JPH0474405A - 電気二重層コンデンサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は電気二重層コンデンサに関するものである。

［従来の技術］ 電気二重層コンデンサに用いる電解液とじては従来、過
塩素酸、６フツ化リン酸、４フツ化ホウ酸またはトリフ
ルオロメタンスルホン酸などのアルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩またはテトラアルキルアンモニウム塩など電気
化学的に安定な電解質を、プロピレンカーボネート、γ
−ブチロラクトン、アセトニトリル、ジメチルホルムア
ミドなどの極性有機溶媒に溶解したものが知られている
（特開昭４８−５０２５５号、同４９−６８２５４号、
同５９−２３２４０９号、特公昭５２−４００２５号な
どの公報）。

これらの電解液はポリオレフィン、ポリアクリロニトリ
ルなどの合成繊維又はガラス繊維からなる不織布やマニ
ラ麻、バルブからなる天然紙などの多孔性セパレータ中
に含浸されて用いられている。

［発明が解決しようとする課題］ このような電解液を用いた従来の電気二重層コンデンサ
においては、一般にユニットセルの耐電圧は２．８Ｖ前
後であり、主な用途であるメモリバックアップ電源とし
て用いる際には５．５■の耐電圧が必要とされるので２
セルを直列に積層した状態で製品化されていた。しかし
、５．５■の電圧を長期間印加し続けると電解液の耐電
圧に余裕がないため、２セル間の分配電圧に不均衡が生
ずる場合があり、高電圧が印加されたセル中で電解液の
溶媒の分解が起こるためコンデンサの容量が低下したり
、ガスの発生によってセルケースが膨張するために内部
抵抗が増大したり、さらには電解液がセルから漏れたり
することがあり、特に高温下での使用に際し、このよう
な劣化現象が顕著にあられれるという問題点があった。

また、従来の電気二重層コンデンサは、リチウム電池や
ニッケル／カドニウム電池に比べて自己放電が大きいた
め、負荷電流を流さない回路状態にて長期間放置するだ
けでもコンデンサ残存電圧がかなり低下してしまうので
、長期間微少電流で放電するようなバックアップ用途に
は不適当であった。この主原因は、電極中の電荷を帯び
た活性炭微粒子が電極がら脱離し、電気泳動によってセ
パレータ中を貫通して対極に接触し、電荷を失うためと
考えられている。

［課題を解決する為の手段］ 本発明はこのような従来技術の問題点を解決して、耐電
圧が高く、電圧印加による性能劣化が少なくかつ自己放
電が少ない電気二重層コンデンサを提供することを目的
として種々研究、検討した結果なされたものであり、イ
オン透過性のセパレータの両側に一対の分極性電極を対
面させ、該分極性電極と電解液の界面に形成される電気
二重層に電荷を蓄積することを利用する電気二重層コン
デンサにおいて、セパレータが微孔性ポリオレフィン膜
であり、電解液が電解質を溶解した常温で液体のポリエ
ーテルで、該電解液がセパレータの微細孔中に含浸され
ていることを特徴とする電気二重層コンデンサを提供す
るものである。

本発明においては、電解液の溶質として、アルカリ、ア
ルカリ土類金属、第４級アンモニウム、第４級ホスホニ
ウムの過塩素酸塩、４フツ化ホウ酸塩、トリフルオロメ
タンスルホン酸塩、６フツ化リン酸塩などを用いること
ができるが、電気伝導度、耐電圧の面からアルカリ金属
塩類、特にリチウム塩類が好適に用いられる。

電解液の溶媒としては、低分子量のポリエーテル化合物
、例えばポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキ
サイドあるいはポリエチレンオキサイド−ポリプロピレ
ンオキサイド共重合体であり、平均分子量が１００〜５
００、好ましくは２００〜４００のものが好適である。

本発明において用いられるセパレータは延伸処理などに
よって多孔付を付与した微孔性のポリオレフィン膜であ
り、電解液の保持・固定化の面から平均細孔径が０．０
５μｍ以下、好ましくは０．０２μｍ以下であって、か
つ電気伝導度の面から空隙率は５０％以上、好ましくは
８０％以上であって、セパレータ厚さは２０μｍ以下、
好ましくは１０μｍ以下であることが望ましい。

電解液はセパレータ中の微細孔内に含浸することによっ
て固定化されるが、電解液中にセパレータを浸漬し、密
閉圧力容器中で加熱、加圧処理することにより、含浸処
理時間を短縮できる。

［作用］ 本発明においては、電気化学的酸化あるいは還元に対し
て安定なポリエーテル系の電解液を用いることにより、
コンデンサの耐電圧が高く、電圧印加による性能劣化を
低減すると同じに、従来用いられていたセパレータ厚み
のｌ／１０以下である１０μｍ程度の極薄膜中の細孔内
に電解液を封じ込めることにより、セパレータ間の電気
抵抗は従来品とほぼ同等であって、かつ電極から離脱し
た帯電カーボン粒子の電気泳動が上記微孔性セパレータ
内によって阻止されるため、コンデンサの自己放電を大
幅に低下させることができるものである。

［実施例コ 次に、実施例および比較例を図面に基づいて具体的に説
明する。

本発明の実施例および比較例に共通のものとして第１図
に示すようなコイン型電気二重層コンデンサのユニット
セル（直径１８．４ｍｍ、厚み２．０ｍｍ　）を次のよ
うにして作製した。先ず、活性炭粉末（比表面積２００
０ｍ２／ｇ）に１０重量％のポリテトラフルオロエチレ
ンを添加して湿式混線によってシート化した。このよう
にして得られたシートを円板状に打ち抜いて分極性電極
１および２（直径１２ｍｍ、厚み０．７ｍｍ）とし、こ
の分極性電極ｌ、２をステンレス鋼製のキャップ４およ
びステンレス鋼製の缶５からなる外装容器中に導電性密
着剤にて固定化した後、真空加熱乾燥により電極中の水
分を除去した。

次に、ユニットセル中に所定の電解液を注入して分極性
電極１．２に電解液を十分に含浸させた後、同じ電解液
を含浸させた所定のセパレータ３を分極性電極１．２の
間に配置し、ポリプロピレン製バッキング６を介してキ
ャップ４および缶５の端部をかしめて封口し一体化した
。

前述のようにして作製した電気二重層コンデンサのユニ
ットセルを使用し、第１表に示すような種々の電解液を
電極中に含浸させ、かつ第１表に示すような種々のセパ
レータを用いた各セルについて、２．８ｖの電圧を印加
したときの初期容量および内部抵抗を測定した後、引き
続いてこのセルに２．８■の電圧を印加しながら８５℃
で１０００時間貯蔵した後の容量および内部抵抗を測定
し、初期容量からの容量劣化率（％）を算出した。これ
らの測定結果を第１表に示す。

また、自己放電特性を評価するために、上記コインセル
を２．８■定電圧で１時間充電した後、開路状態で室温
で保存し、残存電圧の経時変化を調べた。１０時間後の
残存電圧を第１表に示した。

［効果］ 以上説明したように、本発明なる電気二重層コンデンサ
は、電圧印加による容量劣化が少な（また内部抵抗の変
化も少なく信頼性に優れ、かつ自己放電が極めて小さく
バックアップ電源として優れた特定を有していることが
わかる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による電気二重層コンデンサの一実施態
様を示す部分断面図である。 １．２・・・分極性電極、 ３・・・・・セパレータ、 ４・・・・・キャップ、 ５・・・・・缶、 ６・・・・・バッキング。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　イオン透過性のセパレータの両側に一対の分極性電極
   を対面させ、該分極性電極と電解液の界面に形成される
   電気二重層に電荷を蓄積することを利用する電気二重層
   コンデンサにおいて、セパレータが微孔性ポリオレフィ
   ン膜であり、電解液が電解質を溶解した常温で液体のポ
   リエーテルで、該電解液がセパレータの微細孔中に含浸
   されていることを特徴とする電気二重層コンデンサ。