JPH05142067A - 集中応力分布測定方法 - Google Patents

集中応力分布測定方法

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JPH05142067A
JPH05142067A JP4398392A JP4398392A JPH05142067A JP H05142067 A JPH05142067 A JP H05142067A JP 4398392 A JP4398392 A JP 4398392A JP 4398392 A JP4398392 A JP 4398392A JP H05142067 A JPH05142067 A JP H05142067A
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JP4398392A
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Shunichiro Tanaka
俊一郎 田中
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Toshiba Corp
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/38Concrete; Lime; Mortar; Gypsum; Bricks; Ceramics; Glass
    • G01N33/388Ceramics

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  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 セラミックス等の脆性材料の信頼性評価や品
質保証を確実に行うことを可能にするために、脆性材料
の破壊起点となりうる部位等に応力集中した状態におけ
る応力分布を、定量的にかつ比較的短時間で測定・評価
することを可能にする。 【構成】 測定試料2に、支持部材1とこれと直交する
ネジ材5等により構成した応力負荷治具を用いて、任意
の荷重を負荷する。この荷重の負荷により測定試料2に
応力集中部を生じさせる。荷重の負荷状態を維持しつ
つ、応力集中部周辺における応力分布を、微小X線法ま
たは超音波照射による表面弾性波速度変化を用いて、局
所応力値として測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス材料等に
おける応力集中部の応力分布を定量的に評価する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ファインセラミックス材料は、金属等の
従来材料にない各種特性を備えるため、構造・機能材料
として各種応用展開が行われている。特に、Si3 N 4
SiC、サイアロン等のSiを基本とするセラミックスは、
耐熱性や耐摩耗性等の特性に優れ、また軽量であるた
め、エンジン・機械部品等の高温部や摺動部といった部
位への適用が進められている。さらに、熱伝導率が銀な
みに高い AlNセラミックスは、従来からの基板材料であ
るAl2 O 3 を一部代替するところまできている。
【0003】しかし、セラミックス材料は、上述したよ
うな長所を有するにもかかわらず、引張応力に弱く破壊
が一気に進行する、いわゆる脆性という欠点を有するた
め、金属材料等と接合一体化して必要部位にのみ配した
り、形状設計により引張応力を与えない使用法等が一般
化している。
【0004】セラミックスの脆性は、その結合状態であ
る共有結合またはイオン結合性に由来するもので、クラ
ックは弾性変形領域において徐々に成長した(slow cra
ckgrowth(SCG))後、臨界応力拡大係数Kc を超えると
一気に伝藩して破壊に至る。こうした破壊形態は、比較
的低温領域で一般的なものであり、高温(例えばSi3 N
4 では1200℃以上)においては金属と類似の塑性変形も
起こりうる。しかし、脆性破壊はセラミックスに一般的
な属性であるため、破壊起点となりうる部位近傍におけ
る集中応力の絶対値と方向を定量的に把握し、材料強度
と比較することが重要である。ここに、応力集中し破壊
起点となりうる部位は、表面や内部のクラック端や介在
物界面といった欠陥部周辺だけでなく、構造上曲率半径
が小さい部位も可能性がある。
【0005】従来、応力集中部位を推定する方法として
は、有限要素法(FEM)や境界要素法(BEM)等の
数値解析手法が多用され、形状設計等に反映されて効果
をあげてきた。しかし、解析結果の検証や実物における
品質保証の立場からは、外部応力を負荷した状態で、実
際の応力分布を定量的に評価することが現実的かつ実用
的な方法である。応力特に表面応力を測定する方法に
は、歪みゲ−ジ法、IF(Indentation Fracture) 法等
の破壊的手法の他、X線を用いた sin2 ψ法という非破
壊手法が知られている。しかし、従来のX線を用いた手
法は、測定領域が2mm2 程度にしか限定できず、破壊起
点近傍のような局所に適用することはできなかった。
【0006】そこで、局所応力を非破壊的に測定する手
法として、 5kW以上の高出力X線の照射面積をコリメ−
タにより限定した微小X線法(特開平1-276052号公報、
日本金属学会会報 29(1990)924等参照)が開発されてい
る。上記微小X線法を用いた残留応力測定は、X線照射
面積を0.02mm2 程度と従来の 1/100程度まで縮小できる
ため、数値解析法による計算結果を検証しうる実用的な
手法といえる。しかし、微小X線法では、試料を傾斜さ
せてψ角度を変化させる必要があるため、比較的小さい
セラミックス−金属接合体の界面近傍に接合後の冷却過
程で発生する残留応力等、引張・圧縮応力が複雑に残留
している部位の応力分布測定にしか用いられていない。
【0007】このように、現状における微小X線法は、
応力測定評価対象がセラミックス接合体の接合界面近傍
における残留応力等に限定されており、脆性材料の破壊
起点となりうる部位近傍に応力集中している部分の特定
等を定量的に評価することは行われておらず、かつ微小
X線法は sin2 ψ法を用いる基本的原理から、適用材料
が微細径の多結晶に限られ、非晶質や単結晶には適用で
きない。
【0008】一方、セラミックス等の脆性材料の破壊
(脆性破壊)に対する抵抗性の評価や材料の寿命予測等
を行う上で、応力下でのクラックの挙動(開始、進展、
破壊等)を、このクラック挙動に伴う応力分布を定量的
に評価しつつ観察することが重要である。このような応
力下でのクラックの挙動観察は、光学顕微鏡、走査型電
子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)等を
用いて行われている。例えば、光学顕微鏡によれば、透
光性材料であればクラックの進展等を直接観察すること
ができる。また、走査型電子顕微鏡は、 4点曲げ試験等
と併用することにより、負荷応力を定量的に評価しつ
つ、クラックの進展等を観察することができる。さら
に、透過型電子顕微鏡では、薄片状の試料を用いること
によって、クラックの進展と共に、転位の挙動や結晶学
的情報等も得ることができる。
【0009】しかし、上述したようなクラックの進展観
察方法は、それぞれ以下に示すような問題を有してい
る。すなわち、光学顕微鏡においては、光学的に不透明
なセラミックスの場合にはクラックの進展等を直接観察
することができないと共に、クラック周辺の応力分布を
定量的に評価することはできない。また、走査型電子顕
微鏡では、内表面におけるクラックの進展を観察するこ
とができないと共に、印加応力自体は定量的に評価でき
るものの、進展クラック先端や周辺の応力分布を直接的
に求めることはできないという。さらに、透過型電子顕
微鏡は、あくまでも薄片試料により観察を行うため、バ
ルク材とは特性が異なる可能性がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、セラ
ミックス等の脆性材料は応力感受性が高く、応力集中部
位で材料強度を超えた場合に亀裂は一気に進展する等、
構造・電子材料としての信頼性が不足している。このよ
うなことから、脆性材料の信頼性評価や品質保証を行う
上で、脆性材料の破壊起点となりうる部位近傍における
集中応力を定量的に評価する必要があるが、現状の方法
ではそのような応力測定に対する対応がなされておら
ず、また測定対象物も限られている。そこで、非晶質や
単結晶を含む種々の脆性材料の破壊起点となりうる部
位、例えば表面や内部のクラック端や介在物界面といっ
た欠陥部周辺だけでなく、構造上曲率半径が小さい部位
の近傍等における応力集中部の応力分布を非破壊で定量
的に、しかもその絶対値だけでなく方向と種類(モー
ド)までも迅速に評価することが可能な測定手法の開発
が強く望まれている。
【0011】また、クラックの挙動観察に関しては、応
力下で脆性材料中を進展するクラックの挙動を直接的
に、かつリアルタイムに観察することを可能にすると共
に、その際のクラック先端やその周辺等の応力集中する
部位における応力分布を定量的に評価することを可能に
することが強く望まれている。
【0012】本発明は、セラミックス等の脆性材料の信
頼性評価や品質保証、さらには寿命予測等を確実に行う
ことを可能にするためになされたもので、脆性材料の破
壊起点となりうる部位等に応力集中した状態における応
力分布を、定量的にかつ比較的短時間で測定・評価する
ことを可能にした集中応力分布測定方法を提供すること
を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の集中応力分布測
定方法は、測定試料に任意の荷重を負荷し、この荷重の
負荷により前記測定試料に応力集中部を生じさせ、前記
荷重の負荷状態を維持しつつ、前記応力集中部周辺にお
ける応力分布を、微小X線法または超音波照射による表
面弾性波速度変化を用いて、局所応力値として測定する
ことを特徴としている。
【0014】本発明の具体的な使用方法としては、脆性
材料等の測定試料に荷重を負荷し、この際に脆性材料の
破壊起点となりうる部位近傍に発生する集中応力の絶対
値と方向の分布を非破壊で測定・評価する方法と、測定
試料に荷重を負荷することによって、発生および進展す
るクラックの挙動を観察する同時に、クラック周辺にお
ける応力集中部の応力分布を定量的に測定する方法等が
挙げられる。
【0015】上記したいずれの方法においても、微小X
線法または超音波照射による表面弾性波速度変化(以
下、超音波顕微鏡法と記す)により、局所の応力値分布
を測定・評価することができるが、クラックの挙動に関
しては超音波顕微鏡法を用いることによって、クラック
挙動の直接的な観察と共にほぼリアルタイムで応力分布
を定量的に測定することが可能となるために有利であ
る。また、微小X線法によれば、局所応力の絶対値だけ
でなく、その方向を評価することも可能である。
【0016】また、測定試料については、多結晶体であ
れば微小X線法により直接的に定量測定が可能である。
測定試料が非晶質体や単結晶体の場合には、予め較正曲
線を作製しておくことにより、超音波顕微鏡法から応力
分布の定量測定ができる。ただし、微小X線法は sin2
ψ法を基本としているため、粗粒ではX線の照射領域を
単結晶とみなすことになるため、超音波顕微鏡法を適用
することが好ましい。微小X線法におけるX線の照射面
積は 0.2mm2 以下とすることが好ましく、また照射領域
中の結晶粒の数は1000個以上となるように設定すること
が好ましい。なお、測定試料は必ずしもセラミックス等
の脆性材料に限定されるものではなく、金属材料や有機
材料であってもよい。
【0017】
【作用】本発明の集中応力分布測定方法においては、測
定試料に任意の荷重を負荷した状態で局所における応力
値分布を、微小X線法や超音波顕微鏡法を用いることに
より定量的に求めることを可能としているため、上記荷
重負荷による応力集中部周辺の応力分布を実際に非破壊
で測定・評価することができる。すなわち、外部応力を
負荷した状態(in-situ) で、脆性材料の破壊起点となり
うる欠陥部周辺や曲率半径が小さい部位等に、実際に応
力集中した状態の応力分布を定量測定することができ
る。従って、外部応力の負荷によって、上記破壊起点と
なりうる部位近傍等に実際に応力集中する部分を、定量
的に特定することが可能となる。これにより、セラミッ
クス等の脆性材料の信頼性評価や品質保証、さらには数
値解析結果の検証等を非破壊で確実に行うことが可能と
なる。また、例えば超音波顕微鏡法を用いることによ
り、クラックの発生および進展状態の観察と同時に、ク
ラック発生時およびクラック進展時におけるクラック周
辺部(応力集中部)の応力分布を定量的に求めることが
可能となる。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。
【0019】まず、本発明の集中応力分布測定方法を荷
重負荷時における応力分布の測定に適用した例について
説明する。図1は、この実施例の応力分布測定に用いる
応力負荷治具の一例を示す図である。同図において、1
は測定試料2を上下方向から平行に挟持するよう支持す
る支持部材であり、上部支持部材1aには 4点曲げ用の
荷重点3、3が、また下部支持部材1aには 4点曲げ用
の支持点4、4が設けられている。
【0020】これら上部支持部材1aと下部支持部材1
aとは、これらと直交するように下部支持部材1aの下
側から、その両端部近傍に挿入設置された細目ピッチの
ネジ棒5と、このネジ棒5に上部支持部材1aの上側か
ら螺合された蝶ネジ6とにより連結されている。測定試
料2に対する外部応力は、蝶ネジ6をネジ棒5のネジピ
ッチを考慮しながら締め付けることにより、測定試料2
の弾性変形内の任意の荷重で負荷することができる。こ
の負荷荷重は、ネジ棒5のネジピッチと蝶ネジ6の回転
角から算出される変位量δmax から計算することができ
る。また、歪みゲ−ジを測定試料2に設置しておくこと
によっても、弾性変形内の負荷荷重を知ることができ
る。
【0021】測定試料2としては、セラミックス等の脆
性材料から金属材料や有機材料まで、種々の材料が適用
可能である。また、試料形状としては、例えば試験片形
状である棒状や板状の他、曲率の小さい応力集中部、例
えばスリット端部やT字部等を有する複雑形状が効果的
である。
【0022】上記した応力負荷治具は、微小X線法では
可動または静止ゴニオヘッドに装着して、また超音波顕
微鏡法では試料ステ−ジに固定して用いる。ここで、上
記応力負荷治具は、外部応力の負荷をネジ棒5と蝶ネジ
6との組合せにより簡素化しているため、治具自体の小
型、軽量化が図られている。よって、高出力のX線照射
が可能な可動型のゴニオヘッドに装着することができ、
したがって微小X線法で信頼性の高い応力分布測定を行
うことが可能となる。すなわち、微小X線法は試料を傾
斜させてψ角度を変化させる必要があるため、大型の治
具を用いた場合には静止型ゴニオヘッドしか適用するこ
とができなくなる。これにより、X線管側を移動させる
必要が生じるため、高出力X線が使用できなくなる。し
かし、低出力のX線を用いた場合、微小束X線では応力
測定に長時間かかるばかりでなく、測定値の信頼性も低
下してしまう。これに対して、高出力のX線照射が可能
な可動型のゴニオヘッドを用いることにより、迅速にか
つ高信頼性の下で応力分布測定を行うことが可能とな
る。
【0023】応力分布の測定は、上述した応力負荷治具
によって測定試料2に任意の荷重を負荷し、その状態で
測定試料2が多結晶体である場合には微小X線法を適用
して、また測定試料2が非晶質体や単結晶体である場合
には超音波顕微鏡法を適用して行う。応力の測定位置は
上記荷重負荷による応力集中部とし、局所の応力値とし
て求め得る他、方向と種類(モード)までも求めること
ができる。具体的な測定対象位置としては、脆性材料の
破壊起点となりうる部位、例えば表面や内部のクラック
端や介在物界面といった欠陥部周辺や、構造上曲率半径
が小さい部位等が挙げられる。
【0024】また、測定試料2の測定対象面が荷重負荷
面と直交する面(側面、図中S1 で示す)であれば、上
記応力負荷治具で直接的に測定することが可能である
が、測定試料2の応力負荷面で測定を行う場合には、例
えば図2に示すように、支持部材1a、1bのいずれか
に測定窓7を設ければよい。
【0025】応力分布の具体的な測定方法は、上述した
ように微小X線法または超音波顕微鏡法のいずれかであ
る。微小X線法は、セラミックス多結晶体に広く適用で
きる手法で、X線回折ビ−ムのψ角変化から応力の絶対
値を求める sin2 ψ法を基本とし、例えば直径 0.1mm以
下にコリメ−トした特性X線束を用いて局所応力の測定
を可能にした方法である。セラミックスの応力測定に用
いられる特性X線と回折ピ−クは、以下のような組合せ
が例示される。
【0026】例えば、測定試料がβ- Si3 N 4 焼結体の
場合には、V-Kα1 線による (411)面の回折ピ−ク(2θ
=152.67deg) 、 Cr-Kα1 線による (212)面の回折ピ−
ク(2θ=131.47deg) 、 Cu-Kα1 線による (323)面の回
折ピ−ク(2θ=141.45deg)等が、α- Al2 O 3 焼結体の
場合には、 Cr-Kα1 線による(1,0,10)面の回折ピ−ク
(2θ=135.03deg) 、 Cu-Kα1 線による (416)面の回折
ピ−ク(2θ=136.11deg)等が、 ZrO2 焼結体(Y-TZP) の
場合には、 Cr-Kα1 線による (133)面の回折ピ−ク(2
θ=152.09deg) 、 Cu-Kα1 線による (026)面の回折ピ
−ク(2θ=140.22deg)等が、 SiC焼結体(6H)の場合に
は、 Cr-Kα1 線による (116)面の回折ピ−ク(2θ=12
1.69deg) 、 Cu-Kα1 線による (306)面の回折ピ−ク
(2θ=134.09deg)等が、 AlN焼結体の場合には、 Cu-K
α1 線による (205)面の回折ピ−ク(2θ=148.26deg) 等
が好ましく用いられる。
【0027】また、多結晶体に対するX線の侵入深さ
は、その波長と材質とによって決定されるため、波長の
異なる 2種類以上のX線を用いて、個々にsin2 ψ法を
適用して応力を求めれば、同一箇所の測定深さが異なる
応力値が得られる。この手法により、応力集中部近傍に
おける深さ10μm 程度までの、深さ方向への応力勾配を
測定することも可能である。
【0028】超音波顕微鏡法は、応力印加状態にある測
定試料の表面弾性波速度が印加応力に応じて変化するこ
とを利用して、応力分布を定量的に測定する方法であ
る。すなわち、超音波顕微鏡を用いて測定試料に超音波
を照射し、この照射超音波により励起される表面弾性波
速度と垂直入射波との干渉結果であるV(Z)曲線を求
める。このV(Z)曲線から応力印加状態にある測定試
料の表面弾性波速度VSA W が求まる。
【0029】ここで、表面弾性波速度VSAW は、測定試
料に加わる引張応力が高くなるほど速くなる。つまり、
測定試料に引張応力が働いていれば、その部位の密度が
本来の値よりも小さくなり、この密度の減少に応じて音
速が増加する。そして、このような表面を超音波顕微鏡
を用いて測定した場合、表面弾性波は速くなる。つま
り、無応力時の表面弾性波速度VSAW (0 )との差ΔV
SAW =VSAW −VSAW (0)、すなわち速度変化量が大き
くなる。
【0030】上記したように、表面弾性波速度VSAW
測定試料に生じている応力とは、良好な相関を示すた
め、予め表面弾性波速度VSAW(またはその変化量ΔV
SAW )と、微小X線法等で測定した応力値σとの較正曲
線を作成しておくことによって、表面弾性波速度VSAW
(またはその変化量ΔVSAW )から応力値σを定量的に
求めることができる。なお、表面弾性波速度は物質固有
の値で、例えば窒化ケイ素で約5500m/sec である。
【0031】超音波顕微鏡によると、表面フォーカス時
に最小直径 2.6μm 程度まで測定領域を限定することが
できるため、局所の応力値の測定が可能となる。
【0032】そして、上述した応力負荷治具により測定
試料2に弾性変形内の任意の荷重を負荷した状態で、微
小X線法または超音波顕微鏡法を適用することにより、
上記荷重負荷により発生する応力集中部周辺の応力分布
を、応力の種類(モード)と共に局所応力値として求め
ることができる。これにより、例えば荷重負荷により実
際に応力集中する部位の特定ができる等、セラミックス
等の脆性材料の信頼性評価や品質保証、さらには数値解
析結果の検証等を確実に行うことが可能となる。具体的
な測定対象位置としては、脆性材料の破壊起点となりう
る部位、例えば表面や内部のクラック端や介在物界面と
いった欠陥部周辺や、構造上曲率半径が小さい部位等が
挙げられる。
【0033】次に、上記実施例による荷重負荷時の応力
分布測定の具体例について述べる。 実施例1 常圧焼結窒化ケイ素(Si3 N 4 )からなる幅 4mm×厚さ
3mm×長さ40mmの JIS準拠曲げ試験片形状の測定試料2
に対して、図3に示すように、荷重負荷面(図中、S2
で示す)の中央に幅 0.1mm、深さ 1mmのスリット8を入
れ、応力集中部となり得る部分を人工的に形成した。ス
リット8の先端形状は、 2種類の曲率をもつ円からな
り、小さい方の曲率半径は20μm とした。この測定試料
2を図1に示した応力負荷治具の 2本の支持部材1a、
1bの間に、S2 面が上部支持部材1aと接するように
挿入し、蝶ネジ6にて締め付けて、 4点から測定試料2
に荷重を負荷した。
【0034】測定試料2に対する負荷応力は、ネジ棒5
のネジピッチと回転角から、変位δmax が60μm であっ
たため、これから 31MPaと算出された。このような応力
負荷状態にある測定試料2の側面(S1 面)のスリット
先端部周辺における応力分布を、直径 0.1mmにコリメ−
トした Cu-Kα線を用いて測定(in-situ測定)した。測
定に用いた格子面は、β- Si3 N 4 の(323)面であり、
並傾法により応力を測定した。X線出力は 8kWである。
【0035】上記による応力分布の測定結果を図4およ
び図5に示す。図4は、スリット8の端部からスリット
中央線上におけるS1 面の応力分布をスリット形成方向
に測定した結果を示している。図中、σx はスリット形
成方向(x方向)の応力を、σy はスリットと直交する
方向(y方向)の応力を示している。測定応力はスリッ
ト端で大きな引張応力になり、端から離れるに従って単
調に減少して約 2mmで零となり、末端で圧縮応力に変化
する様子が明確である。スリット端から50μmの位置で
の応力集中係数は約10である。図5は、スリット8から
50μm 離れたスリット8と直交する直線上の応力分布で
あり、曲率半径が最小の部位で最大300MPaに及ぶ引張応
力が集中していることが分かった。応力集中係数は最大
13である。この値は有限要素法による推定値に一致す
る。なお、スリット中心から10mmの部位で応力は零とな
った。
【0036】実施例2 実施例1の窒化ケイ素試料に、同様の治具で同一レベル
の応力を負荷した状態で、S1 面におけるスリット端周
辺の表面弾性波速度変化△VSAW を超音波顕微鏡(オリ
ンパス UH3、商品名)で測定した。応力零である試料端
での表面弾性波速度VSAW は 5564m/secであり、この値
からの速度変化分をスリット端からスリットの形成方向
に測定した。同時に実施例1で測定した微小X線法によ
る 3方向の平均応力値を求め、△VSAW 値と比較した。
それらの結果を図6に示す。
【0037】平均応力値は、スリット端から離れるに従
って150MPaの引張応力から単調減少する傾向にあり、圧
縮応力に転ずる。一方、△VSAW の変化は、スリット端
から約 0.2mmの部位まで増加傾向にあり、それ以上離れ
ると減少傾向を示している。△VSAW の見かけ上の最大
値は 22m/secである。ここで、スリット端から約 0.2mm
の部位までの増加傾向は、自由端における表面弾性波の
干渉効果により生ずる虚像であることが判明しており、
応力と対応できるのはスリット端からそれ以上離れた部
位である。従って、測定平均応力値と△VSAW は、減少
変化の傾向がよく一致していることが図6から分かる。
【0038】また、両者の相関を検討した結果を図7に
示す。実線はSi3N 4 /鉄鋼接合体界面近傍において測
定した残留応力分布から求めた△VSAW との相関曲線で
ある。図6から求められた関係をプロット(図中、□で
示す)すると、実線とよく一致する。相関係数は3.8MPa
/m/secと求められ、残留応力における相関が負荷応力で
もSi3 N 4 固有の値として確認できた。
【0039】実施例3 溶融石英ガラスに実施例1、2と同様のスリットを設け
て人工欠陥とした測定試料に対して、図1に示した応力
負荷治具により3MPaの負荷をかけた。溶融石英ガラスは
非結晶質であるため、X線法による応力測定はできない
ため、超音波顕微鏡により表面弾性波速度の分布を測定
した。
【0040】その結果、試料側面において、スリット軸
上スリット端から 0.2mm離れた部位では、表面弾性波速
度が 3355m/secであったのに対し、モ−メントがかから
ない試料の左端においては 3330m/secという値が得られ
た。また、窓付きの負荷治具を用いて、スリットのない
JIS曲げ試験片の引張応力最大面での表面弾性波速度を
測定したところ、表面弾性波速度は 3343m/secと測定さ
れた。いずれも引張応力が存在している部位において
は、無応力部よりは表面弾性波速度が高くなっているこ
とが非結晶質においても確認された。そして、溶融石英
ガラスにおける表面弾性波速度と応力との相関係数を求
めることにより、応力値を定量的に求めることができ
る。
【0041】次に、本発明の集中応力分布測定方法を、
クラック挙動の観察と共にその先端周辺における応力分
布の測定に適用した例について説明する。図8および図
9は、この実施例で用いた亀裂観察装置の概略構成を示
す図である。この亀裂観察装置は、測定試料11を保持
すると共に、この測定試料11に応力を印加してクラッ
クを発生、進展させ得る機構12を有する試料ステージ
13と、測定試料のクラック近傍部に超音波を照射する
手段14と、照射超音波により励起される表面弾性波速
度と垂直入射波との干渉結果であるV(Z)曲線から応
力印加状態にある測定試料11の表面弾性波速度を求
め、この表面弾性波速度からクラック近傍部における応
力分布を求める手段15と、クラック近傍部における応
力分布を該クラックの発生、進展状態と共に表示する手
段16とから主として構成されている。
【0042】試料ステージ13は、図示しない駆動機構
によってx−y−z方向に対して自在に移動可能とされ
ており、この試料ステージ13上にクラック進展機構1
2が設けられている。このクラック進展機構12は、測
定試料11を保持しつつ所定の応力を印加する枠体17
と、この枠体17に荷重を加える駆動部18とから構成
されている。
【0043】上記枠体17は、試料ステージ13上に固
定された第1の枠部材17aと、測定試料11に応力を
印加するよう移動可能な第2の枠部材17bとを有して
いる。第1の枠部材17aおよび第2の枠部材17bに
は、それぞれ測定試料11に引張モ―ドによるクラック
(11a)を導入するための支持点19と荷重点20と
がそれぞれ取り付けられている。
【0044】また、第2の枠部材17bは、モータ21
とギヤーボックス22とにより構成された駆動部18に
よって、図中矢印A方向に移動するよう構成されてい
る。この第2の枠部材17bの移動により、測定試料1
1には荷重が負荷され、支持点19と荷重点20との位
置に応じて引張モ―ドによるクラック11aが発生、進
展する。なお、第1の枠部材17aに取り付けられた支
持点19の間隔より、第2の枠部材17bに取り付けら
れた荷重点20の間隔が小さくなるように設定されてい
る。
【0045】なお、上記したクラック進展機構12とし
ては、例えば図10や図11に示すような機構を用いる
ことも可能である。図10に示すクラック進展機構12
は、間隔が変動するような三角形状の一対の突起11b
を予め設けた測定試料11を用い、これら三角形状の突
起11b間に、切頭円錐形状の押圧部材23を押し込む
ことによって、引張モードによるクラック11aを測定
試料11に発生、進展させるよう構成されている。ま
た、図11に示すクラック進展機構12は、一対の突起
11cを設けた測定試料11を用い、これら突起11c
間に、例えばモータ駆動によって徐々に間隔が広がる一
対の開口部材24を挿入することによって、引張モード
によるクラック11aを測定試料11に発生、進展させ
るよう構成されている。
【0046】上記クラック進展機構12に保持された測
定試料11上には、超音波照射手段14として、水等の
カップラー25を介してRF発信器26に接続された音
響レンズ27、例えばポイントフォーカスレンズが配置
される。測定試料11には、RF発信器26を動作させ
ることによって、音響レンズ27から超音波が照射され
る。この超音波の照射は、x−y−z方向に試料ステー
ジ13を走査させながら行う。
【0047】測定試料11の超音波照射域における鏡面
反射波と励起される表面弾性波、および内部の励起波に
よって生じる干渉波は、サーキュレータ28を通って信
号変換され、制御部29へと送られる。この制御部29
と変換部30とを有する応力分布算出手段15により、
照射励起域からの干渉波強度の周期的変化はV(Z)曲
線として求められる。このV(Z)曲線は変換部30に
おいて、例えばFFT(fast Fourier transformation)
処理され、照射域内の表面弾性波速度VSAW として、各
走査位置に対して求められる。
【0048】そして、発生および進展するクラック11
a周辺の表面弾性波速度VSAW の分布をSAM像や擬似
カラー化した3Zモード像によって可視化し、例えば図
12に示すように、このカラー分布に置き換えられた表
面弾性波速度VSAW の分布、すなわち定量化された応力
分布をクラック11aの進展状態と共に画像化する。こ
れが表示部16にてほぼリアルタイムに表示される。
【0049】上記した亀裂観察装置においては、超音波
顕微鏡を用いているため、測定試料中を進展するクラッ
クの挙動が直接的に観察することができる。また、前述
したように、超音波顕微鏡法により表面弾性波速度の分
布から定量的に応力分布を求めることができる。よっ
て、クラックの進展状態の観察と同時に、クラック発生
時およびクラック進展時における応力集中部の応力分布
を定量的にかつリアルタイムに観察することができる。
【0050】次に、上記構成を有する亀裂進展装置を用
いた具体例について述べる。
【0051】実施例4 予めプレクラック11dを導入したSi3 N 4 焼結体を測
定試料11として用いて、上記亀裂進展装置によりクラ
ック11aの発生、進展およびその際の応力分布状態を
観察した。その結果、プレクラック11d先端の応力が
約400MPaを超えたところで、クラック11aが発生、進
展する状態を明瞭に観察することができた。また、クラ
ック11aの発生以前の状態は、図12に示したよう
に、プレクラック11dの先端から周辺方向に向かっ
て、応力分布が形成されていることが明瞭に観察され
た。なお、図12におけるX領域は、表面弾性波速度V
SAW が4500m/sec の領域を、またY領域は表面弾性波速
度VSAW が4450m/sec の領域を、Z領域は表面弾性波速
度VSAW が4400m/sec の領域をそれぞれ示している。
【0052】なお、上記クラック進展機構12は、前述
した微小X線法による応力測定や、組織変化の観察に用
いる in-situ治具としても用いることができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の集中応力
分布測定方法によれば、脆性材料等に外部応力を負荷し
た状態で、欠陥部周辺や構造上曲率半径が小さい部位等
の局所における集中応力分布を定量的に、かつ迅速に再
現性よく測定・評価することが可能になる。よって、セ
ラミックス構造部品・電子部品等の実形状体に対して、
応力の観点から品質保証を行うことや有限要素法等の数
値解析結果の検証等が可能となる。また、クラック挙動
の観察と共に、その周辺部の応力分布を定量的に求める
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で用いた応力負荷治具の構成
を示す図である。
【図2】図1に示す応力負荷治具の構成部品の変形例を
示す図である。
【図3】本発明の一実施例で用いたスリットを有する測
定試料を示す図である。
【図4】本発明の一実施例における窒化ケイ素試料のス
リット方向の応力分布測定結果を示すグラフである。
【図5】本発明の一実施例における窒化ケイ素試料のス
リットと垂直方向の応力分布測定結果を示すグラフであ
る。
【図6】本発明の他の実施例における窒化ケイ素試料の
スリット方向の表面弾性波速度変化の分布および応力分
布の測定結果を示すグラフである。
【図7】本発明の実施例による集中応力分布測定から得
られた応力値と表面弾性波速度変化との相関曲線を示す
グラフである。
【図8】本発明のさらに他の実施例で用いた亀裂観察装
置の概略構成を一部断面で示す図である。
【図9】図8に示す亀裂観察装置の要部を示す平面図で
ある。
【図10】図8に示す亀裂観察装置におけるクラック進
展機構の変形例を示す図である。
【図11】図8に示す亀裂観察装置におけるクラック進
展機構の他の変形例を示す図である。
【図12】図8に示す亀裂観察装置による観察状態を模
式的に示す図である。
【符号の説明】
1a……上部支持部材 1b……上部支持部材 2……測定試料 3……荷重点 4……支持点 5……ネジ棒 6……蝶ネジ 8……応力集中用スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G01N 3/00 Z 7005−2J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定試料に任意の荷重を負荷し、この荷
    重の負荷により前記測定試料に応力集中部を生じさせ、
    前記荷重の負荷状態を維持しつつ、前記応力集中部周辺
    における応力分布を、微小X線法または超音波照射によ
    る表面弾性波速度変化を用いて、局所応力値として測定
    することを特徴とする集中応力分布測定方法。
JP4398392A 1991-09-25 1992-02-28 集中応力分布測定方法 Withdrawn JPH05142067A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-245534 1991-09-25
JP24553491 1991-09-25

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