない組成物の成分(B) として有機プロトン性
溶媒が用いられる。当業者は、どの有機プロトン性溶媒
が塩基性もしくは酸性化合物の存在下で安定であるかを
知っている。従って、本発明の組成物は塩基性もしくは
酸性化合物の存在下において安定であるように配合され
る。
【0027】本発明の組成物は、公知の、所望の添加
剤、例えばアニオン、非イオン性もしくはカチオンタイ
プの界面活性剤もしくは湿潤剤を含んでよいが、ただし
それは本発明の組成物に可溶でありかつ有効であり、そ
して組成物の成分(A) 及び(B)に悪影響を及ぼさないも
のである。界面活性剤もしくは湿潤剤を用いた場合、こ
れは通常(A) 及び(B) の総量を基準として0.01〜10、好
ましくは0.05〜5、より好ましくは0.1 〜3重量パーセ
ントの量で用いられる。有効な界面活性剤及び湿潤剤
は、例えばノニルフェノールエトキシレート又は脂肪ア
ルコールエトキシレートである。他の所望の添加剤は、
例えば組成物の流れを遅くするゲル化剤、例えばヒドロ
キシプロピルメチルセルロースエーテル、メチルセルロ
ースエーテル又はパラフィンワックスである。他の所望
の添加剤は、エステル、例えばプロピレングリコールメ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチル
エーテルアセテート又はアルキルアルコールのアセテー
ト、例えばブチルアセテートもしくはフェニルアセテー
ト、又はジカルボン酸のアセテート、例えばシュウ酸、
マロン酸、琥珀酸、グルタル酸もしくはアジピン酸のア
セテートである。
【0028】本発明の組成物は通常、種々の成分を混合
することにより製造される。典型的には、成分は室温で
混合されるが、この混合物を、例えば60℃まで加熱して
よい。
【0029】本発明の組成物は、乾燥したコーティン
グ、例えばセラック、ワニスもしくはペイントのフィル
ムを種々の基材、例えば木材、金属、コンクリート、セ
メント、れんが及びガラスから除去するのに有効であ
る。このペイント、ワニスもしくはセラックは種々の成
分、例えば公知のエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ビニル
樹脂、例えばポリビニルアセテート、アルキド樹脂、ポ
リエステル樹脂もしくはポリウレタンより配合される。
本発明の組成物は、写真産業において通常用いられる感
光性乾燥フィルムもしくは感光性ラッカーを除去するた
め写真産業用途において有効である。例えば、本発明の
組成物は輻射に暴露後、感光性コーティングもしくはラ
ッカーの少なくとも一部を除去するに有効である。
【0030】製品からペイント、ワニスもしくはセラッ
クの1つ以上の層を除去するための本発明の組成物の使
用において、この組成物は製品の表面に塗布され、表面
の層を実質的にゆるめるに十分な時間、製品の表面と接
触させられる。この組成物は従来の方法、例えばコーテ
ィング、ブラッシング、流し込み、スプレーもしくは浸
漬によって製品の表面に塗布してよい。塗布される組成
物の厚さは、通常0.1〜5mm、好ましくは0.2 〜2mmで
ある。製品の表面に塗布する際の本発明の組成物の温度
は問題ではない。通常、周囲温度が都合がよいが、組成
物の温度はそれより高くても低くてもよい。組成物が製
品の表面と接触させられる時間は、多くの要因、例えば
製品の表面から除去されるペイント、ワニスもしくはセ
ラックの性質、厚さ及び古さ、製品の表面とコーティン
グの間の結合度、温度、湿度等によってきまる。通常、
周囲温度において、ペイント、ワニスもしくはセラック
が2週間以上乾燥されていない場合、表面上の層を実質
的に緩くするために約120分以下の時間が十分である。
多くの場合、数秒〜約60分、時には約30分以下が十分で
ある。ペイント、ワニスもしくはセラックを長期間、例
えば数年間乾燥した場合、又は多くの層が存在する場
合、表面上の層を実質的に緩くするためにより長い時間
が必要である。
【0031】コーティングを緩くするためこの組成物を
製品の表面と接触させた後、この組成物及び緩くなった
コーティングは公知の方法、例えば拭き取り、水もしく
は有機溶媒による洗浄、又はパテナイフもしくはブラシ
による削り落としによって除去される。通常、本発明の
組成物は蒸発され、洗浄する必要はない。
【0032】本発明の組成物による1回の処理は、ほと
んどのペイント、ワニス及びセラックコーティングを緩
くしそして除去するに十分である。時には、2回以上の
処理を用いてよい。乾燥後、所望により、製品をさらに
例えばサンダー仕上げにより処理してよい。
【0033】本発明をさらに以下の例により説明する。
部及びパーセントは特に示さない限り重量基準である。
この例は本発明の範囲を限定するものではない。
【0034】表I、II及びIII に示す実験における高分
子コーティングの製造及び除去 厚さ0.3mm の錫製金属プレートをアセトン及び1,1,1-ト
リクロロエタンで洗浄する。アルキド樹脂、ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂もしくはポリビニ
ルアセテート製の市販入手可能なペイント又はポリウレ
タンコーティング組成物をよく攪拌し、次いでブラシに
より金属プレートに塗布する。次いでこのプレートをオ
ーブンに入れ、50℃で48時間乾燥する。乾燥後、少量の
本発明の組成物及び比較溶媒を室温において乾燥したコ
ーティングに塗布し、タイマーを開始する。コーティン
グが波状になったら又は泡がコーティングの表面に見ら
れたらすぐにタイマーを止める。コーティングに物理的
変化が見られなかったら、コーティングがパテナイフに
より剥がすに十分な軟らかさになったらタイマーを止め
る。以下の表において、物理的変化が見られないが、コ
ーティングを剥がすことのできるケースをすべて+と表
す。タイマーを止めた際の時間(秒)を以下の表I、II
及びIII に示す。xは塗布された本発明の組成物又は塗
布された比較溶媒が効果がないことを意味し、−は実験
を行わなかったことを意味する。
【0035】以下の表Iは、プロピレングリコールジエ
ーテルが、単独でもしくは請求の範囲に示した量以上の
水と共に用いた場合よりも請求の範囲に示した量の水と
混合した場合にペイントの除去において有効であること
を示している。表Iはまた、プロピレングリコールジエ
ーテルが、プロトン性溶媒と混合した場合よりも対応す
る量の水と混合した場合にペイントの除去において等し
いもしくはより有効であることを示している。環境及び
経済的理由のため、プロトン性溶媒を用いる場合と等し
いもしくはより有効な特性が達成されるならば、水を用
いることが好ましい。
【0036】
【表1】
【0037】以下の表IIにおいて、本発明の範囲内の2
種のペイント除去組成物を、本発明の範囲内にないがペ
イント除去剤として当該分野においてかならずしも公知
でない種々の溶媒もしくは溶媒組成物と比較する。
【0038】
【表2】
【0039】表IIは、プロピレングリコールジエーテル
を水と混合した場合にペイントの除去においてより有効
であることを示している。しかし、ペイント除去用の公
知の化合物であるN-メチル-2- ピロリドンを同じ量の水
と混合した場合、この混合物はN-メチル-2- ピロリドン
単独ほどペイント除去剤として有効ではない。純粋なブ
チレングリコールジメチルエーテルは優れたペイント除
去剤であり、従って、水の添加はそのペイント除去効果
を実質的に改良しない。
【0040】異なる量の水を含む数種の組成物の効果を
以下の表III に示す。表III は、アルキレングリコール
ジエーテルのペイント除去効果が、a)水と混合しない場
合、又はb)多すぎる水と混合した場合、に低下すること
を示している。
【0041】
【表3】
【0042】表IV及びVに示す実験におけるペイント除
錫金属プレートに塗布しそして室温で2か月間乾燥した
アルキド樹脂ベースペイント、メラミン樹脂ベースペイ
ント及びポリエステルベースペイントを処理するため、
本発明又は比較溶媒の種々の組成物を用いる。少量の本
発明の組成物又は比較溶媒の組成物を乾燥したペイント
に塗布し、タイマーを開始する。コーティングが波状に
なったら又は泡がコーティングの表面に見られたらすぐ
にタイマーを止める。タイマーを止めた際の時間(分)
を以下の表IV及びVに示す。xは塗布された比較溶媒が
効果がないことを意味する。
【0043】以下の表IVにおいて、DMM及び水を含む
ペイント除去組成物を未蒸留DMM及び水と比較する。
比較のため、プロピレングリコールメチルエーテルアセ
テート/水ブレンド(本発明の範囲内ではない)のペイ
ント除去効果をプロピレングリコールメチルエーテルア
セテートのみ及び水のみと比較する。
【0044】
【表4】
【0045】表IVは、ジプロピレングリコールジメチル
エーテルを水と混合した場合、ペイントの除去において
より有効であるが、水のみはペイントの除去に有効でな
いことを示している。しかし、プロピレングリコールメ
チルエーテルアセテートを水と混合した場合、ペイント
除去に対する十分な効果は見られない。
【0046】以下の表Vにおいて、ポリエステル、メラ
ミン樹脂及びアルキド樹脂に対する種々の本発明の組成
物の効果を示す。
【0047】組成物1: 12部のプロピレングリコール
メチルエーテル、23部のジプロピレングリコールメチル
エーテル、29部のノーマルホワイトスピリット、15部の
種々のジカルボン酸のアセテートのブレンド、1部の蟻
酸、3部の界面活性剤(TheDow Chemical Companyより9
N6 DOWFAX界面活性剤として市販入手可能)、2部のヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースエーテル(The Dow
Chemical CompanyよりMethocel 311セルロースエーテル
として市販入手可能)、12.75 部のジプロピレングリコ
ールジメチルエーテル及び2.25部の水。 組成物2: 28部の70パーセントジイソプロピルベンゼ
ンと30パーセントヘキシルベンゼンのブレンド、20部の
ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、2部の蟻
酸、3部の界面活性剤(The DowChemical Companyより9
N6 DOWFAX界面活性剤として市販入手可能)、40部のジ
プロピレングリコールジメチルエーテル及び7部の水。 組成物3: 20部の70パーセントジイソプロピルベンゼ
ンと30パーセントヘキシルベンゼンのブレンド、20部の
ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、2部の蟻
酸、3部の界面活性剤(The DowChemical Companyより9
N6 DOWFAX界面活性剤として市販入手可能)、15部のプ
ロピレングリコールメチルエーテルアセテート、34部の
ジプロピレングリコールジメチルエーテル及び6部の
水。
【0048】
【表5】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子コーティングの除去に有効な組成
    物であって、(A) 、(B) 及び(C) の総重量を基準として (A) 10〜99重量パーセントの下式I R1 O−(CH2 −CHR3 O)n −R2 (I) (上式中、R1 及びR2 は独立にC1 〜C12アルキル基
    であり、R3 は各々独立にメチルもしくはエチルであ
    り、そしてnは1〜4である)のプロピレンもしくはブ
    チレングリコールジエーテル、 (B) 90〜0重量パーセントの有機プロトン性溶媒、及び (C) 30〜1重量パーセントの水 を含み、かつ実質量の塩素化溶媒を含まない組成物。
  2. 【請求項2】 有機プロトン性溶媒が1〜8個の炭素原
    子を有するアルコールである、請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 式IのR1 及びR2 が独立にメチル又は
    n−ブチルである、請求項1又は2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 (A) 25〜95重量パーセントの式Iのプロ
    ピレンもしくはブチレングリコールジエーテル、(B) 70
    〜0重量パーセントの有機プロトン性溶媒、及び(C) 15
    〜1重量パーセントの水を含む、請求項1〜3のいずれ
    か1項記載の組成物。
  5. 【請求項5】 さらに塩基性もしくは酸性化合物を含
    む、請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
  6. 【請求項6】 高分子コーティングを請求項1〜5のい
    ずれか1項記載の組成物と接触させることにより製品か
    ら高分子コーティングを除去する方法。
JP4149768A 1991-06-11 1992-06-10 高分子コーティング除去用組成物 Pending JPH05156185A (ja)

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