JPH0511069U - 空中線共用装置の出力電力計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 共用空中線から送信される複数の信号の出力
電力を１つの出力電力計で計測できるようにする。 【構成】 複数の信号を合成して出力する空中線１１か
ら信号を取り出す結合器１と、発振周波数が変化可能な
発振器６と、結合器から取り出した信号と発振器からの
信号とを混合する混合器２と、この混合器からの信号を
帯域ろ波するろ波器３と、ろ波された信号を検波する検
波器４と、検波された信号の出力電力を表示する指示計
器５と、発振器の発振周波数を複数の信号の周波数に応
じて変化させる周波数制御器７とで構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は空中線共用装置に関し、特に共用する各信号の出力電力を夫々計測可 能な電力計に関する。

【０００２】

【従来の技術】

空中線共用装置として、例えば図２に示すように、テレビジョン送信機の映像 送信機９と音声送信機１０を夫々空中線共用装置８を通して接続し、映像信号と 音声信号を空中線共用装置８で合成して１本の空中線１１から送出するようにし たものがある。このような装置において、各信号の出力電力を夫々計測するため に、空中線に結合器１Ａ，１Ｂを結合させて信号を取り出し、ろ波器３Ａ，３Ｂ で周波数分離して各信号を個別に取り出し、検波器４Ａ，４Ｂにおいて検波した 上で指示計器５Ａ，５Ｂで夫々の出力電力を表示するようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来の構成では、計測する信号の数だけ結合器、ろ波器、検波器、 指示計器からなる出力電力計が必要とされるため、計測する信号の数が多いとき には出力電力計の構成が大型化するという問題がある。又、各出力電力計には計 測する信号に応じた周波数特性のろ波器を設ける必要があり、種々の周波数特性 のろ波器が必要になるという問題もある。 本考案の目的は、計測する信号の数に係わらず１つの出力電力計として構成で き、かつ種々の周波数特性のろ波器を不要とした出力電力計を提供することにあ る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の出力電力計は、複数の信号を合成して出力する空中線から信号を取り 出す結合器と、発振周波数が変化可能な発振器と、前記結合器から取り出した信 号と前記発振器からの信号とを混合する混合器と、この混合器からの信号を帯域 ろ波するろ波器と、ろ波された信号を検波する検波器と、検波された信号の出力 電力を表示する指示計器と、前記発振器の発振周波数を複数の信号の周波数に応 じて変化させる周波数制御器とを備える。

【０００５】

【作用】

本考案によれば、発振器の周波数を変化することで、複数の信号から周波数差 又は周波数和が所定の周波数となる信号を選択的に取り出し、その出力電力を計 測することが可能となる。

【０００６】

【実施例】

次に、本考案について図面を参照して説明する。図１は本考案の一実施例のブ ロック構成図であり、例えばテレビジョン送信機における映像送信機９と音声送 信機１０を空中線共用装置８で混合して空中線１１から送信させる例を示してい る。出力電力計は送信機の空中線１１に結合して送信される信号を取り出す結合 器１と、取り出した信号を発振器６の信号と混合してその周波数差の信号を出力 する混合器２と、所要の周波数帯域の信号のみを取り出すろ波器３と、取り出し た信号を検波する検波器４と、検波により得られた出力を表示する指示計器５を 備えている。又、前記発振器６は周波数制御器７の切替によってその発振周波数 が変化される。

【０００７】 この構成によれば、結合器１で取り出された信号は混合器２において発振器６ の周波数と混合されるため、その周波数差の信号のみが出力される。そして、こ の出力された信号をろ波器３で所要の周波数成分のみを選択し、検波器４で検波 することで指示計器５に出力電力を表示させることができる。したがって、発振 器６の周波数を周波数制御器７によって変化させれば、混合器２からはこの発振 器６の周波数と一定の周波数差を有する信号が出力されることになる。これによ り、結合器１から取り出された信号が２つ以上の場合でも、ろ波器３には常に一 定の周波数信号が入力され、これらの信号の出力電力を表示することが可能にな る。 尚、前記実施例では発振器６との周波数差を混合器２から出力させるようにし ているが、周波数和を混合器から出力させるように構成してもよいことは言うま でもない。又、発振器６及び周波数制御器７にはＰＬＬ構成のものを使用しても よいことは言うまでもない。

【０００８】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、発振器の周波数を変化することで、複数の信号 から周波数差又は周波数和が所定の周波数となる信号を選択的に取り出してその 出力電力を計測することができるので、１つの出力電力計で異なる周波数の信号 を夫々選択的に取り出して出力電力を計測することができ、出力電力計の構成を 簡略化するとともに、多種類のろ波器を不要とする効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の出力電力計を備える送信機の一実施例
のブロック図である。

【図２】従来の出力電力計を備える送信器のブロック図
である。

【符号の説明】

１ 結合器 ２ 混合器 ３ ろ波器 ４ 検波器 ５ 指示計器 ６ 発振器 ７ 周波数制御器 ８ 空中線共用装置 ９，１０ 送信機 １１ 空中線

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 複数の信号を合成して出力する空中線か
   ら信号を取り出す結合器と、発振周波数が変化可能な発
   振器と、前記結合器から取り出した信号と前記発振器か
   らの信号とを混合する混合器と、この混合器からの信号
   を帯域ろ波するろ波器と、ろ波された信号を検波する検
   波器と、検波された信号の出力電力を表示する指示計器
   と、前記発振器の発振周波数を複数の信号の周波数に応
   じて変化させる周波数制御器とを備えることを特徴とす
   る空中線共用装置の出力電力計。