【考案の詳細な説明】
（産業上の利用分野）
本考案は、FRP（繊維強化プラスチツク）成形
用母型に関し、更に詳しくは、FRP成形用型材
に任意の凹凸絞模様を容易に付与することができ
る改良されたFRP成形用母型を提供する。
（従来の技術）
従来のFRP成形方法としては、オープンモー
ルド法、コールドプレス法等、各種の成形方法が
知られているが、いずれにしても成形用の母型と
それから形成する成形用型材とを使用し、各成形
方法別に木材、石膏、金属、FRP等の種々の材
料から成形用母型を作成し、該母型から成形用の
型材を作成している。
これらの中で、特にFRP製型材は、木製の基
材の表面に熱硬化性の樹脂とガラス繊維とからな
る組成物を積層し、硬化および脱型して作成して
おり、その形成された型材の良不良は、その型材
の作成に使用した母型の良不良に左右され、その
型材から成形するFRP成形品の品質を大きく左
右する。すなわち、FRP成形品は使用した型材
の表面をそのまま写し取るため、型材の原型であ
る母型の寸法精度が劣る場合には、それに応じて
型材の寸法精度が劣り、従つて得られるFRP成
形品の寸法精度の狂いは更に大となる。また、母
型の面に微細なシワ、クラツク、曇り等が存在す
ると、それらの欠陥部分も型材を経てFRP成形
品に写し取られ、FRP成形品の美観を損ねるこ
とになる。従つて、そのような母型の欠陥が存在
すると、それから得た型材の手直に余分な労力、
作業時間等を要し、型材および製品の原価にも大
きな影響がある。
従つて、FRP成形方法に使用する母型として
は、その母型が上記のいずれの種類の母型であつ
ても、またいずれのFRP成形方法に使用される
ものでもあつても、
(イ) 母型の表面には、微細な凹凸、クラツク等が
なく、光沢も均一であること、
(ロ) 母型の表面が、十分な硬度および強化を有し
ており、FRP型材の脱型時の衝撃や変形に耐
えること、
(ハ) 母型の表面が、FRP成形用型材の表面層を
形成するゲルコート樹脂中のスチレンモノマー
等によつて変質されないこと、
(ニ) 母型の表面が、十分な耐熱性を有し、FRP
成形用型材の作成時の発熱に耐えること、
等の種々の性能が要求されている。
前述の如き従来のFRP成形用母型は上記の如
き条件を満たしているが、これらのFRP成形用
母型を用いてFRP成形用母型を形成し、次いで
該型材を用いてFRP成形品を得る場合には、例
えばヨツト等船舶のデツキ部分の如く、得られる
FRP成形品の種類によつては、その製品表面の
１部にのみ、各種の凹凸絞模様を付与することが
要求される場合も多い。
このような要求に対しては、従来は必要に応じ
て、
(イ) FRP成形用型材の所定の表面を研削して凹
凸絞模様を設ける方法、
(ロ) 成形後の最終製品の表面の所定部分を研削し
て凹凸絞模様を施す方法等が行なわれている。
（考案が解決しようとしている問題点）
しかしながら、上記(イ)および(ロ)のいずれの方法
においても、凹凸絞模様の付与には高度の熟練が
要求されるとともに、その作成には平坦な表面の
場合と異なり多大な日数を要し、万一設計通りに
行なわれない場合には、型材全体若しくは製品全
体が不良品となる危険がある。
また、通常の金属製品表面の研削とは異なり、
型材および成形品の表面がFRPであるため、通
常の研削用具は使用できず、FRPの材質、特性
等をよく理解して適切な機械工具、刃物等の選択
が要求される。
このような種々の制限と煩雑な要素を含むた
め、上記の如き方法では、繊細な凹凸絞模様を型
材または成形品に付与することが制限され、大柄
で浅絞のものが多く、繊細な凹凸絞模様の付与は
実質上行なわれていない。
更に、上記の方法では、FRP成形用型材また
は成形品に折角施されたゲルコート層を破壊する
ことになるので、更にその研削部分に別の後加工
を施す必要も生じている。更にこのような凹凸絞
模様の付与すべき面が曲面や複雑な形状になる
程、上記の如き方法は一層困難になり、実質的に
実施することは不可能となつている。
従つて、FRP成形用型材、すなわちそれから
成形する成形品に任意の凹凸絞模様を容易に付与
できるFRP成形用母型が強く要望されている。
本考案者は上述の如き従来技術の欠点を解決
し、上述の要望に応えるべく鋭意研究の結果、従
来のFRP成形用母型の表面に、別に調整した凹
凸絞模様を有する特定の構成の表面層を付与する
ことによつて、上述の要望を満すことができるこ
とを知見して本考案を完成した。
（問題点を解決するための手段）
すなわち、本考案は、母型基材１、該母型基材
の表面に設けた凹凸絞模様４を有する熱可塑性樹
脂層２及び該樹脂層表面に設けたフツ素系樹脂か
らなる表面層３からなることを特徴とする、
FRP成形用のFRPからなる型を作成する為の母
型１０である。
次に本考案を本考案の１実施例を例示する添付
図面を参照して更に詳細に説明すると、添付図面
の第１図は、本考案のFRP成形用母型１０の１
部の斜視図であり、第２図は第１図のFRP成形
用母型１０の１部の断面を図解的に示したもので
ある。
本考案のFRP成形用母型１０は第１〜２図に
例示する通り、従来の基材１と、その表面に設け
た熱可塑性樹脂層２および該樹脂層の表面に設け
たフツ素系樹脂からなる表面層３からなり、上記
の積層した樹脂層に凹凸絞模様４が付与されてい
る構成である。
本考案のFRP成形用母型１０の基材１として
用いるものは、従来のFRP成形用の母型と同様
でよく、例えば、木材、金属、石膏、FRP等任
意の材料でよく、またその形状等も特に限定され
ない。
本考案で使用し、本考案を第１に特徴づける熱
可塑性樹脂層２は、加熱押圧して絞成形が容易且
つフツ素樹脂フイルムとの密着性が良く、母型の
基材に馴染み易い様に可撓性に優れていることが
好ましく、軟質のポリ塩化ビニル系樹脂、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体系樹脂が好適であり、こ
れらの樹脂は、従来の如くして凹凸絞模様を付与
した後は必要に応じて架橋するものでもよい。こ
のような熱可塑性樹脂からなる層２は、その厚さ
が1.0〜3.0mm程度が好ましい。また層２と基材１
との接着は、層２自体の接着力によつてもあるい
は別の接着剤によつて達成したものでもよい。
本考案で使用し、本考案を第２に特徴づけるフ
ツ素系樹脂からなる層３は、例えば、ポリテトラ
フルオロエチレン、ポリフツ化ビニリデン、ポリ
３−フツ化エチレン、６−フツ化プロピレン−４
−フツ化エチレン共重合体等のフツ素系樹脂から
なり、その厚さは0.005〜0.10mm程度が好適であ
る。また、このような層３と前記の層２との接着
は、層２自体の接着力を利用してもよいし、また
別の適当な接着剤を利用したものでもよい。
本考案のFRP成形用母型１０における第３の
特徴は、上記の如き層２と層３との積層体に任意
の凹凸絞模様４を付与したことである。
このような凹凸絞模様４は、まず層２に付与
し、その表面に層３を設けてもよいし、層２と層
３とを積層したものに全体として付与してもよ
い。
好適な方法は、層２を構成する熱可塑性樹脂シ
ートと、層３を構成するフツ素系樹脂フイルムと
を必要に応じて接着剤を用いて押圧ロールで貼り
合せた物に、所望の凹凸絞模様を有する金属エン
ボスロールまたは彫刻板を用いて加熱下に型押し
絞付けを行う方法であり、このようにして形成し
た凹凸絞模様を有する積層シートを基材１に、必
要に応じて接着剤を用いて貼り合せることによつ
て本考案のFRP成形用母型１０が得られる。
以上の方法は、本考案における好ましい方法の
例示であつて、上記以外の方法でもよく、例え
ば、層２を構成する熱可塑性樹脂層シートに上記
と同様に凹凸絞模様を付与し、次いであるいは基
材１に貼り合せた後にその表面にフツ素系樹脂か
らなる塗料を塗布および乾燥させてフツ素系樹脂
からなる層３を形成しても本考案のFRP成形用
母型１０を得ることができる。
（作用・効果）
本考案によれば、本考案のFRP成形用母型１
０においては、層２が熱可塑性樹脂から形成され
ているため、FRP成形用母型の作成において、
母型への任意の凹凸絞模様の付与が容易に且つ経
済的に実現され、従つて、それらの凹凸絞模様が
そのまま成形用型材へ、次いで成形品に転写でき
るので、成形品に与える凹凸絞模様の繊細さや深
さ等に種々の制限が解消された。従つて従来技術
の如き成形用型材および成形品に対する熟練と煩
雑な研削作業は不要であり、任意の凹凸絞模様を
母型に、従つてそれから形成する型材および成形
品へ容易且つ経済的に付与することが可能であ
る。
また、FRP成形用母型１０の最上層３はフツ
素系樹脂から形成されているので、耐溶剤性、耐
薬品性、耐熱性および離型性に優れ、FRP成形
用型材の作成時のゲルコート剤中のモノマー等の
各種薬品に浸されて変質したり、成形時の発熱に
よつて変形したりすることがなく、優れた寸法精
度と表面性のFRP成形用型材、従つてそれらの
優れた性能を有する成形品を与えることができ
る。また母型の離型性が優れているので、作業性
が良好で、脱型時に母型およびFRP成形用型材
の表面を損なうこともない。
更に、本考案のFRP成形用母型１０において
は、表面の層２と層３との積層体の剥離が容易で
あるため、FRP成形用型材の凹凸絞模様の変更
が必要な場合は、同一の基材を使用し、積層体を
取り変えるのみで、容易に成形用型材の凹凸絞模
様の変更が実現できる。
更に、本考案のFRP成形用母型の作成におい
ては、層２と層３とが柔軟性であるために、基材
１の形状が複雑であつてもその貼着加工が容易で
あり、従つて基材の形状は何ら限定されることが
ない。
以上の如き作用効果によつて、本考案のFRP
成形用母型１０は、FRP成形用型材の作成に際
して型材に任意の凹凸絞模様が容易に、また同一
の基材で各種の凹凸絞模様が容易に経済的に成形
用型材に付与でき、従つてFRP成形工程および
製品の大幅なコストダウンも実現された。
次に実施例を挙げて本考案を更に具体的に説明
する。なお、文中、部とあるいは重量基準であ
る。
実施例
塩化ビニルレジン（日本ゼオン製102EP）
100部
DOP 50部
Ba−Zn系液状安定剤 ３部
充填剤 15部
顔料 適量
上記の配合物をカレンダリング、押出しシコー
テイング等公知の方法で、厚さ1.6mmの軟質系塩
化ビニル樹脂製シート２とした。次いで該シール
の片面をヒーター等の加熱装置で加熱し、ポリフ
ツ化ビニリデンフイルム３（呉羽化学社製、KF
フイルム、厚さ50μｍ）を貼り合せた後、エンボ
スロールにより上記フツ素系樹脂フイルム面より
型押しを施し、表面に任意の凹凸絞模様４を付与
して積層シートとした。
凹凸絞付を施した該積層シートの裏面を、木製
基材１の表面に貼り合せる事で本考案のFRP成
形用母型１０を得た。
次に本考案の母型１０の表面凹凸部に、通常の
手順に従い、離型剤、ゲルコート用樹脂を順次塗
布し、次いで、ゲルコート用樹脂を常温硬化し、
塗膜を形成させ、更に、裏打材として各種のガラ
スマツト類をゲルコート塗膜面に積層し、更に裏
打材に補強部材を取付けた後、脱型してFRP成
形用型材を得た。
脱型後の母型１０の表面凹凸部には、スチレン
による膨潤、変質、変形は確認されず、また得ら
れた成形用型材には母型の凹凸絞模様が正確に転
写されていた。 [Detailed description of the invention] (Industrial application field) The present invention relates to a matrix for molding FRP (fiber-reinforced plastic), and more specifically, to easily impart an arbitrary concave-convex drawing pattern to a mold material for FRP molding. To provide an improved mother mold for FRP molding. (Prior art) Various conventional FRP molding methods are known, such as the open mold method and the cold press method. For each molding method, molding molds are created from various materials such as wood, plaster, metal, FRP, etc., and molding materials are created from the molding materials. Among these, FRP molding materials in particular are created by laminating a composition consisting of thermosetting resin and glass fiber on the surface of a wooden base material, curing and demolding, and the formed material The quality of the mold material depends on the quality of the mother mold used to create the mold material, which greatly influences the quality of the FRP molded product formed from the mold material. In other words, since FRP molded products directly copy the surface of the mold material used, if the dimensional accuracy of the mother mold, which is the original model of the mold material, is poor, the dimensional accuracy of the mold material will be correspondingly poor, and therefore the resulting FRP molded product will be The discrepancy in dimensional accuracy becomes even greater. Furthermore, if there are minute wrinkles, cracks, cloudiness, etc. on the surface of the matrix, these defects will be transferred to the FRP molded product through the mold material, impairing the aesthetic appearance of the FRP molded product. Therefore, the presence of such defects in the matrix requires extra labor and
This requires a lot of work time and has a significant impact on the cost of the mold material and products. Therefore, no matter which type of matrix is used in the FRP molding method, or whether it is used in any of the FRP molding methods, (a) The surface of the matrix must be free of minute irregularities, cracks, etc., and have a uniform luster; (b) The surface of the matrix must have sufficient hardness and reinforcement to ensure that the FRP material is not easily removed from the mold when demolding. (c) The surface of the matrix is not altered by styrene monomer, etc. in the gel coat resin that forms the surface layer of the FRP molding material, (d) The surface of the matrix is sufficiently FRP has excellent heat resistance.
Various performances are required, such as withstanding the heat generated during the creation of molding materials. The conventional FRP molding molds as mentioned above satisfy the above conditions, but these FRP molding molds are used to form an FRP molding mold, and then the mold material is used to form an FRP molded product. When obtained, for example, the deck part of a ship such as a yacht, etc.
Depending on the type of FRP molded product, it is often required to provide various concave-convex patterns on only a portion of the product surface. In order to meet such requests, conventional methods have been developed as necessary: (a) a method of grinding a predetermined surface of the FRP molding material to form an uneven drawing pattern, and (b) a method of creating a predetermined surface of the final product after molding. Methods such as grinding the part to create a concavo-convex pattern are being used. (Problems that the invention is trying to solve) However, in both methods (a) and (b) above, a high degree of skill is required to give the uneven shibori pattern, and the creation of the pattern requires a high level of skill. Unlike the previous case, it takes a lot of days, and if it is not carried out as designed, there is a risk that the entire mold or product will be defective. Also, unlike normal grinding of metal product surfaces,
Since the surface of the mold material and molded product is FRP, normal grinding tools cannot be used, and it is necessary to understand the material and characteristics of FRP well and select appropriate mechanical tools and blades. Because of these various restrictions and complicated elements, the methods described above limit the ability to apply delicate uneven drawing patterns to molded materials or molded products, and many of them are large and shallowly drawn. A shibori pattern is not substantially applied. Furthermore, since the above method destroys the gel coat layer that has been painstakingly applied to the FRP molding material or molded product, it is also necessary to perform another post-processing on the ground portion. Furthermore, as the surface to which the concavo-convex diaphragm pattern is to be applied becomes a curved surface or has a more complicated shape, the above-mentioned method becomes more difficult and practically impossible to carry out. Therefore, there is a strong demand for an FRP molding material, that is, a mother mold for FRP molding that can easily impart an arbitrary concave-convex drawing pattern to a molded product molded from it. In order to solve the above-mentioned drawbacks of the conventional technology and to meet the above-mentioned demands, the inventor of the present invention, as a result of intensive research, has created a surface with a specific configuration having a specially adjusted concave-convex drawing pattern on the surface of a conventional FRP molding mold. The present invention was completed based on the finding that the above-mentioned requirements could be satisfied by adding a layer. (Means for Solving the Problems) That is, the present invention includes a matrix base material 1, a thermoplastic resin layer 2 having an uneven drawing pattern 4 provided on the surface of the matrix base material, and a thermoplastic resin layer 2 provided on the surface of the resin layer. characterized by comprising a surface layer 3 made of a fluorine-based resin,
This is a master mold 10 for creating a mold made of FRP for FRP molding. Next, the present invention will be explained in more detail with reference to the accompanying drawings illustrating one embodiment of the present invention.
FIG. 2 schematically shows a cross section of a portion of the FRP molding mold 10 of FIG. 1. As illustrated in FIGS. 1 and 2, the FRP molding mold 10 of the present invention includes a conventional base material 1, a thermoplastic resin layer 2 provided on the surface thereof, and a fluorine-based resin provided on the surface of the resin layer. It has a structure in which a concavo-convex drawing pattern 4 is provided to the above laminated resin layer. The material used as the base material 1 of the FRP molding mold 10 of the present invention may be the same as the conventional FRP molding mold, and may be made of any material such as wood, metal, plaster, FRP, etc., and its shape etc. are not particularly limited. The thermoplastic resin layer 2 used in the present invention and which primarily characterizes the present invention is easy to draw by heating and pressing, has good adhesion to the fluororesin film, and is easily adapted to the base material of the matrix. It is preferable that the resin has excellent flexibility, and soft polyvinyl chloride resins and ethylene/vinyl acetate copolymer resins are suitable. may be crosslinked if necessary. The layer 2 made of such a thermoplastic resin preferably has a thickness of about 1.0 to 3.0 mm. Also layer 2 and base material 1
The adhesion to the layer 2 may be achieved by the adhesive strength of the layer 2 itself or by a separate adhesive. The layer 3 made of a fluororesin used in the present invention and which is the second characteristic of the present invention is, for example, polytetrafluoroethylene, polyvinylidene fluoride, poly(3-ethylene fluoride), 6-propylene-4 fluoride.
- It is made of a fluorocarbon resin such as a fluorinated ethylene copolymer, and its thickness is preferably about 0.005 to 0.10 mm. Further, such layer 3 and the layer 2 may be bonded together by using the adhesive force of the layer 2 itself, or by using another suitable adhesive. The third feature of the FRP molding mold 10 of the present invention is that an arbitrary concave-convex drawing pattern 4 is provided to the laminate of the layers 2 and 3 as described above. Such a concavo-convex diaphragm pattern 4 may be first applied to the layer 2, and then the layer 3 may be provided on the surface thereof, or it may be applied to the entire stack of the layers 2 and 3. A preferred method is to bond a thermoplastic resin sheet constituting layer 2 and a fluorine-based resin film constituting layer 3 with a pressure roll using an adhesive as necessary, and then form the desired unevenness. This is a method in which embossing is carried out under heating using a patterned metal embossing roll or engraving board. The FRP molding mold 10 of the present invention can be obtained by bonding using the following. The above method is an example of a preferred method in the present invention, and methods other than the above may also be used. For example, the thermoplastic resin layer sheet constituting layer 2 is provided with an uneven drawing pattern in the same manner as above, and then The FRP molding matrix 10 of the present invention can also be obtained by applying a paint made of a fluorocarbon resin to the surface of the material 1 and then drying it to form a layer 3 made of a fluorocarbon resin. . (Operation/Effect) According to the present invention, the FRP molding mold 1 of the present invention
In 0, layer 2 is made of thermoplastic resin, so when creating a matrix for FRP molding,
It is possible to easily and economically apply an arbitrary concave-convex drawing pattern to the matrix, and since the concave-convex drawing pattern can be transferred as it is to the mold material and then to the molded product, it is possible to easily and economically apply the concave-convex drawing pattern to the molded product. Various restrictions on the delicacy and depth of patterns have been eliminated. Therefore, there is no need for skill and complicated grinding work for molding materials and molded products as in the prior art, and any desired uneven drawing pattern can be easily and economically applied to the mother mold and, therefore, to the mold materials and molded products formed therefrom. It is possible to do so. In addition, since the top layer 3 of the FRP molding mold 10 is made of fluorocarbon resin, it has excellent solvent resistance, chemical resistance, heat resistance, and mold releasability, and is a gel coat when creating the mold material for FRP molding. FRP molding materials with excellent dimensional accuracy and surface properties, without being altered by being immersed in various chemicals such as monomers in the agent, or deformed by heat generated during molding. It is possible to provide molded products with performance. Furthermore, since the mold release properties of the mold are excellent, workability is good, and the surfaces of the mold and the FRP molding material are not damaged during demolding. Furthermore, in the FRP molding matrix 10 of the present invention, the laminate of the surface layers 2 and 3 can be easily peeled off, so if it is necessary to change the concave-convex drawing pattern of the FRP molding material, the same By simply using the base material and changing the laminate, it is possible to easily change the concavo-convex drawing pattern of the molding material. Furthermore, in creating the FRP molding mold of the present invention, since layers 2 and 3 are flexible, it is easy to attach them even if the shape of the base material 1 is complex. The shape of the base material is not limited in any way. Due to the above-mentioned effects, the FRP of the present invention
The molding mother die 10 can be used to easily and economically apply any uneven drawing pattern to the molding material when creating the FRP molding material, and to easily and economically give various uneven drawing patterns to the molding material using the same base material. This also resulted in significant cost reductions in the FRP molding process and products. Next, the present invention will be explained in more detail with reference to Examples. In addition, in the text, parts or weight are used. Example Vinyl chloride resin (Nippon Zeon 102EP)
100 parts DOP 50 parts Ba-Zn liquid stabilizer 3 parts Filler 15 parts Pigment appropriate amount The above mixture was prepared by a known method such as calendering, extrusion, etc. into a 1.6 mm thick soft vinyl chloride resin sheet 2. And so. Next, one side of the seal is heated with a heating device such as a heater, and polyvinylidene fluoride film 3 (manufactured by Kureha Chemical Co., Ltd., KF
After laminating the film (thickness: 50 μm), embossing was applied from the surface of the fluorine-based resin film using an embossing roll to give the surface an arbitrary concavo-convex drawing pattern 4 to obtain a laminated sheet. The back surface of the laminated sheet, which had been subjected to concavo-convex drawing, was bonded to the surface of the wooden base material 1 to obtain the FRP molding mold 10 of the present invention. Next, a release agent and a gel coat resin are sequentially applied to the uneven surface of the mother mold 10 of the present invention according to a normal procedure, and then the gel coat resin is cured at room temperature.
A coating film was formed, and various glass mats were laminated on the surface of the gel coat coating as a backing material. After a reinforcing member was attached to the backing material, the mold was demolded to obtain an FRP molding material. No swelling, deterioration, or deformation due to styrene was observed on the surface unevenness of the mother die 10 after demolding, and the uneven drawing pattern of the mother die was accurately transferred to the obtained mold material.
【図面の簡単な説明】[Brief explanation of drawings]
第１図は、本考案のFRP成形用母型１０の１
部の斜視図であり、第２図は第１図のFRP成形
用母型１０の１部の断面を図解的に示したもので
ある。
１……基材、２……熱可塑性樹脂層、３……表
面層、４……凹凸絞模様、１０……FRP成形用
母型。
Figure 1 shows one of the FRP molding molds 10 of the present invention.
FIG. 2 schematically shows a cross section of a portion of the FRP molding mold 10 of FIG. 1. DESCRIPTION OF SYMBOLS 1...Base material, 2...Thermoplastic resin layer, 3...Surface layer, 4...Irregular drawing pattern, 10 ...Mother mold for FRP molding.