JPH0514999Y2

JPH0514999Y2 -

Info

Publication number: JPH0514999Y2
Application number: JP1987188523U
Authority: JP
Priority date: 1987-12-11
Filing date: 1987-12-11
Publication date: 1993-04-21
Anticipated expiration: 2002-12-11
Also published as: JPH0192975U

Description

【考案の詳細な説明】技術分野本考案は、プラスチツクタイル、長尺床材など
の床敷材の張り直し時に、床面に残つた古い接着
剤を切除するための接着剤はつり機に関する。

従来技術プラスチツクタイル、長尺床材などの床敷材
は、床下地上に接着剤により接着されている。使
用により床敷材が疲労あるいは損傷してくると、
既設の床敷材を剥して、新たに床敷材を敷設し直
すことになる。しかし、既設の床敷材を剥した際
に、古い接着剤が床下地上に残存することは避け
られない。そこで、新たな床敷材の敷設に先立つ
て、残存接着剤を取り除くことが必要となる。従
来この作業は、“けれん”を用い人手に頼つて行
なつており、機械化の試みは行われていない。

床面や壁面を研磨する装置は従来から知られて
いる。実公昭56−29083号公報には、円盤状の研
磨ローラを機体の下部中心位置に立てて設け、ハ
ンドルの取付け位置を変えることにより床面隅部
の研磨を容易にした床研磨機が報告されている。
また、実公昭56−29085号公報には、研磨材を混
入したゴム製物質を回転金属プレートから突出固
定した床・壁の研磨機用研出し部材が示されてい
る。

しかしこれらの装置は、床面の研磨を目的とし
て研磨材を回転するものであり、本考案の用途に
転用しても所期の効果は期待できない。即ち、床
敷材の接着にはラテツクス系の接着剤が用いられ
ることが多いが、このような接着剤の残存物を取
り除くべく研磨しても、接着剤が柔らかいことも
あつて満足に除去することができない。

考案の目的本考案は、ラテツクス系接着剤のように多少粘
着性ないし可塑性を有する床面上の残存物であつ
ても効率的に除去できる床面の接着剤はつり機を
提供するものである。

考案の構成本考案の床面上の接着剤はつり機は、略水平方
向に回転する回転体の下面に、刃先部を下方に向
けて突出させた３個以上の切削薄刃を、該突出し
た切削薄刃により回転体を床面上に床面から離間
して支持しうるように回転体下面に分布せしめ、
回転方向反対側の床面と切削薄刃とのなす角が５
〜30度となるように、切削薄刃を回転体に着脱自
在に取付けたことを特徴とする。

以下、添付図面に沿つて本考案をさらに詳細に
説明する。

第１図は、本考案の接着剤はつり機の外観を示
す概略斜視図である。本体１１には駆動用モータ
が内蔵されており、この駆動軸に回転体１３が固
定されている。本体１１には操作杆１５が上下方
向に揺動自在に取り付けられており、手元スイツ
チ部材１７と本体１１とが電線１９で結ばれてい
る。本体１１の上部には水タンク２３が設けられ
ている。

回転体１３の下面には切削薄刃５１が取り付け
られており（第２図、第３図参照）、回転体１３
を補修すべき床下地６１面上に切削薄刃５１を介
して置き、これを回転させることにより残存接着
剤６３等の異物を切削除去する。回転体１３は、
ボルト２１により、モータの回転軸（図示せず）
に結合されている。

第２図は、回転体１３の裏面図であり、第３図
は回転体の一部断面図である。回転体１３には３
個の傾斜支持具３１がボルト３３，３５により固
定されており、この傾斜支持具３１に切削薄刃保
持具４１が固定されている。

切削薄刃保持具４１には２つの挟持片４３，４
５が嘴状に形成され、この間に切削薄刃５１をそ
の先端が下方を向くように挟み込んで、ネジ４７
を締めることにより、切削薄刃５１が切削薄刃保
持具４１に固定される。

３個の切削薄刃５１は、回転体１３の回転方向
にほぼ均一に３等分の位置に分布して配設されて
おり、３個の切削薄刃５１で回転体１３を床下地
６１面上に浮かして支持することができる。言い
換えれば、特別の支持具を必要とすることなく、
切削薄刃５１の刃先を直接床下地６１面に接した
状態で回転体１３を支持して、切削作業を行なう
ことができる。もちろん、必要に応じて切削薄刃
を４個以上設けることもできる。

切削薄刃５１は、天地方向に傾けて取り付けら
れる。第３図にはこの様子が示されており、天地
に対して傾け、切削薄刃５１の回転方向反対側の
床下地６１（床面）に対して鋭角（β）で、進
入、切削するようにに傾けてある。角度βは5°≦
β≦30°の範囲とする。切削薄刃５１の切り刃の
角度は一般に５〜10度程度なので、角度βを５〜
30度とすることにより、床下地６１と切り刃面と
の成す角度は約140〜170度程度と90度よりも十分
大きくなる。このように、切削薄刃５１を用い角
度βを５〜30度に設定することにより、切削薄刃
５１の切り刃面が、床下地６１上に付着した粘着
性の残存接着剤６３に大きな角度で喰い込んで、
残存接着剤６３を効率的に切削、除去する。

また、切削薄刃５１は回転方向に対してわずか
に傾けて固定することが望ましい。第２図では、
回転中心側が先行するように、角度αだけ傾いて
配設されている。円周側が先行するように傾ける
こともできる。角度αの大きさは、−45°＜α＜
45°の範囲が適当であり、好適には−30°≦α≦30°
である。

切削作業により切削薄刃が損傷した場合は、ネ
ジ４７を緩めて切削薄刃５１を取り外し、新しい
切削薄刃と付け替える。

また、接着剤によつて切削時に水を散布しなが
ら切削すると、効率的にきれいに接着剤を切削で
きる場合がある。そこで第１図に示したように、
接着剤はつり機に散水装置を取り付けることもで
きる。コツク２５を開けることにより、水タンク
２３中の水が散水管２７に導かれ、散水管２７の
先端から床下地６１上に散布される。２９は、散
水管２７を本体１１に固定するための止め具を示
す。

考案の効果本考案の床面の接着剤はつり機によれば、切削
薄刃を床下地面に対して５〜30度傾け回転させて
床下地面上を切削することにより、床敷材の改修
施設工事時に剥がした旧床敷材の残存接着剤等を
効率的に切削、除去することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の床面の接着剤はつり機の実
施例を示す外観斜視図である。第２図は回転体の
下面図、第３図は切削薄刃近傍を示す断面図であ
る。１１……補修機本体、１３……回転体、１５…
…操作杆、２３……水タンク、２５……コツク、
２７……散水管、３１……傾斜支持具、４１……
切削薄刃保持具、４５，４７……挾持片、５１…
…切削薄刃、６１……床下地、６３……残存接着
剤。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

略水平方向に回転する回転体の下面に、刃先部
を下方に向けて突出させた３個以上の切削薄刃
を、該突出した切削薄刃により回転体を床面上に
床面から離間して支持しうるように回転体下面に
分布せしめ、回転方向反対側の床面と切削薄刃と
のなす角が５〜30度となるように、切削薄刃を回
転体に着脱自在に取付けたことを特徴とする床面
上の接着剤はつり機。