JPH049005B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は過電圧保護手段を含む遠距離通信ケー
ブル用の防水配線箱に関する。

従来の技術 この出願の出願人は、はんだ付け、ねじ取め、
および被覆剥離を必要としない（以下LSAと略
称する）絶縁線終端の端子素子の対する終端処理
方法を開発してきたが、やがてこの方法は関連業
界においてLSA終端処理方法として広く受け入
れられるようになつてきた。

導体軸と45度傾斜する板ばね２つのアームの間
に導体が終端している端子素子はドイツ特許第
2610461号（クローネ所有）明細書から知られて
いる。

導体を挿入した状態では、板ばねの２つのアー
ムはそれぞれお互いの初期の面から歪み、その結
果それらアームは導体の絶縁物を互いにずれた位
置に分離しそれら２つのアームの斜めに向きあつ
た内側の各縁で導体に接触する。

引込線ケーブルのための公知の配線箱では給電
ケーブル（ケーブル線）と引込線ケーブルは、そ
こにはんだ付けするかまたは、ねじ取め型の端子
に固定するか、どちらかの方法が必要であつた。

ケーブルに施される導通試験の際には、ねじ取
め型の端子はゆるめそして導体を取り外さなけれ
ばならないので、これは時間のかかる仕事であ
る。まして、はんだ付けされたケーブルを取り外
すことは困難である。

発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、従来の引込線ケーブルのため
の配電箱における欠点を除き、ケーブルの接続作
業が迅速かつ容易であり、また必要が生じた場合
に接続されたケーブルを容易に取り外すことので
きる遠距離通信ケーブル用の配線箱を提供するこ
とである。

問題点を解決するための手段 本発明による遠距離通信ケーブル用配線箱にお
いて、ハウジングは、ハウジング基部及びハウジ
ング後壁から形成され、これらはその間にシール
部材を挿入して組み立てることができ、上記ハウ
ジングは、また上記ハウジング基部と上記ハウジ
ングフードの間に入れられる引込線ケーブルを導
入するための底板及びハウジングフードをもち、
上記ハウジングは、給電ケーブルを導入するため
のケーブル接続部材を含み、上記ケーブル接続部
材は相互に180゜だけ位置の転じた垂直方向の２つ
の位置に上記ハウジング後壁に固定することがで
き、また上記ハウジング基部は、上記ハウジング
フードに面する側に上記引込線ケーブルのための
端子片を含み、かつ、上記ハウジング後壁に面す
る側に上記給電ケーブルのための端子片を含み、
上記両端子片の各々は、上記引込線ケーブル及び
上記給電ケーブルのための突き通すクランプ接点
をそれぞれ含んでいる。

なお、本発明による配線箱において接続される
引込線ケーブル及び給電ケーブルは伝導し支持す
る機能をもち、かつ比較的大きな導体寸法を有す
るが、この配線箱には成端のためよく実証された
LSA−PLUS法が適用される。また、この配線箱
には、アレスタ（避雷器）のマガジンが取り付け
られるようになつている。

発明の効果 本発明による配線箱は次のような実質的な効果
を発揮する。

(1) 給電ケーブルと引込線ケーブルは両方ともそ
れらのための端子片はケーブルの絶縁物を突き
通すクランプ接点をもつているのでLSA−
PLUSその絶縁物を剥離することなく接続する
ことができる。

(2) いずれのケーブルの端子片もそれぞれ別の終
端空間に位置しているので、これらの空間を別
個に絶縁物の樹脂等で注封し、これら端子片を
絶縁物で絶縁することができる。

(3) 給電ケーブルと引込線ケーブルとの分離およ
び接触点では、通常は２つの板バネを接触され
ておき、導通試験の際にはこの２つの板バネの
間に絶縁材をそう入することによつて線の離脱
を要せずに、入り線と出線との分離ができる。

(4) 給電ケーブルを導入するケーブル接続部材は
ハウジングの頂部及び底部の相互に180゜だけ離
れた２つの位置に取り付けできるので給電ケー
ブルは、頂部又は底部のいずれから挿入してよ
く、引込線ケーブルの底部の出口は、それによ
り影響を受けない。従つて、配線箱の設置場所
の制約が少ない。

(5) 従つて、ケーブルの接続作業が迅速かつ容易
にできる。

実施例 以下、図面を参照して本発明を実施例について
説明する。

第１図の右部分には前部成端空間５に配置さ
れ、引込線ケーブル３を接続するための第３図に
示された端子９を含む引込線端子片６が示されて
いる。

端子素子９を装着し終つた後に、固定部材１３
によつて引込線端子片６をハウジング１５の前面
部１２に固定する。

引込線端子片６に設けられ、第３図、第３ａ図
および第３ｂ図に示されている端子素子９のスロ
ツト８の形状は階段状をなしていて、これはたい
して力を加えなくとも引込線ケーブル３の非常に
固く、かつ厚い絶縁物を分離することを可能にす
る。これに関連して、第３図、第３ａ図および第
３ｂ図は、終端すべき引込線ケーブル３は導体サ
イズはほぼ等しいが適用が異なるために異なる厚
さの絶縁物が施されているものを示している。

細いケーブル３ａは下方に延びているガイドリ
ブ２２によりガイドスロツトのテーパーのなかに
案内され、振動に対する安全性が確保される。ス
ロツトのテーパー部分の上方に配置された、太い
ケーブル３ｂもまた振動に対する安全性が確保さ
れている。

アレスタのマガジン１４を従来の方法でこの引
込線端子片６の中央部に差込み式にとりつけても
よい（第２図）。

第１図に示されるように、端子片６の左右の端
子素子９ａと９ｂは対向させず千鳥状に配置して
いる。この方法によれば端子素子のサイズが大き
くてもそのLSA−PLUSを用いた接続方法に従え
ば市販のアレスタを端子素子に接続することが可
能となる。

第１図の左側は配線箱１の後方ケーブル終端空
間４を示している。

図面は給電ケーブル２に対する公知の端子素子
１０を示す。端子片７はケーブル終端空間４にお
けるハウジング１５と一体的に形成されている。

接続ラグに必要なスロツトは端子素子１０をハ
ウジング内に封じるためのいわゆる絶縁材（図示
せず）で密閉されている。

端子素子１０ａ，１０ｂは配線箱１の長さ方向
軸に対して互いに平行かつ垂直に配置することが
でき、端子素子１０をかなり簡素化することがで
きる。

第２図は配線箱１を構成する個々の要素すなわ
ちフード１１、ハウジング１５、後壁１７、底板
１６そしてシール部材２３を示している。ケーブ
ル接続部材１８を含むハウジング１５は底板１６
と外へ出て行く引込線ケーブルの出口とハウジン
グのどちらの端面ででも組立てられるように対称
形になつているので給電ケーブル２を頂部より引
き出し、引込線ケーブル３を底部から引き出すよ
うにすることもでき、あるいはまた給電ケーブル
２と、引込線ケーブル３の両方を下方から引き出
すようにすることもできる。

後方ケーブル終端空間４はシール部材２３によ
つておおうことができる。このシール部材２３は
ハウジングにボタンどめにしてよく、終端空間４
を注封するために切り取つた２つの非対称注入開
口部を有している。

シール部材の装着の仕方に依存して、すなわ
ち、注入開口部が頂部にあるかあるいは底部にあ
るかということに依存して、完全注封あるいは部
分注封（ケーブル接続領域のみへの注封）が可能
である。

シール部材２３それ自身が、ケーブル終端空間
４に水分が入るのを防ぐ。

ケーブルシース１９の接続手段は、ケーブル終
端空間４内でアース端子２０及び端子片６の離脱
ラグ２１に電気的に接続される。

給電ケーブル２をとりつけた後に、配線箱１を
既に柱又は壁にとりつけられている後方壁１７に
ねじ止めし、またはハウジング１５と共に組立体
として柱又は壁にとりつけられている組立体にね
じ止めする。

フード１１をかぶせると、配線箱１は組込んだ
部品が損傷を受けないように排水傾斜やデフレク
ターリブというような公知の構造的方法によつて
雨水から保護される。

【図面の簡単な説明】

第１図は配線箱の一部断面立面図であつて右半
分は前からみた図、左半分は裏からみた図、第２
図は給電ケーブルが頂部から供給され２つのケー
ブル終端空間を含む配線箱の側断面図、第３図は
端子片内に取り付けられた階段状スロツトをもつ
LSA端子素子を示す斜視図、第３ａ図は第３図
による上面図、第３ｂ図は第３ａ図におけるＡ−
Ａ線に沿う断面図である。 符号の説明、１……配線箱、２……給電ケーブ
ル、３……引込線ケーブル、３ａ……細いケーブ
ル、３ｂ……太いケーブル、４……後方ケーブル
終端空間、５……前方ケーブル終端空間、６……
引込線端子片、７……端子片、８……スロツト、
９，９ａ，９ｂ……端子素子、１０，１０ａ，１
０ｂ……端子素子、１１……フード、１２……前
面部、１３……固定部材、１４……アレスタのマ
ガジン、１５……ハウジング、１６……底板、１
７……後壁、１８……ケーブル接続部材、１９…
…ケーブルシース、２０……アース端子、２１…
…離脱ラグ、２２……ガイドリブ、２３……シー
ル部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 遠距離通信ケーブル、特に引込線ケーブル及
   び給電ケーブルのための配線箱であつて、ハウジ
   ングフードで閉じることのできるハウジングをも
   つものにおいて、 上記ハウジング１５は、ハウジング基部及びハ
   ウジング後壁１７から形成され、これらはその間
   にシール部材２３を挿入して組み立てることがで
   き、上記ハウジング１５は、また上記ハウジング
   基部と上記ハウジングフード１１の間に入れられ
   る引込線ケーブル３を導入するための底板１６及
   びハウジングフード１１をもち、 上記ハウジング１５は、給電ケーブル２を導入
   するためのケーブル接続部材１８を含み、上記ケ
   ーブル接続部材１８は相互に180°だけ位置の転じ
   た垂直方向の２つの位置に上記ハウジング後壁１
   ７に固定することができ、また 上記ハウジング基部は、上記ハウジングフード
   １１に面する側に上記引込線ケーブル３のための
   端子片６を含み、かつ、上記ハウジング後壁１７
   に面する側に上記給電ケーブル２のための端子片
   ７を含み、上記両端子片６，７の各々は、上記引
   込線ケーブル３及び上記給電ケーブル２のための
   突き通すクランプ接点をそれぞれ含むことを特徴
   とする遠距離通信ケーブル用配線箱。 ２ 特許請求の範囲第１項の配線箱において、上
   記端子片７は終端空間４において上記ハウジング
   後壁１７と一体的に形成されていることを特徴と
   する遠距離通信ケーブル用配線箱。 ３ 特許請求の範囲第１項の配線箱において、上
   記引込線端子片６は、前部成端空間５の形状の故
   に差込み式で上記成端空間５の内部に保持されて
   いることを特徴とする遠距離通信ケーブル用配線
   箱。 ４ 特許請求の範囲第１項又は第３項のいずれか
   の配線箱において、上記引込線端子片６は、細い
   ケーブル３ａ及び太いケーブル３ｂを接続するた
   め、上記両ケーブル３ａ，３ｂの軸方向のひずみ
   を軽減するためスロツト底部に収束するガイドリ
   ブ２２を含むことを特徴とする遠距離通信ケーブ
   ル用配線箱。