JPH05121596A - フイルタ組込み型icおよびicソケツト - Google Patents

フイルタ組込み型icおよびicソケツト

Info

Publication number
JPH05121596A
JPH05121596A JP31158891A JP31158891A JPH05121596A JP H05121596 A JPH05121596 A JP H05121596A JP 31158891 A JP31158891 A JP 31158891A JP 31158891 A JP31158891 A JP 31158891A JP H05121596 A JPH05121596 A JP H05121596A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
noise
noise filter
filter
distributed constant
socket
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31158891A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Ikeda
毅 池田
Koichi Ikeda
孝市 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Zosen Corp filed Critical Hitachi Zosen Corp
Priority to JP31158891A priority Critical patent/JPH05121596A/ja
Publication of JPH05121596A publication Critical patent/JPH05121596A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Connecting Device With Holders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 外部からのノイズの侵入や外部へのノイズの
漏れを有効に防止し、同時に、部品点数を低減するとと
もにIC回りの配線を簡略化することができるフィルタ
組込み型ICおよびICソケットを提供すること。 【構成】 セラミクス基板12上にICチップ10が取
り付け固定されており、このICチップ10とICの入
出力リードに相当する入出力ピン16とが配線14によ
って電気的に接続されている。分布定数型LCノイズフ
ィルタ20は、この配線14に直列に挿入されている。
このLCノイズフィルタ20が、ICに侵入するノイズ
またはIC内部から漏れるノイズを減衰除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ノイズ対策を講じたフ
ィルタ組込み型ICおよびICソケットに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子技術の発達に伴い、電子回
路、特に集積化されたIC(集積回路)は各種分野にお
いて幅広く用いられており、従って、これら各ICを外
部からの影響を受けることなく安定して確実に作動させ
ることが望まれる。なお、一般には集積度の低い回路を
IC、集積度の高い回路をMSI,LSI等と称して区
別する場合があるが、本明細書においてはMSI,LS
I等をも含めてICと称するものとする。
【0003】このような電子回路には、直接または間接
的に外部からノイズが侵入する。このため、電子回路を
使用した各種電子機器に誤動作が引き起こされる場合が
少なくないという問題がある。
【0004】特に、ICを使用した電子回路は、直流電
源としてスイッチングレギュレータを用いる場合が多
い。従って、スイッチングなどの過渡電流により、また
は使用するデジタルICのスイッチング動作に起因する
負荷変動により、スイッチングレギュレータの電源ライ
ンには各種の周波数成分をもった大きなノイズが発生す
ることが多い。そして、これらのノイズは、同じ機器内
の他の回路へ電源ラインを介して、または輻射により伝
播され誤動作やS/N比の低下などの悪影響を及ぼし、
さらに近くで使用中の電子機器の誤動作を引き起こすこ
とがある。
【0005】このため、ICを用いた従来の電子回路
は、ICの電源ラインまたは信号ライン上にLCノイズ
フィルタを搭載することにより、ノイズ対策を行う必要
があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のLC
ノイズフィルタとしては、コアに2組の巻線を巻回し、
これら巻線の両端にコンデンサを並列に接続して構成す
るLCノイズフィルタや、特開昭56−50507号公
報等に開示されたLCノイズフィルタが知られている。
【0007】しかし、前者はコアを用いているため部品
自体が大きさなってしまい、ICとの併用には難点があ
った。
【0008】また、後者はキャパシタンス成分が小さく
良好な減衰特性が得られないという不都合があった。
【0009】このように、前記従来の技術では、ICと
は別にノイズフィルタを用いていたため、部品点数が増
えるとともに配線の手間がかかるという問題点があっ
た。特に、ICの高機能化に伴い入出力ピンの数も増加
する傾向にあり、各入出力ピンに対応する信号ライン毎
にノイズフィルタを配置していたのでは、その回路規模
や配線の手間も無視できないという問題があった。
【0010】さらに、前記従来の技術では、いずれもキ
ャパシタンスが集中定数的に形成されたLCノイズフィ
ルタを用いていたため、良好な減衰特性が得られず、I
Cのノイズ対策が十分でないという問題があった。
【0011】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、外部からのノイズの侵入や外部へのノイ
ズの漏れを有効に防止し、同時に、部品点数を低減する
とともにIC回りの配線を簡略化することができるフィ
ルタ組込み型ICおよびICソケットを提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明のフィルタ組込み型ICは、入出力リー
ドとICチップの間に分布定数型LCノイズフィルタを
設けたことを特徴とする。
【0013】また、本発明のICソケットは、複数の配
線用リードとこの配線用リードのそれぞれに接続された
複数の接点を有し、ICの入出力リードを接点に接触さ
せるICソケットにおいて、配線用リードと接点の間に
分布定数型LCノイズフィルタを設けたことを特徴とす
る。
【0014】
【作用】本発明において、ICチップに侵入しようとす
る外部からのノイズは、入出力リードとICチップの
間、またはICソケット内においてICとの接点と配線
用リードの間に設けられた分布定数型LCノイズフィル
タによって減衰除去されるため、このICはノイズの影
響を受けることなく安定して動作することができる。
【0015】また、何らかの原因によってICチップか
ら出力されたノイズは、IC内またはICソケット内に
設けられた分布定数型LCノイズフィルタによって減衰
除去されるため、このノイズによって外部の電子回路が
誤動作することもない。
【0016】このようにして、本発明によれば、ICへ
の外部からのノイズの侵入や外部へのノイズの漏れを有
効に防止することが可能となる。
【0017】また、本発明では、分布定数型のLCノイ
ズフィルタがIC内部またはICソケット内部に組み込
まれるため、部品点数を低減することができるとともに
IC回りの配線を簡略化することができる本発明におい
て、前記分布定数型LCノイズフィルタは、複数の絶縁
層が積層された積層体と、前記積層体の層間に1の層間
から他の層間にかけて周回し、互いに絶縁層を介して相
対向する複数の導体と、を含み、前記各導体は独自にイ
ンダクタとして機能するとともに、各導体間にキャパシ
タが分布定数的に形成された積層型のフィルタとして形
成することが好ましい。
【0018】これにより、このLCノイズフィルタを構
成するコンデンサやコイルが一体的に形成され、LCノ
イズフィルタが小型化でき、ICまたはICソケット全
体を小型化することが可能となる。
【0019】また、本発明において、前記積層型のフィ
ルタは、請求項5記載のように、ICまたはICソケッ
ト上に膜成形技術を用いてまたは印刷技術を用いて形成
することが好ましい。これにより、ICまたはICソケ
ットそのものが、必要ヵ所にLCノイズフィルタを内蔵
することになり、ノイズ対策を施したICまたはICソ
ケットをより小型化することが可能となる。
【0020】
【実施例】次に本発明の好適な実施例を図面に基づき詳
細に説明する。
【0021】第1実施例 図1には、本発明が適用されたICの好適な実施例が示
されている。
【0022】通常、ICは、セラミクス基板12上にI
Cチップ10が取り付け固定されている。例えば、セラ
ミクス基板12に厚くAuメッキを施し、400℃前後
に昇温してICチップ10を圧着すると、ICチップ1
0の裏面とAuとが共晶を形成することを利用して接着
固定する。
【0023】また、セラミクス基板12上には配線14
が施されており、ICチップ10と配線14とがAu線
によるボンディングによって、またはボンディングレス
で直接に接続されている。また、この配線14は、IC
の入出力リードに相当する入出力ピン16のそれぞれに
電気的に接続されている。このようにICチップ10等
をセラミクス基板12上に配置したものに、例えばAB
S樹脂製のケース(図示せず)をかぶせて溶着密封した
ものが図1(b)に示した製品としてのICパッケージ
18となる。
【0024】また、図1(a)に示した実施例のICに
おいて、一部の配線14(図1では説明を簡単にするた
め、2本の配線14)の途中に、分布定数型LCノイズ
フィルタ20a,20bが直列に接続されている。
【0025】図2に、このLCノイズフィルタ20a,
20bの接続状態を示す。同図において、回路300
は、ICチップ10によって実現される電子回路を示し
ている。例えば、小規模なものであればインバータやア
ンドゲート,オアゲート等の論理回路、大規模なもので
あればマイクロプロセッサ等の処理回路等がある。この
回路300は、上述した配線14によって各入出力ピン
16と接続されており、外部と回路300との間で各種
の入出力信号の授受や回路300への動作電圧の印加が
行われる。
【0026】また、本実施例では、クロック端子CLK
となる入出力端子16と回路300の間に、および、回
路300と出力端子OUTとなる入出力端子16の間に
分布定数型のLCノイズフィルタ20a,20bがそれ
ぞれ直列に挿入されている。これにより、クロック成分
に含まれるノイズは、LCノイズフィルタ20aにより
確実に減衰除去され、回路300は正常なクロック周期
で動作することになる。また、何らかの原因で回路30
0からノイズが出力された場合でも、このノイズはLC
ノイズフィルタ20bにより確実に減衰除去され、外部
へ出力されることはない。従って、回路300の内部に
発生したノイズにより電子機器内部の他の電子回路の誤
動作が引き起こされることを防止できる。
【0027】特に、前記各LCノイズフィルタ20a,
20bは、分布定数型のLCノイズフィルタとして形成
されているため、集中定数型のLCノイズフィルタを使
用した場合に比べ、良好な減衰特性を得ることができ、
各種ノイズを良好に除去することが可能となる。
【0028】また、ICパッケージ内にLCノイズフィ
ルタ20を組み込んでいるため、部品点数を低減するこ
とができ、LCノイズフィルタ20を別個に配線する手
間を省くこともできる。
【0029】本実施例のLCノイズフィルタ20a,2
0bは、複数の絶縁層が積層された積層体と、前記積層
体の一の層間から他の層間に掛けて周回し互いに絶縁層
を介して相対向する複数の導体と、を含み、前記各導体
は独自にインダクタとして機能すると共に、各導体間に
キャパシタが分布定数的に形成された積層型のフィルタ
として形成されている。
【0030】このような分布定数型のLCノイズフィル
タとしては、例えば特願平2−11540、特願平2−
7590、特願平2−143427、特願平2−227
360、特願平2−411247、特願平2−2805
21、特願平3−50600等の出願に係るものを用い
ることができる。
【0031】本実施例において、前記各LCノイズフィ
ルタ20a,20bは、図1に示すよう、チップ型のS
MDタイプの素子として形成されている。このため、セ
ラミクス基板12への装着を簡単に行うことができる。
【0032】図3〜図5には、実施例の回路に用いられ
るチップ型のLCノイズフィルタ20a,20bの好適
な一例が示されている。
【0033】図3に示すよう、実施例のLCノイズフィ
ルタ20は、複数の絶縁板32−1,32−2…32−
4を積層して形成された積層体30と、前記絶縁板32
の層間36−2,36−3,36−4に設けられ所定タ
ーン数のコイルを形成する第1の導体40と、前記絶縁
板32の層間36−1,36−2,36−3に、絶縁板
32を介して前記第1の導体40と相対向するよう設け
られた第2の導体50とを有する。
【0034】前記各絶縁板32は、必要に応じて各種絶
縁材料を用いて形成すればよい。実施例ではセラミクス
を用いて形成されている。
【0035】実施例の積層体30では、前記第1の導体
40および第2の導体50の短絡を防止するため、各絶
縁板30を層間絶縁シート34−1,34−2,34−
3を介して積層している。
【0036】そして、最上層の絶縁板32−1および最
下層の絶縁シート34−3の表面には、第1の導体40
の端子42a,42bと、第2の導体50の端子52a
が被覆形成されている。
【0037】また、前記第1の導体40および第2の導
体50は、前記絶縁板32の層間36−1,36−2…
36−4に、一の層間から他の層間にかけて連続して周
回する複数の第1の導電性エレメント44−1,44−
2,44−3および第2の導電性エレメント54−1,
54−2,54−3から構成されている。
【0038】ここにおいて特徴的なことは、前記第1お
よび第2の導電性エレメント44,54が、絶縁板32
を介して相対向し、両者の間にキャパシタンスをほぼ連
続的に形成することにある。
【0039】これにより、第1および第2の導体40,
50は、それぞれ所定ターン数のコイルとして機能する
と共に、これら第1および第2の導体40,50の間に
は絶縁板32を介しキャパシタンスCがほぼ連続的に形
成され、しかもこのキャパシタンスCは第1および第2
の導体40,50の間に分布定数的に形成されるものと
推定される。
【0040】ここにおいて、実施例の第1,第2の導電
性エレメント44,54は、例えば印刷、蒸着、メッキ
等の手法を用いて絶縁板32の両面に互いに相対向する
よう被覆形成されている。また接続用の導電パターン4
6,56も、絶縁板32上に被覆形成されている。
【0041】そして、絶縁板32−1の表面に形成され
た端子52aは、スルーホール33を介して絶縁板32
−2上に設けられた第2の導電性エレメント54−1に
接続される。
【0042】同様に、絶縁板32−1の表面に設けられ
た一方の入力端子42−bは、各絶縁板32−1,32
−2に設けられたスルーホール33および導電パターン
46を介して、絶縁板32−2の裏面側に設けられた第
1の導電性エレメント44−1の端部に接続されてい
る。同様に最下層の層間絶縁シート34−3上に設けら
れた他方の入出力端子42aは、スルーホール35を介
し、絶縁板32−4上に被覆形成された第1の導電性エ
レメント44−3に接続されている。
【0043】また、各絶縁板32−2,32−3,32
−4上に被覆形成された第1の導電性エレメント44お
よび第2の導電性エレメント54は、これら各絶縁板3
2上に形成されたスルーホール33,導電パターン4
6,56および層間絶縁シート34上に設けられたスル
ーホール35を介して、一つの層間36から他の層間3
6にかけて周回するよう電気的に接続されている。
【0044】これにより、図5に示すよう、実施例の積
層型LCノイズフィルタ20において、前記第1の導体
40は、その両端が端子42a,42bに接続され、所
定のインダクタンスL1 を持ったコイルとして機能する
ことになる。同様に、前記第2の導体50は、その一端
が端子52aに接続され、所定のインダクタンスL2を
持ったコイルとして機能することになる。
【0045】しかも、前述したように、これら第1,第
2の導体40,50の間には、キャパシタンスCがほぼ
連続的にしかも分布定数的に形成されるものと推定され
る。
【0046】従って、本発明の積層型LCノイズフィル
タ20は、従来の集中定数型LCノイズフィルタ20に
はない優れた特性を発揮することができ、この積層型L
Cノイズフィルタ20を、LCノイズフィルタとして用
いることにより、広帯域にわたって優れた減衰特性を発
揮することができる。
【0047】これに加えて、本発明によれば、第1およ
び第2の導体40,50が、絶縁板32を介して相対向
している。従って、従来の積層型LCノイズフィルタ2
0に比べ、十分大きなキャパシタンスCを得ることがで
き、この面からも従来の積層型LCノイズフィルタ20
に比べ、良好な減衰特性をもったLCノイズフィルタと
して使用可能であることが理解されよう。
【0048】なお、本実施例のLCノイズフィルタ20
は、ノーマルモード型として用いているが、必要に応
じ、前記第2の導体50の両端に入出力端子52aを設
けることによりコモンモード型としても用いることがで
きる。
【0049】図4には、このようにして形成されたノー
マルモード型LCノイズフィルタ20の外観斜視図が示
されている。実施例では、図3に示す絶縁板32および
層間絶縁シート34を積層固定して積層体30を形成し
た後、この積層体30の表面および裏面側に形成された
入力端子42a,42aを接続し1つの端子として機能
するよう導電材を被覆形成する。同様に、入出力端子4
2b,42bも1つの端子として機能するよう導電材を
被覆形成する。さらに同様にして端子52aも導電材で
被覆する。
【0050】これにより、積層体30の外周面に2個の
入出力端子42a,42bと、1個のアース端子52と
が設けられた3端子型のノイズフィルタとして形成され
る。しかもこのノイズフィルタは、SMDタイプ(サー
フェス・マウント・ディバイス)の素子として形成され
るため、その取扱が極めて容易なものとなる。図1
(a)に示したセラミクス基板12上に実装する場合
は、入出力端子42aを入出力ピン16(クロック端子
CLK等)に、入出力端子42bを配線14にそれぞれ
電気的に接続するとともに、アース端子52をジャンパ
線または配線14の上層または下層に絶縁層を介して2
層配線した接続線(図示せず)によって入出力ピン16
(グランド端子GND)に電気的に接続する。
【0051】第2実施例 次に、本発明のフィルタ組込み型ICの好適な第2実施
例を説明する。なお、前記第1実施例と対応する部材に
は同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0052】前記第1実施例では、分布定数型LCノイ
ズフィルタ20a,20bとして、チップ型のフィルタ
を用いた。
【0053】これに対して本実施例では、図6に示すよ
う、膜成形技術を用いて、セラミクス基板12と一体的
にLCノイズフィルタ20a,20bを形成したことを
特徴とする。すなわち、前記第1実施例のLCノイズフ
ィルタ20は、絶縁板を絶縁層として用いたが、本実施
例では、絶縁薄膜または絶縁厚膜を絶縁層として用いる
ことにより、セラミクス基板12上に積層型LCノイズ
フィルタ20a,20bを一体的に被覆形成することが
できる。
【0054】図7〜図9には、薄膜形成技術を用いた、
この積層型LCノイズフィルタ20の製造工程の好適な
一例が示されている。なお、積層型LCノイズフィルタ
20b、20aは同時に形成されるが、ここでは理解を
容易にするため、一方のLCノイズフィルタ20aのみ
を図示し、他方のLCノイズフィルタ20bの説明は省
略する。
【0055】実施例のLCノイズフィルタ20は、まず
図7(a)に示すよう、セラミクス基板12の表面に、
第2の導電性エレメント54−1を反時計方向に巻くよ
う被覆形成する。
【0056】次に、図7(b)に示すよう、セラミクス
基板12の表面に、第2の導電性エレメント54−1の
端部が露出するよう絶縁薄膜200−1を被覆形成す
る。
【0057】次に、図7(c)に示すよう、第2の導電
性エレメント54−1と電気的に接続された第2の導電
性エレメント54−2を被覆形成する。これと同時に、
セラミクス基板12の裏面側から側面にかけて補助端子
部42a′を被覆形成すると共に、前記絶縁薄膜200
−1上に、前記補助端子部42a′から連続し、しかも
絶縁薄膜200−1を介し第2の導電性エレメント54
−1と相対向する第1の導電性エレメント44−1を被
覆形成する。
【0058】次に、図7(d)に示すよう、各導電性エ
レメント54−2,44−1の端部が露出するよう絶縁
薄膜200−2を被覆形成する。
【0059】次に図8(a)に示すよう、この絶縁薄膜
200−2上に、前記導電性エレメント44−1,54
−2と絶縁薄膜200−2を介して相対向するよう、第
2の導電性エレメント54−3,第1の導電性エメント
44−2を被覆形成する。
【0060】このような薄膜形成工程と、エレメント形
成工程とを、図8(b)〜図9(d)に示すよう繰返し
て行い積層体30を形成する。
【0061】このとき、図9(c)の工程において、基
板12のコーナ部に前記補助端子部42a′から連続す
る補助端子部42a″を被覆形成するとともに、第1の
導電性エレメント44−4および第2の導電性エレメン
ト54−5のそれぞれと電気的に接続された第1の導電
性エレメント44−5および第2の導電性エレメント5
4−6を被覆形成する。そして、図9(d)の工程にお
いて、この補助端子部42a″と2つの導電性エレメン
ト44−5,54−6の各端部が露出するよう絶縁薄膜
200−6を被覆形成する。
【0062】このようにして、LCノイズフィルタ20
aを組み込んだセラミクス基板12が形成され、その
後、図6に示す配線14の被覆形成、入出力ピン16の
取り付け、ICチップ10の接着および配線等が行われ
る。
【0063】これにより、本実施例によれば、前記図5
に示すようなLおよびCからなる分布定数型の等価回路
をもった3端子型LCノイズフィルタ20を得ることが
できる。従って、本実施例のLCノイズフィルタ20
は、広帯域にわたり良好な減衰特性を発揮することがで
きる。
【0064】特に、ICの製造に使用されるセラミクス
基板12に本実施例のような分布定数型LCノイズフィ
ルタ20a,20bを膜成形技術を用いて形成すること
により、部品点数を増やさずに、良好なノイズ対策を講
ずることができる。
【0065】また、前記各実施例のLCノイズフィルタ
20は、必要に応じキャパシタ導体として機能する第2
の導体50を複数に分割し、各分割区間の一端側を接地
端子と接続するようにしてもよい。
【0066】第3実施例 次に、本発明のICまたはICソケットに使用される分
布定数型LCノイズフィルタ20の他の1例を、特願平
2−280521にかかるフィルタを例に取り説明す
る。なお、前記各実施例では、絶縁板を積層することに
より積層体30を形成したが、本実施例では、誘電体シ
ートを導電体と共に折り畳んで積層体を形成することを
特徴とする。
【0067】図11、図12には、本実施例の回路に用
いられるチップ型LCノイズフィルタの好適な1例が示
されている。
【0068】実施例LCノイズフィルタを製造する場合
には、まず図12に示す第1の絶縁シート120を形成
する。この第1の絶縁シート120は、折畳んで積層さ
れる複数の折畳み部122−1,122−2…122−
8を、折り曲部124を介して連続的に配列して形成さ
れている。前記各折り曲部124には、その折曲げを容
易にするために予めミシン目が形成されている。また、
実施例の折畳み部122は、正方形状に形成されている
が、折畳んだ場合に互いに積層されるならば、その形状
は任意に形成することができる。
【0069】そして、この第1の絶縁シート120の表
面120a側、裏面120b側に、図12に示すパター
ンの第1の導体40,第2の導体50を設ける。
【0070】前記第1の導体40は、連続的に配列され
た各折畳み部122−1,122−2…122−8の表
面120a側に、その一部を切欠いたリング状のインダ
クタ用導電体142−1,142−2…142−7を交
互にしかも逆向きに連続して設け、第1の絶縁シート2
0を図11に示すように交互にしかも逆向きに折畳んで
積層したときに所定ターン数(実施例では4ターン)の
コイルを形成する。そして、前記第1の導体40の両端
に入出力端子42a,42bを設ける。
【0071】また、前記第2の導体50は、各折畳み部
122−1,122−2…122−7の裏面側20bに
設けられたキャパシタ用導電体156−1,156−2
…156−7から構成されている。各キャパシタ用導電
体156−1,156−2…156−7は、前記インダ
クタ用導電体142−1,142−2…142−7と相
対向するよう連続して設けられ、第1の導体40との間
にキャパシタンスを形成している。そして、この導体5
0一端側は、折畳み部122−7から122−8の中央
まで延び、ここに、アース用端子52aが設けられてい
る。
【0072】なお、本実施例の各導体40、導体50
は、その表面に絶縁層が被覆形成されているが、導体5
0の表面に絶縁層を被覆形成するかわりに、第1の絶縁
シート120と同様な構成の第2の絶縁シート130を
用意し、これら両絶縁シート120,130を、導体5
0をその間に挾むようにして積層し接着してもよい。な
お、後の説明を簡単なものとするため、以下の説明は第
2の絶縁シート130を使用しない場合を例にとり行
う。
【0073】次に、その両面に導体40および導体50
が被覆形成された絶縁シート120を、図11(A)に
示すよう、折り曲部124を介してジクザク状に折曲
げ、各折畳み部122−1,122−2…122−8を
積層する。これにより、図11(B)に示す積層体30
が形成される。これにより、一部切欠いたリング形状の
各導電体142−1,142−2…142−7は互いに
重なり合い、1本の導線を複数ターン(実施例では4タ
ーン)巻回したコイルを形成し、インダクタンスL1を
もったインダクタとして機能することになる。これと同
時に、前記導体50は、第1の導体40と絶縁シート1
20を介して相対向し、その間にキャパシタンスCを形
成する。
【0074】従って、このLCノイズフィルタは、図5
に示すような等価回路の3端子型LCノイズフィルタと
して機能することになる。
【0075】次に、11図(C)に示すよう、この積層
体30を、端子42a,42b,52aを除いて、エポ
キシ等の樹脂を用いてモールドし、最終的なLCノイズ
フィルタを形成する。
【0076】以上説明したように、本実施例のLCノイ
ズフィルタによれば、その両面に第1の導体40および
第2の導体50が被覆形成された第1の絶縁シート12
0を、折り曲部124を介しジグザク状に折畳むことに
より、偏平な立方体形状に形成される。このため、従来
のLCノイズフィルタに比べ小型軽量なものとなる。
【0077】なお、本発明において用いられるノイズフ
ィルタは、前記実施例に限定されるものでなく、本要旨
の範囲において各種の変型実施が可能である。
【0078】例えば、前記各実施例では、絶縁層を介し
て各導体が相対向する場合を例に取り説明したが、これ
ら各導体は完全に対向していなくとも、両者の間にキャ
パシタンスが分布定数的に形成されるならば、両者の対
向位置にずれがあってもよい。 また、前記各実施例で
は、LCノイズフィルタ20a,20bとして、積層型
のフィルタを用いた場合を例に取り説明したが、本発明
はこれに限らず、必要に応じこれ以外の各種の分布定数
型のLCノイズフィルタを用いることができる。 ま
た、前記2つの実施例では、ICを構成するセラミクス
基板12上またはその内部にLCノイズフィルタ20を
設けた場合を考えたが、このLCノイズフィルタ20を
ICソケットに取り付けるようにしてもよい。図10は
ICソケットにLCノイズフィルタ20を埋め込んだ場
合の外観斜視図であり、一例として、同図(a)にデュ
アル・イン・ラインパッケージ型IC用のICソケット
を、同図(b)にチップキャリア型IC用のICソケッ
トをそれぞれ示している。同図の点線で示した部分がL
Cノイズフィルタ20であり、ICとの接点70と配線
用リード72の間に直列に挿入する。このLCノイズフ
ィルタ20は、第1実施〜第3実施例で用いた積層型ま
たはその他の分布定数型を用いる。このようにICソケ
ットにLCノイズフィルタ20を組み込んだ場合であっ
ても、電気的には図2に示した回路と同等となるため、
良好なノイズ対策を行うことができる。また、ICソケ
ットと一体となっているため、部品点数を低減するとと
もにLCノイズフィルタ20を個別に配置して配線する
手間を省くことができる利点も同様に有する。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ICの入出力リードとICチップの間に分布定数型LC
ノイズフィルタを設けることにより、または、ICソケ
ット内においてICとの接点と配線用リードの間に分布
定数型LCノイズフィルタを設けることにより、ICに
侵入または外部へ漏れるノイズを有効に防止することが
できる。
【0080】また、本発明によれば、IC内部またはI
Cソケット内部に分布定数型LCノイズフィルタを組み
込むことにより、部品点数を低減するとともにIC回り
の配線を簡略化することができるまた、請求項3の発明
によれば、LCノイズフィルタを構成するコイルやコン
デンサが一体的に形成され、その小型化ができるため、
複数のディスクリート部品から成るフィルタを用いた場
合に比べ、ICまたはICソケット全体を小型化するこ
とができる。
【0081】さらに、請求項5の発明のように、LCノ
イズフィルタを、ICまたはICソケット上に膜成形技
術または印刷技術を用いて積層形成することにより、I
CまたはICソケット上にフィルタを作り込むことがで
きる。これによりICまたはICソケット全体をより小
型化することができ、しかもICまたはICソケットの
表面にLCノイズフィルタを別部品として取り付ける必
要がないため、ICまたはICソケット自体の取扱も容
易なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a)は本発明のフィルタ組込み型ICの
斜視説明図、同図(b)は外観図である。
【図2】本実施例のフィルタ組込み型ICの接続状態の
説明図である。
【図3】本実施例に用いられる分布定数型ノイズフィル
タの分解斜視説明図である。
【図4】図3に示すLCノイズフィルタを組み立てた状
態での外観斜視説明図である。
【図5】図3に示す分布定数型LCノイズフィルタの等
価回路図である。
【図6】本発明の他の実施例の外観斜視説明図である。
【図7】図6に示すフィルタ組込み型ICに用いられる
分布定数型LCノイズフィルタの製造工程の説明図であ
る。
【図8】図6に示すフィルタ組込み型ICに用いられる
分布定数型LCノイズフィルタの製造工程の説明図であ
る。
【図9】図6に示すフィルタ組込み型ICに用いられる
分布定数型LCノイズフィルタの製造工程の説明図であ
る。
【図10】本発明の他の実施例の外観斜視説明図であ
る。
【図11】本発明のICまたはICソケットに用いられ
る分布定数型ノイズフィルタの他の実施例の説明図であ
る。
【図12】図11に示すノイズフィルタの分解斜視説明
図である。
【符号の説明】
10 ICチップ 12 セラミクス基板 14 配線 16 入出力リード 20 LCノイズフィルタ 70 接点 72 配線用リード

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入出力リードとICチップの間に分布定
    数型LCノイズフィルタを設けたことを特徴とするフィ
    ルタ組込み型IC。
  2. 【請求項2】 複数の配線用リードとこの配線用リード
    のそれぞれに接続された複数の接点を有し、ICの入出
    力リードを前記接点に接触させるICソケットにおい
    て、 前記配線用リードと前記接点の間に分布定数型LCノイ
    ズフィルタを設けたことを特徴とするICソケット。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 前記分布定数型LCノイズフィルタは、 複数の絶縁層が積層された積層体と、 前記積層体の層間に1の層間から他の層間にかけて周回
    し、互いに絶縁層を介して相対向する複数の導体と、 を含み、前記各導体は独自にインダクタとして機能する
    とともに、各導体間にキャパシタが分布定数的に形成さ
    れた積層型のフィルタとして形成されたことを特徴とす
    るフィルタ組込み型ICおよびICソケット。
  4. 【請求項4】 請求項3の分布定数型LCノイズフィル
    タは、 S・M・Dタイプのフィルタとして形成されたことを特
    徴とするフィルタ組込み型ICおよびICソケット。
  5. 【請求項5】 請求項3の分布定数型LCノイズフィル
    タは、 IC基板上に膜形成技術または印刷技術を用いて積層形
    成されたことを特徴とするフィルタ組込み型ICおよび
    ICソケット。
JP31158891A 1991-10-29 1991-10-29 フイルタ組込み型icおよびicソケツト Pending JPH05121596A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31158891A JPH05121596A (ja) 1991-10-29 1991-10-29 フイルタ組込み型icおよびicソケツト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31158891A JPH05121596A (ja) 1991-10-29 1991-10-29 フイルタ組込み型icおよびicソケツト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05121596A true JPH05121596A (ja) 1993-05-18

Family

ID=18019050

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31158891A Pending JPH05121596A (ja) 1991-10-29 1991-10-29 フイルタ組込み型icおよびicソケツト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05121596A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016093377A (ja) * 2014-11-14 2016-05-26 株式会社ニューギン 遊技機用電子回路および遊技機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016093377A (ja) * 2014-11-14 2016-05-26 株式会社ニューギン 遊技機用電子回路および遊技機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5752182A (en) Hybrid IC
US4904967A (en) LC composite component
US5495213A (en) LC noise filter
EP0949754B1 (en) High-frequency power amplifier circuit and high-frequency power amplifier module
US7064623B2 (en) Coaxial line type components with low characteristic impedance
JPH0645479A (ja) 半導体装置
US7348868B2 (en) Passive component having stacked dielectric layers
JP3161831B2 (ja) 回路素子モジュール
KR100711365B1 (ko) Dc 전력을 공급하며 노이즈 감쇠를 위한 노이즈 필터를구비하는 전자장치
JPH03220911A (ja) 弾性表面波フィルタ
JP3280019B2 (ja) Lcノイズフィルタ
US20050134405A1 (en) Electronic device and semiconductor device
US5519233A (en) Microchip capacitor and thin film resistor as circuit elements in internal impedance matching circuit of microwave transistor
JPH046911A (ja) 高周波フィルタ
US6872962B1 (en) Radio frequency (RF) filter within multilayered low temperature co-fired ceramic (LTCC) substrate
JPH05121596A (ja) フイルタ組込み型icおよびicソケツト
US6300677B1 (en) Electronic assembly having improved power supply bus voltage integrity
JPS62139395A (ja) 多機能回路基板
JPH05167374A (ja) 高周波フィルタ
US6075713A (en) Laser trimmable electronic device
JP3868386B2 (ja) ノイズフィルタ実装基板
JPH05121891A (ja) プリント配線板
JPH0416012A (ja) ノイズ・フイルタ
JP3335412B2 (ja) 積層型素子
JP3176963B2 (ja) 高周波クロック回路

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19991130