JPH05146797A - オゾン処理における活性酸素の消去方法 - Google Patents

オゾン処理における活性酸素の消去方法

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JPH05146797A
JPH05146797A JP3312968A JP31296891A JPH05146797A JP H05146797 A JPH05146797 A JP H05146797A JP 3312968 A JP3312968 A JP 3312968A JP 31296891 A JP31296891 A JP 31296891A JP H05146797 A JPH05146797 A JP H05146797A
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water
ozone
treatment
active oxygen
activated carbon
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JP3312968A
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Shigeo Aoyanagi
重夫 青柳
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Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Removal Of Specific Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水道水等の前処理として生物活性炭処理を行
う前にオゾン処理を行った際に生成する活性酸素を消去
して、有機高分子の生物学的機能を失うことなく、後段
の生物活性炭に付着する微生物相を防護することを目的
とする。 【構成】 原水中の微粒子等を凝集剤により凝集沈澱処
理した後、オゾン反応槽14に連続通水しながらオゾン
17を適宜な注入率で注入してオゾン処理を行い、次に
生物活性炭処理16及び後塩素処理を実施するようにし
た高度浄水処理方法を実施する際に、前記オゾン処理を
行った後の処理水にアスコルビン酸15もしくはグルタ
チオンを所定の濃度で注入し、オゾン17が加水分解し
た際に生成する活性酸素を消去することを特徴とするオ
ゾン処理における活性酸素の消去方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水道水の前処理にオゾン
処理を採用した場合に水中に残存する活性酸素を消去す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、我国の水道水として利用される水
源の約70%は、地表水と呼ばれる湖沼水,ダム水及び
河川水に依存している。湖沼水とかダムには富栄養化,
即ち、N,P等の栄養塩類の濃度増加に伴ってこれらを
栄養素とする生物活動が活発化することによるカビ臭と
か藻臭の発生があり、他方の河川水には各種排水に含ま
れている有機物とかアンモニア性窒素が流入され、河川
の自然浄化作用によってこれらの流入物を完全に浄化す
ることは期待できない状況にある。この河川の自然浄化
作用とは、汚染物質が少量の場合には物理的,化学的も
しくは生物化学的に汚染物質を分解除去する作用をい
う。(鈴木静夫ら、第41回全国水道研究発表会、P2
63,1990年を参照)。
【0003】このような高度経済成長に伴う水源の水質
悪化に対処するため、前塩素処理が一般的に採用されて
いる。しかしながら前塩素処理を採用した浄水過程で発
生するトリハロメタン(THM)が発ガン性を有してい
ることが知られており、厚生省ではこのトリハロメタン
の制御目標値として、年平均0.1mg/l以下である
ように定め、水道事業体に対してトリハロメタンの低減
化を指導している現状にある。(武富真ら、第42回全
国水道研究発表会、P292,1991年を参照)。
【0004】上記の如く、水源のカビ臭とか藻臭の消
去、及びトリハロメタン等発ガン物質対策として、浄水
の操作工程中にオゾン処理を導入する手段が従来から検
討されている。図3は上記オゾン処理と生物活性炭を組
み合わせた高度浄水処理方法の一例を示している。即
ち、原水1に対して先ずステップ101で凝集剤を添加し
て、原水中に分散している微粒子等を凝集沈澱処理し、
次にステップ102でオゾン処理を行った後、ステップ103
で生物活性炭処理を行い、更にステップ104で後塩素注
入処理を行う。
【0005】上記のオゾンは水中で加水分解して活性酸
素のヒドロキシラジカルとかヒドロペルオキシラジカル
が生成されることが知られている。即ち、オゾンは酸性
溶液中では幾分安定しているが、溶液の温度上昇とかp
Hの上昇に伴って急速に分解し、加水分解によって先ず
活性酸素のヒドロペルオキシラジカルが生成し、これを
開始剤として次式のような連鎖反応が進行して分解す
る。
【0006】
【数1】
【0007】上記の反応式で生じるヒドロキシラジカル
は、オゾン分子より高い酸化還元電位を有している。
又、ヒドロペルオキシラジカルは、オゾンより弱い酸化
剤であるが、これは上記の式(3)からヒドロキシラジ
カルを生成する。(宗宮功編著『オゾン利用水処理技
術』p8,1989、公害対策技術同友会発行を参照)
前述のようにヒドロキシラジカルはオゾン分子より酸化
還元電位が高く、反応性が高いという特徴があり、反応
速度定数からみても有機低分子化合物のベンゼンの場
合、オゾンによる直接酸化は非常にゆっくりと進むのに
対して、ヒドロキシラジカルによる反応は急速に進む。
又、同一の処理時間で多くの化合物が除去され、ヒドロ
キシラジカルの選択性は低いといわれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の水源のカビ臭とか藻臭の消去、及びトリハロメ
タン等発ガン物質対策として、浄水の操作工程中にオゾ
ン処理を導入する手段を用いた場合、オゾンO3が水中
で加水分解し、前記したように活性酸素のヒドロキシラ
ジカルやヒドロペルオキシラジカルが生成して、後段の
生物活性炭処理時に、この生物活性炭に付着する微生物
相に悪影響を与えてしまうという難点を有している。
【0009】即ち、これらヒドロキシラジカルとかヒド
ロペルオキシラジカル等の活性酸素は、放射線ばく露に
よる生体作用の主原因物質として指摘されていることか
ら、オゾンについても同様な影響があることが予想され
る。事実、オゾンがウィルスの核酸を攻撃して分子切断
を行うことが確認されており、種々の動植物に対して染
色体異常や変異原性を誘引することが知られている。
(前記『オゾン利用水処理技術』のP47を参照)。従
って前記高度浄水処理方法に用いられているオゾン処理
によって生成する活性酸素により、後段の生物活性炭に
付着する微生物相に多大な影響を与えることが推測され
る。
【0010】一方、生命に不可欠なタンパク質とか核
酸,酵素のような有機高分子とヒドロキシラジカルが反
応すると、分子内に架橋や分解が起こって活性が失わ
れ、最悪の場合には有機高分子の生物学的機能を失うこ
とにより、細胞の致死現象が現れることがある。(北畑
隆ら、放射線生物学、P9,通商産業研究社,1977
年を参照)。
【0011】更に前記高度浄水処理に影響を及ぼす具体
例としては、オゾン処理後、生物活性炭に付着するカビ
臭分解細菌として知られているフラボバクテリウム(Fl
avobacterium)の減少が報告されている。(池田勝洋
ら、「水道衛生その他技術的調査研究」,大阪市水道局
水道試験場調査研究並びに試験成績,vol40,P5
3,1988を参照)。
【0012】この現象にはオゾンの分解で生成されるヒ
ドロキシラジカルが関与しているものと考えられる。よ
って生物活性炭に付着する微生物相への影響を除くた
め、オゾン処理水を生物活性炭処理する前に、該ヒドロ
キシラジカル等の活性酸素を消去する必要がある。
【0013】そこで本発明は、生物活性炭処理の前にオ
ゾン処理を行った際に生成する活性酸素を消去すること
により、有機高分子の生物学的機能を失うことなく、且
つ後段の生物活性炭に付着する微生物相を防護すること
を目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、請求項1により、原水中に分散している
微粒子等を凝集剤により凝集沈澱処理し、オゾン反応槽
に連続通水しながらオゾンを適宜な注入率で注入してオ
ゾン処理を行った後に生物活性炭処理及び後塩素処理を
実施するようにした高度浄水処理方法において、前記オ
ゾン処理を行った後の処理水にアスコルビン酸を所定の
濃度で注入し、オゾンが加水分解した際に生成する活性
酸素を消去することを特徴とするオゾン処理における活
性酸素の消去方法を実現手段としている。更に請求項2
により、上記のアスコルビン酸に代えてグルタチオンを
用いた方法を提供する。
【0015】
【作用】かかる活性酸素の消去方法によれば、オゾン処
理後の原水にアスコルビン酸もしくはグルタチオンを注
入することにより、原水中の活性酸素のスーパーオキシ
ド,過酸化水素,ヒドロキシラジカル及びヒドロペルオ
キシラジカルと非特異的に反応して消去する。そして上
記アスコルビン酸もしくはグルタチオンを注入しない場
合に比較して生物活性炭に吸着するカビ臭分解細菌の構
成比が大きく増大し、又、活性炭処理におけるカビ臭物
質の除去率が高められ、更に活性炭単位重量当たりの従
属栄養細菌数も大幅に増加する上、発ガン物質として知
られるトリハロメタン生成能の除去率が改善される。
【0016】
【実施例】以下図面に基づいて本発明にかかるオゾン処
理における活性酸素の消去方法の各種実施例を説明す
る。図1は本発明の第1実施例を示すブロック図であ
り、図中の11は実験に使用した原液、12は脱塩素
水、13は原水調製槽、14はオゾン反応槽、15はア
スコルビン酸、16は活性炭処理塔、17はオゾンであ
る。
【0017】本実施例では原液11の素材として腐葉土
を利用して、この腐葉土を脱塩素水を用いて煮沸抽出
し、200メッシュのフィルターで濾過した濾液を更に
脱塩素水道水で希釈し、この希釈水に凝集剤であるポリ
塩化アルミニウム(PAC)を100mg/lの注入率
で添加し、ジャーテスターで120rpm,3分間の急
速撹拌を行った後に再度50rpm,12分間の緩速撹
拌を行い、静止15分で凝集物を沈降させ、沈澱物を分
離した後、上澄液を原液とした。
【0018】この原液が実際に凝集・沈澱処理した液と
同等の水質になるように原水調整槽13で上記原液と脱
塩素水12とを混合希釈し、供試原水とした。
【0019】この供試原水にカビ臭物質として2メチル
イソボルネオール(以下2MIBと略称する)の液体を
添加し、次に原水調整槽13からオゾン反応槽14に平
均流量5リットル/分で連続通水し、このオゾン反応槽
14にオゾン17を注入率約1.0mg・O3/リット
ル,接触時間9〜11分で注入して供試原水のオゾン処
理を行った。
【0020】上記のオゾン処理を行った後、供試原水に
アスコルビン酸15を1ppmの濃度で注入し、前記オ
ゾンO3が水中で加水分解した際に生成するヒドロキシ
ラジカルとかヒドロペルオキシラジカルを消去する。
【0021】次に原水を石炭系粒状活性炭を充填した活
性炭処理塔16に送り込み、生物活性炭処理を行う。
【0022】このようにして処理の終了した検水をC18
セップパックカートリッジを用いて濃縮し、塩化メチレ
ンで抽出後、ガスクロマトグラフィー質量分析計でカビ
臭物質としての前記2MIBを測定した。(中条幸次
ら、水道協会雑誌,55−5,P32,1986及び厚
生省生活衛生局水道環境部監修,上水試験方法,P48
2,1985に準拠)。
【0023】更にトリハロメタン(THM)を溶媒抽出
法によって抽出し、エレクトロンキャプチャーディテク
ター付きガスクロマトグラフでトリハロメタン生成能
(以下THMFPと略称する)を測定した。(同じく厚
生省生活衛生局水道環境部監修,上水試験方法,P48
9,1985に準拠)。
【0024】又、細菌相の挙動変化を確認するため、微
生物が吸着した活性炭に10倍量の減菌水を加えて超音
波処理を5分間行い、その脱離液を1/10濃度の普通
寒天培地を用いて、25℃,7日間の培養を実施した。
この培養コロニーの中から50個程度のコロニーをラン
ダムに釣菌し、カビ臭分解細菌として知られているフラ
ボバクテリウム(Flavobacterium)の構成比をS.T.Cowan
の方法及びBergey's manual of Systematic Bacteriolg
yの方法に準拠して調べた。同時に1gの活性炭湿重量
当たりの従属栄養細菌数を計数した。
【0025】そして原水、オゾン処理時、活性炭処理時
における2MIB,THMFP及び細菌相の挙動変化の
平均を表1,表2に示す。表1は第1実施例にかかる方
法,即ちオゾン処理後にアスコルビン酸15による活性
酸素の消去工程を実施した場合の平均値であり、表2は
比較例として上記活性酸素の消去工程を実施しない場合
の平均値である。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表1,表2を比較すれば明らかなように、
第1実施例の方法であるオゾン処理後の原水にアスコル
ビン酸15を注入することにより、生物活性炭に吸着す
るカビ臭分解細菌のFlavobacteriumの構成比が、比較例
の5%から32%にまで大きく増大していることが確認
された。又、活性炭処理における2MIBの除去率は、
87.0%から100%まで高められ、更に活性酸素消
去を実施したことにより、活性炭単位重量当たりの従属
栄養細菌数(個/g湿重量)が、6×107個から9×
108個と1桁以上増加して、THMFPの除去率が6
1.7%から89.4%にまで改善されていることが確
認された。
【0029】前記活性酸素の消去に用いるアスコルビン
酸は、C686の化学式を持ち、一般にはビタミンC
として知られている。製法としては例えば緑茶粉末を酢
酸水溶液で低温抽出し、母液を濃縮して95%エタノー
ルに溶けるものを集め、水に溶かして塩基性酢酸鉛で鉛
塩として沈澱させ、硫化水素で鉛を除いて結晶化する。
尚、合成法としてはReichstein法が普通に行われてい
る。このアスコルビン酸は弱酸化剤で酸化型アスコルビ
ン酸となるが、硫化水素等の還元剤でL−アスコルビン
酸にもどる性質があり、生物体内酸化還元作用に関与す
る特徴を有している。そして活性酸素のスーパーオキシ
ド,過酸化水素,ヒドロキシラジカル及びヒドロペルオ
キシラジカルと非特異的に反応して消去する作用を有す
る。尚、アスコルビン酸とヒドロキシラジカルとの反応
速度定数は、7.2×109〜1.3×1010-1-1
である。(二木鋭雄、蛋白質 核酸 酵素、33−1
6,P2973,1988参照)。
【0030】このアスコルビン酸をオゾン処理後の原水
に注入することにより、前記したようにヒドロキシラジ
カルとかヒドロペルオキシラジカル等の活性酸素が消去
され、しかもカビ臭分解細菌であるFlavobacteriumの構
成比を増大するとともに活性炭処理におけるカビ臭物質
の除去率を高め、更に活性炭単位重量当たりの従属栄養
細菌数を増加させるという本発明の特徴的な作用が発揮
される。
【0031】更に表1,表2中に表示していない項目と
して、活性酸素を消去したことにより、処理水の色度と
か267nmの吸光度(E260),総有機炭素量及び
アンモニアの除去率が改善されたことも判明した。
【0032】図2は本発明の第2実施例を示すブロック
図であり、基本的な構成及び方法は前記第1実施例と同
一であるため、同一の符号を付して表示してある。
【0033】この第2実施例では、第1実施例と同様に
調製した供試原水にカビ臭物質としての2MIBを添加
し、原水調整槽13からオゾン反応槽14に平均流量5
リットル/分で連続通水し、このオゾン反応槽14にオ
ゾン17を注入率約1.0mg・O3/リットル,接触
時間9〜11分で注入してオゾン処理を行った後、供試
原水にグルタチオン18を5ppmの濃度で注入し、前
記オゾンO3が水中で加水分解した際に生成するヒドロ
キシラジカルとかヒドロペルオキシラジカルを消去し
た。以下の処理工程と2MIB、THMFPの測定及び
細菌相変化の検討も第1実施例と同一条件で行った。
【0034】そして原水、オゾン処理時、活性炭処理時
における2MIB,THMFP及び細菌相の挙動変化の
平均を表3,表4に示す。表3は第2実施例にかかる方
法,即ちオゾン処理後にグルタチオン18による活性酸
素の消去工程を実施した場合の平均値であり、表4は比
較例として上記活性酸素の消去工程を実施しない場合の
平均値である。
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】表3,表4を比較すれば明らかなように、
オゾン処理後の原水にグルタチオン18を注入すること
により、生物活性炭に吸着するカビ臭分解細菌のFlavob
acteriumの構成比が5%から32%にまで増大してお
り、更に活性炭処理における2MIBの除去率は、8
7.0%から95.7%まで高められ、更に活性炭単位
重量当たりの従属栄養細菌数(個/g湿重量)が、6×
107個から5×108個と増加して、THMFPの除去
率が61.7%から78.7%にまで改善されているこ
とが確認された。
【0038】前記活性酸素の消去に用いるグルタチオン
はC101736Sの化学式を持ち、酵母とか動物の肝
臓に広く分布するペプチドの一種で、水に易溶,アルコ
ール及び有機溶媒に不溶の性質を有している。そして活
性酸素のスーパーオキシド,過酸化水素,ヒドロキシラ
ジカル及びヒドロペルオキシラジカルと非特異的に反応
して消去する作用を有する。
【0039】従ってこのグルタチオンをオゾン処理後の
原水に注入することにより、アスコルビン酸と同様にヒ
ドロキシラジカルとかヒドロペルオキシラジカル等の活
性酸素が消去され、且つカビ臭分解細菌であるFlavobac
teriumの構成比を増大するとともに活性炭処理における
カビ臭物質の除去率を高め、更に活性炭単位重量当たり
の従属栄養細菌数を増加させるという本発明の特徴的な
作用が発揮される。
【0040】尚、前記第1実施例と第2実施例とを比較
した場合、生物活性炭に吸着するカビ臭分解細菌の構成
比、活性炭処理における2MIBの除去率、THMFP
の除去率及び活性炭単位重量当たりの従属栄養細菌数の
何れも第1実施例の方が数値的に上回っており、活性酸
素の消去剤としてアスコルビン酸を用いる方が効果が大
きいことが判明した。
【0041】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かるオゾン処理における活性酸素の消去方法を用いるこ
とにより、以下に記す作用効果がもたらされる。即ち、
オゾン処理後の原水に注入されたアスコルビン酸もしく
はグルタチオンと原水中の活性酸素とが非特異的に反応
して消去され、その結果、生物活性炭に吸着するカビ臭
分解細菌の構成比が大きく増大しするとともに活性炭処
理におけるカビ臭物質の除去率が高められ、更に活性炭
単位重量当たりの従属栄養細菌数も大幅に増加する上、
発ガン物質として知られるトリハロメタン生成能の除去
率を改善することができる。
【0042】従って本発明によれば、オゾン処理を行っ
た際に生成する活性酸素を消去することにより、有機高
分子の生物学的機能を失うことなく、且つ後段の生物活
性炭に付着する微生物相を防護することができるという
特有の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すブロック図。
【図2】本発明の第2実施例を示すブロック図。
【図3】従来の高度浄水処理方法を示すブロック図。
【符号の説明】
11…原水、12…脱塩素水、13…原水調製槽、14
…オゾン反応槽、15…アスコルビン酸、16…活性炭
処理塔、17…オゾン、18…グルタチオン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 3/06 6647−4D // B01D 53/36 F 9042−4D

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水中に分散している微粒子等を凝集剤
    により凝集沈澱処理し、オゾン反応槽に連続通水しなが
    らオゾンを適宜な注入率で注入してオゾン処理を行った
    後に生物活性炭処理及び後塩素処理を実施するようにし
    た、高度浄水処理方法において、 前記オゾン処理を行った後の処理水にアスコルビン酸を
    所定の濃度で注入し、オゾンが加水分解した際に生成す
    る活性酸素を消去することを特徴とするオゾン処理にお
    ける活性酸素の消去方法。
  2. 【請求項2】 原水中に分散している微粒子等を凝集剤
    により凝集沈澱処理し、オゾン反応槽に連続通水しなが
    らオゾンを適宜な注入率で注入してオゾン処理を行った
    後に生物活性炭処理及び後塩素処理を実施するようにし
    た、高度浄水処理方法において、 前記オゾン処理を行った後の処理水にグルタチオンを所
    定の濃度で注入し、オゾンが加水分解した際に生成する
    活性酸素を消去することを特徴とするオゾン処理におけ
    る活性酸素の消去方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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