JPH048013B2 - - Google Patents

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JPH048013B2
JPH048013B2 JP58220163A JP22016383A JPH048013B2 JP H048013 B2 JPH048013 B2 JP H048013B2 JP 58220163 A JP58220163 A JP 58220163A JP 22016383 A JP22016383 A JP 22016383A JP H048013 B2 JPH048013 B2 JP H048013B2
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fish
bag
fish farming
farming
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Yoshiji Oka
Takeshi Hayashi
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Kyoei Zoki Co Ltd
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Kyoei Zoki Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、主として、赤潮等の水質汚染から養
殖魚の死滅を防止できる養魚魚装置に関する。本
明細書に於て、養魚とは、一次的に活魚を畜養す
ることを含む広義に解釈するものとする。
【従来の技術】
いけす網で仕切り区画された水中で、活魚を一
時的又は長期間養殖する漁業に於て、一時的に水
が汚染されて養魚が斃死する問題が多発してい
る。それは特に近年瀬戸内海等で、陸上からの工
業用水や家庭の排水が多量の有機物を含んだ汚水
であり、この汚水によつて汚染された海水に太陽
光線が照射されて異常なプランクトンの大量発生
を誘発し、ホルネリアと称する有害なプランクト
ンは赤潮となつてはまち養魚等の大量斃死を招
き、公害による一大社会問題となつている。 赤潮による海洋汚染で活魚が死滅するのを防止
する対策として、これまでに種々の方法が開発さ
れている。しかしながら、未だに決定的な対策は
見い出されていない。現在最も一般的に行われて
いる方法として、赤潮が発生したときにいけす網
を別の場所に曳航する方法がある。この方法は、
大きないけす網を何日もかけて魂航するので膨大
な費用が掛かり、又、移動先で赤潮が発生して活
魚が死滅することもある。 ところで、赤潮は、太陽光線に照射されて発生
すると言われている発生原因からして、水面下約
6メートル程度の水深に限られ、深い海底まで全
体にわたつて発生しないことが究明されている。
この為、赤潮発生時に、養魚網を閉鎖して海中に
沈める方法が開発されている。この方法で活魚を
海中に沈めると、活魚の状態が監視できず、しか
も赤潮は通常1ケ月程度続くので管理が大変であ
る。 又、海上への流出油による海上汚染にしても水
面上に限られる為、養殖網を海中に沈めることに
よつて活魚を保護し、また別の場所に曳航して海
上汚染から養殖魚を保護できる。赤潮による水質
汚染にしても、流出油による水質汚染にしても、
従来の前述方法では養魚袋の保護に充分でない。 ところで、海上に区画した養魚槽を設ける技術
が特公昭52−12115号公報に記載されている。こ
の公報に記載される畜養法は、海中の柔軟な耐水
性シートからなるタンクの養魚槽を設け、この養
魚槽内で海産魚を入工海水による酸素を供給して
飼育するものである。また、実公昭49−21915号
公報には、養魚用水槽が記載されている。この水
槽は、合成樹脂被覆布等の耐水性のある素材から
なる水槽部の上部に浮揚部を連結し、この浮揚部
の下端に係留用ロープ取付具を設けて、海上に浮
設する構造である。さらにまた、実公昭45−
33265号公報にも、柔軟な防水布の水槽を設け、
この水槽にフロートを連結し、フロートを上下し
て水槽を水面に浮設するようにした海笞養殖水槽
が記載されている。さらに、特開昭53−143597号
公報には、合成樹脂材料製の防水性の膨らませる
ことができる囲障が記載されている。
【発明が解決しようとする課題】
これ等の公報に記載される養魚水槽は、内部に
清浄な海水を供給することによつて、外部の海水
から隔離して活魚を養魚することが可能である。
しかしながら、これ等の養魚水槽は、波等の影響
で瞬間的に外部の水面が上昇すると、排水部分か
ら海水が侵入するのを効果的に阻止することがで
きない欠点がある。とくに海上に浮設する養魚水
槽は、波の影響で海水が侵入し易い欠点がある。
外部の海水が侵入すると、養魚水槽の水が汚れ、
活魚に悪影響を与える。 本発明は、この欠点を解決することを目的に開
発されたもので、この発明の重要な目的は、水や
海水が活魚の養魚に適していないときに、養殖魚
に快適な水を補給して養殖魚を外部水から保護す
る養魚装置を提供するにある。 又、本発明の他の重要な目的は、養殖網を水質
汚染時に曳航する方法に比べて著しく経済的で、
又、養殖網を底に沈降する方法に比べて活魚管理
に便利である活魚を外部水から保護する養魚装置
を提供するにある。
【好ましい実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。 第1図に示す活魚を外部水から保護する養魚装
置は、養魚袋1と、養魚袋1を浮設するフロート
2と、養魚袋1に海水を補給する給水手段3とを
備えている。 養魚袋1は、可撓性を有する非通水性のシート
材、例えば合成樹脂シート、あるいは繊維材で補
強された合成樹脂シートで、上方が開口された袋
状に形成され、方形状に枠組されたいけす枠4に
開口端が連結されている。 第1図に示すように、養殖網5の内側に内接し
て膨張される養魚袋1は、養殖網5とほぼ同様の
大きさと形状に形成される。 養魚袋1は、内圧で膨張されて養魚網5に内接
される。養魚袋1の上縁には通水部6が形成さ
れ、通水部6から内部の海水がオーバーフローさ
れる。 通水部6は、養魚袋1の内圧が外圧よりも多少
高く保持されて内外の圧力差で養魚袋1が膨張さ
れるように、養魚袋外の海水面より多少高く調整
される。養魚袋1内外の圧力差はほんのわずかで
養魚袋1が膨張できる。従つて、第1図に示すよ
うに、通水部6の水位差Dは通常数十mm以下に決
定される。通水部6を海水面から高くすれば養魚
袋1内外の圧力差は大きく、通水部6が外部の海
水面に接近すればする程圧力差は小さくなる。 フロート2は養魚袋1と養魚網5とを海中に浮
設する。フロート2は水位差のある養魚袋1を浮
設できるに充分な浮力を有する。 今仮りにも養魚袋1の水平開口面積が25m2で水
位差が10mmとすれば、フロート2は、養魚袋1内
の水位差に相当する水の重量250Kgを浮かせるに
必要な浮力を必要とする。 給水手段3は、給水ポンプ8とフイルタ9とを
備えており、給水ポンプ8で海水を吸入し、この
海水に含まれるホルネルア等の有害プランクトン
や流出油を濾過し、汚染物質を含まない清澄な海
水を養魚袋1に供給する。 この給水手段3は、有害な汚染物質を含む海水
を吸入できるので、給水ポンプ8の吸入管を長く
延長する必要がない。 第1図の海洋汚染から活魚を保護する養魚装置
の運転は、次の工程を経る。 まず、活魚のいない養魚網5内に窄んだ養魚袋
1を入れ、養魚袋1に開口部から給水ポンプ8に
よつて清澄な海水を給水する。養魚袋1は最初窄
んだ状態にあつても次第に膨張し、養魚網5に内
接して膨張する。完全に膨張した後は、その後の
給水によつて若干内水面は上昇するが、外側の海
水面よりわずかでも上昇すればその水の重量によ
り、いけす枠4を下方に引き下げ、フロート2が
沈降するので、その水位差Dはほんのわずかであ
る。そして養魚袋1上端部の通水部6は網等の多
孔部材で構成してあるので、その部分まで養魚袋
1が沈降してその多孔部材の通水部6より溢水し
始まれば、もうそれ以上は養魚袋は沈降しない。
その状態で活魚を養魚袋1内に収容し、海洋汚染
が解消されるまで飼育するのである。 養魚袋1内部の水圧が、外部海水よりも若干常
に高いので、外部海水が養魚袋1内へ侵入するこ
とはない。 第1図に示すように、養魚網5に養魚袋1を内
接させて使用する活魚を外部水から保護する養魚
装置は、内部水圧によつて養魚袋1に張力がかか
つても、外側の養魚網5によつてその荷重を受け
ることになるので、養魚網5で養魚袋1が補強さ
れ、養魚袋1に耐圧性の小さなシート部材が使用
できる。 流出油は言に及ばず、赤潮は、前にも述べたよ
うに、光合成によつて発生される為、十数メート
ル以上の海底近傍では発生しない。 第2図の海洋汚染から活魚を保護する養魚装置
は、給水手段3の給水ホース10を延長して、十
数メートル以上の深さの海水を吸入して、養魚袋
1内に汚染物質を含まない清澄水を補給するよう
に構成したものである。従つて、第2図の給水手
段3はフイルタを備えない水中ポンプ11で、こ
の水中ポンプ11で吸入した海水を養魚袋1に供
給する。 ところで、養魚袋1は、完全な非通水性のシー
ト材は言いに及ばず、送り込まれた海水によつて
内圧が外圧よりも多少高く保持できる難通水性の
シート材、例えば帆布等も使用可能である。 難通水性のシート材は、内圧が外圧よりも多少
高く保持されることによつて、シート材を貫通し
て多少内部の海水が外部に漏れる。しかしなが
ら、養魚袋1を貫通して漏水量が相当に制限され
る難通水性のシート材は、多少海水が貫通しても
内外の圧力差を保持でき、又、圧力差によつて外
部の汚染水が内部に浸透するのを防止できるなら
使用可能である。 養魚袋1の通水部6には網材を張設することが
できる。網材はほとんど抵抗なく養魚袋1内の海
水を排水できる。したがつて、養魚袋1内外の水
面レベル差が少なく、しかも養魚袋1の全周ない
しは相当長い間に網材で閉鎖された通水部6が形
成されて通水部6の開口面積が大きいとき、養魚
袋1外から波等で外部の汚染海水が内部に侵入し
易い。この欠点は、養魚袋1内への海水供給量を
多くすることで解消できるが、通水部の構造によ
つても解消できる。 即ち、この欠点を避ける為には、養魚袋1の所
要箇所に1〜複数個の通水孔を穿設し、通水部の
全開口断面積を小さくして排出される海水の流速
を速め、海水の逆流を阻止するのが良い。 この場合、通水部は、第1図と第2図とに示す
ように、必ずしも養魚袋1の上縁に開口する必要
はなく、養魚袋1の側部でも、又第10図の如く
底部にでも開口可能である。ただ、第1図と第2
図とに示すように、通水部6を養魚袋1の上縁部
分に開口することは、養魚袋1内の水面レベルが
上昇するに従つて通水部6の開口面積が増大する
為、開口部の開口面積が、給水手段の給水量に応
じて自動的に制御される特長を有する。 即ち、養魚袋1への給水量が次第に増加して、
養魚袋1が完全に膨張し、更に給水が続くので内
水面が海水面より上昇することにより、その水位
差分の内水面までの水の重量は、いけす枠を介し
てフロート2に掛かり、フロート2が沈降し、通
水部から溢水が始まるまでその状態となり、通水
部6から溢水が始まることにより、初めて養魚袋
1の沈降が停止するので、上部に通水部を設ける
ことにより、自動的に、通水部6が海水面又は、
そのやや上部に設定される。 通水部6を通つて養魚袋1の逆流は、第3図に
示すように、比較的大きな波が通水部6に押し寄
せると、内水面より外水面が一時的に高くなり、
汚染海水が養魚袋内へ逆流する。 外部の汚染海水が侵入しないために、通水部6
は、第4図と第5図とに示すよう、逆止部材を設
けている。これ等の図に示す通水部6は、養魚袋
1上縁又は側面に開口された通水孔12の外側表
面に、逆止部材として、非通水性の可撓性シート
材である逆流防止膜13を垂設している。 この逆流防止膜は13は、第5図ないし第7図
に示すように、一部が点状に養魚袋1の表面に接
着されて養魚袋1の表面に沿つて垂設されてい
る。この逆流防止膜13は、養魚袋1内の水面の
水位が外水面より高いときには、通水孔12を塞
ぐことなく海水が排水されるが、波の山が養魚袋
1の通水孔12の外側に当たつて、一時的に外水
面が内水面より高くなると、通水孔12の表面に
密着されて閉塞し、通水孔12から汚染海水が養
魚袋1内へ逆流するのが防止される。 逆流防止膜13は、通水孔12の流水方向を決
定する防止部材で、養魚袋1から外へは通水され
るが、反対に外部への通水を阻止する。 給水手段3の給水ポンプには、水が移送できる
全ての型式ポンプが使用できる。この給水ポンプ
には低揚程大流量のポンプが最適である。 第8図に、この種の装置に理想的な特性を有す
る空気揚水ポンプを示す。空気揚水ポンプは水中
深度が深く、水面上への押し上げ量が低い時に揚
水量を増大でき、給水と同時に海水に酸素が供給
でき、しかもポンプとして構造が簡単で、駆動媒
体である空気が細いホースで供給でき、更に又1
台のコンプレツサで複数台の給水ポンプが駆動で
きるという正に理想的な特性を備える。 活魚の養魚は、通常5m角の養殖網を1ケ所に
複数組設けることが多い為、1台のコンプレツサ
で複数の養殖網に清浄水を送ることができる給水
装置は、全体のコストを著しく安価にできる。 又、赤潮等の海洋汚染のときに、活魚が死滅す
るのは酸素不足も原因であるからしても、海洋汚
染のときに、清浄水に溶融酸素量を多くすること
は極めて好都合なことである。 更に又、この種の養魚装置は、故障すると全て
の活魚が死滅して膨大な損害を与えることから、
極めて高い信頼性が要求される。可動部分のない
単純な構造の空気揚水ポンプは高い信頼性を有す
るばかりでなく、万一異物を吸い込んでもインペ
ラ等がないので故障することがない。 第8図に示す空気揚水ポンプは、給水ホース1
4の下端に空気の噴射部材15が連結されてい
る。噴射部材15は上部に空気室16を有し、空
気室16には給水管17の下端が連結され、給水
管17には空気室16に連通して噴気口18が開
口されている。 給水管17の下端で海水の吸入口19は、海底
の土砂等で吸入されないようにフイルタ20で塞
がれている。空気室16は、空気ホース21を介
して分岐パイプ22に連結され、分岐パイプ22
は圧力タンク23に、圧力タンク23はエンジン
で駆動されるコンプレツサ24に連結されてい
る。 コンプレツサ24は、圧力タンク23、分岐パ
イプ22、空気ホース21を介して加圧された空
気を噴射部材15に送る。噴射部材15は噴射口
18から給水管17に空気を吹き込み給水管17
に連結された給水ホース14内の海水の見かけ比
重を軽くして揚水する。 噴射部材15は、アンカ25に連結され、それ
自体の浮力で海中の所定水深に浮設される。 圧力タンカ23には圧力センサ26が連結さ
れ、圧力センサ26は、エンジンやコンプレツサ
24が故障して圧力が設定値以下に低下したこと
を検出して非常信号を出す。 非常信号はサイレン27に送られ、非常時にサ
イレン27を鳴らし、あるいはこの非常信号は無
線で監視場所に送られる。 第9図は紫外線で海水に含まれるホルネリア等
のプランクトンを斃死させる殺菌部材28を示
す。この殺菌部材28は、密閉タンク29内に筒
状のガラス管30が水密に固定されて空気室31
と通水室32とに区画され、空気室31に紫外線
電球33が固定されている。紫外線電球33は、
通水室32を通過する海水に強力な紫外線を照射
して殺菌する。通水室32は給水ポンプ8で海水
が送り込まれ、殺菌後の海水を養魚袋に供給す
る。 また、図示しないが、給水ポンプで吸水された
海水の通路に一対の電極を対応させ、両電極間に
高電圧を掛けて電流を流し、ホルネリアを電気で
死滅させて無害化し、無害の海水を養魚袋に供給
することも可能である。 第10図の養魚袋1は底に通水部6が設けられ
ており、上縁は、大きな波があつても外部の汚染
水が流入しないように、海面上比較的高く延長さ
れている。通水部6は、大きな単一の孔で、この
孔から餌の残滓等が沈降してここから排出され、
これによつて養魚の飼育条件が良くなる。 このように、養魚袋1の上縁が海面上比較的高
く延長されたものは、大きな波のときに、外部の
汚染物質を含む海水侵入を防止できる。 更に、通水部6は、筒形状として可撓性のシー
ト管34で製作されている。この通水部6は、養
魚袋1内部より外部への通水時はシート管34が
膨張して排出されるが、養魚袋1の外部から内部
への流入は、シート管34先端部が閉塞されて逆
止部材の効果を生じ、汚染海水の侵入を防止でき
る。 第11図と第12図とに通水部6の詳細を示
す。養魚袋1の底に開口された通水部6には、排
水部材35が連結され、この排水部材35に可撓
性のシート管34が連結されている。排水部材3
5は、鋼板等の重い材質で形成され、それ自体の
自重で多少沈降して、養魚袋1の底の最下部に位
置し、餌の残り等をスムーズに排出する。 養魚袋1内の圧力が外圧より高いとき、第11
図に示すようにシート管34が膨張して養魚袋1
から排水され、養魚袋1内圧が外圧より低いと
き、第12図に示すようにシート管34が窄んで
逆流を防止する。 空気揚水ポンプは、揚程が小さい程水量が多い
ので、第13図に示すように、給水ホース10の
上端を養魚袋1内の水中に開口するのもよい。こ
の構造によると、養魚袋1内に浮上する気泡で酸
素が供給でき、又、底に沈澱ちた餌料を再び水面
上部に吹き上げて活魚に再給餌できる。はまち等
は、一旦沈澱した餌を食餌しない習慣がある。 第14図は、給水ホース10と通水部を構成す
る通水管36とを養魚袋1に貫通させたもので、
通水管36は、吸入端が養魚袋1の底部に案内さ
れ、この吸入端には、第15図に示すように、フ
レーム37を介して皿38が連結されている。 ところで、養魚袋は潮流によつて抵抗を受け
る。縦、横、高さが5×5×5mの養魚袋は、
1m/秒の潮流で約2.5トンの抵抗を受ける。図示
しないが、養魚袋の水平断面形状を円形に形成す
るとか、あるいは垂直断面形状を半円形に形成す
ることによつて養魚袋の潮流による抵抗を減少で
きる。
【本発明の効果】
本発明の養魚装置は、非通水性ないしは難通水
性のシート材で所要量の水が収納できる容積に形
成された養魚袋と、この養魚袋に清浄な水を供給
する供給手段とを備えており、養魚袋は内圧を外
圧よりも多少高く保持して送り込まれた水を排水
する通水部を開口しており、給水手段が清浄水を
養魚袋に供給し、通水部から排水することによつ
て養魚袋の内圧を一定値に保持し、この内圧によ
つて養魚袋を膨張すると共に、新鮮な水を補給す
るようになつている。さらに、通水部には、養魚
袋から外部には排水するが、外部の水は侵入しな
いように逆止部材を設けている。 この為、この発明の養魚装置を使用して活魚を
養魚すると、例えば海水が汚染されても、汚染さ
れない海底の新鮮海水を供給することができ、養
魚袋の内部は、新鮮な海水で満たすことができ
る。とくに、この発明の養魚装置は、通水部に逆
止部材を設けて、養魚袋外の海水の侵入を防止し
ているので、波浪等の影響で、養魚袋よりも外部
の水面レベルが高くなつても、汚染海水の侵入は
効果的に防止される。このため、この発明の装置
は、養魚袋の外的環境が活魚の養魚に適当でない
状態となつても、養魚袋の内部で安全に活魚を養
魚できる特長が実現される。 このことは、自然の海を利用して活魚を養魚す
る装置にとつて極めて大切なことである。それ
は、自然の海は、ほとんどの場合活魚の養魚に適
した環境であつても、自然現象によつて一時的に
は極めて悪い環境となることがあり、しかも、人
工的には外部環境を制御することが不可能で、さ
らに困つたことに、この時に折角生育した活魚が
全滅する等の甚大な被害の原因となるからであ
る。 養殖漁業は、活魚を安全に養魚できるなら正に
理想的な特長が実現できる。それは、新鮮な活魚
を、必要なときに安定して低価格で供給できるか
らである。しかしながら、実際には、養魚漁業は
極めて危険負担の大きな事業となつているのが実
状である。それは、何ケ月から何年もかけて生育
させた活魚が、わずかに数日の外的環境の悪化で
全滅し、しかも、このことが比較的頻繁に発生す
るからである。 この発明の装置は、養魚袋に新鮮な海水を供給
し、また、養魚袋に外部の海水が逆流するのを防
止することによつて、外的環境に影響されること
なく、養魚袋の内部を活魚の養魚に快適な環境と
することを実現している。このため、この発明の
装置は、これまで切望されてきた、活魚を自然の
海で安全に養魚するという理想的な特長を実現す
る。 また、この発明の装置は、養魚袋を内外の圧力
差で膨張するので、大容量の養魚袋を極めて安価
に製作でき、さらに、大容量の養魚袋は運搬時に
は著しくコンパクトに窄ませることができる。こ
のことは、大きな養魚袋を軽量化できることと相
乗して、運搬と取り扱いを著しく簡単にして、水
質汚染発生時には迅速に水面に設置して安全に活
魚を避難させることができ、赤潮や流出油等の悪
い環境から活魚を安全に保護畜養できる特長があ
る。 さらにまた、水質汚染時に養魚網を別の場所に
曳航する方法に比べて著しく安価に避難でき、し
かも活魚を養魚するのに適さない環境の悪い水面
上に浮かべて活魚を養殖できるので、非常時に於
ても活魚の管理が簡単で確実にできる卓効を奏
し、従来の装置にない数々の実効を実現する。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明に係る活魚を外部
水から保護する養魚装置の断面図、第3図は通水
部を示す断面図、第4図および第5図は逆流防止
膜を有する養魚袋の通水部を示す断面図、第6図
および第7図は第5図の−線、−線断面
図、第8図は本発明の他の実施例を示す養魚袋置
の断面図、第9図は殺菌部材の断面図、第10図
は本発明の他の実施例を示す養魚装置の断面図、
第11図および第12図は第10図に示す養魚袋
の通水部を示す断面図、第13図および第14図
は更に別の実施例を示す養魚装置の断面図、第1
5図は第14図に示す通水管の吸入端を示す斜視
図である。 1……養魚袋、2……フロート、3……給水手
段、4……いけす砕、5……養殖網、6……通水
部、8……給水ポンプ、9……フイルタ、10…
…給水ホース、11……水中ポンプ、12……通
水孔、13……逆流防止膜、14……給水ホー
ス、15……噴射部材、16……空気室、17…
…給水管、18……噴射口、19……吸入口、2
0……フイルタ、21……空気ホース、22……
分岐パイプ、23……圧力タンク、24……コン
プレツサ、25……アンカ、26……圧力セン
サ、27……サイレン、28……殺菌部材、29
……密閉タンク、30……ガラス管、31……空
気室、32……通水室、33……紫外線電球、3
4……シート管、35……排水部材、36……通
水管、37……フレーム、38……皿。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 区画された水中で活魚を養魚する装置であつ
    て、非通水又は難通水性の可とうシート材で所要
    の容積に形成された養魚袋と、この養魚袋に清浄
    水を供給する給水手段とを備えており、 養魚袋は、給水手段から供給される清浄水で内
    圧が外圧よりも高くなつて膨張されると共に、養
    魚袋内の水を排水する通水部を有し、この通水部
    に養魚袋の内部より外部へのみ通水する逆止部材
    を備え、外部水が養魚袋の内部に侵入するのを阻
    止するように構成されたことを特徴とする活魚を
    外部水から保護する養魚装置。 2 給水手段が、水底近傍の清浄水を吸入して養
    魚袋に供給する特許請求の範囲第1項記載の活魚
    を外部水から保護する養魚装置。 3 給水手段が汚染物質を除去するフイルタを備
    えており、汚染水を吸入濾過して養魚袋に供給す
    る特許請求の範囲第1項記載の活魚を外部水から
    保護する養魚装置。
JP58220163A 1983-11-22 1983-11-22 活魚を外部水から保護する養魚装置 Granted JPS60114135A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP58220163A JPS60114135A (ja) 1983-11-22 1983-11-22 活魚を外部水から保護する養魚装置

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