JPH05108095A - 音声合成装置 - Google Patents

音声合成装置

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JPH05108095A
JPH05108095A JP3299688A JP29968891A JPH05108095A JP H05108095 A JPH05108095 A JP H05108095A JP 3299688 A JP3299688 A JP 3299688A JP 29968891 A JP29968891 A JP 29968891A JP H05108095 A JPH05108095 A JP H05108095A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 人間の肉声により近い自然な無声音の合成音
声を生成することが可能である。 【構成】 ランダム位相化部2では、音声素片波形1の
位相をランダム化する。無声の合成音声を生成する場合
には、切替部3は無声側に切替っており、、波形重畳部
4にはランダム位相化部2でランダム位相化された音声
素片波形が加わる。波形重畳部4では、ランダム位相化
された音声素片波形をずらしながら加算もしくは重畳
し、無声音の合成音声を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声素片相当の情報を
重ね合わせることにより音声を合成する音声合成装置に
関する。
【0002】従来、特開平1−239292号公報に開
示されているような音声合成装置が知られている。この
音声合成装置では、ゼロ位相インパルス応答波形を音声
素片波形として用い、音声素片波形の振幅と重ね合わせ
周期とを乱数でランダムに指示して与えることにより、
人間の肉声に近い自然な無声音の合成を行なうことを意
図している。
【0003】具体的には、雑音信号のインパルス応答波
形に等間隔(約0.17m秒間隔)にランダムな値を掛
け合わせることによってインパルス応答波形の振幅をラ
ンダムに変化させ、また、重ね合わせ周期については、
図11に示すように、次に重ね合わせるタイミングを前
のタイミングから乱数(“1”から“5”までの整数
値)で与え、これにより、図中、R1,R2,R3で示
すように重ね合わせ周期をランダムに与えていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の音声合成装置では、インパルス応答波形,すな
わち音声素片波形にランダムな値を掛け合わせて、その
振幅をランダムにしているので、合成音声としての無声
音のスペクトル特性が損なわれるという問題があった。
すなわち、音声素片波形の振幅をランダムにすることに
よって人間が実際に発声する無声音のスペクトル特性を
良好に近似することができなくなる。
【0005】また、上述した従来の音声合成装置では、
重ね合わせ周期をランダムにすることによって位相特性
をランダム化しているが、この重ね合わせでは、次に重
ね合わせるタイミングが1つ前のタイミングに影響され
ていることから、重なりが一様にならず、重ね合わせ後
の波形のパワーが大きく変動するという問題があり、ま
た、位相特性のランダムさが十分でないという問題があ
った。従って、この音声合成装置では、人間の肉声に近
いより自然な無声音を合成するには限界があった。
【0006】本発明は、無声音を合成する場合にも、人
間の肉声により近い自然な合成音声を生成することの可
能な音声合成装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、音声素片波形の位相をラン
ダム化してランダム位相音声素片波形を生成するランダ
ム位相化手段と、該ランダム位相化手段により生成され
た前記ランダム位相音声素片波形をずらしながら加算も
しくは重畳して無声音の音声波形を合成する波形重畳手
段とを備えていることを特徴としている。
【0008】また、請求項2記載の発明は、波形重畳手
段が、ランダム位相音声素片波形の重ね合わせのタイミ
ングをランダム値で指示するランダム信号発生手段と、
前記ランダム信号発生手段により指示された前記重ね合
わせのタイミングにより、ランダム位相音声素片波形を
ずらして加算もしくは重畳して無声音の音声波形を合成
する重ね合わせ手段とを有していることを特徴としてい
る。
【0009】また、請求項3記載の発明は、さらに、ラ
ンダム位相化後に音声素片波形に対して窓かけ処理を行
なう窓かけ処理手段が設けらけていることを特徴として
いる。
【0010】また、請求項4記載の発明は、音声素片波
形をランダムな周期でずらして加算もしくは重畳し無声
音を合成する重ね合わせ手段を有し、該重ね合わせ手段
には、前記ランダムな周期として、基本的な周期からの
変動がランダムとなるような周期が加わるようになって
いることを特徴としている。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明では、無声音の音声合成を
行なう際に、音声素片波形の振幅ではなく位相をランダ
ム化する。この結果、得られる無声音の合成音声は、ス
ペクトル特性については、人間が実際に発声する無声音
のスペクトル特性を維持しつつ、位相特性についてだ
け、ホワイトノイズのように十分にランダムなものとな
る。
【0012】また、請求項2記載の発明では、音声素片
波形の位相のみならず、重ね合わせのタイミングをもラ
ンダムにし、この結果、位相特性がより一層ランダム化
される。
【0013】また、請求項3記載の発明では、ランダム
位相化後に音声素片波形に対して窓かけ処理がなされ、
始端および終端の不連続性が緩和されたランダム位相音
声素片波形を所定のタイミングでずらしながら重ね合わ
せることができる。
【0014】また、請求項4記載の発明では、基本周期
からの変動がランダムとなる重ね合わせのタイミング
で、音声素片波形の重ね合わせがなされ、この結果、音
声素片波形の重なりが一様となり、また、位相特性が十
分にランダムなものとなる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明に係る音声合成装置の一実施例のブ
ロックである。図1を参照すると、この音声合成装置
は、音声素片波形1の位相をランダム化するランダム位
相化部2と、無声,有声のいずれの合成音声を生成する
かを切替える切替部3と、無声の合成音声を生成する場
合には、ランダム位相化部2でランダム位相化された音
声素片波形をずらしながら加算もしくは重畳し、有声の
合成音声を生成する場合には、音声素片波形1を所定の
ピッチ周期で順次ずらしながら加算もしくは重畳して、
合成音声を生成する波形重畳部4とを備えている。
【0016】上記音声素片波形1は、例えばLPC,L
SP,PSEなどの音声分析手法によって得られた音声
のスペクトル包絡を逆フーリエ変換することにより作成
され、従って、音声のスペクトル包絡を逆フーリエ変換
した波形に相当するものを表現したものとなっている。
【0017】また、ランダム位相化部2は、与えられた
音声素片波形1のスペクトル包絡特性をそのままの状態
に維持しながら、音声素片波形1の位相だけをランダム
化するようになっている。図2はランダム位相化部2の
構成例を示す図であり、図2の例では、ランダム位相化
部2は、音声素片波形1をフーリエ変換してスペクトル
Sを得るフーリエ変換部5と、乱数Rを発生する乱数発
生部6と、フーリエ変換部5で得られたスペクトルSの
位相を乱数Rでランダムに与え、逆フーリエ変換によっ
て再び時間領域の波形とする逆フーリエ変換部7とによ
り構成されている。
【0018】また、波長重畳部4については、無声音の
合成音声を生成する場合に、ランダム位相化された音声
素片波形を所定のピッチ周期でずらしながら加算もしく
は重畳するよう、これを構成することができる。
【0019】次に、このような構成の音声合成装置の動
作について説明する。無声音の合成音声を生成しようと
するときには、切替部3は、“無声”側に切替わる。な
お、このような切替動作は、例えば、フレームが有声区
間であるか無声区間であるかの情報を切替部3に加える
ことによってなされても良いし、あるいはピッチデータ
の正,負の値をそれぞれ有声音情報,無声音情報として
切替部3に加えることによってなされても良い。ランダ
ム位相化部2では、これが例えば図2のような構成とな
っているときには、先づ、図3(a)に示すような音声
素片波形1をフーリエ変換してスペクトルSを得る。次
いで、このスペクトルSの位相を乱数Rでランダムに与
えて、逆フーリエ変換により再び時間領域の波形にす
る。このようにして得られた波形は、図3(b)に示す
ように、位相がランダム化されたものとなっており、波
形重畳部4では、このランダム位相化された図3(b)
に示す音声素片波形を例えば図3(c)に示すように所
定のピッチ周期Fでずらしながら加算もしくは重畳し、
これにより無声音の合成音声を得ることができる。
【0020】このように、本実施例では、無声音の合成
音声時には、基本的に、音声素片波形1の振幅ではなく
位相をランダム化するようにしているので、得られる合
成音声としての無声音のスペクトル特性については、人
間が実際に発声する無声音のスペクトル特性を維持しつ
つ、位相特性についてだけ、これをホワイトノイズのよ
うに十分にランダムなものにすることができる。これに
より、従来に比べて、人間の肉声に近いより自然な無声
音の合成音声を生成することが可能となる。
【0021】なお、上記の例では、音声合成時にランダ
ム位相化部2を作動させてリアルタイムに位相のランダ
ム化を行なっているが、これのかわりに、予め音声素片
波形1をランダム位相化し、これをメモリ等に予め保持
させておき、無声音の音声合成時には、メモリ等に記憶
されているランダム位相音声素片波形を読み出して波形
重畳部4に送るように構成することも可能である。
【0022】また、上記の例では、波形重畳部4におい
て、ランダム位相音声素片波形を図3(a),(b),
(c)のように所定のピッチ周期でずらしながら重ね合
わせ、この場合にも従来に比べて位相特性のランダムさ
をより良好なものに改善することができるが、さらに、
音声素片波形の位相をランダムにすることに加えて、音
声素片波形の重ね合わせのタイミングをもランダムにす
ることによって、合成音声としての無声音のスペクトル
特性については、もとの音声素片波形1のスペクトル特
性を忠実に再現しこれを維持することができる一方で、
位相特性については、これをほぼ完全なホワイトノイズ
のようにより一層ランダム化することができる。
【0023】図4は音声素片波形1の重ね合わせのタイ
ミングをランダムにすることを意図した波形重畳部4の
構成例を示す図である。
【0024】図4の構成例では、波形重畳部4は、ラン
ダム信号を発生するランダム信号発生部11と、所定の
ピッチ周期のパルスを発生するピッチ周期発生部12
と、無声音の音声合成時には、ランダム信号発生部11
からのランダム信号を選択するように切替わり、有声音
の音声合成時には、ピッチ周期発生部12からのピッチ
周期信号を選択するように切替わる切替部13と、図1
に示す切替部3からの音声素片波形を切替部13からの
信号によるタイミングでずらして重ね合わせる重ね合わ
せ部14とを有している。
【0025】波長重畳部4が図4のような構成になって
いる場合、無声音の合成時には、切替部13は、ランダ
ム信号発生部11からのランダム信号(例えばランダム
パルス)を重ね合わせ部14に重ね合わせのタイミング
として与えるようになっている。このときには、切替部
3からのランダム位相音声素片波形が波長重畳部4に送
られると、波長重畳部4の重ね合わせ部14では、ラン
ダム位相音声素片波形を切替部13からのランダム信号
で指示された重ね合わせのタイミングでずらしながらラ
ンダム位相音声素片波形の重ね合わせを行ない、無声音
の音声波形を合成する。このようにして、得られた無声
音の合成音声は、音声素片波形の位相のみならず、重ね
合わせのタイミングもランダムであることによって、位
相特性がより一層ランダム化され、より人間の肉声に似
た自然な合成音声となる。
【0026】また、図4の構成例において、図示のよう
に重ね合わせ部14の前段に窓掛処理部15が設けられ
ていても良い。この窓掛処理部15は、ランダム位相音
声素片波形に対し、その始端および終端の不連続性を緩
和するためのハミング窓,ハニング窓などの窓掛処理を
行なうようになっている。このような窓掛処理部15に
おいて、図5(a)に示すような窓WINが設定されて
いる場合には、図5(b)に示すようなランダム位相音
声素片波形は、この窓掛処理部15の窓WINによっ
て、図5(c)のように変形され、図5(b)の波形の
始端および終端の不連続性を緩和することができ、重ね
合わせ部14では、始端および終端の不連続性が緩和さ
れたランダム位相音声素片波形を所定のタイミングでず
らしながら重ね合わせる。この結果、不連続性さが減少
したより人間の肉声に近い自然な合成音声を生成するこ
とができる。
【0027】さらに、図4の構成において、ランダム信
号発生部11を図6に示すような構成にすることができ
る。すなわち、図6の構成例では、ランダム信号発生部
11は、乱数,すなわちランダム値rn(例えば“−2
0”から“20”の間の整数値)を発生する乱数発生器
51と、現在のランダム値rnと1つ前の時点でのラン
ダム値rn-1との差分(rn−rn-1)をとる差分器52
と、一定の周期T(例えば“50”)と差分器52から
の差分値(rn−rn-1)とを加算する加算器53とから
構成されている。
【0028】ランダム信号発生部11がこのような構成
となっている場合には、ランダム位相音声素片波形の重
ね合わせのタイミング周期ln(n=1,2,3…)
は、図7に示すように、差分値(rn−rn-1)に一定の
周期Tを加算したものとなり、一定の周期Tからの変動
がランダムとなるように重ね合わせ部14に与えること
ができる。すなわち、従来では、図11に示したよう
に、重ね合わせるタイミングを前のタイミングから乱数
で与えているが、図6のランダム信号発生部11では、
音声素片波形の重ね合わせのタイミングを一定の周期T
からの変動がランダムとなるように重ね合わせ部14に
与えているので、これにより、音声素片波形の重なりが
一様となり、また、位相特性が十分にランダムなものと
なって、さらに一層人間の肉声に似た自然な合成音声を
生成することができる。
【0029】このように音声合成装置を図1,図4,図
6に示したような構成にし、音声素片波形の位相をラン
ダムにし、さらにはこれに加えて、重ね合わせのタイミ
ングをもランダムにすることが、人間の実際に発生する
無声音により一層近い無声音を合成する上で効果的であ
る。但し、図1の基本構成に基づき、種々の変形を行な
うこともできる。例えば、重ね合わせのタイミングをラ
ンダムにするかわりに、ランダム位相音声素片波形の振
幅をランダムにするように構成することも可能である。
【0030】図8,図10はこのような構成例を示す図
であり、図8の構成例では、波長重畳部4は、所定のピ
ッチ周期の信号を発生する周期発生部21と、無声音の
音声合成時に周期発生部21から出力される周期信号の
タイミングで切替部3からのランダム位相音声素片波形
の振幅の大きさをランダム値で指示する振幅値発生部2
2と、無声音の音声合成時に切替部3からのランダム位
相音声素片波形を振幅値発生部22からのランダム値と
積算する積算部23と、無声音の音声合成時には、積算
部23からの積算された波形を選択するように切替わ
り、有声音の音声合成時には、切替部3からの音声素片
波形1自体を選択するように切替わる切替部24と、切
替部24からの波形を周期発生部21からの周期信号に
よるタイミングでずらして重ね合わせる重ね合わせ部2
5とを有している。なお、振幅値発生部22は、例えば
乱数発生器によって構成されている。
【0031】このような構成では、図9に示すように、
周期発生部21からは重ね合わせ部25で波形をずらし
て重ねるためのタイミングを示す信号Pが出力され、振
幅値発生部22では、周期発生部21からの周期信号P
によって,すなわち重ね合わせ部25で波形をずらして
重ね合わせるタイミングごとに、振幅のランダム値Wを
更新して積算部23に与える。積算部23では、振幅の
ランダム値Wと切替部3からのランダム位相音声素片波
形とを積算することによって、ランダム位相音声素片波
形の振幅をランダムに変化させ、これを切替部24を介
して重ね合わせ部25に送る。重ね合わせ部25では、
位相のみならず振幅もランダムな音声素片波形を周期発
生部21からの周期信号Pによる重ね合わせのタイミン
グでずらしながら重ね合わせを行ない、無声音の音声波
形を合成する。このようにして得られた無声音の合成音
声は、位相のみならず振幅もランダムな音声素片波形を
所定のタイミングでずらし重ね合わせたものとなる。な
お、この際、音声素片波形の振幅は、波形を重ね合わせ
るごとにランダムに変化するので、従来の音声合成装置
に比べて、スペクトル特性への影響は少ない。
【0032】また、図10の構成例では、波形重畳部4
は、ランダム信号を発生するランダム信号発生部31
と、所定のピッチ周期の信号を発生するピッチ周期発生
部32と、無声音の音声合成時には、ランダム信号発生
部31からのランダム信号を選択するように切替わり、
有声音の音声合成時には、ピッチ周期発生部32からの
ピッチ周期信号を選択するように切替わる切替部33
と、無声音の音声合成時にランダム信号発生部31から
のランダム信号のタイミングで切替部3からのランダム
位相音声素片波形の振幅の大きさをランダム値で指示す
る振幅値発生部34と、無声音の音声合成時に切替部3
からのランダム位相音声素片波形を振幅値発生部34か
らのランダム値と積算する積算部35と、無声音の音声
合成時には、積算部35からの積算された波形を選択す
るように切替わり、有声音の音声合成時には、切替部3
からの音声素片波形1自体を選択するように切替わる切
替部36と、切替部36からの波形をランダム信号発生
部31からのランダム信号によるタイミングでずらして
重ね合わせる重ね合わせ部37とを有している。なお、
振幅値発生部34は、例えば乱数発生器によって構成さ
れている。
【0033】このような構成では、無声音の音声合成時
において、ランダム信号発生部31からは重ね合わせ部
37で波形をずらして重ねるためのタイミングを示すラ
ンダム信号が出力され、振幅値発生部34ではこのラン
ダム信号によって,すなわち重ね合わせ部37で波形を
ずらして重ね合わせるタイミングごとに振幅のランダム
値を更新して積算部35に与える。積算部35では、振
幅のランダム値と切替部3からのランダム位相音声素片
波形とを積算することによって、ランダム位相音声素片
波形の振幅をランダムに変化させ、これを切替部36を
介して重ね合わせ部37に送る。重ね合わせ部37で
は、位相のみならず振幅もランダムな音声素片波形をラ
ンダム信号発生部31からのランダム信号による重ね合
わせのタイミングでずらしながら重ね合わせを行ない、
無声音の音声波形を合成する。このようにして、得られ
た無声音の合成音声は、位相のみならず振幅もランダム
な音声素片波形をランダムなタイミングでずらし重ね合
わせたものとなる。
【0034】また、図6に示したようなランダム信号発
生部11については、これを本発明の音声合成装置のみ
ならず、従来の音声合成装置にも適用することができ
る。例えば、このランダム信号発生部11を、音声素片
波形の振幅と重ね合わせ周期とを乱数でランダムに指示
する前述の従来の音声合成装置の波形重畳部に適用する
場合には、従来に比べて、ランダム振幅音声素片波形の
重ね合わせ時に重なりがより一様となり、位相特性のラ
ンダムさをより改善することができる。
【0035】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1記載の
発明では、無声音の音声合成を行なう際に、音声素片波
形の振幅ではなく位相をランダム化するので、得られる
合成音声としての無声音のスペクトル特性については、
人間が実際に発声する無声音のスペクトル特性を維持し
つつ、位相特性についてだけ、これをホワイトノイズの
ように十分にランダムなものにすることができ、従来に
比べて、人間の肉声に近いより自然な無声音の合成音声
を生成することができる。
【0036】また、請求項2記載の発明では、音声素片
波形の位相のみならず、重ね合わせのタイミングをもラ
ンダムにするので、位相特性がより一層ランダム化さ
れ、より人間の肉声に似た自然な合成音声を生成するこ
とができる。
【0037】また、請求項3記載の発明では、ランダム
位相化後に音声素片波形に対して窓かけ処理を行なう窓
かけ処理手段が設けらけているので、始端および終端の
不連続性が緩和されたランダム位相音声素片波形を所定
のタイミングでずらしながら重ね合わせることができ、
この結果、不連続性さが減少したより人間の肉声に近い
自然な合成音声を生成することができる。
【0038】また、請求項4記載の発明では、音声素片
波形の重ね合わせのタイミングを基本周期からの変動が
ランダムとなるように重ね合わせ手段に与えているの
で、音声素片波形の重なりが一様となり、また、位相特
性が十分にランダムなものとなって、さらに一層人間の
肉声に似た自然な合成音声を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る音声合成装置の一実施例のブロッ
ク図である。
【図2】ランダム位相化部の構成例を示す図である。
【図3】(a),(b),(c)は波形重畳部における
波形の重ね合わせの一例を示す図である。
【図4】波形重畳部の構成例を示す図である。
【図5】(a),(b),(c)は窓かけ処理の一例を
示す図である。
【図6】ランダム信号発生部の構成例を示す図である。
【図7】本発明におけるランダム位相音声素片波形の重
ね合わせのタイミングの一例を示す図である。
【図8】波形重畳部の構成例を示す図である。
【図9】振幅のランダム値の更新処理を説明するための
図である。
【図10】波形重畳部の構成例を示す図である。
【図11】従来の音声合成装置における音声素片波形の
重ね合わせのタイミングの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 音声素片波形 2 ランダム位相化部 3 切替部 4 波形重畳部 5 フーリエ変換部 6 乱数発生部 11 ランダム信号発生部 12 ピッチ周期発生部 13 切替部 14 重ね合わせ部 15 窓掛処理部 51 乱数発生器 52 差分器 53 加算器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声素片波形を重ね合わせて合成する音
    声合成装置において、音声素片波形の位相をランダム化
    してランダム位相音声素片波形を生成するランダム位相
    化手段と、該ランダム位相化手段により生成された前記
    ランダム位相音声素片波形をずらしながら加算もしくは
    重畳して無声音の音声波形を合成する波形重畳手段とを
    備えていることを特徴とする音声合成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の音声合成装置において、
    前記波形重畳手段は、ランダム位相音声素片波形の重ね
    合わせのタイミングをランダム値で指示するランダム信
    号発生手段と、前記ランダム信号発生手段により指示さ
    れた前記重ね合わせのタイミングにより、ランダム位相
    音声素片波形をずらして加算もしくは重畳して無声音の
    音声波形を合成する重ね合わせ手段とを有していること
    を特徴とする音声合成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の音声合成装置において、
    さらに、ランダム位相化後に音声素片波形に対して窓か
    け処理を行なう窓かけ処理手段が設けらけていることを
    特徴とする音声合成装置。
  4. 【請求項4】 音声素片波形を重ね合わせて合成する音
    声合成装置において、音声素片波形をランダムな周期で
    ずらして加算もしくは重畳し無声音を合成する重ね合わ
    せ手段を有し、該重ね合わせ手段には、前記ランダムな
    周期として、基本的な周期からの変動がランダムとなる
    ような周期が加わるようになっていることを特徴とする
    音声合成装置。
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JP2006243473A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Sharp Corp 音声素片生成装置
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