JP4172369B2 - 楽音処理装置、楽音処理方法及び楽音処理プログラム - Google Patents
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(2)アンサンブル音声においては、1倍音、2倍音・・・といった各倍音スペクトルの大きさが時間とともに変化し(図2のA〜C参照)、また、低域から高域に向かうにつれ、倍音が明確ではなくなっていくこと(うねっていること)がみてとれる。
なお、倍音スペクトルとは、スペクトルのピークが現れる最も低い周波数を基本周波数(1倍音)とし、この基本周波数を2倍、3倍、・・・n倍した各周波数(図1及び図2に示す基本周波数、2倍音周波数等参照)におけるスペクトル成分をいい、倍音とは、これら各倍音スペクトルに対応する音をいう。
A.本実施形態
A−1.全体構成
図3は、本実施形態に係る音声処理装置(楽音処理装置)100の構成を示す図である。
音声入力部200は、マイクロホン等によって構成され、1人の歌唱者が発した単音音声を音声処理装置100の内部に入力する。
音声分析部300は、音声入力部200から供給される単音音声をフレーム単位(5〜10ms程度)でFFT(Fast Fourier Transform)分析等を行い、スペクトルの抽出を行う。そして、音声分析部300は、かかる分析等によって得たスペクトルをアンサンブル効果付与部400に供給する。
合成部(合成手段)800は、アンサンブル効果が付与された音声と入力された単音音声とを合成する手段であり、加算器810と、変換器820とを備えている。
図7は、スペクトル変更部600の構成を示す図であり、図8は、単音音声から複数の領域を抽出する動作を説明するための図である。
倍音領域抽出手段621は、音声分析部300から供給される単音音声のスペクトルから複数の倍音領域を抽出する手段である。詳述すると、倍音領域抽出手段621は、供給される単音音声の各倍音スペクトルのピークを検出し、検出した各ピークを中心とする所定の周波数領域(図8のAに示すCP間の領域)をそれぞれ倍音領域として抽出する。なお、抽出する倍音領域の幅については適宜設定可能である。また、倍音領域の抽出の方法はこれに限る趣旨ではなく、変形例5に示すような方法を採用しても良い。そして、倍音領域抽出手段621は、このようにして抽出した各倍音領域のスペクトル成分を、それぞれ対応する倍音領域変更手段620−l(1≦l≦n)に供給する。
倍音領域内分割手段622は、倍音領域抽出手段621から供給される倍音領域スペクトルを、複数(本実施形態では3つ)の領域に分割する手段である。
第1領域変更手段(第1変調手段)623は、倍音領域内分割手段622から第1領域スペクトルを受け取ると、この第1領域スペクトルのbinの振幅値magnitude(=OriginalMag(i))の各々を、下記式(1)を利用して変化させる(図9に破線で示す第1領域スペクトル参照)。
Mag(i)=OriginalMag(i)*(wobble[n](t)+1)*a ・・・(1)
a;振幅値の揺らぎ幅を決定する定数(詳細は後述)
i;第1領域スペクトルのbinのインデックス
第2領域変更手段(第2変調手段)624は、倍音領域内分割手段622から第2領域スペクトルを受け取ると、まず、この第2領域スペクトルの振幅値magnitudeの各々を、下記式(2)を利用して求めた各Mag(i)に置き換える(図9に破線で示す第2領域スペクトル参照)。
Mag(i)=PeakMag(n)*(wobble[i](t)+1)*b ・・・(2)
b;振幅値の揺らぎ幅を決定する定数(詳細は後述)
i;第2領域スペクトルのbinのインデックス
PhaseOffset(i)=LastPhaseOffset(i)+2π*PeakFreq(n)*(i/BinPeak (n)−1.0)*FrameTime ・・・(3)
Phase(i)=PeakPhase(n)+PhaseOffset(i) ・・・(4)
PeakFreq(n);n次倍音領域のピーク・スペクトルの周波数
PeakPhase(n);n次倍音領域のピーク・スペクトルの位相
BinPeak(n);n次倍音領域のピーク・スペクトルのbinのインデックス番号
LastPhaseOffset(i);1つ前に求めたPhaseOffset
FrameTime;FFTなどの処理フレームの時間周期
i;第2領域スペクトルのbinのインデックス
<変形例1>
上述した本実施形態では、第2領域の幅を決定する関数の傾きを適宜変更することで、人数感の調節を行う場合について説明したが、例えば上記式(1)、(2)に示す定数a、bの大きさを適宜変更することで、人数感の調節を行うようにしても良い。
図15は、変形例2に係る音声処理装置100’の構成を示す図であり、図3に対応する図である。図15に示す音声処理装置100’と図3に示す音声処理装置100とは、アンサンブル効果付与部400にパラメータ変更部410が設けられている点、及びアンサンブル効果付与部400が複数設けられている点が相違する。なお、その他の点については、図3に示す音声処理装置100と同様であるため説明を割愛する。
また、上述した本実施形態では、倍音領域変更手段620と同じ数の揺らぎ信号発生部510が設けられている場合について説明したが(図10参照)、次のようにして揺らぎ信号発生部510の数を倍音領域変更手段620の数より減らしても良い。例えば、図10に示す揺らぎ信号発生部510−1から発生される複数の揺らぎ信号を、第1倍音領域変更手段620−1及び第2倍音領域変更手段620−2に供給する。
また、上述した本実施形態では、上記式(1)、(2)において「(wobble[i](t)+1)」といった形で揺らぎ信号を用いる場合について説明したが、例えば「(wobble[i](t)+1)*(wobble[i](t)+1)」といったように揺らぎ信号を2乗、3乗等して用い、magnitudeの変調の仕方を強調するようにしても良い。
また、上述した本実施形態では、検出した各ピークを中心とする所定の周波数領域(図8のAに示すCP間の領域)をそれぞれ倍音領域として抽出する場合について説明したが、例えば図16のAに示すように検出した各ピークの中間位置をCP’として設定し、この中間位置CP’にて分割した各領域をそれぞれ倍音領域としても良く、また、図16のBに示すように複数のピークを含む所定の周波数領域(図16のBに示すCP’’間の領域)をそれぞれ倍音領域として抽出するようにしても良い。
Claims (9)
- 入力される単音のスペクトルを分析し、該分析により得られるスペクトルのピークに基づいて、該単音から複数の倍音領域を抽出する倍音領域抽出手段と、
前記各倍音領域内を複数の領域に分割する倍音領域内分割手段と、
それぞれ異なる揺らぎ信号を発生する複数の揺らぎ信号発生手段と、
前記複数の領域の各々に存在する複数のスペクトル成分について、前記複数の揺らぎ信号発生手段のいずれかに対応した前記揺らぎ信号を用いて各領域毎にそれぞれ異なる変調を施す変調手段と
を具備することを特徴とする楽音処理装置。 - 前記倍音領域内分割手段は、各倍音領域内に存在するピーク・スペクトルを含む第1領域と、前記第1領域の外側の領域であって該第1領域を挟む第2領域と、前記第2領域のさらに外側の領域であって該第1領域及び第2領域を挟む第3領域とに分割することを特徴とする請求項1に記載の楽音処理装置。
- 前記変調手段は、
前記第1領域内に存在する複数のスペクトル成分について、前記各倍音領域毎にそれぞれ異なる前記揺らぎ信号を用いて変化させる第1変調手段と、
前記第2領域内に存在する複数のスペクトル成分について、各スペクトル成分毎にそれぞれ異なる前記揺らぎ信号を用いて変化させる第2変調手段と
を具備することを特徴とする請求項2に記載の楽音処理装置。 - 前記第1変調手段は、前記第1の領域内に存在する複数のスペクトル成分の振幅値の各々を前記揺らぎ信号を用いて変化させ、
前記第2変調手段は、前記第2の領域内に存在する複数のスペクトル成分の振幅値の各々を、前記第1領域内に存在するピーク・スペクトルの振幅値を前記各揺らぎ信号を用いて変化させたものに置き換える一方、前記第2領域内に存在する複数のスペクトル成分の位相の各々を、前記第1領域内に存在するピーク・スペクトルの周波数からその周波数偏移の分だけ補正して生成したものに置き換えることを特徴とする請求項3に記載の楽音処理装置。 - 前記各揺らぎ信号発生手段は、
ノイズ信号を発生するノイズ発生手段と、
設定されるカットオフ周波数に従って前記ノイズ信号から特定周波数成分の信号を取り除き、疑似ランダム信号として出力するフィルタ手段と
をそれぞれ具備することを特徴とする請求項3または4に記載の楽音処理装置。 - 前記第1変調手段によって変化させられる前記振幅値の揺らぎ幅を変更する第1揺らぎ幅変更手段と、
前記第2変調手段によって置き換えられる前記振幅値の変化幅を変更する第2揺らぎ幅変更手段とをさらに具備することを特徴とする請求項4または5に記載の楽音処理装置。 - 前記各倍音領域に存在するピーク・スペクトルの周波数に応じて、各倍音領域の幅を変更する領域幅変更手段をさらに具備することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1の請求項に記載の楽音処理装置。
- 入力される単音のスペクトルを分析し、該分析により得られるスペクトルのピークに基づいて、該単音から複数の倍音領域を抽出する倍音領域抽出過程と、
前記各倍音領域内を複数の領域に分割する倍音領域内分割過程と、
それぞれ異なる揺らぎ信号を発生する複数の揺らぎ信号発生過程と、
前記複数の領域の各々に存在する複数のスペクトル成分について、前記複数の揺らぎ信号発生過程のいずれかに対応した前記揺らぎ信号を用いて各領域毎にそれぞれ異なる変調を施す変調過程と
を具備することを特徴とする楽音処理方法。 - コンピュータを、
入力される単音のスペクトルを分析し、該分析により得られるスペクトルのピークに基づいて、該単音から複数の倍音領域を抽出する倍音領域抽出手段と、
前記各倍音領域内を複数の領域に分割する倍音領域内分割手段と、
それぞれ異なる揺らぎ信号を発生する複数の揺らぎ信号発生手段と、
前記複数の領域の各々に存在する複数のスペクトル成分について、前記複数の揺らぎ信号発生手段のいずれかに対応した前記揺らぎ信号を用いて各領域毎にそれぞれ異なる変調を施す変調手段と
として機能させるための楽音処理プログラム。
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JP2003354089A JP4172369B2 (ja) | 2003-10-14 | 2003-10-14 | 楽音処理装置、楽音処理方法及び楽音処理プログラム |
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JP2005121742A JP2005121742A (ja) | 2005-05-12 |
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