JPH05131079A - 電気洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗濯物の分量や材質、厚薄にかかわらず、洗
濯槽内部の上下撹拌運動を確実にし、むらの無い洗濯が
できる電気洗濯機を提供すること。 【構成】 回転槽１３の内底には中空の主回転翼２１と
その内部に同軸的配置関係にある副回転翼２４が鉛直軸
線の回りに回転可能に設けられている。外槽１２の外底
側に取付けた電動機３７からプーリ３６，３５、副回転
翼軸２８を介して副回転翼２４に回転が伝達される。ま
た、副回転翼軸２８から歯車３３、減速用中間歯車３
２、主回転翼歯車３１、主回転翼軸２７を介して主回転
翼２１に減速した回転が伝達される。主回転翼２１の回
転で回転槽１３内の洗濯水に水平方向の旋回運動４２が
生じる。これと同時に、副回転翼２４の回転で洗濯水を
主回転翼の吸込孔２２から吸い込み、吐出孔２３から吹
き出し、洗濯水に上下方向の撹拌運動４３を与える。洗
濯物は該撹拌運動４３に沿って移動し、上部と下部が順
次入れ替わる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は衣類等を洗濯する電気洗
濯機に係わり、特に洗濯物の量や数が多い時でも洗濯槽
内部の洗濯物を上下に撹拌し、洗濯むらを解消するのに
好適な電気洗濯機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の電気洗濯機における洗濯水の流れ
について図４を用いて説明する。水に洗剤を溶かした洗
濯水７は回転翼４の回転によってほぼ鉛直方向を軸線と
して旋回運動８する。その流れによって、回転槽３内部
に入れられた洗濯物もほぼ鉛直軸線の周りに旋回運動
し、洗濯物相互で、あるいは回転槽３の内壁と擦れあっ
て汚れが落される。水の旋回運動８は回転源である回転
翼４に近い下の方ほど強く、上へ行くに従い弱くなる。
そのため下の方ほど洗濯が進み、洗濯物は位置によって
洗濯の度合いに差がついてしまう。そこで、水の撹拌運
動９によって上下の洗濯物を入れ替えて洗濯むらを無く
す。洗濯物が比較的少量の場合には水の撹拌運動９は旋
回運動８の２次流れとして遠心力の働きで自然に発生す
るので、撹拌運動を起す専用の回転源を従来は設けてい
なかった。

【０００３】旋回と共に撹拌運動の能力向上を図る洗濯
機としては、例えば特許出願公開昭６０−３６０９４号
公報に記載されているように、洗濯槽の下半部を、内側
面と内底面に突起を設けた鍋形の可動体として構成した
ものがあるが、撹拌流を旋回流の回転源とは独立の回転
源で発生させることによって積極的に撹拌運動を起こす
ことは開示されていない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来技術は、洗濯物の
量が少ないか、あるいは洗濯物が薄くて柔らかい場合に
は問題が無い。しかし洗濯物の量が多いか、又は厚手で
固い繊維の場合には撹拌運動が不足する。なぜならば、
撹拌運動は旋回運動の２次流れとして発生させているだ
けなので、洗濯物によって運動が阻害されやすいからで
ある。また、無理に撹拌しようとして回転翼の回転速度
を上げると回転翼に近い布地を傷めてしまうので、むや
みに回転速度を上げることも不可能である。

【０００５】本発明の課題は、上記問題点に鑑み、洗濯
物の量や材質、厚薄にかかわらず、洗濯槽内部の撹拌運
動を確実に実現し、むらの無い洗濯のできる電気洗濯機
を実現することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第１の手段は、旋回運動を発生させる主回転翼に加え
て、これと同軸関係に、撹拌運動を発生する副回転翼を
別に備えた構成とすることである。特に、主回転翼を中
空構造にして、その内部に主回転翼と同一の回転中心軸
線を有する副回転翼を備える構造にすると、小形で駆動
機構も単純になり好都合である。この構造の場合には、
主回転翼の表面には多数の孔を設け、主回転翼内外に洗
濯水が大きな抵抗無く自由に出入りできるようにし、ま
た、副回転翼を主回転翼よりも高速で回転させる駆動機
構を備える。

【０００７】課題を解決するための第２の手段は、回転
槽の内壁にフィンを設けた構成とすることである。フィ
ンには回転槽の中心軸線を回転中心として同じねじれ方
向を持たせる。フィンは連続した長いものでもよく、ね
じ状の突起あるいはねじ状の溝としてもよい。そして、
脱水時のみならず洗濯時にも回転槽を回転する駆動手段
を備え、その時の回転速度は脱水時よりも低速とする。

【０００８】

【作用】上記の主回転翼と副回転翼とを備えた構成は以
下のように作用する。主回転翼は従来の洗濯機における
と同様に洗濯水の旋回運動の回転源であり、洗濯物の汚
れを落す役を担う。副回転翼は旋回運動を補完する撹拌
運動を発生する。撹拌運動は洗濯槽内部の洗濯物を上下
方向に順次入替える。それによって、洗濯槽内の旋回運
動の強い下の方と旋回運動の弱い上の方での旋回運動の
差による洗濯むらが解消できる。

【０００９】主回転翼を中空構造にして、その内部に副
回転翼を備える構造にした場合には、副回転翼は主回転
翼よりも高速で回転駆動され、遠心力の働きで回転中心
近くから副回転翼へ入った洗濯水を加圧し、その外周へ
吹き出す。主回転翼には洗濯水の通り道となる多数の孔
があるので、副回転翼への洗濯水の出入りを阻害しな
い。副回転翼の外周から吹き出した洗濯水は主回転翼の
外周を通りぬけ、洗濯槽の底部に沿って洗濯槽の内側面
へ向って流れ、次いで洗濯槽の内側面を上昇し、撹拌運
動を形成する。

【００１０】他方、上記の、回転槽の内壁にフィンを設
けた構成は以下のように作用する。洗濯時に回転翼で旋
回運動を発生させると共に、回転槽を低速で回転させ
る。すると、回転槽の内壁のフィンが洗濯水を上あるい
は下方向に動かし、回転槽の中心部ではその帰還流が逆
向き鉛直方向に流れるので、回転槽内部にドーナツ状に
上下に循環する水の撹拌運動が形成される。この撹拌運
動は洗濯槽内部の洗濯物を上下方向に順次入れ替える。
それによって、槽内の旋回運動の強い下の方と旋回運動
の弱い上の方での旋回運動の差による洗濯むらが解消で
きる。

【００１１】

【実施例】本発明の第１の実施例を図１および図２を用
いて説明する。図１に示すように、洗濯槽は回転槽１３
とその外側に在る外槽１２との２重構造を持ち、外槽１
２はケース１１の上部より釣棒１４で支持されている。
回転槽１３の周壁には脱水孔１５が多数あけられてお
り、これを通じて水は自由に出入りできる。回転槽１３
の内底には主回転翼２１が備えられ、鉛直方向を回転中
心軸線として回転可能に支持されている。主回転翼２１
の内部には副回転翼２４が同軸関係で設けられている。

【００１２】回転槽１３の内部を含む外槽１２の内部空
間には洗濯水４１が不図示の給水手段や排水手段によ
り、給水され、また、排水される。本実施例においては
洗濯時のみを論ずるので洗濯水４１は給水された状態に
ある。

【００１３】本電気洗濯機の動力源は外槽１２の底裏側
に取付けられた電動機３７である。回転動力は電動機３
７の出力軸に備えられた電動機プーリ３６からベルトを
介して入力プーリ３５に伝達される。入力プーリ３５は
副回転翼２４の回転軸２８に直結している。副回転翼２
４の回転軸２８には入力歯車３３が固定されており、入
力歯車３３は減速用の中間歯車３２と噛みあい、中間歯
車３２は主回転翼歯車３１と噛みあっている。主回転翼
歯車３１は主回転翼２１の回転軸（中空軸）２７の端部
に固定されている。回転槽１３は、それに固定した回転
軸（中空軸）２６を軸受２５で外槽１２に支持している
ことによって、外槽１２に対し回転可能に支持されてい
る。上記の減速用の中間歯車３２は上記中空軸２６に軸
支されている。副回転翼２４の回転軸２８には、外槽１
３の回転軸２６に対して働くクラッチ３４も付いてお
り、脱水作業時には、回転軸２８はクラッチ３４により
回転槽１３の回転軸２６と接続され、回転槽１３を回転
駆動する。脱水作業時には、主回転翼２１，副回転翼２
４および外槽１２は、互に相対回転なしに、１体になっ
て回ることになる。ただし本実施例においては洗濯時の
みを論ずるので脱水作業の説明は省略する。

【００１４】次に、主回転翼２１と副回転翼２４の詳細
構造を図２を用いて説明する。主回転翼２１は、表殻板
７１と裏円盤７２とを外周上の複数個所でボルト７３に
よって結合した構造のものである。表殻板７１の回転中
心に近い部分は上向きの突出部の形をしており、この部
分には吸込孔２２が多数突き抜けて明けてある。また表
殻板７１の下方部の表面には複数のフィン７４が形成さ
れる。フィン７４は布地を傷めないように角を取り、丸
みをおびている。表殻板７１と裏円盤７２の結合部付近
はボルト７３の周囲を除いて外周に沿って延びる隙間と
しての吐出孔２３を形成している。裏円盤７２は主回転
翼の中空回転軸２７と一体構造である。

【００１５】副回転翼２４は主回転翼２１の内部空間に
位置し、主回転翼２１と同心で回転する。副回転翼２４
の表面には複数のフィン７８があり、主回転翼２１の内
壁と合わせて遠心ポンプを形成する。主回転翼２１の内
壁と副回転翼２４は、間に隙間があり、互に接触しな
い。副回転翼２４は裏側で副回転翼の回転軸２８とボル
ト７７によって固定される。

【００１６】主回転翼２１と副回転翼２４は洗濯時に相
対的に回転運動するので、その接触部分には合成樹脂性
のスラスト軸受７５とラジアル軸受７６が備えられてい
る。回転槽の中空軸２６、主回転翼の中空軸２７、副回
転翼の回転軸２８は同心状に配置され、軸受２５、スラ
スト軸受７５、ラジアル軸受７６などで軸支されてい
る。但し、他の軸受や軸シールは本発明の要旨とは直接
関係しないので図示ならびに説明を省略する。

【００１７】本実施例の電気洗濯機は以下のように動作
する。

【００１８】洗濯動作時には、洗濯物と洗剤が入れられ
ている回転槽１３内部は、給水がなされ、洗濯水４１と
洗濯物で満たされる。クラッチ３４は解除され、回転槽
１３は不図示のブレーキにより回転不能に保たれる。電
動機３７が回転し、電動機プーリ３６からベルト、入力
プーリ３５、副回転翼の回転軸２８を介して副回転翼２
４を回転させる。一方、副回転翼の回転軸２８の途中に
固定した入力歯車３３から、減速用の中間歯車３２、主
回転翼歯車３１、主回転翼の回転軸２７を介して、減速
した回転が主回転翼２１に伝達される。したがって、主
回転翼２１は低速で回転し、副回転翼２４は比較的高速
で回転する。

【００１９】主回転翼２１の回転により洗濯水４１に旋
回運動４２が生ずる。この流れは、洗濯水４１に混在し
た洗濯物の汚れを、洗濯物相互で、あるいは回転槽１３
の内壁と擦れ合わせて、落とす。一方、副回転翼２４は
遠心ポンプとして機能し、主回転翼２１に明けられた吸
込孔２２から吸い込んだ洗濯水を加圧し、吐出孔２３か
ら吹き出す。吹き出された流れは回転槽１３の底に沿っ
て外へ向かって進み、次に回転槽１３の内側面に沿って
上昇する。このようにして洗濯水の撹拌運動４３が形成
される。洗濯水に混在している洗濯物は撹拌運動４３に
沿って移動し、上部にあったものと下部にあったもの
が、順次入れ替わる。撹拌運動４３は副回転翼２４の吹
き出す水流によって積極的に作り出された流れなので、
洗濯物の量や硬軟にかかわらず、流れが滞ったり撹拌が
不十分となったりすることはない。よって、洗濯物がた
とえ多くても、あるいは厚く固い材質のものであって
も、洗濯むらの無い洗濯を行うことができる。

【００２０】本実施例によれば、１台の電動機のみで洗
濯水の旋回運動と撹拌運動の両者を積極的に作ることが
できる。また、回転槽１３の内壁は凹凸が少ないので、
回転槽の内面の清掃や洗濯物の出し入れが容易である。
また、主および副回転翼を以上述べたような構造にした
ことにより、これらの回転翼部分は下から順に組み立て
ることができ、製造が容易である。

【００２１】また、副回転翼２４とその回転軸２８との
間にクラッチを新たに設ければ、毛布の洗濯時など、撹
拌流４３の不用な場合には、該クラッチを開放すること
により、副回転翼２４をフリーにすることも可能であ
る。

【００２２】なお、本実施例において、回転槽１３とそ
の駆動手段たる前記のクラッチ３４、および軸受２５を
省き、中空軸２７を外槽１２の底部に直接固定した構造
にすれば、遠心脱水を行なわない洗濯専用のもの（例え
ば二槽式洗濯機の洗濯機部）になる。その場合にも前記
主および副の２つの回転翼による旋回流と撹拌流の働き
は同一であり、効果も変わり無い。

【００２３】本発明の第２の実施例を図３を用いて説明
する。なお、本実施例において先述の第１の実施例と共
通する部分については説明を省略する。

【００２４】回転槽１３の内底部には回転翼５３が備え
られる。この回転翼５３は第１図における主回転翼２１
に相当するが、その内部は中空構造ではなく、副回転翼
２４は設けられていない。回転翼５３の一部分を形成し
ている中心突出部５４の外周に、ねじ状のフィン５２を
設ける。外槽１２の底裏側には回転翼用電動機６１が釣
り下げられ、その出力軸には電動機プーリ６２が固定さ
れている。回転翼５３の下端に固定された回転翼軸６４
の端に回転翼プーリ６３が固定されている。電動機プー
リ６２と回転翼プーリ６３はベルトで結合されている。
また、外槽１２の底裏側には回転槽用電動機６６も釣り
下げられており、その出力軸には電動機プーリ６７が固
定されている。回転槽１３の中心下端に固定された中空
の回転槽軸６９は外槽１２に軸受で支持され、その下端
には回転槽プーリ６８が固定されている。電動機プーリ
６７と回転槽プーリ６８はベルトで結合されている。

【００２５】回転槽１３の内側面にはフィン５１ａ，５
１ｂを設けてある。これらのフィンは回転槽１３の中心
軸線を回転中心として同じねじれ方向を有する。フィン
５１ｂは図３では断面で示してあるため、ねじれ方向を
明示できないが、フィン５１ａと同じねじれ方向を持
ち、フィン５１ａと５１ｂは、回転槽１３を９０度回転
させると、同一のものである。

【００２６】本実施例の電気洗濯機は、洗濯時には、備
えられた２つのモータ６１，６６により回転翼５３と回
転槽１３の両者が別々に回転する。すなわち、回転翼用
電動機６１の回転は、電動機プーリ６２、ベルト、回転
翼プーリ６３、回転翼軸６４を経て回転翼５３に伝達さ
れる。他方、回転槽用電動機６６の回転は、電動機プー
リ６７、ベルト、回転槽プーリ６８、回転槽軸６９を経
て回転槽１３に伝達される。回転翼５３は上から見て反
時計方向に回転し、洗濯水４１に旋回運動４２を起こ
す。同時に回転翼５３に固定されたねじ状フィン５２の
作用で中心突出部５４付近の洗濯水に下降流を起こす。
この下降流は攪拌運動４３の一部を成す。回転槽１３は
上から見て時計方向に回転し、フィン５１ａ，５１ｂの
働きで回転槽１３の内側面付近、すなわち洗濯水４１の
周辺部に上昇流を起こす。この上昇流は旋回運動４３の
一部を成す。つまり、回転翼５３と回転槽１３の２つの
回転運動によって洗濯水の旋回運動４３が作られる。洗
濯水４１に混在している洗濯物は撹拌運動４３に沿って
移動し、上部にあったものと下部にあったものが、順次
入れ替わる。撹拌運動４３は積極的に作り出された流れ
なので、洗濯物の量や硬軟にかかわらず、流れが滞った
り撹拌が不十分となったりすることはない。よって、洗
濯物がたとえ多くても、あるいは厚く固い材質のもので
あっても、洗濯むらの無い洗濯を行うことができる。な
お、脱水時には、回転槽１３を、上記洗濯時よりも、高
速で回転させて脱水を行う。

【００２７】本実施例によれば簡単な回転伝達機構で洗
濯水の旋回運動および撹拌運動を実現することができ
る。また、２つのモータの回転数を選択することにより
旋回運動と撹拌運動の大きさや比率を比較的自由に決定
することができる。

【００２８】

【発明の効果】本発明によれば、洗濯物の分量や材質、
厚薄にかかわらず、洗濯槽内部に洗濯水の旋回運動およ
び撹拌運動を確実に実現し、むらの無い洗濯のできる電
気洗濯機を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例の正面断面図。

【図２】同実施例の主回転翼および副回転翼の断面図。

【図３】本発明の第２の実施例の正面断面図。

【図４】従来の洗濯機の一例の正面断面図。

【符号の説明】

１…ケース ２…外槽 ３…回転槽 ４…回転翼 ５…動力伝達機構 ６…モータ ７…洗濯水 ８…旋回運動 ９…撹拌運動 １１…ケース １２…外槽 １３…回転槽 １４…釣棒 １５…脱水孔 ２１…主回転翼 ２２…吸込孔 ２３…吐出孔 ２４…副回転翼 ２５…軸受 ２６…回転槽軸 ２７…主回転翼の回転軸 ２８…副回転翼の回
転軸 ３１…主回転翼歯車 ３２…中間歯車 ３３…入力歯車 ３４…クラッチ ３５…入力プーリ ３６…電動機プーリ ３７…電動機 ４１…洗濯水 ４２…旋回運動 ４３…撹拌運動 ５１ａ…フィン ５１ｂ…フィン ５２…ねじ状フィン ５３…回転翼 ５４…中心突出部 ６１…回転翼用電動
機 ６２…電動機プーリ ６３…回転翼プーリ ６４…回転翼軸 ６６…回転槽用電動
機 ６７…電動機プーリ ６８…回転槽プーリ ６９…回転槽軸 ７１…表殻板 ７２…裏円盤 ７３…ボルト ７４…フィン ７５…スラスト軸受 ７６…ラジアル軸受 ７７…ボルト ７８…フィン

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗濯物を収納する洗濯槽とこの洗濯槽を
   内置したケースとを備え、前記洗濯槽は鉛直な軸線を有
   する水溜めのできる有底筒状であって上部に洗濯物の出
   し入れ開口部を形成しており、前記洗濯槽の内底部には
   鉛直軸線を中心として回転駆動され洗濯槽内の洗濯水を
   鉛直軸線の周りに旋回運動させる主回転翼を設けた電気
   洗濯機において、前記洗濯槽の内部には、前記主回転翼
   と同軸的に且つ該主回転翼とは独立に回転され前記洗濯
   槽内の水にほぼ水平軸線の周りに回転する撹拌運動を発
   生させる副回転翼を備えたことを特徴とする電気洗濯
   機。
2. 【請求項２】 前記主回転翼は洗濯水の出入りできる孔
   を多数有する中空構造を成し、該主回転翼の内部に前記
   副回転翼が設けられており、前記副回転翼を主回転翼よ
   りも高速で回転させる様にしたことを特徴とする請求項
   １の電気洗濯機。
3. 【請求項３】 前記中空構造の主回転翼は、中心部が鉛
   直上方へ突出して該中心部の側壁には多数の貫通孔を有
   し周部が裾野状に広がっている表殻板と、該表殻板に周
   部の複数個所にて締結され該締結個所以外の周部には表
   殻板との間に周方向に延びる隙間を形成している裏円板
   とからなり、前記副回転翼は前記主回転翼の表殻板と裏
   円板とで形成される中空部内に収められ、前記裏円板の
   下面には主回転翼の回転軸としての中空円筒軸が固着さ
   れ、該中空円筒軸の中には前記副回転翼に固着された副
   回転翼回転軸が同軸関係で配置されており、前記主回転
   翼の中空円筒軸およびその中に配置されている前記副回
   転翼回転軸は前記洗濯槽の底壁を貫通していることを特
   徴とする請求項２の電気洗濯機。
4. 【請求項４】 前記洗濯槽は鉛直軸線を中心軸線として
   回転可能な回転槽とこの回転槽を囲む外槽とよりなる２
   重構造を成し、前記回転槽は有底筒状であってその周側
   壁には脱水孔が多数あけられ、上部には洗濯物の出し入
   れ開口部が形成されており、一方、前記外槽は水溜めの
   できる有底筒状であることを特徴とする請求項１，２又
   は３の電気洗濯機。
5. 【請求項５】 洗濯物を収納する回転槽と、この回転槽
   を囲む外槽と、この外槽を内置したケースとを備え、前
   記回転槽は鉛直軸線を中心軸線として回転可能な有底筒
   状であって上部に洗濯物の出し入れ開口部を形成してお
   り、且つ、その周側壁には脱水孔が多数あけられてお
   り、外槽は水溜めのできる有底筒状であり、回転槽の内
   底部には鉛直軸線を中心として回転駆動され回転槽内の
   洗濯水を鉛直軸線の周りに旋回運動させる回転翼を設け
   た電気洗濯機において、前記回転槽の内壁に該回転槽の
   中心軸線を回転中心とした同じねじれ方向を持つフィン
   を設けたことを特徴とする電気洗濯機。