JPH05101642A - 磁気ビツト構造に選択した磁気状態を記憶する方法 - Google Patents
磁気ビツト構造に選択した磁気状態を記憶する方法Info
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Abstract
状態を記憶する方法を得ることである。 【構成】 希望の磁化状態の設定を確実に行うように、
磁気ビット構造体中に選択した磁気状態を記憶させる。
Description
るものであり、更に詳しくいえば、メモリセルの情報状
態が、薄膜の磁化容易軸に沿う択一磁化の向きを基にす
る強磁性薄膜メモリに関するものである。
よびコンピュータ装置の部品、デジタル処理装置等にお
いて広く用いられている。それらのメモリは、各メモリ
セル内の磁気材料、典型的には強磁性薄膜材料、の磁化
の択一状態としてのデジタルシステムビットを基にし
て、かなりの利点をもって形成できる。そのような膜に
記憶される情報はその膜内で起こる磁化の選択された向
きで記憶される。その情報は磁化状態を決定するために
誘導検出により、またはそれらの状態の磁気検出によ
り、それらの膜から得ることができる。メモリセルと、
モノリシック集積回路チップ中に設けられているメモリ
動作回路との間の電気的相互接続を容易にするために、
この種の強磁性薄膜メモリはそのチップの表面に設ける
ことができるから便利である。
でき、かつ一緒に非常に接近してパッキングして記憶さ
れる情報ビットの密度を十分に高くできる。これは上記
モノリシック集積回路チップの表面にそれらの薄膜メモ
リセルを設けることができるようにする特性である。そ
れらのセルにとって適当な構造が「テーパー状端部を有
する薄膜記憶セルを含む磁気抵抗メモリという名称の米
国特許第4,731,757と、磁気記憶装置(Magnet
ic Memory)」 という名称の米国特許第4,780,8
48号、および早く出願された「磁気装置集積回路相互
接続装置」という名称の米国特許出願に見ることができ
る。それらの米国特許および米国特許出願は本願の譲受
人に全て譲渡されている。それらの米国特許および米国
特許出願に開示されている構造にいくつかの面で類似す
る構造が一例として図1に示されている。
ビット構造10からの1つのビット構造10がその集積
回路の一部として示されており、そのビット構造の両端
部11が露出されている。ビット構造10は半導体材料
ボデー12の上に形成されているのが示されている。そ
の半導体材料の内部と上にモノリシック集積回路が形成
される。集積回路チップ内の半導体材料ボデー12の主
面の上に支持されている絶縁層13の上にビット構造1
0が直接設けられる。上記のように、集積回路の一部だ
けが示されており、集積回路のその部分のための半導体
材料ボデーの小さい部分だけが図示されている。
はn形の導電性のドープされたシリコン材料で典型的に
形成され、その半導体材料ボデー中には逆の導電形の他
の領域が設けられて回路素子または回路素子の部分を形
成する。絶縁層13が電気絶縁体として、およびそれか
ら酸素がビット構造10内へ移動してその内部の磁気材
料を酸化することを阻止するための酸素障壁として窒化
シリコンで典型的に形成される。
造10に類似するビット構造が、図1に示されている集
積回路部分に露出されている端部11から両方向へ延び
るそのようなビット構造の列として通常設けられる。直
列のビット構造は、各ビット構造の各端部に設けられて
いる接合部14においてそのような構成で隣のビット構
造へ接続され、それらを相互接続するための電気的短絡
を行い、各列の端部においてメモリを動作させるモノリ
シック集積回路中の他の回路部品へそれを相互接続す
る。
されているビット構造10の残りはより低い強磁性薄膜
層15と、上側の強磁性薄膜層16とで構成される。強
磁性薄膜層15と16は単軸異方性と磁気抵抗性を示す
が、磁気歪みはほとんど示さず、ニッケル、コバルトお
よび鉄を典型的に含む合金で構成される。典型的にはそ
れらの材料の割合は膜の磁気歪み効果を大幅に減少させ
るか、全くなくし、応用のためにそれらの膜の他のある
種の特性を改善するために選択される。
17が設けられる。この薄膜層17は通常は強磁性を示
すものではなくて、導電体または電気絶縁体とすること
ができる。しかし、薄膜層17は、この構造において
は、近くの原子における電子スピンの間の交換相互作用
を阻止することにより、各薄膜層15と16の磁化を相
互にロックせねばならない。層17の典型的な材料は窒
素をドープされたタンタルである。
および保護層18が設けられる。この層18も窒素をド
ープされたタンタルで構成できる。接合部14には他の
2つの導電層が更に設けられる。第1の導電層19は銅
をドープされたアルミニウムで構成され、第1の導電層
19の上にはタングステンで構成された第1の導電層2
0が設けられる。それらの導電層19と20は上記のよ
うに近くのビット構造の間で短絡を行う。
ビット構造10を電気的に絶縁するために絶縁層21が
設けられる。その絶縁層21は窒化シリコンで典型的に
形成される。次にこの絶縁層21の上に語線導体22が
設けられる。この語線導体はビット構造10の端部にお
けるテーパー状部分まで延長する。典型的には、語線導
体22は、そのようなビット構造の異なる列中に含まれ
ているいくつかのビット構造10の上を延長する。絶縁
層21と語線導体22は図2には一部だけが示されてお
り、ビット構造10の一部を一層明らかに見ることがで
きるように、他の部分はビット構造10の右側部分から
除去されている。語線導体22はチタンとタングステン
の薄い層で典型的に形成され、その上に銅をドープされ
たアルミニウムの層が設けられる。それから全構造体を
外部の汚染から保護するために、全構造体の上に窒化シ
リコンの不働態層23が設けられる。もっとも、その不
働態層も一部分だけが示されている。
向に垂直な接合部14の間を磁化容易軸が延長する長手
方向モードで動作でき、または語線導体22の延長方向
に磁化容易軸が平行に延長する横方向モードで動作でき
る。いずれの状況においても、2つの択一論理値の1つ
を2進ビットとしてビット構造中に保持される情報が、
強磁性薄膜層15または16の磁化の向きを、磁化容易
軸に全体として沿って1つの向き、または逆の向き(し
かし、それらの各層においては他の層における向きとは
逆の向きである)に向けて磁化することにより強磁性薄
膜層15と16に格納される。外部磁界によりその磁化
の向きがその向きから回転させられたとすると、層15
と16の磁気抵抗性のためにその磁化の向きの回転とと
もに層15と16の電気抵抗値が変化する。
仮定すると、強磁性薄膜層15と16の縁部の近くに、
それらの縁部における「自由磁極」により減磁磁界によ
って異方性が支配的である。強磁性薄膜層15と16の
磁化が飽和すると、減磁磁界が飽和磁界の半分、たとえ
ば前記合金の薄膜層の場合にはおそらく5000エルス
テッド、に近づく。それらの合金の典型的な薄膜層の保
磁力と異方性磁界はわずかに20エルステッドのオーダ
ーであるから、それらの薄膜層の縁部における磁化は不
安定になる。
膜層の近くにおける電子スピンはそれらの縁部と、それ
らの薄膜層の延長方向にほぼ平行になるようにされる。
それらの電子スピンの向きは徐々に回り、薄膜層を横切
って薄膜層の中心へ向かって更に内側を向き、そうする
と減磁磁界は異方性磁界をもはや圧倒されることはな
い。発生の速さ、形および距離は静磁気的状況と、隣接
する原子のスピンと電子のスピンの間の量子交換相互作
用と、ネール磁気壁(Ne′el walls)に導く異方性考察
とは異なる異方性考察とに応じた複雑な関数である。
導体22が交差する薄膜層の縁部において零または零に
非常に近く、薄膜層の内部により近い内側の場所で徐々
に増大し、薄膜層の中心部に生ずる飽和値へ向かって増
大する。薄膜層の外縁部に隣接する部分と磁気飽和が始
まる点との間の領域においては、薄膜層の磁化は延長方
向を指す向きから磁化容易軸の向きを指す向きへ変化す
る。したがって、そのような強磁性薄膜層の磁化容易軸
がそれの延長方向と交差する方向に延長し、または語線
導体22と平行な方向に延長して、磁化容易軸に沿って
強磁性薄膜層を横切る方向には真に飽和せず、その薄膜
層の一部を横切る方向だけに飽和する。
ー状端部の間からの薄膜層の断面における磁化状態を図
2と図3に示す。図2は情報の「0」論理値ビットを記
憶するための磁化状態を示す。図3は、中心部における
磁化が上を指し、縁部における磁化が主として右側を指
していることを示す。図3は、情報の「1」論理値ビッ
トを記憶するための磁化状態を示す。この場合には中心
部における磁化は下を指し、縁部における磁化が主とし
て右側を指すことを示す。
を1つの接合部14から別の接合部14へ流れる電流を
指し、語電流はビット構造10の近くを、ビット構造1
0の延長方向と交差する方向に延長する語線導体22を
流れる電流を指す。検出電流と語電流を選択的に流すこ
とにより、ビット構造10を図2と図3に示すように磁
化容易軸に沿う2つの可能な磁化状態のうちの1つに置
くことができる、すなわち、情報をビット構造10に格
納すなわち「書込む」ことができる。
な構造においては、ビット構造10は過去においては、
典型的には10.0〜30.0mAの語電流を、薄膜層
15と16の縁部における磁化と同じ共通の向きの磁界
を生ずる向きに流すことにより、「0」論理値磁化状態
に典型的に置かれていた。磁界にそのような結果を生ず
る語線導体22を流れる電流を正語線電流または正語電
流と呼ぶ。この電流が流れる前は、薄膜層15と16の
縁部磁化は、典型的に何千ガウスという強い外部磁界を
加えることにより、設定されていた。それから、典型的
には2.0〜3.5mAの検出電流を語電流を流すのと
同時に流すことにより、「0」論理値磁化状態の設定を
終わっていた。
が、同じ語電流を同じ向きに流す、すなわち、正語電流
を流し、同じ大きさの検出電流を逆向きにビット構造1
0に流すことにより、ビット構造10に設定された。そ
のような磁化状態の変化は適正な電流レベルに達した後
で非常に迅速に生じ、それらの状態の間のそれらの変化
は約10ns以内に起こる。
6に磁化状態を設定するこの方法は、全体として信頼で
きる方法である。しかし、そのような記憶手続きの後で
は、ビット構造中に誤った情報が見出されることがたま
にある。典型的には、ビット構造の磁化状態を逆の状態
へ変えるために、語電流と検出電流が供給される。少な
くとも薄膜層15と16の中央部において、語線22の
下側で電子スピンの向きが再び定められる。そうする
と、語線22の下側にあたる薄膜層の部分と、語線22
の外側にある薄膜層の端部との間に最初に形成された磁
気壁が、テーパー状部分を通って、それらのテーパーが
終わる薄膜層の端部まで迅速に伝わる。磁気壁が伝わる
理由は、磁気壁中のエネルギーがそれの長さに依存する
からであり、したがって磁気壁がビット構造10のテー
パー状端部内へ伝わることにより磁気壁が必然的に短く
なり、そのために磁気壁のエネルギーが減少することで
ある。磁気素は熱力学に従ってそれの磁気エネルギーを
最少にしようとする傾向があるから、磁気壁はテーパー
状部分の端部へ伝わる強い傾向を有する。
に、語線22の下側の記憶薄膜層部分と、語線22の下
側にない残りの記憶薄膜層部分との間に形成された最初
の磁気壁が、語線22の縁部の周囲に「固定される」よ
うになる。すなわち、そのように形成された最初の磁気
壁は、磁気エネルギーを最少にする結果として通常行う
ように、テーパー状端部を通ってそれの端部へ向かって
動くことはしない。それよりも、磁気壁は語線22の縁
部に一時的に留まり、そこにおいて、検出電流の流れる
向きが次ぎに反転された時に、逆の向きに伝えさせられ
る。そのように「固定される」原因は知られていない
が、検出電流の大部分が、最初に接合14の短絡タング
ステン層20からビット構造10の大部分を通って記憶
薄膜層15,16,17の中に流れこみ、次ぎにそこか
ら次の接合部14の次の短絡層20に入る、という推移
に少なくとも部分的に関連するものと信じられている。
それらの場所における検出電流のそれらの推移は、磁気
壁のそのような「固定」へたまたま導くことがある作用
を及ぼす。
状況が図3に示されている。語線22の縁部が図3にお
いては2本の垂直破線で示されている。図3において
は、記憶薄膜層のうち、語線22の左側縁部が上を通る
部分内の点に磁気壁が形成している状況が示されてい
る。この図からわかるように、下向きの記憶薄膜の点の
中央部分における語線22の左側縁部の左側における記
憶薄膜層の磁化が、その記憶薄膜層に記憶されている以
前の磁化状態に対して設定された磁化の向きに従う。語
線22の左側縁部の右側においては、上向きの記憶薄膜
層の点の中央部分の磁化が、現在の記憶手続きのための
語線電流の流れの結果として、記憶薄膜層中に記憶する
ことを意図する記憶状態の向きに従う。このようにし
て、示されている語線22の左側縁部の下側、および前
記電流の推移の1つが起こる場所の1つの近くの、それ
ら2つの領域の間に180度磁気壁が形成された。「固
定されている」から、磁気壁は、通常起こるのとは異な
って、左へ伝わっていない。
「固定」がもし起きたとすれば、図4に示すこの状況は
保たれる。しかし、おそらく、メモリから情報を取り出
すことを意図する次の情報検索動作において、検出電流
の流れの以後の反転が起こる。検出電流が反転すると、
検出電流の推移状況と、検出電流により発生された磁界
の向きとが変化し、そのために、最近の記憶手続きによ
り設定することを意図する状態ではなくて、ビット構造
10に以前の磁気状態が再び記憶されるように、以前に
「固定された」この磁気壁を右へ動かすことを許し、か
つ押すことができる。その結果として、そのビット構造
に誤った情報が存在することになる。
憶動作および検索動作において誤りを生じなくされるビ
ット構造10に選択された磁気状態を記憶することが望
まれる。すなわち、ビット構造10の記憶薄膜の中央部
分に設定された磁化が、ビット構造のそれらの部分全体
にわたって多少とも共通の向きを有するという意味で終
わる、ビット構造10に磁化状態を記憶することが望ま
れる。
の磁気ビット構造の記憶膜すなわち薄膜層中に、それら
の記憶膜中の縁部磁化の向きが少なくとも部分的に追従
する共通の向きにほぼ平行に向けられた磁界を結果とし
て生ずる向きに語線電流を供給する過程と、語線電流の
供給と少なくとも部分的に同時に、選択した検出電流を
それらの記憶膜へ供給する過程と、第1の語線電流がな
くなった後で、縁部磁化の向きが少なくとも部分的に追
従する共通の向きとは逆の向きに向けられた磁界をビッ
ト構造の記憶膜中に生ずる別の語線電流を供給する過程
とを備え、磁気ビット構造に選択した磁気状態を記憶す
る方法を提供するものである。第2の語線電流はビット
構造の中央部のいくつかの部分における磁化を大きな角
度で回転させ、「固定されている」磁気壁の単位長さ当
たりのエネルギーを増大させることにより、前記憶膜の
中央部分の磁化を全てほぼ同じ向きに向けるように、磁
気壁を最も近いテーパー状部分へ向かって移動させる向
きの力を増大させる。
ようなものであっても、力が磁気壁を語線22の縁部ま
たはそれの近くの場所に保つからである。磁気壁の単位
長さ当たりのエネルギーを増大できるものとすると、磁
気壁をビット構造10の最も近いテーパー状端部へ移動
させて、熱力学の法則により求められる磁気エネルギー
を最少にする増大させられた力が生ずる。
結果としてビット構造10内に設定すべき希望の磁化状
態を選択するために、正の語線電流と検出電流をビット
構造10に1つの向きまたは逆の向きに流すことによ
り、磁気状態がビット構造中に記憶される。その後で負
の語線電流を供給すると、「固定されている」磁気壁に
希望の追加エネルギーが供給され、それにより磁気壁の
単位長さ当たりのエネルギーを増大できる。希望の磁化
状態を記憶させるのに用いられる正の語線電流を供給し
た後で負の語線電流を供給すると、記憶膜の縁部磁化の
向きに対して180〜270度の間の角度を記憶膜の中
央部の磁化が有する範囲まで、その中央部における磁化
の向きを反転させる。その結果としての磁気壁の単位長
さ当たりの磁気エネルギーの増大が、磁気壁をテーパー
状にして記憶膜を構成する材料中の全磁気エネルギーを
最少にする。
時の、交互に生ずることがある「0」と「1」との論理
値磁化状態に対する、図1のビット構造の電気抵抗値対
語線電流特性を示すグラフであって、下側のカーブは
「0」磁化状態を表す。正の語線電流と負の語線電流の
両方に対する抵抗値特性が示されている。また、負の語
線電流というのは、ビット構造10の縁部に平行なビッ
ト構造の記憶膜中の縁部磁化の向きが少なくとも部分的
に追従する共通の向きとは逆の向きの磁界を生ずる向き
に、語線22を流れる電流を意味する。正の語線電流は
それらの記憶膜中に逆向き、すなわち、共通の向きの磁
界を生ずる。
状態に対する抵抗値特性上に破線矢印が示されている。
最後の文で述べた種類の語線電流を流した時の電気抵抗
値の変化の軌跡を示す。語線電流の供給を零値から始め
たとすると、図5は、正の語線電流の供給に続いて負の
語線電流を供給するということを基にして、上記方法を
用いることから生ずる「1」磁化状態から「0」磁化状
態への切換えの抵抗値変化の軌跡を示す。正の語線電流
を零の値から始めて最初に供給し、矢印はこの電流の供
給が「1」磁化特性中のブレーク点を通るのに十分な値
に達し、それにより磁化ベクトルを(検出電流に関連し
て)「0」論理値磁化状態に切換えることを示す。それ
から語線電流は零値へ戻り、語線22に十分な負の語線
電流が供給されるまで減少を続ける。その負の語線電流
はネール磁気壁を形成するために要求される値より十分
に大きく、「1」特性が上方へ急に推移する負の語線電
流の値である。
分の磁化が図3の「1」磁化状態から全て切換えられ、
その後で、図3に示すように設定された「0」状態に対
する適切な向きへ切換えられるような状況を示す。矢印
は、供給された負の語線電流が「0」論理値磁化状態に
対する特性、すなわち、図5の下側特性に追従する抵抗
値変化を起こさせる、加えられた負の語線電流を示す。
すなわち、図示の矢印はこの下側の特性に従って左へ移
動し、それから零値の語電流へ向かって逆戻りする。
おける磁化の向きが前の「1」論理値磁化状態と同じ向
きを保ち、その一部の部分と、正の語線電流(および対
応する検出電流)により「0」状態の向きに磁化が新た
に行われた部分との間に「固定された」磁気壁が形成さ
れたとすると、図5の負の語線電流部分における矢印
は、図示の「1」と「2」の特性とは多少異なる、それ
らの特性の中間の抵抗値特性を追従する。この結果を図
6に示す。図示を明確にするために、図6においては特
性の違いを誇張して示している。図6では中間の抵抗値
特性が破線で示されている。正の語線電流を零値から始
まって最初に加え、その後で負の語線電流を加えた時
の、上記方法を用いた場合の抵抗値変化の軌跡が、
「1」磁化状態から「0」磁化状態への切換えに対して
示されている。
(検出電流に関連して)「0」論理磁化状態へ切換える
ための「1」磁化特性におけるブレーク点を通って移動
するのに十分な値に達する正の語線電流の供給を示す。
しかし、ブレーク点を通った後では、「固定されてい
る」磁気壁のために、「1」磁化状態は完全に「0」磁
化状態になるわけではないから、「1」特性が「0」特
性へ切換えられるわけではない。その代わりに、図6に
破線で示されている中間抵抗値を有する。したがって、
語線電流は代わりにその中間特性に従い、破線で示され
ている中間特性に沿って、零を指す長い矢印で示すよう
に零へ戻る。上記のように、この新しい方法における零
から、中間の破線抵抗値特性に依然として従っている長
い破線矢印で示すように、語線22へ十分な負の語線電
流が供給されるまで語線電流は減少を続ける。この負の
語線電流はネール磁気壁を形成するために必要な値をこ
えるのに十分である、すなわち、「1」特性が上方へ急
に変化するような値である。この負の語線電流の値にお
いては、固定されている磁気壁の単位長さ当たりのエネ
ルギーも十分に増加するように、その磁気壁のエネルギ
ーが非常に大きく変化する。磁化エネルギーを最少にす
るという熱力学的要求により、ビット構造10の記憶膜
の磁気壁に最も近いテーパー状部分へ移動させられる磁
気壁が生ずることになる。
になる。この状況が、図6において、破線で示されてい
る中間特性から下側の「0」特性を直接指す、いくつか
の短い矢印により示されている。このように、零語線電
流へ戻ることが示されている長い矢印は、下側の特性に
沿って零値まで追従する。
状態を生じさせるために正の語線電流と検出電流を加え
た後で、負の語線電流を加えることにより、そのビット
構造中の記憶膜の中央部における磁化の全てを、希望の
磁化状態に対応する共通の向きにほぼ向けることができ
る。本願発明者の行った実験によれば、ビット構造10
に類似するビット構造を含むアレイ中の情報の誤りビッ
トの数は、希望の磁化状態を設定するために通常用いら
れる正の語電流と検出電流に続いて、負の語線電流を短
時間供給することにより、大幅に減少する。
である。
図的に示した状態説明図である。
示した状態説明図である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 それの第1の終端部とそれの第2の終端
部の間に磁気抵抗性、異方性の磁気材料の記憶膜をおの
おの備え、かつ、それの前記記憶膜から電気絶縁部を横
切って配置された語線導体をおのおの有する磁気ビット
構造に選択した磁気状態を記憶する方法であって、前記
語線導体はその前記記憶膜の一対の両側縁部の上を延長
し、各前記縁部は前記第1の終端部と前記第2の終端部
の間を延長し、各磁気ビット構造の前記記憶膜は、それ
の対応する前記語線導体が延長する向きにほぼ沿って向
けられた磁化容易軸を有し、その磁化容易軸に沿う磁化
の向きがその前記磁気ビット構造の前記磁気状態を決定
し、各磁気ビット構造の前記記憶膜は前記両側縁部にほ
ぼ平行に向けられた内部磁化を示すそれの前記一対の両
側縁部のいずれかに十分に近い部分を有し、その縁部の
磁化はほぼ共通の向きに少なくとも部分的に向けられ
る、磁気ビット構造の磁気状態を検出する方法におい
て、 対応する第1の前記磁気ビット構造の前記記憶膜内に前
記共通の向きにほぼ平行で、それに向けられた磁界を結
果として生ずるような向きに、選択された起動電流を第
1の前記語線導体に流す過程と、 前記第1のビット構造の前記第1の終端部と前記第2の
終端部の間で前記第1の磁気ビット構造の前記記憶膜内
に、選択した検出電流を、前記起動電流を流す過程と少
なくとも部分的に同時に流す過程と、 前記起動電流が無くなった後で、ただし検出電流を流す
過程と少なくとも部分的に同時に、第1の前記磁気ビッ
ト構造の前記記憶膜内に前記共通の向きにほぼ逆に向け
られた磁界を結果として生ずるような向きに、選択され
たビット終了確保電流を流す過程と、を備える磁気ビッ
ト構造に選択された磁気状態を記憶する方法。 - 【請求項2】 それの第1の終端部とそれの第2の終端
部の間に磁気抵抗性、異方性の磁気材料の記憶膜をおの
おの備え、かつ、それの前記記憶膜から電気絶縁部を横
切って配置された語線導体をおのおの有する磁気ビット
構造に選択した磁気状態を記憶する方法であって、前記
語線導体はその前記記憶膜の一対の両側縁部の上を延長
し、各前記縁部は前記第1の終端部と前記第2の終端部
の間を延長し、各磁気ビット構造の前記記憶膜は、それ
の対応する前記語線導体が延長する向きにほぼ沿って向
けられた磁化容易軸を有し、その磁化容易軸に沿う磁化
の向きがその前記磁気ビット構造の前記磁気状態を決定
する、磁気ビット構造に選択された磁気状態を記憶する
方法において、 それの前記一対の両側縁部のいずれかに十分に近い前記
記憶膜の部分を磁化させるのに適切な磁界を供給して、
ほぼ共通の向きに少なくとも部分的に向けられるように
前記縁部に平行に向けられる縁部磁化を行う過程と、 対応する第1の前記磁気ビット構造の前記記憶膜内に前
記共通の向きにほぼ平行で、それに向けられた磁界を結
果として生ずるような向きに、選択された起動電流を第
1の前記語線導体に流す過程と、 前記第1のビット構造の前記第1の終端部と前記第2の
終端部の間で前記第1の磁気ビット構造の前記記憶膜内
に、選択した検出電流を、前記起動電流を流す過程と少
なくとも部分的に同時に流す過程と、 前記起動電流が無くなった後で、ただし検出電流を流す
過程と少なくとも部分的に同時に、第1の前記磁気ビッ
ト構造の前記記憶膜内に前記共通の向きにほぼ逆に向け
られた磁界を結果として生ずるような向きに、選択され
たビット終了確保電流を流す過程と、を備える磁気ビッ
ト構造に選択された磁気状態を記憶する方法。 - 【請求項3】 それの第1の終端部とそれの第2の終端
部の間に磁気抵抗性、異方性の磁気材料の記憶膜をおの
おの備え、かつ、それの前記記憶膜から電気絶縁部を横
切って配置された語線導体をおのおの有する磁気ビット
構造に選択した磁気状態を記憶する方法であって、前記
語線導体はその前記記憶膜の一対の両側縁部の上を延長
し、各前記縁部は前記第1の終端部と前記第2の終端部
の間を延長し、各磁気ビット構造の前記記憶膜は、それ
の対応する前記語線導体が延長する向きにほぼ沿って向
けられた磁化容易軸を有し、その磁化容易軸に沿う磁化
の向きがその前記磁気ビット構造の前記磁気状態を決定
し、各磁気ビット構造の前記記憶膜は前記両側縁部にほ
ぼ平行に向けられた内部磁化を示すそれの前記一対の両
側縁部のいずれかに十分に近い部分を有し、前記縁部磁
化はほぼ共通の向きに少なくとも部分的に向けられる、
磁気ビット構造の磁気状態を検出する方法において、 対応する第1の前記磁気ビット構造の前記記憶膜内に前
記共通の向きにほぼ平行で、それに向けられた磁界を結
果として生ずるような向きに、選択された起動電流を第
1の前記語線導体に流す過程と、 前記第1のビット構造の前記第1の終端部と前記第2の
終端部の間で前記第1の磁気ビット構造の前記記憶膜内
に、選択した検出電流を、前記起動電流を流す過程と少
なくとも部分的に同時に流す過程と、 前記起動電流が無くなった後で、ただし検出電流を流す
過程と少なくとも部分的に同時に、第1の前記磁気ビッ
ト構造の前記記憶膜内に前記共通の向きにほぼ逆に向け
られた磁界を結果として生ずるような向きに、かつ前記
縁部磁化と、少なくとも、前記記憶膜のそれの内側の部
分との間に磁気壁を形成するために十分な、選択された
ビット終了確保電流を流前記起動電流による前記第1の
前記磁気ビット構造の第1の終端部と第2の終端部の間
の磁気抵抗値の変化を検出して、それを表す信号を発生
する過程と、を備える磁気ビット構造に選択された磁気
状態を記憶する方法。
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