JPH0511370U - ピンジヤツク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピンプラグをピンジャックに接続することに
より、同時に複数種類の信号の授受をすることができる
ピンジャックとする。 【構成】 絶縁性を有するボディ100 と、このボディ10
0 に突設された２つのピンプラグ挿入部120 、130 のう
ち、一方のピンプラグ挿入部120 にカバーとして外嵌さ
れる２つのカバー接片210 と、他方のピンプラグ挿入部
130 に外嵌される円筒形状のカバー260 と、両ピンプラ
グ挿入部120 、130 に嵌め込まれる２つの接片300 とを
有しており、カバー接片210 は円筒を軸心に沿って２つ
割りにしたような形状に形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、オーディオ機器等の接続に用いられるピンジャックに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のピンジャックは、ボディに突設されたピンプラグ挿入部に外嵌される導 電性を有する略円筒形状のカバーと、前記ピンプラグ挿入部に嵌め込まれる導電 性を有する接片とを有し、ピンプラグを接続すると、ピンプラグのボディに内嵌 されたプラグ側カバーが前記カバーに、ピンプラグのボディ内に設けられた接続 ピンが前記接片にそれぞれ接触するようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

最近のオーディオ機器の高性能化、多機能化によって、オーディオ機器間では 多くの信号の授受が必要となっている。しかし、ピンジャックとピンプラグとか らなる接続要素は、単に１つの信号の授受のみを行っているにすぎない。このた め、ピンジャックとピンプラグとからなる接続要素にも、同時に複数種類の信号 の授受をすることができるような機能が要求されるに至った。

【０００４】 本考案は上記事情に鑑みて創案されたもので、ピンプラグをピンジャックに接 続することにより、同時に複数種類の信号の授受をすることができるピンジャッ クを提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るピンジャックは、絶縁性を有するボディと、このボディに突設さ れたピンプラグ挿入部に外嵌される導電性を有するカバーと、前記ボディに嵌め 込まれる導電性を有する接片とを備えたピンジャックであって、前記カバーは電 気的に独立した複数のカバー接片から構成されている。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案の一実施例に係るピンジャックの分解斜視図、図２はこのピンジ ャックの正面図、図３はこのピンジャックの平面図、図４はこのピンジャックを 構成するカバー接片の平面図、図５はこのカバー接片の正面図、図６は図４のＡ −Ａ線断面図、図７はワッシャの正面図である。

【０００７】 本実施例に係るピンジャックは、絶縁性を有するボディ100 と、このボディ10 0 に突設された２つのピンプラグ挿入部120 、130 のうち、一方のピンプラグ挿 入部120 にカバーとして外嵌される２つのカバー接片210 と、他方のピンプラグ 挿入部130 に外嵌される円筒形状のカバー260 と、両ピンプラグ挿入部120 、13 0 に嵌め込まれる２つの接片300 とを有している。

【０００８】 ボディ100 は、略楕円状の基体部110 と、この基体部110 に突設された２つの 円筒形状のピンプラグ挿入部120 、130 とが絶縁性を有する合成樹脂で一体に成 形されている。また、２つのピンプラグ挿入部120 、130 の間には、ミニジャッ クが接続されるミニジャック接続部140 が形成されている。なお、当該ボディ10 0 の左右両端部には、ボディ100 を図外の電子機器のキャビネット等に取り付け るためのネジ孔150 が開設されている。

【０００９】 まず、両ピンプラグ挿入部120 、130 に共通する点を説明し、異なる点はその 後に説明する。 両ピンプラグ挿入部120 、130 の中央には、ピンプラグの接続ピンが挿入され るピン挿入孔121 、131 が貫通している。また、両ピンプラグ挿入部120 、130 の先端部は、後述するワッシャ400 、460 が嵌合するワッシャ嵌合部122 、132 として凹設されている。さらに、ワッシャ嵌合部122 、132 には、接片300 の先 端部が臨むための孔122a、132aが開設されている。

【００１０】 ２つのカバー接片210 から構成されるカバーが外嵌される一方のピンプラグ挿 入部120 の周面には、ピンプラグの挿入方向に沿った２つの突脈123 が形成され ている。この突脈123 は、２つのカバー接片210 が取り付けられた際に、両カバ ー接片210 が接触しないようにするためのものである。そして、当該突脈123 は 、前記ピン挿入孔121 を中心として向かい合った位置に形成されている。また、 このピンプラグ挿入部120 におけるワッシャ嵌合部122 には、ワッシャ400 の位 置決めを行うための突起124 が形成されている。さらに、かかるピンプラグ挿入 部120 の基端部には、スリット状の２つの貫通孔125 が開設されている。なお、 ２つの突脈123 と２つの貫通孔125 とは、相互に90°の角度をもって設けられて いる。

【００１１】 円筒形状のカバー260 が外嵌される他方のピンプラグ挿入部130 の周面の基端 部には、４つ (図面では２つしかみえていない) の凸部133 が形成されている。 この凸部133 は、前記突脈123 とは違って、カバー260 が外嵌される際に潰れて カバー260 を強固にピンプラグ挿入部130 に固定するためのものである。また、 当該ピンプラグ挿入部130 の基端部には、スリット状の貫通孔134 が開設されて いる。

【００１２】 一方、２つでカバーを構成するカバー接片210 は、円筒を軸心に沿って２つ割 りにしたような形状に形成されている。その先端は、内側に向かって絞られてお り、両縁部には係合爪211 が形成されている。また、カバー接片210 の後端には 、前記貫通孔125 に対応した脚部212 が延設されている。

【００１３】 ピンプラグ挿入部130 に外嵌されるカバー260 は、円筒形状に形成されており 、先端は内側に向かって絞られており、後端には脚部261 が延設されている。脚 部261 は、前記貫通孔134 に挿入される部分である。

【００１４】 ピンプラグ挿入部120 のワッシャ嵌合部122 に嵌合されるワッシャ400 は、ワ ッシャ嵌合部122 に嵌合可能な外径に設定されており、前記ピン挿入孔121 と同 径の挿入孔410 を有している。また、当該ワッシャ400 の縁部には、２つの溝部 420 が形成されている。この溝420 は、略凸字形状を呈しており、カバー接片21 0 の係合爪211 が２つ係合されるようになっている。また、当該溝420 の一方に 前記突起124 が嵌まり込むことによってワッシャ400 がワッシャ嵌合部122 に嵌 合するようになっている。

【００１５】 さらに、当該ワッシャ400 の外周面には４つの突起430 が形成されている。こ の突起430 は、ワッシャ400 をワッシャ嵌合部122 に嵌合された際に潰れること により、ワッシャ400 を強固にワッシャ嵌合部122 に固定するのである。このワ ッシャ400 を接続されるべきピンプラグと対応した色を有する合成樹脂で成形し ておくと、ピンプラグの接続の際のめやすとすることができる。

【００１６】 一方、ピンプラグ挿入部130 のワッシャ嵌合部132 に嵌合されるワッシャ460 は、前記ワッシャ400 における溝420 がないもの、すなわち単なるリング状の絶 縁体である。ただし、溝420 があるワッシャ400 を用いてもなんら機能的には変 わることはない。

【００１７】 また、導電性を有する金属板を折曲形成してなる接片300 は、ピンプラグの接 続ピンを挟み込む一対の挟持部310 が向かい合わせに形成されており、ボディ10 0 の裏面側からピンプラグ挿入部120 、130 に嵌め込まれるようになっている。 この際、接片300 の先端部は、前記孔122a、132aに嵌まり込むようになっている 。

【００１８】 上述のように構成されたピンジャックに、ピンプラグを接続すると、ピンプラ グの接続ピンは接片300 に、ピンプラグのプラグ側カバーはカバー接片210 にそ れぞれ接触する。すなわち、２つのカバー接片210 は、プラグ側カバーによって 接続されることになる。従って、通常のピンジャックとピンプラグとの間で行わ れる信号の授受の他に、２つのカバー接片210 を接続することによる他の信号の 授受を行うことができる。

【００１９】 なお、上述した実施例では、カバー接片210 がピンプラグの挿入方向に沿って 分離しているものとして説明したが、ピンプラグの挿入方向に直交する方向に分 離していても同様の効果を奏することができる。ただし、この場合には、ピンプ ラグ挿入部の基端側に設けられるカバー接片と先端側に設けられるカバー接片と は、異なった形状としなければならないので、部品点数の増加という問題が生ず る。

【００２０】

【考案の効果】

本考案に係るピンジャックは、絶縁性を有するボディと、このボディに突設さ れたピンプラグ挿入部に外嵌される導電性を有するカバーと、前記ボディに嵌め 込まれる導電性を有する接片とを備えたピンジャックであって、前記カバーは電 気的に独立した複数のカバー接片から構成されている。従って、ピンプラグをピ ンジャックに接続することにより、同時に複数種類の信号の授受をすることがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係るピンジャックの分解斜
視図である。

【図２】このピンジャックの正面図である。

【図３】このピンジャックの平面図である。

【図４】このピンジャックを構成するカバー接片の平面
図である。

【図５】このカバー接片の正面図である。

【図６】図４のＡ−Ａ線断面図である。

【図７】ワッシャの正面図である。

【符号の説明】

100 ボディ 120 、130 ピンプラグ挿入部 123 突脈 210 カバー接片 300 接片

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 絶縁性を有するボディと、このボディに
   突設されたピンプラグ挿入部に外嵌される導電性を有す
   るカバーと、前記ボディに嵌め込まれる導電性を有する
   接片とを備えたピンジャックにおいて、前記カバーは電
   気的に独立した複数のカバー接片からなることを特徴と
   するピンジャック。
2. 【請求項２】 前記ピンプラグ挿入部の外周面には、隣
   接するカバー接片が接触しないように突脈が形成されて
   いることを特徴とする請求項１記載のピンジャック。
3. 【請求項３】 前記カバー接片はピンプラグ挿入部の基
   端部に開設された貫通孔に挿入される脚部と、ピンプラ
   グ挿入部に嵌合されるワッシャに設けられた溝部に係合
   する係合爪とを有していることを特徴とする請求項１及
   び請求項２記載のピンジャック。