JPH04987B2 - - Google Patents

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JPH04987B2
JPH04987B2 JP57181501A JP18150182A JPH04987B2 JP H04987 B2 JPH04987 B2 JP H04987B2 JP 57181501 A JP57181501 A JP 57181501A JP 18150182 A JP18150182 A JP 18150182A JP H04987 B2 JPH04987 B2 JP H04987B2
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JP
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ether
hydrochloride
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oil
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JP57181501A
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JPS5890576A (ja
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Jozefu Guramukosuki Edowaado
Kaachisu Joonzu Maikuru
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Aventis Pharmaceuticals Inc
Original Assignee
Hoechst Roussel Pharmaceuticals Inc
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Publication date
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Publication of JPH04987B2 publication Critical patent/JPH04987B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D307/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom
    • C07D307/94Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom spiro-condensed with carbocyclic rings or ring systems, e.g. griseofulvins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/04Centrally acting analgesics, e.g. opioids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/24Antidepressants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/26Psychostimulants, e.g. nicotine, cocaine
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C255/00Carboxylic acid nitriles

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  • Medicinal Chemistry (AREA)
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  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Furan Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は一般式 〔式中、Xは水素、ハロゲン(F、Cl、Brお
よびI)、アミノ、低級アルキル置換アミノ、低
級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシおよび
ニトロであり、mは1、2または3の整数であ
り、Xはmが1より大である場合は同一または異
なるものであり、nは0、1または2の整数であ
り、pは0、1または2の整数でありそしてR1
は水素、1〜3個の炭素のアルキル、カルボキシ
または低級アルコキシカルボニルであり、R2
水素または1〜3個の炭素のアルキルである)の
2′−置換−スピロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−
シクロアルカン〕に関する。 さらに本発明は一般式 (式中X、m、n、pおよびR2は前述したも
のと同一であり、R1′は水素または低級アルキル
である)の化合物、該化合物を合成する方法、該
化合物からなる抗うつ剤および鎮痛剤に関する。 発明者等の知る限りでは、本発明の化合物はこ
れまで製造、使用、記載または示唆されていな
い。 特に説明または指示しない限り、明細書を通じ
て使用される低級アルキルなる語はC1〜C3アル
キル基を意味する。同様に、低級アルコキシなる
語はC1〜C3アルコキシ基を意味する。 特に説明または指示しない限り本発明のスピロ
〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕
誘導体およびシクロヘキサノール誘導体に対して
与えられた構造式または命名はそのすべての立体
異性体を包含する。 特に説明または指示しない限り、本明細書に使
用されるハロゲンなる語は、弗素、塩素、臭素お
よび沃素を包含する。 本発明の化合物は、次の方法で製造される。置
換分X、Y、R1およびR2および数値mおよびn
は前述した通りである。 一般式 (式中Xは水素またはハロゲンであり、Yは塩
素、臭素または好適には弗素でありそしてR1
よびR2はそれぞれ別個に水素または低級アルキ
ルでありそしてnは0または1である)の中間体
化合物は、はじめに一般式 (式中Xは式()に定義した通りである)の
ハライドを金属例えばリチウム、マグネシウムな
どと反応せしめそしてそれから得られた有機金属
試薬またはグリニヤール試薬を一般式 (式中、R1、R2、nおよびpは式()に定
義した通りである)の化合物と反応せしめて立体
異性体例えばn=1である場合は を包含する式 を有する本発明の化合物を形成させることによつ
て合成される。 前述したようにする代りに、普通の方法および
試薬を利用して一般式 (式中、Mは金属例えばLi、Na、Kなどであ
る)の有機金属化合物を製造しそして次に化合物
()と反応せしめて本発明の化合物()を形
成することができる。 式()の出発物質オルト−ハロベンジルハラ
イドは当該技術分野においてよく知られておりそ
して式()の有機金属は普通の技術例えば金属
−ハロゲン交換によつてそれから容易に製造する
ことができる。また、式()の出発物質ケトン
は当該技術分野において知られている。この点に
関しては、K.フリツク氏等の「Arzneim.−
Forsch.」第28巻第107頁(1978年)を参照された
い。 一般式 (式中、X、R1、R2、nおよびpは式()
に前述した通りである)のスピロ化合物は、強塩
基例えば水素化ナトリウム、フエニルリチウムな
どの存在下における化合物()の普通の閉環に
よつて得られる。化合物()のシスおよびトラ
ンス立体異性体がそれぞれ化合物()のシスお
よびトランス異性体から得られる。すなわち例え
ばn=1である場合は、化合物〔(a)〕は を形成しそして化合物〔(b)〕は を形成する。 化合物()のシス−異性体または1′β,2′β−
異性体の記載は、ベンゾフラン基の酸素原子およ
びアミノ基に結合しているメチレン基が両方共6
員シクロヘキサン環の平均面上にあることを意味
する。化合物()のトランス−異性体または
1′α,2′β異性体の記載は、ベンゾフラン基の酸素
原子またはアミン基に結合しているメチレン基の
一方が平均面上にありそして他方が6員シクロヘ
キサン環の平均面の下方にあることを意味する。 式()(式中Xは式()に定義した通りで
ある)のスピロ化合物が得られると、ベンゾフラ
ン環の芳香族部分上に種々な型の1個またはそれ
以上の置換分を有する多くのその誘導体すなわち
一般式 (式中R1およびR2は式()に定義した通り
であり、Xは水素、ハロゲン、アミノ、低級アル
キル置換アミノ、低級アルキル、低級アルコキ
シ、ヒドロキシおよびニトロであり、mは1、2
または3の整数であり、mが1より大である場合
はXは同一または異なり、nは0または1の整数
でありそしてpは0、1または2の整数である)
の化合物を得ることができる。 Xが水素である化合物()を普通の方法で処
理してXがハロゲンであるハライド化合物を得る
ことができる。典型的には、化合物()を普通
の触媒例えばハロゲン化第二鉄、ハロゲン化アル
ミニウム、遷移金属ハロゲン化物、沃素アルミニ
ウムアマルガムまたは一塩化沃素および一臭化沃
素のような試薬の存在下におけるハロゲン例えば
塩素または臭素、硫酸中の硫酸銀+沃素、トリフ
ルオロアセチルハイポアイオデート、酢酸中の沃
素+過酢酸で処理してXがBr、ClまたはIであ
る本発明のハロゲン置換化合物()を得る。好
適には、Xが水素である式()の化合物をN−
ブロモサクシンイミド(NBS)またはN−クロ
ロサクシンイミド(NCS)または一塩化沃素と
反応せしめて芳香族部分が5−位においてモノ置
換、5,7−位においてジ置換および5,6,7
−位においてトリ置換されている式()の化合
物を得る。 NBSによる多臭素化は反応におけるNCSの共
存によつて容易にされるということは理解される
べきである。単に、5−ブロモ−7−クロロ化合
物は、Xが5−位にある臭素である化合物()
を適当量のNCSで塩素化することによつて得ら
れる。次に、7−クロロ化合物は、5−ブロモ−
7−クロロ化合物を適当な溶剤中でアルキルリチ
ウムまたはフエニルリチウムと反応させそしてそ
れから得られた生成物を水で加水分解することに
よつて得られる。 Xがハライドであるモノハライド化合物()
例えば5−ブロモ化合物を適当な溶剤中でアルキ
ル金属化合物例えばブチルリチウムと反応せしめ
て式 (式中、Mは金属例えばLiである)の有機金属
化合物を形成させる。次に、化合物()を普通
の方法でハロゲン化アルキルまたは硫酸アルキル
例えば硫酸ジメチルと反応せしめてXがアルキル
例えばメチルである本発明の化合物()を形成
する。 Xがハロゲン例えば5−ブロモである化合物
()を、アルカリ金属アルコキシ例えばアルカ
リ金属メトキシドおよび沃化第一銅と反応せしめ
てXがアルコキシ例えばメトキシである本発明の
化合物()を形成する。次に、この得られた化
合物は普通の技術を使用して脱アルキル化してX
がヒドロキシである本発明の化合物()を形成
することができる。典型的には、ヒドロキシルの
形成は、塩基性試薬例えばNaOH、グリニヤー
ル試薬、ナトリウムおよびブタノール、液安中の
ナトリウム、ジフエニルホスフインのリチウム塩
などによる開裂によつてかまたは臭化水素、沃化
水素、沃化水素+燐、沃化カリウム+燐酸、ピリ
ジン塩酸塩、三臭化硼素、無水の塩化アルミニウ
ムなどのような試薬による酸性開裂によつて実施
される。好適には、ピリジン−塩化水素複合体を
使用してXがOHである化合物()の形成を達
成する。 好適にはXが水素である化合物()をニトロ
化するためには、はじめにアルキルハロホルメー
ト例えばエチルクロロホルメートの使用によつて
【式】基を
【式】基に変 換することが有利である。これは例えば硝酸によ
るようなニトロ化中の塩基性
【式】基の酸化 を防止する。このようにして得られたアルキルオ
キシカルボニル基例えばエトキシカルボニル基
は、後でLiAlH4のような普通の還元剤の使用に
よつてメチル基に変換することができる。典型的
には化合物()をアルキルクロロホルメートと
反応せしめて式 の化合物()を形成させ次にこの化合物を普通
の方法例えば氷酢酸中の硝酸でニトロ化せしめて
(式中Xはニトロである)を有する化合物を形
成させる。化合物()例えば5−ニトロ化合物
を普通の方法例えば金属および酸による処理、接
触的な水素およびPtまたはPdなどによる処理、
ヒドロ亜硫酸ナトリウムによる処理などによつて
還元して式 (式中Xは−NH2である)を有する化合物を
得る。アミン()のN−アルキル誘導体は普通
の方法で例えばハロゲン化アルキル例えばハロゲ
ン化メチルとの反応によつて得られる。それによ
り式 のモノまたはジ置換化合物が得られる。 典型的には、例えば式()の5−ニトロ化合
物の還元によつて得られる5−アミノ化合物をハ
ロゲン化メチルと反応せしめて5−メチルアミノ
誘導体を形成させるかまたはもし必要ならば充分
量のハロゲン化メチルと反応せしめて5−ジメチ
ルアミノ誘導体を形成させる。このようにする代
りに、例えば5−ジメチルアミノ誘導体はパラジ
ウム/炭素の存在下においてホルムアルデヒドお
よび化合物()の5−ニトロ誘導体の混合物を
水素添加することによつて得ることができる。 化合物()、()および()は、金属水素
化物例えばLiAlH4などのような還元剤によつて
還元してXがNH2および
【式】である本発明 の化合物()を形成することができる。それに
よつて
【式】基は
【式】に変換される。 R1およびR2の両方がメチルである式()の
化合物は、R1およびR2が水素である化合物()
をエシユワイラ−クラーク(Eschweiler−
Clarke)操作方法によつてホルムアルデヒドお
よび蟻酸と反応させることによつて得ることがで
きる。R1が水素であり、R2がメチルでありそし
てXが水素またはハロゲンである式()の化合
物は、種々な方法によつてXが前述した通りであ
りそしてR1およびR2が両方メチルである式()
の化合物から製造することができる。一つの方法
は、アルキルクロロホルメートまたはフエニルク
ロロホルメートによるこの化合物のカルバメート
化そして次いでアルカリ金属水酸化物またはアル
カリ土類金属水酸化物の存在下における脱メチル
化生成物の加水分解である。他の方法は、例えば
臭化シアンを使用したシアノ基による上記化合物
()のメチル基の置換そして次いでLiAlH4のよ
うな普通の還元剤によるシアノ化合物の還元であ
る。 式 (式中Xは水素またはハロゲンでありそしてY
は前述した通りである)を有する本発明の中間体
化合物は、化合物()を適当な金属と反応せし
めてグルニヤール試薬または有機金属化合物〔化
合物()〕を形成させ次にこれを式 の2−オキソ−シクロヘキサンアセトニトリルと
反応せしめて本発明の中間体化合物(XI)を形成
させることによつて合成される。化合物(XI)は
前述したように強塩基で処理して閉環を行い式 のスピロ化合物を得ることができる。 勿論、前述した化合物が存在するその立体異性
体を包含しそしてこのような異性体は前述した本
発明の範囲に包含されるということは理解される
べきである。例えば化合物()はnが1である
場合シス異性体(a)およびトランス異性体(b)の
両方を包含する。2種の異性体の相対的な割合
は、置換分Xの同一性、置換分Rの同一性および
反応条件を包含する種々なフアクターによつてき
まつてくるが、普通シス異性体の割合はトランス
異性体より大である。典型的な値は、シス異性体
について70〜80%そしてトランス異性体について
30〜20%である。 本発明の異性体の混合物を実質的に純粋な異性
体に分割する好適な一般的操作方法は、次の通り
である。(i)化合物(a)および(b)におけるような
典型的にシス異性体80〜70%およびトランス異性
体20〜30%を含有する異性体の混合物をエタノー
ルに溶解する。この溶液に撹拌しながら適当な溶
剤例えばエタノール中の無水の蓚酸の溶液を加え
る。蓚酸のモル量は化合物例えば(a)および(b)
の量以上でなければならない。(ii)延長した時間例
えば約16時間(一夜)撹拌した後、結晶を集めそ
してエタノールおよびエーテルのような適当な溶
剤で洗浄する。シス異性体の多量の純粋な蓚酸塩
が得られる。典型的には、約90%異性体純度のシ
スオキザレートがこの工程で得られる。(iii)工程(ii)
で得られたシスオキザレートを適当な溶剤例えば
エタノールから1回または2回再結晶する。これ
は、殆んど100%純度のシスオキザレートを与え
る。シス異性体の遊離塩基はオキザレートを水酸
化カリウムのような塩基と反応させることによつ
て遊離される。 工程(ii)の後に残留する母液は、出発混合物より
もトランス異性体に富んでいる。トランス異性体
は遊離塩基のクロマトグラフイー処理によつてか
または蓚酸塩および(または)塩酸塩のような塩
の再結晶によつて精製される。 勿論、立体異性体を分割および精製するすべて
の普通の方法を使用することができそして本発明
がいずれかのこのような特定の方法に限定されな
いということは理解されるべきである。 nが2である化合物()は次の方法で製造す
ることができる。化合物(XII)を任意の有利な手
段例えば水素+PdまたはPtなどのような金属触
媒またはLiAlH4のような金属水素化物によつて
還元して式 (式中、Xは水素またはハロゲンである)のス
ピロ化合物を得る。 この化合物のN−アルキル誘導体は例えばハロ
ゲン化アルキル化合物との反応によるような普通
の方法で製造することができる。それによつて少
なくともR1またはR2がアルキルである式()
のモノまたはジ置換化合物が得られる。 このようにする代りに化合物(′)をアルキ
ルクロロホルメートと反応させ次いで得られた化
合物を例えばLiAlH4で還元してnが2でありそ
して少なくともR1またはR2がアルキルである式
()の化合物を形成することができる。 R1およびR2がメチルである化合物()は例
えばパラジウムまたは白金付炭素の存在下で普通
の方法でホルムアルデヒドおよび化合物(′)
の混合物を水素添加することによつて得られる。 Xが水素またはハロゲンであるスピロ化合物
()が得られると、Xが水素、ハロゲン、アミ
ノ、アルキル置換アミノ、アルキル、アルコキ
シ、ヒドロキシおよびニトロでありそしてmが
1、2または3である(mが1より大である場合
はXは同一または異なつている)ベンゾフラン環
の芳香族部分上に種々な1個またはそれ以上の置
換分を有するその多くの誘導体を得ることができ
る。この目的に対して使用される合成操作方法は
nが0または1である式()の誘導に使用した
方法と同じである。 ここでまたnが0、1または2である化合物
()の立体異性体が前述した本発明の範囲に包
含されるということは理解されるべきである。 本発明の化合物()aは、有用な抗うつ効果
を判定する標準試験であるマウスにおけるテトラ
ベナジン誘起うつ病を阻止する能力
〔「International Journal of
Neuropharmacology」第8巻第73頁(1967年)〕
によつて証明されるように哺乳動物におけるうつ
病の治療に有用である。更に化合物()aは鎮
痛剤として有用である。化合物()aの鎮痛活
性の評価に対して使用される操作方法は、シエグ
ムンド氏等〔「Proc.Soc.Exptl.Biol.Med.」第95
巻第729頁(1957年)〕の変形法である。すなわち
フエニルキノン(フエニル−p−ベンゾキノン)
12.5mgを95%エタノール5mlに溶解しそして蒸留
水で100mlにうすめそしてマウスに投与(腹腔内
的に10ml/Kg)する。これは胴をよじりそして回
転しながら行う1回またはそれ以上の脚の内部回
転、腹壁の収縮、脊椎前彎および背の弓なりとし
て定義される特有の苦悶を生ずる。 全体で29匹の雄のCD−1マウス(18〜30g)
を時間応答の観察のために使用する。動物に食料
および水を任意に与える。試験される薬剤を蒸留
水で製造しそして不溶性である場合は適当な界面
活性1滴を加える。 20匹の動物(1グループ当り5匹)に、フエニ
ルキノン注射の15、30、45および60分前に薬剤を
皮下的(SC)に投与する。比較対照動物(1グ
ループ当り2匹)に等量のベヒクルを与える。フ
エニルキノンの投与後、マウスを1のビーカー
に別個に入れそして5分経過させる。それからマ
ウスを10分観察しそして苦悶の回数をそれぞれの
動物に対して記録する。算定阻止%に対する式は
次の通りである。 比較対照グループの苦悶X−薬剤グループの苦悶X/
比較対照グループの苦悶×100 最大阻止%を有する時間期間を最高時間とみな
す。 使用量範囲は、1グループ当り10匹の動物を薬
剤活性の最高時間において試験する以外は、時間
応答と同じ様式で実施する。4つの薬剤グループ
およびベヒクル対照グループの50匹の動物を使用
する。動物に任意的な方法で投与しそして試験す
る。評価ED50をコンピユーター線状回帰分析に
よつて計算する。 式()aを有する化合物の代表的な化合物と
して選定した式 (式中、Xは水素、塩素または臭素でありそし
てmが1または2である)を有する種々なスピロ
化合物の抗うつ病および鎮痛活性を第1表に示
す。表に示したデータは前述した操作方法によつ
て測定した。
【表】
【表】 メチルアミノメチルス
ピロ〓5−クロロ−ベン
ゾフラン−2(3H),1′−
シクロペンタン〓塩酸

毒性試験 (試験方法) 1群4匹の雄性ウイスターラツト(体重125〜
300g)が使用された。試験に先立ち、試験動物
は餌と水を随意に与えられて、温度、湿度を制御
された部屋に少なくとも24時間入れられた。 試験日に、試験動物はそれらが入れられていた
カゴからとり出され、金属のバーカバーのついた
白い半透明のプラスチツク箱(45×25×29cm)に
1箱4匹ずつ入れられて試験室に運ばれた。餌と
水は試験日の間中与えられなかつた。 試験化合物は蒸留水を使用して調製され、水不
溶の場合には表面活性剤が加えられ、生成した懸
濁液は一定して撹拌された。 薬物投与前に、全ての試験動物は、薬物の効果
を混乱させる可能性のある目視可能な異常性を試
験された。これらの異常には、目の位置、目の澄
明性、目および鼻のまわりの血液、異常な足取
り、処理中の異常な挙動、プラスチツク箱におけ
る異常な挙動が含まれる。試験動物の体内温度が
経直腸的にまたは腹腔内的に測定された。試験動
物に薬物を投与し、コントロール群にはベヒクル
を投与した。通常の投与量は10c.c./Kgであり、通
常の投与経路は腹腔内投与であつた。 薬物投与後1時間連続してプラスチツク箱内で
試験動物を観察し、異常性の効果をみた。完全な
神経学的試験が薬物投与後1、2、4および6時
間目に各動物について実施され(痛みも応答も1/
2時間目に測定された)、結果が記録された。室内
は試験中静穏に保たれた。試験中にみられた目視
的効果を記録した。試験動物に6時間後に餌と水
を与え、24時間保持された。その間、試験動物の
一般的目視可能な状態が観察された。全てのパラ
メーターはベヒクル対照との相違として報告され
る体内温度を除き、最大標準化パーセントとして
報告される。 標準化%= 薬物に対する総スコア/パラメーターに対する可能な
スコアの総計−ベヒクルに対する総スコア/パラメータ
ーに対する可能なスコアの総計/1−ベヒクルに対する
総スコア/パラメーターに対する可能なスコアの総計×
100% 種々のパラメーターに対する標準化%値を用い
て、次の計算を行なつた。 死亡標準化% ×0.8 痙攣標準化% ×0.6 振せん標準化% ×0.4運動失調標準化% ×0.2 =毒性スコア(100以上の場合は100として報告) 測定されたパラメーター 死 亡 各動物について死亡時間が観察された。最初と
最後の死亡が起つたときに、記録された。 数値 死亡=+1 生存=0 痙 攣 筋肉群の硬直と弛緩との速やかな変化(間代
性)か、あるいは、弛緩のない数秒間続く全身硬
直(強直性)かのいずれかを有する大きな筋肉強
直。 数値 痙攣あり=+1 痙攣なし=0 振せん しばしば最初に前肢に観察される肢、頭または
身体の不随意の震え 数値 振せんあり=+1 振せんなし=0 結果は次のとおりであつた。
【表】 本発明の化合物の有効な量は、種々な方法の任
意の方法によつて例えばカプセルまたは錠剤とし
て経口的に、滅菌溶液または懸濁液の形態で非経
口的にそしてある場合においては滅菌溶液の形態
で静脈的に患者に投与することができる。遊離塩
基最終生成物はそれ自体有効であるけれども、安
定性、結晶化の容易さおよび増大した溶解度の目
的のために医薬的に許容し得る付加塩の形態で処
方および投与することができる。 本発明の医薬的に許容し得る酸付加塩を製造す
るのに有用な酸は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝
酸、燐酸および過塩素酸のような無機酸ならびに
酒石酸、枸櫞酸、酢酸、琥珀酸、マレイン酸、フ
マル酸および修酸のような有機酸を包含する。 本発明の活性化合物は、例えば不活性希釈剤ま
たは可食担体と共に経口的に投与することができ
るし、または活性化合物がゼラチンカプセルに入
れることができるし、または活性化合物を錠剤に
圧搾することができる。経口的治療投与の目的に
対して、本発明の活性化合物を賦形剤と混合しそ
して錠剤、トローチ、カプセル、エリキサー、懸
濁液、シロツプ、ウエハース、チユインガムなど
の形態で使用することができる。製剤は活性化合
物少なくとも0.5%含有しなければならないが、
特定の形態によつて変化することができそして普
通単位の重量の約4〜70%の間にある。このよう
な組成物中の活性化合物の量は適当な使用量が得
られるような量である。本発明による好適な組成
物および製剤は経口的使用単位形態が活性化合物
1.0〜300mgを含有するように製造される。 錠剤、ピル、カプセル、トローチなどはまた次
の成分を含有し得る。結合剤例えば微晶性セルロ
ーズ、トラガントゴムまたはゼラチン、賦形剤例
えば殿粉またはラクトーズ、崩壊剤例えばアルギ
ン酸、玉蜀黍殿粉など、潤滑剤例えばステアリン
酸マグネシウムまたは滑沢剤例えばコロイド状二
酸化珪素および甘味剤例えばシユクローズまたは
サツカリンおよび風味剤例えば薄荷、サリチル酸
メチルまたはオレンジ風味料。使用単位がカプセ
ルである場合は、それは前述した種類の物質以外
に脂肪油のような液状担体を含有することができ
る。他の使用単位形態は使用単位の物理的形態を
変化させる他の種々な物質を例えば被膜として含
有し得る。すなわち錠剤またはピルは、糖、セラ
ツクまたは他のエンテリツク被覆剤で被覆するこ
とができる。シロツプは活性化合物以外に甘味剤
としてのシユクローズ、防腐剤、染料、色素およ
び風味料を含有することができる。これらの種々
な組成物の製造に使用される物質は医薬的に純粋
でありそして使用される量で非毒性でなければな
らない。 非経口的治療投与のために、本発明の活性化合
物を溶液または懸濁液に混合することができる。
これらの製剤は、活性化合物の医薬的に有効な量
すなわち少なくとも0.1%含有しなければならな
いが、製剤の重量の約0.5〜30%の間に変化し得
る。このような組成物中の活性化合物の量は、適
当な使用量が得られるような量である。本発明に
よる好適な組成物および製剤は非経口的使用単位
が活性化合物0.5〜100mgを含有するように製造さ
れる。 溶液または懸濁液はまた次の成分を含有するこ
とができる。滅菌希釈剤例えば注射用水、塩溶
液、不揮発油、ポリエチレングリコール、グリセ
リン、プロピレングリコールまたは他の合成溶
剤、抗菌剤例えばベンジルアルコールまたはメチ
ルパラベン、酸化防止剤例えばアスコルビン酸ま
たは酸性亜硫酸ナトリウム、キレート剤例えばエ
チレンジアミン四酢酸、緩衝剤例えば酢酸塩、枸
櫞酸塩または燐酸塩および塩化ナトリウムまたは
デキストローズのような緊張性を調整する添加
剤。非経口的製剤はガラスまたはプラスチツクか
ら製造したアンプル、使い捨て注射器または多数
回使用バイアルに入れることができる。 本発明を以下の例によつて説明する。以下の例
において特に説明しない限りは温度は℃である。 例 1 (a) シス−2−(ジメチルアミノメチル)−1−
(2−フルオロベンジル)−シクロヘキサン−1
−オール蓚酸塩 窒素下でマグネシウム片2.47gおよびエーテル
20mlの撹拌混合物にエーテル50ml中の2−フルオ
ロベンジルクロライド14.5gの溶液を滴加する。
はじめの数mlを添加したときに反応が生起し自発
的にエーテルの還流が起る。添加速度はこのおだ
やかな還流を維持(0.5時間)するような速度で
ある。グリニヤール反応が完了したときに、混合
物を冷却しそしてエーテル25ml中の2−ジメチル
アミノメチルシクロヘキサノン12.4gの溶液の緩
慢な添加(45分)中20℃に保持する。3時間後
に、反応混合物を冷却しそして飽和塩化アンモニ
ウム溶液の添加によつて冷却しながら0℃に保持
する。次に水を加えて塩を溶解し、エーテル相を
分離しそして飽和NH4Clでそれから希塩水で2
回洗浄し、Na2SO4上で乾燥しそして濃縮して油
状物19.3g(91%)を得る。 TLCからの評価はこれが4:1のシス:トラ
ンス比のアルコールからなることを示す。これは
蓚酸塩によつて分割される。この目的のためには
油状物を撹拌しながらエタノールに溶解しそして
それからエタノール中の無水蓚酸9.1gの溶液を
加える。一夜撹拌した後、多量の純粋なシスアル
コール塩からなる結晶を集める。エタノールから
再結晶して純粋なシスアルコール蓚酸塩であるシ
ス−2−(ジメチルアミノメチル)−1−(2−フ
ルオロベンジル)−シクロヘキサン−1−オール
蓚酸塩を得る。融点161〜164℃(分解)。 C16H24FNO・C2H2O4に対する分析結果は次の
通りである。 C% H% N% 計算値:60.83 7.37 3.97 実験値:60.69 7.43 3.91 (b) トランス−2−(ジメチルアミノメチル)−1
−(2−フルオロベンジル)−シクロヘキサン−
1−オール塩酸塩 例1(a)に関して、シスおよびトランス形態の2
−(ジメチルアミノメチル)−1−(2−フルオロ
ベンジル)−シクロヘキサン−1−オールが製造
される。シス異性体は蓚酸塩の形成によつてトラ
ンス異性体から分割される。グリニヤール反応か
らの初期の蓚酸塩形成母液を濃縮しそしてトラン
ス異性体に富んだ遊離塩基に戻す。これをヘキサ
ン中で製造したシリカ1.5Kgを含有するクロマト
グラフイーカラム上に吸着させる。増加した%
(1工程当り10%)のトルエン中のクロロホルム
そしてそれから増加した%(1工程当り1%)の
クロロホルム中のメタノールによる溶離はクロロ
ホルム中の4〜5%メタノールで純粋なトランス
アルコールを与える。得られた生成物をエタノー
ル20mlに溶解しそして過した溶液をエーテル性
塩化水素で処理する。沈殿した塩酸塩を集めてト
ランス−2−(ジメチルアミノメチル)−1−(2
−フルオロベンジル)−シクロヘキサン−1−オ
ール塩酸塩の純粋な塩(1.8g)を得る。融点225
〜228℃。 C16H24FNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:63.67 8.35 4.64 実験値:63.91 8.44 4.50 例 2 (a) シス−1−(5−クロロ−2−フルオロベン
ジル)−2−(ジメチルアミノメチル)−シクロ
ヘキサン−1−オール蓚酸塩 窒素下でマグネシウム片2.62gおよびエーテル
30mlの撹拌混合物に、エーテル50ml中の5−クロ
ロ−2−フルオロベンジルクロライド19.3gの溶
液を滴加する。はじめの数mlを添加したときに反
応がはじまり、自発的にエーテルの還流が起る。
添加速度はこのおだやかな還流を維持(0.5時間)
するような速度である。グリニヤール形成反応が
完了したときに混合物を冷却しそしてエーテル30
ml中の2−ジメチルアミノシクロヘキサノン14.0
gの溶液の緩慢な添加(1.0時間)中15℃に保持
する。3時間後に反応混合物を冷却しそして飽和
塩化アンモニウム溶液150mlの添加によつて冷却
しながら0〜10℃に保持する。次に水を加えて塩
を溶解し、エーテル相を分離しそして飽和
NH4Clで1回そして希塩水で2回洗浄し、
Na2SO4上で乾燥しそして真空濃縮して油21.5g
(80%)を得る。TLCからの評価はこれが3:1
のシス:トランス比のアルコールからなることを
示す。これは蓚酸塩によつて分割される。この目
的のために、油状物を撹拌しながらエタノール40
mlに溶解しそしてそれからエタノール40ml中の無
水の蓚酸8.1gの溶液を加える。一夜撹拌した後、
多量の純粋なシスアルコールからなる結晶11.0g
(収率31%)を集める。エタノールからの再結晶
によつてシス−1−(5−クロロ−2−フルオロ
ベンジル)−2−(ジメチルアミノメチル)−シク
ロヘキサン−1−オール蓚酸塩のシスアルコール
6.8g(全収率19%)を得る。融点189〜191℃。 C16H23ClFNO・C2H2O4に対する分析結果は次
の通りである。 C% H% N% 計算値:55.46 6.46 3.59 実験値:55.40 6.62 3.57 (b) トランス−1−(5−クロロ−2−フルオロ
ベンジル)−2−(ジメチルアミノメチル)−シ
クロヘキサン−1−オール 例2(a)に示したように、シス異性体は蓚酸塩の
形成によつてトランス異性体から分割される。2
回のグリニヤール反応からの初期の蓚酸塩形成母
液を合しそしてトランス異性体に富んだ18gを与
える遊離塩基に戻す。これをヘキサン中で製造し
たシリカゲル1.5Kgを含有するカラム上に吸着さ
せる。増加した%(1工程当り10%)のトルエン
中のクロロホルムそして次に増加した%(1工程
当り1%)のクロロホルム中のメタノールによる
溶離は、クロロホルム中の4〜5%メタノールで
純粋なトランスアルコールを与える。得られた油
は結晶化して固体(8.1g)になる。エタノール
から再結晶せしめてトランス−1−(5−クロロ
−2−フルオロベンジル)−2−(ジメチルアミノ
メチル)−シクロヘキサン−1−オールの結晶を
得る。融点121〜123℃。 C16H23ClFNOに対する分析結果は次の通りで
ある。 C% H% N% 計算値:64.10 7.73 4.67 実験値:64.13 7.84 4.55 例 3 (a) シス−1−(2,5−ジフルオロベンジル)−
2−(ジメチルアミノメチル)−シクロヘキサン
−1−オール蓚酸塩 窒素下でエーテル59ml中のマグネシウム片3.89
gの撹拌混合物に、エーテル75ml中の2,5−ジ
フルオロベンジルクロライド26.0gの溶液を滴加
する。はじめの数mlを添加したときに反応が起き
はじめ、発熱的にエーテルの還流が起る。これを
わずかに冷却しそして添加速度(34分)を調節す
ることによつて温度を約30゜に維持する。グリニ
ヤール形成反応が完了したときに、撹拌混合物を
冷却しそしてエーテル75ml中の2−ジメチルアミ
ノメチルシクロヘキサノン21.8gの溶液の緩慢な
添加(1時間)中15〜20゜に保持する。室温で3
時間後に、混合物を冷却しそして飽和塩化アンモ
ニウム水溶液100mlの注意深い添加によつて冷却
しながら0〜10゜に保持する。次に水を加えて塩
を溶解する。エーテル相を分離し、希塩水で2回
洗浄し、Na2SO4上で乾燥しそして真空濃縮して
油状物34.3g(86%)を得る。TLCからの評価
は、これが4〜5:1のシス:トランス比のアル
コールからなることを示す。この混合物は蓚酸塩
によつて分割される。この目的のために油状物を
エタノール50mlに溶解しそしてエタノール50ml中
の無水の蓚酸12.6gの熱溶液で処理する。一夜放
置した後、結晶を集め、エタノール35mlで1回そ
れからエーテルで2回洗浄し、そして乾燥して多
量の純粋なシスアルコール蓚酸塩25.5g(収率49
%)を得る。エタノールから再結晶することによ
つて純粋な塩15.6g(全収率30%)を得る。これ
をエタノールから更に1回再結晶せしめてシス−
1−(2,5−ジフルオロベンジル)−2−(ジメ
チルアミノメチル)−シクロヘキサン−1−オー
ル蓚酸塩を得る。融点189〜191℃。 C16H23F2NO・C2H2H4に対する分析結果は次
の通りである。 C% H% H% 計算値:57.93 6.75 3.75 実験値:57.80 6.83 3.67 (b) トランス−1−(2,5−ジフルオロベンジ
ル)−2−(ジメチルアミノメチル)−シクロヘ
キサン−1−オール 例3(a)に示したように、シス異性体は蓚酸塩の
形成によつてトランス異性体から分割される。小
割合アルコールに富んだ塩形成からの母液を濃縮
しそして残留物を遊離塩基に戻す。この物質(13
g)をヘキサン中で製造したシリカゲル1.5Kgを
含有するカラムに吸着させる。増加した%(1工
程当り10%)のトルエン中のクロロホルム次いで
増加した%(1工程当り1%)のクロロホルム中
のメタノールによる溶離は、クロロホルム中の3
〜4%メタノールで純粋な異性体を与える。濃縮
後に、得られた油状物は放置によつて結晶化して
8.4gを与える。分析のために、試料をヘキサン
から再結晶(木炭)せしめてトランス−1−(2,
5−ジフルオロベンジル)−2−(ジメチルアミノ
メチル)−シクロヘキサン−1−オールの白色結
晶を得る。 C16H23F2NOに対する分析結果は次の通りであ
る。 C% H% N% 計算値:67.82 8.18 4.94 実験値:67.76 8.24 4.97 例 4 (a) シス−1−(2−クロロ−6−フルオロベン
ジル)−2−(ジメチルアミノメチル)−シクロ
ヘキサン−1−オール蓚酸塩 窒素下でマグネシウム片14.6gおよび無水エー
テル300mlの撹拌混合物にエーテル300ml中の2−
クロロ−6−フルオロベンジルクロライド107.4
gの溶液を滴加する。はじめの25mlの添加後、沃
素0.1gを加えて反応を誘起させる。添加速度お
よび時々の冷却によつて1.25時間の添加期間中反
応温度を約30゜に維持する。グリニヤール試薬を
含有する混合物を冷却しそしてエーテル200ml中
の2−ジメチルアミノメチルシクロヘキサノン
77.6gの溶液の1.25時間にわたる添加中15〜20゜の
間に保持する。2時間後に、反応混合物を冷却し
そして塩化アンモニウム溶液250mlの添加によつ
て冷却しながら0〜10゜に保持する。次に水を加
えて塩を溶解する。水性相をエーテル層から分離
しそしてエーテル400ml以上で再抽出する。合し
たエーテル層を塩化アンモニウム溶液で1回そし
て希塩水で1回洗浄し、無水の硫酸ナトリウム上
で乾燥しそして真空濃縮して油状物125g(83%)
を得る。TLCからの評価は、これが85:15のシ
ス:トランス比のアルコールからなることを示
す。混合物は、油状物(125g)をエタノール200
mlに溶解しそしてよく撹拌しながらエタノール
200ml中の蓚酸37.8gの溶液を加えることによつ
て蓚酸塩によつて分割される。4時間後に、結晶
を過し、エタノールで洗浄しそして乾燥して融
点145〜152゜の生成物87.5g(全収率45%)を得
る。エタノールから再結晶せしめてシス−1−
(2−クロロ−6−フルオロベンジル)−2−(ジ
メチルアミノメチル)−シクロヘキサン−1−オ
ール蓚酸塩49.3g(全収率25%)を得る。融点
155〜158゜。 C16H23ClFNO・C2H2O4に対する分析結果は次
の通りである。 C% H% N% 計算値:55.45 6.46 3.59 実験値:55.35 6.61 3.41 (b) シス−1−(2−クロロ−6−フルオロベン
ジル)−2−(ジメチルアミノメチル)−シクロ
ヘキサン−1−オール塩酸塩 上記(a)の蓚酸塩をシスアルコールの純粋な遊離
塩基に戻す。これをエタノールに溶解しそして塩
化水素で飽和したエーテルで処理する。得られた
HCl塩は融点205〜208゜を有しそして23%の全収
率で形成される。エタノール−エーテルから再結
晶せしめて20%の収率で純粋なシス−1−(2−
クロロ−6−フルオロベンジル)−2−(ジメチル
アミノメチル)−シクロヘキサン−1−オール塩
酸塩を得る。融点206〜208゜。 C16H23ClFNO・HClに対する分析結果は次の
通りである。 C% H% N% 計算値:57.15 7.19 4.16 実験値:57.00 7.22 4.07 (c) トランス−1−(2−クロロ−6−フルオロ
ベンジル)−2−(ジメチルアミノメチル)−シ
クロヘキサン−1−オール塩酸塩 例4(a)に示したように、シス異性体は蓚酸塩の
形成によつてトランス異性体から分離される。こ
の塩形成からのトランスアルコールに富んだ母液
を濃縮しそして残留物を遊離塩基に戻す。この物
質(38.5g)を、8:1のトルエン/メタノール
の溶離剤を使用して高圧液体クロマトグラフイー
(HPLC)を使用し2種の純粋な異性体に分割す
る。真空濃縮して分割したトランス異性体10.5g
を油として得る。この油は一夜放置することによ
つて結晶化する。粗製トランスアルコールは塩酸
塩によつて精製される。この塩酸塩は固体を無水
エタノール25mlに溶解することによつて与えられ
る。この氷冷した溶液に、溶液が酸性になるまで
塩化水素で飽和したエーテルを滴加する。エーテ
ル125mlの添加は融点203〜211℃の粗製塩酸塩2.7
g(収率96%)を生成する。これを1:5のエタ
ノール/エーテル混合物から再結晶せしめてトラ
ンス−1−(2−クロロ−6−フルオロベンジル)
−2−(ジメチルアミノメチル)−シクロヘキサン
−1−オール塩酸塩2.3g(収率85%)を得る。
融点209〜211℃。 C16H23ClFNO・HClに対する分析結果は次の
通りである。 C% H% N% 計算値:57.15 7.19 4.16 実験値:57.28 7.26 3.81 例 5 (a) シス−1−(4−クロロ−2−フルオロベン
ジル)−2−(ジメチルアミノメチル)−シクロ
ヘキサン−1−オール蓚酸塩 窒素下でマグネシウム片20.9gおよび無水エー
テル400mlの撹拌混合物に、エーテル400ml中の4
−クロロ−2−フルオロベンジルクロライド155
gの溶液を滴加する。初期の25mlの添加後、反応
が起きはじめ自発的にエーテルの還流を起す。添
加速度および時々の冷却によつて、1.50時間の添
加期間中反応温度を約30゜に維持する。次にグリ
ニヤール試薬を含有する混合物を冷却しそしてエ
ーテル300ml中の2−ジメチルアミノメチルシク
ロヘキサノン112gの溶液の1.75時間にわたる添
加中15〜20゜に保持する。1時間後に、反応混合
物を冷却しそして塩化アンモニウム溶液500mlの
添加によつて冷却しながら0〜10゜に保持する。
それから水を加えて塩を溶解する。水洗相をエー
テル層から分離しそしてエーテル500ml以上で再
抽出する。合したエーテル層を塩化アンモニウム
溶液で1回そして希塩水で1回洗浄し、無水の硫
酸ナトリウム上で乾燥し次に真空濃縮して油224
g(103%)を得る。TLCからの評価は、これが
85:15のシス:トランス比のアルコールからなる
ことを示す。この油をエーテル300mlに溶解しそ
してよく撹拌しながらエタノール300ml中の蓚酸
64.8gの溶液で処理する。4時間後に、結晶を
過し、エタノールで洗浄しそして乾燥して融点
175〜181゜の生成物182g(全収率65%)を得る。
エタノールから2回再結晶してシス−1−(4−
クロロ−2−フルオロベンジル)−2−(ジメチル
アミノメチル)−シクロヘキサン−1−オール蓚
酸塩70.8g(全収率25%)を得る。融点186〜
188゜。 C16H23ClFNO・C2H2O4に対する分析結果は次
の通りである。 C% H% H% 計算値:55.45 6.46 3.59 実験値:55.63 6.43 3.58 (b) シス−1−(4−クロロ−2−フルオロベン
ジル)−2−(ジメチルアミノメチル)−シクロ
ヘキサン−1−オール塩酸塩 例5(a)の蓚酸塩をシスアルコールの純粋な遊離
塩基に戻す。これをエタノールに溶解しそして塩
化水素で飽和したエーテルで処理する。得られた
HCl塩は、219〜221℃の融点を有しそして23%の
全収率で形成される。エタノール−エーテルから
再結晶せしめて21%の全収率で純粋なシス−1−
(4−クロロ−2−フルオロベンジル)−2−(ジ
メチルアミノメチル)−シクロヘキサン−1−オ
ール塩酸塩を得る。融点219〜221℃で変化しな
い。 C16H23ClFNO・HClに対する分析結果は次の
通りである。 C% H% N% 計算値:57.15 7.19 4.16 実験値:57.16 7.15 4.17 (c) トランス−1−(4−クロロ−2−フルオロ
ベンジル)−2−(ジメチルアミノメチル)−シ
クロヘキサン−1−オール塩酸塩 例5aに示したように、シス異性体は蓚酸塩の
形成によつてトランス異性体から分離される。塩
形成からのトランスアルコールに富んだ(50%)
母液を真空濃縮しそして残留物を遊離塩基に戻
す。この物質(50g)をトルエン100mlに溶解し
そしてヘキサン中で製造したシリカゲル1.5Kgを
含有するカラム上に吸着させる。トルエン次いで
増加した%(1工程当り10%)のトルエン中のク
ロロホルムそして最後に増加する%(1工程当り
1%)のクロロホルム中のメタノールによる溶離
は、クロロホルム中の2〜3%メタノールで純粋
なトランス異性体を与える。所望のフラクシヨン
を合しそして濃縮した後、得られた油は結晶化し
て固体分26.7gを与える。得られた固体分の一部
(8.0g)を無水エタノール25mlに溶解し、冷却し
そして飽和エーテル性塩化水素50mlで処理しなが
ら撹拌する。更にエーテル150mlを加えて生成物
の結晶化を最大にする。これを集め、エーテルで
洗浄しそして乾燥して塩5.0g(57%)を得る。
メタノール−エーテルから再結晶してトランス−
1−(4−クロロ−2−フルオロベンジル)−2−
(ジメチルアミノメチル)−シクロヘキサン−1−
オール塩酸塩4.1g(47%)を得る。融点185〜
188゜。 C16H23ClFNO・HClに対する分析結果は次の
通りである。 C% H% N% 計算値:57.15 7.19 4.16 実験値:57.28 7.10 4.06 例 6 シス−1−(2−フルオロベンジル)−2−(ジ
エチルアミノメチル)シクロヘキサン−1−オ
ール塩酸塩 窒素下で無水エーテル150ml中のマグネシウム
片16.0gの撹拌混合物に、エーテル150ml中の2
−フルオロベンジルクロライド86.2gの溶液を滴
加する。はじめの数mlを加えたときに、反応が起
りはじめて発熱的にエーテル還流が起る。これを
わずかに冷却しそして温度を添加速度(0.5時間)
によつて約30゜に維持する。グリニヤール形成反
応が完了したときに、混合物を0.5時間放置しそ
してそれから冷却しそしてエーテル125ml中の2
−ジエチルアミノメチルシクロヘキサノン110.0
gの溶液の緩慢な添加(1時間)中15〜20゜に保
持する。室温で1時間撹拌した後、混合物を約
10゜に冷却しそして飽和塩化アンモニウム溶液の
注意深い添加によつて冷却する。エーテル層を得
られたゼラチン状物質から傾瀉分離する。ゼラチ
ン状物質をエーテルで2回洗浄する。合したエー
テル層を再び飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄し
次いで塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥しそして
真空濃縮して油131.7g(94%)を得る。TLC分
析から、この油はシスおよびトランスアルコール
の混合物であることが判る。この混合物は塩酸塩
の形成を経て分離される。この目的のために、油
をエタノール200mlに溶解しそして塩化水素で飽
和したエーテルの溶液100mlの滴加中撹拌しなが
ら氷浴中で冷却する。無水エーテル600mlを添加
しそして3時間撹拌した後、結晶を集めそして
3:1のエーテル/エタノール溶液200mlそして
最後にエーテル800mlで洗浄しそして乾燥して純
粋なシスアルコール塩酸塩60.6g(収率38%)を
得る。上記塩10gを1:1のエタノール/エーテ
ル100mlから再結晶することによつて最後の精製
を達成する。これはシス−1−(2−フルオロベ
ンジル)−2−(ジエチルアミノメチル)シクロヘ
キサン−1−オール塩酸塩8.25g(全収率31%)
を与える。融点193〜194℃。 C18H28FNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:65.54 8.86 4.25 実験値:65.45 8.78 3.99 (b) トランス−1−(2−フルオロベンジル)−2
−(ジエチルアミノメチル)−シクロヘキサン−
1−オール塩酸塩 例6(a)に示したように、シス異性体は塩酸塩の
形成によつてトランス異性体から分離される。ト
ランスアルコールに富んだこの塩形成からの母液
を濃縮しそして残留物を遊離塩基に戻す。この物
質を6:1のトルエン/メタノールの溶離剤を使
用して高圧液体クロマトグラフイー(HPLC)に
よつて更に精製する。真空濃縮して油としてトラ
ンス異性体17.0gを得る。この油5.0gを2:1
のエーテル/エタノール溶液75mlに溶解すること
によつて塩酸塩に変換する。この氷冷溶液に塩化
水素で飽和した無水エーテル8ml次いでエーテル
の追加部分を加える。混合物を15分撹拌しそして
固体を集めて塩酸塩3.3gを得る。得られた生成
物を4:1のエーテル/エタノール溶液から再結
晶してトランス−1−(2−フルオロベンジル)−
2−(ジエチルアミノメチル)シクロヘキサン−
1−オール塩酸塩2.8gを得る。融点186〜188℃。 C18H28FNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:65.54 8.86 4.25 実験値:65.48 8.84 4.01 例 7 (a) シス−1−(5−クロロ−2−フルオロベン
ジル)−2−(ジエチルアミノメチル)−シクロ
ヘキサン−1−オール塩酸塩 窒素下でマグネシウム片14.5gおよび無水エー
テル250mlの撹拌混合物にエーテル250ml中の5−
クロロ−2−フルオロベンジルクロライド107.4
gの溶液を滴加する。25mlの初期添加後に、反応
が10〜15分以内に起りはじめ自発的にエーテル還
流が起る。添加速度および時々の冷却によつて
0.75時間の添加期間中反応温度を25〜30゜に維持
する。グリニヤール試薬を含有する混合物を室温
で0.5時間撹拌し、それから冷却しそしてエーテ
ル250ml中の2−ジエチルアミノメチルシクロヘ
キサノン91.7gの溶液の1.0時間にわたる添加中
15〜20゜の間に保持する。添加完了後に、反応混
合物を室温で1.0時間撹拌しそしてそれから冷却
しそして飽和塩化アンモニウム溶液250mlの添加
によつて冷却しながら0〜10゜に保持する。ゼラ
チン状の混合物をセライトのパツドを通して過
して2つの透明な層を得る。水性相をエーテル
250mlで2回抽出する。合したエーテル層を希塩
水で2回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥しそし
て真空濃縮して油138g(84%)を得る。TLCか
らの評価はこれが85:15のシス:トランスのアル
コールからなることを示す。この混合物は、次の
方法で塩酸塩によつて分離される。上記の油をイ
ソプロパノール250mlに溶解し、0゜に冷却しそし
てそれからよく撹拌しながら飽和エーテル性塩化
水素250mlを45分にわたつて滴加する。それから、
エーテル500mlを徐々に加えて生成物塩の沈殿を
最大にする。固体を集め、エーテルでよく洗浄し
そして乾燥する。エタノールから2回再結晶せし
めてシス−1−(5−クロロ−2−フルオロベン
ジル)−2−(ジエチルアミノメチル)−シクロヘ
キサン−1−オール塩酸塩28.3g(全収率16%)
を得る。融点183〜186゜。 C18H27ClFNO・HClに対する分析結果は次の
通りである。 C% H% N% 計算値:59.34 7.75 3.84 実験値:59.24 7.83 3.80 (b) トランス−1−(5−クロロ−2−フルオロ
ベンジル)−2−(ジエチルアミノメチル)−シ
クロヘキサン−1−オール蓚酸塩 例7(a)に示したように、シス異性体は塩酸塩の
形成によつてトランス異性体から分離される。塩
形成からのトランスアルコールに富んだ母液を真
空濃縮しそして残留物を遊離塩基に戻す。この物
質(78g)をヘキサン100ml中にとり、過しそ
して溶液をヘキサン中で充填したシリカゲル1.5
Kgを含有するカラムに吸着させる。はじめにヘキ
サンそれからトルエンそして次いで増加した%
(1工程当り10%)のトルエン中のクロロホルム
そして最後に増加した%(1工程当り1%)のク
ロロホルム中のメタノールによる溶離はクロロホ
ルム中の2〜3%メタノールで純粋なトランス異
性体を与える。このフラクシヨンを合しそして濃
縮した後にトランスアルコール24.8g(グリニヤ
ール反応からの全収率15.1%)が得られる。この
生成物4.92gを次の方法で蓚酸塩に変換する。
4.92gをエタノール100mlにとり、過しそして
エタノール20ml中の蓚酸1.35gの溶液で処理す
る。エーテル20mlを加えた後、スクラツチング
(引掻き)によつて結晶化を誘起する。生成物塩
を集めて融点160〜162゜を有する生成物3.8g(グ
リニヤール反応からの全収率9.2%)を得る。エ
タノール−エーテルから再結晶せしめてトランス
−1−(5−クロロ−2−フルオロベンジル)−2
−(ジエチルアミノメチル)−シクロヘキサン−1
−オール蓚酸塩を得る。融点160〜162゜。 C16H27ClFNO・C2H2O4に対する分析結果は次
の通りである。 C% H% N% 計算値:57.48 6.99 3.35 実験値:57.38 6.91 3.21 例 8 (a) シス−1−(2−フルオロベンジル)−2−
(ジ−n−プロピルアミノメチル)−シクロヘキ
サン−1−オール塩酸塩 窒素下で無水エーテル150ml中のマグネシウム
片12.6gの撹拌混合物にエーテル150ml中の2−
フルオロベンジルクロライド67.5gの溶液を滴加
する。はじめの数mlを加えたときに、反応が起り
はじめて発熱的にエーテルの還流が起る。これを
わずかに冷却しそして温度を添加速度によつて約
30゜に維持(0.5時間)する。グリニヤール形成反
応が完了した後、混合物を0.5時間放置しそれか
ら冷却しそしてエーテル125ml中の2−ジ−n−
プロピルアミノメチルシクロヘキサノン116.5g
の溶液の緩慢な添加(1時間)中15〜20゜に保持
する。室温で1時間撹拌した後に、混合物を約
10゜に冷却しそして飽和塩化アンモニウム溶液150
mlの注意深い添加によつて冷却する。エーテル層
を得られたゼラチン状物質から傾瀉分離する。ゼ
ラチン状物質をエーテル150mlで2回洗浄する。
合したエーテル層を再び飽和塩化アンモニウム溶
液そして次いで飽和塩水で洗浄し、Na2SO4上で
乾燥しそして真空濃縮して油129.39g(収率100
%)を得る。TLC分析から、この油はシスおよ
びトランスアルコールの混合物であることが判
る。この混合物は、油をエタノール200mlに溶解
しそして塩化水素で飽和したエーテルの溶液100
mlの滴加中撹拌しながら氷浴中で冷却することに
よつて分離する。無水エーテル600mlを添加しそ
して3時間撹拌した後、結晶を集めそして氷冷し
た3:1のエーテル/エタノール溶液400mlそし
て最後にエーテル800mlで洗浄しそして乾燥して
融点201〜203℃の精製されたシスアルコール塩酸
塩80.08g(収率57%)を得る。上記塩10gを
1:1のエタノール/エーテルから再結晶せしめ
てシス−1−(2−フルオロベンジル)−2−(ジ
−n−プロピルアミノメチル)−シクロヘキサン
−1−オール塩酸塩7.0gを得る。融点は変化し
ない。 C20H32FNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:67.11 9.29 3.91 実験値:66.96 9.13 3.55 (b) トランス−1−(2−フルオロベンジル)−2
−(ジ−n−プロピルアミノメチル)−シクロヘ
キサン−1−オール塩酸塩 例8(a)に示したように、シス異性体は塩酸塩の
形成によつてトランス異性体から分離される。塩
形成からのトランスアルコールに富んだ母液を濃
縮しそして残留物を遊離塩基に戻す。この物質
(52.8g)を6:1のエーテル/エタノール溶液
350mlに溶解しそして氷浴中で冷却する。これに
塩化水素で飽和したエーテルの溶液50mlを滴加
し、次いで更にエーテル100mlを加える。これは
塩酸塩として粗製のトランスアルコール14.0gを
与える。2.5:1のエーテル/エタノール溶液280
mlから再結晶することによつてトランス−1−
(2−フルオロベンジル)−2−(ジ−n−プロピ
ルアミノメチル)−シクロヘキサン−1−オール
塩酸塩9.1g(収率6.5%)が得られる。融点185
〜187℃。 C20H32FNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:67.11 9.29 3.91 実験値:66.99 9.24 3.64 例 9 シス−1−(5−クロロ−2−フルオロベンジ
ル)−2−(ジ−n−プロピルアミノメチル)−
シクロヘキサン−1−オール塩酸塩 窒素下でマグネシウム片11.2gおよび無水エー
テル250mlの撹拌混合物にエーテル250ml中の5−
クロロ−2−フルオロベンジルクロライド32.3g
の溶液を滴加する。25mlの初期の添加後、反応が
起りはじめて自発的にエーテルの還流が起る。添
加速度および時々の冷却によつて1.0時間の添加
期間中反応温度を約30゜に維持する。グリニヤー
ル試薬を含有する混合物を室温で0.5時間撹拌し
そしてそれから冷却しそしてエーテル250ml中の
2−ジ−n−プロピルアミノメチルシクロヘキサ
ノン81.2gの溶液の1.0時間にわたる添加中15〜
20゜の間に保持する。更に室温で1時間後に、反
応混合物を冷却しそして飽和塩化アンモニウム溶
液250mlの添加によつて冷却しながら0〜10に保
持する。混合物をセライトのパツドを通して過
しそして層を分離する。水性相をエーテル250ml
で1回抽出する。合したエーテル層を塩化アンモ
ニウム溶液で1回そして希塩水で2回洗浄し、無
水の硫酸ナトリウム上で乾燥しそして真空濃縮し
て油131g(97%)を得る。TLCからの評価はこ
れが85:15の比のシス:トランスアルコールから
なることを示す。この混合物は油を2−プロパノ
ール250mlに溶解しそしてよく撹拌しながらそし
て冷却しながらHClで飽和したエーテル250mlで
45分にわたつて滴加処理することによつて分割さ
れる。生成物塩を過する前に更にエーテル750
mlを加え、過し、1:4の2−プロパノール/
エーテルでそれからエーテルで3回洗浄しそして
乾燥して融点171〜175゜の生成物54g(全収率36
%)を得る。シス−1−(5−クロロ−2−フル
オロベンジル)−2−(ジ−n−プロピルアミノメ
チル)−シクロヘキサン−1−オール塩酸塩の試
料をエタノール−エーテルから再結晶する。融点
172〜175゜。 C20H31ClFNO・HClに対する分析結果は次の
通りである。 C% H% N% 計算値:61.22 8.22 3.57 実験値:61.58 8.18 3.39 例 10 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサ
ン〕塩酸塩 窒素下でベンゼン60mlおよびジメチルホルムア
ミド20ml中のシス−2−(ジメチルアミノメチル)
−1−(2−フロオロベンジル)−シクロヘキサン
−1−オール10.6gおよび油分散液中の50%水素
化ナトリウム2.4gの撹拌混合物を3時間還流す
る。それから混合物を注意深くよく撹拌しながら
氷水600ml中に移す。10分後に、CH2Cl2300mlを
加えそして撹拌を10以上つずける。有機相を分離
し、希塩水で1回洗浄し、Na2SO4上で乾燥しそ
して濃縮して油を得る。これをエタノール40mlに
溶解しそして溶液をエーテル性塩化水素で濁り点
まで処理する。1時間撹拌した後に、固体(6.20
g)を集めそしてエタノール/エーテルから再結
晶せしめて(1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメ

ルスピロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロ
ヘキサン〕塩酸塩を得る。融点260〜262゜。 C16H23NO・HClに対する分析結果は次の通り
である。 C% H% N% 計算値:68.19 8.58 4.97 実験値:68.18 8.29 4.79 例 11 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロヘキサン〕塩酸塩 窒素下でシス−1−(5−クロロ−2−フルオ
ロベンジル)−2−(ジメチルアミノメチル)−シ
クロヘキサン−1−オール10.2g、油分散液中の
61%水素化ナトリウム2.00gおよびベンゼン200
mlの撹拌混合物を沸点近くまで加熱する。次に乾
燥ジメチルホルムアミド50mlを加えそして混合物
を3時間還流する。冷後、反応液体を注意深くよ
く撹拌しながら氷水2に移す。それからジクロ
ロメタン250mlを加えて生成物を抽出する。水性
相を分離しそしてCH2Cl2で2回以上抽出する。
有機相を合し、希塩水で2回洗浄し、硫酸ナトリ
ウム上で乾燥しそして真空濃縮して油を得る。こ
の油を熱エタノール35mlに溶解させそしてエーテ
ル性塩化水素そして次いで撹拌しながら少量ずつ
のエーテル25mlで処理する。得られた沈殿した
HCl塩を集めて融点245〜250℃の生成物4.2g
(全収率39%)を得る。エタノール(木炭)/エ
ーテルから再結晶せしめて(1′β,2′β)−2′−ジ

チルアミノメチルスピロ〔5−クロロベンゾフラ
ン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩3.35g
(収率31%)を得る。融点259〜261゜。 C16H22ClNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:60.76 7.33 4.43 実験値:60.58 7.45 4.54 例 12 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔4−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロヘキサン〕塩酸塩 窒素下でシス−1−(2−クロロ−6−フルオ
ロベンジル)−2−(ジメチルアミノメチル)−シ
クロヘキサン−1−オール27.0g、油分散液中の
61%水素化ナトリウム5.25g、ベンゼン600mlお
よびジメチルホルムアミド150mlの撹拌混合物を
1.5時間還流する。冷後、反応混合物をよく撹拌
しながら注意深く氷水500mlに移す。それからエ
ーテル250mlを加えて生成物を抽出する。水性相
を分離しそしてエーテル250mlで2回以上抽出す
る。エーテル相を合し、塩水で2回洗浄し、
Na2SO4上で乾燥しそして真空濃縮して油25.4g
(100%)を得る。これをエタノール50mlに溶解
し、0゜に冷却しそしてそれからよく撹拌しながら
塩化水素で飽和したエーテル100mlを加える。次
に更にエーテル500mlを加えて沈殿を最大にする。
HCl塩を集めて融点245〜248゜の生成物21.7g(76
%)を得る。エタノール−エーテルから再結晶せ
しめて融点249〜251゜の純粋な結晶9.0gを得る。 C16H22ClNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:60.76 7.33 4.43 実験値:60.67 7.52 4.38 例 13 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔6−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロヘキサン〕塩酸塩 窒素下でシス−1−(4−クロロ−2−フルオ
ロベンジル)−2−(ジメチルアミノメチル)−シ
クロヘキサン−1−オール21.0g、油分散液中の
61%水素化ナトリウム4.13g、乾燥ベンゼン500
mlおよび乾燥ジメチルホルムアミド125mlの撹拌
混合物を1.0時間加熱還流する。冷後、反応液体
をよく撹拌しながら注意深く氷水500mlに移す。
すべての過剰のNaHを分解した後、エーテル500
mlを加えて生成物を抽出する。水性相を分離しそ
してエーテル250mlで2回以上再抽出する。有機
相を合し、塩水で2回洗浄し、硫酸ナトリウム上
で乾燥しそして真空濃縮して油19.4g(100%)
を得る。 この油をエタノール50mlに溶解させそして溶液
を氷浴中で撹拌冷却する。それから飽和エーテル
性塩化水素100mlを少量ずつ加える。更にエーテ
ル500mlを少量ずつ加えて生成物である塩酸塩の
沈殿を最大にする。これを集め、エーテルでよく
洗浄しそして乾燥して融点257〜259゜のTLC純粋
な塩17.5g(全収率79%)を得る。これをエタノ
ール/エーテルから再結晶して融点258〜259℃の
(1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔6−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−シクロ
ヘキサン〕塩酸塩14.7g(全収率67%)を得る。 C16H22ClNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:60.76 7.33 4.43 実験値:60.67 7.23 4.41 例 14 (1′β,2′β)−2′−ジエチルアミノメチルスピロ
〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサ
ン〕塩酸塩 窒素下でベンゼン300mlおよびジメチルホルム
アミド75ml中のシス−1−(2−フルオロベンジ
ル)−2−(ジエチルアミノメチル)シクロヘキサ
ン−1−オール19.0gおよび油分散液中の61%水
素化ナトリウム5.0gの撹拌混合物を4時間還流
する。2時間の還流後に更にNaH4.0gを添加し
て出発物質の完全な環化を達成する。冷後、反応
混合物をよく撹拌しながら注意深く氷水600mlに
移す。それからエーテル600mlを加えて生成物を
抽出する。水性相を分離しそしてエーテル200ml
で3回抽出する。合したエーテル相を飽和塩水で
洗浄し、Na2SO4上で乾燥しそして真空濃縮して
油17.2g(97%)を得る。これを、エタノール50
mlに溶解させ、冷却しそれからよく撹拌しながら
塩化水素で飽和したエーテル15mlに滴加する。そ
れから更に無水エーテル200mlを加えて沈殿を最
大にする。塩酸塩を集めそしてエーテルでよく洗
浄して融点165〜173℃の固体8.6g(43%)を得
る。1:1のエタノール/エーテル50mlから再結
晶せしめて融点176〜178℃の(1′β,2′β)−2′−

エチルアミノメチルスピロ〔ベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩3.4g(全収
率17%)を得る。 C18H27NO・HClに対する分析結果は次の通り
である。 C% H% N% 計算値:69.77 9.11 4.52 実験値:69.56 9.08 4.27 例 15 (1′β,2′β)−2′−ジエチルアミノメチルスピロ
〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロヘキサン〕塩酸塩 窒素下でシス−1−(5−クロロ−2−フルオ
ロベンジル)−2−(ジエチルアミノメチル)−シ
クロヘキサン−1−オール16.4g、油分散液中の
61%水素化ナトリウム5.31g、乾燥ベンゼン400
mlおよび乾燥ジメチルホルムアミド100mlの撹拌
混合物を4時間還流する。冷後、反応混合物をよ
く撹拌しながら注意深く氷水500mlに移す。それ
からエーテル500mlを加えて生成物を抽出する。
水性相を分離しそして再びエーテル250mlで抽出
する。有機相を合し、希塩水で2回洗浄し、硫酸
ナトリウム上で乾燥しそして真空濃縮して油11.0
g(81%)を得る。これを無水エタノール20mlに
溶解させ、撹拌しながら氷中で冷却しそしてエー
テル性塩化水素30ml次いでエーテル70mlで滴加処
理する。沈殿したHCl塩を集めて融点210〜218゜
の生成物3.8g(全収率25%)を得る。エタノー
ル/エーテル(木炭)から再結晶せしめて融点
222〜225゜の(1′β,2′β)−2′−ジエチルアミノ

チルスピロ〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩1.60g(全収率10.3
%)を得る。 C18H26ClNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:62.79 7.90 4.07 実験値:62.64 7.80 3.80 例 16 (1′β,2′β)−2′−ジ−n−プロピルアミノメチ
ルスピロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロヘキサン〕塩酸塩 窒素下でシス−1−(2−フルオロベンジル)−
2−(ジ−n−プロピルアミノメチル)シクロヘ
キサン−1−オール21.8g、油分散液中の61%水
素化ナトリウム4.0g、ベンゼン300mlおよびジメ
チルホルムアミド(DMF)75mlのよく撹拌した
混合物を4時間還流する。冷後、反応混合物を氷
水600mlに注加しそしてよく撹拌する。それから
エーテル600mlを加えて生成物を抽出する。水性
層を分離しそしてエーテル200mlで3回洗浄する。
合したエーテル相を塩水で洗浄し、Na2SO4上で
乾燥しそして真空濃縮して油19.3g(収率98%)
を得る。 この物質の初期の精製は蓚酸塩の形成によつて
達成する。この目的のために上記油16.0gをエタ
ノール50mlに溶解しそして氷浴中で冷却する。こ
れにエタノール40ml中の蓚酸5.0g次いでエーテ
ル100mlを加える。2時間撹拌した後、蓚酸塩
11.0gを集める。蓚酸塩をH2O100mlおよび
CH2Cl2100ml間に分配することによつて塩基に戻
す。氷冷混合物を25%NaOHでリトマス紙に対
して塩基性にする。水性層を分離しそして
CH2Cl250mlで洗浄する。それから合した有機相
を塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥しそして真空
濃縮して油6.4gを得る。塩酸塩としての最後の
精製は油をエーテル100mlに溶解することによつ
て達成される。これを氷浴中で冷却しそしてそれ
から塩化水素で飽和したエーテル5.0mlを滴加す
る。更にエーテル(200ml)を加えそしてスクラ
ツチングすることによつて固体塩酸塩7.0gが得
られる。この固体を1:40のエタノール/エーテ
ル溶液410mlから再結晶して融点116〜119℃の
(1′β,2′β)−2′−ジ−n−プロピルアミノメチ

スピロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘ
キサン〕塩酸塩3.0g(全収率14%)を得る。 C20H31NO・HClに対する分析結果は次の通り
である。 C% H% N% 計算値:71.11 9.55 4.15 実験値:70.47 9.46 4.09 例 17 (1′β,2′β)−2′−ジ−n−プロピルアミノメチ
ルスピロ〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕フマール酸塩 窒素下でシス−1−(5−クロロ−2−フルオ
ロベンジル)−2−(ジ−n−プロピルアミノメチ
ル)−シクロヘキサン−1−オール35.6g、油分
散液中の61%水素化ナトリウム7.87g、ベンゼン
700mlおよびジメチルホルムアミド150mlの撹拌混
合物を2時間還流する。冷後、反応混合物をよく
撹拌しながら氷水500mlに移す。それからエーテ
ル500mlを加えて生成物を抽出する。水性相を分
離しそしてエーテル250mlで1回以上抽出する。
エーテル相を合し、希塩水で2回洗浄し、
Na2SO4上で乾燥しそして真空濃縮して油24.6g
(73%)を得る。この油の一部分(9.0g)をエタ
ノール20mlに溶解させそしてエタノール30ml中の
フマール酸3.13gの熱溶液で処理する。この溶液
を濃縮してエタノール25mlとしそして生成物たる
フマール酸塩を結晶化させる。これは塩2.0g
(全収率の16.4%)を与える。 エタノールから再結晶して融点163〜167゜の
(1′β,2′β)−2′−ジ−n−プロピルアミノメチ

スピロ〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕フマール酸塩1.4g(全収
率8.4%)を得る。 C20H30ClNO・C4H4O4に対する分析結果は次
の通りである。 C% H% N% 計算値:63.78 7.58 3.10 実験値:63.85 7.70 3.02 例 18 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔5−フルオロベンゾフラン−2(3H),1′−シ
クロヘキサン〕塩酸塩 窒素下で無水のベンゼン500ml中のシス−1−
(2,5−ジフルオロベンジル)−2−(ジメチル
アミノメチル)−シクロヘキサン−1−オール
11.3gの撹拌溶液にベンゼン70%/エーテル30%
中のフエニルリチウムの2M溶液30mlを一度に加
える。反応混合物を1.0時間加熱還流し、それか
ら冷却しそして希塩水400mlの添加によつて冷却
する。得られたエマルジヨンを過によつて破壊
しそして層を分離する。有機相を希塩水で1回抽
出し、Na2SO4上で乾燥しそして真空濃縮して油
11.2gを得る。これをエタノール20mlに溶解しそ
してエーテル性塩化水素100mlで処理する。更に
新しいエーテル100mlを加えて塩酸塩の沈殿を完
了させる。融点248〜251゜(分解)の(1′β,2′β)

2′−ジメチルアミノメチルスピロ〔5−フルオロ
ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕
塩酸塩8.5g(全収率71%)が得られる。 C16H22FNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:64.10 7.73 4.67 実験値:63.87 7.71 4.56 例 19 (1′α,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピ
ロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキ
サン〕塩酸塩 窒素下でトランス−2−(ジメチルアミノメチ
ル)−1−(2−フルオロベンジル)−シクロヘキ
サン−1−オール8.00g、油分散液中の61%水素
化ナトリウム1.77gおよび乾燥トルエン80mlの撹
拌混合物を沸騰点付近に加熱する。それから乾燥
ジメチルホルムアミド80mlを加えそして混合物を
2.0時間還流する。冷後、反応液体を撹拌しなが
ら注意深く氷水2に移す。それからエーテル
500mlを加えて生成物を抽出する。水性相を分離
しそしてエーテル500mlで2回以上抽出する。エ
ーテル相を合し、希塩水で2回洗浄し、硫酸ナト
リウム上で乾燥しそして真空濃縮して油7.9gを
得る。これをエタノール20mlに溶解させそしてエ
ーテル性塩化水素100ml次いでエーテル50mlで処
理する。沈殿したHCl塩を集めて融点210〜218℃
の生成物3.2g(全収率38%)を得る。エタノー
ル(木炭)−エーテルから再結晶することによつ
て、融点215〜218゜の(1′α,2′β)−2′−ジメチ

アミノメチルスピロ〔ベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩1.5g(収率18%)
を得る。 C16H23NO・HClに対する分析結果は次の通り
である。 C% H% N% 計算値:68.19 8.58 4.97 実験値:68.21 8.40 4.93 例 20 (1′α,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピ
ロ〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−
シクロヘキサン〕塩酸塩 窒素下でトランス−1−(5−クロロ−2−フ
ルオロベンジル)−2−(ジメチルアミノメチル)
−シクロヘキサン−1−オール12.0g、油分散液
中の61%水素化ナトリウム2.40g、ベンゼン300
mlおよびジメチルホルムアミド75mlの撹拌混合物
を2時間加熱還流する。冷後、反応液体をよく撹
拌しながら氷水500mlに注意深く移す。それから、
エーテル250mlを加えて生成物を抽出する。水性
相を分離しそしてエーテル250mlで2回以上抽出
する。有機相を合し、塩水で2回洗浄し、硫酸ナ
トリウム上で乾燥しそして真空濃縮して油10.2g
(91%)を得る。 この油をエーテル150mlに溶解させそしてよく
撹拌しながら20分にわたつてエーテル性塩化水素
50mlで滴加処理する。塩酸塩が固体として析出す
る。これを過し、エーテルで反復洗浄しそして
それから熱エタノール15mlに溶解させそしてこれ
にエーテル150mlを加える。これは融点177〜194゜
の塩7.1g(全収率56%)を与える。はじめにエ
タノール−エーテルから再結晶させ(収量3.5g、
融点187〜194゜)そしてそれからアセトンから再
結晶せしめて融点199〜202゜の(1′α,2′β)−2′

ジメチルアミノメチルスピロ〔5−クロロベンゾ
フラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩
2.4g(全収率19%)を得る。 C16H22ClNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:60.76 7.33 4.43 実験値:60.61 7.26 4.38 例 21 (1′α,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピ
ロ〔4−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−
シクロヘキサン〕塩酸塩 窒素下でトランス−1−(2−フルオロ−6−
クロロベンジル)−2−(ジメチルアミノメチル)
−シクロヘキサン−1−オール7.5g、油分散液
中の61%水素化ナトリウム1.18g、ベンゼン150
mlおよびジメチルホルムアミド40mlの撹拌混合物
を4時間還流する。冷後、反応混合物をよく撹拌
しながら注意深く氷水500mlに注加する。それか
らエーテル400mlを加えて生成物を抽出する。水
性相を分離しそしてエーテル150mlで3回抽出す
る。合したエーテル相を塩水で洗浄し、Na2SO4
上で乾燥しそして真空濃縮して油6.4g(収率91
%)を得る。この油を無水エタノール40mlに溶解
しそして次に氷上で冷却することによつて精製す
る。これに塩化水素で飽和したエーテル15mlに滴
加する。更に無水エーテル150mlを加えて沈殿を
最大にする。塩酸塩を集めて融点228〜230゜の生
成物4.3g(収率53%)を得る。5:1のエーテ
ル/エタノール溶液から再結晶させて融点231〜
233℃の(1′α,2′β)−2′−ジメチルアミノメチル
スピロ〔4−クロロベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩2.7g(全収率34%)
を得る。 C16H22ClNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:60.76 7.33 4.43 実験値:60.62 7.33 4.34 例 22 (1′α,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピ
ロ〔6−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−
シクロヘキサン〕塩酸塩 窒素下でトランス−1−(4−クロロ−2−フ
ルオロベンジル)−2−(ジメチルアミノメチル)
−シクロヘキサン−1−オール13.5g、油分散液
中の61%水素化ナトリウム2.67g、ベンゼン300
mlおよびジメチルホルムアミド75mlの撹拌混合物
を1.0時間還流する。冷後、反応混合物をよく撹
拌しながら氷水500mlに注意深く移す。それから
エーテル250mlを加えて生成物を抽出する。水性
相を分離しそしてエーテル250mlで1回以上抽出
する。エーテル相を合し、希塩水で2回洗浄し、
Na2SO4上で乾燥しそして真空濃縮して油13.0g
を得る。これをエタノール50mlに溶解させ、0゜に
冷却しそしてそれからよく撹拌しながら塩化水素
で飽和したエーテル100mlを少量ずつ加える。更
にエーテル200mlを加えて沈殿を最大にする。
HCl塩を集めて融点254〜255℃の生成物9.3g
(全収率65%)を得る。エタノール/エーテルか
らの再結晶によつて融点255〜256℃の(1′α,
2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ〔6−ク
ロロベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサ
ン〕塩酸塩6.3g(全収率44%)を得る。 C16H22ClNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:60.76 7.33 4.43 実験値:60.61 7.26 4.37 例 23 (1′α,2′β)−2′−ジエチルアミノメチルスピ
ロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキ
サン〕臭化水素酸塩 窒素下でベンゼン250mlおよびジメチルホルム
アミド60ml中のトランス−1−(2−フルオロベ
ンジル)−2−(ジエチルアミノメチル)シクロヘ
キサン−1−オール12.0gおよび油分散液中の61
%水素化ナトリウム3.2gの撹拌混合物を4時間
還流する。2 1/2時間還流した後、更に61%
NaH2.0gを加えて出発物質の完全な環化を確保
する。冷後、反応混合物をよく撹拌しながら氷水
500mlに注意深く注加する。それからエーテル500
mlを加えて生成物を抽出する。水性相を分離しそ
してエーテル150mlで2回抽出する。合したエー
テル相を塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥しそし
て真空濃縮して油11.4g(収率100%)を得る。
この油を初期にシリカゲル100gおよび溶離剤と
して9:1のトルエン/メタノール溶液を使用す
るカラムクロマトグラフイー処理によつて精製す
る。精製した油2gをn−ブタノール10mlに溶解
させそして氷中で冷却しそして次に新らしく製造
した臭化水素で飽和したエーテルを滴加すること
によつて臭化水素酸塩に変換する。イソプロピル
エーテル(100ml以上)を加えそして種結晶を入
れて融点143〜145℃の純粋な(1′α,2′β)−2′−
ジエチルアミノメチルスピロ〔ベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕臭化水素酸塩1.0g
を得る。 C18H27NO・HBrに対する分析結果は次の通り
である。 C% H% N% 計算値:61.02 7.97 3.95 実験値:61.07 7.97 3.86 例 24 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔5−ブロモベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロヘキサン〕塩酸塩 メタノール250ml中の(1′β,2′β)−ジメチルア
ミノメチルスピロ〔ベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩10.0gの室温におけ
る撹拌溶液にN−ブロモサクシンイミド(NBS)
6.3gを加える。NBSの添加は温度を7゜上昇する
と共に淡黄色の溶液を生ずる。溶液を室温で1/2
時間撹拌する。この時点において薄層クロマトグ
ラフイー(TLC)は反応が完了したことを示す。
溶液を真空濃縮して固体を得、これをCHCl3400
mlおよびH2O400ml間に分配する。水性相を飽和
NaHCO3の添加によつて塩基性にする。抽出後、
分離した水性相を更にCHCl3100mlで洗浄する。
合した有機層を塩水で洗浄しそしてMgSO4上で
乾燥する。真空濃縮して融点80〜82℃の生成物
10.79g(収率95%)を得る。この物質を更に塩
酸塩の形成によつて精製する。この目的のため
に、上記固体を無水エタノール300mlに溶解させ
そして氷中で冷却する。この冷却した溶液に塩化
水素で飽和したエーテル25mlを滴加する。エーテ
ル200mlの添加と共に種結晶を入れて融点262〜
264℃の塩酸塩10.8g(収率86%)を得る。この
塩酸塩をエタノール/エーテルから再結晶させて
融点263〜265℃の(1′β,2′β)−2′−ジメチルア

ノメチルスピロ〔5−ブロモベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩8.7g(収率
69%)を得る。 C16H22BrNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:53.28 6.43 3.88 実験値:53.10 6.37 3.86 例 25 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔5,7−ジブロモベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩 メタノール100ml中の(1′β,2′β)−2′−ジメチ
ルアミノメチルスピロ〔ベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩5.0gの撹拌溶液に
NBS3.2gを加える。これを1/2時間撹拌しそし
てそれから還流する。この時間においてNBS3.2
gおよびN−クロロサクシンイミド(NCS)を
同時に加える。この溶液を約10分還流しそしてそ
れから冷却しそして真空濃縮する。残留物を
CH2Cl2200mlおよびH2O200mlにとりそして混合
物を2.5M NaOHで塩基性にする。分離した水性
相をCH2Cl2100mlで洗浄しそして合した有機相を
塩水で洗浄しそしてNa2SO4上で乾燥する。真空
濃縮して油6.8g(収率95%)を得る。油を無水
エタノール15mlおよび無水エーテル50mlの混合物
に溶解することによつて塩酸塩による精製を行
う。冷却した溶液を塩化水素で飽和したエーテル
の滴加によつて酸性にする。エーテル200mlを添
加しそして冷却することによつて粗製塩酸塩3.0
g(収率39%)を得る。粗製塩を酢酸エチル/メ
タノール溶液から2回再結晶せしめて融点239〜
240℃(1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルス
ピロ〔5,7−ジブロモベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩2.1g(収率27%)
を得る。 C16H21Br2NO・HClに対する分析結果は次の
通りである。 C% H% N% 計算値:43.71 5.04 3.19 実験値:43.85 5.00 3.15 例 26 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔5−メチルベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロヘキサン〕塩酸塩 窒素下で−60゜におけるヘキサン中の2.2Mn−
ブチルリチウム13mlおよび乾燥テトラヒドロフラ
ン50mlの撹拌溶液に、乾燥THF100ml中の(1′β,
2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ〔5−ブ
ロモベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサ
ン〕7.8gの溶液を滴加する。添加完了後に、溶
液を−60゜で1.5時間撹拌する。中間体を窒素下で
室温のTHF100ml中の硫酸ジメチル2.6mlの溶液
にダブルチツプド・ニードルによつて移す。この
溶液を1.5時間撹拌しそしてそれから2.5M
NaOH25mlで冷却する。反応混合物を真空濃縮
して粘稠な液体を得、これを2.5M NaOH100ml
およびエーテル300mlで抽出する。分離した水性
相をエーテル100mlで2回洗浄する。合したエー
テル相を塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥しそし
て真空濃縮して油4.84g(収率78%)を得る。残
留物の精製は塩酸塩によつて与えられる。塩酸塩
は、油を無水エタノールおよび無水エーテル50ml
の混合物に溶解することによつて得られる。この
溶液を氷浴中で冷却しそして塩化水素で飽和した
エーテルの溶液で酸性にする。撹拌しながら更に
エーテル50mlを添加して融点262〜264℃の塩酸塩
4.8g(収率68%)を得る。この固体を2回すな
わち酢酸エチル/メタノールから1回そして再び
無水エタノールから1回再結晶せしめて融点266
〜267℃の(1′β,2′β)−ジメチルアミノメチルス
ピロ〔5−メチルベンゾフラン−2(3H),1′−
シクロヘキサン〕塩酸塩2.4g(収率34%)を得
る。 C17H25NO・HClに対する分析結果は次の通り
である。 C% H% N% 計算値:69.02 8.86 4.73 実験値:68.76 8.89 4.66 例 27 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔5−メトキシベンゾフラン−2(3H),1′−シ
クロヘキサン〕塩酸塩 窒素下で無水メタノール250ml中の
NaOCH340.6gの撹拌溶液に乾燥DMF350mlおよ
びCuI28.6gと共に(1′β,2′β)−2′−ジメチルア
ミノメチルスピロ〔5−ブロモベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕24.4gを加える。こ
の混合物を41時間還流する。この時間においてそ
れを冷却しそしてセライトを通して過する。
液を真空濃縮して固体を得、これをCH2Cl2500ml
およびH2O400mlで抽出する。分離した水性相を
更にCH2Cl2100mlで洗浄しそして合した有機層を
塩水で洗浄しそしてNa2SO4上で乾燥する。この
溶液を真空濃縮して油14.95g(収率72%)を得
る。 更に精製を塩酸塩の形成によつて達成する。こ
の目的のために、上記油を無水エタノール50mlお
よび無水エーテル100mlに溶解する。冷却した溶
液を塩化水素で飽和したエーテルの溶液で酸性に
する。得られた固体を過しそして乾燥して固体
15.0g(収率64%)を得る。この粗製塩10.0gを
無水エタノールから2回再結晶させて融点247〜
249℃の(1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチル
スピロ〔5−メトキシベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩3.8g(収率24%)
を得る。 C17H25NO2・HClに対する分析結果は次の通り
である。 C% H% N% 計算値:65.48 8.40 4.49 実験値:65.24 8.38 4.40 例 28 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔5,7−ジクロロベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩 メタノール100ml中の(1′β,2′β)−2′−ジメチ
ルアミノメチルスピロ〔ベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩5.0gの室温におけ
る撹拌溶液にN−クロロサクシンイミド(NCS)
2.4gを加える。この溶液を1時間還流しそれか
ら45℃以下に冷却する。このときにNCSの第2
の部分(2.4g)を加える。溶液を再び1時間還
流しそしてそれから冷却しそして真空濃縮してメ
タノールを除去する。得られた残留物を
CHCl3100mlおよびH2O100ml間に分配する。水性
層を飽和NaHCO3で塩基性にしそして分離後
CHCl3の他の50mlで洗浄する。合した有機層を塩
水で洗浄し、MgSO4上で乾燥しそして真空濃縮
して油5.29g(収率94%)を得る。 この油を塩酸塩の形成によつて更に精製する。
この目的のためには、上記油を無水エタノール25
mlに溶解させそして氷中で冷却する。これに塩化
水素で飽和したエーテルの溶液をエタノール溶液
が酸性になるまで滴加する。種結晶を加えそして
エーテル125mlを加えて融点232〜234℃の粗製塩
酸塩3.1g(収率49%)を得る。この固体を3:
1のエーテル/エタノール溶液から再結晶せしめ
て融点233〜235℃の(1′β,2′β)−2′−ジメチル

ミノメチルスピロ〔5,7−ジクロロベンゾフラ
ン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩2.4g
(収率38%)を得る。 C16H21Cl2NO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:54.80 6.32 3.99 実験値:54.94 6.42 3.94 例 29 (1′α,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピ
ロ〔5,6,7−トリクロロベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩 窒素下でメタノール100ml中の(1′α,2′β)−
2′−ジメチルアミノメチルスピロ〔6−クロロベ
ンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩
酸塩2.53gおよびN−クロロサクシンイミド
(NCS)1.17gの撹拌溶液を2.0時間還流しそして
そのときにNCS0.6g以上を加える。1時間後に
更にNCS0.6gを加える。最後のNCSの部分を加
えた1時間後に溶液を冷却しそして濃縮して湿潤
固体を得る。これをジクロロメタン100mlおよび
飽和重炭酸ナトリウム溶液間に分配する。有機相
を分離し、水で2回洗浄し、硫酸ナトリウム上で
乾燥しそして濃縮して半固体3.2gを得る。この
物質をエーテル400mlにとり、少量の不溶性物質
から過しそしてよく撹拌しながら飽和エーテル
性塩化水素20mlで滴加処理する。初期にわずかに
ゴム状の沈殿が形成されそして1時間後にきれい
な無定形の固体(1.7g、収率55%)が形成され
る。この物質をエーテル400mlを加えてエタノー
ル5mlからの結晶化によつて精製する。これによ
つて融点225〜228℃の(1′α,2′β)−2′−ジメチ
ルアミノメチルスピロ〔5,6,7−トリクロロ
ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕
塩酸塩1.10g(全収率36%)が得られる。 C16H20Cl3NO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% Cl% 計算値:49.90 5.50 3.64 36.82 実験値:49.90 5.64 3.47 36.55 例 30 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔5,6−ジクロロベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩 無水メタノール150ml中の(1′β,2′β)−2′−ジ
メチルアミノメチルスピロ〔6−クロロベンゾフ
ラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩6.32
gおよびN−クロロサクシンイミド2.94gの撹拌
溶液を1.0時間還流する。溶剤を減圧下で除去し
そして残留物をジクロロメタン200mlおよび飽和
重炭酸ナトリウム溶液200ml間に分配する。水性
相を分離しそしてジクロロメタン100mlで抽出す
る。合した有機相を水で1回そして塩水で1回洗
浄し、Na2SO4上で乾燥しそして真空濃縮して油
5.8g(92%)を得る。これを無水エタノール20
mlに溶解させ、0℃に冷却しそしてそれからよく
撹拌しながら飽和エーテル性HCl20mlを加えるこ
とによつて塩酸塩に変換する。更にエーテル20ml
を加えて生成物の結晶化を増加させる。収集およ
び乾燥した後で、塩は5.3g(全収率76%)であ
つてそして272〜274゜(分解)の融点を有する。エ
タノール/エーテルから再結晶することによつて
融点275〜277゜(分解)の(1′β,2′β)−2′−ジ
メチ
ルアミノメチルスピロ〔5,6−ジクロロベンゾ
フラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩
2.9gが得られる。 C16H21Cl2NO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:54.80 6.32 3.99 実験値:54.82 6.34 3.77 例 31 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔5−ヨードベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロヘキサン〕塩酸塩 水200mlおよびCH2Cl2100ml中の(1′β,2′β)−
2′−ジメチルアミノメチルスピロ〔ベンゾフラン
−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩のはげ
しく撹拌した二相混合物にICl約15.0gを加える。
はげしい撹拌を3時間つずけそしてそれから水性
相を2.5M NaOHで塩基性にする。分離した水性
相をCH2Cl2で2回洗浄しそして合した有機相を
飽和酸性亜硫酸ナトリウム次いで塩水で洗浄しそ
してNa2SO4上で乾燥する。真空濃縮して固体
15.4g(収率100%)を得る。更に精製を塩酸塩
の形成によつて行う。この目的のために前記固体
を無水エタノール200mlに溶解する。エタノール
を冷却すると固体4.3gが析出する。次に母液を
塩化水素で飽和したエーテルで酸性にする。エー
テル100mlを添加しそして撹拌すると塩酸塩4.85
g(収率50%)が得られる。エタノールから再結
晶せしめて融点244〜246℃の(1′β,2′β)−2′−

メチルアミノメチルスピロ〔5−ヨードベンゾフ
ラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩2.7
g(収率28%)を得る。 C16H22INO・HClに対する分析結果は次の通り
である。 C% H% N% 計算値:47.13 5.69 3.44 実験値:46.62 5.60 3.21 例 32 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔5−ブロモ−7−クロロベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩 メタノール100ml中の(1′β,2′β)−2′−ジメチ
ルアミノメチルスピロ〔5−ブロモベンゾフラン
−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩8.9gの
撹拌溶液にN−クロロサクシンイミド(NCS)
37gを加える。溶液を1時間還流しそしてそれか
ら室温に冷却しそしてメタノールを除去して油状
残留物を得る。この残留物をCH2Cl2150mlおよび
H2O150mlにとる。水性層を2.5M NaOH溶液で
塩基性にする。分離した水性相を更にCH2Cl2100
mlで洗浄する。合した有機相を塩水で洗浄しそし
てNa2SO4上で乾燥し次いで真空濃縮して油8.5g
(収率96%)を得る。油の精製は塩酸塩によつて
行われる。この目的のために、上記の油を無水エ
タノール30mlに溶解させそして氷浴中で冷却す
る。この溶液を塩化水素で飽和したエーテルの溶
液で酸性にする。エーテル100mlを加えそして15
分撹拌して固体を生成する。この固体を集めて融
点233〜235℃の粗製塩酸塩6.8g(収率70%)を
得る。4:1のエーテル/エタノール溶液から再
結晶せしめて融点239〜241℃の(1′β,2′β)−2′

ジメチルアミノメチルスピロ〔5−ブロモ−7−
クロロベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキ
サン〕塩酸塩4.1g(収率42%)を得る。 C16H21BrClNO・HClに対する分析結果は次の
通りである。 C% H% N% 計算値:48.63 5.61 3.54 実験値:48.52 5.52 3.47 例 33 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔7−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロヘキサン〕塩酸塩 −60℃のTHF50mlに溶解したヘキサン中の
2.2M n−ブチルリチウム8.0mlの撹拌溶液に
徐々にダブルチツプド・ニードルによつて
THF100ml中の(1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノ
メチルスピロ〔5−ブロモ−7−クロロベンゾフ
ラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕5.0gの溶
液を加える。これは黄色の溶液を生成する。これ
を−60℃で1 1/2時間撹拌し次いでH2O1 1/2ml
で冷却する。室温で15分撹拌した後に、溶液を真
空濃縮しそして残留物をエーテル300mlにとりそ
して塩水200mlで洗浄する。分離したエーテル層
をNa2SO4上で乾燥しそして真空濃縮して油3.2g
(収率83%)を得る。この油をエタノール15mlお
よび無水エーテル25mlの混合物に溶解することに
よつて塩酸塩による精製を行う。この冷却した溶
液に塩化水素で飽和したエーテルの溶液を溶液が
酸性になるまで滴加する。エーテル125mlを加え
そして1/2時間撹拌して融点236〜239℃の灰白色
固体2.6g(収率59%)を得る。酢酸エチル/メ
タノールから再結晶せしめて融点237〜239℃の
(1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔7−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−シクロ
ヘキサン〕塩酸塩2.1g(収率48%)を得る。 C16H22ClNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:60.76 7.33 4.43 実験値:60.71 7.29 4.20 例 34 (1′β,2′β)−2′−N−エトキシカルボニル−N
−メチルアミノメチルスピロ〔ベンゾフラン−
2(3H),1′−シクロヘキサン〕 窒素下で乾燥ベンゼン75ml中の(1′β,2′β)−
2′−ジメチルアミノメチルスピロ〔ベンゾフラン
−2(3H),1′−シクロヘキサン〕9.82gおよび重
炭酸ナトリウム8.40gの撹拌混合物にベンゼン25
mlに溶解したエチルクロロホルメート6.57gを滴
加する。添加完了(15分)後に混合物を一夜(16
時間)還流する。それから反応混合物を冷却しそ
してよく撹拌しながら水100mlを加える。層を分
離しそして有機相を希NaOH、希HClそして最後
に塩水で洗浄する。Na2SO4上で乾燥した後、溶
剤を除去して油を得る。 精製のために、これをヘキサン25mlに溶解しそ
してヘキサン中で充填したシリカゲル500gを含
有する長いクロマトグラフイーカラム上に吸着さ
せる。はじめにヘキサン、それから増加した%
(1工程当り20%)のヘキサン中のトルエン、次
いで増加した%(1工程当り20%)のトルエン中
のクロロホルムそして最後に100%のクロロホル
ムによる溶離によつて、油として(1′β,2′β)−
2′−N−エトキシカルボニル−N−メチルアミノ
メチルスピロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シ
クロヘキサン〕4.88g(全収率42%)を得る。 C18H25NO3に対する分析結果は次の通りであ
る。 C% H% N% 計算値:71.26 8.30 4.61 実験値:71.15 8.30 4.50 例 35 (1′β,2′β)−2′−エトキシカルボニル−N−メ
チルアミノメチルスピロ〔5−ニトロベンゾフ
ラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕 氷酢酸250ml中の(1′β,2′β)−N−エトキシカ
ルボニル−N−メチルアミノメチルスピロ〔ベン
ゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕25.0g
の撹拌溶液に氷酢酸150ml中の70%HNO310.0ml
を滴加する。反応混合物を100℃に加熱しそして
この温度に10分間保持する。反応混合物を冷却し
そして氷水1000mlに注加しそしてCH2Cl2600mlで
抽出する。分離した水性層をCH2Cl2200mlで3回
抽出する。有機層を合しそして2.5M NaOHで塩
基性にする。分離した有機層を塩水で洗浄し、
MgSO4上で乾燥しそして真空濃縮して油37.8g
を得る。この油をCH2Cl2に溶解しそしてアルミ
ナの短パツドを通して溶離することによつて精製
する。溶離液を濃縮して油15.8g(収率53%)を
得、これを石油エーテルと共にすりつぶすことに
よつつて結晶化させる。乾燥後得られた(1′β,
2′β)−2′−N−エトキシカルボニル−N−メチル
アミノメチルスピロ〔5−ニトロベンゾフラン−
2(3H),1′−シクロヘキサン〕の固体は、105〜
107℃の融点を有す。 C18H24N2O5に対する分析結果は次の通りであ
る。 C% H% N% 計算値:62.05 6.94 8.04 実験値:62.19 6.97 8.08 例 36 (1′β,2′β)−2′−N−エトキシカルボニル−N
−メチルアミノメチルスピロ〔5−アミノ−ベ
ンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕
蓚酸塩 5%パラジウム付木炭1.2g、(1′β,2′β)−2′

−Nエトキシカルボニル−N−メチルアミノメチ
ルスピロ〔5−ニトロベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕9.5gおよびメタノール125
mlを充填したパールフラスコを52ポンド圧の水素
下で3時間振盪する。それから触媒を過によつ
て除去しそして母液を真空濃縮して油7.8g(収
率90%)を得る。この残留物を蓚酸塩によつて精
製する。この目的のために、残留物5.2gを無水
エーテル70mlに溶解しそして氷浴中で冷却する。
これに無水エーテル200ml中の蓚酸1.5gの溶液を
滴加する。得られた固体を集めそしてエーテルで
よく洗浄しそして真空乾燥して融点97〜101℃の
固体4.3g(収率66%)を得る。この固体を2:
1のエーテル/酢酸エチル溶液から再結晶せしめ
て融点103〜105℃の(1′β,2′β)−2′−N−エト

シカルボニル−N−メチルアミノメチルスピロ
〔5−アミノベンゾフラン−2(3H),1′−シクロ
ヘキサン〕蓚酸塩3.6g(収率55%)を得る。 C18H26N2O3・C2H2O4に対する分析結果は次の
通りである。 C% H% N% 計算値:58.81 6.91 6.86 実験値:58.08 6.88 6.60 例 37 (1′β,2′β)−2′−N−エトキシカルボニル−N
−メチルアミノメチルスピロ〔5−ジメチルア
ミノベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキ
サン〕塩酸塩 パールフラスコを5%パラジウム付木炭3.0g、
メタノール50ml中の(1′β,2′β)−2′−N−エト

シカルボニル−N−メチルアミノメチルスピロ
〔5−ニトロベンゾフラン−2(3H),1′−シクロ
ヘキサン〕5.1gおよび2−エトキシエタノール
50mlで充填し次いで37%ホルムアルデヒド水溶液
25mlを加える。この混合物をH2の40ポンド下で
パール振盪機上におきそして4時間振盪する。上
述したような正確な量を使用してこの操作方法を
反復する。それから2つの混合物を過しそして
合した母液を真空濃縮して油10.0g(収率100%)
を得る。この油を無水エタノール15mlおよび無水
エーテル50mlにとかしそして次に氷浴中で冷却す
る。この冷却した溶液に塩化水素で飽和したエー
テルの溶液をPH紙が溶液が酸性であることを示す
まで加える。種結晶を入れそしてエーテル250ml
を添加して固体の塩酸塩を得、これを集めそして
乾燥して固体4.2gを得る。この固体をエタノー
ル/エーテル溶液から再結晶して融点171〜173℃
の(1′β,2′β)−2′−N−エトキシカルボニル−

−メチルアミノメチルスピロ〔5−ジメチルアミ
ノベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕
塩酸塩2.3g(収率21%)を得る。 C20H30N2O3・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:62.73 8.16 7.32 実験値:62.72 8.34 7.16 例 38 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔5−アミノベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロヘキサン〕ジ塩酸塩 無水のエチルエーテル250ml中のリチウムアル
ミニウム水素化物(LAH)3.9gの混合物にエチ
ルエーテル250ml中(1′β,2′β)−2′−N−エトキ
シカルボニル−N−メチルアミノメチルスピロ
〔5−アミノベンゾフラン−2(3H),1′−シクロ
ヘキサン〕10.7gの溶液を滴加する。カルバメー
トの添加は1時間内に完了する。この混合物を添
加完了後更に2.5時間撹拌しそしてそれから注意
深く飽和Na2SO450mlで冷却する。有機相をゼラ
チン状水性相から傾瀉分離しそして更にNa2SO4
上で乾燥する。溶液を真空濃縮して油8.3g(収
率94%)を得る。この油を無水エタノール100ml
に溶解しそしてそれを氷浴中で冷却しそして塩化
水素で飽和したエーテルの溶液を溶液が強酸性に
なるまで滴加することによつてジ塩酸塩に変換す
る。固体のジ塩酸塩8.65g(収率76%)を新しい
エーテル300mlの添加後に集める。この粗製塩を
2回すなわちエタノール/エーテル溶液から1回
そして酢酸エチル/エーテル溶液からもう1回再
結晶せしめて融点279〜281℃の(1′β,2′β)−2′

ジメチルアミノメチルスピロ〔5−アミノベンゾ
フラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕ジ塩酸
塩2.6g(収率23%)を得る。 C16H24N2O・2HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:57.66 7.86 8.40 実験値:57.54 7.93 8.19 例 39 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔5−ジメチルアミノベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕ジ塩酸塩 例38に記載した同じ操作方法を利用して(1′β,
2′β)−2′−N−エトキシカルボニル−N−メチル
アミノメチルスピロ〔5−ジメチルアミノベンゾ
フラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩
から(1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルス

ロ〔5−ジメチルアミノベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕ジ塩酸塩を製造する。 例 40 (1′β,2′β)−N−エトキシカルボニル−N−
メチルアミノメチルスピロ〔5−クロロベンゾ
フラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕 窒素下で乾燥ベンゼン150ml中の(1′β,2′β)−
2′−ジメチルアミノメチルスピロ〔5−クロロベ
ンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕11.2
gおよび無水の炭酸カリウム13.8gの撹拌混合物
にベンゼン25ml中のエチルクロロホルメート8.68
gの溶液を滴加する。添加は0.5時間で行いそし
てそれから混合物を還流させる。2時間後に更に
エチルクロロホルメート8.68gおよび炭酸カリウ
ム13.8gを加えそして還流を一夜つずける。それ
から混合物を冷却しそしてはげしく撹拌しながら
氷水200mlを5分間にわたつて加える。それから
エーテル200mlを加えそして層を分離する。有機
相を希塩水、2N塩酸で2回そして再び希塩水で
洗浄する。無水の硫酸ナトリウム上で乾燥した
後、溶剤を真空除去して油13.9g(収率100%)
を得る。精製のために、この油12gをトルエン50
mlに溶解しそしてヘキサン中で調製したシリカゲ
ル600gを含有する高いクロマトグラフイーカラ
ム上に吸着させる。はじめにヘキサン、それから
増加した%(1工程当り10%)のヘキサン中のト
ルエン次いで増加した%(1工程当り10%)のト
ルエン中のクロロホルムそして最後に100%のク
ロロホルムで溶離して油として(1′β,2′β)−N
−エトキシカルボニル−N−メチルアミノメチル
スピロ〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕5.7g(収率48%)を得る。 C18H24ClNO3に対する分析結果は次の通りで
ある。 C% H% N% 計算値:63.99 7.16 4.13 実験値:63.80 7.15 4.06 例 41 (1′α,2′β)−N−エトキシカルボニル−N−
メチルアミノメチルスピロ〔5−クロロベンゾ
フラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕 窒素下で乾燥トルエン450ml中の(1′α,2′β)−
2′−ジメチルアミノメチルスピロ〔5−クロロベ
ンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕44.8
gおよび無水の炭酸カリウム55.3gの撹拌混合物
にエチルクロロホルメート26.0gを滴加する。添
加完了後に、混合物を6時間還流し、そのときに
更に13.0gを加える。一夜(16時間)還流した
後、混合物を冷却しそしてよく撹拌しながら氷水
250mlを5分間にわたつて加える。それからエー
テル500mlを加えそして層を分離する。有機相を
希水酸化ナトリウム溶液で2回、希塩酸そして最
後に希塩水で洗浄する。無水の硫酸ナトリウム上
で乾燥した後、溶剤を真空除去して油44.0g(収
率81%)を得る。 精製のためにこの油12.0gをトルエン50mlに溶
解しそしてヘキサン中で調製したシリカゲル600
gを含有する高いクロマトグラフイーカラムに吸
着させる。はじめにヘキサン、それから増加した
%(1工程当り10%)のヘキサン中のトルエン、
次いで増加した%(1工程当り10%)のトルエン
中のクロロホルムそして最後に100%のクロロホ
ルムで溶離して油として(1′α,2′β)−N−エト
キシカルボニル−N−メチルアミノメチルスピロ
〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−シクロ
ヘキサン〕6.1g(全収率41%)を得る。 C18H24ClNO3に対する分析結果は次の通りで
ある。 C% H% N% 計算値:63.99 7.16 4.13 実験値:64.08 7.12 3.82 例 42 (1′β,2′β)−2′−N−メチルアミノメチルスピ
ロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキ
サン〕塩酸塩 (1′β,2′β)−2′−N−エトキシカルボニル−

−メチルアミノメチルスピロ〔ベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕9.1g、水酸化カリ
ウム5.61g、水25mlおよび1−ブタノール100ml
の撹拌混合物を窒素下で5日間還流しそれから濃
縮してシロツプ状残留物を得る。これをエーテル
と水との間に分配する。水性層を分離しそしてエ
ーテルで1回以上抽出する。合したエーテル抽出
液を希塩水で2回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾
燥しそして濃縮して油を得る。この油をエタノー
ル25mlに溶解しそしてエーテル性塩化水素50mlで
処理する。更にエーテル50mlを加えて沈殿を最大
にする。固体を過し、1:4のエタノール/エ
ーテルで1回、エーテルで2回洗浄しそして乾燥
して融点243〜245℃の生成物2.5g(全収率31%)
を得る。エタノール−エーテルから再結晶させて
融点244〜246゜の(1′β,2′β)−2′−N−メチル

ミノメチルスピロ〔ベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩2.2gを得る。 C15H21NO・HClに対する分析結果は次の通り
である。 C% H% N% 計算値:67.28 8.28 5.23 実験値:67.30 8.13 5.22 例 43 (1′β,2′β)−2′−N−メチルアミノメチルスピ
ロ〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−
シクロヘキサン〕塩酸塩 (1′β,2′β)−N−エトキシカルボニル−N−
メチルアミノメチルスピロ〔5−クロロベンゾフ
ラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕16.9g、水
酸化ナトリウム14.0g、水35mlおよび1−ブタノ
ール450mlの撹拌混合物を窒素下で3日間還流し、
そのときに更に水酸化カリウム7.0gを加える。
全体で5日還流した後に、反応液体をトトバツク
(totovac)上で濃縮してシロツプ状の残留物を得
る。これをエーテルと水との間に分配する。水性
層を分離しそしてエーテルで1回以上抽出する。
合したエーテル抽出液を希塩水で2回洗浄し、硫
酸ナトリウム上で乾燥しそして濃縮して油を得
る。これをエタノール25mlに溶解し、0℃に冷却
しそして飽和エーテル性塩化水素50mlで15分間に
わたつて滴加処理する。それから更にエーテル
125mlを少量ずつ加えて沈殿を最大にする。塩酸
塩を過し、1:4のエタノール/エーテルで1
回そしてエーテルで2回洗浄し次に乾燥して融点
237〜239゜の生成物6.3g(全収率42%)を得る。
エタノール/エーテルから再結晶することによつ
て(1′β,2′β)−2′−N−メチルアミノメチルス

ロ〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−シ
クロヘキサン〕塩酸塩5.2gを得る。融点は変化
しない。 C15H20ClNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:59.60 7.00 4.63 実験値:59.45 7.10 4.51 例 44 (1′α,2′β)−2′−N−メチルアミノメチルス
ピロ〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩 (1′α,2′β)−N−エトキシカルボニル−N−
メチルアミノメチルスピロ〔5−クロロベンゾフ
ラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕27.0g、水
酸化カリウム22.4g、水30mlおよび1−ブタノー
ル700mlの撹拌混合物を窒素下で3日間還流し、
そしてそのときに更に水酸化カリウム11.2gを加
える。全体で5日間還流した後、反応液体をトト
バツク上で濃縮してシロツプ状の残留物を得る。
これをエーテルと水との間に分配する。水性層を
分離しそしてエーテルで1回以上抽出する。合し
たエーテル抽出液を希塩水で2回洗浄し、硫酸ナ
トリウム上で乾燥しそして濃縮して油を得る。こ
れをエタノール25mlに溶解し、撹拌しながら0℃
に冷却しそして飽和エーテル性塩化水素100mlで
15分にわたつて滴加処理する。それから更にエー
テル100mlを少量ずつ加えて沈殿を最大にする。
塩酸塩を過し、1:9のエタノール/エーテル
で1回、小容量のアセトンで2回、エーテルで2
回洗浄しそして乾燥して本質的に純粋(TLCに
よる)な塩7.4g(全収率31%)を得る。エタノ
ール/エーテルから2回再結晶せしめて融点168
〜171゜の(1′α,2′β)−2′−N−メチルアミノメ

ルスピロ〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩4.85g(全収率20
%)を得る。 C15H20ClNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:59.60 7.00 4.63 実験値:59.79 6.94 4.49 例 45 (1′α,2′β)−2′−N−シアノ−N−メチルア
ミノメチルスピロ〔ベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕 窒素下で乾燥ベンゼン400ml中のBrCN9.7gの
よく撹拌した溶液に無水のK2CO340.0gを一度に
加える。この混合物を15分撹拌しそしてそのとき
に乾燥ベンゼン200ml中の(1′α,2′β)−2′−ジメ
チルアミノメチルスピロ〔ベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕15.0gの徐々な滴加
を開始する。添加完了(1.75時間)後に、混合物
を2時間還流させる。それから反応混合物を冷却
し、過しそして真空濃縮して残留物を得る。こ
の残留物をメタノール250mlに溶解しそして15分
還流して残留BrCNの分解を確保する。冷却後、
メタノール溶液を真空濃縮して粗製の固体16.0g
を得る。それからこの固体をエーテルにとりそし
て希NaOH300ml、希HCl250mlおよび飽和塩水
250mlで抽出し、無水の硫酸ナトリウム上で乾燥
しそして真空濃縮して生成物16.0gを得る。更
に、ヘキサン/エーテルから2回再結晶すること
によつて精製を達成して融点105.5〜107℃の
(1′α,2′β)−2′−N−シアノ−N−メチルアミ

メチルスピロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シ
クロヘキサン〕4.5g(収率30%)を得る。 C16H20N2Oに対する分析結果は次の通りであ
る。 C% H% N% 計算値:74.97 7.86 10.93 実験値:74.96 7.94 11.00 例 46 (1′α,2′β)−2′−N−メチルアミノメチルス
ピロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘ
キサン〕塩酸塩 窒素下でLiAlH45.0gおよび乾燥THF200mlの
撹拌混合物に乾燥THF150ml中の(1′α,2′β)−
2′−N−シアノ−N−メチルアミノメチルスピロ
〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕
11.16gの溶液を加える。添加完了(0.5時間)後
に、混合物を2時間還流する。しれから溶液を氷
浴中で5℃に冷却しそして飽和Na2SO4の25mlの
連続添加によつて冷却する。混合物を吸引過し
そして液を無水の硫酸ナトリウム上で乾燥しそ
して真空濃縮して油12.4gを得る。この油を無水
エタノールに溶解することによつて塩酸塩を製造
する。このエタノール溶液を氷浴中で冷却しそし
てそれから塩化水素で飽和したエーテル20mlを加
える。無水エーテル25mlの添加後に、沈殿した塩
酸塩を集めそして乾燥する。エタノール/エーテ
ルからの第2の再結晶化後に、融点255.5〜257℃
の(1′α,2′β)−2′−N−メチルアミノメチルス
ピロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキ
サン〕塩酸塩の純粋な固体3.0g(収率26%)が
得られる。 C15H21NO・HClに対する分析結果は次の通り
である。 C% H% N% 計算値:67.28 8.28 5.23 実験値:67.39 8.09 5.18 例 47 (a) シス−1−(2−フルオロベンジル)−2−ジ
メチルアミノシクロヘキサン−1−オール蓚酸
塩 窒素下でマグネシウム片11.7gおよび無水エー
テル200mlの撹拌混合物にエーテル200ml中の2−
フルオロベンジルクロライド69.4gの溶液を滴加
する。初期の25mlの添加後に、グリニヤール反応
が起りはじめて自発的にエーテルの還流が起る。
添加速度および時々の冷却によつて0.45時間の添
加期間中反応温度を約30゜にそれからグリニヤー
ル試薬を含有する混合物を冷却しそしてエーテル
150ml中の2−ジメチルアミノシクロヘキサノン
56.5gの溶液の1.25時間にわたる添加中15〜20゜に
保持する。2時間後に、混合物を冷却しそして塩
化アンモニウム溶液200mlの添加によつて冷却し
ながら0〜10℃に保持する。それから水を加えて
塩を溶解する。水性相をエーテル相から分離しそ
してエーテル250mlずつで2回再抽出する。合し
たエーテル層を塩化アンモニウム溶液で1回そし
て希塩水で1回洗浄し、無水の硫酸ナトリウム上
で乾燥しそして真空濃縮して油67.7gを得る。
TLCによるこの物質の分析はそれが未反応原料
ケトン30%を含有していることを示しそしてその
故にこの物質は正確に前述したように他のグリニ
ヤール反応に再び付される。前述したように処理
した後、出発物質の微量のみが存在する油47g
(粗収率47%)を得る。この油を次の通り蓚酸塩
として精製する。上記油の一部(32.0g)をエー
テル200mlに溶解させそしてよく撹拌しながらエ
ーテル1200ml中の蓚酸11.4gの溶液で5分間にわ
たつて処理する。2時間後に結晶を過し、エー
テルで洗浄しそして乾燥して生成物37g(85%)
を得る。エタノール160mlから再結晶せしめて融
点154〜156゜を有するシス−1−(2−フルオロベ
ンジル)−2−ジメチルアミノシクロヘキサン−
1−オール蓚酸塩23.3g(全収率54%)を得る。 C15H22FNO・C2H2O4に対する分析結果は次の
通りである。 C% H% N% 計算値:59.81 7.09 4.10 実験値:59.79 7.14 4.01 (b) 塩酸塩を製造する。この目的のために上記蓚
酸塩を純粋な遊離塩基のアルコールに戻す。こ
れをエタノールに溶解しそして塩化水素で飽和
したエーテルで処理する。得られたHCl塩(収
率92%)は216〜218゜の融点を有する。エタノ
ール/エーテルから再結晶せしめて全収率80%
で216〜218゜の変化しない融点を有する純粋な
アルコール塩酸塩を得る。 C15H22FNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:62.58 8.06 4.83 実験値:62.53 8.02 4.79 例 48 シス−1−(5−クロロ−2−フルオロベンジ
ル)−2−ジメチルアミノシクロヘキサン−1
−オール塩酸塩 5−クロロ−2−フルオロベンジルクロライド
を使用する以外は例47の操作方法を反復してシス
−1−(5−クロロ−2−フルオロベンジル)−2
−ジメチルアミノシクロヘキサン−1−オール塩
酸塩を得る。 例 49 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノスピロ〔ベン
ゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩
酸塩 窒素下でシス−1−(2−フルオロベンジル)−
2−ジメチルアミノシクロヘキサン−1−オール
6.8gおよびベンゼン120mlのよく撹拌した溶液に
油分散液中の61%NaH2.5g次いで乾燥ジメチル
ホルムアミド(DMF)30mlを加える。この混合
物を8 1/2時間還流する。この時点においてそれ
を冷却しそして氷水400mlに注加しそしてエーテ
ル500mlで抽出する。分離した水性相をエーテル
100mlで2回洗浄しそして合した有機層を塩水で
洗浄しそしてNa2SO4上で乾燥する。真空濃縮し
て油4.9g(収率82%)を得る。塩酸塩の形成に
よつて更に精製を行う。この目的のために、上記
油を無水エタノール15mlおよびエーテル50mlの混
合物に溶解する。冷却した溶液を塩化水素で飽和
したエーテルで酸性にする。撹拌しながらエーテ
ル150mlを添加して固体分2.9g(収率40%)を得
る。イソプロパノールからの連続的再結晶によつ
て融点228〜230℃の(1′β,2′β)−2′−ジメチル

ミノスピロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロヘキサン〕塩酸塩2.0g(収率28%)を得る。 C15H21NO・HClに対する分析結果は次の通り
である。 C% H% N% 計算値:67.28 8.28 5.23 実験値:67.41 8.24 5.24 例 50 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノスピロ〔5−
ブロモベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘ
キサン〕塩酸塩 メタノール100ml中の(1′β,2′β)−2′−ジメチ
ルアミノスピロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−
シクロヘキサン〕塩酸塩5.0gの撹拌溶液にN−
ブロモサクシンイミド3.6gを加える。混合物を
室温で0.5時間撹拌しそして真空濃縮する。得ら
れた液体をCH2Cl2150mlおよびH2O200mlにとり
そして次に2.5M NaOHで塩基性にする。分離し
た水性層をCH2Cl250mlで2回洗浄しそして合し
た有機層を塩水で洗浄しそして乾燥する。有機相
を真空濃縮して油5.05g(収率97%)を得る。更
に塩酸塩の形成によつてこの油の精製を行う。こ
の目的のために、上記油を無水エタノール25mlお
よびエーテル75mlの混合物に溶解しそして氷浴中
で冷却する。この冷却した溶液を塩化水素で飽和
したエーテルで酸性にしそして新しいエーテル
100mlを添加して固体の塩酸塩3.3g(収率51%)
を得る。エタノール/エーテル溶液から再結晶せ
しめて融点232〜234℃の(1′β,2′β)−2′−ジメ

ルアミノスピロ〔5−ブロモベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩2.7g(収率
42%)を得る。 C15H20BrNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:51.97 6.11 4.04 実験値:52.08 6.06 4.00 例 51 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノスピロ〔5−
クロロベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘ
キサン〕塩酸塩 シス−1−(5−クロロ−2−フルオロベンジ
ル)−2−ジメチルアミノシクロヘキサン−1−
オールを使用する以外は例49の方法を反復して
(1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノスピロ〔5−

ロロベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサ
ン〕塩酸塩を得る。 例 52 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノスピロ〔5−
ヨードベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘ
キサン〕塩酸塩 N−ブロモサクシンイミドの代りに塩化沃素を
使用する以外は例50の方法を反復して(1′β,
2′β)−2′−ジメチルアミノスピロ〔5−ヨードベ
ンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩
酸塩を得る。 例 53 シス−1−(2−フルオロベンジル)−2−(シ
アノメチル)−シクロヘキサン−1−オール 窒素下で無水エーテル100ml中のマグネシウム
片10.3gの撹拌混合物に、エーテル150ml中の2
−フルオロベンジルクロライド56.8gの溶液を滴
加する。はじめの数mlを加えたときに反応が起り
はじめて発熱的にエーテルの還流が起る。この温
度を添加速度によつて維持(0.75時間)する。グ
リニヤール形成反応が完了したときに、混合物を
1.5時間放置しそしてそれからダブルチツプドニ
ードルによつてエーテル300ml中の2−オキソ−
シクロヘキサンアセトニトリル49.0gの溶液に加
える。グリニヤール試薬の添加は0.5時間で完了
しそしてその後混合物を室温で0.5時間撹拌する。
混合物を冷却しそして飽和NH4Cl120mlで冷却す
る。有機相を得られたゼラチン状物質から傾瀉分
離しそして真空濃縮して油71.65g(収率81%)
を得る。更に精製をカラムクロマトグラフイー処
理によつて行う。この目的のために粗製アルコー
ルをメタノール1%を含有するトルエンでシリカ
ゲルを通して溶離する。精製したアルコールをヘ
キサンと共にすりつぶすことによつて結晶化させ
て融点61〜63℃を有するシス−1−(2−フルオ
ロベンジル)−2−(シアノメチル)シクロヘキサ
ン−1−オールを得る。 C15H18FNOに対する分析結果は次の通りであ
る。 C% H% N% 計算値:72.85 7.34 5.66 実験値:73.00 7.40 5.49 例 54 シス−1−(5−クロロ−2−フルオロベンジ
ル)−2−(シアノメチル)シクロヘキサン−1
−オール 5−クロロ−2−フルオロベンジルクロライド
を使用する以外は例53の方法を反復してシス−1
−(5−クロロ−2−フルオロベンジル)−2−
(シアノメチル)シクロヘキサン−1−オールを
得る。 例 55 (1′β,2′β)−2′−シアノメチルスピロ〔ベンゾ
フラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕 窒素下でベンゼン500mlおよびジメチルホルム
アミド750ml中のシス−1−(2−フルオロベンジ
ル)−2−(シアノメチル)シクロヘキサン−1−
オール24.2gおよび油分散液中の60%水素化ナト
リウム4.0gの撹拌混合物を21時間還流する。そ
れからよく撹拌しながら混合物を注意深く氷水に
移す。それからエーテル1000mlを加えて生成物を
抽出する。相を分離しそして水性層をエーテル
500mlで2回以上抽出する。含した有機相を塩水
で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥しそして真空
濃縮して油として(1′β,2′β)−2′−シアノメチ

スピロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘ
キサン〕15.4g(収率69%)を得る。 例 56 (1′β,2′β)−2′−シアノメチルスピロ〔5−ク
ロロベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキ
サン〕 シス−1−(5−クロロ−2−フルオロベンジ
ル)−2−(シアノメチル)シクロヘキサン−1−
オールを使用する以外は例55の方法を反復して
(1′β,2′β)−2′−シアノメチルスピロ〔5−ク

ロベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕
を得る。 例 57 (1′β,2′β)−2′−アミノエチルスピロ〔ベンゾ
フラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸
塩 窒素下で油分散液中の50%LiAlH45.0gおよび
無水のエチルエーテル150mlの撹拌混合物にエー
テル100ml中の(1′β,2′β)−2′−シアノメチルス
ピロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキ
サン〕4.0gの溶液を滴加する。この混合物を室
温で2時間撹拌しそしてそれから氷中で冷却しそ
して飽和Na2SO4溶液40mlで注意深く冷却する。
有機相をゼラチン状水性相から傾瀉分離しそして
塩水で洗浄しそしてNa2SO4上で乾燥する。真空
濃縮して油6.0gを得る。更に精製を塩酸塩の形
成によつて行う。この目的のために、上記油をエ
ーテル100mlに溶解しそして溶液を冷却しそして
塩化水素で飽和したエーテルで酸性にする。得ら
れた固体を過しそして乾燥して粗製の塩酸塩
2.8gを得る。酢酸エチル:メタノールからの連
続再結晶によつて融点189〜191℃の(1′β,2′β)
−2′−アミノエチルスピロ〔ベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩2.0gを得る。 C15H21NO・HClに対する分析結果は次の通り
である。 C% H% N% 計算値:67.28 8.28 5.23 実験値:67.02 8.15 5.03 例 58 (1′β,2′β)−2′−アミノエチルスピロ〔5−ク
ロロベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキ
サン〕マレイン酸塩 (1′β,2′β)−2′−シアノメチル〔5−クロロ

ンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕を
使用する以外は例57の方法を反復して(1′β,
2′β)−2′−アミノエチルスピロ〔5−クロロベン
ゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕マレ
イン酸塩を得る。融点135〜138℃。 例 59 (1′β,2′β)−2′−アミノエチルスピロ〔5−ブ
ロモベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキ
サン〕フマール酸塩 (1′β,2′β)−2′−アミノエチルスピロ〔ベン

フラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩
を使用する以外は例50の方法を反復する。フマー
ル酸塩としての純粋な生成物は192〜194゜の融点
を有する。 例 60 (1′β,2′β)−2′−N−エトキシカルボニルアミ
ノエチルスピロ〔ベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕 窒素下でジクロロメタン250ml中の(1′β,2′β)
−2′−アミノエチルスピロ〔ベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕19.4gおよび無水の
炭酸カリウム35gの撹拌混合物にジクロロメタン
100ml中のエチルクロロホルメート13.7gの溶液
を滴加する。添加を完了したときに混合物を室温
で一夜(約16時間)撹拌する。塩を去しそして
液を水、希塩酸および塩水で洗浄し、硫酸ナト
リウム上で乾燥しそして真空濃縮して19.2gを得
る。これをエーテルと共にすりつぶし、過しそ
して液を真空濃縮して(1′β,2′β)−2′−N−

トキシカルボニルアミノエチルスピロ〔ベンゾフ
ラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕11.7g(収
率46%)を得る。 例 61 (1′β,2′β)−2′−N−エトキシカルボニルアミ
ノエチルスピロ〔5−クロロベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕 (1′β,2′β)−2′−アミノエチルスピロ〔5−

ロロベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサ
ン〕を使用する以外は例60の方法を反復して
(1′β,2′β)−2′−N−エトキシカルボニルアミ

エチルスピロ〔5−クロロベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕を得る。 例 62 (1′β,2′β)−2′−N−メチルアミノエチルスピ
ロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキ
サン〕塩酸塩 窒素下で乾燥THF150ml中の50%LiAlH4(油中
に保護した)6.0gの撹拌混合物に乾燥THF(テ
トラヒドロフラン)100ml中の(1′β,2′β)−2′−
N−エトキシカルボニルアミノエチルスピロ〔ベ
ンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕11.7
gの溶液を滴加する。添加完了後に混合物を1時
間還流しそれから冷却しそして飽和Na2SO4(40
ml)で冷却する。得られたゼラチン状混合物をセ
ライトを通して過しそして液を真空濃縮して
油を得る。この油をエーテル200ml中に抽出しそ
して塩水で洗浄する。有機相をNa2SO4上で乾燥
しそして真空濃縮して油10.8g(収率100%)を
得る。更にこの油の精製を塩酸塩の形成によつて
行う。この目的のために、上記油を無水エタノー
ル25mlおよび無水エーテル125mlに溶解しそして
塩化水素で飽和したエーテルの溶液で酸性にす
る。得られた塩酸塩を乾燥して粗製塩7.55g(収
率68%)を得る。無水エタノールから再結晶せし
めて融点250〜252゜の(1′β,2′β)−2′−N−メ

ルアミノエチルスピロ〔ベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩2.2g(収率20%)
を得る。 C16H23NO・HClに対する分析結果は次の通り
である。 C% H% N% 計算値:68.19 8.58 4.97 実験値:67.91 8.52 4.76 例 63 (1′β,2′β)−2′−N−メチルアミノエチルスピ
ロ〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−
シクロヘキサン〕塩酸塩 窒素下で油分散液中の48%LAH7.5gおよび無
水のTHF100mlの撹拌混合物にTHF100ml中の
(1′β,2′β)−2′−N−エトキシカルボニルアミ

エチルスピロ〔5−クロロベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕10.6gの溶液を滴加
する。この混合物を2時間還流しそしてそれから
氷中で冷却しそして飽和Na2SO4溶液40mlで注意
深く冷却する。得られた混合物をセライトを通し
て過しそして液を真空濃縮して油を得る。こ
の油をエーテル200mlにとりそして塩水で洗浄し
そして次にNa2SO4上で乾燥する。有機相を真空
濃縮して油14.3g(収率100%)を得る。この油
の精製を塩酸塩の形成によつて行う。この目的の
ために、上記油をエーテル50mlおよび無水エタノ
ール10mlに溶解する。氷冷溶液を塩化水素で飽和
したエーテルの溶液で酸性にする。得られた固体
を過しそして乾燥して11.2g(収率75%)を得
る。この固体を無水エタノールから再結晶せしめ
て融点200〜201℃の(1′β,2′β)−2′−N−メチ

アミノエチルスピロ〔5−クロロベンゾフラン−
2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩3.2g(収
率22%)を得る。 C16H22ClNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:60.76 7.33 4.43 実験値:60.48 7.19 4.29 例 64 (1′β,2′β)−2′−N−メチルアミノエチルスピ
ロ〔5−ブロモベンゾフラン−2(3H),1′−
シクロヘキサン〕塩酸塩 メタノール250ml中の(1′β,2′β)−2′−N−メ
チルアミノエチルスピロ〔ベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩5.0gの室温
における撹拌溶液にNBS3.2gを加える。溶液を
0.5時間攪拌しそして真空濃縮して残留物を得る。
この残留物をCH2Cl2250mlおよびH2O200mlにと
りそして2.5M NaOHで塩基性にする。分離した
水性相をCH2Cl250mlで洗浄しそして合した有機
層を塩水で洗浄しそしてNa2SO4上で乾燥する。
真空濃縮して油5.9g(収率100%)を得る。この
物質の精製を塩酸塩の形成によつて行う。この目
的のために、油を無水エタノール15mlおよびエー
テル25mlに溶解する。氷冷溶液を塩化水素で飽和
したエーテル溶液の滴加によつて酸性にする。更
にエーテルを加えて固体塩を形成させ、これを
過しそして乾燥して粗製塩酸塩4.3g(収率67%)
を得る。エタノール/エーテルから2回再結晶せ
しめて融点189〜191℃の(1′β,2′β)−2′−N−

チルアミノエチルスピロ〔5−ブロモベンゾフラ
ン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩2.0g
(収率31%)を得る。 C16H22BrNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:53.28 6.43 3.88 実験値:53.19 6.27 3.67 例 65 (1′β,2′β)−2′−N−メチルアミノエチルスピ
ロ〔5−ヨードベンゾフラン−2(3H),1′−
シクロヘキサン〕塩酸塩 (1′β,2′β)−2′−N−メチルアミノエチルス

ロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサ
ン〕を使用する以外は例31の方法を反復して
(1′β,2′β)−2′−N−メチルアミノエチルスピ

〔5−ヨードベンゾフラン−2(3H),1′−シクロ
ヘキサン〕塩酸塩を得る。 例 66 (1′β,2′β)−2′−N−エトキシカルボニル−N
−メチルアミノエチルスピロ〔ベンゾフラン−
2(3H),1′−シクロヘキサン〕 (1′β,2′β)−2′−N−メチルアミノエチルス

ロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサ
ン〕を使用する以外は例60の方法を反復して
(1′β,2′β)−2′−N−エトキシカルボニル−N

メチルアミノエチルスピロ〔ベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕を得る。 例 67 (1′β,2′β)−2′−N−エトキシカルボニル−N
−メチルアミノエチルスピロ〔5−クロロベン
ゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕 (1′β,2′β)−2′−N−メチルアミノエチルス

ロ〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−シ
クロヘキサン〕を使用する以外は例60の方法を反
復して(1′β,2′β)−2′−N−エトキシカルボニ

−N−メチルアミノエチルスピロ〔5−クロロベ
ンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕を
得る。 例 68 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノエチルスピロ
〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサ
ン〕塩酸塩 (1′β,2′β)−2′−N−エトキシカルボニル−

−メチルアミノエチルスピロ〔ベンゾフラン−2
(3H),1′−シクロヘキサン〕を使用する以外は
例62の方法を反復して(1′β,2′β)−2′−ジメチ

アミノエチルスピロ〔ベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロヘキサン〕塩酸塩を得る。 例 69 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノエチルスピロ
〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロヘキサン〕塩酸塩 (1′β,2′β)−2′−N−エトキシカルボニル−

−メチルアミノエチルスピロ〔5−クロロベンゾ
フラン−2(3H),1′−シクロヘキサンを使用す
る以外は例62の方法を反復して(1′β,2′β)−2′

ジメチルアミノエチルスピロ〔5−クロロベンゾ
フラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕塩酸塩
を得る。融点217〜219℃。 例 70 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノエチルスピロ
〔5−ブロモベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロヘキサン〕塩酸塩 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノエチルスピ

〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕
塩酸塩を使用する以外は例50の方法を反復して
(1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノエチルスピロ
〔5−ブロモベンゾフラン−2(3H),1′−シクロ
ヘキサン〕塩酸塩を得る。 例 71 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノエチルスピロ
〔5−ヨードベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロヘキサン〕塩酸塩 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノエチルスピ

〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロヘキサン〕
塩酸塩を使用する以外は例31の方法を反復して
(1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノエチルスピロ
〔5−ヨードベンゾフラン−2(3H),1′−シクロ
ヘキサン〕塩酸塩を得る。 例 72 シス−2−(ジメチルアミノメチル)−1−
(2′−フルオロベンジル)シクロペンタン−1
−オール塩酸塩 窒素下で無水エーテル500ml中のマグネシウム
片40.0g(1.65モル)の撹拌混合物に、エーテル
250ml中の2−フルオロベンジルクロライド216.9
g(1.5モル)の溶液を滴加する。はじめの数ml
を加えたときに反応が起りはじめて発熱的にエー
テルの還流が起る。これをわずかに冷却しそして
温度を添加速度によつて約30℃に維持(2時間)
する。グリニヤール形成反応が完了したときに、
混合物を1時間放置しそしてそれから冷却しそし
てエーテル450ml中の2−ジメチルアミノメチル
−シクロペンタノン172.9g(1.22モル)の溶液
の緩慢な添加(1時間)中15〜30℃に保持する。
室温で1時間撹拌した後に、混合物を約10℃に冷
却しそして飽和塩化アンモニウム溶液250mlの注
意深い添加によつて冷却する。エーテル層を得ら
れたゼラチン状物質から傾瀉分離しそして塩水で
洗浄し次いでNa2SO4上で乾燥する。溶液を真空
濃縮して油233.7g(収率76%)を得る。ガスク
ロマトグラフイー分析から、この油はシス(大割
合量)およびトランス(小割合量)アルコールの
混合物であることが判る。この物質は3:2:1
の酢酸エチル/エーテル/アセトンの溶離剤を使
用した高圧液体クロマトグラフイー(HPLC)に
よつて純粋な大割合量アルコールに分離できる。
純粋の大割合量アルコールを含有するフラクシヨ
ンを真空濃縮して油126.4g(収率41%)を得る。
この油の初期の精製は蓚酸塩の形成によつて行わ
れる。この目的のために、上記油を無水エタノー
ル150mlに溶解しそして氷上で冷却する。エタノ
ール125ml中の蓚酸36.0gの溶液を添加して蓚酸
塩として大割合量アルコール48.3g(収率11.6
%)を得る。この物質をCH2Cl2およびH2O間に
分配しそして2.5N NaOHで塩基性にすることに
よつて遊離塩基に戻す。乾燥した有機相を濃縮し
て油37.2g(収率12.1%)を得る。この油5.0gを
塩酸塩に変換することによつて分析的に純粋な試
料を得る。この目的のために、油を少量の無水エ
タノールに溶解し、冷却しそして塩化水素で飽和
したエーテルの溶液で酸性にする。エーテルおよ
び種結晶を加えて粗製塩酸塩5.0g(収率10.6%)
を得る。この塩をエタノール/エーテルから再結
晶せしめて融点136.5〜138℃のシス−2−(ジメ
チルアミノメチル)−1−(2′−フルオロベンジ
ル)シクロペンタン−1−オール塩酸塩4.5g
(収率9.5%)を得る。 C15H22FNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:62.60 8.06 4.87 実験値:62.38 7.98 4.60 (b) (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルス

ロ〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロペン
タン〕塩酸塩 窒素下でベンゼン200mlおよび乾燥ジメチルホ
ルムアミド(DMF)50ml中の例72(a)のシス−2
−(ジメチルアミノメチル)−1−(2′−フルオロ
ベンジル)シクロペンタン−1−オール11.0g
(43.8ミリモル)および油分散液中の60%NaH3.2
g(80.0ミリモル)の撹拌混合物を、24時間還流
する。室温に冷却した後、反応混合物をよく撹拌
しながら注意深く氷水400mlに注加する。これを
エーテル400mlで抽出する。分離した水性相をエ
ーテル200mlで2回洗浄する。合したエーテル相
を塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥しそして真空
濃縮して油10.1g(収率99%)を得る。更に精製
を塩酸塩の形成によつて行う。この目的のため
に、上記油を無水エタノール50mlに溶解し、冷却
しそして塩化水素で飽和したエーテルの溶液で酸
性にする。エーテル150mlおよび種結晶を加えて
乾燥後固体の塩酸塩6.25g(収率53%)を得る。
エタノールから再結晶せしめて融点255〜257℃の
(1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロペンタン〕
塩酸塩2.0g(収率17.4%)を得る。 C15H21NO・HClに対する分析結果は次の通り
である。 C% H% N% 計算値:67.28 8.28 5.23 実験値:67.22 8.31 4.98 例 73 (a) シス−2−(ジメチルアミノメチル)−1−
(2,5−ジフルオロベンジル)−シクロペンタ
ン−1−オール塩酸塩 窒素下で無水エーテル100ml中のマグネシウム
片9.4g(0.385モル)の撹拌混合物にエーテル50
ml中の2,5−ジフルオロベンジルクロライド
56.9g(0.35モル)の溶液を滴加する。はじめの
数mlを加えたときに、反応が起りはじめて発熱的
にエーテルの還流を起す。これをわずかに冷却し
そして温度を添加速度によつて約30℃に維持す
る。グリニヤール形成反応が完了したときに、混
合物を1時間還流しそしてそれから冷却しそして
エーテル100ml中の2−ジメチルアミノメチルシ
クロペンタン40.0g(0.28モル)の溶液の添加
(1/2時間)中15〜30℃に保持する。室温で1時間
撹拌した後に混合物を約10℃に冷却しそして飽和
NH4Cl溶液75mlの注意深い添加によつて冷却す
る。エーテル層を得られたゼラチン状物質から傾
瀉分離しそして塩水で洗浄し次いでNa2SO4上で
乾燥する。溶液を真空濃縮して油64.9g(収率86
%)を得る。ガスクロマトグラフイー分析から、
この油はシス(大割合量)およびトランス(小割
合量)アルコールの混合物であることが判る。こ
の物質は、1%のジエチルアミンと共に6:3:
1のヘキサン/ジクロロメタン/メタノールの溶
離剤を使用してHPLCによつて純粋な大割合量ア
ルコールに分離することができる。純粋な大割合
量のアルコールを含有するフラクシヨンを真空濃
縮して油20.0g(収率27%)を得る。更に精製を
塩酸塩の形成によつて行う。この目的のために、
上記油を無水エタノール10mlおよび無水エーテル
100mlに溶解する。氷上で冷却しそして塩化水素
で飽和したエーテルの溶液で酸性にすることによ
り油を得る。この油は冷却およびスクラツチング
後に固化して粗製塩酸塩15.1gを与える。エタノ
ール/エーテル溶液から再結晶することによつて
融点147〜149℃のシス−2−(ジメチルアミノメ
チル)−1−(2,5−ジフルオロベンジル)シク
ロペンタン−1−オール塩酸塩が得られる。 C15H21F2NO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:58.92 7.25 4.58 実験値:58.91 7.31 4.45 (b) (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルス

ロ〔5−フルオロベンゾフラン−2(3H),
1′−シクロペンタン〕塩酸塩 窒素下で無水ベンゼン450ml中のシス−1−
(2,5−ジフルオロベンジル)−2−(ジメチル
アミノメチル)シクロペンタン−1−オール10.8
gの撹拌溶液にベンゼン(70%)/エーテル(30
%)中のフエニルリチウムの2M溶液28gを一度
に加える。反応混合物を1.0時間加熱還流しそれ
から冷却しそして希塩水300mlの添加によつて冷
却する。得られたエマルジヨンを過によつて破
壊しそして層を分離する。有機相を希塩水で1回
抽出し、Na2SO4上で乾燥しそして真空濃縮して
油10.5gを得る。これをエタノール20mlに溶解し
そしてエーテル性塩化水素100mlで処理する。更
に新しいエーテル100mlを加えて(1′β,2′β)−
2′−ジメチルアミノメチルスピロ〔5−フルオロ
ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロペンタン〕
塩酸塩7.6g(全収率67%)の沈殿を完了させる。 例 74 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔5−ブロモベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロペンタン〕塩酸塩 メタノール90mlおよびH2O10ml中の例72(b)の
(1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロペンタン〕
塩酸塩5.0g(18.7ミリモル)の室温における撹
拌溶液にN−ブロモサクシンイミド(NBS)3.3
g(18.7ミリモル)を加える。NBSの添加は5
℃の温度上昇をおこす。溶液を1/2時間撹拌する。
この時点においてガスクロマトグラフイー分析は
反応が完了していることを示す。溶液を真空濃縮
してメタノールを除去する。残留物をCH2Cl2200
mlおよびH2O200mlにとる。水性相を2.5N
NaOHで塩基性にする。抽出後、分離した水性
相をCH2Cl2100mlで2回洗浄する。合した有機相
を塩水で洗浄しそしてNa2SO4上で乾燥する。真
空濃縮して固体6.9gを得る。この物質を更に塩
酸塩の形成によつて精製する。この目的のため
に、固体をメタノール25mlに溶解しそして氷上で
冷却する。この溶液を塩化水素で飽和したエーテ
ルの溶液で酸性にする。撹拌しながらエーテル
150mlを加えて融点231〜232℃の塩酸塩4.5g(収
率69.4%)を得る。メタノール/エーテルから再
結晶せしめて融点234〜235℃の(1′β,2′β)−2′

ジメチルアミノメチルスピロ〔5−ブロモベンゾ
フラン−2(3H),1′−シクロペンタン〕塩酸塩
4.0g(収率61.7%)を得る。 C15H20BrNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:51.97 6.11 4.04 実験値:51.76 6.13 3.88 例 75 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔5−クロロベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロペンタン〕塩酸塩 H2O100mlおよびメタノール40ml中の例72(b)の
(1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロペンタン〕
塩酸塩5.0g(18.7ミリモル)の撹拌溶液にN−
クロロサクシンイミド(NCS)1.9g(14.2ミリ
モル)を加える。室温で1時間の撹拌後に更に
NCS1.9g(14.2ミリモル)を加える。ガスクロ
マトグラフイー分析はNCSの最後の添加後4.5時
間で反応が完了したことを示す。反応混合物を氷
水500mlに注加しそして2.5M NaOHで塩基性に
する。塩基性の水性層を酢酸エチル200mlで3回
抽出する。合した有機層を塩水で洗浄しそして
MgSO4上で乾燥する。真空濃縮して油5.2g(収
率100%)を得る。更に精製を塩酸塩の形成によ
つて行う。この目的のために、上記油を無水エタ
ノール75mlに溶解しそして氷上で冷却する。塩化
水素で飽和したエーテルの溶液で酸性にして種結
晶およびエーテルを加えて粗製塩酸塩4.75g(収
率84%)を得る。無水エタノールから再結晶せし
めて融点240〜241℃の(1′β,2′β)−2′−ジメチ

アミノメチルスピロ〔5−クロロベンゾフラン−
2(3H),1′−シクロペンタン〕塩酸塩3.6g(収
率64%)を得る。 C15H20ClNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:59.61 7.00 4.63 実験値:59.45 7.02 4.51例 76 トランス−2−(ジメチルアミノメチル)−1−
(2′−フルオロベンジル)シクロペンタン−1
−オール塩酸塩 例72(a)の方法を反復する。3:2:1の酢酸エ
チル/エーテル/アセトンの溶離剤を使用して
HPLCによつて大割合量のシスアルコール異性体
を小割合量の異性体から分離する。純粋な小割合
量のトランスアルコールを含有するフラクシヨン
を真空濃縮して油5.9gを得る。小割合量のアル
コールを塩酸塩によつて更に精製する。塩酸塩は
上記油を最小量の無水エタノールに溶解すること
によつて得られる。塩化水素で飽和したエーテル
の溶液で酸性にし、種結晶およびエーテル300ml
を添加して粗製塩酸塩6.3gを得る。木炭を使用
してエタノール/エーテルから連続的に再結晶す
ることによつて融点143〜145℃のトランス−2−
(ジメチルアミノメチル)−1−(2′−フルオロベ
ンジル)シクロペンタン−1−オール塩酸塩2.25
gが得られる。 C15H22FNO・HClに対する分析結果は次の通
りである。 C% H% N% 計算値:62.60 8.06 4.87 実験値:62.27 8.22 4.64 例 77 (1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔5−ヨードベンゾフラン−2(3H),1′−シク
ロペンタン〕塩酸塩 H2O200mlおよびCH2Cl2100ml中の例72(b)の
(1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピロ
〔ベンゾフラン−2(3H),1′−シクロペンタン〕
塩酸塩10.7gのはげしく撹拌した二相混合物に
ICl約16.0gを加える。はげしい撹拌を3時間つ
ずけそしてそれから水性相を2.5M NaOHで塩基
性にする。分離した水性相をCH2Cl2で2回洗浄
しそして合した有機相を飽和酸性亜硫酸ナトリウ
ム次いで塩水で洗浄しそしてNa2SO4上で乾燥す
る。真空濃縮して固体13.7g(収率96%)を得
る。更に精製を塩酸塩の形成によつて行う。この
目的のために、上記固体を無水エタノール200ml
に溶解する。エタノールを冷却すると固体4.0g
が結晶化する。それから母液を塩化水素で飽和し
たエーテルで酸性にする。エーテル100mlを添加
しそして撹拌することによつて塩酸塩7.5g(収
率48%)を得る。エタノールからの再結晶によつ
て(1′β,2′β)−2′−ジメチルアミノメチルスピ

〔5−ヨードベンゾフラン−2(3H),1′−シクロ
ペンタン〕塩酸塩3.9g(収率25%)が得られる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 (式中、Xは水素、ハロゲン、アミノ、低級ア
    ルキル置換アミノ、ヒドロキシ、低級アルキル、
    低級アルコキシまたはニトロであり、mは1、2
    または3の整数であり、mが1より大である場合
    はXは同一または異なつており、nは0、1また
    は2の整数であり、pは0、1または2の整数で
    ありそしてR1は水素、低級アルキル、カルボキ
    シまたは低級アルコキシカルボニルであり、R2
    は水素または低級アルキルである)の化合物、そ
    の立体異性体およびこれらの化合物の何れかの化
    合物の医薬的に許容し得る酸付加塩。 2 Xが水素でありそしてmが1である前記特許
    請求の範囲第1項記載の化合物。 3 Xが塩素、臭素または弗素でありそしてmが
    1または2である前記特許請求の範囲第1項記載
    の化合物。 4 nが0または1でありそしてR1およびR2
    共にメチルである前記特許請求の範囲第1項記載
    の化合物。 5 nが1である前記特許請求の範囲第2項〜第
    4項のいずれか一つに記載の化合物。 6 式 (式中、Xは水素、ハロゲン、ニトロ、アミノ
    およびジメチルアミノでありR1′およびR2は別個
    に水素または低級アルキルであり、mは1、2ま
    たは3の整数であり、mが1より大である場合は
    Xは同一または異なつており、nは0、1または
    2の整数でありそしてpは0、1または2の整数
    である)である前記特許請求の範囲第1項記載の
    化合物およびその立体異性体。 7 式 (式中、Xは水素、ハロゲン、アミノ、低級ア
    ルキル置換アミノ、ヒドロキシ、低級アルキル、
    低級アルコキシまたはニトロであり、mは1、2
    または3の整数であり、mが1より大である場合
    はXは同一または異なつており、nは0、1また
    は2の整数であり、pは0、1または2の整数で
    ありそしてR1′およびR2はそれぞれ別個に水素ま
    たは低級アルキルである)の化合物、その立体異
    性体およびこれらの化合物の何れかの化合物の医
    薬的に許容し得る酸付加塩からなる抗うつ剤。 8 式 (式中、Xは水素、ハロゲン、アミノ、低級ア
    ルキル置換アミノ、ヒドロキシ、低級アルキル、
    低級アルコキシまたはニトロであり、mは1、2
    または3の整数であり、mが1より大である場合
    はXは同一または異なつており、nは0、1また
    は2の整数であり、pは0、1または2の整数で
    ありそしてR1′およびR2はそれぞれ別個に水素ま
    たは低級アルキルである)の化合物、その立体異
    性体およびこれらの化合物の何れかの化合物の医
    薬的に許容し得る酸付加塩からなる鎮痛剤。 9 式 (式中、Xは水素、ハロゲン、アミノ、低級ア
    ルキル置換アミノ、ヒドロキシ、低級アルキル、
    低級アルコキシまたはニトロであり、mは1、2
    または3の整数であり、mが1より大である場合
    はXは同一または異なつており、nは0、1また
    は2の整数であり、pは0、1または2の整数で
    ありそしてR1′およびR2はそれぞれ別個に水素ま
    たは低級アルキルである)の化合物、その立体異
    性体およびこれらの化合物の医薬的に許容し得る
    酸付加塩を製造するにあたり、式 (式中、m、n、p、R1′およびR2は前述した
    とおりであり、X′はハロゲンを除くXと同一の
    基であり、Yは塩素、臭素または弗素である)の
    化合物を閉環させて式()aの化合物を形成さ
    せ、式()aにおいてXがハロゲンである化合
    物を所望の場合には、上記反応で得られたXが水
    素である化合物をN−ブロモサクシンイミド、N
    −クロロサクシンイミドまたは一塩化沃素と反応
    させて式()aにおいてXがハロゲン原子であ
    る化合物を形成させ、所望により式()aの化
    合物の酸付加塩を製造することを特徴とする前記
    式()aの化合物、その立体異性体およびこれ
    らの化合物の医薬的に許容し得る酸付加塩の製造
    方法。 10 式()の化合物の閉環を水素化ナトリウ
    ムの存在下で実施する前記特許請求の範囲第9項
    記載の方法。
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