JPH05122621A - 固体撮像素子の駆動回路 - Google Patents

固体撮像素子の駆動回路

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Publication number
JPH05122621A
JPH05122621A JP3281142A JP28114291A JPH05122621A JP H05122621 A JPH05122621 A JP H05122621A JP 3281142 A JP3281142 A JP 3281142A JP 28114291 A JP28114291 A JP 28114291A JP H05122621 A JPH05122621 A JP H05122621A
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JP
Japan
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logic
counting
circuit
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bit
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Application number
JP3281142A
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English (en)
Inventor
Isao Ihara
功 井原
Kenro Sone
賢朗 曽根
Shinichi Tashiro
信一 田代
Takeshi Fujita
武 藤田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信号処理回路を通しても、映像期間にノイズ
が生じない固体撮像素子の駆動回路を提供する。 【構成】 固体撮像素子の駆動回路の水平走査期間用基
準信号を計測するための第1の計数回路2と、垂直帰線
消去期間中の各種信号を計測する第2の計数回路15の
両方を、クロック信号に対して各フリップフロップの論
理変化数が均一となる計数回路で構成する。この構成に
よって、信号処理回路で処理した際に生じる映像期間の
最初から数ラインの点状ノイズをなくすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオカメラや電子ス
チルカメラに使用する固体撮像素子の駆動回路に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラや電子スチルカメラ
においては、小型化、軽量化、高画質化、多機能化、低
価格化を図るために、撮像素子として固体撮像素子が広
く使用されている。固体撮像素子を駆動するためには、
テレビジョン信号、特にその同期信号に同期したさまざ
まな駆動信号を固体撮像素子に供給する必要がある。
【0003】図8に本発明の前提となる固体撮像素子の
駆動回路の基本構成を示す。図8において、端子1に供
給された基準クロック信号は、第1の計数回路2および
第2の計数回路3に供給される。第1の計数回路2の出
力は、水平走査期間用の基準信号として端子4から出力
される。第2の計数回路3の出力は、第1の計数回路2
の出力とともに第1の論理回路5に供給され、第1の論
理回路5の出力でリセットされる。また第2の計数回路
3の出力は、第2の論理回路6によってデコードされ
る。その結果、信号処理に用いられる垂直転送パルス、
あるいは固体撮像素子の駆動信号(以下、これらを総称
して駆動信号という)が作成され、この駆動信号が端子
7から出力される。
【0004】図8に示す固体撮像素子の駆動回路におい
て、第2の計数回路3には、図9に示すリングカウンタ
が使用されている。
【0005】図9に示すリングカウンタは、D型フリッ
プフロップ8〜12を縦続接続し、各フリップフロップ
8〜12のクロック(CK)端子に、端子13からのク
ロック信号を供給し、各フリップフロップ8〜12のリ
セット端子に、端子14からのリセット信号を供給する
ものである。
【0006】図10は図9のリングカウンタへ供給され
るクロック信号と、リセット信号と、クロック信号に対
するD型フリップフロップ8〜12の各Q出力の電圧波
形と、D型フリップフロップ8〜12の論理変化数とを
示している。図10において、(a)は端子13に供給
されるクロック信号、(b)は端子14に供給されるリ
セット信号、(c)〜(g)はそれぞれD型フリップフ
ロップ8〜12のQ出力の電圧波形、(h)はクロック
信号に対するD型フリップフロップ8〜12のQ出力の
論理変化数である。図10の(h)に示す論理変化数
は、クロック信号の立ち上がり、もしくは立ち下がりの
タイミングで、フリップフロップ8〜12のQ出力が同
時に変化する際の変化数を棒線の長さで表したものであ
る。
【0007】図9に示すリングカウンタにおいては、リ
セット信号(a)がハイレベルになってすべてのD型フ
リップフロップ8〜12をリセットした後、クロック信
号(b)を各フリップフロップ8〜12のクロック(C
K)端子に供給する。その結果、各D型フリップフロッ
プ8〜12のQ出力端子にカウンタ出力Q8〜Q12が
現れる。
【0008】ここで、各D型フリップフロップ8〜12
のQ出力の論理変化に着目すると、論理変化数は図10
(h)のようになる。
【0009】すなわち、5番目のクロックの立ち上がり
のタイミングでは、Q10がハイレベルからローレベル
に変化すると同時に、Q11がローレベルからハイレベ
ルに変化する。したがって、論理変化数は2となる。ま
た11番目のクロックの立ち上がりのタイミングにおい
ては、Q10がハイレベルからローレベルに変化すると
同時に、Q12がローレベルからハイレベルに変化し、
論理変化数は2となる。17番目のクロックの立ち上が
りのタイミングでも、同様に論理変化数は2となる。と
ころが、それ以外のタイミングでは、同時に発生する論
理変化数は1である。その結果、フリップフロップ8〜
12のQ出力の変化数は図10(h)に示すようにな
る。
【0010】図8に示す固体撮像素子の駆動回路におい
ては、第2の計数回路3として図9に示すリングカウン
タを使用し、各D型フリップフロップ8〜12のQ出力
の電圧波形を第2の論理回路6でデコードすることによ
って垂直帰線消去期間中の各種信号を作成している。
【0011】その様子を図11を参照して説明する。図
11は、図8に示す固体撮像素子の駆動回路における第
2の論理回路6の出力電圧波形と、第1、第2の計数回
路2、3の論理変化数と、電流変化とを示している。
【0012】図11(a)は複合帰線消去信号である。
信号電圧がローレベルの時は映像期間、信号電圧がハイ
レベルの時は垂直帰線消去期間および水平帰線消去期間
を示している。
【0013】第1の計数回路2は、図11(a)の複合
帰線消去信号の水平走査期間を計測する。第1の計数回
路2は、図11(b)からもわかるように、その動作の
期間中、計測を停止しない。
【0014】ここで、第1の計数回路2を、同一出願人
による平成3年4月9日付出願の特願平3−76227
号の願書に添付した明細書に開示した計数回路で実現す
ると、その出力の論理変化数は、図11(b)に示すよ
うに一定となる。この出力は前述の通り、水平走査期間
用の基準信号として端子4から出力される。
【0015】一方、第2の計数回路3は、図11(a)
の複合帰線消去信号の水平帰線消去期間および垂直帰線
消去期間を計測するが、映像期間では第1の論理回路5
からのリセット信号によってリセットされ、計測を停止
する。また第2の計数回路3は、第1の計数回路2から
出力される水平走査期間用基準信号によりリセットが解
除される。
【0016】第2の計数回路3で作成される期間のう
ち、垂直帰線消去期間の最終水平走査期間を含む複数の
水平走査期間は、信号処理回路(特に垂直方向の輪郭強
調等に用いられる1水平走査期間分の信号を次の1水平
走査期間に遅延させる回路−以下これを1H遅延線とい
う)で処理される。その結果、映像期間の最初の水平走
査期間を含む複数の水平走査期間が作成される。図11
(c)は第2の計数回路3の出力信号の論理変化数を示
している。
【0017】図11(d)は、前述の1H遅延線によっ
て、1水平走査期間分の信号を次の1水平走査期間に遅
延させた際に生じる電流変化を示している。ただし、図
11(c)の論理変化数および図11(d)の電流変化
はあくまでも一例であり、実際の回路では、論理変化数
も電流変化数も図11の例より多い。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
の前提となる図8に示す固体撮像素子の駆動回路におい
ては、第2の計数回路3の論理変化数が不均一であるた
め、不均一な電源電流変化が発生し、固体撮像素子を介
して固定パターンノイズが発生する。
【0019】第2の計数回路3が動作するのは映像期間
外であるので、仮に固定パターンノイズが発生しても、
映像期間には直接問題ない。しかし特定の信号処理、特
に1H遅延線を用いた信号処理を行うと、垂直帰線消去
期間の終了後の最初の映像期間で、図11(d)に示す
ような不均一な電流変化が発生する。その結果、映像期
間の最初から数期間にわたる水平走査期間に、画面に点
状の固定パターンノイズが現れる。
【0020】本発明はこのような問題を解決し、1H遅
延線を用いた信号処理を行った場合にも、垂直帰線消去
期間内のノイズが映像期間に現れないようにしたもので
ある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、水平走査期間
用基準信号を計測する第1の計数回路と垂直帰線消去期
間中の各種信号を計測する第2の計数回路の両方共に、
クロック信号の立ち上がりまたは立ち下がりに対して論
理変化数が一定となる計数回路を用いる。
【0022】
【作用】このようにすれば、クロック信号に対する各フ
リップフロップの論理変化数が均一であるため、1H遅
延線を用いても垂直帰線消去期間内のノイズが映像期間
に現れない固体撮像素子の駆動回路を提供することがで
きる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の一実施例における固
体撮像素子の駆動回路を示すものである。
【0024】図1において、図8と同一機能をもつ部分
には、同一の参照番号を付している。図8と異なるの
は、第2の計数回路15を、入力クロックに対する各フ
リップフロップの論理変化数が常に一定で、しかも計数
段の各フリップフロップの出力負荷容量が均一となる計
数回路で構成した点である。すなわち、図1において
は、第1の計数回路2と第2の計数回路15の両方が、
論理変化数が一定で、出力負荷容量が均一な計数回路で
構成されている。
【0025】図2に、図1に示した第1の計数回路2お
よび第2の計数回路15として用いることができる計数
回路、すなわちグレイコードカウンタを示す。図3はそ
のタイミングチャートを示すものである。
【0026】図2の計数回路の構成および動作を説明す
る前に、理解を容易にするために、まず図3のタイミン
グチャートを参照してグレイコードの特徴を説明する。
【0027】図2の各計数段のビットの変化に着目する
と、特定のビット(たとえば図3の64)がローレベル
からハイレベル(あるいはハイレベルからローレベル)
へ変化するタイミングでは、その直前のビット(図3の
63)のみがハイレベルで、それ以前のビット(図3の
62、61、60)はすべてローレベルであることがわ
かる。
【0028】図2に示す計数回路は、このようなビット
変化を実現するものである。図2において、クロック信
号入力端子17には、図1の端子1からのクロック信号
が供給される。このクロック信号は、すべてのJ−Kフ
リップフロップ21〜26のクロック(CK)端子に供
給される。
【0029】一方、すべてのJ−Kフリップフロップ2
1〜26のJ端子とK端子は共通に接続されており、初
段のJ−Kフリップフロップ21のJ端子およびK端子
は電源端子18に接続されている。初段のJ−Kフリッ
プフロップ21のQ出力端子は次段のJ−Kフリップフ
ロップ22のJ端子とK端子に接続されている。初段の
J−Kフリップフロップ21のNQ出力端子は論理デコ
ード用の論理ゲート27の一方の入力端子に接続されて
いる。論理ゲート27の他方の入力端子には2段目のJ
−Kフリップフロップ22のQ出力端子が接続されてい
る。そして論理ゲート27の出力端子は、3段目のJ−
Kフリップフロップ23のJ端子とK端子に接続されて
いる。
【0030】以下、同様に、3段目から6段目までのJ
−Kフリップフロップ23、24、25、26の間に、
論理デコード用の論理ゲート28〜36が、それぞれ図
示のように接続されている。
【0031】また、所定のJ−KフリップフロップのQ
出力端子とNQ出力端子には、論理ゲート27〜36の
出力信号の同時変化数を調節して、常に均一な同時変化
数が得られるようにするための論理ゲート37〜42
が、それぞれ図示のように接続されている。
【0032】以上の論理ゲート27〜36および37〜
42のほかに、負荷容量を調節するための論理ゲート4
3〜59がそれぞれ図示のように接続されている。
【0033】なお、端子20は電源端子あるいはハイレ
ベルの固定電位である。そしてカウンタ回路の各計数段
の出力端子60〜65は、それぞれJ−Kフリップフロ
ップ21〜26のQ出力端子に接続されている。
【0034】図3は図2のカウンタ回路の各部の電圧波
形を示しており、波形の番号を、図2の対応する部分の
参照番号で示している。すなわち、図3の17はクロッ
ク信号入力端子17に入力されるクロック信号波形、6
0〜65は出力端子60〜65の出力信号波形、27〜
36は論理デコード用の論理ゲート27〜36の出力波
形、37〜42は同時変化数調節用の論理ゲート37〜
42の出力波形である。
【0035】なお、図3の66は、各論理ゲート出力の
同時変化数を棒グラフ化して表わしたものである。
【0036】次に、図3を参照して図2の動作を説明す
る。クロック信号入力端子17にクロック信号が供給さ
れると、初段のJ−Kフリップフロップ21はそのクロ
ック信号の立ち下がりでQ出力を反転する。したがっ
て、図3のクロック信号波形17に対して、初段のJ−
Kフリップフロップ21のQ出力波形は図3の60(2
1)のようになる。
【0037】次に、初段のJ−Kフリップフロップ21
のQ出力は、2段目のJ−Kフリップフロップ22のJ
端子とK端子に供給される。したがって、2段目のJ−
Kフリップフロップ22のQ出力は、初段のJ−Kフリ
ップフロップ21のQ出力がハイレベルのときにクロッ
ク信号17の立ち上がりで反転する。その結果、2段目
のJ−Kフリップフロップ22のQ出力波形は、クロッ
ク信号波形17に対して、図3の61(22)に示すよ
うになる。
【0038】次に、初段のJ−Kフリップフロップ21
のNQ出力と2段目のJ−Kフリップフロップ22のQ
出力は、論理ゲート27に入力され、論理ゲート27で
デコードされたパルスが3段目のJ−Kフリップフロッ
プ23のJ端子、K端子に供給される。したがって、3
段目のJ−Kフリップフロップ23のQ出力は、2段目
のJ−Kフリップフロップ22のQ出力がハイレベル
で、かつ初段のJ−Kフリップフロップ21のNQ出力
がハイレベルのときに、クロック信号の立ち上がりで反
転する。その結果、3段目のJ−Kフリップフロップ2
3のQ出力波形は、クロック信号波形17に対して、図
3の62(23)のようになる。
【0039】以下、同様の動作を繰り返す。すなわち、
論理ゲート28、29には、3段目のJ−Kフリップフ
ロップ23のQ出力と、1、2段目のJ−Kフリップフ
ロップ21、22のNQ出力が入力され、ここでデコー
ドされたパルスが4段目のJ−Kフリップフロップ24
に供給される。
【0040】論理ゲート30、31、32には、4段目
のJ−Kフリップフロップ24のQ出力と、1、2、3
段目のJ−Kフリップフロップ21、22、23のNQ
出力が入力され、ここでデコードされたパルスが5段目
のJ−Kフリップフロップ25に供給される。
【0041】論理ゲート33〜36には、5段目のQ出
力と、1、2、3、4段目のNQ出力が入力され、ここ
でデコードされたパルスが6段目のJ−Kフリップフロ
ップ26に供給される。
【0042】その結果、4段目以降の各J−Kフリップ
フロップ24〜26のQ出力、すなわち、カウンタ回路
の出力端子63〜65には、図3の63(24)〜65
(26)に示す出力信号が得られる。
【0043】このときの論理デコード用の論理ゲート2
7〜36の出力信号波形は、図3の27〜36に示すよ
うになる。さらに同時変化数調節用の論理ゲート37〜
42の出力信号波形は、図3の37〜42のようにな
る。
【0044】そこで、図3において、カウンタ回路の出
力信号60〜65に着目すると、同時変化数が1である
グレイコード出力となっていることがわかる。したがっ
て、このカウンタ回路を図1の第1および第2の計数回
路2、15として用いると、画面の一部に縦縞あるいは
点状の固定パターンノイズが現われるのを防止すること
ができる。また、周辺の回路に対する不要輻射の影響も
軽減することができる。
【0045】さらに、図3のすべての波形60〜65、
27〜36、37〜42の同時変化数をグラフ化して表
わすと、図3の66のようになる。すなわち、図3の6
6の最初のタイミングでは61がロウレベルからハイレ
ベルへ変化すると同時に、39がハイレベルからロウレ
ベルへ変化しており、同時変化数は2となる。次のタイ
ミングでは、60と27が同時に変化しており、同時変
化数は2となる。さらに次のタイミングでは、62と3
8が同時に変化しており、同時変化数は2となる。以下
同様に、図3の66のすべてのビット変化のタイミング
で、同時変化数は2となる。
【0046】このように図2のカウンタ回路は、グレイ
コードカウンタとしての機能を果たすだけでなく、内部
の論理ゲート27〜42の出力信号の同時変化数も、す
べてのタイミングにおいて2とすることができる。この
ため、内部の論理ゲートの出力信号変化による電源電流
の変動も抑えることができ、この点でも固定パターンノ
イズと不要輻射の影響を軽減することができる。
【0047】なお、図2のカウンタ回路においては、論
理デコード用の論理ゲート28〜29、30〜32、3
3〜36および同時変化数調節用の論理ゲート37〜4
0の接続関係に次のような工夫がなされており、この構
成が均一な同時変化数を実現するために重要な役割を果
たしている。
【0048】たとえば、論理ゲート28、29は4入力
のANDゲートであるが、通常4入力のANDゲートは
図4のように構成される。ところが、図4の場合、下位
ビットI4は低い周波数で変化するのに対し、上位ビッ
トI1は高い周波数で変化する。このため下位ビットI
4と上位ビットI1が同時に変化するタイミングが一定
の周期性をもって現われる。このように同時変化数が一
定周期で変化すると、均一な同時変化数は実現できな
い。
【0049】これに対し、図2のカウンタ回路において
は、第1の論理ゲート28の出力信号を第2の論理ゲー
ト29に入力することによって、実質的に4入力のAN
Dゲートを実現している。この構成によって、ビットの
同時変化数を常に一定にすることができる。他の論理ゲ
ート30〜32、33〜36、37〜40についても同
様である。
【0050】ところで、図2のカウンタ回路において
は、各J−Kフリップフロップ21〜26のNQ出力端
子に接続される論理デコード用の論理ゲート27〜36
および同時変化数調節用の論理デコーダ37〜40の数
が、各J−Kフリップフロップごとに異なる。
【0051】すなわち、初段のJ−Kフリップフロップ
21のNQ出力端子には5個の論理ゲート27、29、
32、36、40が接続されている。2段目のJ−Kフ
リップフロップ22のNQ出力端子には4個の論理ゲー
ト28、31、35、39が接続されている。3段目の
J−Kフリップフロップ23のNQ出力端子には、3個
の論理ゲート30、34、38が接続されている。4段
目のJ−Kフリップフロップ24のNQ出力端子には、
2個の論理ゲート33、37が接続されている。5段目
のJ−Kフリップフロップ25のNQ出力端子には、1
個の論理ゲート37が接続されている。そして最終段の
J−Kフリップフロップ26のNQ出力端子には論理ゲ
ートが接続されていない。
【0052】このように、各J−Kフリップフロップ2
1〜26に接続される論理ゲート数が異なると、カウン
タ回路の各計数段の出力ラインの負荷容量が不均一にな
る。このため、クロック入力信号に対して不均一なレベ
ルのカウンターノイズが発生する。
【0053】図2の実施例では、このような問題をも解
決するために、負荷容量調節用の論理ゲート43〜59
を付加している。このうち論理ゲート43は2段目のJ
−Kフリップフロップ22に対するものである。論理ゲ
ート44、45は3段目のJ−Kフリップフロップ23
に対するものである。論理ゲート46〜48は4段目の
J−Kフリップフロップ24に対するものである。論理
ゲート49〜52は5段目のJ−Kフリップフロップ2
5に対するものである。論理ゲート53〜57は6段目
のJ−Kフリップフロップ26に対するものである。
【0054】このようにすれば、初段のJ−Kフリップ
フロップ21には前述の通りの5個の論理ゲート27、
29、32、36、40が接続される。一方、2段目の
J−Kフリップフロップ22には、前述の4個の論理ゲ
ート28、31、35、39のほかに容量調節用の論理
ゲート43が接続され、合計5個の論理ゲートが接続さ
れる。また、3段目のJ−Kフリップフロップ23に
は、前述の3個の論理ゲート30、34、38のほかに
容量調節用の論理ゲート44、45が接続され、合計5
個の論理ゲートが接続される。4段目のJ−Kフリップ
フロップ24には、前述の2個の論理ゲート33、37
のほかに容量調節用の論理ゲート46、47、48が接
続され、合計5個の論理ゲートが接続される。さらに、
5段目のJ−Kフリップフロップ25には、前述の1個
の論理ゲート37のほかに容量調節用の論理ゲート4
9、50、51、52が接続され、この場合も合計5個
の論理ゲートが接続される。そして最終段のJ−Kフリ
ップフロップ26には、容量調節用の5個の論理ゲート
53〜57が接続される。
【0055】このように、図2の構成によれば、すべて
のJ−Kフリップフロップ21〜26のNQ出力端子に
接続される論理ゲートの総数を5個に揃えることができ
る。このため各計数段の出力ラインの負荷容量を均一化
することができる。その結果、クロック入力信号に対し
て不均一なレベルのカウンタノイズが発生しなくなる。
したがって、図2のカウンタ回路を図1に示す第1、第
2の計数回路2、15として用いた場合、この点でも固
定パターンノイズと不要輻射を抑えることができる。
【0056】なお、図2においては、同時変化数調節用
の論理ゲート37〜42の出力信号を処理するために負
荷容量調節用の論理ゲート58、59を用いている。
【0057】図2では6ビットのカウンタ回路を示した
が、任意のビット数で構成できることは言うまでもな
い。
【0058】たとえば、nビットのカウンタ回路を構成
した場合、kビット目(ただしk=nまたはk<n)の
J−KフリップフロップのJ端子、K端子に、(k−
1)ビット目のJ−KフリップフロップのQ出力と、
(k−2)ビット目以下1ビット目までのすべてのJ−
KフリップフロップのNQ出力とを論理ゲートでデコー
ドしたパルスを供給すればよい。
【0059】また、図2では、計数段の論理回路をJ−
Kフリップフロップで構成し、論理ゲート27〜59を
ANDゲートで構成し、論理ゲート27〜42の同時変
化数がクロック入力信号に対して常に均一(図2の場合
は2)で、負荷容量も均一になるように構成したが、カ
ウンタ回路の用途に応じて計数段の論理回路をDフリッ
プフロップと排他的論理和回路などで構成してもよい。
【0060】また、論理デコード用の論理ゲートを多入
力のANDゲートあるいは計数段側からみて論理的に等
価である他の論理ゲートに代え、同時変化数や負荷容量
を変更してもよい。たとえば、論理デコード用の論理ゲ
ート27〜36としてNANDゲートを用いることもで
きる。ただし、この場合には、入力側または出力側で位
相反転処理を施す必要がある。このときも、計数段側か
らみれば、論理的にはANDゲートと等価である。
【0061】さらに、同時変化数調節用の論理ゲート3
7〜42および負荷容量調節用の論理ゲート43〜59
を多入力のANDゲートあるいは他の論理回路に変更し
て同時変化数や負荷容量を変更してもよい。
【0062】いずれにしても、このような論理回路を適
切に組み合わせることによって、クロック入力信号に対
する論理回路出力の同時変化数を2以上で(n−1)以
下の範囲で簡単に決定することができる。
【0063】図5は、図1の第1、第2の計数回路2、
15に用いることができる計数回路の他の例を示すもの
である。
【0064】図5において、端子17にはクロック信号
が入力される。端子70にはリセット信号が入力され
る。クロック信号、リセット信号によってJ−Kフリッ
プフロップ21〜26が計数回路として動作し、計数出
力を発生する。この計数回路に対して、デコーダ部論理
回路群71、論理変化数を均一にする論理回路群72、
出力負荷容量調節用論理回路群73が、それぞれ図示の
ように接続されている。
【0065】図6は、図5の計数回路の各部の電圧波形
を示すものである。端子17、70に、図6(a)のク
ロック信号と図6(b)のリセット信号をそれぞれ入力
すると、J−Kフリップフロップ21〜26のQ出力端
子からそれぞれ図6(c)〜(h)に示す電圧波形が得
られる。この計数動作は基本的に図2の実施例と同一で
ある。
【0066】そして計数回路を構成する各J−Kフリッ
プフロップ21〜26に論理回路群71〜73が図示の
ように接続されているため、J−Kフリップフロップ2
1〜26およびデコーダ部論理回路群71の論理変化数
は、図6(i)に示すようにすべて均一になる。
【0067】ここで、J−Kフリップフロップ22〜2
6のQ出力を論理回路74でデコードすると、図6
(j)に示すように、リセット信号がハイレベルになっ
てから10番目のクロック信号のタイミングを抽出する
ことができる。この場合、デコード用論理回路74が動
作することによって論理変化数が不均一になるが、J−
Kフリップフロップ21〜26の論理変化で流れる電流
変化と比べると、デコード用論理回路74での電流変化
は微少なレベルであるので、映像信号に影響を及ぼすほ
どのことはない。
【0068】このように、図5に示すカウンタ回路を図
1の第1、第2の計数回路2、15として用い、デコー
ド用論理回路74と同様の論理回路(図1の第1、第2
の論理回路5、6に相当)によって計数出力をデコード
すれば、図7(a)に示す複合帰線消去信号211を作
成することができる。上記実施例では、第1の計数回路
2によって1水平走査期間を計測し、第2の計数回路1
5によって帰線消去期間を含む信号処理を実行するとと
もに、固体撮像素子の駆動用信号を作成している。
【0069】図7は、図6のカウンタ回路を図1の第
1、第2の計数回路2、15として用いた場合に得られ
る複合帰線消去信号と、その映像期間および垂直・水平
帰線消去期間での第1、第2の計数回路2、15の論理
変化数を示したものである。
【0070】図7(a)は複合帰線消去信号で、信号電
圧がローレベルの時は映像期間を、信号電圧がハイレベ
ルの時は垂直帰線消去期間および水平帰線消去期間を示
す。図7(b)は第1の計数回路2の論理変化数、図7
(c)は第2の計数回路15の論理変化数、図7(d)
は前述の1H遅延線で信号処理した際に生じる電流変化
を示している。
【0071】図7と図11を比較すれば明らかなよう
に、本実施例の固体撮像素子の駆動回路において、1H
遅延線を用いて信号処理を行った場合、垂直帰線消去期
間の終了後の最初の映像期間では、図7のように電流変
化は生じない。このため、図8の固体撮像素子の駆動回
路で生じていた映像期間の最初から数期間の水平走査期
間での点状ノイズは発生しない。
【0072】なお、以上の実施例では、J−Kフリップ
フロップとANDゲートを使用した計数回路を第1、第
2の計数回路として用いたが、論理変化数が均一もしく
はほぼ均一になる計数回路であれば、他の論理回路を使
用した計数回路を用いても構わない。また以上の実施例
では、第2の計数回路15を映像期間外でのみ動作させ
たが、論理変化数が均一であれば、図7(b)に示す第
1の計数回路2の論理変化数のように、映像期間の内外
を問わず連続して動作させても構わない。また、計数回
路の段数についても任意である。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、クロック信号に対する
フリップフロップの論理変化数が均一で、1H遅延線を
用いても垂直帰線消去期間内のノイズが映像期間に現れ
ない固体撮像素子の駆動回路を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における固体撮像素子の駆動
回路を示すブロック図
【図2】図1の固体撮像素子の駆動回路に使用する計数
回路の一例を示すブロック図
【図3】図2の計数回路のクロック信号に対する各論理
回路の出力電圧波形と論理変化数を示す図
【図4】図2の計数回路の効果を説明するための比較例
として示した従来の論理回路図
【図5】図1の固体撮像素子の駆動回路に使用する計数
回路の他の例を示すブロック図
【図6】図5の計数回路のクロック信号に対する各論理
回路の出力電圧波形と論理変化数を示す図
【図7】本発明の実施例における固体撮像素子の駆動回
路で作成される複合帰線消去信号およびその映像期間、
垂直・水平帰線消去期間における第1、第2の計数回路
の論理変化数を示す図
【図8】本発明の前提となる固体撮像素子の駆動回路を
示すブロック図
【図9】図8の固体撮像素子の駆動回路に使用する計数
回路を示すブロック図
【図10】図10の計数回路のクロック信号に対するD
型フリップフロップのQ出力の電圧波計と論理変化数を
示す図
【図11】図8の固体撮像素子の駆動回路で作成される
複合帰線消去信号およびその映像期間、垂直・水平帰線
消去期間における第1、第2の計数回路の論理変化数を
示す図
【符号の説明】
1 クロック信号の入力端子 2 第1の計数回路 3 第2の計数回路 4 水平走査期間用基準信号の出力端子 5 第1の論理回路 6 第2の論理回路 7 駆動信号の出力端子 8〜12 D型フリップフロップ 13 クロック信号の入力端子 14 リセット信号の入力端子 15 第2の計数回路 17 クロック信号の入力端子 18、20 電源端子 21〜26 J−Kフリップフロップ 27〜36 デコーダ部論理回路 37〜42 論理変化数を均一化するための論理回路 43〜59 負荷容量を均一化するための論理回路 70 リセット信号の入力端子 71 デコード部論理回路群 72 論理変化数を均一化するための論理回路群 73 負荷容量を均一化するための論理回路群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 武 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロック信号を計数する第1の計数回路
    と、上記クロック信号を計数する第2の計数回路と、上
    記第1の計数回路および上記第2の計数回路の出力に基
    づいて上記第2の計数回路のリセット解除信号を作成す
    る第1の論理回路と、上記第2の計数回路の出力をデコ
    ードして固体撮像素子の駆動用信号を作成する第2の論
    理回路とを備え、上記第1の計数回路および上記第2の
    計数回路を、クロック信号に対する論理回路の論理変化
    数が実質的に均一なフリップフロップ群を有する計数回
    路で構成したことを特徴とする固体撮像素子の駆動回
    路。
  2. 【請求項2】 計数回路が、nビット(ただしnは自然
    数)の計数段と、(k−1)ビット目(ただしkは3以
    上でn以下の自然数)の計数段の第1の論理出力と(k
    −2)ビット目以下のすべての計数段の第2の論理出力
    の積と等価な論理出力を、上記nビットの各計数段の入
    力端子に供給する複数の論理デコード手段とを有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子の駆動回
    路。
  3. 【請求項3】 論理デコード手段が、x(xは自然数)
    個の多入力論理回路と、上記x個の多入力論理回路のう
    ち、第1の多入力論理回路の出力信号を第2の多入力論
    理回路に入力し、上記第2の多入力論理回路の出力信号
    を第3の多入力論理回路に入力し、以下これを第xの多
    入力論理回路まで繰り返す手段と、上記第xの多入力論
    理回路の出力信号を上記計数段の入力端子に供給する手
    段とを有することを特徴とする請求項2記載の固体撮像
    素子の駆動回路。
  4. 【請求項4】 計数回路が、nビット(ただしnは自然
    数)の計数段と、(k−1)ビット目(ただしkは3以
    上n以下の自然数)の計数段の第1の論理出力と(k−
    2)ビット目以下のすべての計数段の第2の論理出力の
    積と等価な論理出力を、上記nビットの計数段の入力端
    子に供給する複数の論理デコード手段と、上記各計数段
    の出力端子に複数の負荷容量調節用の論理回路を接続
    し、上記各計数段の出力端子に接続される上記論理デコ
    ード手段の論理回路数と負荷容量調節用の論理回路数の
    和を、上記すべての計数段に対して均一にする負荷容量
    調節手段とを有することを特徴とする請求項1記載の固
    体撮像素子の駆動回路。
  5. 【請求項5】 計数回路が、nビット(ただしnは自然
    数)の計数段と、(k−1)ビット目(ただしkは3以
    上n以下の自然数)の計数段の第1の論理出力と(k−
    2)ビット目以下のすべての計数段の第2の論理出力の
    積と等価な論理出力を、上記nビットの計数段の入力端
    子に供給する複数の論理デコード手段と、上記複数の論
    理デコード手段を構成する各論理回路の出力信号の同時
    変化数を調節する同時変化数調節手段とを有することを
    特徴とする請求項1記載の固体撮像装置の駆動回路。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01268260A (ja) * 1988-04-19 1989-10-25 Sanyo Electric Co Ltd 撮像装置
JPH03165675A (ja) * 1989-11-24 1991-07-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電荷結合素子駆動信号発生方法

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