JPH05131628A - プリントヘツド - Google Patents

プリントヘツド

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Publication number
JPH05131628A
JPH05131628A JP12267492A JP12267492A JPH05131628A JP H05131628 A JPH05131628 A JP H05131628A JP 12267492 A JP12267492 A JP 12267492A JP 12267492 A JP12267492 A JP 12267492A JP H05131628 A JPH05131628 A JP H05131628A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
ink supply
thin film
printhead
heater
Prior art date
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Application number
JP12267492A
Other languages
English (en)
Inventor
Eldurkar V Bhaskar
エルダーカー・ブイ・バスカー
Peter M Burke
ピーター・エム・バーク
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HP Inc
Original Assignee
Hewlett Packard Co
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Publication date
Application filed by Hewlett Packard Co filed Critical Hewlett Packard Co
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】プリントヘッドの最高動作周波数を高めるこ
と。 【構成】図はプリントヘッドの断面図である。24:薄膜
基板、70:障壁層、36:オリフィス、71:ヒータ抵抗
器、63:インク供給溝、64:側壁。側壁64がヒータ抵抗
器71の近接端になるべく接近して、所定距離以内にある
ようにインク供給溝63が構成される。よって、溝63から
噴射室74に至る流体抵抗が減少される。即ち、噴射室74
がインクで再充填される時定数が減少し、動作周波数が
増大する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業状の利用分野】本発明は一般的には熱インクジェ
ット・ペンにおいて用いるための薄膜式プリントヘッド
に関するものであり、より詳細にはその動作周波数範囲
を広げるために有用なこの種のプリントヘッドに対す
る、改良されたインク供給部の構成およびその幾何学的
な形態に関するものである。ここで用いられている”プ
リントヘッド”なる用語は、連続的に堆積される薄膜抵
抗基板と、絶縁障壁層と、オリフィス板とからなる複合
層構成のものとして参照されるものであり、これは熱イ
ンクジェット・ペンのインク包含用本体に結合されるも
のである。これらのペンは通常使い切りのものであり、
また、黒インクもしくはカラーによる使用が可能であっ
て、熱インクジェット・プリンタにおいて用いられる。
【0002】
【従来技術とその問題点】熱インクジェット印刷の分野
においては、薄膜抵抗基板の上にヒータ抵抗器を配置し
て、これらの基板の上にオリフィス板を結合することは
良好に開発されている。オリフィス板内に設けられたオ
リフィス開口部は、薄膜基板上のヒータ抵抗器に関して
整列されており、また、Vacrelのようなポリマー
材が、オリフィス板と薄膜基板との間の境界障壁層とし
て用いられている。この境界障壁層は、既知のフォトリ
ソグラフィ・マスキングおよびエツチング技術を用いて
構成され、各ヒータ抵抗器を囲む噴射室を規定し、ま
た、隣接のインク供給チャンネルを規定し、そして、ヒ
ータ抵抗器に隣接する噴射室にインクを流し込む入力イ
ンク供給経路を規定する。
【0003】温度および圧力の条件を制御して、ポリマ
ー障壁層の外部表面にオリフィス板を結合するために、
熱ステイキング(staking)・プロセスが多用されてい
る。これらのおよび他に関連する熱インクジェット・プ
リントヘッドの製造プロセスについての詳細は、例えば
米国特許第4,771,295号、米国特許第4,80
9,428号、および米国特許第4,847,630号
に記載されており、これらは、いずれも本譲受人に対し
て譲渡されたものである。これらの製造プロセスは、H
ewlett Packard Journal, V
olume 36, No. 5, May 198
5, および、Hewlett Packard Jo
urnal, Volume 39, No. 4,
August1988,においても説明されている。
【0004】これまで通常に提供されていた単一の共通
インク供給溝は、薄膜抵抗基板内の中央位置に形成され
ており、そしてこの溝は、複数の狭いインク流通経路お
よびチャンネル領域を介して、プリントヘッドの噴射室
に流動的に接続されている。このプリントヘッドの噴射
室は、各ヒータ抵抗器と、隣接するオリフィス板内の関
連するオリフィス開口部との間に配置されている。該プ
リントヘッドの噴射室は、典型的には、Vacrelポ
リマーの支持島領域または支柱部およびそれに隣接する
相互接続チャンネルによって、共通インク供給溝および
相互接続用インク流通経路と切り離されている。この溝
から噴射室に流れるインクは、始めはオリフィス板と薄
膜抵抗基板の表面との間の狭いインク流通経路を通して
流れ、これに次いで前記支柱部の周囲に隣接して配置さ
れたチャンネル領域を通して流れ、そして噴射室に至る
ようにされる。オリフィス板と薄膜抵抗基板との間のこ
の狭い経路は”柵”領域として参照されるが、その理由
は、インクがチャンネル領域に入ってそして噴射室内に
至るのに先だって、該薄膜抵抗基板が、到来するインク
がその上を通過せねばならない”柵”としての作用をす
るからである。
【0005】薄膜基板とオリフィス板との間の狭い柵領
域上での使用のために、熱インクジェット・プリントヘ
ッドに対する最大利用可能な動作周波数Fmax への制限
が課されることが見出されており、本発明の指向すると
ころはこの問題を解決することにある。この問題に対す
るこの発見および解決についての理論的な説明は、本発
明の好適な実施例についての以下の記述により説明され
る。
【0006】
【発明の目的】本発明の主たる目的は、上述した従来技
術の熱インクジェット・プリントヘッドの基本的な複合
層にされた構成から逸脱することなく、上述された形式
の熱インクジェット・ペンに対する利用可能な最大動作
周波数Fmaxを著しく増大させることである。
【0007】本発明の別の目的は、ヒータ抵抗器が点火
された後でのプリントヘッドの噴射室内でのインクはね
(sloshing)の量を、同時に減少させることに
ある。この動作は、後続のインクバブルの形成および結
果としてのプリント品質の一様性が増強され、更に、熱
インクジェット・プリントヘッドの全体的な噴射効率が
改善される。
【0008】
【発明の概要】上記の目的は、薄膜抵抗の基板とそれに
対して隣接するオリフィス板との間の前述した”柵”領
域を著しく減少される幅広の寸法の共通インク供給溝を
有するような、薄膜抵抗プリントヘッド構成を提供する
ことによって達成される。この新規なプリントヘッドの
デバイスにおいては、溝の側壁は該薄膜抵抗の基板とオ
リフィス板との間に配置された障壁層の支持領域または
支柱部に対して極めて接近しており、これによって該新
規な柵領域を無視できるようにされる。この新規なデバ
イスの幾何学的な形態により、流体的な柵抵抗RS が排
除される。ここでの抵抗RS は、従来技術のプリントヘ
ッド・デバイスにおいては、該プリントヘッドのインク
供給経路によって付与される流体的な時定数に対して顕
著な寄与をするものであった。このインク供給経路は、
共通のインク供給溝から柵領域を通り、隣接するチャン
ネル領域を通り、そして、噴射室を通ってからデバイス
のオリフィス板における出力オリフィス開口部に至るよ
うにされている。この流体的な時定数は、ここでは、”
噴射室を再び満たす時間”またはtr として参照される
ものである。従来技術のプリントヘッドおよび本発明の
薄膜プリントヘッド・デバイスの双方における種々の流
体的なパラメータに対するtr の依存性は以下により詳
細に説明される。
【0009】小さくした新規な柵領域の上記の新規な特
徴は、本発明によるプリントヘッド構造に具体化されて
おり、この構造は、複数のヒータ抵抗器をその上に配置
した薄膜基板と、該薄膜基板上に配置されていて、ヒー
タ抵抗器を囲んでその中に開口部を有し、また該ヒータ
抵抗器に対する噴射室を規定する障壁層とを組み合わせ
ている。オリフィス板は障壁層上に配置されており、そ
の中のオリフィス開口部はヒータ抵抗器に関して整列さ
れている。共通インク供給溝の長さはLであって薄膜基
板を通して伸長しており、またその幅はWであって”
L”と垂直に伸長するとともに、該薄膜基板の主表面に
対して平行な方向をとっている。
【0010】障壁層の支持または支柱領域は溝と噴射室
との間に配置され、また、該溝と噴射室との間で伸長す
るインク供給チャンネルに隣接して位置している。この
支持または支柱領域は該噴射室の一つの境界をも規定す
る。このプリントヘッドの構成で特徴付けられること
は、Wなる幅寸法で切り離された溝の側壁が薄膜基板の
各ヒータ抵抗器の近接端から約265マイクロメータま
たはそれ以下の距離に配置されており、これによって、
薄膜基板の表面とオリフィス板との間の柵抵抗Rs が最
小にされることである。柵抵抗Rs のこのパラメータが
噴射室の再充填時定数ts に著しく寄与していることか
ら、また、このデバイスの動作周波数がこの時定数に逆
比例していることから、このプリントヘッドの構成およ
びデバイスの利用可能な最大動作周波数Fmax は著しく
増大される。
【0011】また、本発明は、熱インクジェット・ペン
の最大の利用可能な動作周波数Fmax を広げるための方
法にも関するものであるが、この方法に含まれているス
テップは、オリフィス板の下部表面と薄膜抵抗(TF
R)基板の頂部または外部表面との間に位置するプリン
トヘッドのいかなる部位をも通過する必要なしに、ペン
に対する共通インク供給溝を通ってインクを流し、該溝
の一方の端部からインクを通過させ、そして複数のヒー
タ抵抗器のある噴射室内に実質的に直接に到達させるこ
とである。
【0012】本発明の上記の目的、特徴および他の種々
の利点については、添付の図面についての以下の説明か
らより良好に理解される。
【0013】
【実施例】図1は本発明によるプリントヘッド構造体を
使用できるプリントヘッド本体のー形態を示した斜視図
である。図1を参照すると、10として一般的に指定さ
れた典型的な熱インクジェット・ペン本体が示されてい
る。そして、これの中には、例えば、1個または複数個
のインク貯蔵区画部(図示されない)内にインクを溜め
るための、網状組織のポリウレタン・フォーム材12が
含まれている。図1に示されているペン本体の構成の構
成上および形態上の詳細の更なる検討については、前記
の米国特許第4,771,295号に、また、前記の
HewlettPackard Journal, V
ol. 39, No. 4, August 198
8にも記述されている。ペン本体10にはプリンタのキ
ャリッジ部材(図示されない)内に搭載するための前方
表面14が含まれており、また更に、これから説明され
る形式の熱インクジェット・プリントヘッド20をその
上で受け入れるための端部表面18を有するインク供給
出力部16が含まれている。
【0014】熱インクジェット・プリントヘッド20
は、ペン本体10のインク供給部16内のインク・パイ
プ(図示されない)に対して流動的に結合され、また、
従来既知のダイ(die) ・ボンディングおよびワイア(wir
e)・ボンディング技術を用いて、インク供給部16の端
部表面18上にダイ・ボンディングおよびワイア・ボン
ディングされる。このような技術は、例えば、米国特許
第4,827,294号に開示されており、また、米国
特許第4,862,197号にも開示されている。これ
らの双方は本譲受人に対して譲渡されたものである。こ
れに加えて、ペン本体10が熱インクジェット・プリン
タのキャリッジ部材内に一旦搭載されると、外部駆動お
よび給電回路に対してその内部で相互接続されるが、こ
の技術は、例えば、米国特許第4,806,106号に
おいて説明されている。これも本譲受人に対して譲渡さ
れたものである。インクジェット・プリントヘッド20
は相互接続ワイア22が設けられたものとして示されて
いるが、このワイア22は単一点のテープ自動化ボンデ
ィング(TABボンディング)技術を用いて、プリント
ヘッドに対して熱的に結合されている。このTABボン
ディング技術は従来周知のものであって、先に示した米
国特許第4,827,294 号において説明されている。
【0015】かくして、図1に示されたペン本体10に
おいては、ポリウレタン・フォームのインク貯蔵媒体1
2によってもインクジェット・プリントヘッド20の必
要な背部圧力および毛管力が付与されて、内部のヒータ
抵抗器が点火されていないときに、該プリントヘッド2
0からのインクの漏洩またはタレ流しを防止される。
【0016】ここで図2を参照すると、この概略的な断
面図で表されているものは、従来技術の形式の熱インク
ジェット・プリントヘッドであり、薄膜抵抗(TFR)
基板部材24には、その一方の表面上に複数のヒータ抵
抗器26および28が設けられ、また他方の表面には裏
付けまたは支持部材30が設けられる。部材30は、図
1に示された形式のペン本体10の端部表面18に対し
てTFR基板部材24を結合するために用いられる。こ
の裏付けまたは支持部材30は、例えば、クオーツ、ガ
ラス、金属またはセラミック基板であり、TFR基板2
4は典型的にはシリコンまたはガラスから形成されてい
る。また、TFR基板24に備えられた能動表面32
は、SiO2,Si34およびSiCのような1個また
はそれより多くの無機質の誘電層をもって受動化され
(passivated)、そしてリソグラフィ的な処
理がなされてからアルミニウムの蒸着がなされて、ヒー
タ抵抗器26および28に対する導電性トレース(図示
されない)が付与される。これらの導電性トレースは、
ヒータ抵抗器26および28に対して電気的な駆動パル
スを付与する作用をし、誘電層は、周知の態様をもっ
て、TFR基板24の下側の表面に対するパシベーショ
ンおよび保護を与える。
【0017】従って、この表面受動化層32は図2に詳
細には示されていないけれども、TFR基板の複合層3
2に典型的に含まれているものは、第1の2酸化シリコ
ン受動化層、第2のタンタル・アルミニウム抵抗層、お
よび、導電トレース物質の第3層である。この第3層は
アルミニウムであり、該抵抗層の上に横たわっており、
ヒータ抵抗器26および28の長さおよび幅寸法を規定
する。そして、窒化シリコンおよび炭化シリコンの複合
層のような無機質の受動化および表面保護材が、導電性
トレース材およびタンタル・アルミニウム抵抗層の双方
の被覆および保護のために用いられる。この無機質の材
料はTFR基板24の下側の表面上の外側層として堆積
されて、ポリマーの障壁層34と密着するようにされ
る。これらの複合構成にされた層は、図2においては3
2として一般的に示されているが、これはポリマーの障
壁層34に対して固く結合されている。ポリマーの障壁
層34は図示のように構成されて、インク供給チャンネ
ルとその中の噴射室を規定し、また、通常のヒート・ス
テイキング・プロセスにおける熱と圧力との組み合わせ
を用いて、オリフィス板36に結合される。
【0018】オリフィス板36内には複数のオリフィス
またはノズル開口部38および40が含まれており、こ
れら開口部はヒータ抵抗器26および28に対して整列
されている。障壁層34の内壁部、表面受動化層32の
外部表面領域、および先細のオリフィス表面42、44
の組み合せにより、ヒータ抵抗器26および28上に複
数の噴射室46および48の幾何学的な形態が規定され
る。オリフィス板36は好適には金メッキされたニッケ
ル構成体であって、米国特許第4,773,971号、
および米国特許出願第07/236,890号において
開示されているオリフィス板の製造プロセスに従って製
造できる。
【0019】薄膜抵抗基板24内の中央部に配置された
インク供給溝50は、図示されているように、長さ寸法
Lおよび幅寸法Wのものである。この図において観察さ
れるように、このインク供給溝50を通して垂直に流れ
下るインクは、矢印52および54の方向に通り、そし
て、図示されたプリントヘッド構成の柵領域56および
58として知られているものの上を通る。そして、Va
crelポリマーの障壁層34の一部である支持領域ま
たは支柱部60および62の周囲をインクが流れ続けて
から、噴射室46および48に入る。ヒータ抵抗器26
および28に対して適当な電気的パルスが加えられる
と、これらの抵抗器26および28によって発生された
熱のためにこれらの抵抗器の表面上に高圧のインク・バ
ブルが形成され、それにより噴射室46および48から
インク滴が排出され、先細ノズル開口部38および40
を通して、(図示されない)隣接のプリント媒体に至る
ようにされる。
【0020】インク吐出サイクルにおけるこの時点にお
いて、噴射室46および48はそれらのインクの大部分
を失う。次に続くインク滴がペンから吐出されてノズル
開口部38および40を通るのに先だって、その補充を
することが必要とされる。この補充用のインクは、図1
におけるペン本体10内のフォーム式の貯蔵区画部のよ
うなインク溜め部から流れ出し、インク供給溝50を通
ってから、棚領域上に至る。図示された矢印52および
54の方向に、また、支柱部または支持領域60および
62を囲むチャンネル領域を経由してインクが流れ続け
て噴射室46および48に至り、ノズル開口部38およ
び40の頂部までの全ての経路に至るまで、これらの噴
射室46および48がインクによって再び充填される。
この噴射室46および48におけるこのインクの再充填
動作は、各ノズルの各吐出サイクルの間の、ノズル開口
部38および40における毛管力によって誘発される。
【0021】噴射室46および48に再充填するための
インクが流れるにつれて、その経路において流体的な抵
抗が生じる。そして、溝50内にインクにより全ての噴
射室46および48に対して十分な充填量を付与するこ
とが可能であるとしても、噴射室46および48の全て
を再充填するための再充填時間は、図示されたプリント
ヘッド内の流体インピーダンスおよび毛管力に依存す
る。
【0022】図3を参照すると、この簡略化した断面図
に示されている電気的なアナログ回路は、柵抵抗R3 ,
チャンネル抵抗Rc ,および、噴射室の流体的抵抗Rf
からなるものである。等価の容量Cf は、インクジェッ
ト・ペンの噴射サイクル毎に再充填することが必要とさ
れる噴射室の部分を表しており、また、最後のEc なる
原動力は、前述されたオリフィス板36の出力オリフィ
ス開口部38および40におけるインク・メニスカス上
で動作する毛管力を表している。この回路のインク再充
填の時定数tr は、上記の等価回路の抵抗と容量との組
み合せに依存しており、また、噴射室46および48に
対する再充填時間または時定数tr は、流体的な抵抗と
容量および毛管力Ec のパラメータに関連して次式で表
される。 tr =Cf ×(Rc + Rs )/Es
【0023】噴射室46および48とそれに関連するノ
ズルをそれらの平衡位置までインクを再充填するために
必要とされる時間は、インクジェット・ペンの利用可能
な最大動作周波数Fmax についての優れた指示手段であ
る。インクジェット・ペンの通常の動作周波数は、これ
らの噴射室のための再充填時間に逆比例しており、ま
た、この通常の動作周波数のパラメータは、ここでの再
充填周波数Frfとして参照される。上記の等式から認め
られることは、柵抵抗Rs が、ペンのインク流通経路に
おける全体的な流体的抵抗に主として寄与しており、ま
た、上記の等式において規定される時定数tr に対して
主として寄与している。本発明によれば、この柵抵抗R
s が、インク溝50の幅寸法Wを増大させることにより
著しく減少される。即ち、インク供給溝50の端部が、
図4に示されるように噴射室に対するチャンネル開口部
に極めて近接するようにされ、且つ第4図に示すよう
に、各ヒータ抵抗器の近接端部から予め選択された距離
D内にあるようにされる。
【0024】ここで図4を参照すると、インク供給溝6
3の側壁64が、Vacrelの支持用支柱部70およ
び72の端部66および68に極めて接近するように切
断されている。下表1においては、提案された簡単な経
験的モデルにおける再充填周波数Frfに対して、上述さ
れた種々の流体的な抵抗の変動でもたらされる効果が示
されている。この表において認められることは、柵抵抗
Rs が、インクの流通経路における全体的な流体的抵抗
に対する主たる寄与者であるということである。下記の
双方の表において、インク供給チャンネルおよび柵の寸
法はマイクロメータ単位で与えられ、その再充填時定数
tr はミリ秒単位で与えられ、そして、ペンの動作周波
数はキロヘルツ(kHz)単位で与えられる。下記の表
1および2の双方において、柵の長さはマイクロメータ
(μm)単位で与えられており、また、そしてインク供
給溝63の端部64と各ヒータ抵抗器71および73の
近接端との間の距離はDである。ここで理解されること
は、上述の熱インクジェット・プリントヘッドの構成と
して、噴射室内に環状にまたはそれに類似して整列され
た多数のヒータ抵抗器71および73が備えられるこ
と、また噴射室もインク供給溝63の周囲で環状にされ
た幾何学的形態において間隔をとられて備えられること
である。しかしながら、これらの噴射室74および76
の全ては、流体的なクロストークを最小にするために、
互いに流体的には絶縁されている。
【0025】
【表1】
【0026】従って、上記の表1における算出値を調べ
ることから認められることは、柵の長さとこれに対応す
る柵抵抗Rs は、図4に示されているTIJプリントヘ
ッドにおける噴射室74および76のチャンネル開口部
66に極めて近接するようにインク供給溝の端部64を
移行させるように、インク供給溝63を広げることによ
って著しく減少される。かくして、棚の長さが約265
マイクロメータから100マイクロメータに減少する
と、上記算出された再充填時間および周波数において、
tr は268ミリ秒から54ミリ秒に減少し、Frfは
3.1KHz から17.1KHz に増大する。
【0027】図4に例示されているもののように、広い
インク供給溝63を備えた熱インクジェット・ペンが製
造され、構築されて、これらのペンに対する再充填周波
数Frfは下記の表2に指示されているような計測がなさ
れた。表2にはこの試験から正確に計測されたデータが
示されている。そして、このデータから明かに認められ
ることは、溝の端部64が噴射室の境界66に対して近
接するように移動され、且つ各ヒータ抵抗器の近接端部
からある所定の距離内にあるような、広い溝をもつペン
においては、この構成上の変化のために、ペンの再充填
周波数Frfが顕著に増大するという効果が生じる。
【0028】
【表2】
【0029】かくして、溝63の幅が380μmから6
45μmまで増大し、これに対して柵の長さDが218
μmから85μmまで減少するにつれて、trはこれに
対応して208ミリ秒から130ミリ秒まで減少し、ま
た、Frfはこれに対応して4.8kHzから7.7kH
zまで増大した。
【0030】本発明の精神および範囲から逸脱すること
なく、上述した実施例において、また、これに対して種
々の変更を行うことができる。例えば、インクの流通経
路に対して拡大された断面領域を付与するために、およ
び、上記された噴射室に対するインクの流量比を更に増
大するために、Vacrelの障壁層34の厚さを増大
させることが望ましいことがある。また、幾何学的な構
成における柵領域を全体的に排除することも本発明の範
囲に入るものであり、その場合は例えば、インク供給溝
の端部64は、Vacrelの支持用支柱部60および
62の側壁におけるインク供給チャンネル開口部と境を
接し、直接供給するようにされる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
においてはインクの供給通路のおける流体抵抗が幾何学
的構造の変化により減少され、よってインク再充填時定
数が減少され、よって動作周波数が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプリントヘッドが適用できるある
形式のプリントペン本体の斜視図である。
【図2】従来の薄膜抵抗式熱インクジェット・プリント
ヘッドの概略斜視図である。
【図3】図2に示したプリントヘッドにおける流体的時
定数を定める流体パラメータを示した電気的等価回路図
である。
【図4】本発明による熱インクジェット・プリントヘッ
ドの概略斜視図である。
【符号の説明】
10:熱インクジェット・ペン本体、12:ポリウレタ
ン・フォーム物質 14:前面、16:インク供給出力部、18:端面、2
0:プリントヘッド 22:相互接続ワイヤ、24:薄膜抵抗基板、30:支
持体、26:ヒータ抵抗器、32:複合層、34:障壁
層、60:支持領域、46:噴射質 36:オリフィス板、38:ノズル開口、56:棚領
域、63:インク供給溝 64:側壁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インク噴射室およびオリフィス板がその上
    部に設けられており、その内部にインク供給溝が設けら
    れている薄膜基板を有するプリントヘッドにおいて、前
    記薄膜基板上に設けられたヒータ抵抗器はその端部が前
    記インク供給溝の端部から265マイクロメータ以内に
    あるように配置されていることを特徴とするプリントヘ
    ッド。
  2. 【請求項2】複数個のヒータ抵抗器がその上に配置され
    た薄膜基板と、前記薄膜基板上に配置され、前記ヒータ
    抵抗器を囲む開口部を有し、また前記ヒータ抵抗器に対
    する噴射室を定める障壁層と、前記障壁層上に配置さ
    れ、前記ヒータ抵抗器に整列したオリフィス開口を有す
    るオリフィス板と、前記薄膜基板上に形成されたインク
    供給溝と、前記インク供給溝と前記噴射室との間に配置
    され、これらの間のインク供給チャネルの境界を定める
    前記障壁層のうちの支持体領域とを有するプリントヘッ
    ドにおいて、前記インク供給溝の側壁は前記ヒータ抵抗
    器の近接端から約265マイクロメータ以内の距離に配
    置されており、前記インク供給溝から前記ヒータ抵抗器
    までのインク供給路の流体抵抗が減少されるようにした
    プリントヘッド。
JP12267492A 1991-04-16 1992-04-16 プリントヘツド Pending JPH05131628A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6139761A (en) * 1995-06-30 2000-10-31 Canon Kabushiki Kaisha Manufacturing method of ink jet head

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