JPH0515263A - マルチフイルム敷設装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】畝Ａ、溝Ｂの土壌面に沿って敷設する一定幅の
マルチフィルム１の敷設継目を、片培土器１３Ｂによっ
て掻き乱さないようにして、正確な横方向の連続敷設を
行う。 【構成】培土器１３によって複数条の畝Ａ、溝Ｂを形成
しながら、一定幅のマルチフィルム１を敷設するマルチ
フィルム敷設装置において、マルチフィルム１幅方向中
央部にあって左右両側部に畝法面を形成する両側撥土板
２７を有した両培土器１３Ａに対して、マルチフィルム
１幅方向外側部にあって中央側一側にのみ畝法面を形成
する片側撥土板２８を有した片培土器１３Ｂを配置して
なるマルチフィルム敷設装置の構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、畝、溝を形成する土
壌面に、一定幅のマルチフィルムを横方向に継ぎ合せし
ながら連続されて敷設する野菜等の栽培を行うためのマ
ルチフィルム敷設装置に関する。

【０００２】

【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】マル
チフィルムを横幅方向に継ぎ合せしながら畝、溝の全面
に亘って敷設する形態では、一定幅のマルチフィルムの
継ぎ目を溝の位置に設定するのが、剥離が行われ難く安
定した敷設とすることができる。しかしながら、横端の
溝部は、培土器が通るものであるから、この溝部にマル
チフィルムの横端部が位置していると、ここを通る培土
器によって接触されて敷設のマルチフィルムが剥離され
ることがある。

【０００３】

【課題を解決するための手段】この発明は、培土器１３
によって複数条の畝Ａ、溝Ｂを形成しながら、一定幅の
マルチフィルム１を敷設するマルチフィルム敷設装置に
おいて、マルチフィルム１幅方向中央部にあって左右両
側部に畝法面を形成する両側撥土板２７を有した両培土
器１３Ａに対して、マルチフィルム１幅方向外側部にあ
って中央側一側にのみ畝法面を形成する片側撥土板２８
を有した片培土器１３Ｂを配置してなるマルチフィルム
敷設装置の構成とする。

【０００４】

【作用、及び発明の効果】マルチフィルム敷設装置によ
って一定幅のマルチフィルム１を敷設するとき、このマ
ルチフィルム１で被覆される幅には、培土器１３による
複数条の畝Ａ、溝Ｂが形成され、マルチフィルム１の幅
の中央部に位置する溝Ｂは、両培土器１３Ａによってこ
の左右両側の畝法面を形成し、又、左右両側端部の溝Ｂ
は、片培土器１３Ｂの片側撥土板２８によって中央側の
畝法面のみ成形する。

【０００５】このため、横端の溝Ｂ部では、既に敷設さ
れた側の畝法面にはマルチフィルム１の横端部が被覆さ
れていても、後続の敷設作業行程においてこの横端部の
溝Ｂを通る片培土器１３Ｂは、このマルチフィルム１の
被覆されていない中央側の畝法面のみを形成するのであ
るから、この片培土器１３Ｂの既設側の畝法面に被覆せ
るマルチフィルム１の敷設姿勢を乱すことがなく、安定
した正確な敷設を行うことができる。

【０００６】

【実施例】図１〜図３において、トラクタ車体４の後方
に耕耘装置５を、トップリンク６及びロアリンク７等で
連結して昇降制御自在に構成する。８はトラクタの後車
輪である。耕耘装置５の耕耘フレーム９には、横方向へ
平行移動できる平行リンク機構１０によってフレーム１
１を連結し、このフレーム１１の下部にツールバー１２
を横方向に設け、このツールバー１２に沿って培土器１
３を適当間隔に取付ける。この各培土器１３によって耕
耘装置５による耕耘土壌に培土畝Ａと溝Ｂ、及び畝裾部
Ｄ等を形成する。

【０００７】該培土器１３は、マルチフィルム１の幅の
中央部に位置して培土する両培土器１３Ａと、左右両側
端部に位置して培土する片培土器１３Ｂとからなり、両
培土器１３Ａは、左右両側部に対称状の両側撥土板２７
を有して溝Ｂ部の土壌を両側方へ撥土して畝Ａ法面を形
成する。又、片培土器１３Ｂは、この両培土器１３Ａ側
にのみ撥土する片側撥土板２８を有するもので、外側に
は畝法面よりも内側に位置して案内板２９を有している
が、畝成形は行わない。又、この案内板２９の下端部か
ら底部に亘っては、三角形状乃至円弧状に切り欠いだ形
態３０として、培土時に既成畝Ａ乃至溝Ｂ側に敷設され
ているマルチフィルム１に摩擦接触して抵抗となり難い
形態としている。このうち中央部の両培土器１３Ａの底
部には、溝Ｂの左右両側端に沿って埋込溝Ｃを形成する
溝切板１４を設け、左右両側の片培土器１３Ｂの底部に
は、溝Ｂの内側端に沿って埋込溝Ｃを形成する溝切板１
５を設ける。これら溝切板１４，１５によって培土と同
時に埋込溝Ｃを形成する。

【０００８】フレーム１１の後部に支持機構１６でフィ
ルムリール１７を横方向水平状に支架し、このフィルム
リール１７に支架した一定幅のマルチフィルム１を後側
へ引き出させる案内ローラ１８，１９，２０，２１等を
設けて、このマルチフィルム１が各畝Ａ，溝Ｂ等に沿っ
て被覆される構成とする。案内ローラ１８は、フィルム
リール１７の前側下側において、中央部を高く左右両側
部を低くして傾斜させた左右一対の回転自在のロールか
らなる。案内ローラ１９は、これら案内ローラ１８の左
右外側方に位置して回転自在で、円錐形状に形成された
もので、引出されるマルチフィルム１の左右両側端縁部
を案内する。案内ロール２０は、各畝Ａ上面にマルチフ
ィルム１を沿わせるように接近させて、回転軸心を前側
中央部側から後側外方へ向けて斜めに設定している。案
内ローラ２１は、マルチフィルム１の中央部を溝Ｂ面に
沿わせるもので、該案内ローラ１８の下方で案内ローラ
２０よりも前側に位置して溝Ｂ面に接近して設けられ
る。

【０００９】このような案内ローラ１８〜２１等で土壌
面に案内されて被覆されたマルチフィルム１は、押込デ
ィスク２２，２３で埋込溝Ｃへ押込まれる。この押込デ
ィスク２２は、中央部の溝Ｂに対応する部分を前位に
し、左右側部に対応する部分を後位に設定している。
又、左右外側の溝Ｂにおけるマルチフィルム１の横端部
は、中央側寄りの押込ディスク２３のみ設ける。この押
込ディスク２３の後側で溝Ｂの中央部に位置してマルチ
フィルム１の横端部を鎮圧する鎮圧ロール２４を設けて
いる。

【００１０】鎮圧ロール２は、中央部の溝Ｂに対向する
もので、左右両側の埋込溝Ｃ間の間隔部を鎮圧して、マ
ルチフィルム１を溝底面に接着させる。押え輪３は、こ
の鎮圧ロール２の後側方に位置し、埋込溝Ｃを中心にし
て溝Ｂ中央部側と畝裾部Ｄ側とを押圧するもので、スポ
ンジゴムの如き、弾性を有する。この押え輪３の弾性に
よって畝裾部Ｄを押圧するときのマルチフィルム１を破
らないようにする。

【００１１】前記各押込ディスク２２，２３、ばね２
５，２６によって、下方へ弾発している。鎮圧ロール２
と押え輪３とは、マルチフィルム１幅の中央部の溝Ｂ部
に対応させて、これらマルチフィルム１の中央部を、鎮
圧ロール２で鎮圧すると共に、左右両側の埋込溝Ｃを押
込ディスク２２で押込まれた状態のマルチフィルム１を
上側から押圧しながら、左右両側部では、押込ディスク
２３及び２４によるマルチフィルム１の両側部の埋込溝
Ｃへの埋込みを行うものであるから、マルチフィルム１
が左右外側方へ引っ張られても、埋込溝Ｃから外れるこ
とがなく、安定したマルチフィルム１の敷設固定を行
う。

【００１２】左右両側の片培土器１３Ｂを片側培土形態
としたもので、埋込溝Ｃを形成する溝切板１５は、この
片培土器１３Ｂ底部の内側にのみ設けるものであるか
ら、既にマルチフィルム１の敷設された側の畝Ａ、溝Ｂ
部に被覆されたマルチフィルム１に接触し難く、マルチ
フィルム１の横方向の継ぎ目を乱さない。図６におい
て、上例と異なる点は、左右両側端部の片培土器１３Ｂ
に、溝Ｂの埋込溝Ｃの上部を広く削除して、マルチフィ
ルム１の継目を滑面にするもので、このため片培土器１
３Ｂの前端部に溝切板３１を上下切換自在に設け、既製
畝側における片培土器１３Ｂの溝切板３１は上昇させて
おき、溝を形成しないようにすると共に、反対側の片培
土器１３Ｂにおいてのみ溝切板３１を下動させて、下端
縁から突出させて、埋込溝Ｃの形成される上層部に浅い
溝Ｅを形成するものである。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の実施例を示す。

【図１】後面図。

【図２】平面図。

【図３】側面図。

【図４】一部の後面図。

【図５】その平面配置図。

【図６】一部別実施例の後面図。

【符号の説明】

１ マルチフィルム ２ 鎮圧ロール ３ 押え輪 １３ 培土器 １３Ａ 両培土器 １３Ｂ 片培土器 ２７ 両側撥土板 ２８ 片側撥土板 Ａ 畝 Ｂ 溝

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 培土器１３によって複数条の畝Ａ、溝Ｂ
   を形成しながら、一定幅のマルチフィルム１を敷設する
   マルチフィルム敷設装置において、マルチフィルム１幅
   方向中央部にあって左右両側部に畝法面を形成する両側
   撥土板２７を有した両培土器１３Ａに対して、マルチフ
   ィルム１幅方向外側部にあって中央側一側にのみ畝法面
   を形成する片側撥土板２８を有した片培土器１３Ｂを配
   置してなるマルチフィルム敷設装置。