JPH05112300A - 宇宙飛行体からの有用負荷の放出装置 - Google Patents

宇宙飛行体からの有用負荷の放出装置

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JPH05112300A
JPH05112300A JP10210892A JP10210892A JPH05112300A JP H05112300 A JPH05112300 A JP H05112300A JP 10210892 A JP10210892 A JP 10210892A JP 10210892 A JP10210892 A JP 10210892A JP H05112300 A JPH05112300 A JP H05112300A
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JP
Japan
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connecting rod
useful load
slider
spacecraft
spring
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JP10210892A
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Fabio Panin
フアビオ・パニン
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Original Assignee
Agence Spatiale Europeenne
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    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/64Systems for coupling or separating cosmonautic vehicles or parts thereof, e.g. docking arrangements
    • B64G1/645Separators
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    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
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    • B64G1/641Interstage or payload connectors
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    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
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  • Aerials With Secondary Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 有用負荷を宇宙飛行体から瞬間的に切り離
し、有用負荷に適正な初速度を付与するする放出装置を
得る。 【構成】 宇宙飛行体100から有用負荷10を放出す
る装置であって、前記有用負荷と前記宇宙飛行体の間の
連結手段30と、前記有用負荷を放出するためのエネル
ギー蓄積手段20と、前記有用負荷を前記宇宙飛行体に
ラッチする解除可能ラッチ手段とを含み、前記連結手段
が、本装置の対象軸上に設けられかつ、前記有用負荷に
固定される第一の端部を有する一本の連結ロッド30を
含み、前記エネルギー蓄積手段が前記連結ロッドの第一
端部に作用し、前記ラッチ手段40が前記連結ロッドの
第二の端部に作用し、該ラッチ手段が前記宇宙飛行体に
固定される。本装置は宇宙産業に応用することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、宇宙テクノロジーにおいて人
工衛星等の宇宙飛行体から有用負荷(payload )を放出
するために使用される機構としての放出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本装置には以下の機能を有することが求
められる。 ・起動されない限り、有用負荷と衛星の間の物理的連結
を維持し続けること、 ・起動の際には、有用負荷を衛星から制御された態様で
分離すること、 の二つの機能である。以下、本装置は無重力状態で作動
するものとする。もっとも、本装置は主として宇宙分野
への応用を意図するものではあるが、その依拠する基本
思想の有効性は重力効果の有無によって左右されない。
【0003】有用負荷を衛星から放出することが必要と
なる理由には様々のものがある。通常は、地球に帰還す
る際に有用負荷を回収することが不可能な場合や、有用
負荷が故障して修復不能の場合、さらに、有用負荷が衛
星全体の安全にとって危険になった場合に最後の手段と
して採用される安全対策としてである。
【0004】理想的な放出装置とは、起動と同時に、有
用負荷と衛星の間のすべての物理的連結を瞬時に切断す
るとともに、分離後の有用負荷が可及的速やかに所定の
安全距離まで離れることのできる速度を付与する装置で
ある。有用負荷の放出は、その瞬間的な分離によって発
生する動揺を抑制するために、宇宙飛行体へのエネルギ
ーの移動が最小となるように制御された態様で行われる
必要がある。有用負荷の分離の際には、放出のために蓄
積されたエネルギーが開放されて放出装置の各手段が駆
動され、それにより一過性の衝撃が各手段の間に伝わる
結果、宇宙飛行体ないし衛星に反作用が働くからであ
る。宇宙飛行体のこの動揺を十分に抑制することは、実
際には極めて難かしく、本分野において未解決のまま残
された問題である。
【0005】この点で、上記条件を満たすために重要な
二つの要素がある。一つは、有用負荷を放出するための
エネルギーを蓄積する装置であり、他の一つは、蓄積さ
れたエネルギーを制御された態様で開放する装置であ
る。放出用エネルギーを蓄えるための装置にはおおよそ
二つのタイプがある。 ・第一のタイプは、放出用エネルギーを弾性エネルギー
として蓄積するために予め負荷をかけたスプリングを使
用するものであり、 ・第二のタイプは、放出に必要な推進力を気体ないし液
体の圧力を利用して発生させるものである。 液圧を使用する場合には装置が複雑になることから、こ
の解決手段は専ら発射筒整形板(launcher fairings )
等の大型の対象物の放出用に使用され、本発明で考慮さ
れる寸法の有用負荷とは異なるものである。
【0006】スプリングは様々な装置で採用され、しか
も種々の異なった態様で使用される。圧縮により予め負
荷をかけた単数ないし複数のコイルスプリングを使用す
ることは極く普通に行われる。複数のスプリングを採用
する装置は、上記放出装置の設計要件を満たすと考えら
れる。というのは、スプリングが機能しなくなる場合が
ほとんど故障ないしジャミング(jamming )に限られる
ので、作動の信頼性が高いからである。
【0007】スプリングの使用は、該スプリングに負荷
を加えた状態で保持する保持装置ないしラッチ装置と、
該スプリングの作用による有用負荷の運動を制御するガ
イド装置とに強く関係する。火工技術装置(pyrotechni
cal devices )は、放出装置の起動手段としてやラッチ
装置の解除手段として広く使用される。特に爆発性ナッ
ト/ボルトカッタ(explosive nuts and bolt-cutters
)は、現在では標準的な用具であって、充分使用に耐
えるものである。しかしながら、該ボルトカッタは、切
断される部材の大きさが制限される〔普通、直径12.
7mm(0.5インチ)であり、そのために系全体の負
荷支持能力も制限される〕ので、単独で用いることがで
きない。それらの制限を除くために、火工技術装置の点
火によって起動される専用のラッチ装置を使用すること
が考えられる。あるいはそれに代えて、一組の火工技術
装置のみを使用することによっても同様の目的を達成す
ることができる。
【0008】もっとも、計画の内容が複雑になるに伴っ
て、火工技術装置の使用はそれほど魅力的ではなくなっ
た。また、各所に配置された各火工技術装置を同期させ
る問題も生ずる。この問題の解決策も種々存在するが、
設計全体を複雑にするという難点を伴う。何れの場合
も、火工技術装置の性能を製品寿命と作動原理の点から
考慮すると、作動上の信頼性が問題となる。試験サンプ
ルの成功率がどれほどであろうと、火工技術装置に欠陥
があり作動に失敗する可能性は残るのである。
【0009】火工技術ボルトカッタはしばしばマルマン
クランプ(Marman clamp)を分離するために使用され
る。このクランプは確かに極めて高い汎用性を有する
が、それはおそらくその作動原理の簡易さゆえであろ
う。しかし、マルマンクランプにも少なからぬ問題点が
あり、それにもかかわらず、本発明者の見解では、当業
者はこれまでそれらの問題点を看過してきた。問題点と
は以下のものである。
【0010】a)予負荷を与えられたクランプを解除す
るための起動の動力学は確率的事象である。すなわち、
クランプの振動および該クランプとその回りの他の部材
との相互作用は、専用のコンピュータモデルを使用して
のみ、しかもある限られた程度でのみ、予測することが
可能である。従って、実際の動力学的挙動は、予負荷,
分離面の幾何形状,制作公差等の特定のパラメータへの
強い従属性により極めて大きく異なることがあり、ま
た、特有の性質を示すことがある。この問題は通常、解
除後のクランプを捕捉して振動を吸収する装置を付加す
ることによって対処される。他方、クランプ作動の反復
性に関する信頼性は試験に基づくものであるが、この試
験は特に大型の物を対象とする場合に極めて高価となる
ことがあり、また、前記諸パラメータの変動に鋭く影響
される。
【0011】b)開放装置が正しく作動するために、ク
ランプは可及的速やかに解除される必要がある。しかし
これは実現が困難な場合があり、特に複数のスプリング
が使用される場合等において、スプリングの作用が非対
称性となりジャミングの発生につながることがある。
【0012】c)ボルトカッタとのジャミングを防止す
るために、クランプは制約を受けることなく自由に回転
できなければならない。このことは、特別設計されたボ
ルトクランプ装置が必要となる場合があることを意味す
る。
【0013】そして当然、当初は簡易であった計画は複
雑なものになる。興味ある解決策がカッシーニスピン/
放出装置(Cassini spin andjettison device)に採用
されている。マルマンクランプは、分離リングの回りに
互いに均一に隔てられた一定数の個々のクランプから構
成される。個々のクランプは予負荷をかけられたスプリ
ングによって起動され、予張力を与えられたケーブルに
よって所定の位置に保持される。該ケーブルは、火工技
術装置によって切断される。この技法によれば、特に大
寸法用のクランプの場合に、質量を一定程度切り詰める
ことが可能となる。普通、このケーブルには専用のコン
テナが設けられる。
【0014】以下、本発明分野の従来の技術水準に関す
る三件の文献について簡単に説明する。
【0015】G.キング(King)とT.サイ(Sai )の
論文『人工衛星(Orbiter )上で安定化された有用負荷
展開システムのためのダブルスイベルトグル解除機構の
設計と分析』(第23回アエロスペース メカニズム
シンポジウム,1989年5月3−5日,39−57ペ
ージ,NASA−CP−3032)は、解除を目的とし
てスイベル螺子ヒンジと半径方向に作用する三つの後退
手段とを使用する解除機構を開示する。しかしながら、
上記解除装置は、火工技術装置によって起動されるよう
になっている。
【0016】R.バーナー(Birner)とT.ラル(Ral
)の論文『展開可能な3トン有用負荷のためのクラン
プ装置』(第15回アエロスペース メカニズム シン
ポジウム,1981年5月14−15日,375−39
0ページ,NASA−CP−2181)には、とりわ
け、ラッチ手段がヒンジとスライドとを含むシステムに
よって引き離されるラッチないしクランプ装置が開示さ
れている。
【0017】さらに、V.コンパレット(Comparetto)
とT.コステ(Coste )の論文『惑星間飛行のためのス
プリング起動スピン/放出装置』(第4回ヨーロピアン
スペース メカニズム アンド トリボロジー シン
ポジウム,1989年9月20−22日,207−21
4ページ,ESA−SP−299)には、ケーブルによ
って所定の位置に保持された複数の個々のクランプを含
むマルマンクランプの使用が開示されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、同型同目的の従来装置よりも実用上の諸要件をより
良く満たす有用負荷の放出装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的は、簡易な構造
と優れた製品寿命とを共に有する本発明装置によって実
現される。従って、本発明装置は優れた性能、すなわ
ち、前記理想的放出装置に近い機能特性を有する。
【0020】本発明の要旨は、宇宙飛行体から有用負荷
を放出する装置を、前記有用負荷と前記宇宙飛行体とを
連結する連結手段と、前記有用負荷を放出するためのエ
ネルギー蓄積手段と、前記有用負荷を前記宇宙飛行体に
ラッチする解除可能なラッチ手段とを含み、前記連結手
段が、本放出装置の対称軸上に設けられかつ、その第一
の端部で前記有用負荷に固定される一本の連結ロッドを
含み、前記エネルギー蓄積手段が前記連結ロッドの第一
端部に作用し、また、前記ラッチ手段が前記連結ロッド
の第二の端部に作用しかつ、前記宇宙飛行体に連結され
るようにしたことである。
【0021】さらに具体的には本発明の装置は、宇宙飛
行体から有用負荷を放出する装置を、当該装置の対称軸
上に設けられかつ、前記有用負荷に固定される第一の端
部を有する一本の連結ロッドと、前記宇宙飛行体によっ
て支持されかつ、前記連結ロッドの第二の端部に作用す
る二つの可動係合部材を含む解除可能なラッチ手段と、
起動手段による制御の下で前記連結ロッドを前記係合部
材の少なくとも一方から開放することによって前記有用
負荷を放出するために前記連結ロッドの第一端部に恒常
的に作用するエネルギー蓄積手段とを含み、前記係合部
材が、前記連結ロッドの径方向において互いに対向しか
つ、その連結ロッドに対し垂直であって互いに逆向きの
2方向にそれぞれ移動可能とされ、また、前記起動手段
が、前記連結ロッドの軸方向に移動可能なスライダと、
そのスライダ上に回動可能に設けられて前記二つの係合
部材にそれぞれ連結される二本のアームを有するフォー
クとを含むように構成される。
【0022】本発明の放出装置の好ましい実施態様にお
いては、前記連結ロッドの第二端部にスイベルヘッドボ
ルトが設けられ、前記ラッチ手段が、前記連結ロッド上
に設けられた前記スイベルヘッドボルトと係合する二つ
の半カラー部材と、各々その一方の端部で固定されかつ
他方の端部で対応する前記半カラー部材に連結される二
つのヒンジ/スライドシステムと、釣り合いフォーク部
材とを含み、該釣り合いフォーク部材の各アームが、ス
プリングによって起動される軸方向スライダによる駆動
力の下で対応する前記ヒンジ/スライドシステムに作用
することにより、対応する前記半カラー部材を対応する
レール上で移動させて前記スイベルヘッドボルトを解除
し、それにより前記連結ロッドと前記放出用エネルギー
とを開放する。該フォーク部材は、前記二つの半カラー
部材の中の一方が故障して移動しない場合、すなわち、
ジャミングを起こした場合に、ヒンジの回りで回動し、
それにより、前記連結ロッドに設けられた前記スイベル
ヘッドボルトが、該連結ロッドの第一端部に作用する前
記エネルギー蓄積手段による作用の下で、前記ジャミン
グ半カラー部材の回りで回転して該半カラー部材から逃
れる。
【0023】本発明の放出装置の他の好ましい実施態様
においては、前記エネルギー蓄積手段が、複数のノッチ
を有しかつ軸方向断面形状が湾曲している一個のダイア
フラムスプリングから成る。
【0024】本発明の放出装置の他の好ましい実施態様
においては、前記有用負荷と前記宇宙飛行体の間に分離
面が存在し、該分離面が、円錐状の面より成るシートに
よって規定される。
【0025】本発明の放出装置の他の好ましい実施態様
においては、前記有用負荷と前記宇宙飛行体の間に分離
面が存在し、該分離面が、四面体状の面より成るシート
によって規定される。以上の諸態様に加えて、本発明は
以下の記載から明らかとなる他の態様をも含むものであ
る。
【0026】
【作用および発明の効果】本発明の装置は以下のような
作用、効果を奏する。 ・有用負荷の分離を所定のシーケンスで進めつつ、有用
負荷と人工衛星の間のエネルギーの伝達を最小にする。
その結果、有用負荷の放出の際に衛星に発生する振動や
動揺(一定の応用領域において問題になる)が減少し、
従って、有用負荷の放出時に衛星上で行われつつある実
験や作業がそれらの振動や動揺の影響を受けない。すな
わち、衛星上の機器に重大なデータ損失ないし損傷が生
じたり、進行中の実験や作業が中断させられたりするこ
とが防止される。この目的、すなわち、衛星の動揺を小
さくしそれによりその姿勢(orientation )の攪乱を小
さくしつつ有用負荷の放出を行うために、本発明に係る
放出装置の開発の過程においては、前記マルマンクラン
プおよび火工技術装置を採用しないこととした。
【0027】・放出される有用負荷に与えられる初速に
よって、所定時間経過後に該有用負荷が衛星から所望の
距離だけ離れていることが保証される。以下、この距離
を有用負荷にとっての許容安全“エンベロープ”と称す
る。衛星から分離した有用負荷はその後は何物にも妨害
されることなく自由運動を続ける。 ・有用負荷が軌道上で正常に機能するように、また、地
上からの発射や地球への再突入の際の負荷ないし加速度
を伝えることができるように、本装置は充分な剛性を有
する。これは、放出される有用負荷の特徴次第で、放出
装置の設計における決定的因子となることがある。
【0028】・有用負荷に所定の放出速度を付与するた
めに必要な最小のエネルギーを蓄積するスプリングの故
障ないしジャミングの危険を解消する。 ・有用負荷を導くためのガイダインスを必要としない。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳
細に説明する。それにより本発明がより良く理解される
であろう。もっとも、以下の記載ならびに図面は本発明
の内容を明らかにするためのものであって、本発明を何
ら限定するものでないことが理解されるべきである。
【0030】従来装置の問題点を解決するために、本発
明者は前記の種々の既存装置を検討し、その結果、人工
衛星,スペースシャトル等の宇宙飛行体から有用負荷を
放出するための装置の主要な構成要素について設計基準
を決定した。以下にそれらの構成要素を示す。 ・衛星と放出されるべき有用負荷の間の分離面、 ・有用負荷を放出するために必要なエネルギーを蓄積す
る装置、 ・有用負荷と衛星の間の連結手段、 ・有用負荷を衛星に対して保持するための解除可能なラ
ッチ装置であって、前記放出用エネルギーを制御された
態様で開放するもの、の各要素である。
【0031】この過程において、本発明の対象が何かと
いうこととともに、従来装置の比較分析の結果発射筒の
整形板の放出等の一定の場合を除いて既存の装置で充分
な機能を示すとみなせるものが存在しないこととを常に
念頭に置いた。なお、発射筒の整形板の放出等の機能
は、本発明の意図する応用範囲からは相当遠い。本発明
が提起する新規な技術思想は、その実行可能性に関する
研究の結果、有効であることが既に証明されている。
【0032】予備的計画において、本発明の提案する放
出装置の性能を評価するために、以下の諸条件を考慮し
た。 1.有用負荷の重さ−100kg(これは通常の値であ
って、場合によっては500kgに達することがあ
る)、 2.有用負荷の寸法−0.90mx0.90m(底面)
x1.30m(高さ)、 3.有用負荷の重心(CM)の衛星に対する偏差−最大
0.20m、 4.放出速度−0.25m/s以上 5.充分な“エンベロープ”−頂角40°の円錐、 6.剛性−有用負荷を軌道上にある衛星に連結するため
の諸要求を満たす充分な大きさ、 7.連結力−上記諸要求を満たす充分な大きさ、 8.有用負荷と衛星の間で伝えられるエネルギー−可能
な限り小さいこと、 9.蓄積された放出用エネルギーの開放−衛星に加わる
衝撃力が最小となるように行われること、 10.設計の簡易性−可能な限り簡易なこと、 11.作動信頼性−有用負荷が所定のシーケンスで分離
され得るという予測可能性が高く維持されること、 12.ラッチ機能の“冗長性”−ラッチ装置の解除の際
に誤作動が発生する可能性があるが、そのような場合に
も有用負荷の放出が妨げられないこと、 13.装置の製品寿命−起動されるまで少なくとも5年
が保証されること、 の各条件である。
【0033】もっとも、上記各条件について示した数値
は一応の目安であって、本発明の応用範囲を明らかにす
るために例示として挙げたに過ぎない。上記条件の中で
特に6と7の条件は、目的とする応用範囲に強く依存す
る。もっとも、6の条件は本計画にとっての決定的なパ
ラメータではなく、主として分離面に関係する条件であ
る。8と9の条件は、定性的にのみ規定されているが、
本発明の放出装置を特徴付けるものであって、これらの
条件によって本発明の装置は既存の如何なる装置からも
明確に区別される。
【0034】図1は前記の主要な構成要素の略図であ
る。本図は、有用負荷10が、主スプリング20によっ
て押し出されて放出される瞬間を示している。なお、解
除装置(詳しくは図11参照)は、簡略化のために、図
1では省略されている。装置の作動信頼性を高めること
を目的として、複数のスプリングを使用することがよく
行われる。もっとも、実際にそれが正しいかどうかにつ
いての証明はなされていない。しかしながら、スプリン
グの故障は極めて稀なことも事実である。また、そのよ
うな故障の危険にしても、組付け前に選別試験を実施し
たり品質管理を徹底する等の適当な製造方法を採用する
ことにより、充分に低減させることが可能である。機能
的には一個のスプリングで充分であり、多数のスプリン
グを使用すればそれだけ構造を複雑にする。特に、スプ
リング間の摩擦の分布が不均一だと、スプリングによる
押し出し力が非対称となり、その結果、装置の性能が落
ちることがある。そこで、本発明においても、スプリン
グの使用は一個であることが好ましい。
【0035】有用負荷10に対する対称的作用を確保す
るとともに、有用負荷10と衛星100の間のCM偏差
を適切に補償するためには、大きな径のスプリングを使
用することが必要となる。従って、コイルスプリングは
除外され、主スプリング20には、大きなサイズのダイ
アフラムスプリングが使用される。ダイアフラムスプリ
ング20は、所定の負荷/変形特性を有するように形成
された径方向のノッチ21(図2参照)を有する。主ス
プリング20の断面形状は、該スプリング20が有用負
荷10の放出の際に滑らかに作用することを保証するよ
うに設計され、例えば、図3に示された形状とされる。
図3および図2において、参照符号22は、主スプリン
グ20の隣接するノッチ21の間の歯を示す。
【0036】理論的には、有用負荷10が衛星100か
ら分離された後には、該有用負荷10を放出するために
必要なスプリング作用は最小でよい。決定的パラメータ
は有用負荷10の放出速度であり、主スプリング20か
らの力によって、有用負荷10は所定の速度まで加速さ
れなければならない。従って、放出速度が小さくなれ
ば、主スプリング20に求められる作用力は小さくてよ
い。特に大きな放出速度を必要とする特殊な事情がない
通常の場合では、0.25〜0.50m/sの範囲の速
度でよい。本発明の使用に適した有用負荷10に課され
る条件の下では、相当小さなスプリングで充分である。
バネ定数Kは、エネルギー保存の原理を適用し、質量m
の被放出有用負荷10の運動エネルギーと主スプリング
20に蓄積された弾性エネルギー(スプリングの変位を
xとする)とが等しいとして、以下のようにして求める
ことができる。 mv2 /2=Kx2 /2 ここで、 m=100kg v=0.25m/s x=0.03m とすれば、 K=m(v/x)2 =69.4 N/m である。
【0037】主スプリング20が有用負荷10を押し出
す際にその有用負荷10をガイドするために、通常は、
構造部材としてのガイダンスが使用される。しかしなが
ら、シミュレーション実験から、以下のことが明らかに
なった。 ・有用負荷10の主スプリング20によって加えられる
力の合力(resultant )に対する有用負荷10のCMの
偏差が小さい場合には、該ガイダンスは理論上全く効果
を示さず、従って、不必要であること、 ・前記偏差が大きい場合(例えば、放出のために複数の
スプリングが使用される場合に一つのスプリングの故障
ないしジャミングに起因して)には、ガイダンスの存在
は却って有用負荷10と衛星100の間で伝えられる反
作用を増大させ、また可撓性の付属物の振動を増幅させ
ることになること、すなわち、ガイダンスの存在によっ
て衛星100が余分の力を受けることになること、であ
る。
【0038】従って、理論上ガイダンスを必要とするよ
うな故障そのものを無くすことができれば、そのような
ガイダンスを設けることは不必要となる。結局、本発明
の放出装置にはそのようなガイド手段を採用していな
い。すなわち、本装置は、放出速度のベクトルが正しい
方向を有し、有用負荷10は前記の安全“エンベロー
プ”から逸れることがないように設計されているのであ
る。
【0039】前記のように、有用負荷10と衛星100
の物理的連結のために必要とされる剛性は、有用負荷1
0に関する諸条件に依存する。全剛性は、 1.有用負荷10と衛星100の間の分離面50(図1
参照)の剛性と、 2.有用負荷10と衛星100の間の連結手段(図1の
参照符号30参照)の剛性、とによって規定される。
【0040】分離面50は、円錐状面の一部(primitiv
e conical surface )であり、有用負荷10が連結力の
作用の下で軸方向や横方向の力に耐え得るような座ない
しシートとなっている。そのために、分離面50に例え
ば大きな径の円錐ギアホイールと同様の形状を与え、ギ
アホイールの歯に相当する部分が追加的な捩じり剛性
(twisting stiffness)を示すようにすればよい。
【0041】有用負荷10の質量中心(CM)に対する
分離面50の位置は、図16および図17に示すよう
に、種々の態様が可能である。図16の例では分離面5
0は点CMから相当離れているが、図17の例では分離
面50は点CMと略同じレベルに設けられている。図1
7の例は、横方向の力(本放出装置の主軸に垂直な力)
により良く耐えることができるが、それは、該力が連結
ロッド30に影響を与えないからである。
【0042】有用負荷10のための安定なシートは、他
の態様によっても得られる。例えば、三枚のプレートを
互いに120°ずつ離して主軸に対して傾斜させ、それ
により四面体状面の一部(tetrahedral primitive surf
ace )とする(この態様は図示しない)。しかしなが
ら、上記のような変更例についての分析は、本発明にと
ってさほど重要ではない。というのは、それらの変更例
は分離面50の設計原理に影響しないからである。分離
面50は、基本的設計に影響を与えることなく必要な剛
性条件を満たすような態様で形成することができる。
【0043】有用負荷10と衛星100の間の連結は、
一本の連結ロッド30(図1)によってなされる。連結
ロッド30の一方の端部は衛星100に固定され、他方
の端部は有用負荷10に固定される。有用負荷10と衛
星100の間の連結力(fastening force )は、連結剛
性(connection stiffness)として、以下に示す簡略化
された式で表される。 F=F0 +Kx 但し、F0 =ms ・Fmax =予負荷 ms =安全率(safety margin ) Fmax =最大許容負荷(力による因子を含む) K=全剛性
【0044】理解を容易にするために、全剛性の2つの
寄与成分として、並行に作用する2つのスプリングを考
えることができる。その場合、一方のスプリングが分離
面50を表し、他方のスプリングが連結ロッド30を表
す。連結ロッド30の剛性が分離面50の剛性に比べて
遙かに小さいとすれば、全剛性に対する連結ロッド30
の寄与は無視することができる。この場合、連結ロッド
30の機能の本質は、設計上の重要なパラメータの一つ
である連結力を生むことである。
【0045】図4〜図6に示す解除可能なラッチ装置4
0は、極めて簡易かつ独創的なものであり、種々の利点
を有する。本ラッチ装置40は、連結ロッド30の一方
の端部と係合する2つの半カラー41,42を含んでい
る。連結ロッド30の端部には、前記連結力に対して反
作用を示すフランジ31(図5)が設けられている。半
カラー41,42は、本放出装置の主軸に対して垂直に
延びるレール43の上を移動可能とされ、作用する力に
充分に耐え得る大きさを有している。図4〜図6に示す
簡易なレールの他に、本放出装置の性能を高めるため
に、ボール循環式軌道を有する無摩擦スライダ等を使用
することができる。
【0046】解除装置は半カラー41,42を連結ロッ
ド30の径方向外側に移動させ、それにより、連結ロッ
ド30と衛星100との連結を解除し、主スプリング
(ダイアフラムスプリング)20の作用によって、有用
負荷10を外部へ押し出す。故障が生じた場合にそれに
対処する機能を与えるために、図7に示すスイベルヘッ
ドボルト35が使用される。スイベルヘッドボルト35
のヘッド32は、連結ロッド30の一端部に設けられた
支持部材33の中心回りに回転可能とされている。連結
ロッド30内に生じる張力は、組付けの際に支持部材3
3の締め付け具合によって調整することができる。半カ
ラー41,42はそれぞれ、連結ロッド30の一端部に
ボルト34との螺合によって固定されたフランジ31と
係合する。解除装置の起動の際に2つの半カラー41,
42の中の一方が作動しなかったとしても、スイベルヘ
ッドボルト35のヘッド32が回転することにより連結
ロッド30はその故障半カラーから逃れることができ、
その結果、有用負荷10を予定通り分離することができ
る。
【0047】図8に示すような態様を採用することも可
能である。この例では、ヘッド32が、2つのクランプ
ないし半カラー41,42と係合しかつフランジ31に
よって保持される支持部材33a内で回転可能とされて
いる。その場合に、連結ロッド30の張力はその一端部
に設けられた支持部材33aによって調整することがで
きる。この第二の態様の利点は、ラッチ部材としての半
カラー41,42の解除をより高い信頼性で行うことが
できることである。図7と図8の2つの態様の何れを選
択するかは、種々の部材の設計の内容に依存している。
【0048】フランジ31の半カラー41,42からの
解除を容易にするために、フランジ31と半カラー4
1,42の接触面を、平らではなく、僅かな円錐面とし
てもよい。もっとも、この態様は、フランジ31の安定
性にとっては不利である。というのは、半カラー41,
42の一方もしくは他方にそれを移動させようとする力
の成分が作用し、そのために、フランジ31が上方に移
動しようとするからである。従って、ピボット円錐角
(pivoting cone angle )を最適な大きさとすることが
必要である。
【0049】解除装置は、ラッチ装置40と有利にリン
クされている。理解を容易にするために、先ず図9の態
様を説明し、その後で図10の態様について説明する。
なお、これらの図では、スイベルヘッドボルト35は省
略されている。二つの半カラー41,42の移動は、起
動装置によって制御される。起動装置は、補助スプリン
グ20aの作用により連結ロッド30の軸に沿って移動
するスライダ43aと、スライダ43a上で軸39の回
りに回動可能に設けられたフォーク37とを含む。フォ
ーク37は、二つの半カラー41,42にそれぞれ連結
された二つのアーム37aを有する。
【0050】図9に示すように、フォーク37の各アー
ム37aは、その一方の端部で対応する半カラー41,
42に軸47bにより回動可能に連結され、その他方の
端部はスライダ43aに軸39で回動可能に連結されて
いる。事前に予負荷をかけた補助スプリング20aの弾
性エネルギーが開放されると、それによってスライダ4
3aが軸方向に移動する。スライダ43aによって駆動
されたフォーク部材37は二つの半カラー41,42に
アーム37aを介して作用し、そのために二つの半カラ
ー41,42はそれぞれ互いに反対向きの2方向に沿っ
てレール43の上を移動する。スイベルヘッドボルト3
5が解除されると、主スプリング20が開放されて復元
しようとし、そのために有用負荷10が放出される。
【0051】各力の分析によれば、半カラー41,42
の移動のために必要な力を有利に低減させるために伝達
角αを相当小さくすることが必要であり、そのことによ
って半カラー41,42のストロークに上限が生じる。
半カラー41,42と連結ロッド30の重要な寸法なら
びに摩擦係数値は、力の関係において重要な役割を果た
す。図10に示す態様は、図9の態様より少し複雑であ
る。以下、それについて説明する。
【0052】図10において、各半カラー41,42は
変形可能なヒンジシステムと関係付けられている。各ヒ
ンジシステムは、二本のレバー36a,36bを含んで
いる。二本のレバー36a,36bはそれぞれの互いに
隣接する端部でヒンジ38によってヒンジされるととも
に、それぞれの他の端部が固定点Pと該ヒンジシステム
に対応する半カラー41,42とにそれぞれヒンジ36
cによってヒンジされている。二つの半カラー41,4
2がスイベルヘッドボルト35と係合している状態で
は、各ヒンジシステムの二本のレバー36a,36bは
略直線状を成す。他方、フォーク部材37はの二本のア
ーム37aは相互に固定されており、従ってフォーク部
材37はスライダ43a上の軸部材39の回りに回動す
る単一のアームとして作用する。各アーム37aの自由
端は、例えば、二本のレバー36a,36bを連結する
ヒンジ38回りに設けられたボールベアリング43bを
介して、対応するヒンジシステムに当接する。スライダ
43aが軸方向上方へ移動すると、各アーム37aは対
応するヒンジシステムのボールベアリング43bを押圧
し、それにより二本のレバー36a,36bがヒンジ3
8の回りで回動する。各ヒンジシステムの二本のレバー
36a,36bが回動すると、二つの半カラー41,4
2がそれぞれ反対方向に移動する。その結果、主スプリ
ング20の作用の下でスイベルヘッドボルト35が解除
され、さらに主スプリング20の弾性復元力によって有
用負荷10が押し出される。
【0053】2つの半カラー41,42の一方がジャミ
ングにより動かない場合には、その故障半カラーに対応
するヒンジシステムのヒンジ38に当接しているアーム
37aの端部が、動かない該ヒンジ38のボールベアリ
ング43b上を滑ることになる。それと同時にフォーク
部材37はヒンジ39を中心として回動し、他方の半カ
ラー41,42を移動させる。この状態で、スイベルヘ
ッドボルト35は主スプリング20の作用を受けて故障
して動かない半カラーの端部を回転して逃れ、それによ
り連結ロッド30が解除されて、有用負荷10が放出さ
れる。起動力Faを伝えるための手段としては、図10
に示すボールベアリング43bに代えて、簡単なピンを
使用してもよい。
【0054】本実施例の解除可能なラッチ装置は、当業
者に周知の“オーバーセンタ原理(overcenter princip
le)”を採用している(前記R.バーナーとH.ラルの
論文参照)。この原理により、2つの半カラー41,4
2は、それらの間でスイベルヘッドボルト35をクラン
プするラッチ状態で安定であることが保証される。この
原理を採用することによる他の利点は、最小の力で半カ
ラー41,42の移動を開始させることができることで
ある。図18a〜図18eは半カラー41,42の通常
の分離過程を経時的に示している。他方、図19a〜図
19eは同じく半カラー41,42の分離の過程である
が、一方の半カラーがジャミングを起こして動かなくな
った場合の作動の態様を示し、その場合のスイベルヘッ
ドボルト35の機能を明らかにする。但し、それらの略
図において、スイベルヘッドボルト35は、理解を容易
とするため、連結ロッド30の一端部上で回動する三角
形の記号で表現されている。スイベルヘッドボルト35
は、連結ロッド30の上端部に対する主スプリング20
の作用によって該連結ロッド30の下端部上で回動する
ことにより、故障して動かない半カラー41,42から
逃れることができる。それにより連結ロッド30全体が
衛星100との連結から開放され、主スプリング20が
さらに弾性的に復元しそのエネルギーが有用負荷10に
伝えられることにより、該有用負荷10が運動エネルギ
ーを得て外に押し出される。前記ラッチ機能の“冗長
性”とは本装置が満たすこの条件を示している。
【0055】解除装置は、補助スプリング20aの負荷
を除くことによって起動され、この起動は、例えば、ホ
ットナイフ(hot knife )ないし電磁装置60(図11
に記号で示す)によって行われる。機械的構造を利用す
ることができるので、解除装置の作動に必要なエネルギ
ーはそれほど大きくはない。上記の構成は本実施例装置
の極めて有利な利点であり、本放出装置に求められる前
記8と9の条件を満たすものである。
【0056】以下、図11に示す放出装置の主要要素と
その重要寸法の予備設計における基本的な基準について
分析する。図11は図10の実施例を2倍に拡大して詳
細に示しており、同一の構成要素には図10と同一の符
号が付されている。図11にのみ示されるボルト43c
は、解除装置の中心決めと、補助スプリング20aの予
負荷を調整するためのものである。前記のように、設計
のための主要な基準は以下のごとくである。 ・有用負荷10に対する組付け後の装置全体の剛性と、 ・有用負荷10への作用が許される最大の力とである。
【0057】これら二つのパラメータの中の第一のパラ
メータは、放出されるべき有用負荷10の種類と放出装
置の使用目的とに大きく依存し、実際には分離面50の
設計に関係する。第二のパラメータは、有用負荷10の
置かれる環境条件に大きく依存し、放出装置の中で連結
力に対して抵抗する構成要素の設計を支配する。
【0058】半カラー41,42の解除のために必要な
力Fa は、以下の釣り合い式から導かれる(図12およ
び図13参照)。 Hcosα=Qconβ Fa /2=Hsinα+Qsinβ Hcosα=μ(V+F0 /2) Hsinα+F0 /2=V F0 d/2+F0 μb/2=μVb+Va 但し、dは連結力F0 の半カラー41,42への作用点
の位置を示し、二つの半カラー41,42に対応する値
をそれぞれd1 とd2とする。
【0059】上記の5つの式は、明らかに以下に示す5
つの未知数を含む連立方程式である。Fa =起動のため
に適用される力、Q=前記ヒンジ/スライドシステムの
レバー36a,36bの一方に作用する力、H=同ヒン
ジ/スライドシステムの他方のレバー36a,36bに
作用する力、V=各半カラー41,42へのレール43
の反作用、a=半カラー41,42上でのVの作用位
置、である。
【0060】この連立方程式は以下の幾何学的条件を考
慮することにより簡単に解くことができる。 rsinβ=lsinα 但し、rとlはそれぞれ、上記ヒンジ/スライドシステ
ム二本のレバー36a,36bの長さを示す。その結
果、Fa ,V,aの各値はそれぞれ数値のみによって以
下のように表わされる。 Fa /F0 =(2μsinα+tanβcosα)/
(cosα−μsinα) V/F0 =μsinα/(cosα−μsinα)+1
/2 a=F0 (d+μb)/2V−μb
【0061】上記第一の式は、本分析において最も重要
であって、“力低減比(Force Reduction Ratio ,FR
R)”と称する。この比は構造上の特徴(後に具体例を
検討する)に対応し、ストロークの端においてどれくら
い力の低減が達成されるかを示す指標となる。角αの増
加とともに比Fa /F0 は急激に増加するので、ストロ
ークには限界値が設定される。
【0062】各半カラー41,42のストロークは、以
下の式で与えられる。 s=r(1−conβ)+l(1−cosα) 従って、ストロークの最小値が設計の支配的パラメータ
となり、解除装置の設計に影響する。他方、ストローク
はフランジ31の設計、すなわち、接触圧の限界値と強
い関係を有することがわかる。
【0063】初期設計として、 smin =5mm を想定する。本装置の特徴を有利に実現するために設計
者が利用する重要な複数のパラメータがある。多数の具
体例について検討したところ、以下の事実が判明した。 ・r=lは、ストロークとFRRの間の許容可能な妥協
条件であり、 ・r<lは、FRRを犠牲にしてストークを大きくする
ための条件であり、 ・r>lは、ストークが小さくなることを代償に、FR
Rを小さくするための条件である。
【0064】摩擦もまた作動すなわち技術的結果に影響
を与えるが、これは重要な要素ではなく、このことも本
発明の利点である。動摩擦係数および静止摩擦係数の実
際値として、それぞれ0.25と0.20を与える。
【0065】以上の条件を考慮しつつ解除装置の主要な
特徴を規定するために、例えば、各パラメータに以下の
ような具体的な数値を適用することができる。 α=30° r=l=20mm μ=0.20 b=3m d=5m smin =5mm
【0066】この場合に、前記の各データは、以下のよ
うになる。 Fa /F0 =0.522 V/F0 =0.630 a=3.55mm s=5.35mm 従って、明らかに、 s>smin である。また、以下の安定化のための条件式も満たされ
ている。 a<d
【0067】前記のように、上記諸パラメータの各値
は、より精確な設計条件に対応してFRRを低減させる
かまたはストロークを増大させるために僅かずつ変更を
加えることができる。例えば、他のパラメータは全てそ
のままとして角αのみを α=35° とすることにより、ストロークを増大させることができ
る。すなわち、この条件の下では、 s=7.23mm Fa /F0 =0.651 であり、これらの値は依然充分に小さい。
【0068】次に、前記各パラメータの値を変更するこ
とによってよりコンパクトな装置を得るための第二の具
体例を示す。すなわち、 α=35° r=l=15mm μ=0.20 b=3m d=5m とすれば、 Fa /F0 =0.651 V/F0 =0.663 a=3.62mm s=5.42mm となる。
【0069】各半カラー41,42とレール43の間の
摩擦係数を小さくする工程が採用されるならば、例えば
次のようなより小さな摩擦係数とすることができる。 μ=0.05
【0070】この条件で、かつ直前の具体例の他のすべ
てのパラメータを不変とした場合の結果は、以下のよう
になる。 Fa /F0 =0.145 V/F0 =0.536 a=4.65mm<d s=5.42mm(変化なし) すなわち、摩擦係数の低下による効果として、FRRの
値が相当低下する。もっともこの効果を得るためには、
より複雑な部材の使用が必要である。
【0071】二つの半カラー41,42の中の一方が故
障した場合の本放出装置の作動を以下に説明する。つり
あいフォーク部材37がガイドスライダ43aの作用に
よって上方へ移動しつつあるにもかかわらず、二つの半
カラー41,42の中の一方が動かないと仮定する(図
14および図15参照)。この場合には、フォーク部材
37の作用が二つの半カラー41,42に均一に分配さ
れないが、このことは、故障していない方の半カラーの
期待される後方への移動を妨げることにならない。
【0072】フォーク部材37の運動学的研究により、
故障していない半カラー41,42のストロークを決定
することができる。すなわち、ヒンジ39の上方への移
動(この量をΔで表す)に起因するフォーク部材37の
回動角を以下の幾何学的関係から決定することができ
る。 asinθ+(b+R−Δ)cosθ=b+R sinθとcosθは媒介変数t(=tan(θ/
2))を用いて sinθ=2t/(1+t2 ) cosθ=(1−t2 )/(1+t2 ) と表すことができるから、以下のようなtの二次線型式
(second order linearequation in t )が得られる。 θ=2arctan〔(A−√(A2 +B2 −C2 ))
/(B+C)〕 但し、A=a B=b+R−Δ C=b+R
【0073】この条件で、故障していない半カラー4
1,42の側の解除装置のレバー36の回動角は以下の
式で与えられる。 θp =arcsin(Yf /r) 但し、Yf =mXf +n m=tanθ Xf =〔−B’−√(B'2−A’C’)〕/A’ A’=m2 +1 B’=mn−Xd C’=n2 +Xd 2 −r2 n=Yb −mXb b =asinθ+(b+r)cosθ−(b+r) Xb =acosθ−(b+r)sinθ
【0074】そしてストロークsは次の式で与えられ
る。 s=r(1−cosβ)+l(1−cosα) 但し、β=θp α=arcsin〔(r/l)sinβ〕 ここで、各パラメータの値を以下のように特定すれば、 a=22mm Δ=6mm b=17mm R=2mm Xd =42.5mm ストロークsは、 s=9.846mm となり、この値は必要最小ストロークの約2倍となる。
【0075】従って、二つの半カラー41,42の中の
一方がジャミングのために動かない場合には、他方の半
カラーは通常の速度より大きな速度で後方へ移動させら
る。こうして、すべての場合に、連結ロッド30の解除
が確実に行われる。連結ロッド30の解除装置は本発明
の開放装置の必須の要素であり、その設計と開発は、本
装置の全設計の中の主要な部分を占めた。
【0076】本発明は、実際に広い範囲に応用が可能な
汎用性の解除装置に係るものである。宇宙において、本
装置はさほどの変更を加えないで、積層された太陽電池
パネル〔ユーレカ(Eureca)ないしコロンブス(Columb
us)型のもの〕を保持する等のために使用され、作動の
信頼性という点で従来一般に提案、採用されてきた装置
に比べ著しい進歩を示すであろう。
【0077】また、宇宙以外では、例えば、発電所で使
用されるバルブ起動装置等の“負荷を受けた”装置の迅
速な解除のために使用され得る。その場合にも、安全性
および作動信頼性の点で従来の技術水準の対応装置の追
随を許さない進歩性を示すであろう。
【0078】なお、上述したのはあくまでも本発明の実
施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲におい
て種々の変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放出装置の主要な構成要素を示す略図
である。但し、解除装置を省略し、また、ラッチ装置と
連結ロッドとの係合が解除された状態を示す。
【図2】有用負荷の放出に必要なエネルギーの蓄積装置
として使用されるダイヤフラムスプリングの一部を示す
略図である(該スプリングは回転対称であるので90°
の範囲のみを示す)。但し、径方向ノッチは図示の形状
に限定されない。
【図3】図2のスプリングの軸方向断面図である。該ス
プリングの軸方向断面はほぼ反転したS字の形状を有
し、その径方向外側端部の接線は図1の放出装置の主対
称軸に垂直である。
【図4】有用負荷と衛星の間で連結ロッドをラッチする
ラッチ装置を示す平面略図である。
【図5】図4のラッチ装置のV−V断面図である。
【図6】図4のラッチ装置のVI−VI断面図である。
【図7】ラッチ装置と連結ロッドの間に設けられるスイ
ベル係合手段の部分切り欠き軸方向断面図である。
【図8】スイベル係合手段の他の態様を示す図7に対応
する図である。
【図9】本発明の放出装置において使用される解除装置
の作動原理を説明するための切り欠き略図である。
【図10】図1の放出装置に解除装置として実際に採用
された態様を示す切り欠き略図である。
【図11】図10の実施例を二倍に拡大して詳細に示す
切り欠き軸方向断面図である。
【図12】本発明の放出装置の実施化のための研究にお
いて計算に使用した解除装置の種々の要素を示す略図で
ある。
【図13】同様に、本発明の放出装置の実施化のための
研究において計算に使用した解除装置の種々の要素を示
す略図である。
【図14】同様に、本発明の放出装置の実施化のための
研究において計算に使用した解除装置の種々の要素を示
す略図である。
【図15】同様に、本発明の放出装置の実施化のための
研究において計算に使用した解除装置の種々の要素を示
す略図である。
【図16】有用負荷と衛星の間の分離面の位置のある態
様を示す軸方向断面略図である。本態様においては、該
分離面が有用負荷の質量中心(CM)から相当に離れて
いる。
【図17】有用負荷と衛星の間の分離面の位置の他の態
様を示す軸方向断面略図である。本態様においては、該
分離面が有用負荷の質量中心(CM)とほぼ同レベルに
位置している。
【図18】各々、シミュレーション実験から得られた図
であって、二つのクランプないし半カラーが共に正常に
解除される場合における図10の放出装置の作動の各過
程を示す説明図である。
【図19】各々、シミュレーション実験から得られた図
であって、二つのクランプないし半カラーの中の一方の
みが解除される場合における図10の放出装置の作動の
各過程を示す説明図である。
【符号の説明】
10:有用負荷 20:主スプリング 20a:補助スプリング 21:ノッチ 30:連結ロッド 35:スイベルヘッドボルト 36a,37b:レバー 36c:ヒンジ 37:フォーク部材 37a:アーム 38:ヒンジ 40:解除可能なラッチ装置 41,42:半カラー 43a:スライダ 50:分離面 60:電磁装置 P:固定点

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 宇宙飛行体(100)から有用負荷(1
    0)を放出する装置であって、 当該装置の対称軸上に設けられかつ、前記有用負荷(1
    0)に固定される第一の端部を有する一本の連結ロッド
    (30)と、 前記宇宙飛行体(100)によって支持されかつ、前記
    連結ロッド(30)の第二の端部に作用する二つの可動
    係合部材(41,42)を含む解除可能なラッチ手段
    (40)と、 起動手段による制御の下で前記連結ロッド(30)を前
    記係合部材(41,42)の少なくとも一方から開放す
    ることによって前記有用負荷(10)を放出するために
    前記連結ロッド(30)の第一端部に恒常的に作用する
    エネルギー蓄積手段(20)とを含み、 前記係合部材(41,42)が、前記連結ロッド(3
    0)の径方向において互いに対向しかつ、その連結ロッ
    ド(30)に対し垂直であって互いに逆向きの2方向に
    それぞれ移動可能とされ、また、前記起動手段が、前記
    連結ロッド(30)の軸方向に移動可能なスライダ(4
    3a)と、そのスライダ(43a)上に回動可能に設け
    られて前記二つの係合部材(41,42)にそれぞれ連
    結される二本のアーム(37a)を有するフォーク(3
    7)とを含むことを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 前記エネルギー蓄積手段(20)が、ダ
    イアフラムスプリング(20)を含む請求項1の装置。
  3. 【請求項3】 前記ダイアフラムスプリング(20)
    が、それの径方向(21)に延びるノッチ(21)を有
    し、それの軸方向断面形状が湾曲している請求項2の装
    置。
  4. 【請求項4】 前記二つの係合部材(41,42)の各
    々が前記連結ロッド(30)の第二端部に設けられた回
    動可能な中間手段(35)と係合し、前記スライダ(4
    3a)の移動の際に該係合部材(41,42)の一方が
    故障により移動しない場合にも前記起動手段のフォーク
    部材が回動して該係合部材(41,42)の他方を前記
    連結ロッド(39)から後退させ、その結果、前記中間
    手段(35)が前記エネルギー蓄積手段(20)による
    駆動作用の下で回動して該故障係合部材から逃れること
    により前記連結ロッド(30)を開放する請求項1の装
    置。
  5. 【請求項5】 前記フォーク部材(37)の各アーム
    (37a)の一方の端部が該アームに対応する前記係合
    部材(41,42)にヒンジされ、それの他方の端部が
    前記スライダ(43a)に回動可能に連結されている請
    求項4の装置。
  6. 【請求項6】 前記フォーク部材(37)の二つのアー
    ム(37a)が一体的に形成されて、前記スライダ(4
    3a)上に回動可能に設けられる一個のアーム部材を成
    す請求項4の装置。
  7. 【請求項7】 前記各係合部材(41,42)が変形し
    得るヒンジシステムに連結され、該ヒンジシステムが二
    つのリンク部材(36a,36b)を含み、該二つのリ
    ンク部材(36a,36b)の隣接する二つの端部がヒ
    ンジ部材(38)によって互いにヒンジされるととも
    に、それぞれの他の端部が固定点(P)と該各係合部材
    (41,42)とにそれぞれヒンジ部材(36c)によ
    ってヒンジされ、前記スライダ(43a)の移動の際に
    前記フォーク部材(37)の各アーム(37a)がそれ
    に対応する前記ヒンジシステムを押圧することにより該
    ヒンジシステムを変形させる請求項6の装置。
  8. 【請求項8】 前記起動手段がさらに、前記連結ロッド
    (30)の軸方向に前記スライダ(43a)を移動させ
    るスプリング(20a)を含む請求項5もしくは請求項
    7の装置。
  9. 【請求項9】 前記スプリング(20a)は予め負荷を
    加えられた状態から、例えば電磁装置(60)によっ
    て、復元させられる請求項8の装置。
  10. 【請求項10】 前記有用負荷(10)と人工衛星等の
    宇宙飛行体(100)の間に分離面が設けられ、該分離
    面が、円錐状の面より成るシート(50)によって規定
    される請求項1の装置。
  11. 【請求項11】 前記有用負荷(10)と人工衛星等の
    宇宙飛行体(100)の間に分離面が設けられ、該分離
    面が、四面体状の面より成るシート(50)によって規
    定される請求項1の装置。
JP10210892A 1991-03-28 1992-03-27 宇宙飛行体からの有用負荷の放出装置 Pending JPH05112300A (ja)

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