JPH05140267A - 樹脂組成物、透明薄膜の形成法及び透明薄膜 - Google Patents

樹脂組成物、透明薄膜の形成法及び透明薄膜

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JPH05140267A
JPH05140267A JP30932891A JP30932891A JPH05140267A JP H05140267 A JPH05140267 A JP H05140267A JP 30932891 A JP30932891 A JP 30932891A JP 30932891 A JP30932891 A JP 30932891A JP H05140267 A JPH05140267 A JP H05140267A
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resin
thin film
epoxy resin
film
resin composition
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JP30932891A
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Koji Nakayama
幸治 中山
Nobuyuki Futamura
信之 二村
Shigeru Matsuyama
茂 松山
Akira Ishii
彰 石井
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Hitachi Ltd
Nippon Kayaku Co Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Japan Display Inc
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Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Nippon Kayaku Co Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 密着性の高い、着色樹脂膜上の保護膜或いは
平滑層の形成に有用な樹脂組成物、その硬化物である透
明薄膜及びその形成法を提供すること。 【構成】 エポキシ樹脂成分として特定の多官能エポキ
シ樹脂とノボラック型エポキシ樹脂を、硬化剤成分とし
て軟化点が100℃〜140℃の範囲のo−クレゾール
ノボラック樹脂を、及び有機溶媒として沸点180℃〜
200℃の有機溶媒と沸点140℃〜170℃の有機溶
媒を含む樹脂組成物、この樹脂組成物を着色樹脂膜等の
上に塗布し熱硬化せしめて透明薄膜を形成する方法、並
びにこのようにして得られる透明薄膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂組成物、透明薄膜の
形成法及び透明薄膜に関するものであり、特にガラス基
板等の表面に形成された着色樹脂膜上の保護膜或いは平
滑層の形成に有用なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス板等の表面に形成された着
色樹脂等の表面保護膜或いは平滑層を形成させる際、主
剤としてノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物又は
アミノシラン変性エポキシ樹脂を用いるものが多く、硬
化剤としてフェノール又はクレゾールのノボラック樹脂
が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、主剤に
ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物を用いると、
硬化して得られる表面保護膜等の平滑性が低く、これを
改善するためにアミノシリコン化合物をノボラック樹脂
のグリシジルエーテル化物に反応させることにより平滑
性を向上させる試みが行われているが、この場合、未反
応のアミノシリコン化合物が離型剤として作用するた
め、ガラス板或いは着色樹脂膜との密着力の低下は避け
られない。このため、平滑性が良くしかも密着性のよい
材料が要望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等はこれらの問
題点を解決すべく、アミノシリコン化合物を添加しなく
とも平滑性の良い材料を種々検討した結果、下記の式
(1)で示される多官能エポキシ樹脂とノボラック樹脂
のグリシジルエーテル化物をエポキシ樹脂成分とし、硬
化剤として軟化点が100℃〜140℃の範囲のo−ク
レゾールノボラック樹脂を、及び有機溶媒として沸点1
80℃〜200℃の有機溶媒と沸点140℃〜170℃
の有機溶媒を使用することにより、目的を達成できるこ
とがわかり、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、(1) エポキシ樹脂、硬化
剤及び有機溶媒を含むエポキシ樹脂組成物において、エ
ポキシ樹脂として式(1)
【0006】
【化2】
【0007】で示される多官能エポキシ樹脂とノボラッ
ク樹脂のグリシジルエーテル化物を重量比で0.5:
9.5〜9:1の割合で含み、硬化剤として軟化点が1
00℃〜140℃の範囲のo−クレゾールノボラック樹
脂を含み、有機溶媒として沸点180℃〜200℃の有
機溶媒と沸点140℃〜170℃の有機溶媒を重量比で
1:9〜9:1の割合で含む樹脂組成物,(2) 更に硬化
促進剤を含有する上記(1) に記載の樹脂組成物を用いて
薄膜を形成し、これを加熱して有機溶媒を除去後、熱硬
化することを特徴とする透明薄膜の形成法,(3) 薄膜を
着色樹脂膜上に形成する上記(2) に記載の透明薄膜の形
成法,(4) 上記 (2)又は(3) に記載の透明薄膜の形成法
により得られる透明薄膜,に関する。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。◇ ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物としては、特
に限定されず、例えばo−クレゾールノボラック樹脂等
のクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物
やフェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物
が挙げられ、これらは単独で用いても良いし、2種以上
混合して用いてもよい。
【0009】式(1)の多官能エポキシ樹脂とノボラッ
ク樹脂のグリシジルエーテル化物の使用割合は重量比で
0.5:9.5〜9:1であるが、好ましくは1:9〜
7:3である。
【0010】硬化剤はエポキシ樹脂成分全体のエポキシ
当量に対して0.4〜1.0当量倍使用するのが好まし
い。
【0011】沸点180℃〜200℃の有機溶媒として
は特に限定されず、例えば、ブチルセロソルブアセテー
ト、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−
メチル−3−メトキシブチルアセテート、ジエチレング
リコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル等が挙げられる。
【0012】沸点140℃〜170℃の有機溶媒として
は特に限定されず、例えば、エチルセロソルブアセテー
ト、イソプロピルセロソルブアセテート、3−メトキシ
ブチルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネー
ト等が挙げられる。
【0013】沸点180℃〜200℃の有機溶媒と沸点
140℃〜170℃の有機溶媒の使用割合は重量比1:
9〜9:1であるが、好ましくは2:8〜8:2であ
り、又、これらの有機溶媒は相互に溶解するものを選択
する。
【0014】有機溶媒は、樹脂組成物中で15〜90重
量%を占めるように用いるのが好ましく、特に20〜8
0重量%を占めるように用いるのが好ましい。
【0015】本発明の樹脂組成物は、上記の各成分を均
一に混合することにより得ることができる。
【0016】本発明の透明薄膜の形成法において用いる
硬化促進剤としては、種々のものが使用でき特に限定は
されず、例えば、1−シアノエチル−2−エチル−4−
メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール、2−イソプロピルイミダゾール、2−フェニルイ
ミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、
2−フェニル−4−メチルイミダゾール、トリフェニル
ホスフィン、ジアザビシクロウンデセン−7等を挙げる
ことができる。
【0017】硬化促進剤は、エポキシ樹脂の総重量に対
して0.2〜5.0重量%用いるのが好ましく、特に好
ましくは0.5〜3.0重量%である。
【0018】本発明の透明薄膜の形成法は、エポキシ樹
脂成分、硬化剤成分、有機溶媒、硬化促進剤等の種類、
濃度、或いは膜の厚さ等により広範に変わりうるが、エ
ポキシ樹脂、硬化剤及び硬化促進剤を有機溶媒に溶解し
た溶液をスピンコート、ロールコート等により着色樹脂
膜やガラス板等の塗布すべき基板に塗布して薄膜を形成
し、その後好ましくは70〜100℃にて20〜60分
プリベークし有機溶媒を除去後、更に、好ましくは14
0〜200℃にて1〜8時間ポストベークを行い、熱硬
化するのが好ましい。硬化温度は一定でなくてもよく、
例えば昇温させながら硬化を行ってもよい。溶媒除去及
び熱硬化は例えばオーブン又はホットプレート等を用い
て行なうことができる。
【0019】このようにして硬化すると、膜厚が好まし
くは0.1〜5.0μm、特に好ましくは0.2〜3.
0μmの密着性のよい平滑性に優れた透明薄膜が得られ
る。
【0020】本発明の透明薄膜及びその形成法は、下地
樹脂との密着性及びシール剤等に用いられるエポキシ樹
脂との密着性に優れており、特に液晶表示用カラーフィ
ルター等の着色樹脂膜の上に透明薄膜(着色樹脂膜の保
護膜)を形成させる場合或いは同カラーフィルターの平
滑層の形成に際し特に有用である。◇ そのほかにも、本発明の透明薄膜は、印刷物のオーバー
コート、木、金属、合成樹脂等のオーバーコートに使用
できる。◇ 本発明の透明薄膜は、平滑性、密着性に優れている。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例を示して具
体的に説明する。
【0022】実施例 1 エポキシ樹脂としての多官能エポキシ樹脂(2−[4−
(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4
−[1,1−ビス{4−(2,3−エポキシプロポキ
シ)フェニル}エチル]フェニル]プロパン)[式
(1)の化合物]345gとo−クレゾールノボラック
樹脂のグリシジルエーテル化物(日本化薬(株)製、E
OCN−1020、エポキシ当量200)805gと、
硬化剤としてのo−クレゾールノボラック樹脂(日本化
薬(株)製、OCN−130、フェノール当量117,
軟化点130℃)470gと、有機溶媒としてのイソプ
ロピルセロソルブアセテート2030gとブチルセロソルブ
アセテート1350gをフラスコに入れ、窒素ガス雰囲気下
室温で撹拌し溶解した。
【0023】その後、孔径0.1μmのメンブレンフィ
ルターにて濾過し異物を除去して均一な樹脂組成物溶液
を得た。溶液は濁りのない透明溶液であり、固形分3
2.4重量%、主剤(エポキシ樹脂成分)22.9重量
%、粘度は13.9cps (25℃)であった。
【0024】実施例 2 エポキシ樹脂としての多官能エポキシ樹脂(2−[4−
(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4
−[1,1−ビス{4−(2,3−エポキシプロポキ
シ)フェニル}エチル]フェニル]プロパン)345g
とo−クレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル
化物(日本化薬(株)製、EOCN−1020、エポキ
シ当量200)805gと、硬化剤としてのo−クレゾ
ールノボラック樹脂(日本化薬(株)製、OCN−13
0、フェノール当量117)470gと、有機溶媒とし
てのイソプロピルセロソルブアセテート1350gとブチル
セロソルブアセテート2030gをフラスコに入れ、窒素ガ
ス雰囲気下室温で撹拌し溶解した。
【0025】その後、孔径0.1μmのメンブレンフィ
ルターにて濾過し異物を除去して均一な樹脂組成物溶液
を得た。溶液は濁りのない透明溶液であり、固形分3
2.4重量%、主剤(エポキシ樹脂成分)22.9重量
%、粘度は15.3cps (25℃)であった。
【0026】実施例 3 エポキシ樹脂としての多官能エポキシ樹脂(2−[4−
(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4
−[1,1−ビス{4−(2,3−エポキシプロポキ
シ)フェニル}エチル]フェニル]プロパン)842g
とo−クレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル
化物(日本化薬(株)製、EOCN−1020、エポキ
シ当量200)339gと、硬化剤としてo−クレゾー
ルノボラック樹脂(日本化薬(株)製、OCN−13
0、フェノール当量117)470gと、有機溶媒とし
てのイソプロピルセロソルブアセテート2066gとブチル
セロソルブアセテート1378gをフラスコに入れ、窒素ガ
ス雰囲気下室温で撹拌し溶解した。
【0027】その後、孔径0.1μmのメンブレンフィ
ルターにて濾過し均一な樹脂組成物溶液を得た。溶液は
濁りのない透明溶液であり、固形分32.4重量%、主
剤(エポキシ樹脂成分)23.2重量%、粘度は14.
5 cps(25℃)であった。
【0028】実施例 4 o−クレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル化
物の代りにフェノールノボラック樹脂のグリシジルエー
テル化物(油化シェルエポキシ製、EP−154、エポ
キシ当量178)904gを用い、又、イソプロピルセ
ロソルブアセテートの代りにエチルセロソルブアセテー
ト2030gを、ブチルセロソルブアセテートの代りに
3−メチル−3−メトキシブチルアセテート1350g
を用い、その他は実施例1と同様にして均一な樹脂組成
物溶液を得た。溶液は濁りのない透明溶液であり、固形
分33.7重量%、主剤(エポキシ樹脂成分)24.5
重量%、粘度は15.2 cps(25℃)であった。
【0029】実施例 5 イソプロピルセロソルブアセテートの代りに3−メトキ
シブチルアセテート2030gを、ブチルセロソルブア
セテートの代りにジプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル1350gを用い、その他は実施例1と同様にし
て均一な樹脂組成物溶液を得た。溶液は濁りのない透明
溶液であり、固形分32.4重量%、主剤(エポキシ樹
脂成分)22.9重量%、粘度は14.3 cps(25
℃)であった。
【0030】実施例 6 実施例1で得られた溶液10gに硬化促進剤として1−
シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール
0.046gを加えて均一溶液とした。この溶液を5c
m角のガラス基板にスピンコート(1000 rpm×20
秒)により塗布し、80℃で1時間熱風乾燥して溶媒を
除去し、更に190℃で1時間熱処理して膜厚2.0μ
mの均一なレベリング性(平滑性)の良い硬化膜(透明
薄膜)が得られた。この膜の密着力(JIS 5400 によ
る評価)は充分なものであった。
【0031】実施例 7 実施例2で得られた溶液10gに硬化促進剤として1−
シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール
0.046gを加えて均一溶液とした。この溶液を5c
m角のガラス基板にスピンコート(1000 rpm×20
秒)により塗布し、80℃で1時間熱風乾燥して溶媒を
除去し、更に190℃で1時間熱処理して膜厚2.0μ
mの均一なレベリング性(平滑性)の良い硬化膜(透明
薄膜)が得られた。この膜の密着力(JIS 5400 によ
る評価)は充分なものであった。
【0032】実施例 8 実施例3で得られた溶液10gに硬化促進剤として1−
シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール
0.046gを加えて均一溶液とした。この溶液を5c
m角のガラス基板にスピンコート(1000 rpm×20
秒)により塗布し、80℃で1時間熱風乾燥して溶媒を
除去し、更に190℃で1時間熱処理して膜厚2.0μ
mの均一なレベリング性(平滑性)の良い硬化膜(透明
薄膜)が得られた。この膜の密着力(JIS 5400 によ
る評価)は充分なものであった。
【0033】実施例 9 実施例4で得られた溶液10gに硬化促進剤として1−
シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール
0.049gを加えて均一溶液とした。この溶液を5c
m角のガラス基板にスピンコート(1000 rpm×20
秒)により塗布し、80℃で1時間熱風乾燥して溶媒を
除去し、更に190℃で1時間熱処理して膜厚2.0μ
mの均一なレベリング性(平滑性)の良い硬化膜(透明
薄膜)が得られた。この膜の密着力(JIS 5400 によ
る評価)は充分なものであった。
【0034】実施例 10 実施例5で得られた溶液10gに硬化促進剤として1−
シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール
0.046gを加えて均一溶液とした。この溶液を5c
m角のガラス基板にスピンコート(1000 rpm×20
秒)により塗布し、80℃で1時間熱風乾燥して溶媒を
除去し、更に190℃で1時間熱処理して膜厚2.0μ
mの均一なレベリング性(平滑性)の良い硬化膜(透明
薄膜)が得られた。この膜の密着力(JIS 5400 によ
る評価)は充分なものであった。
【0035】実施例 11〜15 実施例6〜10においてガラス板の代わりに微細パター
ン化したカラーフィルター(ガラス板の表面に着色樹脂
膜が形成されたもの)を用いて実施例6〜10と同様に
して実験を行ったところ、いずれの場合も、レベリング
性のよい透明薄膜が得られた。又、この膜はいずれも剥
離テスト(JIS 5400 )に耐え、密着力は充分であっ
た。
【0036】比較例 1 エポキシ樹脂としてo−クレゾールノボラック樹脂のグ
リシジルエーテル化物(日本化薬(株)製、EOCN−
1020、エポキシ当量200)3g、硬化剤としてフ
ェノールノボラック樹脂(平均分子量710、フェノー
ル当量106)2gをエチルセロソルブアセテート10
gに溶解し、孔径0.1μmのメンブレンフィルターに
て濾過した溶液に硬化促進剤として1−シアノエチル−
2−エチル−4−メチルイミダゾール0.06gを加え
均一溶液とした。これを用いて実施例6と同様にして実
験を行い膜厚2.0μmの樹脂硬化膜を得たが、得られ
た膜のレベリング性は実施例6〜15で得られたいずれ
の膜と比較してもかなり劣っていた。
【0037】比較例 2 多官能エポキシ樹脂(2−[4−(2,3−エポキシプ
ロポキシ)フェニル]−2−[4−[1,1−ビス{4
−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル}エチル]
フェニル]プロパン)3.45gとo−クレゾールノボ
ラック樹脂のグリシジルエーテル化物(日本化薬(株)
製、EOCN−1020、エポキシ当量200)8.0
5gと硬化剤としてo−クレゾールノボラック樹脂(日
本化薬(株)製、OCN−130、フェノール当量11
7)4.7gをエチルセロソルブアセテート33.8g
に溶解し、孔径0.1μmのメンブレンフィルターにて
濾過し異物を除去して均一な樹脂組成物溶液を得た。こ
の溶液に1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール0.23gを加えて均一溶液とした。この溶
液を5cm角のガラス基板にスピンコート(1000 r
pm×20秒)により塗布し、80℃で1時間熱風乾燥し
て溶媒を除去し、更に190℃で1時間熱処理をして膜
厚2.0μmの樹脂硬化膜を得たが、得られた膜のレベ
リング性は実施例6〜15で得られたいずれの膜と比較
してもかなり劣っていた。
【0038】実施例16 図1は前述した本発明の透明薄膜を、カラーフィルタF
ILの保護膜PSV2に適用した、アクティブ・マトリ
クス液晶表示装置の主要部を示す断面図である。
【0039】アクティブ・マトリクス方式の液晶表示装
置は、マトリクス状に配列された複数の画素電極の各々
に対応して非線形素子(スイッチング素子)を設けたも
のである。各画素における液晶は理論的には常時駆動
(デューティ比 1.0)されているので、時分割駆動方式
を採用しているいわゆる単純マトリクス方式と比べてコ
ントラストが良く特にカラーでは欠かせない技術となり
つつある。
【0040】スイッチング素子として代表的なものとし
ては薄膜トランジスタ(TFT)がある。なお、TFT
を使用したアクティブ・マトリクス液晶表示装置は、例
えば、「冗長構成を採用した12.5型アクティブ・マトリ
クス方式カラー液晶ディスプレー」、日経エレクトロニ
クス、 193〜210 頁、1986年12月15日、日経マグロウヒ
ル社発行、で知られている。
【0041】図1に示すように、液晶層LCを基準に下
部透明ガラス基板SUB1側には薄膜トランジスタTF
T及び透明画素電極ITO1が形成され、上部透明ガラ
ス基板SUB2側には、カラーフィルタFIL、遮光用
ブラックマトリクスパターンBMが形成されている。下
部透明ガラス基板SUB1側は、例えば、1.1mm程度
の厚さで構成されている。
【0042】同図の中央部は一画素部分とその周辺の断
面を示しているが、左側は透明ガラス基板SUB1及び
SUB2の左側縁部分で、外部引出配線の存在する部分
の断面を示している。右側は、透明ガラス基板SUB1
及びSUB2の右側縁部分で、外部引出配線の存在しな
い部分の断面を示している。
【0043】同図の左側、右側の夫々に示すシール材S
Lは、液晶LCを封止するように構成されており、液晶
封入口(図示していない)を除く透明ガラス基板SUB
1及びSUB2の縁周囲全体に沿って形成されている。
シール材SLは、例えば、エポキシ樹脂で形成されてい
る。
【0044】前記上部透明ガラス基板SUB2側の共通
透明画素電極ITO2は、少なくとも一箇所において、
銀ペースト材SILによって、下部透明ガラス基板SU
B1側に形成された外部引出配線に接続されている。こ
の外部引出配線は、薄膜トランジスタのゲート電極G
T、ソース電極SD1、ドレイン電極SD2の夫々と同
一製造工程で形成される。
【0045】配向膜ORI1及びORI2、透明画素電
極ITO、共通透明画素電極ITO、保護膜PSV1及
びPSV2、絶縁膜GIの夫々の層は、シール材SLの
内側に形成される。偏光板POLは、下部透明ガラス基
板SUB1、上部透明ガラス基板SUB2のそれぞれの
外側の表面に形成されている。
【0046】液晶LCは、液晶分子の向きを設定する下
部配向膜ORI1及び上部配向膜ORI2の間に封入さ
れ、シール部SLによってシールされている。
【0047】下部配向膜ORI1は、下部透明ガラス基
板SUB1側の保護膜PSV1の上部に形成される。
【0048】上部透明ガラス基板SUB2の内側(液晶
側)の表面には、遮光膜BM、カラーフィルターFI
L、前述したカラーフィルターの保護膜PSV2、共通
透明画素電極(COM)ITO2及び上部配向膜ORI
2が順次積層して設けられている。FIL(R)及びF
IL(G)はそれぞれ赤及び緑色のカラーフィルター層
であり、勿論青色のカラーフィルター層FIL(B)も
使用しているが、この図では描かれていない。
【0049】カラーフィルタ層FILの保護膜PSV2
は、カラーフィルターの染料が液晶層LCに溶け込むの
を防ぐ。また、それはフィルタ層FILや遮光膜BMに
よってできる段差をならす(平坦化する)働きにより液
晶層LCの厚さのばらつきを小さくする等、画面全体に
亘る表示品質のばらつきやむらの低減に寄与する。
【0050】この液晶表示装置は、下部透明ガラス基板
SUB1側、上部透明ガラス基板SUB2側の夫々の層
を別々に形成し、その後、上下透明ガラス基板SUB1
及びSUB2を重ね合せ、両者間に液晶LCを封入する
ことによって組み立てられる。
【0051】
【発明の効果】本発明の透明薄膜は、レベリング性(平
滑性)が高く、かつ密着性に優れており、着色樹脂膜の
保護に有利であり、特にカラー液晶表示装置においてそ
の信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による透明薄膜を有する液晶表示装置の
主要部を示す断面図である。
【符号の説明】
SUB……透明ガラス基板、 GI………SiN絶縁膜、 GT………ゲート電極、 AS………i型非晶質シリコン層、 SD………ソース電極又はドレイン電極、 PSV……保護膜、 BM………遮光膜、 LC………液晶、 TFT……薄膜トランジスタ、 ITO……透明電極、 g,d……導電膜、 SiO……酸化シリコン層、 FIL……カラーフィルター層 (英文字の後の数字の添字は省略)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 63:00 (72)発明者 二村 信之 群馬県前橋市下川町55−1 (72)発明者 松山 茂 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所茂原工場内 (72)発明者 石井 彰 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤及び有機溶媒を含
    むエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂として式
    (1) 【化1】 で示される多官能エポキシ樹脂とノボラック樹脂のグリ
    シジルエーテル化物を重量比で0.5:9.5〜9:1
    の割合で含み、硬化剤として軟化点が100℃〜140
    ℃の範囲のo−クレゾールノボラック樹脂を含み、有機
    溶媒として沸点180℃〜200℃の有機溶媒と沸点1
    40℃〜170℃の有機溶媒を重量比で1:9〜9:1
    の割合で含む樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 更に硬化促進剤を含有する請求項1に記
    載の樹脂組成物を用いて薄膜を形成し、これを加熱して
    有機溶媒を除去後、熱硬化することを特徴とする透明薄
    膜の形成法。
  3. 【請求項3】 薄膜を着色樹脂膜上に形成する請求項2
    に記載の透明薄膜の形成法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3に記載の透明薄膜の形成
    法により得られる透明薄膜。
JP30932891A 1991-11-25 1991-11-25 樹脂組成物、透明薄膜の形成法及び透明薄膜 Pending JPH05140267A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6833895B2 (en) 2002-04-26 2004-12-21 Hitachi Displays, Ltd. Liquid crystal display device and fabrication method thereof
US7169833B2 (en) * 2003-03-28 2007-01-30 Shin-Estu Chemical Co., Ltd. Liquid epoxy resin composition and semiconductor device
TWI408500B (zh) * 2006-07-14 2013-09-11 Nippon Kayaku Kk 感光性樹脂組成物、其層合物、其硬化物及使用該組成物之圖型的形成方法(1)

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TWI408500B (zh) * 2006-07-14 2013-09-11 Nippon Kayaku Kk 感光性樹脂組成物、其層合物、其硬化物及使用該組成物之圖型的形成方法(1)

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