JPH051258Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、鰹、鮪等の大形魚用の釣針に関す
るものである。

〔従来の技術及びその問題点〕

この種の釣針に釣糸を連結する場合、従来、釣
針本体の上端に設けた孔に金属製のリングを嵌
め、このリングに釣糸を結び付けるようにしてい
ることが多い。これは、釣針本体の上端に穿設す
ることが可能な孔の大きさが、釣針本体の太さに
よつて決定され、釣針本体には比較的小さな孔し
かあけられないので、この孔に直接太い釣糸を結
び付けることが困難であること、また、安定した
魚獲を得るためには、釣針本体が海中において自
然に揺れ動くことが必要であるが、釣針本体の孔
に釣糸を直接結び付けた場合には釣針本体が自由
に動き難いからである。

したがつて、従来は、釣針本体の孔に、比較的
大きな内径を有するリングを嵌めることによつ
て、釣糸を結び付け易くし、しかも釣針本体の海
中での動きをよくしている。

ところが、リングの太さは、釣針本体の孔の径
よりも若干細いだけであり、リングと釣針本体の
孔との間には空間的に余裕がないので、釣針本体
が釣糸の方向を軸にして回転しようとする場合に
その回転力がすぐにリングに伝達され、釣糸が捻
じれるという問題があつた。また、この釣糸を捻
じる際に、リングと 釣針本体の孔の内面との間
で大きな摩擦力が発生し、これにより釣針本体が
傷み易いという問題があつた。

そこで、この考案は、上記のような問題点を解
決した釣針を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点を解決するために講じた手段は次
のとおりである。

釣針本体１の上端に孔２を穿設する。この孔２
に第１の金属リング３を嵌め、さらに、この第１
の金属リング３に第２の金属リング４を嵌める。

上記釣針本体１及び第１、第２の金属リング
３，４は、鉄、ステンレス等の金属によつて形成
する。

〔作用〕

上記構造の釣針においては、第２の金属リング
４に釣糸を結び付けて使用する。

この状態で、釣針本体１に回転力が加わつた場
合、その回転力は釣針本体１の孔２から第１の金
属リング３に伝達されるが、この第１の金属リン
グ３は第２の金属リング４にぶら下げられてお
り、第１の金属リング３と第２の金属リング４と
の間に形成される空間的な余裕によつて、第１の
金属リング３に伝達された回転力が吸収され、第
２の金属リング４に結び付けた釣糸に釣針本体１
の回転力が伝達され難い。

〔効果〕

したがつて、この考案によれば、釣針本体１に
加わる回転力が釣糸にまで伝達され難いので、釣
糸の捻じれが発生し難いという効果がある。

また、釣針本体１に加わる回転力が第１の金属
リング３と第２の金属リング４によつて吸収され
るので、第１の金属リング３と釣針本体１の孔２
との間の応力が軽減され、釣針本体１の孔２の部
分の傷みが少ないという効果もある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示す斜視図である。 １……釣針本体、２……孔、３……第１の金属
リング、４……第２の金属リング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 釣針本体の上端に孔を穿設し、この孔に第１の
   金属リングを嵌め、この第１の金属リングに第２
   の金属リングを嵌めて成る大形魚用釣針。