JPH0513094Y2

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Publication number: JPH0513094Y2
Application number: JP1054089U
Authority: JP
Priority date: 1989-01-31
Filing date: 1989-01-31
Publication date: 1993-04-06
Anticipated expiration: 2003-04-06
Also published as: JPH02101675U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、低音の再生に優れたテレビジヨン受
像機用低音再生装置に関する。

（技術的背景）最近では、ビデオデイスクや衛星放送などの普
及により、高画質で画面の大きいテレビジヨン受
像機が好まれている。高画質化・大画面化に伴つ
て、従来はあまり考慮されなかつた音声再生につ
いても高音質で迫力のある音場作りが求められて
いる。

（従来の技術と考案が解決しようとする課題）迫力のある音場作りには、特に低音の再生が重
要である。ところが、低音を再生するには比較的
大型（大口径）な低音用スピーカ（ウーハー）を
使用する必要が生じるが、このような低音用スピ
ーカをテレビジヨン受像機内に組み込むと、大画
面であることも相伴つてテレビジヨン受像機自体
が大きなものとなつてしまう。

そこで、従来より、低音再生用のスピーカボツ
クスをテレビジヨン受像機とは別に設けて、両者
を電気的に接続して、低音の再生能力を向上させ
たものがある。しかし、低音再生用のスピーカボ
ツクスとテレビジヨン受像機とを結線する必要が
あるなど設置に手間がかかり、また、全体のコス
トも高い。

さらに、低音再生用のスピーカボツクスにより
低音を再生するように予め設計されたテレビジヨ
ン受像機自体を単体で使用すると、低音がほとん
ど再生されなく、きわめて貧弱な音となつてしま
い、この結果、商品価値が低下したり、商品（企
業）イメージも低下するおそれがある。一方、低
音再生用のスピーカボツクスとセツトとなつたテ
レビジヨン受像機を他のタイプものと買いかえる
と、低音再生用のスピーカボツクス自体は無用な
ものとなつてしまうなどの問題点があつた。

（課題を解決するための手段）本考案は上記課題を解決するために、テレビジ
ヨン受像機と、このテレビジヨン受像機が載置さ
れる箱状の置台とからなり、前記テレビジヨン受
像機の正面側脚部の底面及び正面に開口部をそれ
ぞれ形成して、前記正面の開口部にこれを開閉可
能とするキヤツプを設けると共に、前記脚部内に
前記置台の載置面と対向するように低音用スピー
カを収納し、前記箱状の置台内に設けた棚板によ
り略コ字状のダクト部を形成すると共に、前記載
置面には、前記テレビジヨン受像機の前記正面側
の脚部と連通する孔を設け、前記脚部内の低音用
スピーカからの再生音が前記ダクト部を介して置
台の正面側から放射されるように構成したテレビ
ジヨン受像機用低音再生装置を提供するものであ
る。

（実施例）本考案になるテレビジヨン受像機用低音再生装
置（以下、単に低音再生装置と称する）の一実施
例を以下図面とともに詳細に説明する。

第１図はテレビジヨン受像機と置台とからなる
本低音再生装置の全体的な構成を示す斜視図、第
２図は特にテレビジヨン受像機の脚部を示す拡大
断面図、第３図は特に置台のダクト構造を示す断
面図である。

第１図に示すように、本低音再生装置は、テレ
ビジヨン受像機１と置台２とからなる。テレビジ
ヨン受像機１内には従来のものと同様に映像・音
声処理回路が内蔵され、正面側１Ａの中央に配設
されたブラウン管３により映像が再生され、正面
１Ａ側の両側に配設された一対のスピーカ（ボツ
クス）４，５により音声が再生される。このスピ
ーカ（ボツクス）４，５からは、特に低音を再生
する必要がないので、比較的小さなスピーカ（ボ
ツクス）で十分である。

次に、本低音再生装置の特徴である脚部内に配
設される低音用スピーカ（ウーハー）について説
明する。テレビジヨン受像機１は正面１Ａ側の底
面に設けられた一対の脚部６，７と、背面１Ｂ側
の底面に設けられた一対の脚部８，９（第３図）
により支持されている。

正面１Ａ側の脚部６，７は、脚部８，９と比較
して大きい円筒状であり、第２図に特に示すよう
に、底面側は開口部６ａ，７ａとされ、脚部６，
７内に低音用スピーカ（ウーハー）１０，１１が
収納されている。なお、脚部７内については図示
しないが、第２図に示す脚部６内と同様である。
スピーカ１０は、その音響再生面がこのテレビジ
ヨン受像機が載置される置台２の載置面１２と対
向するように、すなわち、スピーカ１０からの再
生音が載置面１２（後述する置台２の上板２Ｂの
載置面１２上に形成された、ダクト部１９の始端
である孔２０内）に放射されるように取り付けら
れている。なお、１３は前記スピーカ１０の前面
に設けられている保護用ネツトである。

また、脚部６，７のテレビジヨン受像機におけ
る正面側には、長方形状の開口部６ｂ，７ｂが形
成されており、常時は、着脱自在のキヤツプ１４
ａ，１４ｂにより閉塞されている。なお、脚部
６，７内のスピーカ１０，１１には図示しない音
声処理回路の音声出力が供給されている。

次に、第１図及び第３図を参照して置台２につ
いて詳述する。置台２は正面側２Ａが開口し、上
板２Ｂ，側板２Ｃ，２Ｄ、底板２Ｅ、背板２Ｆか
らなる木製の箱体である。置台２内には上部仕切
板１５，下部仕切板１６、背部仕切板１７により
形成された棚部１８が形成され、前記箱体と棚部
１８との空間として略コ字状のダクト部１９が形
成されている。なお、仕切板１５，１６，１７は
いづれも箱体の側板２Ｃ，２Ｄ間に固定されてい
る。上部仕切板１５と背部仕切板１７とは、箱体
の面に対して傾斜して取り付けられており、前記
ダクト部１９の径（幅）が、上部手前側→上部背
面側→下部背面側へ進むにつれて、大きく（広
く）なるように取り付けられている。

また、置台２の上板２Ｂには、一対の孔２０，
２１が形成されている。この孔２０，２１は前記
テレビジヨン受像機１の正面１Ａ側の一対の脚部
６，７に対応した位置にあり、前記ダクト部１９
の始端１９Ａとして機能する。一方、前記ダクト
部１９の終端１９Ｂ、すなわち、置台の正面側２
Ａの下部は開口されている。なお、２２は、棚部
１８の前面に設けられてた開閉自在のガラス扉で
ある。

以上のように構成されたテレビジヨン受像機１
と置台２からなる低音再生装置は、前記テレビジ
ヨン受像機１の脚部６，７が、置台２の孔２０，
２１を閉塞するように、すなわち、脚部６，７内
のスピーカ１０，１１とダクト部１９の始端であ
る孔２０，２１が連通するように、前記置台２の
上板２Ｂ上に載置される。また、置台２内の棚部
１８内には、例えば、ビデオテープレコーダ２
３、ビデオデイスク２４などが収納される。

そして、テレビジヨン受像機１により映像・音
声を再生すると、脚部６，７内の低音用スピーカ
（ウーハー）１０，１１により放射された低音は、
保護用ネツト１３を通過して、前記置台２の孔２
０，２１からダクト部１９内を伝達し、このダク
ト部１９内で反響して、置台２の前面２Ａの下部
の開口（ダクト部１９の終端１９Ｂ）から重低音
が再生され、置台はフロントロードホーン形のス
ーパーウーハーボツクスと機能する。この時、低
音用スピーカ（ウーハー）１０，１１は、脚部
６，７内に配設されているので、重いテレビジヨ
ン受像機の重量に支持されることとなり、スピー
カ１０，１１の取り付け部が不要に振動して、異
音が発生したり、再生能力が低下することもな
い。なお、脚部６，７の正面側の開口６ｂ，７ｂ
はキヤツプ１３，１４により閉蓋されているの
で、ここから再生音が漏れることはない。

このように、単にテレビジヨン受像機１を置台
２上に載置するだけ、両者が音響的に結合して、
置台２が低音再生用のスピーカボツクスとして機
能するので、従来のように、結線の手間がかかる
こともない。

本低音再生装置は上記テレビジヨン受像機１と
置台２により構成されるものであるが、両者を別
体として使用することも可能である。

テレビジヨン受像機１のみを使用する場合に
は、第４図Ａに示すように、通常の置台２５上に
載置すればよい。この時、脚部６，７のキヤツプ
１４ａ，１４ｂを取り外す。

すると、同図に示すように、脚部６，７の底面
６ａ，７ａは置台２５の上板２５ａにより閉塞さ
れることとなり、低音用スピーカ１０，１１から
の再生音は、脚部６，７の前面側の開口６ｂ，７
ｂからテレビジヨン受像機１の正面側１Ａに放射
再生されることとなる。

したがつて、低音用スピーカボツクスを別体と
して設けた従来のテレビジヨン受像機のように、
単体として使用した場合でも低音が不足して貧弱
な再生音となることはない。

また、置台２のみを使用した場合でも、第４図
Ｂに示すように、ダクト部１９の終端１９Ｂ内も
棚として使用し、例えばアンプ２６などを収納で
きるので、通常の専用置台としても機能する。

したがつて、従来の低音用スピーカボツクスと
異り、単体として使用することができる。

（考案の効果）以上詳述したように、本考案になるテレビジヨ
ン受像機用低音再生装置によれば、きわめて簡単
な構成で十分な低音を再生することができ、さら
に、テレビジヨン受像機と置台とを組み合わせず
単独（単体）で使用した場合でも、通常の機能を
有するので、きわめて商品価値が高い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案になるテレビジヨン受像機用低
音再生装置の一実施例を示す斜視図、第２図は特
にテレビジヨン受像機の脚部を示す断面図、第３
図は特に置台のダクト構造を示す断面図、第４図
Ａ及びＢは別体として使用した場合を説明する図
である。１……テレビジヨン受像機、１Ａ……正面側、
２……置台、６，７……正面側の脚部、６ａ，６
ｂ，７ａ，７ｂ……開口部、１０，１１……低音
用スピーカ（ウーハー）、１２……載置面、１４
ａ，１４ｂ……キヤツプ、１８……棚部、１９…
…ダクト部、２０，２１……孔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】テレビジヨン受像機と、このテレビジヨン受像
機が載置される箱状の置台とからなり、前記テレビジヨン受像機の正面側脚部の底面及
び正面に開口部をそれぞれ形成して、前記正面の
開口部にこれを開閉可能とするキヤツプを設ける
と共に、前記脚部内に前記置台の載置面と対向す
るように低音用スピーカを収納し、前記箱状の置台内に設けた棚板により略コ字状
のダクト部を形成すると共に、前記載置面には、
前記テレビジヨン受像機の前記正面側の脚部と連
通する孔を設け、前記脚部内の低音用スピーカからの再生音が前
記ダクト部を介して置台の正面側から放射される
ように構成したことを特徴とするテレビジヨン受
像機用低音再生装置。