JPH05143101A - プラント自動化装置 - Google Patents

プラント自動化装置

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JPH05143101A
JPH05143101A JP3306272A JP30627291A JPH05143101A JP H05143101 A JPH05143101 A JP H05143101A JP 3306272 A JP3306272 A JP 3306272A JP 30627291 A JP30627291 A JP 30627291A JP H05143101 A JPH05143101 A JP H05143101A
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JP
Japan
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plant
definition data
function
automation
satisfied
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JP3306272A
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English (en)
Inventor
Tsuneyasu Araki
木 恒 恭 荒
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラントを構成する系統に不具合が生じた場
合でも、運転を継続できるようにする。 【構成】 判定条件ロジック16aと現在のプラント状
態とから、運転機能の達成状況を評価する(S1,S
2)。各系統の運転機能が満足されている場合には、自
動化ロジック15と現在のプラント状態とを比較し(S
3,S4)、操作すべき機器の自動操作指令を出力する
(S5)。運転機能が満足されていない系統がある場合
には、代替手段が可能か否かを評価する(S6,S
7)。代替手段が可能な場合には、関連機器の自動操作
指令を出力する(S8)。代替手段が不可能な場合に
は、縮退手段を評価する(S9,S10)。縮退手段が
可能な場合には、関連機器の自動操作指令を出力する
(S11)。運転機能が満足されていない系統がある場
合には、制限条件を評価する(S12,S13)。運転
制限が必要な場合には、自動化モジュール11によるプ
ラントの自動化運転の範囲を制限する(S14)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラントの自動化装置
に係り、特にプラントを構成する系統の運転機能に関す
る知識に基づき、不具合発生時にも適切な対応操作によ
り運転を継続できるようにしたプラント自動化装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、発電プラントにおいては、例え
ばプラント起動といった運転を自動化するため、プラン
ト自動化装置が導入されている。このプラント自動化装
置は計算機システムであり、予め設計された論理データ
と実際のプラント状態とを比較し、機器の自動操作指令
あるいは運転ガイドを発生するようになっている。
【0003】図14は、前記論理データの簡単な例を示
すもので、この図は、プラントの起動において、仮にA
というポンプをプラント出力30%で起動するという運
転手順が規定されているときに、この手順を自動化する
ための論理データを単純化して示したものである。
【0004】ポンプAの起動指令の発生を要求する論理
信号101は、プラント出力30%以上という論理信号
102と、ポンプA吸込弁全開という論理信号103と
に、AND演算子104を施した結果105と、ポンプ
A起動完了という論理信号106にNOT演算子107
を施した結果108とに、AND演算子109を施した
結果であることが示されている。
【0005】ここで、プラント出力30%以上という論
理信号102は、ポンプAの起動指令の発生のタイミン
グを記述したものであり、またポンプA吸込弁全開とい
う論理信号103は、ポンプAの起動指令発生の前提条
件を記述したものであり、さらにポンプA起動完了とい
う論理信号106にNOT演算子107を施した結果1
08は、ポンプAの起動という操作が未だ実施されてい
ないことを保証するものである。
【0006】このように、プラントの自動化は、予め設
計された計算機に組込まれた論理データによって制御さ
れているが、論理データは、基本的には、図14に示す
ように、何等かの操作指令発生のためのタイミングを記
述した条件と、その操作のための前提を記述した条件
と、操作の完了を記述した条件との組合わせから成って
いる。そして、操作指令発生のためのタイミングの記述
が、いわゆるプラントの運転手順を規定するものであ
り、また前提および完了の記述が、操作前の監視項目を
規定するものである。
【0007】したがって、従来のプラント自動化装置で
は、プラントを構成するいずれかの系統に不具合が生
じ、標準的なプラント運転手順からプラント状態が外れ
ると、論理データに記述されている条件が不成立とな
り、プラントの自動化運転の進行が停滞し、また、プラ
ント自動化装置が不具合の発生に対応するための論理デ
ータを記述していないため、不具合発生後の対応操作
は、運転員に委ねられることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のプラント自
動化装置においては、前述のように、プラントを構成す
るいずれかの系統に不具合が生じ、論理データという形
式で想定した標準的なプラント運転手順からプラント状
態が逸脱した場合に対応しておらず、不具合発生後の対
応操作という困難な操作だけが運転員に残されるという
問題がある。
【0009】本発明は、このような点を考慮してなされ
たもので、プラントを構成するいずれかの系統に不具合
が生じた場合であっても、適切な対応操作によって運転
を継続することができるプラント自動化装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成する手段として、プラントの標準的な運転手順を定義
する自動化ロジックが記憶される自動化ロジック記憶手
段と;運転機能が満足されているか否かを確認するため
の判定条件ロジックが記憶される判定条件ロジック記憶
手段と;運転機能が満たされていない場合に、その運転
機能に与えられた目的を達成するための別の手段を規定
する代替手段定義データが記憶される代替手段定義デー
タ記憶手段と;運転機能が満たされていない場合に、そ
の系統に与えられた目的を縮小し系統の健全性を確保す
るための手段を規定する縮退手段定義データが記憶され
る縮退手段定義データ記憶手段と;運転機能が満たされ
ていない場合に、プラントの健全性を確保しながらプラ
ント運転を継続するために課せられる運転制約条件を規
定する制限条件定義データが記憶される制限条件定義デ
ータ記憶手段と;現在のプラント状態を入力するプラン
ト状態入力手段と;判定条件ロジックと現在のプラント
状態とに基づき運転機能の達成状況を評価し、各系統の
運転機能が満足されているか否かを判別する監視手段
と;各系統の運転機能が満足されている場合に、自動化
ロジックと現在のプラント状態とを比較評価し、操作す
べき機器の自動操作指令または操作ガイドを出力する自
動化手段と;運転機能が満足されていない系統がある場
合に、その運転機能の代替手段定義データを評価し、代
替手段定義データが存在し、かつ代替手段が現在のプラ
ント状態において実行可能であると判断した場合には、
代替手段として定義されている運転操作に関して機器の
自動操作指令または操作ガイドを出力し、一方、代替手
段定義データが存在しないか、代替手段が現在のプラン
ト状態において実行できないと判断した場合には、縮退
手段定義データを評価し、縮退手段定義データが存在
し、かつ縮退手段が現在のプラント状態において実行可
能であると判断した場合には、縮退手段として定義され
ている運転操作に関して機器の自動操作指令または操作
ガイドを出力する対応操作実行手段と;運転機能が満足
されていない系統がある場合に、制限条件定義データを
評価し、制限条件定義データが存在する場合には、前記
自動化手段によるプラントの自動化運転範囲を制限する
運転制限手段と;をそれぞれ設けるようにしたことを特
徴とする。
【0011】
【作用】本発明に係るプラント自動化装置においては、
判定条件ロジックと現在のプラント状態とから、運転機
能の達成状況が評価され、各系統の運転機能が満足され
ている場合には、自動化ロジックと現在のプラント状態
とが比較評価される。そして、操作すべきであると判断
された機器の自動操作指令が出力されるか、あるいは機
器の操作ガイドが運転員に提示される。
【0012】一方、運転機能が満足されていない系統が
ある場合には、その運転機能の代替手段定義データが評
価され、代替手段定義データが存在し、かつ代替手段が
現在のプラント状態において実行可能であると判断され
た場合には、代替手段として定義されている運転操作に
関して機器の自動操作指令が出力されるか、あるいは機
器の操作ガイドが運転員に提示される。
【0013】また、代替手段定義データが存在しない
か、あるいは代替手段が現在のプラント状態においては
実行できないと判断された場合には、縮退手段定義デー
タが評価され、縮退手段定義データが存在し、かつ縮退
手段が現在のプラント状態において実行可能であると判
断された場合には、縮退手段として定義されている運転
操作に関して機器の自動操作指令が出力されるか、ある
いは機器の操作ガイドが運転員に提示される。
【0014】さらに、運転機能が満足されていない系統
がある場合には、制限条件定義データが評価され、制限
条件定義データが存在する場合には、自動化手段による
プラントの自動化運転範囲が制限される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図面を参照して
説明する。
【0016】図1は、本発明に係るプラント自動化装置
の一例を示すもので、このプラント自動化装置は、自動
化ロジック記憶手段1、判定条件ロジック記憶手段2、
代替手段定義データ記憶手段3、縮退手段定義データ記
憶手段4、制限条件定義データ記憶手段5、プラント状
態入力手段6、監視手段7、自動化手段8、対応操作実
行手段9および運転制限手段10を備えている。
【0017】自動化ロジック記憶手段1には、プラント
の標準的な運転手順を定義する自動化ロジックが格納さ
れており、また判定条件ロジック記憶手段2には、運転
機能が満足されているか否かを確認するための判定条件
ロジックが格納されている。また、代替手段定義データ
記憶手段3には、運転機能が満たされていない場合に、
その運転機能に与えられた目的を達成するための別の手
段を規定する代替手段定義データが格納されており、ま
た縮退手段定義データ記憶手段4には、運転機能が満た
されていない場合に、その系統に与えられた目的を縮小
し系統の健全性を確保するための手段を規定する縮退手
段定義データが格納されている。さらに、制限条件定義
データ記憶手段5には、運転機能が満たされていない場
合に、プラントの健全性を確保しながらプラント運転を
継続するために課せられる運転制約条件を規定する制限
条件定義データが格納されている。
【0018】また、プラント状態入力手段6は、監視手
段7、自動化手段8および対応操作実行手段9に対し
て、現在のプラント状態のデータを与えるようになって
おり、監視手段7は、この現在のプラント状態と前記判
定条件ロジック記憶手段2からの判定条件ロジックとに
基づき、運転機能の達成状況を評価し、各系統の運転機
能が満足されているか否かを判別するようになってい
る。そしてその結果を、自動化手段8、対応操作実行手
段9および運転制限手段10に与えるようになってい
る。
【0019】自動化手段8は、各系統の運転機能が満足
されている場合に、前記自動化ロジック記憶手段1から
の自動化ロジックと、プラント状態入力手段6からの現
在のプラント状態とを比較評価し、操作すべきであると
判断した機器の自動操作指令を出力するか、あるいは機
器の操作ガイドを運転員に提示するようになっている。
【0020】また、対応操作実行手段9は、運転機能が
満たされていない系統がある場合に、その運転機能の代
替手段定義データを、代替手段定義データ記憶手段3か
らの入力により評価し、代替手段定義データが存在し、
かつ代替手段が現在のプラント状態において実行可能で
あると判断した場合には、代替手段として定義されてい
る運転操作に関して機器の自動操作指令を出力するか、
あるいは機器の操作ガイドを運転員に提示するようにな
っている。
【0021】この対応操作実行手段9はまた、代替手段
定義データが存在しないか、あるいは代替手段が現在の
プラント状態において実行できないと判断した場合に
は、縮退手段定義データ記憶手段4からの入力により縮
退手段定義データを評価し、縮退手段定義データが存在
し、かつ縮退手段が現在のプラント状態において実行可
能であると判断した場合には、縮退手段として定義され
ている運転操作に関して機器の自動操作指令を出力する
か、あるいは機器の操作ガイドを運転員に提示するよう
になっている。
【0022】さらに、運転制限手段10は、運転機能が
満足されていない系統がある場合に、制限条件定義デー
タ記憶手段5からの入力により制限条件定義データを評
価し、制限条件定義データが存在する場合には、プラン
トの自動化運転範囲を制限すべく、前記自動化手段8に
制限信号を出力するようになっている。
【0023】図2は、図1に示すプラント自動化装置の
構成を示す機能ブロック図であり、このプラント自動化
装置は、プラント自動化運転の進行を管理し機器の操作
指令あるいは操作ガイドを出力する自動化モジュール1
1、プラントを構成する系統の運転機能の達成状況を監
視する監視モジュール12、不具合発生時の対応操作を
自動化する対応操作モジュール13、発生した不具合に
応じてプラントの運転を制限する運転制限モジュール1
4、プラントの標準的な運転手順を定義する自動化ロジ
ック15、プラントを構成する系統の運転機能を定義し
機能に不具合が発生した場合の対応方法を規定する運転
機能知識データ16、およびプラント自動化運転の全体
の流れを制御する自動化制御モジュール17から構成さ
れている。また運転機能知識データ16は、運転機能が
満足されていることを確認するための判定条件ロジック
16a、運転機能が満たされていない場合にその運転機
能に与えられた目的を達成するための別の手段を規定す
る代替手段定義データ16b、運転機能が満たされてい
ない場合にその系統に与えられた目的を縮小し系統の健
全性を確保するための手段を規定する縮退手段定義デー
タ16c、および運転機能が満たされていない場合にプ
ラントの健全性を確保しながらプラント運転を継続する
ために課せられる運転制約条件を規定する制限条件定義
データ16dから構成されている。
【0024】図3は、図1に示すプラント自動化装置を
示すハードウェア構成図であり、図中、符号21は自動
化運転の対象としてのプラントである。このプラント2
1には、計装系21aおよび機器のアクチュエータ21
bが設置されており、計装系21aにより計測されたプ
ラント状態量は、データ伝送系を通して記憶装置に集め
られ、プラントデータベース22を形成するようになっ
ている。また、自動化ロジック15および運転機能知識
データ16は、プラント自動化装置の設計データ23と
して記憶装置に保存されている。
【0025】一方、プラント自動化計算機24には、自
動化制御モジュール17、自動化モジュール11、監視
モジュール12、対応操作モジュール13、および運転
制限モジュール14の5つの機能モジュールが実現され
ている。このプラント自動化計算機24は、プラントデ
ータベース22から現在のプラント状態量を読込み、こ
れをプラント自動化装置の設計データ23と比較処理す
ることにより、プラント21の機器のアクチュエータ2
1bに自動操作指令を出力したり、あるいはCRT等の
表示装置25に運転員のための操作ガイドを表示するよ
うになっている。
【0026】図4は、前記プラントデータベース22の
一例を示すもので、この例では、データベース上の各デ
ータには、その保存場所を示すアドレス31と、データ
の名称32と、データの値33とが定義されており、
a,b,c,dの4つのデータが示されている。このよ
うなデータの具体例としては、弁の全開・全閉やポンプ
の起動・停止等がある。
【0027】自動化ロジック15は、先に示した図14
の論理データの形式をとり、例えばポンプA吸込弁全開
という論理信号103は、プラントデータベース22上
のデータ点に対応しており、図4のデータの保存場所を
示すアドレス31のポインタとなっている。
【0028】運転機能知識データ16の判定条件ロジッ
ク16aも、自動化ロジック15と同様に、図14に示
す論理データの形式をとり、その運転機能が満たされて
いると判断される条件を、プラントデータベース22上
のデータ点の論理式で表現している。
【0029】運転機能知識データ16の代替手段定義デ
ータ16bも、自動化ロジック15と同様に、図14に
示す論理データの形式をとり、代替手段が現在のプラン
ト状態で実行可能と判断される条件を、プラントデータ
ベース22上のデータ点の論理式で表現するとともに、
代替手段実行のための機器操作列を定義している。図5
は、この機器操作列の一例を示す。この例では、操作対
象機器を表わすコード41と、その機器に対する操作内
容を表わすコード42との組合わせにより、機器操作列
が定義されている。機器に対する操作内容の具体例とし
ては、弁の全開・全閉やポンプの起動・停止等がある。
【0030】運転機能知識データ16の縮退手段定義デ
ータ16cは、前記代替手段定義データ16bと同様
に、図14に示す論理データの形式をとり、縮退手段が
現在のプラント状態で実行可能と判断される条件を、プ
ラントデータベース22上のデータ点の論理式で表現す
るとともに、縮退手段実行のための機器操作列を定義し
ている。
【0031】運転機能知識データ16の制限条件定義デ
ータ16dは、運転範囲に制限を受けるプラントの主要
なパラメータとその範囲とが定義されており、図6は、
制限条件定義データの一例を示す。この例では、プラン
トパラメータを表わすコード51と、そのパラメータに
許可される下限値52および上限値53とで、制限条件
が記述されている。プラントパラメータを表わすコード
51は、プラントデータベース22上のデータ点に対応
しており、図4のデータの保存場所を示すアドレス31
のポインタとなっている。
【0032】以上の構成を有するプラント自動化装置に
よるプラントの自動化運転は、前記自動化制御モジュー
ル17により制御されるが、図7は、その制御を実行す
るフローチャートの概略を示す。
【0033】まず、ステップS1において、判定条件ロ
ジック16aと現在のプラント状態とを、監視モジュー
ル12により比較し、運転機能の達成状況を評価する。
そして、ステップS2において、運転機能が達成されて
いるか否かを判別する。
【0034】その結果、プラントを構成する各系統の運
転機能が満足されていると評価された場合には、ステッ
プS3において、自動化ロジック15と現在のプラント
状態とを、自動化モジュール11により比較評価すると
ともに、ステップS4において、タイミング条件の成立
している運転操作か否かを判別する。そして、タイミン
グ条件の成立している運転操作に関して、ステップS5
において、機器の自動操作指令の出力あるいは機器の操
作ガイドの運転員への提示を行なう。
【0035】一方、ステップS2において、運転機能が
満足されていないと評価された系統があった場合には、
ステップS6において、その運転機能の代替手段定義デ
ータ16bを、対応操作モジュール13で評価する。そ
して、ステップS7において、代替手段定義データ16
bが存在し、かつ代替手段が現在のプラント状態におい
て実行可能であると判断された場合には、ステップS8
において、代替手段として定義されている運転操作に関
して、機器の自動操作指令の出力あるいは機器の操作ガ
イドの運転員への提示を行なう。
【0036】ステップS7において、代替手段定義デー
タ16bが存在しないか、あるいは代替手段が現在のプ
ラント状態において実行できないと判断された場合に
は、ステップS9において、縮退手段定義データ16c
を対応操作モジュール13により評価する。そして、ス
テップS10において、縮退手段定義データ16cが存
在し、かつ縮退手段が現在のプラント状態において実行
可能であると判断された場合には、ステップS11にお
いて、縮退手段として定義されている運転操作に関し
て、機器の自動操作指令の出力あるいは機器の操作ガイ
ドの運転員への提示を行なう。
【0037】また、運転機能が満足されていない評価さ
れた系統がある場合には、ステップS12において、制
限条件定義データ16dを運転制限モジュール14によ
り評価するとともに、ステップS13において、制限条
件定義データ16dが存在するか否かを判別する。そし
て、制限条件定義データ16dが存在する場合には、ス
テップS14において、自動化モジュール11によるプ
ラントの自動化運転範囲を制限する。
【0038】前記監視モジュール12の制御は、図8に
示すフローチャートに基づき実行される。
【0039】すなわち、まずステップS21において、
記憶装置に保存されているプラント自動化装置の設計デ
ータ23から、判定条件ロジック16aを読込む。そし
て、ステップS22において、運転機能に対する判定ロ
ジックを順次評価していく。
【0040】この評価においては、まずステップS23
において、各判定ロジックで使用するプラントデータ
を、プラントデータベース22から読込み、次いでステ
ップS24において、各判定ロジックの論理式を評価す
る。そして、ステップS25において、論理式の評価が
真か偽かを判別する。
【0041】この判定結果が偽であれば、その運転機能
は満足されていないので、ステップS26において、対
応操作モジュール13の評価対象運転機能として登録
し、その後ステップS27を実行する。
【0042】一方、ステップS25での判定結果が真で
あれば、その運転機能は満足されているので、ステップ
S27において、全ロジックの評価が終了したか否かを
判別した後、ステップS23に戻る。
【0043】対応操作モジュール13の制御は、図9に
示すフローチャートに基づき実行される。
【0044】すなわち、まずステップS31において、
監視モジュール12により登録された評価対象運転機能
を順次評価していく。具体的には、まずステップS32
において、評価対象運転機能が有るか否かを判別し、有
る場合には、ステップS33において、評価対象運転機
能を順次評価する。
【0045】次いで、ステップS34において、各評価
対象運転機能の代替手段定義データ16bを、記憶装置
に保存されているプラント自動化装置の設計データ23
から読込むとともに、ステップS35において、この評
価対象運転機能に、代替手段定義データ16bが設定さ
れているか否かを判別する。そして、設定されている場
合には、ステップS36において、その代替手段定義デ
ータ16bに記述された代替手段実行の前提条件を表わ
す論理式を評価するとともに、ステップS37におい
て、論理式の評価が真か偽かを判別する。
【0046】論理式の評価が真であれば、その代替操作
に対する前提条件が満足されているので、ステップS3
8において、代替手段定義データ16bの対応する代替
機器操作列に関するデータにより、アクチュエータ21
bに代替操作指令を出力したり、あるいは表示装置25
に運転員に対する代替操作ガイドを表示する。
【0047】一方、ステップS37において、論理式の
評価が偽であると判別された場合には、その代替操作に
対する前提条件が不成立で、その代替操作を実行できる
状態ではないので、ステップS39において、対象運転
機能の縮退手段定義データ16cを、記憶装置に保存さ
れているプラント自動化装置の設計データ23から読込
むとともに、ステップS40において、この運転機能に
縮退手段定義データ16cが設定されているか否かを判
別する。
【0048】設定されている場合には、ステップS41
において、その縮退手段定義データ16cに記述された
縮退手段実行の前提条件を表わす論理式を評価し、ステ
ップS42において、論理式の評価が真か偽かを判別す
る。
【0049】結果が偽であれば、その縮退操作に対する
前提条件が不成立で、その縮退操作を実行できる状態で
はないので、ステップS31に戻り、一方結果が真であ
れば、その縮退操作に対する前提条件は満足されている
ので、ステップS43において、縮退手段定義データ1
6cの対応する縮退機器操作列に関するデータにより、
アクチュエータ21bに縮退操作指令を出力するか、あ
るいは運転員に対する縮退操作ガイドを表示装置25に
表示する。
【0050】運転制限モジュール14の制御は、図10
に示すフローチャートに基づき実行される。
【0051】すなわち、まずステップS51において、
監視モジュール12により登録された評価対象運転機能
を順次評価していく。具体的には、まずステップS52
において、評価対象運転機能が有るか否かを判別し、有
る場合には、ステップS53において、評価対象運転機
能を順次取出して評価していく。
【0052】次いで、ステップS54において、各運転
機能の制限条件定義データ16dを、記憶装置に保存さ
れているプラント自動化装置の設計データ23から読込
むとともに、ステップS55において、制限条件定義デ
ータ16dが設定されているか否かを判別する。そし
て、設定されている場合には、ステップS56におい
て、その制限を受けるプラントパラメータと上下限値と
を、自動化モジュール11の自動化運転制限範囲として
登録する。
【0053】自動化モジュール11の制御は、図11に
示すフローチャートに基づき実行される。
【0054】すなわち、まずステップS61において、
記憶装置に保存されているプラント自動化装置の設計デ
ータ23から自動化ロジック15を読込み、ステップS
62において、自動化ロジック15を順次取出す。具体
的には、まずステップS63において、評価対象自動化
ロジックの有無を判別し、有る場合には、ステップS6
4において、評価対象自動化ロジックを順次取出す。
【0055】次いで、ステップS65において、各判定
ロジックで使用するプラントデータを、プラントデータ
ベース22から読込み、ステップS66において、自動
化ロジック15の論理式を評価するとともに、ステップ
S67において、その真偽を判別する。
【0056】この判別結果が偽であれば、その自動化操
作に対する前提条件が不成立で、その自動化操作を実行
するタイミングではないので、ステップS62に戻って
次の自動化ロジック15の評価を実行する。一方、ステ
ップS67での判別結果が真であれば、その自動化操作
に対する前提条件が満足されているので、ステップS6
8において、その自動化操作と運転制限モジュール14
で登録された自動化運転制限範囲とを比較し、自動化操
作が自動化運転制限範囲を超えない範囲で、対応するア
クチュエータ21bに自動操作指令を出力したり、ある
いは運転員に対する操作ガイドを表示装置25に表示す
る。
【0057】従って、プラントの自動運転において、プ
ラントを構成する系統に不具合が生じた場合でも、系統
機能の代替手段および縮退手段に関する知識に基づき、
対応操作を自動化でき、不具合発生時の運転員の負担を
軽減できる。また、不具合発生時においても、運転制限
に関する知識に基づき、プラント運転を安全な範囲に制
限しながら、プラントの自動化運転を継続することがで
きる。
【0058】図12は、本発明の第2実施例を示すもの
で、前記第1実施例における装置に系統制御計算機を付
加したものである。
【0059】すなわち、図12に示す装置と、図3に示
す装置とを比較すると、各系統の自動化運転を制御する
ために、系統毎にあるいはいくつかの系統毎にまとめて
設けられる系統制御計算機61を付加した点が異なって
おり、この系統制御計算機61は、例えばN個の系統制
御計算機611,612,……,61Nで構成されてい
る。
【0060】これら各系統制御計算機611,612,
……,61Nは、監視モジュール12、系統自動化モジ
ュール62の2つの機能モジュール、およびその系統制
御計算機611,612,……,61Nの制御対象とな
る系統に関する運転機能知識データ16の中の判定条件
ロジック16aを備え、図7に示すプラント自動化の制
御フローチャートの中で、ステップS1,S2の各系統
の運転機能の達成状況の評価および、ステップS5の機
器の自動化操作の部分を受け持つようになっている。
【0061】また、これら各系統制御計算機611,6
12,……,61Nは、自動化運転の対象であるプラン
ト21に設置した計装系21aにより計測されるプラン
トおよび系統の状態量に基づき、監視モジュール12で
判定条件ロジック16aの評価を行ない、その対象系統
の運転機能の達成状況をプラント自動化計算機24に通
知するようになっており、一方、プラント自動化計算機
24により計算されたプラント自動化操作指令、代替操
作指令、および縮退操作指令は、操作対象系統を制御す
る各系統制御計算機611,612,……,61Nに通
知され、系統自動化モジュール62から、実際の系統機
器のアクチュエータ21bに操作指令が与えられるよう
になっている。
【0062】このように、本実施例によっても、前記第
1実施例と同様の効果が期待できる。
【0063】図13は、本発明の第3実施例を示すもの
で、前記第2実施例におけるプラント自動化計算機24
の機能を、各系統制御計算機611,612,……,6
1Nにより、系統毎に分散して実現するようにしたもの
である。
【0064】すなわち、図13に示す装置を、図12に
示す装置とを比較すると、プラント自動化計算機24が
なく、このプラント自動化計算機24で実現される機能
は、各系統の自動化運転を制御するために、系統毎にあ
るいはいくつかの系統毎にまとめて設けられる系統制御
計算機61により、系統毎に分散して実現する構成にな
っている。
【0065】この系統制御計算機61は、例えばN個の
系統制御計算機611,612,……,61Nで構成さ
れており、これら各系統制御計算機611,612,…
…,61Nは、図7に示すプラント自動化の制御フロー
チャートを、系統単位で実現するようになっている。ま
た、代替操作指令、縮退操作指令、およびプラント運転
制限指令において、他の系統への操作要求がある場合に
は、対応する系統を制御している系統制御計算機61
1,612,……,61Nに操作要求を出力するように
なっている。
【0066】このように、本実施例によっても、前記第
1実施例と同様の効果が期待できる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
プラントの自動運転において、プラントを構成する系統
に不具合が生じた場合でも、系統機能の代替手段および
縮退手段に関する知識に基づき、対応操作が自動化さ
れ、不具合発生時の運転員の負担を軽減することができ
る。また、不具合発生時においても、運転制限に関する
知識に基づき、プラント運転を安全な範囲に制限しなが
ら、プラントの自動化運転を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るプラント自動化装置
を示す全体構成図。
【図2】図1の装置の構成を示す機能ブロック図。
【図3】図1の装置のハードウェア構成を示すブロック
図。
【図4】プラントデータベースの一例を示す説明図。
【図5】機器操作列の一例を示す説明図。
【図6】制限条件定義データの一例を示す説明図。
【図7】自動化制御モジュールによる制御を示すフロー
チャート。
【図8】監視モジュールによる制御を示すフローチャー
ト。
【図9】対応操作モジュールによる制御を示すフローチ
ャート。
【図10】運転制限モジュールによる制御を示すフロー
チャート。
【図11】自動化モジュールによる制御を示すフローチ
ャート。
【図12】本発明の第2実施例を示す図3相当図。
【図13】本発明の第3実施例を示す図3相当図。
【図14】論理データの簡単な例を示す説明図。
【符号の説明】
1 自動化ロジック記憶手段 2 判定条件ロジック記憶手段 3 代替手段定義データ記憶手段 4 縮退手段定義データ記憶手段 5 制限条件定義データ記憶手段 6 プラント状態入力手段 7 監視手段 8 自動化手段 9 対応操作実行手段 10 運転制限手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラントの標準的な運転手順を定義する自
    動化ロジックが記憶される自動化ロジック記憶手段と;
    運転機能が満足されているか否かを確認するための判定
    条件ロジックが記憶される判定条件ロジック記憶手段
    と;運転機能が満たされていない場合に、その運転機能
    に与えられた目的を達成するための別の手段を規定する
    代替手段定義データが記憶される代替手段定義データ記
    憶手段と;運転機能が満たされていない場合に、その系
    統に与えられた目的を縮小し系統の健全性を確保するた
    めの手段を規定する縮退手段定義データが記憶される縮
    退手段定義データ記憶手段と;運転機能が満たされてい
    ない場合に、プラントの健全性を確保しながらプラント
    運転を継続するために課せられる運転制約条件を規定す
    る制限条件定義データが記憶される制限条件定義データ
    記憶手段と;現在のプラント状態を入力するプラント状
    態入力手段と;判定条件ロジックと現在のプラント状態
    とに基づき運転機能の達成状況を評価し、各系統の運転
    機能が満足されているか否かを判別する監視手段と;各
    系統の運転機能が満足されている場合に、自動化ロジッ
    クと現在のプラント状態とを比較評価し、操作すべき機
    器の自動操作指令または操作ガイドを出力する自動化手
    段と;運転機能が満足されていない系統がある場合に、
    その運転機能の代替手段定義データを評価し、代替手段
    定義データが存在し、かつ代替手段が現在のプラント状
    態において実行可能であると判断した場合には、代替手
    段として定義されている運転操作に関して機器の自動操
    作指令または操作ガイドを出力し、一方、代替手段定義
    データが存在しないか、代替手段が現在のプラント状態
    において実行できないと判断した場合には、縮退手段定
    義データを評価し、縮退手段定義データが存在し、かつ
    縮退手段が現在のプラント状態において実行可能である
    と判断した場合には、縮退手段として定義されている運
    転操作に関して機器の自動操作指令または操作ガイドを
    出力する対応操作実行手段と;運転機能が満足されてい
    ない系統がある場合に、制限条件定義データを評価し、
    制限条件定義データが存在する場合には、前記自動化手
    段によるプラントの自動化運転範囲を制限する運転制限
    手段と;を具備することを特徴とするプラント自動化装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014206947A (ja) * 2013-04-16 2014-10-30 株式会社東芝 苛酷事故時支援監視装置、苛酷事故時支援監視方法および苛酷事故時支援監視システムならびにプラント監視システム
JP2015176219A (ja) * 2014-03-13 2015-10-05 株式会社東芝 縮退運転支援装置、及び縮退運転支援方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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