JPH05106665A - 非石綿系デイスクパツド - Google Patents
非石綿系デイスクパツドInfo
- Publication number
- JPH05106665A JPH05106665A JP3264188A JP26418891A JPH05106665A JP H05106665 A JPH05106665 A JP H05106665A JP 3264188 A JP3264188 A JP 3264188A JP 26418891 A JP26418891 A JP 26418891A JP H05106665 A JPH05106665 A JP H05106665A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- insulator
- room temperature
- friction
- friction member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D65/00—Parts or details
- F16D65/0006—Noise or vibration control
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Braking Arrangements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 摩擦特性を変えることなく摩擦材である非石
綿系ディスクパッドの鳴き発生率を少なくする。 【構成】 裏金と摩擦部材との間に室温から１２０℃未
満までが８ＧＰａ以下で１２０℃以上が４ＧＰａ以下の
弾性率を有するインシュレータを介在させる。 【効果】 実車装着後のブレーキングで大幅に鳴き発生
率を少なくできる。
綿系ディスクパッドの鳴き発生率を少なくする。 【構成】 裏金と摩擦部材との間に室温から１２０℃未
満までが８ＧＰａ以下で１２０℃以上が４ＧＰａ以下の
弾性率を有するインシュレータを介在させる。 【効果】 実車装着後のブレーキングで大幅に鳴き発生
率を少なくできる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は自動車などの制動部材に
使用される非石綿系ディスクパッドに関する。
使用される非石綿系ディスクパッドに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来ディスクブレーキのブレーキパッド
の摩擦部材として石綿繊維を使用していたが、近年石綿
繊維の有害性が指摘され、石綿繊維に代わる代替繊維と
してスチールファイバーなどのような金属繊維を主成分
とした材料が用いられてきた。
の摩擦部材として石綿繊維を使用していたが、近年石綿
繊維の有害性が指摘され、石綿繊維に代わる代替繊維と
してスチールファイバーなどのような金属繊維を主成分
とした材料が用いられてきた。
【０００３】しかし、金属繊維は熱伝導率が従来の石綿
繊維より高いため、ブレーキング時に発生する摩擦熱を
ブレーキオイル側に伝わる割合が多くなり、いわゆるベ
ーパロック現象が起き易くなる。このため最近は、ディ
スクパッドを構成する摩擦部材と裏金との間に熱伝導率
が摩擦部材より低い断熱材（以下インシュレータとす
る）を挟むことが提案されている。
繊維より高いため、ブレーキング時に発生する摩擦熱を
ブレーキオイル側に伝わる割合が多くなり、いわゆるベ
ーパロック現象が起き易くなる。このため最近は、ディ
スクパッドを構成する摩擦部材と裏金との間に熱伝導率
が摩擦部材より低い断熱材（以下インシュレータとす
る）を挟むことが提案されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】インシュレータは、熱
伝導率を低くして摩擦熱をブレーキオイルに伝えないよ
うにするのが主目的であるが、ディスクパッドの摩耗が
進行するとインシュレータの部分が表面に露出する場合
が考えられる。このため、ある程度の摩擦特性（摩擦係
数、耐摩耗性等）を有していなければならない。
伝導率を低くして摩擦熱をブレーキオイルに伝えないよ
うにするのが主目的であるが、ディスクパッドの摩耗が
進行するとインシュレータの部分が表面に露出する場合
が考えられる。このため、ある程度の摩擦特性（摩擦係
数、耐摩耗性等）を有していなければならない。
【０００５】そこでインシュレータとしては、摩擦部材
の材料に類似したものにさらに断熱効果のある材料を用
いることが要求される。ところがディスクパッドは、特
性は摩擦係数、耐摩耗性のみではなく、最近はブレーキ
を踏んだときに発生する鳴きが問題となっており、鳴き
の少ないディスクパッドが求められるようになってき
た。
の材料に類似したものにさらに断熱効果のある材料を用
いることが要求される。ところがディスクパッドは、特
性は摩擦係数、耐摩耗性のみではなく、最近はブレーキ
を踏んだときに発生する鳴きが問題となっており、鳴き
の少ないディスクパッドが求められるようになってき
た。
【０００６】鳴きの原因については、ディスクパッドの
構成（配合割合、形状等）による場合が多く、従来は組
成について検討したり、表面形状（平行度、平面度、面
当りを良くするためのチャンファ加工）で解決をしてき
たが満足すべきものが得られないのが現状である。
構成（配合割合、形状等）による場合が多く、従来は組
成について検討したり、表面形状（平行度、平面度、面
当りを良くするためのチャンファ加工）で解決をしてき
たが満足すべきものが得られないのが現状である。
【０００７】本発明は上記のような欠点の生じない非石
綿系ディスクパッドを提供することを目的とするもので
ある。
綿系ディスクパッドを提供することを目的とするもので
ある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の鳴き
を改良する方法について種々検討した結果、従来断熱と
してのみの働きが主であったインシュレータ材に着目
し、このインシュレータ材の弾性率を調整することによ
り鳴き発生率を大幅に軽減できることを見出し本発明を
完成するに至った。
を改良する方法について種々検討した結果、従来断熱と
してのみの働きが主であったインシュレータ材に着目
し、このインシュレータ材の弾性率を調整することによ
り鳴き発生率を大幅に軽減できることを見出し本発明を
完成するに至った。
【０００９】本発明は裏金と摩擦部材との間に室温から
１２０℃未満までが８ＧＰａ以下で１２０℃以上が４Ｇ
Ｐａ以下の弾性率を有するインシュレータを介在させて
なる非石綿系ディスクパッドに関する。
１２０℃未満までが８ＧＰａ以下で１２０℃以上が４Ｇ
Ｐａ以下の弾性率を有するインシュレータを介在させて
なる非石綿系ディスクパッドに関する。
【００１０】本発明において摩擦部材としては、スチー
ル繊維、銅繊維、真鍮繊維等の金属繊維、アラミド繊
維、フェノール繊維等の有機繊維、セラミック繊維から
なる繊維状物質、フェノール樹脂、ＮＢＲゴム、ＳＢＲ
ゴム、天然ゴム等の結合剤、硫酸バリウム、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム等の充てん剤、黒鉛、二硫化モ
リブデン等の潤滑剤が用いられる。
ル繊維、銅繊維、真鍮繊維等の金属繊維、アラミド繊
維、フェノール繊維等の有機繊維、セラミック繊維から
なる繊維状物質、フェノール樹脂、ＮＢＲゴム、ＳＢＲ
ゴム、天然ゴム等の結合剤、硫酸バリウム、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム等の充てん剤、黒鉛、二硫化モ
リブデン等の潤滑剤が用いられる。
【００１１】またインシュレータとしては、ディスクパ
ッドが摩耗して摩擦部材の部分がなくなり、インシュレ
ータ部分のみとなっても摩擦係数や摩耗特性が大きく変
化しないようにしなくてはならないため、摩擦部材と類
似した材料が用いられ、熱伝導率の大きい材料を減らす
か又は熱伝導率の小さな材料を増やしたりして、弾性率
を室温から１２０℃未満までが８ＧＰａ以下で１２０℃
以上が４ＧＰａ以下になるように調整したものが用いら
れる。
ッドが摩耗して摩擦部材の部分がなくなり、インシュレ
ータ部分のみとなっても摩擦係数や摩耗特性が大きく変
化しないようにしなくてはならないため、摩擦部材と類
似した材料が用いられ、熱伝導率の大きい材料を減らす
か又は熱伝導率の小さな材料を増やしたりして、弾性率
を室温から１２０℃未満までが８ＧＰａ以下で１２０℃
以上が４ＧＰａ以下になるように調整したものが用いら
れる。
【００１２】該インシュレータは、室温から１２０℃未
満までが８ＧＰａ以下で１２０℃以上が４ＧＰａ以下の
弾性率を有するものを用いることが必要とされ、上記の
条件の弾性率を越えたものを用いると車に装着してブレ
ーキを踏んだとき鳴きが発生するという欠点が生じる。
満までが８ＧＰａ以下で１２０℃以上が４ＧＰａ以下の
弾性率を有するものを用いることが必要とされ、上記の
条件の弾性率を越えたものを用いると車に装着してブレ
ーキを踏んだとき鳴きが発生するという欠点が生じる。
【００１３】
【作用】車のブレーキング時の鳴きは、ディスクパッド
表面と相手材であるロータ表面に発生する摩擦力の変動
により起こる振動が、ディスクパッドの裏金及びキャリ
パーを通して車体及び空気に伝達するものであり、ディ
スクパッド表面に発生する摩擦変動により起こる振動を
インシュレータの弾性率を下げる事により、この振動を
吸収し、裏金及びキャリパー部に伝達するのを防止でき
るものと考えられる。
表面と相手材であるロータ表面に発生する摩擦力の変動
により起こる振動が、ディスクパッドの裏金及びキャリ
パーを通して車体及び空気に伝達するものであり、ディ
スクパッド表面に発生する摩擦変動により起こる振動を
インシュレータの弾性率を下げる事により、この振動を
吸収し、裏金及びキャリパー部に伝達するのを防止でき
るものと考えられる。
【００１４】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。摩擦部材と
して長さ２ｍｍのスチール繊維（ローズ社製）２０体積
％、芳香族アラミド繊維（ケブラー繊維、デュポン社製
商品名）５体積％、フェノール樹脂（自社製、非売品）
２５体積％、ＮＢＲ粉（ＮＩＰＯＬ１４１１、日本ゼオ
ン社製商品名）５体積％、黒鉛（ＫＳ−１５、ロンザ社
製商品名）３０体積％及び硫酸バリウム（重晶石粉、五
金公司社製）１５体積％をヘンシェルミキサーで充分混
合して摩擦部材用成形粉を得た。
して長さ２ｍｍのスチール繊維（ローズ社製）２０体積
％、芳香族アラミド繊維（ケブラー繊維、デュポン社製
商品名）５体積％、フェノール樹脂（自社製、非売品）
２５体積％、ＮＢＲ粉（ＮＩＰＯＬ１４１１、日本ゼオ
ン社製商品名）５体積％、黒鉛（ＫＳ−１５、ロンザ社
製商品名）３０体積％及び硫酸バリウム（重晶石粉、五
金公司社製）１５体積％をヘンシェルミキサーで充分混
合して摩擦部材用成形粉を得た。
【００１５】一方インシュレータとしては表１に示す組
成物をＡ、Ｂ、Ｃ及びＤの配合割合に秤量して上記と同
様のヘンシェルミキサーで充分混合してインシュレータ
用成形粉を得た。なおセラミック繊維（ＳＣバルク１２
６０、新日鉄化学製商品名）以外は上記と同様の原料を
用いた。
成物をＡ、Ｂ、Ｃ及びＤの配合割合に秤量して上記と同
様のヘンシェルミキサーで充分混合してインシュレータ
用成形粉を得た。なおセラミック繊維（ＳＣバルク１２
６０、新日鉄化学製商品名）以外は上記と同様の原料を
用いた。
【００１６】この後金型内に裏金を入れ、その上面にイ
ンシュレータ用成形粉及び摩擦部材用成形粉の順に充て
んし、１．４７×１０7Ｐａ（１５０ｋｇｆ／ｃｍ2）及
び１７０℃で１０分間の条件で加圧加熱して裏金と摩擦
部材との間にインシュレータを介在させた成形体を得
た。ついで表面を仕上加工して非石綿系ディスクパッド
を得た。
ンシュレータ用成形粉及び摩擦部材用成形粉の順に充て
んし、１．４７×１０7Ｐａ（１５０ｋｇｆ／ｃｍ2）及
び１７０℃で１０分間の条件で加圧加熱して裏金と摩擦
部材との間にインシュレータを介在させた成形体を得
た。ついで表面を仕上加工して非石綿系ディスクパッド
を得た。
【００１７】次に得られた非石綿系ディスクパッドＡ、
Ｂ、Ｃ及びＤを車（日産自動車製のセドリック）に装着
し、ブレーキング時の鳴き発生の頻度（鳴き回数／全制
動回数×１００％）を求めた。また非石綿系ディスクパ
ッドＡ、Ｂ、Ｃ及びＤからインシュレータを切り出し、
室温から３６０℃迄の粘弾性を測定し、室温と１２０℃
までの弾性率を求めた。これらの結果を合わせて表２に
示す。
Ｂ、Ｃ及びＤを車（日産自動車製のセドリック）に装着
し、ブレーキング時の鳴き発生の頻度（鳴き回数／全制
動回数×１００％）を求めた。また非石綿系ディスクパ
ッドＡ、Ｂ、Ｃ及びＤからインシュレータを切り出し、
室温から３６０℃迄の粘弾性を測定し、室温と１２０℃
までの弾性率を求めた。これらの結果を合わせて表２に
示す。
【００１８】
【表１】
【００１９】
【表２】
【００２０】Ａ、Ｂ、Ｃ及びＤを比較した結果、表２か
ら明らかなように、弾性率が本発明の範囲に含まれるＡ
及びＢは鳴き頻度が少ないことがわかる。これに対し、
弾性率が本発明の範囲から外れたＣ及びＤは鳴き頻度が
多いことがわかる。
ら明らかなように、弾性率が本発明の範囲に含まれるＡ
及びＢは鳴き頻度が少ないことがわかる。これに対し、
弾性率が本発明の範囲から外れたＣ及びＤは鳴き頻度が
多いことがわかる。
【００２１】
【発明の効果】本発明になる非石綿系ディスクパッド
は、摩擦特性を変えることなく鳴き発生率を大幅に軽減
することができ、工業的に極めて好適な非石綿系ディス
クパッドである。
は、摩擦特性を変えることなく鳴き発生率を大幅に軽減
することができ、工業的に極めて好適な非石綿系ディス
クパッドである。
Claims (1)
- 【請求項１】 裏金と摩擦部材との間に室温から１２０
℃未満までが８ＧＰａ以下で１２０℃以上が４ＧＰａ以
下の弾性率を有するインシュレータを介在させてなる非
石綿系ディスクパッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3264188A JP2765301B2 (ja) | 1991-10-14 | 1991-10-14 | 非石綿系ディスクパッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3264188A JP2765301B2 (ja) | 1991-10-14 | 1991-10-14 | 非石綿系ディスクパッド |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05106665A true JPH05106665A (ja) | 1993-04-27 |
| JP2765301B2 JP2765301B2 (ja) | 1998-06-11 |
Family
ID=17399702
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3264188A Expired - Lifetime JP2765301B2 (ja) | 1991-10-14 | 1991-10-14 | 非石綿系ディスクパッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2765301B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004507676A (ja) * | 2000-08-23 | 2004-03-11 | ティーエムディー フリクション ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフツング | ブレーキシュー |
-
1991
- 1991-10-14 JP JP3264188A patent/JP2765301B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004507676A (ja) * | 2000-08-23 | 2004-03-11 | ティーエムディー フリクション ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフツング | ブレーキシュー |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2765301B2 (ja) | 1998-06-11 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090403 Year of fee payment: 11 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090403 Year of fee payment: 11 |
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| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100403 Year of fee payment: 12 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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|
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Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403 Year of fee payment: 14 |