JPH05150470A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH05150470A
JPH05150470A JP31502291A JP31502291A JPH05150470A JP H05150470 A JPH05150470 A JP H05150470A JP 31502291 A JP31502291 A JP 31502291A JP 31502291 A JP31502291 A JP 31502291A JP H05150470 A JPH05150470 A JP H05150470A
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JP
Japan
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group
formula
chemical
examples
alkyl group
Prior art date
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Pending
Application number
JP31502291A
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English (en)
Inventor
Eiichi Miyamoto
栄一 宮本
Tsuneo Oki
恒生 沖
Hiroaki Iwasaki
宏昭 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mita Industrial Co Ltd filed Critical Mita Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 導電性基体上に、安定化剤として下記一般式
(I) で表される化合物を含有する感光層を設けた電子写
真感光体。 例えば 【効果】 上記安定化剤が、感光層の劣化を防止するの
で、高感度で、かつ耐久性に優れた電子写真感光体を得
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電式複写機、レーザ
ープリンタ等に使用される電子写真感光体に関し、より
詳しくは感光層中に特定の安定化剤を含有させて安定性
を向上させた電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機等の画像形成装置における
感光体として、加工性および経済性に優れ、機能設計の
自由度が大きい有機感光体が広く使用されている。ま
た、感光体を用いて複写画像を形成する場合には、カー
ルソンプロセスが広く利用されている。カールソンプロ
セスは、コロナ放電により感光体を均一に帯電させる帯
電工程と、帯電した感光体に原稿像を露光し、原稿像に
対応した静電潜像を形成する露光工程と、トナーを含有
する現像剤で静電潜像を現像してトナー像を形成する現
像工程と、トナー像を紙等に転写する転写工程と、転写
されたトナー像を定着させる定着工程と、転写工程後に
感光体上に残留するトナーを除去するクリーニング工程
とを含んでいる。このカールソンプロセスにおいて、高
品質の画像を形成するには、感光体が帯電特性および感
光特性に優れており、かつ露光後の残留電位が低いこと
が要求される。
【0003】従来より、セレンや硫化カドミウム等の無
機光導電体が感光体材料として公知であるが、これらは
毒性があり、しかも生産コストが高いという欠点があ
る。そこで、これらの無機物質に代えて、種々の有機物
質を用いた、いわゆる有機感光体が提案されている。か
かる有機感光体は、露光により電荷を発生する電荷発生
材料と、発生した電荷を輸送する機能を有する電荷輸送
材料とからなる感光層を有する。有機感光体に望まれる
各種の条件を満足させるためには、これらの電荷発生材
料と電荷輸送材料との選択を適切に行う必要がある。電
荷発生材料としては、アゾ系化合物、ペリレン系化合
物、フタロシアニン系化合物、キナクリドン系化合物、
アンサンスロン系化合物等多くの化合物が提案されてい
る。
【0004】また、画像形成装置等においては、帯電、
露光、除電等の画像形成プロセスを繰り返し行っている
うちに、感光層が疲労して帯電特性や感光特性等が低下
しないように、酸化防止剤、光安定剤等の安定化剤を感
光層に添加することが行われている。この感光体の安定
化剤としては、その安定化効果だけでなく、感光特性等
に悪影響を与えないことが要求され、これらの性能をあ
る程度備えた安定化剤が種々提案されている。例えば、
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール類、パラフ
ェニレンジアミン類、ハイドロキノン類、有機硫黄化合
物類、有機燐化合物類等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記安
定化剤は、何れも、感光層の酸化防止や光安定性等を付
与するには不十分であり、その結果、感光体の感光特性
を維持できないという問題があった。また、上記従来の
電荷発生材料は、何れも、繰り返し使用しているうち
に、帯電特性や感光特性等が低下し、これらの電荷発生
材料を用いた感光体は、感度や耐久性が不十分になると
いう問題があった。
【0006】なかでも、電荷発生材料としてアゾ系化合
物またはペリレン系化合物を使用した感光体は、画像形
成装置運転時等において、これらの電荷発生材料が光や
オゾンによって容易に劣化し、表面電位の低下等を起こ
す。そこで、本発明の目的は、光やオゾンに対する安定
性が向上した高感度な電子写真感光体を提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の電子
写真感光体は、導電性基体上に、安定化剤として下記一
般式(I)で表される化合物を含有した感光層を設けたこ
とを特徴とする。
【0008】
【化4】
【0009】ただし、式中、Xは下記の基(X-1), (X-2)
または(X-3) を示し、Zは下記の基(Z-1), (Z-2)または
(Z-3) を示す。
【0010】
【化5】
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R1 は水素原子、置換基を有する
ことのあるアルキル基またはアリール基を示し、R2
3 、R4 およびR5 は同一または異なって、水素原
子、アルキル基またはアリール基を示し、R6 およびR
7 は水素原子、アルキル基、アリール基、アルキル基が
置換していてもよいアミノ基または水酸基を示す。)上
記一般式(I) で表される化合物は、活性種の一重項酸素
(12)または基底状態の酸素 ビラジカル(・O−O
・)として反応性を有する が酸化剤となって連鎖反応
を起こして電荷発生材料を劣化させるのを防止する作用
を有する。
【0013】例えば、電荷発生材料としてアゾ系化合物
を使用した場合は、アゾ型とヒドラゾン型との平衡が感
光体の光安定性に著しく影響を与えているが、上記一般
式(I) で表される化合物は、ヒドラゾン型から一重項酸
素のニン型反応によって光退色生成物が単離されるのを
防止することができる。すなわち、一般式(I) で表され
る化合物は、酸化剤となる一重項酸素等のクエンチング
を行うことができる。なかでも、アゾ系化合物またはペ
リレン系化合物の劣化を防止することができる。
【0014】このため、電荷発生材料として、特にアゾ
系化合物またはペリレン系化合物を使用した感光体は、
繰返し使用しても表面電位の低下を防止することがで
き、長時間の露光や高温下での露光に対して、安定的に
高感度を維持できると共に、光安定性に優れたものが得
られる。上記アルキル基としては、例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロプル基、ブチル基、イ
ソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基
等の炭素数1〜6のアルキル基があげられる。アルキル
基が有していてもよい置換基としては、例えば炭素数1
〜6 のアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子、水酸
基などがあげられる。
【0015】アリール基としては、例えばフェニル基、
トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、ア
ントリル基、フェナントリル基などがあげられる。アラ
ルキル基としては、例えばベンジル基、α─フェネチル
基、β─フェネチル基、3─フェニルプロピル基、ベン
ズヒドリル基、トリチル基などのアルキル部分の炭素数
が1〜6のアラルキル基があげられる。
【0016】R1 が置換基を有することのあるアルキル
基である場合、置換基としては、例えばスルホ基、スル
ホナト基、ハロゲン原子、水酸基などがあげられる。ま
た、アルキル基が置換していてもよいアミノ基として
は、アミノ基のほか、N-メチルアミノ基、N,N-ジメチル
アミノ基、N-プロピルアミノ基、N,N-ジメチルアミノ
基、N-t-ブチルアミノ基、N-ヘキシルアミノ基、N-ヘキ
シル-N- エチルアミノ基等のアルキル部分の炭素数が1
〜6 のアルキル基を有することのあるアルキル基が例示
される。
【0017】本発明における化合物(I) は、分子内塩を
形成してもよく、あるいは他の陰イオンと共に塩を形成
してもよい。他の陰イオンとしては、例えば、ハロゲン
原子、ハロゲン化酸素、ハロゲン化水素酸等の陰イオン
があげられ、具体的にはCl - ,F- ,Br- ,I-
ClO4 - ,SbF6 - などがあげられる。上記一般式
(I) で表わされる化合物の具体例としては、下記式(1)
〜(6) で表される化合物が例示できる。
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】感光体の安定化剤として使用される上記一
般式(I) で表される化合物は、それぞれ単独でまたは適
宜混合して使用することができ、その添加量は、感光層
を形成する結着樹脂100重量部に対して0.01〜3
0重量部であるのが適当である。上記化合物の配合割合
が30部を超えると、上記化合物が電荷の発生を阻害し
て感度が悪くなり、逆に配合割合が0.01部未満であ
ると、上記化合物による一重項酸素等のクエンチング作
用が不十分になる。
【0021】また、有機感光層には、上記一般式(I) で
表される化合物に加えて、増感剤、フルオレン系化合
物、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの劣化防止剤や可塑
剤等の添加剤を含有させることができる。また、電荷発
生層の感度を向上させるために、例えば、ターフェニ
ル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知の増
感剤を電荷発生材料と併用してもよい。
【0022】本発明の構成は、いわゆる単層型及び積層
型の電子写真感光体のいずれにも適用することができ
る。単層型感光体とするには、安定化剤としての上記一
般式(I) で表される化合物と、電荷発生材料と、電荷輸
送材料と、結着樹脂等とを含有する感光層を塗布等の手
段により導電性基体上に形成すればよい。
【0023】また、積層型の感光体とするには、導電性
基体上に、塗布等の手段にて上記一般式(I) で表される
化合物および電荷発生材料を含有する電荷発生層を形成
し、この電荷発生層上に、電荷輸送材料と結着樹脂とを
含有する電荷輸送層を形成すればよい。また、上記とは
逆に、導電性基体上に上記と同様の電荷輸送層を形成
し、次いで塗布等の手段にて上記と同様の電荷発生層を
形成してもよい。さらに、電荷発生層は電荷発生材料と
電荷輸送材料とを結着樹脂中に分散して塗布することに
より形成したものでもよい。
【0024】上記電荷発生材料としては、アゾ系化合物
またはペリレン系化合物等が好ましく使用される。アゾ
系化合物としては、例えば、以下の一般式(a1)〜(a15)
で表される化合物があげられる。
【0025】
【化9】
【0026】
【化10】
【0027】〔式中、R5 は置換基を有していてもよい
アルキル基またはアリール基を示し、Y1 およびY
2 は、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、シ
アノ基、アルキル基またはアルコキシ基を示し、Aはカ
ップラー残基を示す。〕
【0028】
【化11】
【0029】〔式中、Y1 ,Y2 およびY3 は、同一ま
たは異なって水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アル
キル基またはアルコキシ基を示し、Aは前記と同じであ
る。〕
【0030】
【化12】
【0031】〔式中、R6 は置換基を有していてもよい
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはシアノ基を
示し、Dは酸素原子、硫黄原子またはイミノ基を示し、
mは0または1の整数を示し、Aは前記と同じであ
る。〕
【0032】
【化13】
【0033】〔式中、Y1 およびY2 は、同一または異
なって水素原子、ハロゲン原子、シアノ基または置換基
を有していてもよいアルキル基を示し、Aは前記と同じ
である。〕
【0034】
【化14】
【0035】〔式中、R7 は水素置換基を有してよいア
ルキル基、置換基を有してよいアリール基または複素環
基を示し、mおよびAは前記と同じである〕
【0036】
【化15】
【0037】〔式中、R8 およびR9 は、同一または異
なって水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有
してよいアルキル基、アリール基またはアルコキシ基を
示し、DおよびAは前記と同じである。〕
【0038】
【化16】
【0039】〔式中、R10およびR11は、同一または異
なって水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有
してよいアルキル基、アリール基またはアルコキシ基を
示し、Aは前記と同じである。〕
【0040】
【化17】
【0041】〔式中、R12,R13,R14,R15,R16
よびR17は、同一または異なって水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基またはアルコキシ基を示し、Aは前記と
同じである。〕
【0042】
【化18】
【0043】〔式中、R18およびR19は、同一または異
なって水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換基を有してよいアルキル基、アリール基またはアル
コキシ基を示し、Arは置換基を有してよいアリール基
を示し、nは0または1を示し、Aは前記と同じであ
る。〕
【0044】
【化19】
【0045】〔式中、R20,R21,R22およびR23は、
同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アリール基またはアルコキシ基を示し、Aは前記と
同じである。〕
【0046】
【化20】
【0047】〔式中、R24およびR25は、同一または異
なって水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール
基またはアルコキシ基を示し、DおよびAは前記と同じ
である。〕上記各式中、アリール基としては、前記と同
じ基が例示され、アルキル基としては、前記の基の他
に、例えば、オクチル基、tert−オクチル基、デシル
基、ヘキサデシル基、ドデシル基、2−ヒドロキシエチ
ル基、カルボキシメチル基、シアノメチル基、2−メト
キシエチル基、ベンジル基、2−フェニルメチル基、ト
リフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメ
チル基、ジシアノメチル基、アミノメチル基、N−メチ
ルアミノメチル基、メルカプトメチル基、メチルチオメ
チル基、N,N−ジメチルアミノメチル基、クロロメチ
ル基、ブロモメチル基などがあげられる。
【0048】置換基を有していてもよいアルコキシ基と
しては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、
tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ
基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキ
シ基、2−ヒドロキシエトキシ基、カルボキシメトシキ
基、シアノメトキシ基、2−メトキシエトキシ基、ベン
ジルオキシ基、2−メチルフェノキシ基、トリフルオロ
メトキシ基、ヒドロキシメトキシ基、メトシキメトキシ
基、ジシアノメトキシ基、アミノメトキシ基、N−メチ
ルアミノメトキシ基、メルカプトメトキシ基、メチルチ
オメトキシ基、N,N−ジメチルアミノメトキシ基、ク
ロロメトキシ基、ブロモメトキシ基などがあげられる。
【0049】複素環基としては、例えば、チエニル基、
ピロリル基、ピロリジニル基、オキサゾリル基、イソオ
キサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミ
ダゾリル基、2H−イミダゾリル基、ピラゾリル基、ト
リアゾリル基、テトラゾリル基、ピラニル基、ピリジル
基、ピペリジル基、ピペリジノ基、3−モルホリニル
基、モルホリノ基などがあげられる。
【0050】Aで表されるカップラー残基としては、例
えば下記一般式(a)〜(g) で表される基があげられる。
【0051】
【化21】
【0052】各式中R4 は、カルバモイル基、スルファ
モイル基、アロファノイル基、オキサモイル基、アント
ラニロイル基、カルバゾイル基、グリシル基、ヒダント
イル基、フタルアモイル基、および、スクシンアモイル
基を表す。これらの基は、ハロゲン原子、置換基を有し
ていてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナ
フチル基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルケニ
ル基、カルボニル基、カルボキシル基等の置換基を有し
ていてもよい。
【0053】R5 は、上記R4 および水酸基を有するベ
ンゼン環と縮合して芳香族環、多環式炭化水素または複
素環を形成するのに必要な原子団を表し、これらの環は
前記と同様な置換基を有してもよい。R6 は、酸素原
子、硫黄原子、または、イミノ基を表す。R7 は、2価
の鎖式炭化水素または芳香族炭化水素を表し、これらの
基は前記と同様な置換基を有してもよい。
【0054】R8 は、アルキル基、アラルキル基、アリ
ール基、または、複素環基を表し、これらの基は前記と
同様な置換基を有してもよい。R9 は、2価の鎖式炭化
水素、芳香族炭化水素、または、上記一般式(e)(f)中
の、下記式(h) :
【0055】
【化22】
【0056】で表される部分とともに複素環を形成する
のに必要な原子団を表し、これらの環は前記と同様な置
換基を有してもよい。R10は、水素原子、アルキル基、
アミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アロフ
ァノイル基、カルボキシル基、カルボキシル基のエステ
ル、アリール基、または、シアノ基を表し、水素原子以
外の基は前記と同様な置換基を有していてもよい。
【0057】R11は、アルキル基またはアリール基を表
し、これらの基は前記と同様な置換基を有してもよい。
アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロプル基、ブチル基、イソブチル基、te
rt−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の、炭素数1
〜6の低級アルキル基があげられる。
【0058】アリール基としては、例えばフェニル基、
トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、ア
ントリル基、フェナントリル基などがあげられる。アル
ケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、2−ブ
テニル基、3−ブテニル基、1−メチルアリル基、2−
ペンテニル基、2−ヘキセニル基等の、炭素数2〜6の
低級アルケニル基があげられる。
【0059】ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子、フッ素原子があげられる。前記R5
おいて、R4 および水酸基を有するベンゼン環と縮合し
て芳香族環を形成するのに必要な原子団としては、例え
ばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基
等のアルキレン基があげられる。
【0060】上記R5 と、R4 および水酸基を有するベ
ンゼン環との縮合により形成される芳香族環としては、
例えばナフタリン環、アントラセン環、フェナントレン
環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環等があげられ
る。前記R5 において、R4 および水酸基を有するベン
ゼン環と縮合して多環式炭化水素を形成するのに必要な
原子団としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロ
ピレン基、ブチレン基等の、炭素数1〜4のアルキレン
基があげられる。
【0061】上記R5 と、R4 および水酸基を有するベ
ンゼン環との縮合により形成される多環式炭化水素とし
ては、例えばカルバゾール環、ベンゾカルバゾール環、
ジベンゾフラン環等があげられる。また、R5 におい
て、R4 および水酸基を有するベンゼン環と縮合して複
素環を形成するのに必要な原子団としては、例えばベン
ゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、
1H−インドリル基、ベゾオキサゾリル基、ベンゾチア
ゾリル基、1H−インダドリル基、ベンゾイミダゾリル
基、クロメニル基、クロマニル基、イソクロマニル基、
キノリニル基、イソキノリニル基、シンノリニル基、フ
タラジニル基、キナゾニリル基、キノキサリニル基、ジ
ベンゾフラニル基、カルバゾリル基、キサンテニル基、
アクリジニル基、フェナントリジニル基、フェナジニル
基、フェノキサジニル基、チアントレニル基等があげら
れる。
【0062】上記R5 と、R4 および水酸基を有するベ
ンゼン環との縮合により形成される芳香族性複素環基と
しては、例えばチエニル基、フリル基、ピロリル基、オ
キサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イ
ソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリ
アゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、チアゾリル
基があげられる。また、さらに他の芳香族環と縮合した
複素環基(例えばベンゾフラニル基、ベンゾイミダゾリ
ル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キ
ノリル基など)であってもよい。
【0063】前記R7 ,R9 において、2価の鎖式炭化
水素としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基
等があげられ、2価の芳香族炭化水素としては、フェニ
レン基、ナフチレン基、フェナントリレン基等があげら
れる。前記R8 において、複素環基としては、ピリジル
基、ピラジル基、チエニル基、ピラニル基、インドリル
基等があげられる。
【0064】前記R9 において、前記式(h) で表される
部分とともに複素環を形成するのに必要な原子団として
は、例えばフェニレン基、ナフチレン基、フェナントリ
レン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等があ
げられる。上記R9 と、前記式(h) で表される部分とに
より形成される芳香族性複素環基としては、例えばベン
ゾイミダゾール基、ベンゾ[f]ベンゾイミダゾール
基、ジベンゾ[e,g]ベンゾイミダゾール基、ベンゾ
ピリミジン基等があげられる。これらの基は前記と同様
な置換基を有してもよい。
【0065】前記R10において、カルボキシル基のエス
テルとしては、メチルエステル、エチルエステル、プロ
ピルエステル、ブチルエステル等があげられる。上記一
般式(a) 〜(g) で表わされるカップラー残基Aの具体例
としては、以下のような基があげられる。
【0066】
【化23】
【0067】
【化24】
【0068】
【化25】
【0069】
【化26】
【0070】上記アゾ系化合物の具体例としては、例え
ば、下記式(b1)〜(b12) に示す化合物があげられる。
【0071】
【化27】
【0072】
【化28】
【0073】
【化29】
【0074】
【化30】
【0075】また、ペリレン系化合物の具体例として
は、例えば、下記式(c1)〜(c7)に示す化合物があげられ
る。
【0076】
【化31】
【0077】
【化32】
【0078】
【化33】
【0079】本発明の電子写真感光体においては、安定
化剤としての前記一般式(I) で表される化合物と、電荷
発生材料としての上記アゾ系化合物または上記ペリレン
系化合物をそれぞれ単独で用いる他に、従来公知の電荷
発生材料と組み合わせて使用することができる。他の電
荷発生材料としては、例えば、アモルファスシリコン、
アンサンスロン系顔料、フタロシアニン系顔料、インジ
ゴ系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、
トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系
顔料等があげられる。これらの電荷発生材料は、所望の
領域に吸収波長域を有するように、1種または2種以上
混合して用いられる。
【0080】電荷輸送材料としては、従来公知の材料を
用いることができ、例えば2,5−ジ(4−メチルアミ
ノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキ
サジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルアミノスチ
リル)アントラセン等のスチリル系化合物、ポリビニル
カルバゾール等のカルバゾール系化合物、1−フェニル
−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等の
ピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニ
ルアミン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール
系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化
合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合
物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物等の含
窒素環式化合物、縮合多環式化合物があげられる。これ
らの電荷輸送材料は、1種または2種以上混合して用い
られる。なお、ポリビニルカルバゾール等の成膜性を有
する電荷輸送材料を用いる場合には、結着樹脂は必ずし
も必要ではない。
【0081】また、上記単層型や積層型の感光体におい
て使用される結着樹脂としては、種々の樹脂を使用する
ことができ、例えばスチレン系重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル系重合
体、スチレン−アクリル系共重合体、ポリエチレン、エ
チレン酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリプロピレン、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ポリエステル、アルキッド樹脂、ポリアミ
ド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリスルホン、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂等の
熱可塑性樹脂や、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の
熱硬化性樹脂、さらにエポキシアクリレート、ウレタン
−アクリレート等の光硬化性樹脂等の種々の重合体があ
げられる。これらの結着樹脂は1種または2種以上混合
して用いられる。
【0082】また、塗布手法等により電荷発生層および
電荷輸送層を形成する場合には溶剤が使用される。この
溶剤としては、種々の有機溶剤を使用することが可能で
あり、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類、n−ヘキサン、オク
タン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロ
メタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン
等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジ
メチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸メチル
等のエステル類、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の種々の溶剤が
あげられる。これらの溶剤は1種または2種以上混合し
て用いることができる。
【0083】また、電荷発生材料や電荷輸送材料の分散
性、染工性等をよくするために界面活性剤、レベリング
剤等を使用してもよい。導電性基体としては、導電性を
有する種々の材料を使用することができる。例えば、ア
ルミニウム、銅、スズ、白金、金、銀、バナジウム、モ
リブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パ
ラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の金属単
体や、上記金属が蒸着またはラミネートされたプラスチ
ック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジ
ウム等で被覆されたガラス等があげられる。
【0084】上記導電性基体は、シート状またはドラム
状のいずれでもよく、基体自体が導電性を有するか、あ
るいは基体の表面が導電性を有していればよい。この基
体としては、使用に際し、十分な機械的強度を有するも
のが好ましい。単層型の感光層における電荷発生材料の
添加量は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜50
重量部、好ましくは0.5〜30重量部であるのが適当
である。また、単層型の感光層における電荷輸送材料の
添加量は、結着樹脂100重量部に対して40〜200
重量部、好ましくは50〜100重量部であるのが適当
である。
【0085】積層型の電荷輸送層における前記電荷輸送
材料の添加量は、結着樹脂100重量部に対して10〜
500重量部、好ましくは25〜200重量部であるの
が適当である。また、積層型の電荷発生層における前記
電荷発生材料の添加量は、結着樹脂100重量部に対し
て5〜500重量部、好ましくは10〜300重量部で
あるのが適当である。
【0086】形成される感光層の膜厚は、単層型の場合
で5〜100μm 程度、特に15〜50μm程度である
のが好ましい。積層型の場合は、電荷発生層の膜厚が
0.01〜5μm程度、特に0.1〜3μm程度である
のが好ましく、電荷輸送層の膜厚が2〜100μm程
度、特に5〜50μm程度であるのが好ましい。
【0087】上記電荷発生層及び電荷輸送層を、塗布の
方法により形成する場合には、電荷発生材料等と結着樹
脂などを公知の方法、例えば、ロールミル、ボールミ
ル、アトライタ、ペイントシェーカーあるいは超音波分
散器等を用いて分散混合して調製し、これを公知の手段
により塗布、乾燥すればよい。また、電荷発生層は上記
電荷発生材料を蒸着することにより形成してもよい。
【0088】なお、単層型電子写真用感光体にあって
は、上記導電性基体と感光層との間、積層型電子写真用
感光体にあっては、上記導電性基体と電荷発生層との間
や導電性基体と電荷輸送層との間および電荷発生層と電
荷輸送層との間に、感光体の特性を阻害しない範囲でバ
リア層が形成されていてもよい。また、感光体の表面に
は、保護層が形成されていてもよい。
【0089】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
詳細に説明する。実施例1〜3 安定化剤として前記式(1) 〜(3) で表される化合物をそ
れぞれ1重量部と、電荷発生材料としての前記式(b1)で
表されるアゾ顔料を8重量部と、電荷輸送材料として下
記式(B) で表されるPDAを80重量部と、結着樹脂と
してポリカーボネートを100重量部と、溶媒として塩
化メチレンの所定量とをペイントシェーカを用いて混合
分散し、各単層型感光層用塗布液を調製した。
【0090】
【化34】
【0091】この塗布液を、アルミニウム箔表面にワイ
ヤーバーを用いて塗布したシート状のものと、外径78
mm×長さ350mmのアルミニウム素管の表面に浸漬法に
て塗布したドラム状のものとを、暗所において、60℃
で120分間加熱乾燥させて、それぞれ膜厚20μmの
単層型感光層を有する正帯電型電子写真感光体を作製し
た。
【0092】比較例1 安定化剤を添加しなかったほかは、実施例1〜3と同様
にして、単層型感光体を作製した。実施例4〜6 安定化剤として前記式(1) 〜(3) で表される化合物をそ
れぞれ1重量部と、電荷発生材料としての前記式(c4)で
表されるペリレン顔料を8重量部と、電荷輸送材料とし
て前記式(B) で表されるPDAを80重量部と、結着樹
脂としてポリカーボネートを100重量部と、溶媒とし
て塩化メチレンの所定量とをペイントシェーカを用いて
混合分散し、各単層型感光層用塗布液を調製したほか
は、実施例1〜3と同様にして膜厚20μmの単層型感
光層を有する正帯電型電子写真感光体を作製した。
【0093】比較例2 安定化剤を添加しなかったほかは、実施例4〜6と同様
にして、単層型感光体を作製した。上記各実施例、比較
例で得た電子写真感光体について、以下の試験を行いそ
の特性を評価した。
【0094】初期表面電位の測定 静電式複写試験装置(川口電気社製、EPA−810
0)を用いて、各電子写真感光体に印加電圧を加えてそ
の表面を正に帯電させ、それぞれ初期表面電位Vs.p.
(V)を測定した。半減露光量および残留電位の測定 上記初期表面電位の測定で帯電状態となった電子写真感
光体を、静電式複写試験装置の露光光源である白色ハロ
ゲンランプを用いて、露光強度10lux の条件で露光し
て、その表面電位が1/2となるまでの時間を求め半減
露光量E1/2 (lux ・sec )を算出した。
【0095】また、上記露光開始後、0.5秒を経過し
た時点の表面電位を測定し、残留電位Vr.p.(V)とし
た。光安定性の測定 上記ドラム状の電子写真感光体を、静電式複写機(三田
工業社製の型番DC−111)に装填して、帯電、露
光、除光プロセスを1000回サイクル繰り返した後、
上記と同様にして、繰り返し露光後の初期表面電位V1
s.p.(V)および残留電位V1r.p.(V)を測定した。
【0096】以上の結果を表1に示す。なお、使用した
安定化剤は、前記式の番号で示す。
【0097】
【表1】
【0098】上記表1の結果より、本発明の構成である
実施例1〜6の電子写真感光体は、表面電位〔Vs.
p.〕、半減露光量〔E1/2 〕および残留電位〔Vr.p.〕
については、各比較例1〜2の感光体とほとんど差はな
いものの、光安定性〔V1s.p.およびV1r.p.〕につい
ては、比較例の感光体と比べて小さいことから、繰り返
し使用しても感光体の表面電位変化が小さく、いずれも
耐久性に優れたものであることが判った。
【0099】
【発明の効果】以上のように、本発明の電子写真感光体
は、感光層中に、光やオゾンによる劣化を防止すること
のできる安定化剤を含有しているので、高感度を有し、
かつ耐久性に優れたものが得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に、安定化剤として下記一般
    式(I) で表される化合物を含有した感光層を設けたこと
    を特徴とする電子写真感光体。 【化1】 ただし、式中、Xは下記の基(X-1), (X-2)または(X-3)
    を示し、Zは下記の基(Z-1), (Z-2)または(Z-3) を示
    す。 【化2】 【化3】 (式中、R1 は水素原子、置換基を有することのあるア
    ルキル基またはアリール基を示し、R2 、R3 、R4
    よびR5 は同一または異なって、水素原子、アルキル基
    またはアリール基を示し、R6 およびR7 は水素原子、
    アルキル基、アリール基、アルキル基が置換していても
    よいアミノ基または水酸基を示す。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007084792A (ja) * 2005-08-04 2007-04-05 General Electric Co <Ge> 有機色素組成物及び光電池への使用

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JP2007084792A (ja) * 2005-08-04 2007-04-05 General Electric Co <Ge> 有機色素組成物及び光電池への使用

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