JPH05152232A - 縦型半導体拡散炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体ウェハ加熱処理後の半導体ウェハの冷
却時間を短くすることのできる縦型半導体拡散炉を提供
することである。 【構成】 筒状の炉体２の内周に発熱導体３が取り付け
られ、炉体２に筒状の均熱管４と反応管５が装着され、
炉体２と均熱管４の開口部に支持台12が装着された縦型
半導体拡散炉において、半導体ウェハ加熱処理後に炉体
２と均熱管４の間に冷却用ガスを供給し、水冷されてい
る支持台12に複数個設けられた冷却用ガスの排気管10か
ら冷却用ガスを排出する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、縦型半導体拡散炉に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来の縦型半導体拡散炉の一例を図４に
示し、以下に説明する。下端の開口部に環状の断熱材１
が取り付けられた逆Ｕ字状の炉体２の内周には、通電で
発熱する発熱導体３が取り付けられ、この発熱導体３の
内側には逆Ｕ字状のその材質が石英ガラスである均熱管
４が下から挿入されている。この均熱管４内にはほぼΩ
字状の石英ガラス製の反応管５が挿入され、この反応管
５の開口部にはふた６が取り付けられている。そして、
反応管５の内部には、図示しない複数の棚に複数の半導
体ウェハが収納された図示しないボートが挿入されてい
る。

【０００３】このような縦型半導体拡散炉では、図示し
ないガス供給管から反応ガスが反応管５の内部に供給さ
れ、発熱導体３の発熱により、炉内は約1000℃の処理温
度まで昇温された後、複数の半導体ウェハが所定時間加
熱処理され、その後数100 ℃の温度まで冷却される。処
理された半導体ウェハは炉外に取り出され、未処理の半
導体ウェハが挿入された後、再び前記の処理が繰り返さ
れる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の縦型
半導体拡散炉においては、半導体ウェハ百数十枚を一度
に処理する量産型であり、加熱処理後の冷却は自然に冷
却させているため、炉体２をはじめ均熱管４、反応管５
などの熱容量が大きいので、冷却時間に多大な時間を要
している。量産効率や半導体ウェハの実処理時間の割合
から考えると、これらの改善をはかることが求められて
いる。そこで、本発明の目的は、半導体ウェハ加熱処理
後の冷却時間を短くすることのできる縦型半導体拡散炉
を得ることである。

【０００５】

【課題を解決するための手段及び作用】以上の目的を達
成するために、本発明においては、筒状の炉体と、この
炉体に装着され、その内部に半導体ウェハを収納可能な
反応管と、この反応管と炉体の間に設けられた炉体内部
を加熱する発熱導体と、反応管の装着側の炉体開口部に
配置された支持台とを有する縦型半導体拡散炉におい
て、炉体と反応管の間へ冷却用ガスを供給する冷却用ガ
ス供給手段と、冷却されている支持台に設けられた冷却
用ガスを排出する複数個の排気管とを有し、反応管内部
の半導体ウェハを冷却用ガスにより冷却することを特徴
とするものである。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の縦型半導体拡散炉の実施例を
図面を参照して説明する。ただし、図４と同一構成要件
には、同一符号を付け、説明は省略する。

【０００７】図１は本発明による第１の実施例を示すも
ので、図１において、図示しない冷却用ガスタンクに
は、その途中に自動開閉バルブ７が設けられた冷却用ガ
スの配管８が接続され、その配管の導入口９が炉体２の
天井中央部に設けられている。そして、炉体２と均熱管
４の下端開口部には、円周状にその方向が半径方向であ
る複数個の排気管10が設けられ、かつ環状の水冷部11と
が設けられた支持台12が取り付けられている。このよう
な構成の縦型半導体拡散炉において、支持台12は常時水
冷部11に冷却水が流れて冷やされている。

【０００８】そして、図示しない半導体ウェハが加熱処
理された後は、自動開閉バルブ７が開き、常温の窒素等
の冷却用ガスが配管８を介して導入口９から炉体２と均
熱管４の間に供給され炉内の冷却が急速に行われる。

【０００９】この冷却用ガスは約1000℃程度の炉内を流
れるため、数100 ℃まで加熱されて排気されるが、本実
施例においては、排気管10が水冷されている支持台12の
内部を通っているので、排気ガスが急速に冷却されて図
示しない排気ダクトへ放出される。

【００１０】この結果、半導体ウェハ加熱処理後の冷却
時間を短くすることができ、冷却に要する装置は、冷却
用ガスの導入配管とバルブ類を付加し、断熱材１の替わ
りに水冷された支持台を取り付けるという簡単な構造で
実現できる。万一、支持台12からの排気ガス温度が幾分
高い場合は、小型のラジエータを設け、支持台12から排
出される冷却用ガスを冷却すればよい。上記実施例にお
いては、冷却用ガスは非循環であるが、循環させてもよ
い。

【００１１】図２は本発明の縦型半導体拡散炉の第２の
実施例を示し、図１の第１の実施例と比べて冷却用ガス
の導入口が９ａ，９ｂ，９ｃと複数個になっている。こ
の場合には、冷却用ガスが炉体２と均熱管４の間をより
均一に流れるという利点がある。なお、冷却用ガスの導
入口を炉体２の天井に同心円状に配置してもよい。

【００１２】図３は本発明の縦型半導体拡散炉の第３の
実施例を示し、図中において、均熱管４は反応管５の開
口部にある二重のフランジ５ａ上に装着され、均熱管４
の外側には円筒状の第２均熱管13が支持台12に取り付け
られ、冷却用ガスの導入口14が支持台12の内側に円周状
もしくは複数個設けられている。

【００１３】このような構成の縦型半導体拡散炉におい
て、半導体ウェハ加熱処理後の冷却用ガスの導入は導入
口14を通して下部から行い、導入された冷却用ガスは、
炉内を冷やしながら上昇し、第２均熱管13の上部で下降
しはじめ、支持台12を介して排出される。

【００１４】この場合には、発熱導体３に対し、相対的
に温度差の大きい冷却用ガスに発熱導体３が直接さらさ
れず、冷却用ガスが炉内で暖められた後に発熱導体３に
触れるため、発熱導体３の損傷が和らげられるという利
点があり、さらに冷却時の炉内温度の均一がはかられる
という利点もある。

【００１５】

【発明の効果】以上、本発明によれば、筒状の炉体に筒
状反応管が装着され、炉体の開口部に支持台が装着され
た縦型半導体拡散炉において、半導体ウェハの加熱処理
後に炉体と反応管の間に冷却用ガスを供給し、冷却され
ている支持台に複数個設けられている冷却用ガスの排気
管から、冷却用ガスを排出する。そのため、冷却用ガス
により半導体ウェハ加熱処理後の冷却時間を短くし、さ
らに、冷却されている支持台に排気管が設けられている
ので、冷却用ガスの冷却も行うことのできる縦型半導体
拡散炉を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の縦型半導体拡散炉の第１の実施例を示
す縦断面図である。

【図２】本発明の縦型半導体拡散炉の第２の実施例を示
す縦断面図である。

【図３】本発明の縦型半導体拡散炉の第３の実施例を示
す縦断面図である。

【図４】従来の縦型半導体拡散炉の一例を示す縦断面図
である。

【符号の説明】

１…断熱材、２…炉体、３…発熱導体、４…均熱管、５
…反応管、６…ふた、７…自動開閉バルブ、８…配管、
９…導入口、10…排気管、11…水冷部、12…支持台。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒状の炉体と、 この炉体に装着され、その内部に半導体ウェハを収納可
   能な反応管と、 この反応管と炉体の間に設けられた炉体内部を加熱する
   発熱導体と、 反応管の装着側の炉体開口部に配置された支持台とを有
   する縦型半導体拡散炉において、 炉体と反応管の間へ冷却用ガスを供給する冷却用ガス供
   給手段と、 冷却されている支持台に設けられた冷却用ガスを排出す
   る複数個の排気管とを有し、 反応管内部の半導体ウェハを冷却用ガスにより冷却する
   ことを特徴とする縦型半導体拡散炉。