JPH05126806A - 超音波測定装置 - Google Patents

超音波測定装置

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Publication number
JPH05126806A
JPH05126806A JP3285077A JP28507791A JPH05126806A JP H05126806 A JPH05126806 A JP H05126806A JP 3285077 A JP3285077 A JP 3285077A JP 28507791 A JP28507791 A JP 28507791A JP H05126806 A JPH05126806 A JP H05126806A
Authority
JP
Japan
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sample
unit
wave
electroacoustic transducer
ultrasonic
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Withdrawn
Application number
JP3285077A
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English (en)
Inventor
Mitsugi Sakai
貢 酒井
Tomio Endo
富男 遠藤
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、弾性表面波速度及びその変化を高速
に測定でき、機械的な移動精度に関係しない単純な機構
により弾性表面波速度またはその変化の試料表面分布が
表示する超音波測定装置を提供することを目的とする。 【構成】本発明は、試料に集束超音波ビームを送波し、
該試料からの反射超音波ビームを受波する音響レンズ2
1と、該音響レンズ21と試料の距離をデフォーカスさ
せた位置に固定するZステージ36と、少なくとも試料
からの直接反射成分と再放射成分が音響レンズ21にて
重なり合う継続時間を有し搬送周波数が可変であるバー
スト波を発生する発振器31と、前記音響レンズ21の
受波信号強度を出力する受信器31と、前記バースト波
の搬送周波数を制御演算部30の制御により変化させ前
記受信器31の出力を蓄積するサンプル&ホールド回路
40,41と、前記スペクトラム測定手段に蓄積された
スペクトラムを表示する表示部34とを具備することを
特徴とする超音波測定装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は試料の微小部分の弾性的
性質を超音波を利用して測定する超音波測定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、収束された超音波を試料に入射
させて、その試料からの反射波を受波して超音波画像を
作成し、またはV(Z)曲線を利用して試料の微小部分
のヤング率等の弾性的性質を測定する装置として超音波
顕微鏡が知られている。図5に従来の超音波顕微鏡の構
成を示す。
【0003】この超音波顕微鏡の超音波送受信部は、バ
ースト波を発生する送信部1と、そのバースト波を信号
として一方向(圧電トランスデューサ2方向および圧電
トランスデューサ2から前置増幅器3方向)のみに通過
させるサーキュレータ4、送受信信号を電気音響変換す
る圧電トランスデューサ2、超音波を収束させる音響レ
ンズ5、超音波を伝播させるカプラ液体6とで構成され
ている。また、前記カプラ液体6に接するように試料7
が、X−Y走査部8によってX−Y方向に移動可能な試
料台9に載置される。前記音響レンズ5は、Z走査部1
0によって垂直方向(Z方向)に移動可能になってい
る。
【0004】この超音波送受信部により出力された反射
信号は、前記前置増幅器3で増幅された後、ゲート部1
1により必要な反射信号が抽出され、ピーク検出部12
に入力される。前記ピーク検出部12は、前記反射信号
のピーク値をホールドし、その出力はA/D変換部13
によりデジタル信号に変換され、メモリ14に格納され
る。前記メモリ14に格納されたデータは、コンピュー
タ15の制御によって、表示部16に画像として表示さ
れる。また、これらの構成部材は、制御部17によって
動作を制御されている。このように構成された前記超音
波顕微鏡の動作を図6のタイムチャートを参照して説明
する。
【0005】まず制御部17から、送信トリガが、図6
(a)に示すように送信部1に入力されると送信部1
は、図6(b)に示すようなタイミングで、数百MHz
〜数GHzの周波数の数十周期の高周波バースト波を発
生する。発生した送信波は、サーキュレータ4を通っ
て、圧電トランスデューサ2に印加される。前記圧電ト
ランスデューサ2では、前記送信バースト信号が超音波
に変換されて、音響レンズ5によって、微小スポットに
収束されて、試料台9上に載置された試料7に入射させ
る。
【0006】前記試料7と音響レンズ5の間は、超音波
の減衰を妨ぐためのカプラ液体6で満たされている。試
料7に入射した超音波は、試料で反射されて、受信信号
として再びカプラ液体6、音響レンズ5を通ってトラン
スデューサ2で電気信号に変換され、サーキュレータ4
を通り前置増幅器3で増幅される。
【0007】この受信信号は、図6(c)に示すように
送信漏れ、レンズ第一反射、試料反射、レンズ第二反射
等を含むため、図6(d)に示すように、制御部17か
らレンズの内部反射を除くようなタイミングのゲート信
号をゲート部11に入力して、ゲートをあけ、必要な反
射信号のみを抽出する。
【0008】このように抽出された反射信号は、ピーク
検波部12によって図6(e)に示すようにピークホー
ルドされ、A/D変換部13でディジタル信号に変換し
た後、メモリ14に記録される。
【0009】以上のようにして得られる情報は、試料7
の一点の情報だけである。つまり画像化するときは、前
記X−Y走査部8によって超音波の入射方向(Z軸)に
対して垂直な平面(X−Y平面)に音響レンズ、または
試料を2次元走査して、前述した検出動作を繰り返し行
い、2次元情報をメモリ14に記録し、表示部16に表
示する。
【0010】また試料の弾性性質を測定する場合には、
Z走査部10によって、音響レンズ5と試料7との間の
距離を変化させて前記検出動作をX−Y平面上の一点に
対して行うことで、V(Z)曲線が得られ、コンピュー
タ16によりフーリエ変換等の演算処理を行い弾性表面
波音速を求める。
【0011】このような弾性表面波速度は、膜構造試料
の場合は膜厚に、結晶構造を有する試料の場合は結晶の
面指数と波の伝播方向に、応力場の存在する試料の場合
は主応力の大きさによって変化する。例えば音弾性理論
によると弾性表面波速度の変化は試料表面の主応力に比
例する。
【0012】そこで、弾性表面波速度あるいはその変化
を検出することにより、試料表面の応力あるいはその分
布を測定することが可能になる。反射型超音波顕微鏡に
おいては弾性表面波速度は、圧電トランスデューサ10
3が受波する受波信号の振幅と位相の両方に影響を与え
る。前記振幅による弾性表面波速度の測定が前記のV
(Z)曲線法である。
【0013】前記V(Z)曲線法においては、機械的に
Z軸方向に音響レンズを移動させる必要があるので後述
する様々の問題が生ずる。そこで、前述したように試料
表面の弾性表面波速度の分布を測定する際には、位相を
検出する方法が良く用いられる。
【0014】例えば、K.K.Liang,S.D.B
enett and G.S.Kino,“Preci
sion Phase Measurementwit
hShort Tone Burst Signals
in AcousticMicroscopy”,R
ev. Sci. Instrum. 57(3),M
arch 1986,446−452.に提案されるよ
うに、試料に送波される収束超音波ビームのうち試料に
垂直入射して反射される直接反射成分と弾性表面波を励
起するような角度θSAW で斜入射し、試料表面を伝播し
た後再びθSAW で音響レンズに戻る再放射成分の位相差
を、次のように求めている。音響レンズの焦点を試料に
対しわずかにデフォーカスして固定する。
【0015】この試料からの直接反射成分と再放射成分
が重ならない程度の短い継続時間を有するバースト波を
送波し、受波信号において直接反射成分と再放射成分を
時間ゲートで分離する。各々の信号に対し極めて狭帯域
のフィルタリング処理をしてほぼ連続波とし、ロックイ
ンアンプで2成分の位相差を検出する装置が示されてい
る。彼らはこの装置を用いて、ガラスに熱衝撃を加えて
導入した応力の1次元の分布を得ている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の超音波測定装置には次のような欠点があった。まず、
V(Z)曲線法の欠点を列挙する。
【0017】(1)V(Z)曲線を得るには、音響レン
ズと試料の相対距離を変化させる必要がある。距離変化
手段としては、例えばリニアモーションガイドで案内さ
れたテーブルをパルスモータとボールネジで駆動するZ
ステージが考えられる。こういった構造のステージの位
置決め精度は1μm程度であり、弾性表面波速度vSAW
=3430m/secの溶融石英を周波数ω/2π=4
00MHzで測定した場合のV(Z)曲線の変動周期Δ
Z=18.6μmに対し5%の誤差を与えることにな
る。ステージの位置を測定するために、波長安定化レー
ザを光源に用い干渉器とコーナーキューブを組み合わせ
た干渉型測長器を使えば、ステージ位置の測定誤差は1
00nm以下とできるので比較的良好な精度のV(Z)
測定が可能になる。しかし、上記のような干渉型測長器
は大型でしかも高価であり実用的ではない。
【0018】(2)V(Z)曲線をフーリエ変換しその
スペクトラムのピーク周波数からΔZを求める前記の方
法では、精密なピーク周波数を得るためにはピークの半
値幅を狭くする必要がある。そこで音響レンズのデフォ
ーカス量を大きくし、何周期ものV(Z)曲線の変動を
測定することが行われる。上記の例で8周期の振動を観
測するためには150μmのデフォーカス量が必要にな
る。焦点距離500μm、開口半角60°の音響レンズ
を用いたとき、試料表面のスポット径は500μmにな
り測定の局所性が著しく損なわれる。
【0019】(3)音響レンズを機械的に駆動するため
に1つのV(Z)曲線を得るのに1分程度の時間を要し
ており、弾性表面波速度の分布を得るには測定速度が十
分でない。
【0020】(4)弾性表面波速度の1次元あるいは2
次元分布を得るとき、当該の走査方向の軸に対しZ軸の
垂直度を極めて高精度に保つ必要があり、ステージ構成
が困難になる。
【0021】前述したLiang氏等に提案された装置
を用いれば、前記(1),(2),(4)の問題点が解
決できる。しかし、V(Z)曲線法は次の理由で測定速
度が遅い。
【0022】前述したようにLiang氏等の装置で
は、短かな継続時間を有するバースト波を使って直接反
射成分と再放射成分の位相差を測定しているが、数10
MHzもの帯域幅を持つバースト波からわずかに100
KHzの帯域幅で連続波を抜き出す。このため、前記連
続波の振幅は非常に微弱なものになる。
【0023】そこで、ロックインアンプのローパスフィ
ルタのカットオフ周波数を25Hzと低くしてSN比を
大きくしなければならない。従って試料表面の所定箇所
の位相差を検出するには少なくとも40msecの時間
が必要になる。
【0024】そこで本発明は、弾性表面波速度及びその
変化を高速に測定でき、機械的な移動精度に関係しない
単純な機構により弾性表面波速度またはその変化の試料
表面分布が表示する超音波測定装置を提供することを目
的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、試料に集束超音波ビームを送波し、該試料
からの反射超音波ビームを受波する電気音響変換器と、
前記集束超音波ビームを前記試料の表面にデフォーカス
させた位置に前記電気音響変換器と前記試料の距離を固
定する高さ固定手段と、少なくとも前記試料からの直接
反射成分と再放射成分が前記電気音響変換器にて重なり
合う継続時間を有し搬送周波数が可変であるバースト波
を発生する送信器と、直接反射成分と再放射成分の干渉
部分の位相を測定する手段(スペクトラム測定手段また
は位相検波器)を有する超音波測定装置を提供する。
【0026】
【作用】以上のような構成の超音波測定装置では、試料
と電気音響変換器との距離を変化させることなく弾性表
面波速度またはその変化を高速に測定し、単純な機構に
より弾性表面波速度またはその変化の試料表面分布が表
示される。また、弾性表面波速度またはその変化の測定
には機械的な移動精度に関係せず、極めて高精度に測定
される。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0028】図1には、V(Z)曲線の一例を示し、本
発明の概念を説明する。すなわち、本発明が基礎にして
いる位相ずれ量またはその変化量の検出の方法の理論的
な背景及びこれらの量の物理的な意味について説明す
る。
【0029】この図1は、周波数400MHzのときの
溶融石英に対するV(Z)曲線である。ここで、横軸は
デフォーカス量Zとし、Z=0の時には、焦点が試料表
面にある状態、Z<0の時には焦点が試料内部にある状
態とする。縦軸は受波信号の振幅Vを示す。図1に示す
V(Z)曲線の周期ΔZから、弾性表面波速度vSAW
【0030】
【数3】 となる(御子柴宣夫、生嶋明共編、「超音波スペクトロ
スコピー(応用編)」第7章超音波顕微鏡、培風館、1
990、165頁参照)。ここで、vW :音響レンズと
試料間に満たされる音響カプラの音速f:超音波の周波
【0031】前記音響カプラに水を用いると、vW =1
500m/secとなる。図1に示すV(Z)曲線に対
して、f=400MHz,ΔZ=18.6μmとする
と、(1)式により溶融石英の弾性表面波速度vSAW
3430m/secが得られる。
【0032】このようなV(Z)曲線における周期的な
変動現象は、音響レンズの受波信号の直接反射成分と再
放射成分の相対位相がZの変化に伴って変化し、結果と
して両成分の干渉振幅がZと共に変化するために起こ
る。音響レンズの材料の音速が無限大であるとし、音響
レンズを試料表面に対しZ(<0)デフォーカスすると
き、直接反射成分と再放射成分が音響レンズに到着する
時間差Tは、
【0033】
【数4】 となる。また、(2)式に超音波の角周波数ωを乗ずる
と、両成分の相対位相差φが得られる。
【0034】
【数5】 また、θSAW はSnellの法則によって水の音速vW
と試料の弾性表面波速度vSAW の比と関係付けられる。
また、
【0035】
【数6】 (4)式を(3)式に代入し、(3)式中のcosθ
SAW をvSAW ,vW によって書き直すと、
【0036】
【数7】 となる。(5)式によれば、vSAW の変化ΔvSAW によ
る直接反射成分と再放射成分の位相差の変化Δφは、
【0037】
【数8】
【0038】である。ここで、ω,Zは既知の量であ
り、θSAW つまりvSAW は、試料の一点で例えばV
(Z)曲線法を用いて測定しておくことも可能である
し、弾性理論から導くことも可能であるから既知の量と
考えることができる。
【0039】従って、両成分の位相差の変化を測定する
ことによって、試料の弾性表面波速度の変化が分かる。
この原理に基づいて弾性表面波速度の2次元分布を測
定、表示する装置を後述する第3実施例にて提案する。
【0040】再び、V(Z)曲線に関して説明すると、
直接反射成分と再放射成分の位相差φは(3)式に示す
とおりZの変化に対して線形に変化する。従って、Zの
変化に伴い、φ=−2nπ(n=1,2,…)が満たさ
れる毎に周期的なVのディップが観測されることにな
る。その周期ΔZは周波数ω/2πを固定すると、
【0041】
【数9】
【0042】と一定になる。よって、Snellの法則
(4)式を連立させると(1)式が得られる。この
(7)式によれば、V(Z)曲線の周期は、周波数に反
比例することが分かる。
【0043】図1に示したように、V(Z)曲線の各デ
ィップに対して、|Z|の小さいものから順にD1 ,D
2 ,…,Dk ,…とする。例えば、ω/2π=400M
Hzのとき、Z=−18.6μmにD1 が存在する。ま
た周波数を上げて、ω/2π=800MHzとすると、
Z=−18.6μmには、D2 が位置する。
【0044】以下同様に、Z=−18.6μmの位置に
は、400×kMHzの周波数に対してDk が存在す
る。すなわち、Z=−18.6μmのデフォーカス量に
対し、Δω/2π=400MHzの繰り返しによりディ
ップが観測される。
【0045】次に、ω/2π=400MHzに対して、
Z=−37.2μmの位置にはD2が存在する。ω/2
π=200MHzに対してはD1 が存在、ω/2π=6
00MHzではD3 の存在が観測される。すなわち、Z
=−37.2μmではΔω/2π=200MHzの繰返
しによりディップが観測される。以上のことから、
(3)式から一般にデフォーカス量Zに対する繰返し周
波数Δω/2πは、
【0046】
【数10】 となる。またΔω/2π=Δfと書くとき(8)式と
(4)式から、
【0047】
【数11】
【0048】が得られ、Δfを求めれば弾性表面波速度
が計算できることが分かる。試料の弾性表面波速度が大
きいときは,(8)式のcosθSAW が大きくなるた
め、Δfも大きくなる。 (1+vW /2ZΔf)2 <<1と見なせる程度に弾性
表面波速度が大きい試料に対しては(9)式を近似した
【0049】
【数12】
【0050】が成立する。そこで、デフォーカス量Zを
固定したまま送信バースト波の搬送周波数fを変化させ
て、音響レンズの受波出力Vを測定すれば、その変動周
期Δfから試料の弾性表面波速度を(9)式あるいは
(10)式より求めることができる。以下では、この原
理に基づく測定をV(f)曲線法と呼ぶことにする。V
(f)曲線法を実現する装置を後述する第1実施例に提
示する。
【0051】このようなV(f)曲線法では、周波数を
連続的に変化させねばならないが、応力の測定の如く弾
性表面波速度の変化を知るだけで良い応用に対しては、
Δfだけ異なる2周波を送波することで十分である。音
響レンズで検出される直接反射成分と再放射成分の重ね
合わせとしての受波信号の振幅の絶対値2乗をとり、そ
の干渉成分のみをVT (ω)とすると、
【0052】
【数13】
【0053】となる。ここでTは(2)式で与えられる
両成分の時間差、R0 は直接反射成分の試料による反射
率である。また励起される弾性表面波はRayleig
h波であるとし、従って再放射成分の試料による反射率
は1・exp[jπ]=−1であるとした。上記のV
(f)曲線にてディップを与える角周波数のうち最低周
波数をω0 (≠0)、ディップ間隔をΔωとする。また
Δωを与えるような時間差をT0 とする。ω0 ,Δω,
0 の定義から、
【0054】
【数14】 が成立する。また2つの周波数ω0 及びω0 +Δωで干
渉成分は(11),(12)式より、
【0055】
【数15】
【0056】となる。いま、試料の弾性表面波速度がΔ
SAW だけ変化し、それに伴って時間差T0 がT=T0
+ΔTに変化したとする。このとき、受波信号の干渉部
【0057】
【数16】 をΔT/T0 でティラー展開し、(12)式を考慮する
と、
【0058】
【数17】 が得られる。(15)式と(14)式の差をとって、
【0059】
【数18】 とするとΔT/T0 =0の3次迄の精度で、
【0060】
【数19】 となる。(12)式によりω0 ,Δωを消去すると
【0061】
【数20】
【0062】と時間差の変化率の2乗に比例する強度が
得られる。ここでR0 は定数なので、周波数ω0 とω0
+Δωの2点で受波信号強度を測定することにより、時
間差の変化率を求めることができる。(6)式をωで割
ることによって時間差の変化率は弾性表面波速度の変化
率に比例することが分かる。この原理を応用して、弾性
表面波速度の分布を測定する装置は後述する第2実施例
に提示する。次に、図2に本発明による第1実施例の超
音波測定装置の構成を示し、説明する。
【0063】まず、超音波送受信部を構成する音響レン
ズ21はロッド形状のZカットサファイアの片端面を凹
球面に研摩され、反対側の端面には、ZnO等の圧電ト
ランスデューサ22が設けられる。前記圧電トランスデ
ューサ22には、発振信号及び受信信号を伝送するため
の高周波コネクタ23が接続される。
【0064】前記超音波送受信部は、円筒形の支持部材
24内に固定される。この支持部材24は測定時には、
音響カプラの水25で満たされた水槽26に没する試料
27上に載置されるものであり、前記音響レンズ21と
試料27の表面との距離は、試料表面に対する音響レン
ズ21のデフォーカス量が、Z(<0)になるように設
置される。
【0065】前記高周波コネクタ23は、高周波スイッ
チ28の切り替え端子28aに接続される。前記高周波
スイッチ28の端子Tには、例えばGaAsからなる高
周波スイッチを多段に接続してアイソレーションを上げ
る構成にしたパルス変調器29に接続される。前記パル
ス変調器29には、コンピュータから成る制御演算部3
0により指定された周波数を発振する周波数可変可能な
発振器31が接続され、発振された連続波が入力され
る。前記高周波スイッチ28の切り替え動作及び前記パ
ルス変調器29の駆動は、制御演算部30によって、制
御されている。
【0066】このパルス変調器30により、周波数1G
Hzで、80dB程度のON/OFF比、及び5nse
c程度の立上り、立下り速度のパルス変調が比較的容易
に実現できる。
【0067】また前記高周波スイッチ28の端子Rに
は、前記音響レンズ21からの受波信号(反射信号)を
受信する受信器32が接続され、この受信器22からの
出力は、A/D変換器33でデジタル信号に変換され、
前記制御演算部30に入力するように接続されている。
この受信器32は、高周波増幅器及び検波器から成り、
超音波反射信号の振幅を出力する。前記A/D変換器3
3は、前記制御演算部30の命令により前記超音波反射
信号の振幅をA/D変換し制御演算部30に渡す。そし
て前記制御・演算部はこのデータを処理しCRT等の表
示部34に表示する。次に、このように構成された第1
実施例の動作について説明する。前記発振器31は、制
御演算部30によって指定された周波数fSTART 、例え
ば、300MHzの連続波を発生する。
【0068】前記パルス変調器29は、前記連続波から
時間幅τ(例えば200nsec)のバースト波を切り
出す。このバースト波は、T側に切換えられている高周
波スイッチ28、高周波コネクタ23を介して圧電トラ
ンスデューサ22を励振する。前記圧電トランスデュー
サ22により発生した平面超音波は、音響レンズ21の
凹球面部により収束超音波となって、試料27に投射さ
れる。前記音響レンズ21の焦点は、試料表面に対し
て、“Z”だけデフォーカスされているため、反射波は
直接反射成分と再放射成分の2成分となる。
【0069】前記圧電トランスデューサ22は、前記2
成分の重ね合わせから成る反射信号を出力する。前記反
射信号は、高周波コネクタ23及びR側に切換えられて
いる高周波スイッチ28を介して受信器32に入って増
幅・検波された後、A/D変換器33にてディジタル信
号となり、前記制御演算部30に周波数fSTART に対応
する反射振幅V(fSTART )これをV0 とする形で記憶
される。
【0070】次に前記制御演算部30は、発振器31の
周波数をfSTEP(例えば1MHz)だけ上げてfSTART
+1・fSTEPとして、前述した動作を行い、反射振幅V
(fSTART +1・fSTEP)(以下、V1 と称する)を記
憶する。以上のプロセスをn+1回繰り返すと、
【0071】
【数21】 が得られる。
【0072】ここでfSTOP=fSTART +nSTEPであり、
例えばn=200なら5000MHzである表示部34
にはこのグラフV(f)が表示される。また、制御演算
部30では、
【0073】
【数22】
【0074】となるようなディップ周波数fi を検出
し、隣り合うディップの周波数の差Δfを求め、(9)
式から弾性表面波速度vSAWを計算するように構成し、
表示部34に表示する。このような第1実施例の効果に
ついて述べる。
【0075】従来の弾性表面波速度vW を求めるV
(Z)曲線法では、音響レンズのデフォーカス量Zを変
化させるための精密なステージが必要であったのに対
し、本実施例では“Z”を固定することができるため、
センサ部が小型となる。従って、試料上にセンサ部を載
置するだけの簡単な操作によって実現でき、同時に試料
の大きさに影響されないという効果がある。
【0076】本実施例では、音響レンズ21の代わりに
収束超音波を発生させる素子全てを使用することができ
る。例えば凹球面状に加工した圧電トランスデューサで
も良いし、線収束型の音響レンズでも良い。また、Zス
テージを備えたV(Z)曲線用の装置でも、Zを固定す
ることにより同様の送受信部及び信号処理法を使ってV
(f)を測定できる。また、前記制御演算部30は、デ
ィップ間周波数を求めるとしたがピーク間周波数を求め
るようにしても良いことは明らかである。またV(f)
曲線をフーリエ変換しそのピーク周波数を検出してV
(f)曲線の変動周期を求める構成でも良い。Δfのデ
ータから(9)式あるいは(10)式の計算を行い表示
させる構成でも良い。
【0077】次に図3に第2実施例の超音波測定装置の
構成を示し、説明する。ここで、第2実施例を構成する
構成部材において、第1実施例と同等のものは、同じ参
照番号を付して、その説明を省略する。
【0078】超音波送受信部上に設けられたX走査部3
5は、例えば平行板バネで支持されたボイスコイル(図
示せず)で構成され、音響レンズ21を50Hz程度の
駆動電流の印加で1mm程度の振幅でX方向に、往復走
査させる。
【0079】前記X走査部15上には、Zステージ36
が設けられ、これはボールネジ駆動,リニアモーション
ガイド案内のメカニカルステージであり、前記X走査部
35及び音響レンズ21を垂直方向(Z方向)に移動
し、かつ固定することが可能なように構成される。さら
に前記Zステージ36上にノブ37が設けられ、Zステ
ージ36のボールネジに固定される。
【0080】また前記Zステージ36を固定する台座3
8上にY走査部39が設けられ、該Y走査部39は、パ
ルスモータで駆動されるボールネジとリニアモーション
ガイドで案内される電動ステージで構成され、前記試料
27をY方向に0.1mm/sec程度の速度で移動す
る。
【0081】そして、受信器32は、前記音響レンズ2
1からの反射信号を増幅した後、ダイオードによる2乗
検波をする。次に第1サンプル&ホールド回路(以下、
S&Hと称する)40及び、第2サンプル&ホールド回
路(S&H)41は、それぞれ前記制御演算部30から
指定された時刻に、前記受信器32の出力電圧を保持す
ると共に、前記第1S&H40,41の出力は、前記制
御演算部30より、“0”にすることもできる。
【0082】前記演算器42は、前記第1S&H40と
第2S&H41の出力電圧の差を算出した後、直接若し
くは、その電圧差の平方根をとって、A/D変換器33
に出力する。
【0083】前記制御演算部30は、前記A/D変換器
33からの出力を記憶する画像メモリを内蔵し、表示部
34に表示することも可能である。また走査駆動部43
は、前記制御演算部30から指定される変位量をX走査
部35、Y走査部39に与える。次に、このように構成
された第2実施例の動作について説明する。
【0084】まず、試料27のV(f)曲線を測定す
る。そのために、X走査部35及びY走査部39を固定
し、Zステージ36を用いて、音響レンズ21の焦点を
試料27の表面に対し、Z(<0)だけデフォーカスし
て固定する。
【0085】前記制御演算部30は、前記第1S&H4
0の出力を“0”に設定すると共に、前記演算器42が
平方根を演算しないモードに設定する。そして制御演算
部30は、所定周波数を掃引しながら、前記第2S&H
41で保持される反射信号強度を取り込むことによって
V(f)曲線を測定する。さらにこのV(f)曲線の任
意のディップ周波数ω0 及びディップ間隔Δωを計算
し、第1段階を終了する。
【0086】次に、第1段階で測定した点に対する他の
点の弾性表面波速度の変化を2次元表示する。このため
に、X走査部35、Y走査部39を駆動し、前記音響レ
ンズ21が、試料27の表面を2次元走査するようにす
る。前記演算器42は、平方根を演算して出力するモー
ドに設定する。
【0087】そして測定するための超音波の送受が、前
記試料27の表面上の任意の各点で2回行なわれる。1
回目は、前記制御演算部30が前記発振器31の周波数
をω0 に設定して、ω0 に対する反射波の強度は、
【0088】
【数23】 となる。ただし、12 は再放射成分の反射率の絶対値2
乗を意味する。この反射波の強度を第1S&H40が保
持する。次に制御演算部30が発振器31の周波数をω
0 +Δωに設定して、ω0 +Δωに対する反射波の強度
は、
【0089】
【数24】 となり、この反射波の強度を第2S&H41が保持す
る。前記演算器42は、これら2信号の差
【0090】
【数25】
【0091】をとり、さらにその平方根を演算して、時
間差の変化率|ΔT|/T0 |に比例する電圧を出力す
る(前記(16)式を参照する)。この電圧を前記A/
D変換器33によってデジタル化し、前記制御演算部3
0の画像メモリに記憶する。以上の測定を前記X走査部
35、前記Y走査部39を駆動しながら行い、試料27
の表面における時間差の変化率分布を前記表示部34に
表示する。ここで表示された画像は、(6)式から分か
るように弾性表面波速度の変化の絶対値に比例したコン
トラストを持つ。次に第2実施例の効果について述べ
る。
【0092】この第2実施例では、弾性表面波速度の変
化による、直接反射成分と再放射成分の音響レンズへの
到着時間差の変化を、2つの異なる周波数での反射強度
を測定するだけで検出可能とした。焦点距離500μm
の音響レンズを使用したとき、送波から受波までに要す
る時間は、10μsec程度なので、640×480画
素の時間差変化画像を10秒以内に得ることができる。
これは前記のLiangらの装置(1点の受波信号の位
相を得るための時間は40msec以上)に比べ100
0倍以上の速度である。
【0093】第2実施例では、ω0 を最低ディップ周波
数としたが、任意のディップ周波数としても良い。この
とき(16)式の比例係数が変化するだけである。また
同じ理由でω0 をV(f)曲線のピークを与える周波数
の1つにしても良い。また同一種類の試料を多数測定す
る場合や試料の一部の弾性表面波速度が既知である場合
には、制御演算部30にω0 ,Δωを記憶させておき、
このパラメータにより画像化しても良い。このとき、画
像化前のV(f)曲線の測定は不要となる。また図3に
おいて、
【0094】
【数26】
【0095】を求めるために、前記演算器42によるア
ナログ信号処理を使用したが、前記第1S&H40,第
2S&H41の出力をそれぞれディジタル信号に変換
し、異なる画像メモリに取り込んでも良い。このとき、
画像メモリ間の演算すなわち差をとる演算と平方根をと
る演算には、高速のディジタルシグナルプロセッサが利
用可能である。
【0096】また第2実施例の構成では、“Z”を大き
くとる程、試料によっては受信器の出力のSN比が悪化
する。このときは、送波を同一周波数で複数回行ないボ
ックスカー積分器等の平均化手段を受信器に設けても良
い。
【0097】次に図4に第3実施例の超音波測定装置の
構成を示し、説明する。ここで、ここで、第3実施例を
構成する構成部材において、第2実施例と同等のもの
は、同じ参照番号を付して、その説明を省略する。
【0098】この第3実施例の超音波測定装置におい
て、高周波増幅器44は、反射信号を所望の電圧まで増
幅する。例えば、試料27が完全反射体(反射率100
%)のとき、50Ω終端時2Vp-p 程度の出力電圧が得
られるように増幅率が設定される。
【0099】また、直交位相検波器45は、特開平3−
182645号広報に述べられているもので、90°ハ
イブリッド,2個のダブルバランスミクサー及び2個の
ローパスフィルタで構成される。この直交位相検波器4
5への入力信号は、高周波増幅器44から出力された反
射信号と発振器31から出力された参照波であり、該直
交位相検波器45からの出力信号は、反射信号のうち参
照波と同一位相の成分(インフエーズ成分)の振幅と9
0°位相がずれている成分(クォードラチュア成分)の
振幅の2つである。
【0100】第3サンプル&ホールド回路(以下、第3
S&H)46と、第4S&H47は制御演算部30の指
示する同一のタイミングで、前記直交位相検波器44の
出力電圧を保持する。そして、A/D変換器48とA/
D変換器49は、前記第3S&H46と前記第4S&H
47から出力された各出力電圧を例えば、8ビットのデ
ィジタル信号に変換する。ここで、前記A/D変換器4
8の出力信号をVI 、前記A/D変換器49の出力信号
をVQ とする。よって、ROM50は、例えばアドレス
16ビット、データ16ビットのROMであり、アドレ
スバスの上位8ビットにはVI 、下位8ビットにはVQ
が入力される。また前記ROM50のアドレス(abc
d)H には、
【0101】
【数27】
【0102】のデータを記録しておく。前記ROM50
のデータは、前記制御演算部30の画像メモリのフレー
ム1に送られる。また、ROM51も例えばアドレス1
6ビット、データ16ビットのROMであり、アドレス
バスの上位8ビットにはVI 、下位8ビットにはVQ
入力される。またROM51のアドレス(abcd)H
には、
【0103】
【数28】
【0104】のデータを記録しておく。前記ROM51
のデータは、前記制御演算部30の画像メモリのフレー
ム2に送られる。前記制御演算部30は、画像メモリの
フレーム1、フレーム2の画像を表示部34に表示す
る。次に、このように構成された第3実施例の動作につ
いて説明する。
【0105】まず、ノブ37を回転させて、Zステージ
36を駆動し、音響レンズ21の焦点を試料27の表面
に対して、Z(<0)だけデフォーカスさせた位置で、
前記Zステージ36を固定する。
【0106】そして、前記制御演算部30は、発振器3
1の発振周波数を“ω”に固定する。この周波数ωは、
例えば前記音響レンズ21に含まれる圧電トランスデュ
ーサ(図示せず)の厚さをt,音速をcとしたとき、C
・2π/ω=2tとなるように設定する。
【0107】従って、前記周波数ωの連続波は、分配さ
れ、一方はパルス変調器29に入力されて、時間幅τの
バースト波に変調される。この第3実施例でも試料27
からの直接反射成分と再放射成分の干渉を利用するた
め、バースト波の時間幅τは、(2)式で与える両成分
の時間差Tよりも大きく設定する。
【0108】前記発振器31の分配された出力の他方
は、連続波の状態で、直交位相検波器45に入力され、
位相検波の参照波として利用される。前記パルス変調器
29から出力されたバースト波は、高周波スイッチ28
を介して、音響レンズ21に入り、収束超音波となって
試料27に放射される。また前記音響レンズ21は、
“Z”だけデフォーカスされているため、その出力信号
は、直接反射成分と再放射成分の重ね合わせとなり、そ
れに帰因する位相変化((3)式にωを乗じた位相)を
受ける。以下、これを反射信号と称する。
【0109】前記反射信号は、前記高周波スイッチ28
を介して高周波増幅器44に入力され、所定の増幅率で
増幅された後、前記直交位相検波器45によって、イン
フェーズ成分,クォードラチュア成分に分離される。各
々の成分は、送信バースト波の時間幅τ程度(ω/2π
=400MHzではτは数百nsec)の継続時間しか
持たないため、第3S&H46,第4S&H47で振幅
を保持された後、前記A/D変換器48、49によっ
て、ディジタル信号VI ,VQ となる。
【0110】この両信号から、前記ROM50は反射信
号の振幅Aを、前記ROM51は反射信号の位相φを出
力し、それぞれ画像メモリのフレーム1,フレーム2に
取り込まれ、X走査部35、Y走査部39を駆動しなが
ら、前述した測定工程を繰り返す実施し、画像メモリの
フレーム1には試料表面の振幅像A(x,y),フレー
ム2には試料表面の位相像φ(x,y)が蓄積される。
【0111】ここで、各φ(x,y)には、前記発振器
31から出力された波が、反射波となって、前記直交位
相検波器45に入力されるまでの伝播遅延時間による位
相遅れが含まれる。
【0112】前記音響レンズ21のデフォーカス量Zが
一定のとき、伝播遅延時間も一定である。φ(x,y)
からこの一定量の位相遅れを引くことにより、純粋に直
接反射成分と再反射成分の干渉効果の位相φI (x,
y)をとり出すことができる。前記制御演算部30によ
って、前述し演算を行い、φI (x,y)を画像メモリ
のフレーム3(図示せず)に蓄積する。フレーム1(図
示せず)及び前記フレーム3の内容は、前記表示部34
に表示される。特に前記フレーム3を画像表示する、す
なわち位相画像を表示すると、そのコントラストは、
(6)式に示したように弾性表面波速度vSAW の変化率
に比例したものである。次に第3実施例の超音波測定装
置の効果を説明する。
【0113】第3実施例では、弾性表面波速度の変化に
よる直接反射成分と再放射成分の音響レンズへの到着時
間差に伴う位相情報を含む反射信号の振幅と位相を、1
つの周波数で検出可能とした。第3実施例は、前述した
第2実施例と同様に振幅像、位相像の両方を得るために
必要な時間が、10秒以内と従来法に比べ非常に高速に
なる。
【0114】弾性表面波速度の変化率は、例えば試料に
存在する応力に比例する。すなわち位相像は応力分布像
に読み換えることができる。一方、超音波の振幅像は試
料表面に存在するクラック等に敏感である。そこで、振
幅像にてクラックを検出し、位相像にてクラックの周囲
に発生している残留応力を測定するとにより、クラック
進展の予測等材料の力学的な総合評価が可能になる。ま
た、これまで述べてきた実施例では、測定の局所性を上
げるために、デフォーカス量|Z|を小さくしなければ
ならない。第1実施例及び第2実施例では、|Z|に反
比例してΔfが大きくなってしまうため、前記|Z|を
小さくすることが必然的に広帯域の圧電トランスデュー
サを要求することになる。
【0115】例えば、焦点距離500μm、開口半角6
0°、動作中心周波数600MHzの音響レンズと弾性
表面波速度vSAW =3430m/sの溶融石英を用い、
Z=−18.6μmとすると超音波のスポット径は約6
5μmになり、従来の問題点てあったスポット径に比べ
約1桁の改善がなされる。但し、ディップ周波数は、4
00MHz,800MHz,…と400MHzきざみに
なり、音響レンズは少なくとも67%の比帯域幅を持た
ねばならない。一方、第3実施例では、動作周波数を1
点に固定されるため、音響レンズの音響的、電気的な整
合がとり易く高感度なシステムが実現できる。
【0116】さらに第2実施例においては、弾性表面波
速度変化の絶対値のみが画像化されるのに対し、この第
3実施例では、(6)式から分かるように、符号付で弾
性表面波速度の変化を検出することができる。
【0117】また、試料が膜構造を有するときには一般
化Lamb波と呼ばれる速度分散性のある表面波が励起
される。第1実施例、第2実施例では周波数を変化させ
る必要があるため、膜構造を有する試料の弾性表面波速
度の変化を解析するのは困難である。一方、本実施例で
は周波数を固定しているので、このような試料でも容易
に解析することができる。
【0118】第3実施例においては、A/D変換器のイ
ンフェーズ出力とクォードラチュア出力をROM50と
ROM51によって、振幅Aと位相φに翻訳したが、画
像メモリに4つのフレームを用意し、第1,第2のフレ
ームにそれぞれインフェーズ出力とクォードラチュア出
力を蓄積しても良い。このとき、高速のディジタル信号
処理器を制御・演算部に内蔵し、第1,第2フレームの
データを振幅と位相に翻訳し第3,第4のフレームに蓄
積すれば良い。また、直交位相検波器25の代わりに、
参照波の位相を任意に変化する移相器と任意に変化され
た参照波と高周波増幅器の出力を乗算しローパスフィル
ターを通す位相検波器としても良い。このときには位相
器の移相量を90°変化させて、各々の移相量に対し送
受波を行うことで直交位相検波と同様の作用ができる。
【0119】さらに、試料面の弾性表面波速度の変化が
小さいときは、走査開始点での位相検波器の出力を
“0”にしておくことにより、走査時の位相検波器の出
力は、直接位相の変化量であると見なすことができ、前
述したROM等の翻訳手段が不要になる。また本発明
は、前述した一実施例に限定されるものではなく、他に
も発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形や応用が可
能であることは勿論である。
【0120】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、試
料と電気音響変換器との距離を変化させることなく弾性
表面波速度またはその変化を高速に測定することができ
る。このため単純な機構により弾性表面波速度またはそ
の変化の試料表面分布を表示することが可能になる。ま
た、弾性表面波速度またはその変化の測定には機械的な
移動精度は関係しないので、極めて高精度な測定装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の概念を説明するためのV
(Z)曲線の一例を示す図である。
【図2】図2は、本発明の第1実施例の超音波測定装置
の構成を示す図である。
【図3】図3は、本発明の第2実施例の超音波測定装置
の構成を示す図である。
【図4】図4は、本発明の第3実施例の超音波測定装置
の構成を示す図である。
【図5】図5は、従来の超音波顕微鏡の構成を示す図で
ある。
【図6】図6は、従来の超音波顕微鏡の動作を示すタイ
ムチャートである。
【符号の説明】
1…送信部、2,22…(圧電)トランスデューサ、3
…前置増幅器、4…サーキュレータ、5,21…音響レ
ンズ、6、25…カプラ液体、7,27…試料、8,3
5…X走査部、9…試料台、10…Z走査部、11…乗
算部、12…ピーク検出部、13,33,48,49…
A/D変換部、14…メモリ、15…コンピュータ、1
6,34…表示部、17…制御部、23…高周波コネ
ク、24…支持部材、26…水槽、28…高周波スイッ
チ、29…パルス変調器、30…制御演算部、31…発
振器、32…受信器、36…Zステージ、37…ノブ、
38…台座、39…Y走査部、40,41,46,47
…S&H、42,48,49…演算器、45…直交位相
検波器、50,51…ROM。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料に集束超音波ビームを送波し、該試
    料からの反射超音波ビームを受波する電気音響変換器
    と、 前記集束超音波ビームを前記試料の表面に対しデフォー
    カスさせた位置に前記電気音響変換器と前記試料の距離
    を固定する高さ固定手段と、 少なくとも前記試料からの直接反射成分と再放射成分が
    前記電気音響変換器にて重なり合う継続時間を有し搬送
    周波数が可変であるバースト波を発生する送信器と、 前記電気音響変換器の受波信号強度を出力する受信器
    と、 前記バースト波の搬送周波数を変化し前記受信器の出力
    を蓄積するスペクトラム測定手段と、 前記スペクトラム測定手段に蓄積されたスペクトラムを
    表示する表示手段とを具備することを特徴とする超音波
    測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載超の前記スペクトラム測定
    手段は、スペクトラムの変動周期Δfを計算する演算器
    を含み、前記表示手段は前記変動周期を表示する部分を
    含むことを特徴とする超音波測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の前記演算器は、スペクト
    ラムのディップ間周波数及びピーク間周波数のいずれか
    一方を算出する周期算出部を具備し、 前記受信器は平均化手段を具備することを特徴とする超
    音波測定装置。
  4. 【請求項4】 請求2項記載の前記演算器は、スペクト
    ラムをフーリエ変換するフーリエ変換部と該フーリエ変
    換部の出力のピーク周波数を検出するピーク検出部と該
    ピーク周波数の逆数をとる逆数演算部を含むことを特徴
    とする超音波測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の前記演算器は、水の音速
    W と前記集束超音波ビームのデフォーカス量|Z|を
    記憶するパラメータ記憶部と、関数演算 【数1】 及び、 【数2】 のいずれか一方を行なう関数演算部を含み、表示部は関
    数演算部の出力を表示する部分を含むことを特徴とする
    超音波測定装置。
  6. 【請求項6】 試料に集束超音波ビームを送波し、該試
    料からの反射超音波ビームを受波する電気音響変換器
    と、 前記集束超音波ビームを前記試料の表面にデフォーカス
    させた位置に前記電気音響変換器と前記試料の距離を調
    整自在に固定する高さ固定手段と、 前記試料の表面に対向する面内にて前記電気音響変換器
    と試料の相対位置を変化させる走査手段と、 少なくとも前記試料からの直接反射成分及び、再放射成
    分が前記電気音響変換器にて重なり合う継続時間を有
    し、搬送周波数が可変であるバースト波を発生する送信
    器と、 前記電気音響変換器の受波信号強度を出力する受信器
    と、 前記走査手段を停止させた状態で前記バースト波の搬送
    周波数を変化し前記受信器の出力を蓄積するスペクトラ
    ム測定手段と、 該スペクトラム測定手段に蓄積されたスペクトラムの変
    動周期Δfを計算する演算器と、 前記走査手段を駆動させた状態で前記試料の所定箇所に
    対し搬送周波数がΔf異なる複数のバースト波を前記送
    信器に送信させる周波数設定手段と、 少なくとも各々のバースト波に対する前記受信器の出力
    の差をとる差動演算器と、該差動演算器の出力を蓄積す
    る画像メモリと該画像メモリの内容を表示する表示部を
    有することを特徴とする超音波測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の周期Δf異なる複数の前
    記バースト波が、前記スペクトラムの隣り合うディップ
    周波数及び隣り合うピーク周波数のいずれか一方を前記
    搬送周波数とし、 前記差動演算器が平方根演算を含み、 前記受信器が平均化手段を備えることを特徴とする超音
    波測定装置。
  8. 【請求項8】 試料に集束超音波ビームを送波し、該試
    料からの反射超音波ビームを受波する電気音響変換器
    と、 前記集束超音波ビームを前記試料の表面に対しデフォー
    カスさせた位置に前記電気音響変換器と前記試料の距離
    を調整自在に固定する高さ固定手段と、 前記試料の表面に対向する面内にて前記電気音響変換器
    と試料の相対位置を変化させる走査手段と、 少なくとも前記試料からの直接反射成分と再放射成分が
    前記電気音響変換器にて重なり合う継続時間を有し搬送
    周波数が可変であるバースト波を発生する送信器と、 前記電気音響変換器の受波信号強度を出力する受信器
    と、 変動周期Δfだけ異なる複数の周波数データを記憶する
    パラメータ記憶器と、 前記走査手段を駆動させた状態で前記試料の1点に対し
    搬送周波数がΔf異なる複数のバースト波を前記送波器
    に送波させる周波数設定手段と、 少なくとも各々のバースト波に対する前記受信器の出力
    の差をとる差動演算器と、該差動演算器の出力を蓄積す
    る画像メモリと該画像メモリの内容を表示する表示部を
    有することを特徴とする超音波測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の前記パラメータ記憶器が
    周波数データを装置外部より入力する入力部と、 前記受信器が平均化手段とを具備することを特徴とする
    超音波測定装置。
  10. 【請求項10】 試料に集束超音波ビームを送波し、該
    試料からの反射超音波ビームを受波する電気音響変換器
    と、 前記集束超音波ビームを前記試料の表面に対しデフォー
    カスさせた位置に前記電気音響変換器と前記試料の距離
    を調整自在に固定する高さ固定手段と、 前記試料の表面と対向する面内にて前記電気音響変換器
    と試料の相対位置を変化させる走査手段と、 少なくとも前記試料からの直接反射成分と再放射成分が
    前記電気音響変換器にて重なり合う継続時間を有し搬送
    周波数が可変であるバースト波を発生する送信器と、 前記電気音響変換器の受波信号強度を出力する受信器
    と、 前記走査手段を駆動させた状態で前記試料の所定箇所に
    搬送周波数が変動周期Δf異なる複数のバースト波を前
    記送信器に送信させる周波数設定手段と、 少なくとも3つのフレームを具備する画像メモリと、 該画像メモリの第1のフレームと第2のフレームにそれ
    ぞれ搬送周波数の異なるバースト波に対する前記受信器
    の出力を選択的に蓄積する受波信号選択手段と、 前記画像メモリの第1のフレームと第2のフレームのデ
    ータを演算して第3のフレームに蓄積するディジタル信
    号処理器と、 前記画像メモリに蓄積された画像を表示する表示手段を
    有することを特徴とする超音波測定装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の前記ディジタル信号
    処理器は差演算及び平方根演算のいずれか一方を含み、 前記受信器が平均化手段を備えることを特徴とする超音
    波測定装置。
  12. 【請求項12】 試料に集束超音波ビームを送波し、該
    試料からの反射超音波ビームを受波する電気音響変換器
    と、 前記集束超音波ビームを前記試料の表面に対しデフォー
    カスさせた位置に前記電気音響変換器と前記試料の距離
    を調整自在に固定する高さ固定手段と、 前記試料の表面に対向する面内にて前記電気音響変換器
    と試料の相対位置を変化させる走査手段と、高周波連続
    波を発生する発振器と、 少なくとも前記試料からの直接反射成分と再放射成分が
    前記電気音響変換器にて重なり合う継続時間を有するバ
    ースト波に前記高周波連続波の一部を変調するパルス変
    調器と、前記電気音響変換器の受波信号を増幅する高周
    波増幅器と、 前記高周波連続波の他の一部を参照波とし前記受波信号
    の少なくとも位相を検出する検出器と、 前記走査手段を駆動させた状態で少なくとも前記位相を
    蓄積する画像メモリと、 前記画像メモリに蓄積された画像を表示する表示手段を
    具備することを特徴とする超音波測定装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の前記検出器が、検出
    された位相から一定量の位相を差し引く演算器と、 前記受信器が平均化手段とを具備することを特徴とする
    超音波測定装置。
  14. 【請求項14】 請求項12記載の前記検出器は、直交
    位相検波器であり、画像メモリは少なくとも3つのフレ
    ームとディジタル信号処理器を有し、前記画像メモリの
    第1のフレームは前記直交位相検波器のインフェーズ出
    力を蓄積し第2のフレームは前記直交位相検波器のクォ
    ードラチュアフェーズ出力を蓄積し、前記ディジタル信
    号処理器は第1フレームと第2フレームのデータの比演
    算、Arctan演算及び符号判定に従う±πの加算を
    行い第3のフレームに蓄積することを特徴とする超音波
    測定装置。
  15. 【請求項15】 請求項12記載の前記検出器は直交位
    相検波器であり、画像メモリは少なくとも4つのフレー
    ムとディジタル信号処理器を有し、前記画像メモリの第
    1のフレームは前記直交位相検波器のインフェーズ出力
    を蓄積し第2のフレームは前記直交位相検波器のクォー
    ドラチュアフェーズ出力を蓄積し、前記ディジタル信号
    処理器は第1フレームと第2フレームのデータの2乗和
    の平方根をとって第3のフレームに蓄積しかつ第1フレ
    ームと第2フレームのデータの比演算、Arctan演
    算及び符号判定に従う±πの加算を行い第4のフレーム
    に蓄積することを特徴とする超音波測定装置。
  16. 【請求項16】 請求項12記載の前記検出器は、直交
    位相検波器と該直交位相検波器の各出力をディジタル化
    するAD変換器と少なくとも2バイトのアドレスバスを
    有する少なくともROM手段を具え、該アドレスバスの
    各バイトにはそれぞれAD変換器のインフェーズ出力、
    クォードラチュアフェーズ出力が接続されかつ前記RO
    M手段のデータは対応するアドレスの上位バイトと下位
    バイトの比に対しArctan及び符号判定に従う±πの加算
    をされたものであることを特徴とする超音波測定装置。
  17. 【請求項17】 請求項12記載の前記検出器は、直交
    位相検波器と該直交位相検波器の各出力をディジタル化
    するAD変換器と、少なくとも2バイトのアドレスバス
    を有するROM手段を備え、各ROM手段のアドレスバ
    スの各バイトには、それぞれAD変換器のインフェーズ
    出力、クォードラチュアフェーズ出力が接続され、第1
    のROM手段のデータは対応するアドレスの上位バイト
    と下位バイトの2乗和の平方根であり、第2のROM手
    段のデータは対応するアドレスの上位バイトと下位バイ
    トの比に対しArctan及び符号判定に従う±πの加算をさ
    れたものであることを特徴とする超音波測定装置。
  18. 【請求項18】 請求項12記載の前記検出器は、移相
    量が可変の移相器と該移相器の移相量を設定する位相設
    定手段と位相検波器を備え、参照波は前記移相器に入力
    されることを特徴とする超音波測定装置。
JP3285077A 1991-10-30 1991-10-30 超音波測定装置 Withdrawn JPH05126806A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011000344A (ja) * 2009-06-22 2011-01-06 Nidek Co Ltd 非接触式超音波眼圧計

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