JPH0515218U - 高周波用導線 - Google Patents

高周波用導線

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JPH0515218U
JPH0515218U JP6238491U JP6238491U JPH0515218U JP H0515218 U JPH0515218 U JP H0515218U JP 6238491 U JP6238491 U JP 6238491U JP 6238491 U JP6238491 U JP 6238491U JP H0515218 U JPH0515218 U JP H0515218U
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JP
Japan
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conductor
wire
high frequency
diameter
current
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Application number
JP6238491U
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English (en)
Inventor
佳宏 遠藤
博史 入野
明正 大丸
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication of JPH0515218U publication Critical patent/JPH0515218U/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】導線の径を大きくすることなく、表皮効果によ
る抵抗増加を低減して電力損失を軽減することができる
高周波用導線を提供する。 【構成】線状導体の外周面に周方向に間隔を存して複数
の溝を設ける。各溝は線状導体の長手方向に延在する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、電動機等に使用される高周波用の導線に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電動機等の電磁機器のコイル等に使用される導線は、通常、断面円形の 導線が用いられ、この種の導線においては、これに通電する電流が高周波となる と、所謂、表皮効果により、導線の表面付近に電流が集中して導線の実効抵抗が 増大して、その電力損失も増大することがよく知られている。
【0003】 このため、高周波電流を使用する電磁機器においては、上記の表皮効果による 導線の実効抵抗を減少させるために、導線の径を大きくしてその表面積を増加さ せ、あるいは、所謂、リッツ線を用いて導線の実質上の表面積を増加させるよう にしている。ここで、リッツ線は、それぞれ絶縁被覆した複数の小径導線を互い に束ねて一本の導線を構成するようにしたものであり、このように、複数の小径 導線により一本の導線を構成することにより、その実質上の表面積を増加させる ようにしたものである。
【0004】 一方、例えば、近年、実用化が図られている電気自動車においては、その走行 用電動機のコイルに20kHz等の高周波電流を通電して電動機を駆動するよう にしたものが知られている。そして、この種の電動機においては、その負荷が比 較的大きなものであることから大電流の通電が頻繁に行われる一方、バッテリ等 に蓄えられた限られたエネルギーにより駆動されるものであるため、可能な限り 電動機の消費電力を削減することが要求され、従って、上記の表皮効果による電 力損失を可能な限り低減することが要求される。
【0005】 しかしながら、この種の電動機等において、表皮効果による電力損失を低減す るために、上記のように導線の径を大きくしてその表面積を増加し、あるいはリ ッツ線を用いた場合には、次のような不都合があった。
【0006】 すなわち、導線の径を大きくすると、必然的に電動機等も大型化しまい、その 軽量化や小型化の妨げとなる。
【0007】 また、リッツ線を用いた場合には、リッツ線を構成する各導線は小径なもので あるため、大電流を通電するには適さず、大電流を通電し得るように各導線の径 を大きくすれば、リッツ線全体の径が大きくなって、上記と同様の不都合が生じ る。
【0008】 さらに、リッツ線においては、各導線が樹脂等により絶縁被覆されるため、リ ッツ線の端部における他の導線との接続等の端末処理が困難となると共に、高価 なものとなってコスト的に不利となり、また、リッツ線全体に占める導線の占積 率が悪くなって、電動機等の小型化の妨げとなる。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
本考案はかかる不都合を解消し、導線の径を大きくすることなく、表皮効果に よる抵抗増加を低減して電力損失を軽減することができる高周波用導線を提供す ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案はかかる目的を達成するために、線状導体の外周面にその長手方向に延 在する複数の溝を該線状導体の周方向に間隔を存して設けたことを特徴とする。
【0011】 線状導体の材質としては、銅、銀、アルミニウム等が挙げられる。
【0012】 尚、表皮効果により導線の表面付近を流れる電流の該導線の外周面からの深度 、所謂、表皮深さは、電流の周波数、導線の透磁率及び導電率により、概略、理 論的に求めることが可能であり、前記各溝の深さは、表皮深さと同程度とするこ とが好ましい。
【0013】
【作用】
本考案によれば、前記線状導体の外周面に前記複数の溝を設けたことにより、 前記高周波用導線の表面積が増加し、この導線に高周波電流を通電した時に、表 皮効果による抵抗増加が低減される。
【0014】
【実施例】
本考案の高周波用導線の一例を図1に従って説明する。図1は該導線の斜視図 である。
【0015】 図1で、この高周波用導線1は、線状導体2の外周面に複数の溝3を形成した ものであり、各溝3は、線状導体2の長手方向に延在し、また、該線状導体2の 周方向に等間隔で設けられている。
【0016】 この場合、線状導体2は、銅、銀、アルミニウム等の金属材料により構成され ている。
【0017】 また、各溝3の深さdは、例えば、次のように定められる。
【0018】 すなわち、導線1に高周波電流を通電した場合に、所謂、表皮深さδは、周知 のように、次式(1)により求められ、導線1の外周面から、この表皮深さδま での箇所に電流が集中することとなる。
【0019】 δ=(2/2πfμσ)1/2 ……(1) ここで、fは電流の周波数、μは透磁率、σは導電率である。
【0020】 そこで、各溝3の深さdを上記表皮深さδと同程度の深さとすれば、導線1の 電流が集中する箇所における導線1の表面積が、明らかに溝3が無い場合に較べ て増加することとなり、従って、導線1の実効抵抗が減少することとなる。
【0021】 具体的には、例えば、導線1の材質を銅とし、周波数fを20kHzとすれば 、透磁率μ=0.01806H/m、導電率σ=0.5×104 S/mであり、 これらを(1)式に代入して表皮深さδを求めると、 δ=0.42mm となる。
【0022】 従って、各溝3の深さdを0.4〜0.5mmとすればよい。
【0023】 尚、導線1の径を、例えば、実用的な6mmとすれば、各溝3の深さdは、導 線1の径に対して7〜8%程度の実際的なものとなる。
【0024】 このように、導線1の主要部を構成する線状導体2の外周面複数の溝3を形成 することにより、表皮効果により高周波電流が集中する導線1の表面部の面積が 増大し、これにより導線1の実効抵抗が減少し、さらには、導線1のおける電力 損失が減少することとなる。
【0025】
【考案の効果】
上記の説明から明らかなように、本考案によれば、線状導体の外周面に前記複 数の溝を設けて高周波導線を構成したことによって、導線の径を大きくすること なく、その表面積を増大することができ、従って、高周波電流を通電した場合に 表皮効果による抵抗増加を低減して電力損失を軽減せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の高周波用導線の一例の斜視図。
【符号の説明】
1…高周波用導線、2…線状導体、3…溝。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】線状導体の外周面にその長手方向に延在す
    る複数の溝を該線状導体の周方向に間隔を存して設けた
    ことを特徴とする高周波用導線。
JP6238491U 1991-08-07 1991-08-07 高周波用導線 Pending JPH0515218U (ja)

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