JPH05129018A - 炭素電極およびその製造方法 - Google Patents

炭素電極およびその製造方法

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JPH05129018A
JPH05129018A JP3286343A JP28634391A JPH05129018A JP H05129018 A JPH05129018 A JP H05129018A JP 3286343 A JP3286343 A JP 3286343A JP 28634391 A JP28634391 A JP 28634391A JP H05129018 A JPH05129018 A JP H05129018A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、層状構造部分が多く含まれ、かつ
電極として十分な強度をもつように改良された炭素電極
およびその製造方法を提供することを最も主要な特徴と
する。 【構成】 有機化合物粉体を分散粒子として取込んだ分
散メッキ皮膜、三次元網目状構造を有する有機高分子発
泡体または不織布に金属を被覆した複合体、固体状の有
機化合物に金属を被覆した複合体を焼成し、金属と炭素
とからなる複合電極を作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般に炭素電極に関
するものであり、より特定的には、層状構造部分を多く
含み、電極としての十分な強度をもつように改良された
炭素電極に関する。この発明は、さらに、そのような炭
素電極の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器等の小型、省電力化に伴って、
リチウム等のアルカリ金属を利用した二次電池が注目さ
れている。ところで、負極に、リチウムなどのアルカリ
金属を単体で用いた場合、充放電の繰返し、つまりアル
カリ金属の溶解−析出過程により、金属の溶解−析出面
上にデンドライト(樹脂状結晶)が生成し、成長する。
このデンドライトは、セパレータを貫通し、正極と接す
ることにより、電池内部の短絡を誘発させるという問題
点があった。
【0003】アルカリ金属の代わりにアルカリ金属合金
を二次電池用の負極に用いると、単体のときに比べ、デ
ンドライトの発生が抑制され、充放電サイクル特性が向
上することが判明した。しかし、合金を使用しても、完
全にデンドライトが生成しなくなるわけではなく、電池
内部の短絡が起こることもある。
【0004】アルカリ金属やその合金からなる負極は、
これらの金属の溶解−析出過程あるいは溶解−析出−固
体内拡散過程を利用するものであるが、近年になって、
負極として、アルカリ金属イオンの吸収−放出過程を利
用した炭素や導電性高分子等の有機材料が開発された。
これにより、アルカリ金属やその合金を用いた場合に発
生していたデンドライトの生成が原理上起こらなくな
り、電池内部の短絡の問題が激減するに至った。
【0005】炭素は化学的に安定であり、電子供与性物
質、電子受容性物質のいずれもドープすることが可能で
あるため、電極として、特に電池用電極として有望な材
料である。
【0006】炭素は、基本的に、黒鉛構造からなる層状
構造部分と、sp3 混成軌道を含む構造あるいは層の重
なり方が歪んだ欠陥構造など黒鉛構造と異なる無定形部
分とからなっている。炭素には、また、これらのマクロ
的またはミクロ的配置の仕方あるいはこれらの割合、無
定形部分の構造的違い、酸素や硫黄などの不純物の割合
などによって、易黒鉛化性炭素から難黒鉛化性炭素ま
で、多くの種類の炭素が存在する。
【0007】このような、ミクロな構造あるいはマクロ
な構造の異なった種々の炭素を製造するにも、多くの方
法がある。
【0008】炭素を製造する方法は、出発物質の状態に
より分類される。それは、固相炭素化、液相炭素化、気
相炭素化である。
【0009】固相炭素化は、炭素源としての出発原料に
固体を用いた炭素化であり、木質、フラン樹脂やフェノ
ール樹脂等の樹脂類、セルロース類、PAN、ピッチ、
レーヨン等の高分子化合物などが出発原料として用いら
れる。
【0010】液相炭素化は、ピッチ類やタール類の液状
物質を用いて焼成し、炭素を製造する方法である。
【0011】気相炭素化は、出発原料として種々の炭化
水素ガスを用いて、気相中で炭素を生成させる方法、あ
るいは基体上に炭素を堆積させる方法である。
【0012】気相炭素化で製造できる主な炭素は、煤と
熱分解炭素である。煤は、気相中で原料が分解・結合し
て芳香族多核ラジカルを形成し、さらにこれらが結合・
集合することにより生成する。熱分解炭素は、煤の生成
と同様に、芳香族多核ラジカルあるいは芳香族ラジカル
を経由し、反応管中に設置した基体上に、これらが堆積
したものである。熱分解炭素を製造する際、基体に金属
を用いると、他と異なった堆積挙動を示す場合がある。
たとえば、チタン、タングステン、タンタルなどを基体
として用いる場合、基体金属と炭素とが反応し、炭化物
が生成し、その上に炭素が堆積する。また、ニッケル、
コバルト、鉄を用いた場合、これらが炭素堆積における
触媒として働き、300〜500℃という低温で、炭素
が堆積することが認められている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】炭素に対する電子供与
性物質や電子受容性物質の吸収・放出は、主として炭素
中に存在する層状構造部分における層間への、上述物質
のインターカレーション、デインターカレーションによ
って起こっている。したがって、炭素を、電子供与性物
質や電子受容性物質の吸収・放出を行なうことのできる
電極として使用する場合には、炭素中に存在する層状構
造部分を多く有する物質、さらに、配向性の良い炭素を
選択する必要がある。
【0014】しかしながら、上述の固相炭素化において
は、たとえば木質材料やフェノール樹脂等を用いると、
生成する炭素は出発原料である固体中での形体をそのま
ま受け継ぎ、その結果、無定形部分の多い炭素になると
いう不都合がある。
【0015】また、上述の液相炭素化においては、メソ
フェーズと呼ばれる芳香族多核体からなる液滴が炭素化
の途中で生成し、これが成長、合体により大きくなると
いう過程を繰返すことにより、炭素化するため、固相炭
素化により生成する炭素に比べ、層状構造部分の多い炭
素が生成する、が、一方で、配向性が良くないという欠
点を有する。
【0016】また、気相炭素化では、反応管中に基体を
設置すれば、この基体上に炭素が堆積し、ひいては層状
構造部分が多く、かつ配向性の良い熱分解炭素が生成す
る。その結果、優れた電極が得られる。しかし、一方
で、膜厚を大きくすると、剥がれやすいという、強度面
での問題がある。
【0017】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、層状構造部分が多く含まれ、
かつ電極としての十分な強度を持つように改良された炭
素電極を提供することを目的とする。この発明は、さら
にそのような炭素電極の製造方法を提供することを目的
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る炭素電極は、金属と有機材料との複合
体を焼成して成るものである。
【0019】この発明の他の局面に従う炭素電極の製造
方法においては、まず、有機化合物粉体を分散粒子とす
るメッキ浴から、基板上に複合メッキ皮膜を形成する。
上記基板より上記複合メッキ皮膜を剥がす。上記複合メ
ッキ皮膜を焼成する。
【0020】この発明において好ましく使用できる有機
化合物粉体は、脂肪族化合物、脂環式化合物、芳香族化
合物、ヘテロ環化合物、樹脂等の高分子化合物、カルボ
ン酸およびその誘導体、ピッチ等である。特に、フラン
樹脂やフェノール樹脂等の樹脂類、セルロース類、PA
N、ピッチ、レーヨン等の有機高分子化合物が好ましく
用いられる。
【0021】メッキによって得られる金属としては、ク
ロム、マンガン、銅、銀、金、鉄、コバルト、ニッケル
等およびこれらを含む合金が好ましく用いられる。特
に、鉄、ニッケル、コバルトの単独、あるいは、主成分
として鉄、ニッケル、コバルトからなるものが特に好ま
しい。
【0022】電解メッキでは、クロムメッキ浴、マンガ
ンメッキ浴、銅メッキ浴、銀メッキ浴、金メッキ浴、鉄
メッキ浴、コバルトメッキ浴、ニッケルメッキ浴およ
び、Co−Mn、Co−Mo、Co−Ni、Co−W、
Cu−Ni、Fe−Cr、Fe−Mn、Fe−Ni、F
e−Ni−Cr、Fe−W、Ni−Cr、Ni−Mo、
Ni−Wなどのメッキ浴が好ましく使用される。
【0023】無電解メッキにおいては、銅メッキ浴、銀
メッキ浴、金メッキ浴、酸性・中性・塩基性の各々のニ
ッケルメッキ浴、コバルトメッキ浴、Ni−Coメッキ
浴、Ni−Feメッキ浴、Ni−X−Pメッキ浴、鉄メ
ッキ浴、およびこれらを改良したメッキ浴や他のメッキ
浴が用いられる。
【0024】メッキ皮膜を焼成する方法としては、非酸
化性雰囲気下(たとえば減圧下、不活性ガス雰囲気下)
で300℃以上の温度で加熱し、分解し、炭素化する方
法が好ましく採用される。
【0025】この発明のさらに他の局面に従う炭素電極
の製造方法においては、三次元網目状構造を有する有機
高分子発泡体または不織布に金属を被覆し、それによっ
て有機高分子発泡体と金属との複合体を形成する。上記
複合体を焼成する。
【0026】金属を被覆する方法には、蒸着、スパッ
タ、無電解メッキ等が好ましく採用される。特に、無電
解メッキは、製造上使用しやすいという点において、好
ましい。
【0027】被覆する金属には、チタン、タングステ
ン、クロム、ニオブ、モリブデン、バナジウム、鉄、コ
バルト、ニッケル等およびこれらを含む合金が好ましく
用いられ、特に、鉄、ニッケル、コバルトの単独あるい
は、主成分として鉄、ニッケル、コバルトを含むものが
好ましい。
【0028】無電解メッキには、酸性・中性・塩基性ニ
ッケルメッキ浴、コバルトメッキ浴、Ni−Coメッキ
浴、Ni−Feメッキ浴、Ni−X−Pメッキ浴、鉄メ
ッキ浴、およびこれらを改良したメッキ浴や他のメッキ
浴が好ましく用いられ、これによって、三次元網目状構
造を有する有機高分子発泡体または不織布を被覆するこ
とができる。
【0029】金属を被覆した三次元網目状構造を有する
有機高分子発泡体または不織布から成る複合体を焼成す
る方法としては、非酸化性雰囲気下(たとえば減圧下、
不活性ガス雰囲気下)で300℃以上の温度で加熱し、
分解し、炭素化する方法が好ましく用いられる。
【0030】この発明のさらにさらに他の局面に従う炭
素電極の製造方法においては、金属を被覆して成る固体
有機化合物を成形し、それによって金属と固体有機化合
物との複合体を形成する。上記複合体を焼成する。
【0031】この発明において使用し得る固体有機化合
物は、脂肪族化合物、脂環式化合物、芳香族化合物、ヘ
テロ環化合物、樹脂等の高分子化合物、カルボン酸およ
びその誘導体、ピッチ等である。特に、フラン樹脂やフ
ェノール樹脂等の樹脂類、セルロース類、PAN、ピッ
チ、レーヨン等の有機高分子化合物が好ましく用いられ
る。
【0032】金属を被覆する方法としては、蒸着、スパ
ッタ、無電解メッキ等がある。特に、無電解メッキは製
造上使用しやすいので、好ましく用いられる。
【0033】被覆する金属には、チタン、タングステ
ン、クロム、ニオブ、モリブデン、バナジウム、鉄、コ
バルト、ニッケル等およびこれらを含む合金が好ましく
用いられる。特に、鉄、ニッケル、コバルトの単独、あ
るいは主成分として鉄、ニッケル、コバルトからなるも
のが好ましい。
【0034】無電解メッキにおいては、酸性・中性・塩
基性ニッケルメッキ浴、コバルトメッキ浴、Ni−Co
メッキ浴、Ni−Feメッキ浴、Ni−X−Pメッキ
浴、鉄メッキ浴、およびこれらを改良したメッキ浴や他
のメッキ浴が好ましく用いられ、これによって有機化合
物を金属で被覆することができる。
【0035】成形した複合体を焼成する方法としては、
非酸化性雰囲気下(たとえば減圧下、不活性ガス雰囲気
下)で300℃以上の温度で加熱し、分解し、炭素化す
る方法が採用される。
【0036】
【作用】この発明に係る炭素電極によれば、金属と有機
材料との複合体を焼成して成るものであるので、焼成時
に層状構造部分の多い炭素体が得られる。また、炭素と
金属が結合しているので、この炭素電極は導電性が向上
しており、かつ電極自体の強度が向上している。
【0037】この発明の他の局面に従う炭素電極の製造
方法によれば、金属をマトリックスにし、その中に有機
化合物粉体を分散粒子として分散させて作成した、分散
メッキ皮膜を焼成する。この方法によると、層状構造部
分の多い炭素体を含む、金属と炭素との複合電極が得ら
れる。これに対する解釈としては、詳しいことは明らか
でないが、一応、次のことが考えられる。有機化合物が
炭素化する過程において、金属の存在しない場合は、有
機化合物が分解および結合して、炭素を生成する。一
方、有機化合物が炭素化する過程において、金属が存在
する場合、すなわち固溶体を形成する金属、特に鉄、ニ
ッケル、コバルトを主成分とした金属を用いた場合に
は、有機化合物の分解および結合時に、炭素が金属と相
互作用を起こす。この相互作用によって、炭素析出時
に、層状構造部分の多い炭素体ができると考えられる。
【0038】また、有機化合物粉体を分散粒子として分
散メッキを行なう、ことにより得られる分散メッキ皮膜
は、分散粒子がその内部に取込まれた形体をとっている
ために、このもの自体、導電性を有している。これを焼
成することによって、金属の焼結が起こり、炭素と金属
体が結合する結果、炭素電極の導電性の向上および電極
自体の強度の増大を確保することができる。
【0039】この発明のさらに他の局面に従う炭素電極
の製造方法によれば、金属を被覆した三次元網目状構造
を有する有機高分子発泡体または不織布からなる複合体
を焼成する。この方法によると、層状構造部分の多い炭
素体を含む、金属と炭素の複合電極が得られる。これに
対する解釈としては、詳しいことは明らかでないが、一
応、次のことが考えられる。有機高分子が炭素化する過
程において、金属が存在しない場合には、有機高分子が
水素、一酸化炭素、メタン等の低分子有機化合物に分解
し、または高分子がより低分子へ解離し、さらに残って
いる炭素やヘテロ原子が結合して、炭素体を形成する。
一方、炭素と結合して化合物を作るか、または固溶体を
形成する金属を用いた場合には、有機高分子の低分子量
分子への分解時および炭素の結合時に、炭素が金属と相
互作用を起こす。この相互作用によって、炭素生成時
に、層状構造部分の多い炭素体ができると考えられる。
【0040】ところで、三次元網目状構造を有する有機
高分子発泡体または不織布を金属で被覆することによ
り、金属の三次元網目状構造が形成される。この金属の
三次元網目状構造自体、導電性を有している。これを焼
成すると被覆している金属が焼結し、炭素と金属が結合
する。これによって、導電性が向上し、かつ電極自体の
強度が増大した炭素電極が得られる。
【0041】この発明のさらにさらに他の局面に従う炭
素電極の製造方法によれば、金属を被覆した固体有機化
合物を成形し、これを焼成する。この方法によると、層
状構造部分の多い炭素体を含む、金属と炭素の複合電極
が得られる。これに対する解釈としては、詳しいことは
明らかでないが、一応次のことが考えられる。
【0042】有機化合物が炭素化する過程において、金
属の存在しない場合には、有機化合物が分解および結合
して、炭素を生成する。一方、炭素と結合して化合物を
作るか、または固溶体を形成する金属を用いた場合に
は、有機化合物の分解および結合時に、炭素と金属が相
互作用を起こす。この相互作用によって、炭素析出時
に、層状構造部分の多い炭素体ができると考えられる。
【0043】またこの方法によると、金属で被覆された
固体有機化合物を焼結するので、金属の焼結時に、炭素
と金属とが結合し、導電性が向上した炭素電極が得られ
る。。また、炭素と金属体とが結合する結果、炭素電極
自体の強度が増大する。
【0044】
【実施例】以下、実施例により、本発明を説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。
【0045】実施例1 粉末状のフェノール樹脂の分散粒子5g/lを、電解ニ
ッケルメッキ浴であるワット浴に加え、ニッケルを電極
に用いて、5mA/cm2 の電流密度で、分散メッキを
行なった。こうしてできた複合体を、電極より剥がし、
これをアルゴン雰囲気下で、20℃/時間の昇温速度
で、900℃まで昇温し、900℃で10時間保つこと
により、焼成した。こうしてできた炭素電極の炭素量は
7.3mg、金属量34.5mgであった。このペレッ
トを、電極とした場合の特性を、表1に示す。ペレット
は、200℃で10時間減圧乾燥した後、充放電測定に
供した。充放電測定には、3極法を用いた。参照極には
Li/Li+ 、電解液には1M LiClO4 を含むプ
ロピレンカーボネートを用い、充電終止電位を0V、放
電終止電位を2Vとして、充放電を行なった。
【0046】実施例2 粉末状のフェノール樹脂の分散粒子20g/lを、無電
解ニッケルメッキ浴である中性の硫酸ニッケル浴に加
え、ニッケル基板上に分散メッキを行なった。こうして
できた複合体をニッケル基板より剥がし、これを実施例
1と同様の方法で焼成した。できた電極の炭素量は9.
2mg,金属量20.3mgであった。このペレットを
電極とした場合の特性を、表1に示す。測定方法は、実
施例1と同様であった。
【0047】実施例3 発泡ウレタン樹脂に、無電解ニッケルメッキをするに先
立ち、樹脂にアルコール脱脂、溶剤処理、エッチング、
パラジウム触媒化処理を施した。無電解ニッケルメッキ
は、中性の硫酸ニッケル浴を用いて行なった。メッキ反
応は、樹脂中に含有させて行なった。このようにしてで
きた複合体をペレット状に成形し、アルゴン雰囲気下
で、20℃/時間の昇温速度で、900℃まで昇温し、
900℃で10時間保つことにより焼成した。できた炭
素電極の炭素量は25.2mg,金属量20.3mgで
あった。このペレットを電極とした場合の特性を、表1
に示す。ペレットは200℃で、10時間減圧乾燥した
後、充放電測定に供された。充放電測定の方法は実施例
1と同様である。
【0048】実施例4 線状のポリエステルに、無電解ニッケル−コバルトメッ
キをするに先立ち、実施例3と同様の方法で前処理を行
ない、硫酸浴を用いて、メッキを行なった。これを実施
例3と同様の方法で焼成した。できた電極の炭素量は1
0.3mg,金属量9.7mgであった。このペレット
を電極とした場合の特性を表1に示す。充放電測定の方
法は実施例1と同様である。
【0049】実施例5 粉末状のフェノール樹脂に、無電解ニッケルメッキをす
るに先立ち、これをアルコール脱脂、溶剤処理、エッチ
ング、パラジウム触媒化処理を施した。無電解ニッケル
メッキは、中性の硫酸ニッケル浴を用いた。メッキ反応
は、浴の攪拌を行ないながら行なった。このようにして
できた複合体をペレット状に成形し、アルゴン雰囲気下
で、20℃/時間の昇温速度で、900℃まで昇温し、
900℃で10時間保つことにより、焼成した。できた
炭素電極の炭素量は、11.5mg,金属量7.9mg
であった。このペレットを電極とした場合の特性を表1
に示す。ペレットは200℃で10時間減圧乾燥した
後、充放電測定に供した。測定方法は、実施例1と同様
である。
【0050】実施例6 粉末状のフェノール樹脂に、無電解ニッケル−コバルト
メッキをするに先立ち、実施例5と同様の方法で樹脂の
前処理を行ない、硫酸塩浴を用いてメッキを行なった。
これを、実施例5と同様の方法で、焼成した。できた炭
素電極の炭素量は13.2mg,金属量21.4mgで
あった。このペレットを電極とした場合の特性を表1に
示す。測定方法は、実施例1と同様である。
【0051】実施例7 ポリエステルの布に、実施例5と同様の方法で前処理を
行ない、中性の硫酸ニッケル浴を用いて、ニッケルメッ
キを行なった。これを実施例5と同様の方法で焼成を行
なった。できた炭素電極の炭素量は5.8mg,金属量
7.6mgであった。これを電極とした使用した場合の
特性を、表1に示す。測定方法は実施例1と同様であ
る。
【0052】比較例 フェノール樹脂を、アルゴン雰囲気下で、20℃/時間
の昇温速度で、900℃まで昇温し、900℃で10時
間保つことにより、焼成した。これから10.3mgを
とり、ペレットに成形した。このペレットを電極とした
場合の特性を、表1に示す。測定方法は、実施例1と同
様である。なお、集電を取るために、ニッケルメッシュ
に挟み込んで測定を行なった。
【0053】
【0054】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明に係る炭
素電極によれば、層状構造部分の多い炭素体を含んでい
るので、電子供与性物質や電子受容性物質を吸収・放出
することが可能となる。また、炭素と金属が結合してい
るので、この炭素電極は導電性が向上しており、かつ電
極自体の強度も向上している。その結果、強度的に優れ
た、さらに非水系二次電池として高い充放電容量を持っ
た電極になるという効果を奏する。
【0055】また、この発明に係る炭素電極の製造方法
によれば、層状構造部分の多い炭素体を含む炭素電極が
得られる。また、炭素と金属が結合するので、導電性が
向上し、かつ電極自体の強度が増大した、炭素電極が得
られるという効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 和夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ヤープ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属と有機材料との複合体を焼成して成
    る炭素電極。
  2. 【請求項2】 有機化合物粉体を分散粒子とするメッキ
    浴から、基板上に分散メッキ皮膜を形成する工程と、 前記基板より前記分散メッキ皮膜を剥がす工程と、 前記分散メッキ皮膜を焼成する工程と、 を備えた、炭素電極の製造方法。
  3. 【請求項3】 三次元網目状構造を有する有機高分子発
    泡体または不織布に金属を被覆し、それによって前記有
    機高分子発泡体と前記金属との複合体を形成する工程
    と、 前記複合体を焼成する工程と、 を備えた、炭素電極の製造方法。
  4. 【請求項4】 金属を被覆してなる固体有機化合物を成
    形し、それによって前記固体有機化合物と前記金属との
    複合体を形成する工程と、 前記複合体を焼成する工程と、 を備えた、炭素電極の製造方法。
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