JPH0512338Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、１個のサイドウイングで除雪作業にお
ける路上外部への押し出し作業と車道への中出し
作業を行うことのできる油圧式ツーウエイサイド
ウイングを提供しようとするものである。

従来、提供されているこの種のものにあつて
は、押し出し作業、中出し作業などの作業内容に
よつて、手間と時間をかけながらサイドウイング
の取替作業を行わなければならなかつた。

本案は、かかる問題を充分解決しようとするも
ので、以下図面を参照しながらその実施例の詳細
を説明する。

１は本案の油圧式ツーウエイサイドウイングで
ある。

トラツク２の後方フロア上に当該トラツクの前
後方向に沿つてスライド板３を配設し、上記スラ
イド板３にはローラ４を介してスライドベース５
を前後進自在に取付け、上記スライドベース５に
は１端をトラツク前方にピンで連結したスライド
用シリンダ６の他端を連結し、上記スライドベー
ス５にはトラツクの側方へ突出せしめた平行リン
ク７を介してウイングホルダ８を連設し、上記ウ
イングホルダ８には当該ウイングホルダ８に対し
てウイングホルダ取付ピン８Ｂを介して、補助ウ
イングスライドベース１２をチルト自在の状態で
連設し、この補助ウイングスライドベース１２に
サイドウイング９をスライド自在に連設し、上記
サイドウイング９における前面のほぼ中間部と上
記トラツクにおける前方側面間には調整管シリン
ダ１０が配設されている。

図中、３Ａはスライド板３を固定支持するスラ
イドベース固定ブラケツト、７Ａは上記スライド
ベース５の上端に起伏自在に取付けられた昇降シ
リンダで、シリンダロツドは上記平行リンク７の
うち下部のリンクに連結されている。

７Ｂはヒンジ取付ピン、８Ａはウイングチルト
シリンダ、８Ｂはウイング取付ピン、１０Ａと１
０Ｂは調整管シリンダヒンジ取付ピン、１０Ｃは
ウイングホルダ取付ピン、１０Ｄはシヤーピン、
１３は軸ソケツトをそれぞれ示し、１１は補助ウ
イングスライドベース１２に沿つてサイドウイン
グをスライドさせるウイングスライドシリンダで
ある。

ついで、本案のものの作用を効果と共に説明す
る。

Ａ スライド用シリンダ６を作動させると、スラ
イドベース固定ブラケツト３Ａに固定してある
スライド板３上をローラ４によつて、スライド
ベース５が後方又は前方に移動する。

Ｂ 昇降シリンダ７Ａを作動させると、下部の平
行リンク７に取付けてあるシリンダロツドの伸
び、縮みによつて平行リンク取付ピン５Ａを支
点に平行リンクが上、下方に動く。

平行リンクの動きによつて、ヒンジ取付ピン
７Ｂを介してウイングホルダ８が上、下する。

Ｃ ウイングチルトシリンダ８Ａを作動させる
と、ウイング取付ピン８Ｂを支点に補助ウイン
グスライドベース１２とサイドウイング９がチ
ルト作動をする。

Ｄ 調整管シリンダ１０を作動させることによ
り、シヤーピン１０Ｄ及びピン１０Ｅを介しウ
イングホルダ取付ピン１０Ｃを支点にサイドウ
イング９の作業角度を変え、作業幅を自由に調
整することができる。

なお、軸ソケツト１３は、補助ウイングスラ
イドベース１２の後面より支持固定されてお
り、ウイング前面へ突出し調整管シリンダ１０
とピン１０Ｅに連結されている。

この場合、サイドウイング９が補助ウイング
スライドベース１２に沿つてスライドするため
には、軸ソケツト１３を回避するための長穴１
４がサイドウイング９に設けられている。

Ｅ 作業時、サイドウイング９に設定値以上の衝
撃が加わると、調整管シリンダに設けてあるシ
ヤーピン１０Ｄが切断される。

Ｆ ウイングスライドシリンダ１１を作動させる
と、補助ウイングスライドベース１２に沿つて
サイドウイング９がスライドする。

この場合、本願のものは下記の効果をも期待
することができる。

Ｇ 調整管シリンダに安全装置として、シヤーピ
ン機構を採用しているため、ウイングに過負荷
がかかつた場合、シヤーピンの切断によるウイ
ングの退避動作により機械装置の保護及びオペ
レータの安全を計ることができる。

Ｈ ウイングスライド機構及び調整管シリンダの
伸縮機構の採用により作業中に除雪幅を調整
し、過負荷の軽減及び路肩上の障害物の回避を
容易にすることができる。

Ｉ 調整管シリンダをトラツク前方側面より支持
しているため、作業時は引張り荷重となり、後
方支持の座屈荷重方式よりは調整管シリンダの
保全に有利である。

以上から明らかなように、本案のものによれ
ば、サイドウイングを運転席からの油圧シリンダ
の操作によつて、第１図の実線、鎖線の如く、作
業姿勢を変換させることができるから、上述した
押し出し作業も中出し作業も極めて容易に行うこ
とができる有用な考案と言うべきものなのであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は平面図、第２図は背面図である。 １……油圧式ツーウエイサイドウイング、２…
…トラツク、３……スライド板、４……ローラ、
５……スライドベース、６……スライド用シリン
ダ、７……平行リンク、８……ウイングホルダ、
９……サイドウイング、１０……調整管シリン
ダ、１１……ウイングスライドシリンダ、１２…
…補助ウイングスライドベース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トラツク２の後方に当該トラツクの前進方向と
   平行にスライド板３を配設し、上記スライド板３
   にはローラ４を介してスライドベース５を前後進
   自在に取付け、上記スライドベース５には１端を
   トラツク前方に枢着したスライド用シリンダ６を
   連結し、上記スライドベース５にはトラツクの側
   方へ突出せしめた平行リンク７を介してウイング
   ホルダ８を連設し、上記ウイングホルダ８には当
   該ウイングホルダ８に対してチルト自在に補助ウ
   イングスライドベース１２を連結し、この補助ウ
   イングスライドベース１２には、サイドウイング
   ９をスライド自在に取付け、上記サイドウイング
   ９における前面のほぼ中間部と上記トラツクにお
   ける前方側面間にはシヤーピン１０Ｄを有する調
   整管シリンダ１０が配設されていることを特徴と
   する油圧式ツーウエイサイドウイング。