JPH05135206A - フアジイパターン認識装置 - Google Patents

フアジイパターン認識装置

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JPH05135206A
JPH05135206A JP3296039A JP29603991A JPH05135206A JP H05135206 A JPH05135206 A JP H05135206A JP 3296039 A JP3296039 A JP 3296039A JP 29603991 A JP29603991 A JP 29603991A JP H05135206 A JPH05135206 A JP H05135206A
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pattern
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recognition
fuzzy
recognizing
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JP3296039A
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Inventor
Masahito Tanaka
雅人 田中
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Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 手書き文字のような変形パターン専用の照合
用パターンを別途作成することなく、当該変形パターン
の認識の確信度を向上することができるファジィパター
ン認識装置を提供する。 【構成】 3次元メンバシップ発生装置6から発生した
ファジィ集合を示すメンバシップ関数を記憶装置5で組
み合わせることにより、活字体のような基本パターンを
認識するための照合用パターンを生成する。手書き文字
テンプレート変換アルゴリズム記憶部7では、この照合
用パターンを手書き文字認識のための照合用変形パター
ンに変換する。メインプロセッサ3は、画像読取装置1
からの読み取り画像を、活字体のための照合用パターン
又はこれから変換された手書き文字のための照合用変形
パターンと選択的に比較することにより、認識対象の評
価値である確信度を算出し、更に境界があいまいな他の
パターンと比較して最も確信度が高いパターンに分類
し、認識結果を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファジィ理論を利用し
て、例えば活字体に対する手書き文字のように基本パタ
ーンから変形されたパターンについても的確に認識する
機能を備えたファジィパターン認識装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のパターン認識装置は、一般に形状
が厳密に定められたパターンを認識するものであるが、
手書き文字のように一定の形状に限定されない曖昧なパ
ターンでも認識するための手段としてニューラルネット
ワークを用いる方法が知られている。これは、予め認識
対象のパターンについて学習をすることによりニューラ
ルネットワークを形成し、それによって入力パターンを
認識するものである。
【0003】しかし、このニューラルネットワークを用
いる方法は、学習という作業を必要とし、識別すべきパ
ターンの候補が増えるたびに再学習が必要である。ま
た、ニューラルネットがブラックボックスであって、認
識対象のパターン信号を取り込む入力装置の経年変化等
により、識別すべきパターンの候補の特徴に変化が認め
られた場合、それを装置の動作に反映することが難し
く、誤認識が発生することもある等の問題点がある。
【0004】これに対し、近年ファジィ理論を用いて曖
昧なパターンを認識する方法が提案されている。この方
法は、例えば「この部分の近傍に縦の線がある」のよう
に、パターンの特徴に関する知識を複数個持っていてそ
れらを一つ一つチェックすることを基本としている。し
かしながら、ファジィ理論による従来のパターン認識方
法では、ソフトウエアを含むシステム開発に際してパタ
ーンの特徴に関する知識を獲得する作業(ルール作成作
業)が必要であり、実際のパターン認識を行う際にパタ
ーンの特徴抽出アルゴリズムが必要となる。そのため、
多くのルールとファジィ集合のメンバシップ関数を必要
とし、処理が複雑になるという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本願の発明者
は、従来のファジィ理論によるパターン認識の問題点を
解決するものとして、予め設定したファジィ集合のメン
バシップ関数を組み合わせることにより、認識対象と照
合すべき基本的なパターンを用意しておき、これと認識
対象のパターンを比較することにより、当該パターンを
評価するための指標である確信度を算出するようにした
パターン認識方法を先に提案した(特願平2−2743
55号)。この方法によれば、任意の形状(例えば楕
円)の境界を有するファジィ領域を示すメンバシップ関
数を組み合わせることで、認識対象と照合されるパター
ンが形成されるので、学習のように手間のかかる作業に
要せずに効率よく文字や図形等のパターンを認識するこ
とができる。なお、この方法でメンバシップ関数を組み
合わせることによって形成される照合用のパターンを
「ファジィテンプレート」と呼ぶこととし、本明細書で
も、この「ファジイテンプレート」を用いる。
【0006】ところで、認識対象として文字を取り扱う
場合には、活字体が基本となるが、手書き文字を認識す
ることも必要である。しかしながら、手書き文字は個々
に活字体と異なる形状をとることが多いので、上記のパ
ターン認識方法で文字を的確に認識するためには、活字
体を対象とするファジィテンプレートだけでは不十分で
ある。すなわち、文字パターンの認識のために活字体用
のファジィテンプレートが既に用意されている場合で
も、手書き文字に対しては、それ専用のファジィテンプ
レートを別途作成することが必要となる。ところが、個
々の手書き文字に対してファジィテンプレートを作成す
ることは煩雑で手間ががかる一方、これを省略して活字
体用のファジィプレートによって手書き文字を認識する
ならば、確信度が全体的に低下し、場合によっては誤認
識が発生する恐れがある。
【0007】故に、本発明者は、手書き文字用のファジ
ィテンプレートを別途作成することなく、手書き文字の
認識の確信度を向上するため、活字体に対する手書き文
字の特徴を見出し、それに基づいて活字体用のファジィ
テンプレートを手書き文字用に変換することを着想し
た。すなわち、一般に、数字やアルファベットの手書き
文字は、図13に示すように活字体より右に傾く傾向が
あり、平仮名、片仮名、漢字の手書き文字は活字体より
右上がりの傾向があるので、これを利用することとし
た。
【0008】従って、本発明の目的は、活字体に対する
手書き文字のように基本パターンから変形されたパター
ンについて専用のファジィテンプレートを作成する必要
なく、そのような変形パターンの認識の確信度を向上す
ることができるファジィパターン認識装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ファジィ集合
を表わすメンバシップ関数に基づいてパターン認識を行
うパターン認識装置において、認識対象のパターンを入
力するパターン入力部と、前記メンバシップ関数を1以
上発生し、該メンバシップ関数を組み合わせることによ
り、前記パターン入力部から入力される認識対象の基本
パターンを認識するための照合用パターンを形成する照
合パターン形成手段と、前記照合パターン形成手段で形
成された照合用パターンを、前記基本パターンから変形
したパターンを認識するための照合用変形パターンに変
換する照合パターン変換手段と、前記基本パターンを認
識するときは前記パターン入力部から入力されたパター
ンを前記照合パターン形成手段で形成された照合用パタ
ーンと比較することにより認識の確信度を算出し、前記
基本形から変形したパターンを認識するときは前記照合
パターン変換手段で変換された照合用変形パターンと比
較することにより認識の確信度を算出する演算処理手段
とを備えたことを特徴とする。
【0010】本発明により文字を認識する場合、認識対
象の基本パターンは活字体、基本パターンから変形した
パターンは手書き文字とし、照合パターン変換手段は、
パターン入力部から手書き文字の数字又は欧文字が入力
される場合には、照合用パターンを右傾斜の照合用変形
パターンに変換することを特徴とする。また、パターン
入力部から手書き文字の仮名又は漢字が入力される場合
には、照合用パターンを右上がりの照合用変形パターン
に変換することを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明によれば、照合パターン形成手段におい
てファジィ集合を表わすメンバシップ関数を発生してそ
れを組み合わせることにより、認識対象の基本パターン
を認識するための照合用パターンが形成される。例え
ば、文字認識の場合、活字体の画像の2次元平面の座標
軸にファジィ集合に対する適合度を示す座標軸を加えた
3次元空間において、基本パターンである活字体の照合
用パターン(ファジィテンプレート)を形成する3次元
メンバシップ関数が設定される。そして、照合パターン
変換手段では、上記の照合用パターンを前記基本パター
ンから変形したパターンを認識するための照合用変形パ
ターンに変換する。例えば、手書き文字の数字や欧文字
を認識する場合には、上記のファジィテンプレートを右
傾斜の照合用変形パターンに変換し、手書き文字の平仮
名、片仮名又は漢字を認識する場合には、右上がりの照
合用変形パターンに変換することにより、手書き文字認
識用のファジィテンプレートを発生する。従って、手書
き文字を認識する場合、演算処理手段は、パターン入力
部から入力されたパターンを、照合用変形パターンすな
わち手書き文字認識用のファジィテンプレートと比較す
ることにより、認識の確信度を算出する。かくして、手
書き文字専用のファジィテンプレートを別途作成するこ
となく、手書き文字の認識の確信度を向上することがで
きる。
【0012】
【実施例】図1は、本発明に係るファジィパターン認識
装置の一実施例を示すブロック図である。この装置は、
文字を認識するように構成されたもので、以下の構成要
素から成る。
【0013】画像読取装置1は、活字体又は手書き文字
の画像を読み取るために、認識対象を照明する光源と、
画像の反射光により画像を読み取って電気信号に変換す
る光電変換器とを含む。或は、感圧式の手書き文字入力
装置を用いてもよい。
【0014】信号変換部2は、画像読取装置1により読
み取られた画像信号を、例えば「0」(=「白」)又は
「1」(=「黒」)の2値信号に変換し、また、読み取
り画像の大きさを補正するように構成されている。この
補正は、例えば文字が上下につぶれた形状である場合に
は、その形状を上下に引き延ばすことになる。
【0015】上記の画像読取装置1と信号変換部2と
で、認識対象のパターンを入力するためのパターン入力
部を構成する。
【0016】メインプロセッサ3は、信号変換部2によ
り2値化され且つ形状が補正された読み取り画像を認識
する。すなわち、入力されたパターンを後述のように照
合用パターン(ファジィテンプレート)と比較すること
により、認識の確信度を算出する演算処理手段を構成す
る。
【0017】記憶装置5は、活字体を認識するために基
準となるファジィテンプレートを記憶する。この記憶装
置5に記憶されたファジィテンプレートの形状は、コン
ピュータの端末装置として用いられるCRTとキーボー
ドのようなマンマシンインタフェース4を介して調整及
び変更可能である。
【0018】3次元メンバシップ発生装置6は、上記の
ファジィテンプレートを形成するために必要なメンバシ
ップ関数を発生する。
【0019】上記の3次元メンバシップ発生装置6と記
憶装置5とマンマシンインタフェース4とで照合パター
ン形成手段を構成している。
【0020】手書き文字テンプレート変換アルゴリズム
記憶部7は、記憶装置5から選択スイッチ8を介して送
られる活字体認識用のファジィテンプレートを手書き文
字認識用のテンプレートに変換するものであり、照合パ
ターン変換手段を構成している。
【0021】選択スイッチ8は、記憶装置5に記憶され
た活字体認識用のファジィテンプレートを手書き文字認
識用のファジィテンプレートに変換するためにアルゴリ
ズム記憶部7に送るか、又は活字体認識用のファジィテ
ンプレートをそのままメインプロセッサ3に送るかを、
手動或は自動的に選択するために設けられている。
【0022】従って、メインプロセッサ3は、信号変換
部2からの読み取り画像(入力パターン)を、記憶装置
5に記憶された活字体認識用のファジィテンプレート又
はアルゴリズム記憶部7で変換された手書き文字認識用
のテンプレートと選択的に比較することにより、認識対
象の評価値である確信度を算出する。更に、境界が曖昧
な他のパターンと比較して最も確信度が高いパターンに
分類し、認識結果を出力する。
【0023】このメインプロセッサ3による認識結果を
示すパターンは、信号変換部9により2値化信号からア
ナログ信号に変換され、CRT等の出力装置9により出
力される。
【0024】次に、実施例によるパターン認識の原理と
方法を説明する。
【0025】まず、1個以上の3次元メンバシップ関数
を組み合わせて、認識すべき基本パターンの活字体に対
応するファジィテンプレートを作成する。このために用
いられる3次元メンバシップ関数を、図2及び図3を参
照して説明する。
【0026】(A) メンバシップ関数の設定 例えば、x-y 直交座標及び適合度から成る3次元空間内
に、図2に示すような楕円形の等適合度線を有するメン
バシップ関数を考える。ここで図中の記号を以下のよう
に定義する。なお、簡単のため、原点を基準点(3次元
メンバシップ関数を最も簡単に記述するための中心点)
とする。
【0027】 F(x,y,Rx,Ry) =0 : 等適合度線の楕円形状を与える関数 tx = f(x) : x-tx面におけるつり鐘型メンバシッ
プ関数 ty = g(y) : y-ty面におけるつり鐘型メンバシッ
プ関数 Rx : 適合度1の楕円形の等適合度線のx
軸方向の半径 Ry : 適合度1の楕円形の等適合度線のy
軸方向の半径 ax : xについてのファジィ・エントロピ
ーに比例するパラメータ ay : yについてのファジィ・エントロピ
ーに比例するパラメータ rx : 任意の点(x,y) を含む等適合度線と
適合度1の等適合度線との、x-tx断面上での距離 ry : 任意の点(x,y) を含む等適合度線と
適合度1の等適合度線との、y-ty断面上での距離 t : 3次元メンバシップ関数によって与
えられる点(x,y) の適合度 説明の便宜上、適合度tをtx、tyに分けて記述するが、
t、tx、tyは事実上同一の座標軸である。
【0028】このとき、任意の点(x,y) を含む等適合度
線は次のようになる。
【0029】
【数1】
【0030】また、tx,tyについてのメンバシップ関数
【0031】
【数2】
【0032】
【数3】
【0033】と表わされる。ここで、複号の−はx,y
が正側の部分、+はx,yが負側の部分を表わす。
【0034】x-tx断面上およびy-ty断面上では、着目す
る等適合度線と基準点の距離は、それぞれ Rx+rx,Ry+r
になるので、
【0035】
【数4】
【0036】
【数5】
【0037】従って、これらより
【0038】
【数6】
【0039】このとき、第1項と第2項の分母の ( )内
が同じ形でないと、tについての陽関数には変形できな
い。そこで、
【0040】
【数7】min(Rx/ax,Ry/ay)=sk ・・・・(7) を求め、 0<s<sk の範囲から適当なsの値を選び、
【0041】
【数8】
【0042】となるdx,dyを求める。すなわち
【0043】
【数9】dx=Rx−axs ・・・・(9) dy=Ry−ays ・・・(10) を求め、等適合度線の関数を次式のように変形する。
【0044】
【数10】
【0045】ここで、複号の−はx,yが正側の部分、
+はx,yが負側の部分を表わす。
【0046】
【数11】
【0047】この式の幾何学的な意味は、図3に示すよ
うに、本来の楕円形に対し直線部分を付け加えて近似し
た形状であることを表している。この式より
【0048】
【数12】
【0049】但し、 |x|<dx のとき x=dx, |y|<dyのと
きy =dyとして計算する。また、第2図のように、着目
する等適合度線が適合度1の楕円の外側にある場合、
{ }内は正の値になる。
【0050】同様にして、着目する等適合度線が適合度
1の楕円の内側にある場合にも、全く同じ式が得られ
る。但し、この場合、任意の点(x,y) が近似した等適合
度線の直線部分に存在するときは、|x|<dx且つ|y|<dy
となって { }内は正の値になり、楕円部分にあるときは
{ }内は負の値になる。
【0051】適合度1の楕円の内側(あるいは外側)が
一様に適合度1の領域になる場合は、上記の条件によっ
て判断し、値を与える。
【0052】例として、図4(a) に示すような「8」の
文字図形に対する3次元メンバシップ関数で表わされる
ファジィテンプレートは、(14)式より次のようになる。
【0053】中心点が (6, 14)で半径が 3.5の円を適
合度1とする3次元楕円メンバシップ関数の適合度の範
囲を[-1, 1] に拡張した場合(図5)
【0054】
【数13】
【0055】中心点が(6, 6)で半径が 4.5の円を適合
度1とする3次元楕円メンバシップ関数の適合度の範囲
を[-1, 1] に拡張した場合(図6)
【0056】
【数14】
【0057】図7(c) に示すように、上記の2つの
3次元楕円メンバシップ関数の組合わせによって作られ
る次の関数を、上記の文字図形「8」に対するファジィ
テンプレートの3次元メンバシップ関数とする。
【0058】
【数15】 t = max(t1, t2) ・・・(17) ここで、適合度の範囲を[-1, 1] に拡張した理由は、不
適当な入力座標値に対しては−(マイナス)の評価値を
与えるためで、例えば真っ黒な画像信号が入力された
時、後述の適合度の総和が小さい値になるようにするた
めである。
【0059】(B) 画像入力の変換 画像読取装置1で入力画像を読み取り、信号変換部2で
大きさの補正を含む2値信号への変換を行う。
【0060】図4(a) に示す例により説明すると、この
場合、図4(b) に示すように、「8」の文字を包含する
領域をx軸方向に12個、y軸方向に19個の領域に分割
し、各領域を文字の形に対応した2値信号に変換する。
ここで、空白の領域は2値信号の0に変換し、黒の領域
は2値信号の1に変換する。大きさの補正としては、上
下左右それぞれの端から2つ目の黒領域が上下左右それ
ぞれの端から2列目に入るようにする。
【0061】このとき、図7(b) に示すように、12×19
=228 個の領域のうちn=35個の領域に2値信号の1
(黒)が与えられる。
【0062】(C) 入力画像の適合度の演算 (A) で設定したメンバシップ関数tに対し、(B) で得ら
れたn個の黒領域(2値信号(0,1)のうち1の値を
持つドット)の適合度の総和T1 と領域1個当りの平均
適合度S1 =T1/nとを求める。
【0063】上記の例では、図7(b)(c)に示すように、
n=35個の黒領域の座標値によって算出される適合度の
総和T1 =28、領域1個当りの平均適合度S1 =28/35
=0.8 となる。
【0064】(D) 理想的な形状の適合度の演算 (C) と同様に、最も理想的な形状の図形が入力された場
合の適合度の総和T2と平均適合度S2 を求める。
【0065】最も理想的な「8」の場合は、第7図(d)
(c)に示すように、40個の黒領域の適合度の総和T2 =3
8、領域1個当りの平均適合度S2 =38/40=0.95とな
る。
【0066】(E) 確信度の算出 (C) と(D) の結果から、適合度の総和の比率T1/T2
平均適合度の比率S1/S2 を加算して2で割ることによ
り、確信度を算出する。
【0067】上記の例では、確信度は
【0068】
【数16】
【0069】となる。
【0070】なお、適合度の総和の比率T1/T2 は、場
合によっては1を越えてしまうが、その場合は無条件に
1とする。すなわち、min(T1/T2,1) とする。
【0071】上記のように3次元メンバシップ関数発生
装置6により発生した3次元メンバシップ関数を組み合
わせて形成された活字体認識用のファジィテンプレート
は、記憶装置5に格納され、認識動作を行うとき選択的
に切り替えられるスイッチ8を介して取り出される。す
なわち、活字体を認識する場合には直接メインプロセッ
サ3に送られる一方、手書き文字を認識する場合にはア
ルゴリズム記憶部7に送られて手書き文字認識用のファ
ジィテンプレートに変換され、メインプロセッサ3に供
給される。以下、この動作を図8及び図9を参照して説
明する。
【0072】前述したように、手書き文字の数字やアル
ファベット等の欧文字は活字体より右に傾く傾向があ
り、また、手書き文字の平仮名、片仮名、漢字は活字体
より右上がりの傾向がある。そこで、本実施例では、手
書き文字の数字やアルファベットを認識する場合には、
図8(a)に示すように活字体の矩形[0〜xd ,0〜
d ]のファジィテンプレートを、図8(b)に示すよ
うに角度ψだけ右傾斜のファジィテンプレートに変換
し、次いで、図8(c)に示すように矩形領域[0〜x
d ,0〜yd ]内に納まるように横(x)方向のスケー
リング(縮小)を行う。
【0073】この動作を数式で説明すると、活字体のフ
ァジィテンプレートを式(19)で表わした場合、角度ψだ
け右傾斜のファジィテンプレートは式(20)で表わすこと
ができ、横方向にスケーリング(中心位置の補正を含
む)されたファジィテンプレートは式(21)で表わすこと
ができる。
【0074】
【数17】t=f(x,y) ・・・(19) t=f(x’,y) ・・・(20) 但し、x’=x−ytan ψ
【0075】
【数18】
【0076】また、手書き文字の平仮名、片仮名、漢字
を認識する場合には、図9(a)に示すように活字体の
矩形[0〜xd ,0〜yd ]のファジィテンプレートを
図9(b)に示すように角度ψだけ右上がりのファジィ
テンプレートに変換し、次いで、図9(c)に示すよう
に矩形領域[0〜xd ,0〜yd ]内に納まるように縦
(y)方向のスケーリング(縮小)を行う。
【0077】この動作を数式で説明すると、活字体のフ
ァジィテンプレートを式(22)で表わした場合、角度ψだ
け右上がりのファジィテンプレートは式(23)により表わ
すことができ、縦方向にスケーリング(中心位置の補正
を含む。)されたファジィテンプレートは式(24)により
表わすことができる。
【0078】
【数19】t=f(x,y) ・・・(22) t=f(x,y’) ・・・(23) 但し、y’=y−xtan ψ
【0079】
【数20】
【0080】図10(b)は、図10(a)に示す活字
体「8」のファジィテンプレートを手書き数字認識用フ
ァジィテンプレートに変換した場合を示し、図11
(b)は、図11(a)に示す活字体「カ」の認識用フ
ァジィテンプレートを手書き数字認識用ファジィテンプ
レートに変換した場合を示す。
【0081】メインプロセッサ3は、活字体を認識する
場合には記憶装置5から読み出された活字体認識用のフ
ァジィテンプレートと比較することにより、活字体の評
価値として確信度を演算して出力し、手書き文字を認識
する場合にはアルゴリズム記憶部7により変換された手
書き文字認識用のファジィテンプレートと比較すること
により、手書き文字の評価値として確信度を演算して出
力する。
【0082】図12は、このようにアルゴリズム記憶部
7により変換された手書き文字認識用のファジィテンプ
レートによる手書き数字「8」の認識結果を示す。実験
例では、活字体認識用のファジィテンプレートにより手
書き文字を認識した場合には認識の確信度が 0.6〜0.7
程度であったが、アルゴリズム記憶部7により変換され
た手書き文字認識用のファジィテンプレートにより手書
き文字を認識したところ、0.9 以上の確信度を実現する
ことができた。したがって、上記実施例によれば、手書
き文字専用のファジィテンプレートを別途作成すること
なく、手書き文字の認識の確信度を向上することができ
る。
【0083】以上、実施例について説明したが、本発明
は文字を認識する場合に限らず、活字体に対する手書き
文字のように基本パターンから変形されて一定の特徴を
持つ変形パターンの認識に適用し得るものである。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
手書き文字のように基本パターンから変形したパターン
を認識する場合に、既に作成された基本パターン認識用
のファジィテンプレートを変形パターン認識用のファジ
ィテンプレートに変換するので、変形パターン専用のフ
ァジィテンプレートを別途作成することなく、手書き文
字などの認識の確信度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るファジィパターン認識装置の一実
施例を示すブロック図。
【図2】図1のファジィパターン認識装置において用い
られる3次元メンバシップ関数の一例を示す図。
【図3】図2の3次元メンバシップ関数に対して直線を
付加した場合を示す図。
【図4】本発明の実施例で識別する文字図形の一例とそ
の形状に対応した2値信号を示す図。
【図5】実施例で用いる3次元メンバシップ関数の形状
を示す図。
【図6】実施例で用いる別の3次元メンバシップ関数の
形状を示す図。
【図7】図4の文字図形を識別する手順の説明図。
【図8】手書き文字を数字や欧文字を認識する場合に活
字体のファジィテンプレートを手書き文字認識用のファ
ジィテンプレートに変換する動作を示す図。
【図9】手書き文字の仮名や漢字を認識する場合に活字
体のファジィテンプレートを手書き文字認識用のファジ
ィテンプレートに変換する動作を示す図。
【図10】手書き数字「8」の認識用ファジィテンプレ
ートへの変換例を示す図。
【図11】手書き文字「カ」の認識用ファジィテンプレ
ートへの変換例を示す図。
【図12】手書き数字「8」の認識結果を示す図。
【図13】活字体と手書き文字の関係を示す図。
【符号の説明】
1…画像読取装置、2…信号変換部、3…メインプロセ
ッサ、4…マンマシンインタフェース、5…記憶装置、
6…3次元メンバシップ関数発生装置、7…テンプレー
ト変換アルゴリズム記憶部、8…選択スイッチ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ファジィ集合を表わすメンバシップ関数に
    基づいてパターン認識を行う装置において、 認識対象のパターンを入力するパターン入力部と、 前記メンバシップ関数を1以上発生し、該メンバシップ
    関数を組み合わせることにより、前記パターン入力部か
    ら入力される認識対象の基本パターンを認識するための
    照合用パターンを形成する照合パターン形成手段と、 前記照合パターン形成手段で形成された照合用パターン
    を、前記基本パターンから変形したパターンを認識する
    ための照合用変形パターンに変換する照合パターン変換
    手段と、 前記基本パターンを認識するときは前記パターン入力部
    から入力されたパターンを前記照合パターン形成手段で
    形成された照合用パターンと比較することにより認識の
    確信度を算出し、前記基本形から変形したパターンを認
    識するときは前記照合パターン変換手段で変換された照
    合用変形パターンと比較することにより認識の確信度を
    算出する演算処理手段とを備えたことを特徴とするファ
    ジィパターン認識装置。
  2. 【請求項2】前記認識対象の基本パターンは活字体、前
    記基本パターンから変形したパターンは手書き文字であ
    り、前記照合パターン変換手段は、前記パターン入力部
    から手書き文字の数字又は欧文字が入力される場合に
    は、前記照合用パターンを右傾斜の照合用変形パターン
    に変換することを特徴とする請求項1記載のファジィパ
    ターン認識装置。
  3. 【請求項3】前記認識対象の基本パターンは活字体、前
    記基本パターンから変形したパターンは手書き文字であ
    り、前記照合パターン変換手段は、前記パターン入力部
    から手書き文字の仮名又は漢字が入力される場合には、
    前記照合用パターンを右上がりの照合用変形パターンに
    変換することを特徴とする請求項1記載のファジィパタ
    ーン認識装置。
JP3296039A 1991-11-12 1991-11-12 フアジイパターン認識装置 Pending JPH05135206A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5825906A (en) * 1994-11-30 1998-10-20 Nippondenso Co., Ltd. Signature recognition system

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5825906A (en) * 1994-11-30 1998-10-20 Nippondenso Co., Ltd. Signature recognition system

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