JPH05104886A - ブツク原稿のページめくり読み取り装置 - Google Patents

ブツク原稿のページめくり読み取り装置

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JPH05104886A
JPH05104886A JP3272934A JP27293491A JPH05104886A JP H05104886 A JPH05104886 A JP H05104886A JP 3272934 A JP3272934 A JP 3272934A JP 27293491 A JP27293491 A JP 27293491A JP H05104886 A JPH05104886 A JP H05104886A
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浩 高橋
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哲弥 藤岡
Kazunori Sakauchi
和典 坂内
Kazue Taguchi
和重 田口
Susumu Shiina
将 椎名
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Abstract

(57)【要約】 【目的】原稿ページのめくりエラーや読み取り画像の位
置ずれを解消すことのできるブック原稿のページめくり
読み取り装置を提供する。 【構成】読み取り手段400による読み取り開始位置、
または、読み取り終了位置を、読み取り走査を行なうブ
ック原稿Oの原稿ページ位置に応じて可変させる。ペー
ジめくり読み取りユニット1のページ収納手段500に
よるページめくり開始位置を、ブック原稿Oの原稿ペー
ジ位置に応じて可変させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機及びファクシミ
リ等の原稿読み取り装置として使用される、ブック原稿
のページめくり読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ブック原稿の読み取り装置および方法と
しては、原稿台に上に上向きに見開いて載置したブック
原稿の原稿面を上方のコンタクトガラスに当接させて、
走査光学系の走査によって原稿画像を露光走査するも
の、および、上向きに見開いて載置したブック原稿上を
密着型読み取りセンサにより露光走査して原稿画像を読
み取るもの等が知られている。しかしながら、上記前者
にあっては、ブック原稿のページをめくる位置から露光
走査を行なう位置までブック原稿を移動させる必要があ
り、原稿露光走査効率が低下するとともに、装置の大型
化が避けがたいという不具合を有していた。また、上記
後者にあっては、装置の大型化は解消し得るも、ブック
原稿の原稿面を押圧する原稿押え手段を具備していない
ため、原稿面が浮き上がりやすく、原稿読み取り走査が
不安定になる不具合を有していた。
【0003】一方、原稿がシート原稿の場合には、AD
F等を搭載することにより、その原稿情報の読み取りを
自動的に行うことができるが、原稿がブック原稿の場合
には、自動ページめくり機構の実現が事実状困難なた
め、現段階では、ブック原稿のページめくりを手動的に
しか行うことができない状況にある。また、従来、手間
の掛るブック原稿の読み取りを自動化するための方法や
手段の提案が種々なされているが、これらの従来技術
は、アイデアのみの提案が多く、およそ実現し得るレベ
ルには到達していない。こうした現状に鑑み、本出願人
は、例えば、特願平2−193589号明細書等に開示
したように、原稿載置台の原稿載置面に沿って張架され
たページ押えベルトの一部に上記原稿載置面から離間す
る迂回部を形成させながら、上記原稿載置面とページ押
えベルトとの間に見開かれて載置されたブック原稿の原
稿面に対して、読み取り手段等が配設されたページめく
り読み取りユニットを相対移動させることによって、上
記ブック原稿のページめくりおよび原稿読み取り走査を
行なうブック原稿のページめくり読み取り装置を提案し
た。
【0004】この提案によるブック原稿のページめくり
読み取り装置によれば、上記明細書等に記述したよう
に、複写作業等に多大な労力を要していたブック原稿の
ページめくり操作および原稿読み取り走査を完全に自動
化させることができ、複写等の生産性を著しく向上させ
る多機能原稿読み取りシステムを実現することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
装置を使用して、ページめくりおよび読み取りを行なう
場合、前記のように、原稿面を上向きにして見開かれて
載置されたブック原稿の原稿面位置は、同一の原稿であ
ってもその見開かれているページの位置等の条件によっ
てブック原稿端部の位置がことなるため、そのめくり動
作開始位置、および、読み取り走査開始位置、ならびに
読み取り走査終了位置が常に一定であると、そのページ
めくりおよび読み取り走査をブック原稿の端部から確実
に開始させることができ無きなり、原稿ページのめくり
エラーや読み取り画像の位置ずれが発生する不具合があ
った。本発明は、上述の課題に鑑みて無されたものであ
って、その目的は、原稿ページのめくりエラーや読み取
り画像の位置ずれを解消すことのできるブック原稿のペ
ージめくり読み取り装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために、原稿載置台の原稿載置面上に見開かれ
て載置されたブック原稿の原稿面を走査して原稿画像を
読み取る読み取り手段を有する画像読み取り装置におい
て、上記読み取り手段による読み取り開始位置を、読み
取り走査を行なうブック原稿の原稿ページ位置に応じて
可変させた構成とする。
【0007】また、本発明は、上述の課題を解決するた
めに、原稿載置台の原稿載置面上に見開かれて載置され
たブック原稿の原稿面を走査して原稿画像を読み取る読
み取り手段を有する画像読み取り装置において、上記読
み取り手段による読み取り終了位置を、読み取り走査を
行なうブック原稿の原稿ページ位置に応じて可変させた
構成とする。
【0008】さらに、本発明は、上述の課題を解決する
ために、原稿載置台の原稿載置面上に見開かれて載置さ
れたブック原稿の原稿面に対して相対移動することによ
って、上記ブック原稿のページめくりを行なうブック原
稿のページめくり装置において、上記ページめくり手段
によるページめくり開始位置を、上記ブック原稿の原稿
ページ位置に応じて可変させた構成とする。
【0009】
【作用】本発明によれば、ページめくり手段によるペー
ジめくり開始位置、ならびに、読み取り手段の読み取り
開始および読み取り終了位置が、ブック原稿の原稿ペー
ジ位置に応じて可変される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に
説明する。
【0011】但し、本明細書の記述から明らかに想起し
得る範囲の構成・作用、及び本発明の前記並びにその他
の目的と新規な特徴については、説明の煩雑化を避ける
上から、その図示並びに開示を省略、もしくは簡略化す
る。
【0012】本発明は、ブック原稿のページめくり機能
および原稿読み取り機能のみを有するページめくり装置
および読み取り装置に、それぞれ単独で実施することが
できるが、ここでは、説明の便宜上、上記のページめく
り機能および原稿読み取り機能との両機能を1つのユニ
ットに組み込んだ、ページめくり読み取り装置をその実
施例とした。
【0013】すなわち、以下に示す実施例は、原理的に
は、先に本出願人により提案されたブック原稿のページ
めくり読み取り装置と略同様な機能を有しており、概
要、次のように構成されている。
【0014】すなわち、本発明を実施したブック原稿の
ページめくり読み取り装置「マルチ・ファンクション・
ドキュメント・スキャナ(以下、”MFDS”とす
る)」は、図1に示すように、見開かれたブック原稿O
を載置する原稿載置台100と、この原稿載置台100
の原稿載置面100aに沿って張架されたページ押えベ
ルト200と、原稿載置面100aからページ押えベル
ト200の一部を離間させてページ押えベルト200に
迂回部200aを形成するベルト迂回部形成手段30
0,原稿載置面100aに対し読み取り部400aを対
向させて迂回部200aの原稿読み取り走査方向(矢印
a方向)側に配設された読み取り手段400,迂回部2
00aの原稿読み取り走査方向と反対のページめくり方
向(矢印b方向)にページ収納口500aを開口させ読
み取り手段400に対して原稿読み取り走査方向に沿っ
て並列に配置されたページ収納手段500,ページ押え
ベルト200に不平等電界を帯電させてこのページ押え
ベルト200にブック原稿Oのページを吸着させるペー
ジ吸着手段600,およびページ収納手段500のペー
ジ収納口500aに対向する部位のページ押えベルト2
00の曲率によりページ押えベルトに吸着された原稿ペ
ージを曲率分離させるページ分離手段700を一体化し
且つ原稿載置面100aに沿って往復移動自在に支持さ
れたページめくり読み取りユニット1とで構成されてい
る。
【0015】また、このMFDSの本体構造は、図2に
示すように、上ユニット2と、下ユニット3との背面部
をヒンジ4で固定した前面オープン型のシェル型開閉構
造をなしており、下ユニット3の上面が原稿載置面10
0aとなっている。
【0016】ブック原稿Oは、上ユニット2を開放した
状態で、原稿載置面100aの中央部に穿たれたセンタ
ー溝100b内にその綴じ部を嵌合させて見開くことに
よりセットされる。従って、このMFDSでは、従来の
複写機のように見開きページ面を下にしてブック原稿を
伏せてセットとする必要がなく、ブック原稿のセット操
作を極めて効率よく且つ容易に行なうことができる。
【0017】一方、ページ押えベルト200およびペー
ジめくり読み取りユニット1は、上ユニット2内に配設
されており、下ユニット3のマグネット3aに上ユニッ
ト2の磁性板2aを吸着させて、この上ユニット2を閉
鎖することにより、ブック原稿Oの原稿面にそれぞれ密
着される。ページめくり読み取りユニット1は、上述の
ように上ユニット2を閉じた状態で、往復移動され、図
3に符号1A,1B,1C,1Dで示すような往動、す
なわち、矢印aで示す読み取り走査方向への移動時に、
読み取り手段400によりブック原稿Oの原稿面を走査
し、図4に符号1E,1F,1G,1Hで示すような復
動、すなわち、矢印bで示すページめくり方向への移動
時に、ページ吸着手段600,ページ分離手段700,
および、ページ収納手段500によりブック原稿Oのペ
ージめくりを実行する。
【0018】このページめくり読み取りユニット1の駆
動機構や駆動制御手段は、前述の先願に詳述されている
ので、ここでの説明を省略する。
【0019】以下、前記先願のMFDSとは異なる、本
実施例特有の構成および動作等について説明する。
【0020】ページめくり読み取りユニット1には、図
5に示すように、前後一対のユニット側板5間に、各種
のローラ6,7,8,9,10,11,12が、それぞ
れ回転自在に軸支されている。ここで、ベルト支持ロー
ラ6,7,8は、原稿載置面100aから、ページ押え
ベルト200の一部を離間させて、ページ押えベルト2
00に迂回部200aを形成するベルト迂回部形成手段
300として機能している。また、めくりローラ9およ
び分離ローラ10は、ページ収納手段500のページ収
納口500aに対向する部位のページ押えベルト200
の曲率により、ページ押えベルトに吸着された原稿ペー
ジを曲率分離させるページ分離手段700として機能し
ている。さらに、帯電ローラ11および対向電極ローラ
12は、ページ押えベルト200に不平等電界を帯電さ
せてこのページ押えベルト200にブック原稿Oのペー
ジを吸着させるページ吸着手段600として機能してい
る。
【0021】また、ページ押えベルト200の迂回部2
00aには、原稿載置面100aに対し読み取り部40
0aを対向させて、迂回部200aの原稿読み取り走査
方向(矢印a方向)側に配設された読み取り手段400
としての読み取りセンサ13および読み取りセンサコン
トロールボード14と、迂回部200aの原稿読み取り
走査方向と反対のページめくり方向(矢印b方向)にペ
ージ収納口500aを開口させ、読み取り手段400に
対して原稿読み取り走査方向に沿って並列に配置された
ページ収納手段500としてのページ収納部材15およ
びページめくりガイド16がそれぞれ配設されている。
【0022】さらに、このページめくり読み取りユニッ
ト1の読み取り走査方向側の端部とページめくり方向側
の端部には、両ユニット側板5間に支持された乗り上げ
ガイド17,18がそれぞれ配設されている。この乗り
上げガイド17,18は、ページ押えベルト200を挾
んでブック原稿Oと反対側に位置し、ブック原稿Oには
直接接触せず、且つ、通常は、ページ押えベルト200
にも接触せず、図3に矢印aで示す、ページめくり読み
取りユニット1の読み取り走査方向への移動時、およ
び、図4に矢印bで示す、ページめくり読み取りユニッ
ト1のページめくり方向への移動時における、ブック原
稿Oの原稿面に対するページめくり読み取りユニット1
の昇降動作を円滑化させる機能を有している。
【0023】このときのページめくり読み取りユニット
1の昇降は、傾斜防止機能付き昇降機構800によって
行なわれる。この昇降機構800は、図6乃至図8に示
すような、リンク機構で構成されている。すなわち、図
6乃至図8において、ユニット側板5に各乗り上げガイ
ド17,18を固定するスタッド19,20の端部に
は、第1リンク21および第2リンク22の一端がそれ
ぞれ回転自在に軸支されている。これらの第1,第2リ
ンク21,22の他端は、段付きビス23,24によっ
て、第3リンク25および第4リンク26のそれぞれの
一端、並びに、サイドリンク27の両端がそれぞれ回転
自在に軸支されている。また、第3リンク25および第
4リンク26のそれぞれの他端は、スタッド28,29
により、ユニット駆動側板30にそれぞれ回転自在に軸
支されている。さらに、ユニット側板5の外側には、ガ
イドピン31が固定されており、このガイドピン31
は、ユニット駆動側板30の内側に配設されたユニット
昇降ガイド32の長溝32a内に、上下動自在に嵌合さ
れている。
【0024】この昇降機構800によれば、ページめく
り読み取りユニット1の往復動時に、ブック原稿Oの厚
みにより、各乗り上げガイド17,18が、それぞれの
進行方向からの力を受けることにより、この乗り上げガ
イド17,18に働く上方向分力によって、ページめく
り読み取りユニット1が傾斜することなく上昇される
(図8)。また、この昇降機構800によれば、ユニッ
ト側板5の外側に固定されたガイドピン31が、ユニッ
ト駆動側板30の内側に配設されたユニット昇降ガイド
32の長溝32aに沿って上下動されるので、ページめ
くり読み取りユニット1の昇降時における、ページめく
り読み取りユニット1の斜行を防止することができ、ペ
ージめくり読み取りユニット1の上下動により、読み取
りセンサ13の原稿走査速度が変化することがなく、安
定した画像走査が実現される。
【0025】このページめくり読み取りユニット1の昇
降機構は、図9および図10に示すように構成してもよ
い。
【0026】図9および図10において、ユニット駆動
側板30に形成された上下2つのロッド固定板33に
は、ユニット上下ロッド34が固定されている。このユ
ニット上下ロッド34には、ユニット側板5に形成され
た上下2つのユニット上下ガイド板35が摺動自在に嵌
合されている。このように構成された昇降機構によれ
ば、上下2つのユニット上下ガイド板35がユニット上
下ロッド34に沿って摺動することによって、ページめ
くり読み取りユニット1が昇降されるので、このページ
めくり読み取りユニット1の昇降時に回転モーメントが
作用しても、ページめくり読み取りユニット1がスムー
ズに昇降され、且つ、構成が簡素化される。
【0027】一方、ページめくり読み取りユニット1
は、上述のユニット駆動側板30が往復駆動されること
によって、読み取り走査方向およびページめくり方向に
往復駆動される。このユニット駆動板30は、図11乃
至図13に示すように、その外側に形成された3つのガ
イド部材36が、ガイドロッド37に嵌合されることに
よって、図12および図13の左右方向に、摺動自在に
支持されている。ガイドロッド37は、原稿載置面10
0aに対して平行に、上ユニット2の前後の側板にそれ
ぞれ2本ずつ横架されて、それぞれの両端が固定されて
いる。また、ユニット駆動板36は、その外側に形成さ
れた固定板38により、各ガイドロッド37の間に張架
されたタイミングベルト39に一体化されている。タイ
ミングベルト39は、図12および図13に示すよう
に、上ユニット2の前後の側板に枢支された駆動プーリ
40と従動プーリ41とによって、回転自在に張架され
ており、駆動モータ42により駆動される駆動シャフト
43を介して、各駆動プーリ40が回転駆動されること
により往復回転駆動される。このようにして、タイミン
グベルト39が所定のタイミングで往復回転駆動される
ことにより、ページめくり読み取りユニット1が、図3
および図4に示したように、昇降しながらブック原稿O
の原稿面に沿って往復移動される。
【0028】ところで、ページ収納手段500のページ
収納口500aにおけるページめくりガイド16のペー
ジすくい角θは、ページ分離手段700によりページ押
えベルト200から分離されたブック原稿Oのページ収
納口500aへの進入角度αよりも小さくして、原稿の
分離ミスを解消する必要がある。すなわち、図14に示
すように、めくりローラ9と分離ローラ10とが同じ高
さに位置するように配置されている場合には、ページ収
納手段500のページ収納口500aにおけるページめ
くりガイド16のページすくい角θ1が、ページ分離手
段700によりページ押えベルト200から分離された
ブック原稿Oのページ収納口500aへの進入角αより
も小さくなるように構成される。この場合、ページめく
りガイド16のページすくい角θ1は、60度以下にす
るのがよく、できれば、10度以下にするのが望まし
い。このページめくりガイド16のページすくい角θ1
は、ブック原稿Oのページの材質に対する対するめくり
余裕度によって異なり、原稿ページが軟質な場合にはそ
のページ収納口500aへの進入角αが比較的大きくな
るので、60度程度の角度でも分離可能であり、原稿ペ
ージが硬質な場合にはそのページ収納口500aへの進
入角度αが比較的小さくなるので、10度以下のできる
だけ小さな方がよい。
【0029】しかしながら、図14に示すように、めく
りローラ9と分離ローラ10とが同じ高さに位置するよ
うに配置されている場合に、このページめくりガイド1
6のページすくい角θ1を小さくするには、ページめく
りガイド16の下端部を原稿載置面11aに近接させる
必要があるため、このページめくりガイド16のページ
すくい角θ1をあまり小さくすると、ページめくり読み
取りユニット1がページめくり方向に移動する際にブッ
ク原稿Oの端部が何らかの原因で浮き上がった場合、こ
のブック原稿Oの端部にページめくりガイド16の下端
部が当接する虞れがある。そこで、この実施例のページ
めくり読み取りユニット1では、図5および図15に示
すように、めくりローラ9の高さよりも分離ローラ10
の高さが高くなるように配置して、ページ押えベルト2
00から分離されるブック原稿Oの分離位置を高くし、
ページ収納口500aへの原稿ページの実質的な進入角
度α1を大きくすることにより、ページめくりガイド1
6の下端部を原稿載置面11aから十分に離隔でき、且
つ、このページめくりガイド16のページすくい角θ2
十分に小さくできるように構成されている。
【0030】これにより、ページ押えベルト200に吸
着され、分離ローラ10によって曲率分離されたブック
原稿Oの最上位のページは、図4の1Fに示すように、
ページ収納口500aを通してページめくりガイド16
に沿ってページ収納部材15内に導かれ、このページ収
納部材15の内周面に沿って円筒状に巻かれながらペー
ジ収納部材15内に収納される。
【0031】ここで、分離ローラ10により分離される
最上位ページのページ収納口500aへの進入方向は、
上述したように、そのページ収納口500aへの進入角
α1が分離される原稿ページの紙質によって異なるた
め、必ずしもページめくりガイド16に沿った方向にな
らない。そこで、この実施例のページめくり読み取りユ
ニット1では、図5に示すように、ページ収納部材15
のページめくりガイド16に対向する外周部位に、ペー
ジガイド15aを形成して、分離される原稿ページの紙
質に関係なく、分離ローラ10により分離される最上位
ページのページ収納口500aへの進入方向を、ページ
めくりガイド16に沿った方向に、強制的に偏向させる
ように構成されている。
【0032】また、この実施例のページめくり読み取り
ユニット1では、図15に示すように、めくりローラ9
と分離ローラ10との間のページ押えベルト200の裏
面側に、対向板44を密着配置させることによって、ペ
ージ押えベルト200に形成された不平等電界パターン
の原稿ページ吸着力が増大され、ぺ次めくりの信頼性が
向上することが実験の結果確認された。ここで、本実施
例では、この対向板44を金属性の板材で構成したが、
この対向板44は、必ずしも金属等の導電性を有する部
材で構成する必要はなく、絶縁性の部材においても同様
の効果が得られた。
【0033】また、このページ分離手段700として
は、上述のようなめくりローラ9に代えて、図16に示
すように、めくりローラ9の半径R1よりも十分に大き
な径R2(本実施例では、R2=75mm)の曲面を有
するめくり支持板45を配設した構造とすることによ
り、ページめくりの信頼性がさらに向上される。ここ
で、めくり支持板45の表面曲率ρは、ρ=1/R2=
1/20以下、すなわち、めくり支持板45の径R2が
20mm以上、好ましくは、60mm以上とする。この
ようなページ分離手段700は、めくりローラ9の半径
R1を20mm以上にすることでも対応できるが、この
ように、めくりローラ9の半径R1を大きくすると、目
ページめくり読み取りユニット1が大型化する不具合を
生じてしまう。
【0034】また、図17に示すように、めくり支持板
45は、分離ローラ10がわに近い部分ほど、すなわ
ち、ページ収納手段500のページ収納口500aへの
ページ進入方向に向けて、その表面曲率が徐々に大きく
なるように構成することによって、原稿ページの腰の強
さに抗してこの原稿ページをページ押えベルト200が
わに折り曲げようとする力が、この原稿ページに対して
徐々に大きくなるので、原稿ページのページ押えベルト
200への追従性が増し、ページめくりの信頼性をさら
に向上させることが可能となる。本実施例の図17に示
すめくり支持板45は、ページ押えベルト200が最初
にブック原稿に接する接点G1から、吸着分離された原
稿ページがページ押えベルト200から曲率分離される
分離点G2にかけての径R3,R4,R5が、それぞ
れ、R3=100mm,R4=70mm,R5=40の
3段階に変化するように構成されている。ここで、めく
り支持板45は、その表面曲率が連続的に変化するよう
に構成してもよい。
【0035】ところで、図15乃至図17に示した例で
は、分離ローラ10の高さがめくりローラ9の高さより
も高くなるように、分離ローラ10が予め固定配置され
たページ分離手段700を示したが、このページ分離手
段700としては、図18乃至図21に示すように、分
離ローラ変位手段900により、分離ローラ10を所定
のタイミングで変位させるように構成してもよい。本実
施例における分離ローラ変位手段900は、図19に示
すように、それぞれ一対の、めくりレバー46,めくり
ソレノイド47,および、戻しバネ48で構成されてい
る。各めくりレバー46は、図19に示すように、L字
型に形成されており、それぞれの角部が、めくりローラ
9の支軸の両端に回転自在に枢支されている。また、こ
れらのめくりレバー46の水平方向に延出した自由端部
には、分離ローラ10が回転自在に軸支されている。さ
らに、これらのめくりレバー46の垂直方向に延出した
基端部には、それぞれの自由端部の延出方向と対向する
がわに配置された各めくりソレノイド47、および、各
めくりソレノイド47と対向する側に一端が係止された
各戻しバネ48の他端が、それぞれ繋がれている。この
分離ローラ変位手段900は、通常(めくりソレノイド
47の非作動時)は、分離ローラ10が、図18に破線
で示す位置、すなわち、めくりローラ9と分離ローラ1
0とが同じ高さに位置するように構成されており、原稿
ページのめくり動作時に、めくりソレノイド47が作動
して、図18に実線で示す位置に、すなわち、めくりロ
ーラ9の高さよりも分離ローラ10の高さが高くなるよ
うに、分離ローラ10を変位させる。
【0036】ここで、めくりソレノイド47は、図20
に示すように、ページめくり読み取りユニット1がペー
ジめくり方向に移動し、ブック原稿Oの最上位のページ
の端部が、めくりローラ9と分離ローラ10との略中間
位置に対応した時点でオンされる。このめくりソレノイ
ド47の作動タイミングは、原稿載置台100の原稿載
置面100a上にセットされたブック原稿Oのサイズに
よって決定される。すなわち、めくりソレノイド47
は、ページめくり読み取りユニット1がページめくり動
作を開始してから、ブック原稿Oの最上位のページの端
部がめくりローラ9と分離ローラ10との略中間位置に
対応するまでの、ブック原稿サイズに応じた所要時間あ
るいは移動距離を、例えば、ステッピングモータのパル
ス数をカウントして求め、このカウント値が予め入力さ
れたブック原稿サイズの基準値と一致した時点でオンさ
れる。
【0037】これにより、図18に実線で示す位置に分
離ローラ10が変位されて、図21に示すように、ペー
ジ押えベルト200に吸着されたブック原稿Oの最上位
のページのみが、他のページから分離され、分離ローラ
10によって曲率分離された後、図4の1Fに示すよう
に、ページ収納口500aを通してページめくりガイド
16に沿ってページ収納部材15内に導かれ、このペー
ジ収納部材15の内周面に沿って円筒状に巻かれながら
ページ収納部材15内に収納される。このようにして、
ページ押えベルト200に吸着されたブック原稿Oの最
上位のページのめくり動作が完了した時点で、めくりソ
レノイド47が解除され、戻しバネ48の弾力によっ
て、分離ローラ10が、図18に破線で示す位置に復帰
される。
【0038】上述のようにして、最上位の原稿ページが
分離されたブック原稿Oの原稿面は、図22に示すよう
に、ページめくり読み取りユニット1のページめくり方
向への移動速度よりも早い周速度で、図22において反
時計方向に回転するページ押えブラシ49によって、下
方に押えられる。このように、ページ押えブラシ49が
原稿面を押圧することにより、ページめくり動作時にお
ける原稿面への読み取りセンサ13の摺接が回避され、
次の原稿ページの位置ずれが防止される。また、このペ
ージ押えブラシ49は、図4の1Gに示す、ページ排出
時に、図22において、時計方向に、ページめくり読み
取りユニット1のページめくり方向への移動速度よりも
早い周速度で回転され、これによって、ページ収納手段
500から排出したページを延ばしながら、ブック原稿
Oの原稿面上に押し付けて、ページめくり動作を確実に
実行させるように機能する。ここで、上述のページ押え
ブラシ49を、図23に示すように、ページ押えローラ
50に替えても、同様の効果を得ることができる。
【0039】また、上述したページ押えブラシ49およ
びページ押えローラ50は、必ずしも回転さる必要はな
く、ページ押えブラシ49もしくはページ押えローラ5
0を回動自在に配設するだけでも効果がある。さらに、
上述したページ押えブラシ49およびページ押えローラ
50に替えて、図24に示すように、読み取りセンサ1
3の端部に、マイラー等の可撓性ガイド部材51を、ペ
ージめくりガイド16がわに伸延させて貼り付けたり、
図25に示すように、ページめくりガイド16のページ
搬送面の背面に、同様の可撓性ガイド部材52を、読み
取りセンサ13がわに伸延させて貼り付けた構成として
も、ページめくり動作時における原稿端部への読み取り
センサ13の衝突が回避されるとともに、ページ収納手
段500から排出されたページが、この可撓性ガイド部
材51(または52)によって伸延されるので、めくら
れた原稿ページのジャムの発生が防止される。ここで、
可撓性ガイド部材51(または52)は、ページめくり
ガイド16のページ搬送面の背面と読み取りセンサ13
との間の、両ユニット側板5間に貼付てもよい。
【0040】ところで、前述したように、分離ローラ1
0により分離された後の、ページ収納部材15内におけ
る原稿ページの進行方向は、ブック原稿Oの原稿ページ
の紙質によって異なるため、必ずしもページ収納部材1
5の内周面に沿った方向になる保証ない。このため、分
離ローラ10により分離された後の、ページ収納部材1
5内における原稿ページの進行方向が、ページ収納部材
15の内周面に沿った方向にならない場合には、めくら
れた原稿ページがページ収納部材15内でジャムして、
その排出時にこの原稿ページが破損してページ収納部材
15内に残留したり、シワや折れが発生する不具合が生
じる。
【0041】そこで、本実施例では、図26に示すよう
に、ページ収納部材15内に、このページ収納部材15
の内径よりも小さな外径を有するページ収納ガイド53
を配設した構成とする。これにより、ブック原稿Oから
めくり分離された最上位の原稿ページは、その紙質が多
少硬いような場合であっても、図26に示すように、ペ
ージ収納ガイド53の外周面と、ページ収納部材15の
内周面との間に進入することにより、ページ収納部材1
5の内周面に沿うように曲げられて、ページ収納部材1
5内にスムーズに収納される。
【0042】ここで、ページ収納ガイド53は、POM
(ポリアセタール)、あるいは、テフロンコートされ
た、表面が円滑な円柱状部材、または、発泡スチロール
や発泡ポリウレタン、もしくは、金属性の中空円筒など
からなる円柱状部材を、ページ収納部材15内に、固設
または軸支して構成される。また、このページ収納ガイ
ド53は、図27に示すように、発泡スチロールや発泡
ポリウレタン等の極めて軽量な素材で形成された円柱状
部材を、ページ収納部材15内に、固設または軸支せず
に、単に挿入しただけの構成としても、同様な効果が得
られる。さらに、ページ収納部材15の内周面は、テフ
ロン(フッ素樹脂)等の低摩擦部材で形成されていて、
ブック原稿Oからめくり分離された最上位の原稿ページ
のページ収納部材15内への進入がスムーズに行なわれ
るように構成されている。
【0043】一方、ページめくり読み取りユニット1内
に配設された読み取りセンサ13は、センサ揺動機構、
および、センサ昇降機構によって、僅かに揺動、且つ、
昇降されるように構成されている。このセンサ揺動機
構、および、センサ昇降機構の構成を、図28乃至図3
4に示す。図28において、読み取りセンサ13の読み
取り面(下面)には、ガラスブラケットを介して、プラ
テンガラス55が取付けられている。また、読み取りセ
ンサ13の両サイドには、センサブラケット56がそれ
ぞれビス57で固定されている。さらに、各センサブラ
ケット56の外側には、図29および図30に示すよう
な、センサアングル58がそれぞれ取付けられている。
これらのセンサアングル58には、長方形の板状部材の
上方に昇降ピン58aが、下方に補強円錐台58b付き
の回転支持ピン58cがそれぞれ形成されており、その
裏面には、長方体のガイドブロック58dがそれぞれ形
成されている。
【0044】また、各センサブラケット56の両側部に
は、各センサアングル58の補強円錐台58bおよび回
転支持ピン58cが嵌合する穴が穿たれている。この各
センサブラケット56には、そのそれぞれの穴に、各セ
ンサアングル58の補強円錐台58bおよび回転支持ピ
ン58cが挿通された後、これらの回転支持ピン58c
の端部にEリング59が取付けられることによって、各
センサアングル58がそれぞれ装着されている。このと
き、各センサアングル58は、図31乃至図33に示す
ように、センサアングル58の幅W1よりも僅かに広い
幅W2に形成された各センサブラケット56の縦溝56
a内に、それぞれ緩く嵌合されている。
【0045】これにより、各センサブラケット56は、
各センサアングル58の回転支持ピン58cを中心とし
て、僅かな角度(本実施例では、約5度)だけ揺動可能
となり、これらのセンサブラケット56に支持された読
み取りセンサ13が揺動自在に構成される。ここで、こ
の読み取りセンサ13は、強制的に揺動されのではな
く、ページめくり読み取りユニット1がその読み取り走
査方向に移動する際に、この読み取りセンサ13のプラ
テンガラス55が、ブック原稿Oに接触しながらこのブ
ック原稿Oの原稿面の表面形状に沿って追従することに
より揺動される。
【0046】一方、各センサアングル58の昇降ピン5
8aは、図32および図33に示すように、センサ昇降
アーム60の長穴にそれぞれ嵌合されている。また、各
センサアングル58のガイドブロック58dは、図28
および図33に示すように、ページめくり読み取りユニ
ット1の一対のユニット側板5に穿たれたガイド溝5a
に、それぞれ昇降自在に嵌合されている。各センサ昇降
アーム60は、その各基端が、一対のユニット側板5の
間に回転自在に軸支されたセンサ昇降軸61に、溶接も
しくはカシメ等によりそれぞれ固定されており、このセ
ンサ昇降軸61の回転によりそれぞれ一体的に揺動する
ように構成されている。また、図28および図34に示
すように、一方のセンサアングル58のガイドブロック
58dには、センサ駆動溝58eが形成されており、こ
のセンサ駆動溝58eに、センサ駆動源(ロータリーソ
レノイド)62の出力軸62aが嵌合している。
【0047】このセンサ駆動源62は、通常はオフの状
態にあり、ページめくり読み取りユニット1がページめ
くり方向への移動を開始する際にオンされる。このセン
サ駆動源62がオンされると、その出力軸62aが上方
に変位し、この出力軸62aの変位によって、この出力
軸62aが嵌合しているガイドブロック58dを介し
て、一方のセンサアングル58のが上方に変位される。
そして、この一方のセンサアングル58の上昇により、
センサ昇降軸61を介して一体化された各センサ昇降ア
ーム60が同時に揺動され、他方のセンサアングル58
が連動して上昇される。これにより、センサブラケット
56を介して、両センサアングル58に支持された読み
取りセンサ13が上昇され、ページめくり読み取りユニ
ット1のページめくり移動時における読み取りセンサ1
3のブック原稿Oの原稿面への接触が回避されて、ペー
ジめくり読み取りユニット1の安定したページめくり動
作が確保される。
【0048】次に、本実施例におけるページ収納手段5
00の構成について説明する。このページ収納手段50
0のページ収納部材15は、図35および図36に示す
ように、円筒体の一部分をその方線方向に沿って切り欠
いた形状に形成されており、その内周面の円周方向に沿
って内方に突出した複数のリブ15bを有している。こ
のページ収納部材15の両端部には、図36に示すよう
に、中心部に凹部63aが形成されたページ収納側板6
3が、ページ収納部材15の両側の開口をふさぐように
それぞれ固定されている。
【0049】ページ収納手段500のページめくりガイ
ド16は、図35および図36に示すように、ページ収
納部材15の内周面に沿ったアール形状に形成されてお
り、そのページガイド面がわ(内面側)の円周方向に沿
って内方に突出した複数のリブ16bを有している。ま
た、このページめくりガイド16の両端には、図37に
示すように、ページ収納部材15の中心に向けて折曲さ
れた支持腕16aがそれぞれ設けられており、これらの
支持腕16aの端部には、ページ収納部材15の軸中心
に位置するように、回転支持ピン16cがそれぞれ植設
されている。これらの回転支持ピン16cは、図36に
示すように、ページ収納部材15の両側に固定されたペ
ージ収納側板63の凹部63aにそれぞれ嵌合すること
により、ページめくりガイド16がページ収納部材15
の内周面に沿って回動するように、ページめくりガイド
16を回動自在に支持している。このページ収納手段5
00によれば、そのページ収納部材15およびページめ
くりガイド16の内周面にリブ15b,16bが形成さ
れているので、そのページ収納部材15およびページめ
くりガイド16の内周面に対する原稿ページの摺動抵抗
が小さくなり、ページめくり読み取りユニット1のペー
ジめくり動作の信頼性が大幅に向上される。
【0050】また、本実施例におけるページめくりガイ
ド16は、そのブック原稿Oのページ進入側先端がわの
めくりガイド端部16dの形状が、図37に示すような
中央部を頂点とする三角形状、または、図38に示すよ
うな中央部付近に直線部をもつ台形形状、もしくは、図
39に示すような中央部に突出部を有する突出形状に形
成されている。このページめくりガイド16によれば、
図40に示すように、ページめくり読み取りユニット1
のページめくり動作によりブック原稿Oの最上位ページ
の端部がめくられて分離される際に、このページめくり
ガイド16のめくりガイド端部16dが、最上位ページ
の中央部を支持するようにガイドするので、この最上位
ページの端部のページ押えベルト200への吸着やめく
りが不完全であっても、このめくりガイド端部16dに
よりこの最上位ページの端部をすくい上げるようにして
ページ収納部材15内へ導くことができ、ページめくり
読み取りユニット1のページめくり動作の信頼性が大幅
に向上される。
【0051】また、本実施例におけるページ収納手段5
00のページ収納部材15およびページめくりガイド1
6は、例えば、アルミ板やステンレス板等の導電性金
属、または、導電性樹脂などで構成される。さらに、ペ
ージ収納手段500のページ収納部材15およびページ
めくりガイド16の内面には、図41に示すように、導
電性樹脂被膜64をコーティングすることより、帯電防
止処理が施される。ここで、上述の何れの場合において
も、本実施例におけるページ収納手段500を構成する
導電性部材は、設置させることが望ましい。このページ
収納手段500によれば、そのページ収納部材15およ
びページめくりガイド16の内周面に対する原稿ページ
の摩擦帯電が防止されるので、この原稿ページのページ
めくり動作時の摺動抵抗が小さくなり、ページめくり読
み取りユニット1のページめくり動作の信頼性が大幅に
向上される。
【0052】一方、この実施例におけるページ収納手段
500のページ収納部材15は、図41に示すように、
そのページめくりガイド16に対向するがわの端部外周
面15cが、ブック原稿Oから分離された最上位ページ
をページめくりガイド16の内面に沿って案内させるペ
ージガイド部材としての働きをするように、ページめく
りガイド16の内面に対向する位置まで延出されてい
る。また、このページ収納部材15のページめくりガイ
ド16に対向するがわの端部外周面15cは、例えば、
テフロンコート等の処理が施された低摩擦部材で形成さ
れており、ブック原稿Oから分離された最上位ページの
進入時における摺動抵抗を低減させるように構成されて
いる。
【0053】図42に示すページ収納手段500は、そ
のページ収納部材として、断面形状が渦巻状に形成され
た渦巻型ページ収納部材65を使用した実施例である。
この実施例によれば、ブック原稿Oから分離されて、こ
の渦巻型ページ収納部材65内に進入された最上位ペー
ジの先端が、この最上位ページの新たに進入される部分
に突き当たることがないので、この最上位ページのペー
ジ収納手段500内への収納動作が円滑に行なわれる。
また、この実施例におけるページ収納手段500は、そ
のページめくりガイド16のページめくりがわの端部か
ら、渦巻型ページ収納部材65の内側の端部までの内周
面の長さが、これに収納される最大サイズのブック原稿
のページの横方向の長さよりも長めに形成されている。
これにより、ブック原稿Oから分離されて、この渦巻型
ページ収納部材65内に進入された最上位ページの先端
が、この最上位ページの他の部分に重なることがなくな
るので、この最上位ページのページ収納手段500内へ
の収納動作がより円滑に行なわれる。
【0054】ところで、本実施例のページ収納手段50
0は、図36に示したように、ページ収納部材15の両
側に固定されたページ収納側板63の凹部63aに、ペ
ージめくりガイド16の回転支持ピン16cがそれぞれ
嵌合することにより、ページめくりガイド16がページ
収納部材15の内周面に沿って回動するように構成され
ている。従って、このページ収納手段500によれば、
ブック原稿Oの最上位ページのページ収納部材15内へ
の収納が完了した後、ページめくり読み取りユニット1
がページめくり方向にさらに移動してこの最上位ページ
の排出動作が実行される際に、この最上位ページの綴じ
部付近の腰の強さによって、ページめくりガイド16が
その回転支持ピン16cを中心としてページ収納部材1
5の内周面に沿って回動しながら押し上げられるので、
図4の1Gに示すように、ページめくり読み取りユニッ
ト1の排出動作時における原稿ページの排出経路が確保
される。このページめくりガイド16の原稿ページ排出
後の復帰動作は、ページめくりガイド16の自重、もし
くは、図示しないスプリングの張力により行なわれる。
【0055】なお、ここで、仮りに、ページ収納手段5
00のページめくりガイド16が上述のように回動でき
ない場合には、図43に示すように、原稿ページの排出
時において、ページめくりガイド16のめくりガイド端
部16dにより、排出される原稿ページが折り曲げられ
てしまうため、原稿ページのスムーズな排出ができなく
なる。また、このように排出される原稿ページが折り曲
げられることは、ブック原稿を損傷する原因ともなる。
従って、上述のように、ページめくりガイド16が、原
稿ページの綴じ部付近の腰の強さによって、その回転支
持ピン16cを中心としてページ収納部材15の内周面
に沿って回動しながら押し上げられるように構成されて
いる場合(特に図37乃至図38に示した実施例のよう
に、ページめくりガイド16の中央部に突出しためくり
ガイド端部16dが形成されている場合)であっても、
このページめくりガイド16のめくりガイド端部16d
によって、原稿ページの排出動作が阻害されないように
することが望ましい。
【0056】図44乃至図51に示す実施例は、上記の
点に鑑みてなされたものである。すなわち、図44およ
び図45に示す実施例は、ページめくりガイド16の原
稿ページ収納側の端部に、所定の間隔をもってコロ支持
部16eを形成し、このコロ支持部16eに、排紙補助
コロ16fを回転自在に取付けて構成されている。ま
た、図46に示す実施例は、ページめくりガイド16の
原稿ページ収納側の端部に、断面形状が略円形(図示の
例では、約4mmの円形)に形成されたフッ素樹脂(テ
フロン;商品名)からなる低摩擦部材66を配設して構
成されている。また、図47および図48に示す実施例
は、ページめくりガイド16の原稿ページ収納側の端部
に、所定の間隔をもって矩形状(図示の例では、幅約1
0mm)のマイラーからなる低摩擦部材66を、ページ
めくりガイド16の原稿ページ収納側の端部から僅かな
量(図示の例では、約5mm)だけ突出するように配設
して構成されている。また、図49および図50に示す
実施例は、ページめくりガイド16の原稿ページ収納側
の端部に、断面形状が略U字状に形成された先端カバー
67を、この先端カバー67内に内蔵された伸長性のス
プリング68とともに、摺動自在に嵌合させて構成され
ており、排出される原稿ページの腰の強さによって、こ
の先端カバー67が押し縮められるように構成されてい
る。また、図51に示す実施例は、ページめくりガイド
16の原稿ページ収納側の端部に、断面形状が小径(図
示の例では、約4mm)の円形状をなし且つページめく
りガイド16のガイド面(内面)の外側に向けて折り返
された折返し部16gを形成して構成されている。これ
らの実施例によれば、原稿ページの排出時において、ペ
ージめくりガイド16のめくりガイド端部1dに、排出
される原稿ページが引っ掛らないので、原稿ページの排
出動作をよりスムーズに行なうことができ、ページめく
り読み取りユニット1のページめくり動作の信頼性がそ
れぞれ大幅に向上される。
【0057】一方、図52乃至図56に示す実施例は、
ページ収納手段500のページ収納部材15とページめ
くりガイド16とを一体化させて形成するとともに、そ
の両側部に配設されるページ収納側板63の外側に回転
支持ピン16cを植設して、ページ収納手段500の全
体が回転するように構成されている。従って、このペー
ジ収納手段500によれば、ブック原稿Oの最上位ペー
ジのページ収納部内への収納(図53)が完了した後、
ページめくり読み取りユニット1がページめくり方向に
さらに移動(図54)してこの最上位ページの排出動作
が実行される際に、この最上位ページの綴じ部付近の腰
の強さによって、ページ収納手段500の全体が、その
回転支持ピン16c(図示せず)を中心として回動しな
がら押し上げられるので、図55に示すように、ページ
めくり読み取りユニット1の排出動作時における原稿ペ
ージの排出経路が確保される。このページ摺動手段50
0の原稿ページ排出後の復帰動作は、ページめくりガイ
ド16の自重、もしくは、図示しないスプリングの張力
により行なわれる。
【0058】ところで、ブック原稿Oに中には、図56
に示すように、ページの角が折れている(耳折れ)原稿
が混じっていることがある。また、ブック原稿Oには、
そのページめくり動作や読み取り動作の不良によって耳
折れが発生することもある。
【0059】そこで、図57および図58に示すよう
に、ページ収納手段500のページ収納部材15の内周
面の適所に、原稿ページの排出方向への移動時にのみ、
この原稿ページの耳折れ部が引掛るように配置した突起
状の耳折れ修正部材69を設ける。これにより、原稿ペ
ージの排出方向への移動時に、この原稿ページの耳折れ
部が、耳折れ修正部材69に引っ掛かることによって、
この原稿ページの耳折れ部が引き延ばされて排出され
る。
【0060】ここで、上述の耳折れ修正部材69は、他
の部材で代用させることも可能である。すなわち、図5
9に示すページ収納手段500は、そのページ収納部材
15の後端部15dで耳折れ修正部材69を代用させた
実施例である。この実施例によれば、原稿ページの排出
方向への移動時に、図60に示すように、この原稿ペー
ジの耳折れ部が、ページ収納部材15の後端部15dに
引っ掛かることによって、この原稿ページの耳折れ部が
引き延ばされて排出される。
【0061】また、図61に示すページ収納手段500
は、そのページめくりガイド16の後端部16hで耳折
れ修正部材69を代用させた実施例である。この実施例
によれば、原稿ページの排出方向への移動時に、図62
に示すように、この原稿ページの耳折れ部が、ページめ
くりガイド16の後端部16hに引っ掛かることによっ
て、この原稿ページの耳折れ部が引き延ばされて排出さ
れる。
【0062】一方、図56に示したような原稿ページの
耳折れは、原稿ページのめくり分離動作時の次頁の原稿
端部に発生することもある。このような次頁の原稿端部
の耳折れを修正する場合には、図63もしくは図64に
示すように、ページめくり読み取りユニット1の原稿載
置面100a側に配設された部材(この実施例では、読
み取りセンサ13、もしくは、ページめくりガイド1
6)に、その読み取り走査方向の下流側に向けて端部を
延出させて、マイラーや金属薄板等からなる可撓性を有
する耳折れ修正部材69を、貼付またはネジ止めなどに
よって配設することによって、ブック原稿Oの読み取り
走査時に、その次頁の原稿ページの耳折れを修正するこ
とができる。
【0063】図65に、読み取りセンサ13の読み取り
走査方向の下流側の端部に、耳折れ修正部材69を配設
した実施例の動作を示す。この実施例における耳折れ修
正部材69は、少なくとも、ブック原稿Oの読み取り走
査移動時には、ブック原稿Oの原稿面に圧接されてい
る。この耳折れ修正部材69の延出端部は、ページめく
り読み取りユニット1の読み取り走査方向への移動によ
り、先ず、図65(a)に示すように、ブック原稿Oの
耳折れ部に係合する。そして、このブック原稿Oの耳折
れ部は、ページめくり読み取りユニット1が、その読み
取り走査方向へさらに移動されることにより、図65
(b)に示すように、耳折れ修正部材69の延出端部に
よって引き延され、図65(c)に示すように、修正さ
れる。ここで、この耳折れ修正部材69の先端部の形状
を、図66に示すように、円弧状に突出させることによ
って、特に、図56に示したような原稿ページの耳折れ
部に対する耳折れ修正部材69の先端部の当接がスムー
ズに行なわれ、耳折れ修正時における原稿ページの損傷
が回避される。
【0064】ところで、前述したように、ページ収納手
段500が、ページ収納部材15と、ページめくりガイ
ド16とで構成され、且つ、ページ収納部材15の内周
面に沿ってページめくりガイド16が回動しながら入り
込むように構成されている場合には、図67に示すよう
に、ページめくりガイド16のページ収納部材15内に
進入する部位の曲率半径r2は、ページ収納部材15の
内周面の曲率半径r1よりも小さく設定されるが、ペー
ジめくりガイド16の原稿ガイド部位の曲率半径r3
は、ページ収納部材15の内周面の曲率半径r1よりも
大きく設定される。また、このページめくりガイド16
の回転中心は、ページ収納部材15の中心となるため、
このページめくりガイド16の回動によって、その原稿
ガイド部位の端部が、図67に鎖線で示すように、大き
く振られる。このため、このようなページ収納手段50
0では、そのページめくりガイド16の回動を許容でき
るだけのスペースをページめくり読み取りユニット1内
に確保する必要があり、ページめくり読み取りユニット
1が大型化する。
【0065】そこで、次に述べるページ収納手段500
では、図68乃至図80に示すように、そのページ収納
部材15’、および、ページめくりガイド16’の原稿
ページ進入側の部位をそれぞれ櫛歯状に形成する。この
ように構成したページ収納手段500によれば、そのペ
ージ収納部材15’、および、ページめくりガイド1
6’の原稿ページ進入側の部位、すなわち、それぞれの
櫛歯状部位が、通常の状態で、図70,図71,図7
4,図75,図78,図79等に示すように、互いに交
差するように、そのページ収納部材15’に対する、ペ
ージめくりガイド16’の位置を設定することによっ
て、図68に示すように、このページめくりガイド1
6’の回転中心位置、およびその回転半径r4を任意に
設定することが可能となり、且つ、その形状的な制約
(前述の例では、ページめくりガイド16のページ収納
部材15内に進入する部位の曲率半径r2が限定され
る。)も少なく、このページめくりガイド16’の形状
を最適な形状に設計できるので、このページめくりガイ
ド16’の回転時に要するスペースを小さくできる。
【0066】以下、これらの図69乃至図80に示した
各実施例の具体的な構成について説明する。先ず、図6
9に示す実施例では、互いに略平行に配置された3本の
ステー15’bの内側に、略均等な間隔を保って、略C
字型に曲げられたステンレス製の複数のページ収納リン
グ15’aを溶接または接着固定して、ページ収納部材
15’を構成するとともに、ステー15’bに対して略
平行に配置された1本のステー16’bの内側に、略均
等な間隔を保って、僅かに曲げられたステンレス製の複
数のページめくりガイド爪16’aを溶接または接着固
定してページめくりガイド16’を構成する。これらの
ページ収納部材15’、および、ページめくりガイド1
6’は、板材の端部を櫛歯状に形成した板金製部材で構
成してもよい。
【0067】ここで、ページめくりガイド16’は、図
70に示すように、その各ページめくりガイド爪16’
aが、ページ収納部材15’の各ページ収納リング1
5’aに対して、通常の状態で、互いに交差するように
配置される。また、ページ収納部材15’の各ページ収
納リング15’aの原稿ページ進入端部と、ページめく
りガイド16’の各ページめくりガイド爪16’aとの
間には、図70に示すように、排紙ガイドコロ70が回
転自在に配設されている。
【0068】この実施例におけるブック原稿Oのページ
めくり時は、図71に示すように、ページめくりガイド
16’の各ページめくりガイド爪16’aの原稿ページ
進入端部が、ブック原稿からめくられた最上位ページの
めくり位置の近傍に位置している。
【0069】また、この実施例におけるブック原稿Oの
ページ排出時は、図72に示すように、ページめくりガ
イド16’が、その支軸16’cを中心として、その各
ページめくりガイド爪16’aの原稿ページ進入端部
が、ページ収納部材15’の各ページ収納リング15’
aの原稿ページ進入端部の上方に位置するまで回転され
る。このページめくりガイド16’の回転により、排紙
ガイドコロ70が、ページ収納部材15’の各ページ収
納リング15’aの原稿ページ進入端部を覆うようにし
て、排出される原稿ページの排出経路中に露呈され、排
出される原稿ページが、排紙ガイドコロ70を回転させ
ながら、その外周面に沿って排紙される。
【0070】図73に示す実施例では、上記実施例と同
様に、互いに略平行に配置された3本のステー15’b
の内側に、略均等な間隔を保って、略C字型に曲げられ
たステンレス製の複数のページ収納リング15’aを溶
接または接着固定して、ページ収納部材15’を構成す
るとともに、ステー15’bに対して略平行に配置され
た1本のステー16’bの内側に、略均等な間隔を保っ
て、僅かに曲げられたステンレス製の複数のページめく
りガイド爪16’aを溶接または接着固定してページめ
くりガイド16’を構成する。これらのページ収納部材
15’、および、ページめくりガイド16’は、板材の
端部を櫛歯状に形成した板金製部材で構成してもよい。
【0071】ここで、ページめくりガイド16’は、図
74に示すように、その各ページめくりガイド爪16’
aが、ページ収納部材15’の各ページ収納リング1
5’aに対して、通常の状態で、互いに交差するように
配置される。また、ページめくりガイド16’の各ペー
ジめくりガイド爪16’aの原稿ページ進入端部には、
図74に示すように、めくりガイド先端コロ71が回転
自在に配設されている。
【0072】この実施例におけるブック原稿Oのページ
めくり時は、図75に示すように、ページめくりガイド
16’の各ページめくりガイド爪16’aの原稿ページ
進入端部が、ブック原稿からめくられた最上位ページの
めくり位置の近傍に位置している。
【0073】また、この実施例におけるブック原稿Oの
ページ排出時は、図76に示すように、ページめくりガ
イド16’が、その支軸16’cを中心として、その各
ページめくりガイド爪16’aの原稿ページ進入端部
が、ページ収納部材15’の各ページ収納リング15’
aの原稿ページ進入端部の上方に位置するまで回転され
る。このページめくりガイド16’の回転により、めく
りガイド先端コロ71が、ページ収納部材15’の各ペ
ージ収納リング15’aの原稿ページ進入端部を突出さ
せないようにして、排出される原稿ページの排出経路中
に露呈され、排出される原稿ページが、めくりガイド先
端コロ71を回転させながら、その外周面に沿って排紙
される。
【0074】図77に示す実施例では、上記実施例と同
様に、互いに略平行に配置された3本のステー15’b
の内側に、略均等な間隔を保って、略C字型に曲げられ
たステンレス製の複数のページ収納リング15’aを溶
接または接着固定して、ページ収納部材15’を構成す
るとともに、ステー15’bに対して略平行に配置され
た1本のステー16’bの内側に、略均等な間隔を保っ
て、僅かに曲げられたステンレス製の複数のページめく
りガイド爪16’aを溶接または接着固定してページめ
くりガイド16’を構成する。これらのページ収納部材
15’、および、ページめくりガイド16’は、板材の
端部を櫛歯状に形成した板金製部材で構成してもよい。
【0075】ここで、ページめくりガイド16’は、図
78に示すように、その各ページめくりガイド爪16’
aが、ページ収納部材15’の各ページ収納リング1
5’aに対して、通常の状態で、互いに交差するように
配置される。また、ページめくりガイド16’の各ペー
ジめくりガイド爪16’aの原稿ページ進入端部には、
図78に示すように、収納リング先端コロ72が回転自
在に配設されている。
【0076】この実施例におけるブック原稿Oのページ
めくり時は、図79に示すように、ページめくりガイド
16’の各ページめくりガイド爪16’aの原稿ページ
進入端部が、ブック原稿からめくられた最上位ページの
めくり位置の近傍に位置している。
【0077】また、この実施例におけるブック原稿Oの
ページ排出時は、図80に示すように、ページめくりガ
イド16’が、その支軸16’cを中心として、その各
ページ収納リング15’aの原稿ページ進入端部が、ペ
ージ収納部材15’の各ページめくりガイド爪16’a
の原稿ページ進入端部の上方に近接するまで回転され
る。このページめくりガイド16’の回転により、収納
リング先端コロ72が、ページめくりガイド16’の各
ページめくりガイド爪16’aの原稿ページ進入端部を
突出させないようにして、排出される原稿ページの排出
経路中に露呈され、排出される原稿ページが、収納リン
グ先端コロ72を回転させながら、その外周面に沿って
排紙される。
【0078】ところで、本実施例のページめくり読み取
りユニット1は、図5に示したように、読み取り手段4
00(読み取りセンサ13)と、ページ収納手段500
(ページ収納部材15およびページめくりガイド16)
とが、ページめくり読み取りユニット1の往復移動方向
に沿って、互いに並列に配置されているので、ページめ
くり読み取りユニット1の往復移動時の動作が安定化す
る。また、本実施例のページめくり読み取りユニット1
は、そのページめくり方向と、読み取り走査方向とが、
互いに逆方向になるように動作されるので、このページ
めくり読み取りユニット1が一往復する間に、ブック原
稿Oの原稿ページの読み取り走査とページめくり動作と
が完了され、その原稿処理効率が向上される。さらに、
本実施例のページめくり読み取りユニット1は、図5に
示したように、読み取り手段400(読み取りセンサ1
3)と、ページ収納手段500(ページ収納部材15お
よびページめくりガイド16)とが、ページ押えベルト
200の迂回部200a内に、互いに一体化されて配置
されているので、このページ押えベルト200によるブ
ック原稿Oの原稿面のページ押えを効率よく行なうこと
ができる。
【0079】一方、図81に示す読み取りセンサ13の
内部には、LEDアレイ73,レンズ74,セルフォッ
クレンズアレイ75,CCD76等が配設されている。
図81において、LEDアレイ73の光は、レンズ74
で集光された後、アール面状に形成されたプラテンガラ
ス77を透過して、原稿面(図示せず)を照明する。そ
して、上記のようにして照明された原稿面の画像は、セ
ルフォックレンズアレイ75により、CCD76上に結
像されることによって、電気信号に変換されて読み取ら
れる。
【0080】この読み取りセンサ13は、上述のよう
に、その読み取り面のプラテンガラス77が、アール面
状に形成されているので、ブック原稿の原稿面に凹凸が
ある場合でも、その読み取り走査時に、その読み取り面
が原稿面の凹凸に追従し、且つ、この原稿面の凹凸をな
らしながら走査することができ、安定した読み取り動作
を行なうことができる。
【0081】また、図82に示す読み取りセンサ13
は、その読み取り面の前後に、読み取り走査方向に沿っ
て回転自在な読み取りローラ78を軸支させて構成され
ている。この読み取りセンサ13によれば、上述のよう
に、その読み取り面の前後に軸支された、読み取り走査
方向に沿って回転自在な読み取りローラ78が、ブック
原稿の原稿面を常時平坦にさせるように押圧するので、
ブック原稿の原稿面に凹凸がある場合でも、その読み取
り走査時に、この原稿面の凹凸を平坦にならしながら走
査することができ、安定した読み取り動作を行なうこと
ができる。
【0082】図83に示すページめくり読み取りユニッ
ト1は、ベルト支持ローラ6に、ページ押えベルト20
0上に不平等電界パターンを形成するための帯電ローラ
(11)としての機能を持たせるように構成されてい
る。このページめくり読み取りユニット1によれば、前
記の帯電ローラ11を省くことができるので、その構造
を簡素化できる。ここで、他のベルト支持ローラ7に、
ページ押えベルト200上に不平等電界パターンを形成
するための帯電ローラ(11)としての機能を持たせる
ように構成してもよい。
【0083】図84に示すページめくり読み取りユニッ
ト1は、ベルト支持ローラ6(またはベルト支持ローラ
7)に、ページ押えベルト200上に不平等電界パター
ンを形成するための帯電ローラ(11)としての機能を
持たせるように構成するとともに、さらに、図85に示
すように、ページ押えベルト200を、絶縁層200a
と導電層200bとからなる2層構造に形成したもので
ある。図85において、ページ押えベルト200の不平
等電界パターンが形成される面は、体積低効率が1013
Ωcm乃至1016Ωcm程度の絶縁層200aで構成さ
れ、ページ押えベルト200の不平等電界パターン形成
時の対向電極として機能する導電層200bは、体積低
効率が106Ωcm以下に構成される。
【0084】この実施例では、ページ押えベルト200
として、内周面にアルミ蒸着が施されたマイラーを使用
している。このページめくり読み取りユニット1によれ
ば、前記の帯電ローラ11を他のローラで兼用させるこ
とができるとともに、前記の対向電極ローラ12をも他
のローラで兼用させることができ、その構造をより簡素
化できる。この実施例では、前記の帯電ローラ11をベ
ルト支持ローラ6で兼用させ、前記の対向電極ローラ1
2を分離ローラ10で兼用させている。
【0085】また、この実施例のページめくり読み取り
ユニット1における読み取りセンサ13の読み取り走査
方向の両端部には、図84に示すように、金属薄板ある
いはマイラーなどからなるセンサ乗り上げガイド79が
それぞれ配設されている。この実施例のページめくり読
み取りユニット1は、そのブック原稿への乗り上げ時
に、読み取りセンサ13がブック原稿端部に突き当たっ
た場合でも、上述のセンサ乗り上げガイド79により、
原稿端部が読み取りセンサ13の下方側へガイドされる
ので、読み取りセンサ13が原稿端部に当接して停止さ
れるような不具合がなく、そのブック原稿への乗り上げ
動作がスムーズに実行される。
【0086】さらに、この実施例では、図84に示すよ
うに、ベルト支持ローラ6(帯電ローラ)に高電圧を印
加するための高電圧発生装置(パワーパック)80が、
ページめくり読み取りユニット1内に、一体構成されて
配設されている。従って、この実施例によれば、ベルト
支持ローラ6(帯電ローラ)に高電圧を印加するための
高圧ケーブル81を最小限に短くすることができ、装置
の安全性が向上される。
【0087】図86に示す実施例のページめくり読み取
りユニット1は、その読み取りセンサ13がわの乗り上
げガイド17と、ページ収納手段500がわの乗り上げ
ガイド18とが、ユニット側板5に対して、それぞれ外
側方から内側に向けて組つけられるように構成されてい
る。乗り上げガイド17の前後の側部には、一対のガイ
ド側板17aがそれぞれ上方に向けて折曲形成されてお
り、これらのガイド側板17a間に、ベルト支持ローラ
8が回転自在に支持されている。また、このガイド側板
17aには、位置決めピン17bが植設されている。こ
の位置決めピン17bは、図87に示すように、ユニッ
ト側板5に形成されたピン溝17cに、その外側方から
内側に向けて嵌合支持される。そして、この乗り上げガ
イド17は、ピン溝17cに位置決めピン17bを嵌合
させた状態で、ユニット側板5に形成されたねじ穴17
dに止めねじ17eを螺合することにより、ページめく
り読み取りユニット1に固定される。
【0088】一方、乗り上げガイド18の前後の側部に
は、一対のガイド側板18aがそれぞれ上方に向けて折
曲形成されており、これらのガイド側板18a間に、め
くりローラ9,分離ローラ10,および、対向電極ロー
ラ12がそれぞれ回転自在に支持されている。また、こ
のガイド側板18aには、位置決めピン18bが植設さ
れている。この位置決めピン18bは、図87に示すよ
うに、ユニット側板5に形成されたピン溝18cに、そ
の外側方から内側に向けて嵌合支持される。そして、こ
の乗り上げガイド18は、ピン溝18cに位置決めピン
18bを嵌合させた状態で、ユニット側板5に形成され
たねじ穴18dに止めねじ18eを螺合することによ
り、ページめくり読み取りユニット1に固定される。
【0089】上述のように、図86に示す実施例のペー
ジめくり読み取りユニット1では、乗り上げガイド17
が、ベルト支持ローラ8とともに、乗り上げガイド18
が、めくりローラ9,分離ローラ10,および、対向電
極ローラ12とともに、ユニット側板5に対して、それ
ぞれ外側方から内側に向けて、着脱可能に構成されてい
る。従って、この実施例では、図87に示すように、ペ
ージめくり読み取りユニット1を組立てる際に、ページ
押えベルト200の内周面側に配設される部材Aと、ペ
ージ押えベルト200の外周面側に配設される部材Bと
をそれぞれ分離できるので、これらの部材A,Bを予め
独立して組立てた後、ページ押えベルト200を挾んで
部材Bに部材Aを組付けるだけの簡単な作業により、ペ
ージめくり読み取りユニット1とページ押えベルト20
0を組立てることができる。
【0090】本実施例のMFDSには、図2に示すよう
に、原稿載置台100のホームポジション側の部位(図
4の1H部位)には、クリーニングローラ82が、原稿
載置面100aの上方にその周面の一部を突出させて、
回転自在に配設されている。このクリーニングローラ8
2は、図88に示すように、ページめくり読み取りユニ
ット1が、そのホームポジション位置にあるときに、読
み取りセンサ13の読み取り面(プラテンがラス下面)
に当接する位置に配置されている。このクリーニングロ
ーラ82は、図示しない駆動装置により回転駆動(回転
方向は特に限定されない)され、ページめくり読み取り
ユニット1が、そのホームポジション位置に復帰される
毎に、読み取りセンサ13の読み取り面(プラテンがラ
ス下面)に当接して、この読み取りセンサ13の読み取
り面を回転清掃する。
【0091】ここで、この読み取りセンサ13の読み取
り面のクリーニング手段としては、フェルトなどからな
るクリーニング部材を原稿載置面100a上に固定配置
し、ページめくり読み取りユニット1が往復移動される
毎に、その読み取りセンサ13の読み取り面を摺擦して
清掃するように構成してもよい。また、このクリーニン
グ手段の配設位置は、ページめくり読み取りユニット1
のホームポジション位置に限定する必要はなく、載置可
能な最大サイズのブック原稿の載置領域外の読み取り走
査移動範囲内の位置であればよい。
【0092】ところで、このMFDSのページ押えベル
ト200は、図1に示すように、その一方のベルト端
が、ベルト張架固定ローラ83(ホームポジション側)
に固定されており、ベルト支持ローラ84(ホームポジ
ション側)によって原稿載置面100aに沿った方向に
曲げられて、ページめくり読み取りユニット1内で迂回
部200aが形成された後、さらに、他のベルト支持ロ
ーラ85(折返し点側)によって上方に折り曲げられ、
張架スプリング86の下端に取付けられたベルト張架可
動ローラ87に、他方のベルト端が固定されていて、張
架スプリング86の緊縮力によりベルト張架可動ローラ
87が上方へ引き上げられることによって、ページ押え
ベルト200に所定の張力が与えられている。
【0093】ここで、図89に示すように、比較的厚手
のブック原稿Oをセットする場合、オペレータが上ユニ
ット2を閉じる際に、この上ユニット2に閉鎖方向への
圧力Faがかかる。これにより、ページ押えベルト20
0のブック原稿Oとの接触部に、上ユニット2を開放さ
せる向きの反力Fbが作用する。
【0094】このため、ページ押えベルト200の一方
の端部を装置本体に固定し、他方の端部をスプリングや
ゴム等の弾性を有する張力付与手段で支持して、このペ
ージ押えベルトに張力を付与するように構成した場合に
は、ブック原稿のサイズや厚さ等の条件の違いによっ
て、上記張力付与手段の伸び量が変化し、この結果とし
て、特に、この張力付与手段により支持されているがわ
のページ押えベルトに位置ずれが発生し、読み取りユニ
ットに位置ずれが発生して、その画像の読み取り位置が
ずれる不具合がある。この読み取りユニットの位置ずれ
は、そのホームポジション側に張力付与手段が配設され
ている場合に、特に顕著となる。
【0095】そこで、本実施例のページ押えベルト20
0では、そのページめくり読み取りユニット1の折返し
点側の端部を、張架スプリング86の緊縮力に抗して上
下動できるベルト張架可動ローラ87に固定する。これ
により、上述のように、ページ押えベルト200に過度
な張力が加わって張架スプリング86が伸長して、ペー
ジ押えベルト200の原稿面に対する接触位置に位置ず
れが発生しても、そのページめくり読み取りユニット1
のホームポジション側における原稿面の位置ずれを無く
すことができ、ページめくり読み取りユニット1の動作
制御の位置精度を向上させることができる。
【0096】なお、このときのページめくり読み取りユ
ニット1の折返し点側の原稿面の位置ずれは、ページめ
くり読み取りユニット1の読み取り走査移動により略解
消されるので、この実施例における原稿面は、結果的に
殆ど位置ずれを生じない。また、原稿セット時における
ページめくり読み取りユニット1の折返し点側の原稿面
の位置ずれは、セットされたブック原稿Oのページめく
りがわの端部をほぐすように作用するので、この端部の
密着による多重ページめくりを防止する効果がある。
【0097】ところで、このページ押えベルト200の
張力(張架スプリング86の緊縮力を含む)は、上ユニ
ット2の開閉の繰返しや、ページめくり読み取りユニッ
ト1の往復移動の繰返しによって、次第に低下する。従
って、この種の装置では、このページ押えベルト200
の張力を適時調整しなおす必要がある。この調整に際
し、張架スプリング86を交換することは、さほど難し
くなく、また、コスト的にも大きな負担にならない。こ
れに対し、ページ押えベルト200の長さのみが、初期
の長さよりも伸びてしまって、それがまだ十分使用でき
るような場合に、このページ押えベルト200を交換す
ることは、その交換作業に多大な労力を要するととも
に、コスト的にも大きな負担となる。
【0098】そこで、本実施例では、このページ押えベ
ルト200のホームポジション側のベルト端が固定され
るベルト張架固定ローラ83を、図1に示すように、ワ
ンウエイクラッチ88を介して、上ユニット2に配設す
る。この実施例によれば、上述のように、ページ押えベ
ルト200の長さのみが、初期の長さよりも伸びてしま
って、それがまだ十分使用できるような場合には、その
ベルト張架固定ローラ83を所定方向(ワンウエイクラ
ッチ88の可動方向)に回転して、このベルト張架固定
ローラ83の周囲に、ページ押えベルト200の伸びて
弛んだ部分を巻取るだけの容易な操作で、このページ押
えベルト200の張力を適時調整しなおすことができ
る。また、この実施例によれば、張架スプリング86の
緊縮力が僅かに低下している場合も、そのベルト張架固
定ローラ83を所定方向に回転して、このベルト張架固
定ローラ83の周囲に、ページ押えベルト200を巻取
ることにより、この張架スプリング86を交換すること
なくその緊縮力を復元させることができる。
【0099】一方、図1に示したように、原稿載置面1
00aの中央部には、ブック原稿Oの綴じ部を差し込む
ためのセンター溝100bが形成されている。以下に、
ブック原稿の種類に応じて、このセンター溝100b内
に選択的に配設される、ブック原稿位置決め部材89の
各実施例を示す。
【0100】先ず、図90および図91に示す実施例で
は、センター溝100b内に配設されるブック原稿位置
決め部材89の下面が、下方に突出してセンター溝10
0bの底面に対して線接触する三角形あるいは半円形の
形状に形成されている。このブック原稿位置決め部材8
9は、セットされたブック原稿Oの綴じ部が、そのペー
ジ数の多いがわに傾く動作に追従して傾斜される。これ
により、ブック原稿Oは、その原稿面が最も平滑になる
ように、最適な状態にセットされる。ここで、このブッ
ク原稿位置決め部材89の下面の突出部は、センター溝
100bの長手方向の全域に亘って形成してもよく、あ
るいは、センター溝100bの長手方向の数箇所に部分
的に形成してもよい。
【0101】図92に示す実施例における、センター溝
100b内に配設されるブック原稿位置決め部材89
は、センター溝100b内に嵌合する長尺で扁平な位置
決め板90と、この位置決め板90の下面に形成された
突起とセンター溝100bの底面に形成された突起との
間に装着される原稿位置決めスプリング91によって構
成されており、位置決め板90が原稿位置決めスプリン
グ91によって、弾力的に支持されている。このブック
原稿位置決め部材89は、セットされたブック原稿Oの
綴じ部のページ数の多いがわに傾く動作に追従して、図
93に示すように、位置決め板90が原稿位置決めスプ
リング91の弾力によって傾斜される。これにより、ブ
ック原稿Oは、その原稿面が最も平滑になるように、最
適な状態にセットされる。また、この実施例では、ブッ
ク原稿が載置される位置決め板90が、原稿位置決めス
プリング91の弾力によって、セットされたブック原稿
Oの綴じ部を押し上げるので、ブック原稿Oの原稿面に
対する読み取りユニット13の密着性が向上される。こ
こで、位置決め板90の下面の突起は、センター溝10
0bの幅方向の略中央の、センター溝100bの長手方
向の数箇所に部分的に形成されている。
【0102】図94に示す実施例では、センター溝10
0b内に配設されるブック原稿位置決め部材89が、ゲ
ル状に形成されたシリコンゴムで構成されている。この
ブック原稿位置決め部材89は、見開かれてセットされ
たブック原稿Oの綴じ部の形状に合わせて、ゲル状に形
成されたシリコンゴムで構成された原稿位置決め部材8
9が変形され、ブック原稿Oの原稿面が最も平滑になる
ように、最適な状態にセットされる。図95に示す実施
例における、センター溝100b内に配設されるブック
原稿位置決め部材89は、センター溝100b内に嵌合
する上面が屋根型に形成された長尺な位置決め板92
と、この位置決め板92の下面とセンター溝100bの
底面との間に装着される原稿位置決めスプリング93に
よって構成されており、位置決め板92が原稿位置決め
スプリング93によって、弾力的に支持されている。こ
のブック原稿位置決め部材89では、セットされたブッ
ク原稿Oの綴じ部の谷部が、位置決め板92の上面の頂
点部に支持されて見開かれるので、ブック原稿Oの原稿
面が最も平滑になるように、最適な状態にセットされ
る。また、この実施例では、ブック原稿が載置される位
置決め板92の上面の頂点部(センター溝100bの幅
方向の略中央)によって、見開かれてセットされたブッ
ク原稿Oの綴じ部の谷部、すなわち、見開かれた状態で
のブック原稿Oのセンター部が支持されるので、ブック
原稿Oの原稿面のセンター位置が常に一定となり、ペー
ジめくり読み取りユニット1の動作制御の位置精度が向
上される。
【0103】図96に示す実施例は、センター溝100
b内に配設されるブック原稿位置決め部材が、バインダ
ーユニット94で構成されており、比較的薄いブック原
稿、および、複数枚のシートをホッチキスや綴じ紐で綴
じた原稿などを支持する場合に適した構造を有してい
る。すなわち、このバインダーユニット94は、センタ
ー溝100b内に嵌合する長尺なチャンネル部材95
と、チャンネル部材95の長手方向に横架されたクリッ
プ軸96により揺動自在に軸支されたバインダクリップ
97と、このバインダクリップ97にチャンネル部材9
5の原稿支持部95aに向けて揺動する習性を付勢する
バインダスプリング98とで構成されている。この実施
例によれば、図97に示すように、バインダクリップ9
7を押してチャンネル部材95の原稿支持部95aを開
放し、このバインダクリップ97と原稿支持部95aと
でシート原稿99を挾むことにより、図98に示すよう
に、例えば、複数枚の綴じられたシート原稿99を、そ
のホッチキス針(または綴じ紐)99aを外さずにセッ
トできる。
【0104】ここで、上述したそれぞれのブック原稿位
置決め部材89は、原稿載置面100aの中央部のセン
ター溝100bに対して、何れも着脱可能に構成されて
おり、セットされるブック原稿のタイプや、見開かれる
ページ位置等に応じて、最適な位置決め部材を選択して
使用することができる。
【0105】次に示す実施例は、ブック原稿のサイズに
応じた、センター溝100b内におけるブック原稿の綴
じ部のセット位置を原稿載置面100aの基準位置(装
置本体の手前側の位置)に揃えるように構成されたブッ
ク原稿位置決め手段の一例である。このブック原稿位置
決め手段は、図99乃至図101に示すように、センタ
ー溝100bの底部の長手方向に沿って形成されたガイ
ド溝100cに、原稿セットガイド101を、摺動自在
に嵌合させて構成されている。このブック原稿位置決め
手段によれば、図101に示すように、センター溝11
bの基準位置(装置本体の手前側の位置)に、ブック原
稿Oの綴じ部を嵌め込んだ後、原稿セットガイド101
をこのブック原稿に突き当たるまで移動させることによ
り、ブック原稿Oの位置決めが行なわれる。従って、こ
の実施例では、装置の動作中におけるブック原稿の位置
ずれを防止できる。
【0106】ところで、本実施例におけるページめくり
読み取りユニット1は、先ず、図3に示したように、そ
のホームポジションから折り返し点に向けて移動する間
に、その読み取りセンサ13によりブック原稿Oの原稿
面の読み取りを行ない、次いで、図4に示したように、
その折り返し点からホームポジションに向けて復帰移動
する間に、読み取りを終えた原稿ページのめくり動作を
行なう。また、本実施例におけるページめくり読み取り
ユニット1は、図5に示したように、そのページめくり
を行なうページ収納手段500が、ページめくり読み取
りユニット1のホームポジションがわ、すなわち、その
読み取り走査方向の読み取り手段400の上流がわに並
列に配置されている。従って、この実施例では、ページ
押えベルト200により、ブック原稿Oの原稿ページを
確実にめくり上げるためは、原稿載置台100上にセッ
トされたブック原稿Oの原稿面の全面が、ページ押えベ
ルト200に対して静電的に吸着された状態で、少なく
とも、そのページめくりを行なうページ収納手段500
が、ブック原稿Oの折り返し点側の端部よりも、読み取
り走査方向の下流がわに位置するように、そのページめ
くり読み取りユニット1の折り返し点を設定する必要が
ある。
【0107】そこで、本実施例では、図102に示すよ
うに、ページめくり読み取りユニット1がその読み取り
走査方向に移動し、その読み取りセンサ13がブック原
稿Oの折り返し点側の端部(図102のP点)に達した
状態で、このページめくり読み取りユニット1を、さら
に、その読み取り走査方向に移動させ、そのめくりロー
ラ9がブック原稿OのP点を通過して、所定の距離(上
記の条件を満足させるのに必要な距離)だけ行き過ぎた
位置で、ページめくり読み取りユニット1の読み取り走
査方向への移動を停止させ、この位置をその折り返し点
として、ページめくり読み取りユニット1を、そのホー
ムポジションに向けて復帰移動させて、読み取りを終え
た原稿ページのめくり動作を行なうように構成される。
【0108】この実施例のページめくり読み取りユニッ
ト1の動作を制御するためのフローチャートを図103
に示す。図103において、ページめくり読み取りユニ
ット1が作動され、その駆動制御手段(図示せず)のサ
ブルーチンがスタートされると、先ず、このページ読み
取りユニット1がその読み取り走査方向に向けて、所定
量移動したか否かが判断される。ここで、所定量とは、
予め入力されたブック原稿の見開きサイズから、後述の
原稿端部検知動作に余裕をもたせるための距離(本実施
例では50mm)を差し引いた距離、または、ページめ
くり読み取りユニット1のホームポジションから原稿中
央部までの距離である。
【0109】これにより、ページ読み取りユニット1が
その読み取り走査方向に向けて、所定量移動したと判断
されると、読み取りセンサ13がブック原稿Oのエッジ
を検出したか否かが判断される。ここで、読み取りセン
サ13によりブック原稿Oのエッジを検出する方法とし
ては、例えば、ブック原稿の原稿面の読み取り信号と、
原稿載置面の読み取り信号との差を検出することにより
行なわれる。
【0110】これにより、読み取りセンサ13がブック
原稿Oのエッジを検出したと判断されると、カウンター
によりt秒間だけカウントされる。このカウント時間t
(本実施例ではt=1)は、前記の条件を満足させるの
に必要な距離だけ、ページめくり読み取りユニット1の
読み取り走査方向への移動を継続させるのに必要な時間
であって、折り返し点における読み取りセンサ13の位
置からブック原稿Oのエッジまでの距離(本実施例では
25mm)と、読み取りセンサ13の読み取り走査方向
への移動速度(本実施例では25mm/sec)によっ
て決定される。
【0111】そして、カウンターのカウント値がこのカ
ウント時間tに達すると、駆動モータ42が逆転され、
ページめくり読み取りユニット1のホームポジションに
向けての復帰移動が開始され、このサブルーチンによる
制御が完了してメインルーチンにリターンされる。
【0112】このように、本実施例では、ページめくり
読み取りユニット1の読み取り動作とページめくり動作
とを一連の動きとして制御できるので、その連続作動が
可能となり駆動効率が向上される。
【0113】図28乃至図34に示すように、ページめ
くり読み取りユニット1の読み取り手段400は、昇降
機構により、読み取り走査時のブック原稿乗り上げ時お
よびその中央の綴じ部の通過時に、読み取りセンサ13
が原稿面から退避される。また、読み取りセンサ13の
走査の先行する位置の下面には、原稿検出手段102が
設けられており、この原稿検出手段102の検出結果に
よって、読み取りセンサ13が退避される。
【0114】読み取り手段400の読み取りセンサ13
の画像読み取り面は、その昇降機構により、ページめく
り読み取りユニット1の底面、すなわち、平らな原稿面
に対して、上方に約5mm、下方に約10mmの間で昇
降自在で、自重またはスプリング等の加圧力により、ブ
ック原稿Oを加圧しながら走査する。また、この読み取
り手段400は、コントローラの指示によって、前述し
たように、センサ駆動源62により上方に約5mmだけ
退避できる。
【0115】上記前者の例では、コントローラが、入力
または検出されたブック原稿Oのサイズに基いてブック
原稿のエッジ部の位置を検出する。ここで、例えば、見
開きサイズA3の場合のブック原稿Oのエッジ部は、そ
の中央位置から読み取りセンサ13のまで210mm、
ページめくり読み取りユニット1のホームポジションま
で300mmの位置となる。
【0116】この例では、ホームポジション位置で読み
取りセンサ13を上昇させておき、走査を開始する。次
に、読み取りセンサ13が、ブック原稿の読み取り開始
エッジの5mm手前に達した時点で、読み取りセンサ1
3を下降させる。そして、この読み取りセンサ13が、
その走査方向に5mm移動した後に、ブック原稿のエッ
ジ部よりデータの読み取りを開始する。
【0117】この読み取り手段400は、ブック原稿O
の中央綴じ部の段差部でも、上記と同様に退避される。
このときの読み取り手段400の退避タイミングは、ブ
ック原稿Oがセンター基準となっているので、そのホー
ムポジションから240mmの位置で、ページめくり読
み取りユニット1の走査制御アドレスにより行なう。こ
の読み取り手段400の退避区間は、ブック原稿の種類
により指定可能で、例えば、原稿中央部の位置より、±
10mmの区間、すなわち、この例では、ホームポジシ
ョンより230mmから350mmの区間となる。
【0118】ここで、ブック原稿の中央綴じ部は、その
ページめくり枚数に応じて変化するため、必ずしも、ホ
ームポジションから一定の距離とはならない。そこで、
この中央綴じ部における読み取り手段400の退避位置
は、ブック原稿Oの読み取り開始位置を基準として起算
し、読み取り手段400が読み取り開始位置から所定量
移動した時点、例えば、見開きA3の原稿の場合には、
その読みより開始位置より約200mmの位置で、読み
取りセンサ13を退避させるようにすることにより、中
央綴じ部の位置ずれが生じても読み取り手段400の退
避位置がずれることが無い。
【0119】一方、上記後者の例では、図104に示す
ように、ページめくり読み取りユニット1内の読み取り
手段400の走査の先行する位置に、原稿面を検出する
ためのマイクロスイッチまたは反射型光センサ等からな
る原稿検出手段102を配設する。この原稿検出手段1
02は、原稿面が平面であるときにのみ動作するように
配置されている。従って、この原稿検出手段102は、
図105に示すように、ページめくり読み取りユニット
1がブック原稿Oに乗り上げて、数ミリ上昇されたとき
に作動される。また、その検出量は、読み取り手段40
0がブック原稿Oに沿って走査可能な値に設定されてい
る。
【0120】コントローラは、原稿検出手段102の検
知動作後に、センサ駆動源62をオンして読み取り手段
400を上方に退避させる。この結果、ページめくり読
み取りユニット1が乗り上がれない段差が検出される
と、読み取りセンサ13が退避される。
【0121】次に、図106に示すように、原稿検知手
段102が原稿面に乗り上げて、そのセンサがオンして
から15mm走査方向に移動した時点で、センサ駆動源
62をオフして、読み取りセンサ13を原稿面上に下降
させる。この時点では、読み取り手段400の端がブッ
ク原稿Oの端から約10mmの場所で、読み取りセンサ
13の位置がブック原稿の端に達しており、ここから読
み取りセンサ13が読み取りを開始する。
【0122】また、ブック原稿が厚く、その見開き時の
中央綴じ部の段差が大きな場合にも、同様に読み取り手
段400が退避される。中央綴じ部の段差が読み取りセ
ンサ13で検出される基準より大きい場合、それがオフ
した時点で読み取り手段400を退避させ、この中央部
を通過して再び読み取りセンサ13がオンされた時点
で、読み取り手段400をもとに戻す。ここで、読み取
りセンサ13と読み取り手段400の位置にはずれがあ
るので、数ミリのディレイをもたせて読み取り手段40
0を上下させてもよい。また、この読み取り手段400
の下降期間を原稿読み取り期間とすれば、ブック原稿端
部や綴じ部を除いた画像が得られ、最適な読み取り範囲
を容易に得られる。
【0123】従って、この例によれば、ブック原稿のサ
イズ、すなわち、ブック原稿のエッジ部の位置を入力せ
ずに読み取りセンサ13が退避され、スムーズに走査さ
れる。
【0124】ここで、読み取りセンサ13の出力情報に
より、原稿面を検出し、読み取り手段400を読み取り
位置にセットするように構成してもよい。この例では、
読み取りセンサ13の画像情報によりブック原稿の端部
を検出する。
【0125】検出されたブック原稿のエッジは、例え
ば、見開きサイズA3の場合のブック原稿Oのエッジ部
は、その中央位置から読み取りセンサ13のまで210
mm、ページめくり読み取りユニット1のホームポジシ
ョンまで300mmの位置となる。
【0126】ここで、ブック原稿端部の検出は、読み取
りセンサ13の特定画素による読み取り情報の副走査方
向への変化により行なう。この読み取りデータは、ブッ
ク原稿のエッジ部では、図107に示したようになる。
ここで、ブック原稿の左端部では、読み取り手段400
が原稿面より上方に5mm以上退避しているので、その
結像面では焦点があわず、ぼやけた画像となる。また、
読み取りセンサ13の位置が、原稿面に達していないと
きは、読み取りスリット位置が露光されずに、黒画像と
同じレベルとなる。
【0127】この読み取りセンサ位置がブック原稿の近
傍に来ると、やや焦点が合い、ページのエッジによる縞
模様部分が検出される。そして、ブック原稿端部から
は、原稿の地肌色部分が平均として検出される。
【0128】ここで、殆どの本の地肌色は、白色で、一
般に、ページ端部から10数ミリの面には文字や画像が
無い。そこで、この均一色が続いた時点で、ブック原稿
端部と判断する。この判定には、複数の読み取りセンサ
出力を用いて、精度を高めるても効果的である。なお、
この例では、ページめくり読み取りユニット1内の読み
取りセンサ13の画像読み取り情報にによりブック原稿
の端部を検出しているが、前記第2の実施例の要に、ペ
ージめくり読み取りユニット1内の読み取り手段400
の走査の先行する位置に配置した反射型光センサにより
原稿面を検知するようにしても同様に制御できる。
【0129】コントローラは、ホームポジション位置
で、読み取り手段400を上昇させておき、走査を開始
させる。次に、読み取りセンサ13により検出されたブ
ック原稿のエッジ部位置で読み取りセンサ13を下降さ
せ、同時に、ブック原稿の読み取りを開始させる。これ
を毎回の読み取り動作で繰り返す。
【0130】この例によれば、読み取りセンサ13のブ
ック原稿への乗り上げが容易に行なわれ、さらに、上記
のようにして決定された読み取り開始位置により、ブッ
ク原稿の端部の変位に拘らず、画像の取り込みやプリン
トに適した画像有効範囲が得られる。
【0131】ところで、上述したように、前記の装置を
使用して、ページめくりおよび読み取りを行なう場合、
前記のように、原稿面を上向きにして見開かれて載置さ
れたブック原稿の原稿面位置は、同一の原稿であっても
その見開かれているページの位置等の条件によってブッ
ク原稿端部の位置が異なるため、そのめくり動作開始位
置、および、読み取り走査開始位置、ならびに読み取り
走査終了位置が常に一定であると、そのページめくりお
よび読み取り走査をブック原稿の端部から確実に開始さ
せることができ無きなり、原稿ページのめくりエラーや
読み取り画像の位置ずれが発生する不具合がある。
【0132】以下、上述の問題を解決した実施例につい
て説明する。図4に示したように、ブック原稿の左ペー
ジ部分は、そのページめくり動作によって増加して、一
般に、そのブック原稿端部が、上方且つ右方向に移動し
ていく。一方、ブック原稿の右ページ部分は、そのペー
ジめくり動作によって減少して、一般に、そのブック原
稿端部が、下方且つ右方向に移動していく。図108
に、ページめくりの繰り返し枚数に対するブック原稿左
端部の遷移例を示す。ここで、初期のブック原稿の左端
部の位置を0とし、変位量で表しており、右方への変位
量をプラスとし、ミリ単位とした。
【0133】図108(a)は、厚さ20mm、総ペー
ジ数750頁の原稿の場合、 図108(a)は、厚さ
12mm、総ページ数300頁の原稿の場合、 図10
8(a)は、厚さ9mm、総ページ数180頁の原稿の
場合で、ブックサイズは、何れも見開きB4サイズとし
た。
【0134】一般に、ブック原稿は、ページのめくりに
よって、その左端部が、右方へ変位するが、この左端部
の変位量は、原稿中央綴じ部の変化により、単調増加と
ならない。また、中央綴じ部の左右方向へのスライドも
あり、逆に減少することもあり、図108(c)の薄手
の原稿に至っては、マイナス方向へも変位している。さ
らに、これらは、ブック原稿のサイズや厚さ、紙質等に
よっても左右される。ここで、ブック原稿の上下方向の
移動は、ページめくり読み取りユニット1がブック原稿
の形状に沿って上下するので、自動的に補正される。し
かしながら、ブック原稿の原稿端部位置は、最大40m
m程度変わることがあるため、そのまま画像の取り込み
やプリントを行なった場合、大きなレジストずれが発生
する。
【0135】そこで本実施例では、ブック原稿の原稿面
端部の右方向への移動に対して、読み取りセンサ13の
読み取り開始位置をブック原稿のページめくりの繰り返
しによって変更させて上記の位置ずれを補正する。
【0136】第1の実施例では、ブック原稿のめくりペ
ージ数により比例制御を行なう。
【0137】一般に、ブック原稿の左端部は、ページの
めくりにより、右方向へ変位する。そして、その傾き
は、図108の角データより数ミリ/100頁の関係に
あり、それを直線近似する。例えば、図108(a)で
は、100頁分50枚のめくり動作に対して4.4mm
分だけ、読み取りセンサ13の昇降タイミングを遅らせ
る。これにより、750頁目では、1頁目より33mm
分だけ、読み取りセンサ13の昇降タイミングが遅れ
る。また、ページめくり初期に、その変位量が大きく、
そのところの昇降タイミングの変化の割合を大きくする
とさらによい。
【0138】第2の実施例では、ブック原稿左端部の変
位量を予め指定しておく。すなわち、図108(a),
(b),(c)のデータを予め実験的に求め、ブック原
稿のサイズ、厚さ、あるいは、紙質等によるブック原稿
左端部のプロフィールデータをメモリしておく。
【0139】コントローラは、入力または検出されたブ
ック原稿のサイズ、厚さ、紙質等の情報ににより、その
適したデータを呼び出す。例えば、セットされたブック
原稿がB5サイズ、厚さ12mm、総ページ数300ペ
ージの場合は、図108(a)のデータが読みだされ、
そのデータおよび読み取り走査を行なうページ位置によ
って読み取りセンサ13の下降タイミングが決定され、
以後、めくり枚数が増加する毎に、図108のデータに
従って読み取りセンサ13の下降タイミングを変化させ
る。この補正により、原稿面に対する読み取りセンサ1
3のの下降位置や読み取り画像位置がめくり動作の繰返
しによらず略一定になり、画像の取り込みやプリントに
摘記した読み取りが行なわれる。
【0140】また、中央綴じ部における読み取りセンサ
13の上昇(退避)や下降の位置制御も、同様にして、
予め指定されたブック原稿中央綴じ部の変位量データと
ブック原稿のページ位置とによって、変化させるように
実行される。
【0141】ここで、ブック原稿の読み取り終了位置
は、その走査距離において、上記により決定された読み
取り開始位置から、ブック原稿サイズによって容易に得
られる。従って、ブック原稿の右端部も左端部のように
変化するので、その後端部の画像有効範囲を同様に規定
することにより、画像の取り込みやプリントに摘記した
読み取りが行なわれる。
【0142】一方、ブック原稿のページめくり動作の開
始位置は、上記のブック原稿の読み取り終了位置から約
85mm走査した地点となる。そして、ブック原稿の右
端部は、そのページめくり枚数によって変化し、そのペ
ージめくりの開始位置も変化する。
【0143】ここで、本装置では、ブック原稿の右端部
の変化に拘らず、そのページめくり位置の開始位置は、
上記のように、分離ローラ10がブック原稿Oの右端部
上に来た地点より右であればよく、余計に走査すること
は機能上何等障碍となら無い。しかし、ページめくり枚
数によって変位するブック原稿の右端部よりリターンさ
せ、オーバーランを無くすことで、生産性の向上が図れ
る。
【0144】従って、この装置では、ブック原稿のペー
ジめくり動作の終了位置は、ブック原稿の次の読み取り
開始位置より右に位置し、ページめくり動作の終了は、
ページめくり読み取りユニット1の繰り返しの動作中に
自動で行なわれるので、ブック原稿のページめくり枚数
の変化によるブック原稿の右端部の変位がその動作に影
響を与えることは無い。
【0145】
【発明の効果】本発明によれば、読み取り手段によるブ
ック原稿の読み取り画像の位置ずれや生産性の低下、お
よび、ページめくり手段のめくりエラーやめくり生産性
の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したマルチ・ファンクション・ド
キュメント・スキャナ(MFDS)の概略断面図であ
る。
【図2】上記MFDSの原稿セット時の概略斜視図であ
る。
【図3】上記MFDSにおけるページめくり読み取りユ
ニットの読み取り走査時の作動態様を示す概略図であ
る。
【図4】上記MFDSにおけるページめくり読み取りユ
ニットのページめくり時の作動態様を示す概略図であ
る。
【図5】上記ページめくり読み取りユニットの断面図で
ある。
【図6】上記ページめくり読み取りユニットの昇降機構
の正面図である。
【図7】上記ページめくり読み取りユニットの昇降機構
の側面図である。
【図8】上記ページめくり読み取りユニットの昇降機構
の作動態様を示す正面図である。
【図9】上記ページめくり読み取りユニットの他の昇降
機構の概略斜視図である。
【図10】上記ページめくり読み取りユニットの他の昇
降機構の側面図である。
【図11】上記ページめくり読み取りユニットの駆動系
の一部を示す斜視図である。
【図12】上記ページめくり読み取りユニットの駆動系
の平面図である。
【図13】上記ページめくり読み取りユニットの駆動系
の正面図である。
【図14】上記ページめくり読み取りユニットのページ
めくり手段の概略図である。
【図15】上記ページめくり読み取りユニットの他のペ
ージめくり手段の概略図である。
【図16】上記ページめくり読み取りユニットのさらに
他のページめくり手段の概略図である。
【図17】上記ページめくり読み取りユニットのさらに
他のページめくり手段の概略図である。
【図18】上記ページめくり読み取りユニットのページ
めくり手段の作動態様の概略図である。
【図19】上記ページめくり読み取りユニットの分離ロ
ーラ変位手段の斜視図である。
【図20】上記ページめくり読み取りユニットの分離ロ
ーラ変位手段の作動態様の概略図である。
【図21】上記ページめくり読み取りユニットの分離ロ
ーラ変位手段の他の作動態様の概略図である。
【図22】上記MFDSにおけるページめくり読み取り
ユニットの構成の一例を示す概略断面図である。
【図23】上記MFDSにおけるページめくり読み取り
ユニットの構成の一例を示す概略断面図である。
【図24】上記MFDSにおけるページめくり読み取り
ユニットの構成の一例を示す概略断面図である。
【図25】上記MFDSにおけるページめくり読み取り
ユニットの構成の一例を示す概略断面図である。
【図26】上記MFDSにおけるページめくり読み取り
ユニットの構成の一例を示す概略断面図である。
【図27】上記MFDSにおけるページめくり読み取り
ユニットの構成の一例を示す概略断面図である。
【図28】上記ページめくり読み取りユニットの読み取
りセンサの揺動手段および昇降手段の概略側面図であ
る。
【図29】上記読み取りセンサの揺動手段および昇降手
段の構成部材の斜視図である。
【図30】上記読み取りセンサの揺動手段および昇降手
段の構成部材の側面図である。
【図31】上記読み取りセンサの揺動手段および昇降手
段の一構成部の斜視図である。
【図32】上記読み取りセンサの揺動手段および昇降手
段の他の構成部の部分平面図である。
【図33】上記読み取りセンサの揺動手段および昇降手
段の上記構成部の部分斜視図である。
【図34】上記読み取りセンサの揺動手段および昇降手
段の上記構成部の他の部分斜視図である。
【図35】上記ページめくり読み取りユニットのページ
収納手段の部分斜視図である。
【図36】上記ページめくり読み取りユニットのページ
収納手段の概略側面図である。
【図37】上記ページ収納手段のページめくりガイドの
斜視図である。
【図38】上記ページ収納手段の他のページめくりガイ
ドの先端部の斜視図である。
【図39】上記ページ収納手段の他のページめくりガイ
ドの先端部の平面図である。
【図40】上記ページめくりガイドのページめくり動作
を示す概略斜視図である。
【図41】上記ページめくり読み取りユニットの他のペ
ージ収納手段の概略側面図である。
【図42】上記ページめくり読み取りユニットのさらに
他のページ収納手段の概略側面図である。
【図43】上記ページ収納手段の作動態様の一例を示す
概略側面図である。
【図44】上記ページ収納手段の他のページめくりガイ
ドの先端部の側面図である。
【図45】上記ページめくりガイドの先端部の斜視図で
ある。
【図46】上記ページ収納手段のさらに他のページめく
りガイドの先端部の側面図である。
【図47】上記ページ収納手段のさらに他のページめく
りガイドの先端部の断面図である。
【図48】上記の図47に示すページめくりガイドの先
端部の斜視図である。
【図49】上記ページ収納手段のさらに他のページめく
りガイドの先端部の断面図である。
【図50】上記の図49に示すページめくりガイドの先
端部の断面図である。
【図51】上記ページ収納手段のさらに他のページめく
りガイドの先端部の側面図である。
【図52】上記ページめくり読み取りユニットのさらに
他のページ収納手段の概略側面図である。
【図53】上記の図52に示すページ収納手段の作動態
様を示す概略側面図である。
【図54】上記の図52に示すページ収納手段の他の作
動態様を示す概略側面図である。
【図55】上記の図52に示すページ収納手段のさらに
他の作動態様を示す概略側面図である。
【図56】上記MFDSにセットされるブック原稿の一
例の斜視図である。
【図57】上記ページめくり読み取りユニットのさらに
他のページ収納手段の概略側面図である。
【図58】上記の図57に示すページ収納手段の作動態
様を示す概略側面図である。
【図59】上記ページめくり読み取りユニットのさらに
他のページ収納手段の概略側面図である。
【図60】上記の図59に示すページ収納手段の作動態
様を示す概略側面図である。
【図61】上記ページめくり読み取りユニットのさらに
他のページ収納手段の概略側面図である。
【図62】上記の図61に示すページ収納手段の作動態
様を示す概略側面図である。
【図63】上記ページめくり読み取りユニットの他の構
成例を示す概略図である。
【図64】上記ページめくり読み取りユニットのさらに
他の構成例を示す概略図である。
【図65】上記の図63に示すページめくり読み取りユ
ニットの読み取りセンサの作動態様図である。
【図66】上記の図63に示すページめくり読み取りユ
ニットの読み取りセンサの概略平面図である。
【図67】上記の図35に示すページ収納手段の動作を
示す概要図である。
【図68】上記ページめくり読み取りユニットの他の構
成のページ収納手段の動作を示す概要図である。
【図69】上記ページめくり読み取りユニットの他の構
成のページ収納手段の概略斜視図である。
【図70】上記の図69に示すページ収納手段の概略側
面図である。
【図71】上記の図69に示すページ収納手段の原稿ペ
ージの侵入状態の概略側面図である。
【図72】上記の図69に示すページ収納手段のページ
排出時の作動態様を示す概要図である。
【図73】上記ページめくり読み取りユニットのさらに
他の構成のページ収納手段の概略斜視図である。
【図74】上記の図73に示すページ収納手段の概略側
面図である。
【図75】上記の図73に示すページ収納手段の原稿ペ
ージの侵入状態の概略側面図である。
【図76】上記の図73に示すページ収納手段のページ
排出時の作動態様を示す概要図である。
【図77】上記ページめくり読み取りユニットのさらに
他の構成のページ収納手段の概略斜視図である。
【図78】上記の図77に示すページ収納手段の概略側
面図である。
【図79】上記の図77に示すページ収納手段の原稿ペ
ージの侵入状態の概略側面図である。
【図80】上記の図77に示すページ収納手段のページ
排出時の作動態様を示す概要図である。
【図81】上記ページめくり読み取りユニットの他の読
み取りセンサの概略断面図である。
【図82】上記ページめくり読み取りユニットのさらに
他の読み取りセンサの概略断面図である。
【図83】上記MFDSにおけるページめくり読み取り
ユニットの他の構成を示す概略断面図である。
【図84】上記MFDSにおけるページめくり読み取り
ユニットのさらに他の構成を示す概略断面図である。
【図85】上記の図84に示すページめくり読み取りユ
ニットに使用されるページ押えベルトの部分断面図であ
る。
【図86】上記MFDSにおけるページめくり読み取り
ユニットのさらに他の構成を示す概略断面図である。
【図87】上記の図86に示すページめくり読み取りユ
ニット組立時の構成を示す概略断面図である。
【図88】上記MFDSにおけるページめくり読み取り
ユニットのホームポジション位置の概略断面図である。
【図89】上記MFDSのブック原稿セット時の概略図
である。
【図90】上記MFDSのブック原稿位置決め部材の構
成を示す概略図である。
【図91】上記ブック原稿位置決め部材の他の構成を示
す概略図である。
【図92】上記ブック原稿位置決め部材のさらに他の構
成を示す概略図である。
【図93】上記の図92に示すブック原稿位置決め部材
の動作態様を示す概略図である。
【図94】上記ブック原稿位置決め部材のさらに他の構
成を示す概略図である。
【図95】上記ブック原稿位置決め部材のさらに他の構
成を示す概略図である。
【図96】上記ブック原稿位置決め部材のさらに他の構
成を示す概略図である。
【図97】上記の図96に示すブック原稿位置決め部材
の動作態様を示す概略図である。
【図98】上記の図96に示すブック原稿位置決め部材
のシート原稿セット状態を示す概略図である。
【図99】上記MFDSのブック原稿の原稿セットガイ
ドの構成を示す概略図である。
【図100】上記の図99に示す原稿セットガイドの構
成を示す概略斜視図である。
【図101】上記の図99に示す原稿セットガイドの使
用状態を示す概略図である。
【図102】上記MFDSにおけるページめくり読み取
りユニットの折り返し点での概略断面図である。
【図103】上記MFDSにおけるページめくり読み取
りユニットの折り返し点での動作を示すフローチャート
である。
【図104】本発明の実施例の概略断面図である。
【図105】本発明の実施例の作動態様図である。
【図106】本発明の実施例の他の作動態様図である。
【図107】本発明の他の実施例におけるブック原稿端
部の読み取りデータを示す線図である。
【図108】本発明のさらに他の実施例に使用されるの
ブック原稿左端部の遷移図である。
【符号の説明】
1 ページめくり読み取りユニット 5 ユニット側板 6,7,8 ベルト支持ローラ 13 読み取りセンサ 42 駆動モータ 83 ベルト張架固定ローラ 84,85 ベルト支持ローラ 86 張架スプリング 87 ベルト張架可動ローラ 88 ワンウエイクラッチ 100 原稿載置台 200 ページ押えベルト 300 迂回部形成手段 400 読み取り手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 和重 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 椎名 将 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿載置台の原稿載置面上に見開かれて載
    置されたブック原稿の原稿面を走査して原稿画像を読み
    取る読み取り手段を有する画像読み取り装置において、
    上記読み取り手段による読み取り開始位置を、読み取り
    走査を行なうブック原稿の原稿ページ位置に応じて可変
    させたことを特徴とするブック原稿の読み取り装置。
  2. 【請求項2】原稿載置台の原稿載置面上に見開かれて載
    置されたブック原稿の原稿面を走査して原稿画像を読み
    取る読み取り手段を有する画像読み取り装置において、
    上記読み取り手段による読み取り終了位置を、読み取り
    走査を行なうブック原稿の原稿ページ位置に応じて可変
    させたことを特徴とするブック原稿の読み取り装置。
  3. 【請求項3】原稿載置台の原稿載置面上に見開かれて載
    置されたブック原稿の原稿面に対して相対移動すること
    によって、上記ブック原稿のページめくりを行なうブッ
    ク原稿のページめくり装置において、上記ページめくり
    手段によるページめくり開始位置を、上記ブック原稿の
    原稿ページ位置に応じて可変させたことを特徴とするブ
    ック原稿の読み取り装置。
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