JPH05108108A - コンプライアンス制御方法及び制御装置 - Google Patents

コンプライアンス制御方法及び制御装置

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JPH05108108A
JPH05108108A JP13594191A JP13594191A JPH05108108A JP H05108108 A JPH05108108 A JP H05108108A JP 13594191 A JP13594191 A JP 13594191A JP 13594191 A JP13594191 A JP 13594191A JP H05108108 A JPH05108108 A JP H05108108A
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JP13594191A
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Taiichi Masuda
泰一 増田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、コンプライアンス制御にお
けるコンプライアンス軌道生成演算に必要なコンプライ
アンスパラメータを、知識ベースに記憶してある所定の
ルールに基づき自律的に変更調節し、ロボットの動作中
に、その駆動部の動きの柔らかさを自在に変化させ、よ
り広範な用途にロボットを用いることである。 【構成】 本発明では、コンプライアンス軌道生成演算
に用いるパラメータの有効な範囲、及びこれらパラメー
タを設定する際のルール等を知識ベース部14に記憶さ
せ、この知識ベース部14を含む知識ベースシステムの
推論機能により、適正なコンプライアンスパラメータの
値及び適正な範囲を推論し、この推論結果に基づき、コ
ンプライアンスパラメータを調節しつつコンプライアン
ス制御を行い、自律的にロボットの駆動部の柔らかさを
更新すると共に、コンプライアンス制御を行った作業毎
に上記推論結果を記憶させ、次回のコンプライアンス制
御における推論の参照にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンプライアンス制御
におけるコンプライアンス軌道生成演算に必要なコンプ
ライアンスパラメータを、知識ベースに記憶してある所
定のルールに基づき自律的に変更調節することが可能な
コンプライアンス制御方法及びコンプライアンス制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般の産業用ロボットは、位置剛性が高
いため、ワーク相互が接触するような作業、例えば嵌合
作業には不向きであり、従来では専ら部品のピックアッ
プないしプレーシング作業に用いられている。このよう
な不都合を解消するため、産業用ロボットにおけるロボ
ットハンドなどのロボットの駆動部の柔軟性を向上させ
る方法として、コンプライアンス制御が開発されてい
る。このコンプライアンス制御は、ロボットの駆動部に
バネ及びダンパ等を連結した場合と同様に、ロボットの
駆動部に作用する外力に応じてその外力の作用する方向
に逃げるならい機構を、フィードバック制御で実現する
ものである。代表的な6自由度コンプライアンス機構を
図8に示し、このようなコンプライアンス機構を、機械
的なバネやダンパなどを用いることなく、力フィードバ
ック制御で実現するための代表的なコンプライアンス制
御のブロック図を図9に示す。図9中、Kは仮想バネ係
数行列であり、Aは仮想質量行列を変数とする関数、Γ
は仮想質量行列及び仮想ダンパ係数行列を変数とする関
数であり、Iは単位行列である。
【0003】コンプライアンス制御の向上を図るため、
特開平1−142812号公報に示すように、コンプラ
イアンスパラメータを環境の剛性に応じて変更する制御
装置も開発されている。この公報には、このような制御
によれば、ロボットが接触する環境が分からない時で
も、制御系に最適なコンプライアンス常数を自動的に定
めることができる旨が開示してある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示してある技術では、コンプライアンスパラメー
タとして変更できるパラメータを仮想バネ係数のみとし
ており、しかも、その値も、制御系が安定となる範囲か
ら自動的に決定される制御となっているため、対応でき
る環境が限定され、より広い用途にコンプライアンス制
御を使用しようとする場合に問題があった。しかも、こ
の公報には、コンプライアンスパラメータを環境の剛性
に応じて変更せしめるように構成した技術が開示してあ
るが、一定のルールに基づき、自律的にコンプライアン
スパラメータを調節できる技術を開示している訳ではな
かった。
【0005】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、コンプライアンス制御におけるコンプライアンス軌
道生成演算に必要なコンプライアンスパラメータを、知
識ベースに記憶してある所定のルールに基づき自律的に
変更調節し、ロボットの動作中に、その駆動部の動きの
柔らかさを自在に変化させ、より広範な用途にロボット
を用いることを可能にしたコンプライアンス制御方法及
び制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、コンプライアンス軌道生成演算に
用いる仮想質量パラメータ、仮想ダンパパラメータ及び
仮想バネパラメータの有効な範囲、及びこれらパラメー
タを設定する際のルール等を知識ベース部に記憶させ、
この知識ベース部を含む知識ベースシステムの推論機能
により、適正なコンプライアンスパラメータの値及び適
正な範囲を推論し、この推論結果に基づき、コンプライ
アンスパラメータを調節しつつコンプライアンス制御を
行い、自律的にロボットの駆動部の柔らかさを更新する
と共に、コンプライアンス制御を行った作業毎に上記推
論結果を記憶させ、次回のコンプライアンス制御におけ
る推論の参照にすることを特徴としている。
【0007】
【作用】このような本発明に係るコンプライアンス制御
方法では、人間の経験的な知識や判断を利用したコンプ
ライアンス動作をロボットに記憶させ、実行できる。す
なわち、作業の状況に応じたコンプライアンス動作のパ
ターンを知識ベース化することにより、複雑な作業パタ
ーンをロボットに動作させることができ、人間の動きに
近い柔軟な動作を実現できる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係るコンプライア
ンス制御方法及び制御装置を、図面を参照しつつ、詳細
に説明する。図1は本発明の一実施例に係るコンプライ
アンス制御装置の全体を示す概略ブロック図、図2はロ
ボットの動作の一例を示す概略図、図3は知識ベース部
に記憶してある知識の一例を示す概略図、図4,5はロ
ボットを用いて丸棒の嵌合作業を行う場合の概略図、図
6,7はロボットを用いて丸棒の嵌合作業を行う場合に
おける知識ベース部に記憶してある知識の一例を示す図
である。
【0009】まず、本発明の一実施例に係るコンプライ
アンス制御装置について説明する。図1に示すように、
本発明の一実施例に係るコンプライアンス制御装置2
は、ロボットコントロール手段4と、コンプライアンス
自動調節手段6とを有し、これら手段4,6間で双方向
の通信を行い、ロボットの駆動部の動作や、駆動部の柔
軟性を自律的に制御するようになっている。
【00010】ロボットコントロール手段4は、ロボッ
ト本体8をコンプライアンス制御するためのものであ
り、ロボット本体8の駆動部を制御するようにロボット
本体8に接続されると共に、ロボットの駆動部に設けら
れた6軸力センサ10からの検知信号が入力されるよう
になっている。ロボットコントロール手段4としては、
例えば、VMEバスによって連結されたマルチCPUシ
ステムが採用されたシステムが好ましく、ロボット制御
に必要な制御処理を、それぞれマイクロコンピュータで
構成された複数個の中央処理装置(CPU)で分担する
ことが好ましい。
【00011】例えば、ある所定のCPUでは、ロボッ
ト座標における目標軌道の生成演算を行い、その他の所
定のCPUでは、ロボットのモータのサーボコントロー
ル、力センサのA/D変換等を行い、その他の所定のC
PUでは、コンプライアンス制御、逆運動学、力センサ
の補正の計算などを行うのである。この実施例では、ロ
ボット本体8の駆動部には、相互に直行するX、Y、Z
軸に対してそれぞれ平行な3平行力と、各軸回りの3回
転力との合計6個の外力が作用するものとする。この制
御機構を概念的に示すと、図8に示すような機構とな
る。
【00012】コンプライアンス制御における例えばX
軸方向の平行力に対するコンプライアンス軌道の計算
は、次の式をxについて解くことにより得られる。 mX (dx2 /dt2 )+cX (dx/dt−dx' /dt)+kX (x−x') =sX (fX −f'X) ただし、mX :X軸方向の平行力に対する仮想質量 cX :X軸方向の平行力に対する仮想ダンパ kX :X軸方向の平行力に対する仮想バネ sX :X軸方向の平行力に対する選択係数 x :X軸方向のコンプライアンス軌道上の位置 x' :X軸方向の目標軌道上の位置 fX :X軸方向の平行力の実測値 f' X :X軸方向の平行力の目標値
【00013】上述の式は、x軸の平行力に対するコン
プライアンス軌道生成演算のための基本式であるが、y
軸、z軸の平行力及びx、y、z軸の回転力に対するコ
ンプライアンス軌道生成演算のための基本式も同様であ
る。上記式において、mX 、cX 、kX 、sX (mY
Y 、kY 、sY 、mZ 、cZ 、kZ 、sZ も同様)が
コンプライアンスパラメータである。
【00014】コンプライアンス自動調節手段6は、知
識獲得インタープリタ12と、知識ベース部14と、推
論エンジン16と、ロボット動作指令部18とから構成
される。知識獲得インタープリタ12は、ロボットコン
トロール手段4から、ロボットの現在位置データ及び力
センサ10により検出した外力等の実時間データ等の読
み込みや、入力部20から対象となる作業に必要なデー
タ(特にコンプライアンスパラメータの有効範囲等のデ
ータ)あるいはコンプライアンスパラメータを適正値に
調節するためのルール等の知識を獲得し、これらデータ
及び知識を、知識ベース部14に出力する作用を有す
る。
【00015】知識ベース部14では、上記インタープ
リタ12で獲得したデータやルールなどの知識をコンピ
ュータのメモリ等に格納する。知識の種類としては、大
別して、宣言的知識と、手続き的知識とがある。宣言的
知識は、「〜は〜である」と言うように事物や事象を表
わし、ロボットの駆動部としての手先の位置、姿勢、手
先に加わる外力、あるいは作業対象の情報等として考え
ることができる。手続き的知識は、「〜ならば〜する」
という手順、手続きを表わす知識で、ロボットの動作を
計画する知識や情報を処理する知識として考えることが
できる。
【00016】本実施例では、これらの2種類の知識を
効果的に扱えるように、主に宣言的知識をフレームモデ
ルで表現し、手続き的知識をプロダクションルールモデ
ルで表現することにする。これに対応して、知識ベース
14の構成もフレームモデルシステムとプロダクション
システムとを統合したハイブリッド型とすることが好ま
しい。推論エンジン16では、知識ベース部14に格納
してあるデータやルールに基づき、最適なコンプライア
ンス制御動作を推論する。推論の過程や結果は、知識ベ
ース部に接続してある結果表示部22を介してディスプ
レイ24に実時間で表示可能になっている。推論エンジ
ン16で推論された結果に基づき、ロボット動作指令部
18では、ロボットコントロール手段4に対し、ロボッ
トの動作指令信号や手先の柔軟性に関する指令信号を出
力する。コントロール手段4では、その指令信号に基づ
き、ロボット本体8を制御する。
【00017】推論エンジン16における推論に使用さ
れるルールの実行部には、特に各軸に対応したコンプラ
イアンスパラメータを変更するためのコマンドを指定す
ることができるようにすることが好ましく、ロボットの
現在位置、姿勢あるいはロボットに作用する外力等を実
時間で解析しながら、適正なコンプライアンスパラメー
タを求める推論を行い、自律的にロボットの柔軟性を制
御するようになっている。また、推論により求められた
コンプライアンスパラメータ等のデータは、対象となる
作業毎に知識ベース部に登録され、次回にコンプライア
ンスパラメータを推論する際の参考にできるようにす
る。
【00018】推論エンジン16で行う推論の具体例に
付いて説明する。知識ベース14の構成を、前述したよ
うにフレームモデルシステムとプロダクションシステム
とを統合したハイブリッド型とした場合には、フレーム
モデルシステム部は、主にロボットの知覚に相当するデ
ータ処理を行う。フレームのスロットには、例えばif-n
eeded , if-called , if-addedという3種類の条件
で付加手続き(デーモン)が起動できるようになってい
る。これは、ロボットの情報を処理する手続き的知識で
あるが、こうすることによりプロダクションシステム部
では、情報の変換などをいちいちルールの形で記述する
必要はなく、ルールを作成するときの見通しが良くな
る。
【00019】プロダクションシステム部には、例えば
次の特徴を付加させる。 1.作業を基本的な処理単位に分けて考え、処理単位で
ルールを作成する。 2.ルールには、常に起動する可能性があるもの、一度
しか起動しないものの2種類に分けて、それぞれに属性
を付ける。 しかも、ルールの競合を避けるために、次の基準を適用
することが好ましい。 1.一度しか起動しないルールは、常に起動する可能性
のあるルールより優先度を高くする。 2.条件部の数が多いものほど、優先度を高くする。 3.最初に発見されたルールの優先度を高くする。
【00020】ルールの条件節では、フレームで構成さ
れる種々のデータが参照される。参照されるフレーム中
のスロットに、if-called などの付加手続きがあれば、
これが起動されるようにする。付加手続きは、ロボット
の作業に有効なデータを生成するものを用意することが
できる。例えば、挿入作業では、ピンと穴の方向を比較
する必要がある。そこで、ロール、ピッチ、ヨーで表現
される姿勢から、手先のアプローチベクトルを生成する
ものを付加手続きとして用意しておく。この付加手続き
により穴の方向ベクトルとの比較を行うことができる。
また、ピンを穴に挿入する際に、手先の柔らかさを自動
的に調節する手続を、穴というフレームの付加手続とし
て記述し、コンプライアンスパラメータの自動調節機能
を実現する。
【00021】作業の計画は、プロダクションシステム
部の推論により行われる。推論が開始され、ルールが起
動されると、ルールの実行部にあるロボットの動作命令
が実行される。また、プロダクションシステム部には、
プラン(PLAN)というフレームを用意することが好まし
い。作業の状況を把握し易くするためである。このフレ
ームは、作業をいくつかの段階に分けて表示するための
ものである。完了した作業段階に対応するスロットには
trueが入り、完了していないスロットにはfalse が入る
ようにする。このスロットの値を見ることで作業の状態
を確認できるようにするのである。また、スロット値
は、条件に合わなくなった場合に、他のフレームのスロ
ットの付加手続きにより変更され、FALSE に戻すことも
できるようにする。例えば、図2に示すように、A位置
でワーク30をロボットハンド32で把持し、B位置に
置く動作を行わせる場合には、図3に示すように、PL
ANのフレームに、GRIP WORK,MOVE TO B ,END と
いう3つのスロットを用意する。
【00022】この場合の作業は、次のようにして実行
される。 1.全てのスロット値がFALSE であることを見て、作業
を開始する。 2.ワーク30を把持するために、ロボットハンド32
をA位置に移動させ、ワーク30を把持したときに、GR
IP WORKのスロット値をTRUEにする。 3.B位置にロボットハンド32を移動させ、ワーク3
0を置き、MOVETOB のスロット値をTRUEにする。 4.ワーク30を離し、元の位置に戻り、END のスロッ
ト値をTRUEにする。
【00023】また、作業の途中でワークを落としたり
すると、把持力を検出しているスロットにある付加手続
きが起動し、GRIP WORKのスロット値をFALSE に書き直
すようにしても良い。これに対応するルールを作成して
おくことにより、ワークの取り落しのエラー処理を実行
することができる。
【00024】次に、このようなコンプライアンス制御
装置2を用いた本発明の一実施例に係るコンプライアン
ス制御方法について説明する。本実施例では、丸棒の嵌
め合い作業に関して人間の経験に基づく知識データを、
図1に示す知識ベース部14に記憶させ、図4,5に示
すような丸棒34の嵌合穴36に対する嵌合作業を行っ
た。
【00025】作業は、次のようにして行われるよう
に、作業に用いる情報を扱うフレームを図6のように設
定した。また、PLANのフレームは、図7のように設
定した。作業手順を次に示す。 A.突き当て動作 1.丸棒34の先端を、カメラで検出した穴36の位置
の10mm上まで持っていく。 2.図5(a)に示すように、丸棒34を15度程度傾
斜させる。丸棒34を傾斜させるのは、穴を走査する間
隔を大きくするためである。 3.接触する平面に垂直な方向に柔らかくなるようにコ
ンプライアンスパラメータを設定する。 4.図5(b)に示すように、丸棒35を、作業対象に
向けて1動作について5mmづつ近づける。 5.図5(c)に示すように、丸棒34を平面に接触さ
せた状態で接触力が8N以上になるまで1動作について
5mmづつ押し込む。 図5(c)に示す状態では、コンプライアンス制御され
ているので、丸棒の先端は、平面に接触したままであ
る。
【00026】B.探索動作 1.図5(d)に示すように、丸棒34の先端が接触す
る場所が嵌合穴36でない場合には、穴36を探すため
に、丸棒34を横に1動作につき3mmづつ移動させる。 2.図5(e)に示すように、丸棒34の先端位置が、
始めに比較して接触面より0.5mm下がった場所を穴3
6の位置と判断する。 3.横方向に30mm走査して穴36を検出できなければ
縦に2mm移動して、向きを変え、逆に走査する。その状
態を図4に示す。
【00027】C.挿入段階 1.図5(f)に示すように、丸棒34を平面に対して
垂直に引き起こす。 2.全ての軸方向にコンプライアンスパラメータを設定
しなおして、1動作について7mmづつ棒34を押し込
む。その状態を図5(g)に示す。挿入時におけるコン
プライアンスパラメータの設定は、フレームHOLEに登録
されているコンプライアンスパラメータの適用範囲と、
フレームForce sensorに登録されているロボットの手先
に加わる外力を入力値として、フレームHOLEに登録され
ているコンプライアンスパラメータを自動生成するため
の付加手続により随時計算が行われ、手先に柔軟性をも
ち、かつ動作が安定した最適なコンプライアンスパラメ
ータを決定する。また、このようにコンプライアンスパ
ラメータを自動生成する処理を行う部分は、フレームシ
ステムの付加手続として記述するので、各作業に対応す
る処理を自由に記述できる点が、特に優れている。 3.かみつき状態となったら、丸棒34を平面に対して
平行なX軸あるいはY軸方向に少しづつ動かして穴36
に押し込む。この状態を図5(h,i)に示す。このよ
うに丸棒34をX軸あるいはY軸方向に少しづつ動かす
ことで、かみつき状態が解消され、丸棒34を穴36に
対して押し込み易くできる。 4.丸棒34を押し込む力が10N以上、あるいは丸棒
の押し込み量が平面に対して40mm以上になったら、丸
棒34を離し、作業を終了する。その状態を図5(j)
に示す。
【00028】上述したような作業手順を、図1に示す
知識ベース部14に記憶させて、コンプライアンス制御
を行ったところ、クリアランスが30μmの場合の嵌合
作業を容易に実現できた。
【00029】なお、本発明は、上述した実施例に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【00030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るコン
プライアンス制御方法及び制御装置によれば、人間の経
験的な知識や判断を利用したコンプライアンス動作をロ
ボットに記憶させ、実行できる。すなわち、作業の状況
に応じたコンプライアンス動作のパターンを知識ベース
化することにより、複雑な作業パターンをロボットに動
作させることができ、人間の動きに近い柔軟な動作を実
現できる。また、各作業対象にそれぞれ固有のコンプラ
イアンスを記憶しておくことにより、各作業に適したコ
ンプライアンス動作のパターンを推論することが可能に
なり、その推論結果に基づきコンプライアンス制御を行
うことで、高度な作業に対応できる。さらに、コンプラ
イアンスパラメータの過去の履歴を参照することによ
り、学習効果が期待でき、より適正なコンプライアンス
パラメータを設定することができる。したがって、この
ような制御方法及び制御装置で制御されるロボットを、
ワーク同士が相互に接触する作業、例えば精密な嵌合作
業あるいは組立作業などに有効に適用することが可能に
なり、従来では人手に頼っていた作業の自動化及び省力
化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係るコンプライアン
ス制御装置の全体を示す概略ブロック図である。
【図2】図2はロボットの動作の一例を示す概略図であ
る。
【図3】図3は知識ベース部に記憶してある知識の一例
を示す概略図である。
【図4】図4はロボットを用いて丸棒の嵌合作業を行う
場合の概略図である。
【図5】図5はロボットを用いて丸棒の嵌合作業を行う
場合の概略図である。
【図6】図6はロボットを用いて丸棒の嵌合作業を行う
場合における知識ベース部に記憶してある知識の一例を
示す図である。
【図7】図7はロボットを用いて丸棒の嵌合作業を行う
場合における知識ベース部に記憶してある知識の一例を
示す図である。
【図8】図8は代表的な6自由度コンプライアンス機構
を示す外略図である。
【図9】図9は代表的なコンプライアンス制御のブロッ
ク図である。
【符号の説明】
2 コンプライアンス制御装置 4 ロボットコントロール手段 8 ロボット本体 10 力センサ 12 知識獲得インタープリタ 14 知識ベース部 16 推論エンジン 18 ロボット動作指令部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボットの駆動部に作用する外力に応じ
    てその外力の作用する方向に逃げるならい機構を、フィ
    ードバック制御で実現するコンプライアンス制御方法に
    おいて、 コンプライアンス軌道生成演算に用いる仮想質量パラメ
    ータ、仮想ダンパパラメータ及び仮想バネパラメータの
    有効な範囲、及びこれらパラメータを設定する際のルー
    ル等を知識ベース部に記憶させ、この知識ベース部を含
    む知識ベースシステムの推論機能により、適正なコンプ
    ライアンスパラメータの値及び適正な範囲を推論し、こ
    の推論結果に基づき、コンプライアンスパラメータを調
    節しつつコンプライアンス制御を行い、自律的にロボッ
    トの駆動部の柔らかさを更新すると共に、コンプライア
    ンス制御を行った作業毎に上記推論結果を記憶させるこ
    とを特徴とするコンプライアンス制御方法。
  2. 【請求項2】 ロボットの駆動部に作用する外力に応じ
    てその外力の作用する方向に逃げるならい機構を、フィ
    ードバック制御で実現するコンプライアンス制御装置で
    あって、 ロボットのコンプライアンス制御を行うロボットコント
    ロール手段と、 このロボットコントロール手段から送られてくるロボッ
    トの現在位置データ及びロボットに作用する外力等の実
    時間データ等を読み取ると共に、対象となる作業に必要
    なデータ及びコンプライアンスパラメータを適正値に調
    節するためのルール等の知識を獲得する知識獲得インタ
    ープリタと、 知識獲得インタープリタで獲得されたデータ及び知識を
    記憶する知識ベース部と、 知識ベース部に記憶してあるデータ及び知識に基づき、
    最適なコンプライアンス制御動作を推論する推論エンジ
    ンと、 推論エンジンにおける推論結果に基づく制御指令をロボ
    ットコントロール手段に送るロボット動作指令部とを有
    し、 上記推論結果を、対象となる作業毎に知識ベース部に記
    憶させ、次回のコンプライアンス制御における推論の参
    照にするように構成したことを特徴とするコンプライア
    ンス制御装置。
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