JPH05135998A - 油入コンデンサ - Google Patents

油入コンデンサ

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Publication number
JPH05135998A
JPH05135998A JP35261591A JP35261591A JPH05135998A JP H05135998 A JPH05135998 A JP H05135998A JP 35261591 A JP35261591 A JP 35261591A JP 35261591 A JP35261591 A JP 35261591A JP H05135998 A JPH05135998 A JP H05135998A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
oil
capacitor
metallized
polypropylene
Prior art date
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Pending
Application number
JP35261591A
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English (en)
Inventor
Sadayoshi Mukai
貞喜 向井
Masaru Kanba
勝 神庭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属化ポリプロピレンフィルムを誘電体層と
する油入コンデンサの特性を改善することを目的とす
る。 【構成】 ポリプロピレンとビニルシランとの共重合体
からなる粗面化2軸延伸フィルムを、電子線照射により
架橋化し、その架橋フィルムを金属化した金属化ポリプ
ロピレンフィルムを誘電体層とするコンデンサ素子に、
ベンジルトルエン系の絶縁油を含浸させる。これによっ
て部分放電開始電圧特性、静電容量の安定性並びに誘電
損失特性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油入コンデンサ特に金
属化フィルムを使用した油入コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】油入コンデンサにおいて、2軸延伸金属
化ポリプロピレンのフィルムを巻回してコンデンサ素子
を構成し、これに絶縁油を含浸して油入コンデンサを構
成することが考えられている。しかしこの種フィルム
は、例えば芳香族系絶縁油に対する溶解性が大きく、膨
潤し易い。このような膨潤が生ずると、金属部分がフィ
ルムより剥離するため、静電容量が低下してしまう恐れ
がある。
【0003】これを解決するために、この種フィルムを
電子線その他の活性線を照射して架橋する試みがなされ
たことがあるが、このような活性線を照射すると、架橋
より分解が律速となり、フィルムとして維持できなくな
ってしまい、コンデンサには供し得ないようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、金属化ポリ
プロピレンフィルムを誘電体層として使用するコンデン
サにおいて、静電容量の低下を生じないようにするとと
もに、部分放電開始電圧特性の改善を図ることを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリプロピレ
ンとビニルシランとの共重合体からなり電子線照射によ
り架橋化された粗面化2軸延伸フィルムを金属化した金
属化ポリプロピレンフィルムを誘電体層とするコンデン
サ素子に、ベンジルトルエン系の絶縁油を含浸してなる
ことを特徴とする。
【0006】
【作用】ポリプロピレンとビニルシランとの共重合体か
らなる粗面化2軸延伸フィルムは、電子線の照射により
架橋が可能となり、この架橋によって熱的に安定したフ
ィルムが得られるようになる。また蒸着金属との密着性
にも優れ、かつ含浸油として使用するベンジルトルエン
系の絶縁油に対して膨潤が少ないといった特性を呈す
る。
【0007】前記のように架橋したフィルム(架橋フィ
ルム)の熱特性、並びにベンジルトルエン系絶縁油(B
T)に対する膨潤性などの特性を示したのが表1であ
る。なお比較のため非架橋のフィルム(非架橋フィル
ム)についての各特性を合わせて示してある。また従来
含浸油として使用されているアルキルナフタレン(A
N)についての膨潤量も参考のために併示してある。こ
の表において膨潤量は100℃で24時間浸積して得た
ものである。
【0008】
【表1】
【0009】なおここに使用するポリプロピレンとして
は、アイソタクチックポリプロピレンを少なくとも95
重量%以上含有するものが好ましい。また同じく使用す
るベンジルトルエン系の絶縁油としては、ベンジルトル
エンを60重量%以上含んでいるものが好ましい。この
種のベンジルトルエン系絶縁油は低粘度であり、かつフ
ィルムに対する膨潤性が少ないからである。
【0010】
【実施例】実施例1 ポリプロピレンにビニルシランを
2モル%共重合させた共重合体を用いて粗面化2軸延伸
ポリプロピレンフィルムを得た。これを加速電圧200
kVで70KGyの電子線を照射して架橋した。このよ
うにして得たフィルムのゲル分率は95%、厚さは12
μmである。このフィルムにアルミニウムを通常の方法
により蒸着して金属化フィルムとした。
【0011】この金属フィルム2枚を巻回してコンデン
サ素子を構成し、これにベンジルトルエン65重量%、
ベンジルキシレン35重量%のベンジルトルエン系絶縁
油を含浸して油入コンデンサを得た。
【0012】実施例2 実施例1と同じ条件でコンデン
サ素子を構成し、これにベンジルトルエン62重量%、
ジフェニルエタン35重量%、その他3重量%のベンジ
ルトルエン系絶縁油を含浸して油入コンデンサを得た。
【0013】比較例1 市販の粗面化2軸延伸ポリプロ
ピレンフィルム(厚さ12μm)に前記実施例と同じア
ルミニウムを蒸着して金属化フィルムを得、その2枚を
巻回してコンデンサ素子を構成した。これにベンジルト
ルエン65重量%、ベンジルキシレン35重量%の絶縁
油を含浸して油入コンデンサを得た。
【0014】比較例2 比較例1と同じ条件でコンデン
サ素子を構成し、これにベンジルトルエン62重量%、
ジフェニルエタン35重量%、その他3重量%の絶縁油
を含浸して油入コンデンサを得た。
【0015】なお以上の各例におけるコンデンサ容量は
10μFである。また絶縁油中のその他には、水分除去
用としてトリレンジイソシアネート2重量%以上が含ま
れている。
【0016】以上の各例の油入コンデンサについての、
部分放電開始電圧(DIV)、静電容量低下時間及び誘
電損失増加比を測定した結果を示したのが表2及び表3
である。この測定は各油入コンデンサ10台を100℃
に保って、90V/μmの電圧を印加したときの所定時
間後の平均値である。
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】表2及び表3から明らかなように、実施例
1,2のものは、耐電圧に優れ、しかも静電容量及び誘
電損失の安定性に優れ、比較例のものよりも向上してい
ることが判明する。
【0020】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、金
属化した粗面化2軸延伸ポリプロピレンフィルムフィル
ムを使用する油入コンデンサにおいて、部分放電開始電
圧特性を向上させ、しかも静電容量の低下を防ぎ、誘電
損失の増加を少なくすることができ、長期にわたって安
定性を維持することができる効果を奏する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレンとビニルシランとの共重
    合体からなり電子線照射により架橋化された粗面化2軸
    延伸フィルムを金属化した金属化ポリプロピレンフィル
    ムを誘電体層とするコンデンサ素子に、ベンジルトルエ
    ン系の絶縁油を含浸してなる油入コンデンサ。
JP35261591A 1991-11-12 1991-11-12 油入コンデンサ Pending JPH05135998A (ja)

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JP35261591A JPH05135998A (ja) 1991-11-12 1991-11-12 油入コンデンサ

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JP35261591A JPH05135998A (ja) 1991-11-12 1991-11-12 油入コンデンサ

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JPH05135998A true JPH05135998A (ja) 1993-06-01

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