JPH047251Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、農地の暗渠排水工事なので溝など
を掘削するための自動跳上バケツト装置に関する
ものである。

従来、暗渠工事などで、掘削バケツトを側壁と
屈曲した底板により構成し、底板をチエーンの内
側リンクに固定し、側壁をチエーンの前記内側リ
ンクに後続隣接した外側リンクに固定し、このバ
ケツトが上方スプロケツトを通過するとき、前記
底板が前記側壁内で先行してバケツト内の掘削土
を跳上げる自動跳上バケツト装置を用いることは
公知であつて、本出願人の考案した実公昭31−15
号公報、実公昭34−9951号公報で示されたものも
その一例である。

しかしながら、これら公知のものは、溝掘削と
土運搬のときのバケツトの側壁に大きな抵抗を生
ずるためバケツト側壁とチエーンの外側リンクと
の固着部の結合に故障を生じたり、あるいはバケ
ツトの側壁がチエーンの外側リンクを内方に押し
込みバケツトが傾斜してバケツト内に収容する土
壌の量を減少させ、あるいは底板が掘削土の抵抗
似よつて正常な位置を保ち得ず、掘削土の放出を
うまく行えないなどの掘削効果を低下させる欠点
があつた。

この考案は上述の欠点をなくすために、バケツ
トのチエーンへの取り付けを改善したものであ
る。

以下に図面似ついて、この考案を詳細に説明す
る。

図面において明らかなように、上下のスプロケ
ツト１，２によつて、矢印方向に連続移動される
チエーン３は内側リンク４と外側リンク５と２個
の内外側の通常のリンク６，６を対称的に配置し
てピン７及び袋筒８によつて連続構成され、上記
の順序に配列されたリンクの組を繰り返して次々
接続してチエーン３を形成する。９はピン７の頭
部であり、１０は止めピンである。バケツトの間
隔を調節するためには前記通常のリンク６，６を
２個またはそれ以上偶数個を連接接合すればよ
い。図面には両スプロケツトの両側の固定枠、ス
プロケツトの駆動装置など一切公知のものは省略
されている。

内側のリンク４にはバケツトのを底部を形成す
る湾曲した延長部１１を設けた底板１２を堅固に
固定する。また内側のリンク４には前記湾曲した
延長部１１に合致する湾曲部を有する湾曲突出片
１３が設けられており、掘削された土壌を運搬す
るときの底板１２にかかる荷重を負担する。なお
底板１２に設けられた１４で示された穴はスプロ
ケツトに溜まつた土が底板１２で押圧されて固ま
つてチエーンの運行を妨げないように土の排出を
可能にするためのものである。

一方バケツト１５の側壁１６は大体半円状の前
壁と左右壁，及び後壁とよりなる底のない筒状の
ものでその上縁１７は土壌を掘削するための刃先
となつていて後方側壁で前記内側リンク４に続く
外側リンク５には延長部１８を設けてそこに後続
するリンク６の頂部に外方より係合する凹穴部１
７を設けてある。この凹穴部は後続する袋筒に対
して押圧支持される。

この考案は、上記のような構造であるから、下
方でバケツトによる掘削を始め、上方への掘削と
運搬にさいしてバケツトの離脱や、バケツト側壁
を取り付けたリンクの内方への移動を防止し、上
方では土壌を跳上げチエーンの運行を正常に行わ
せ、故障の生ずることを防止する実用上の効果が
大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の自動跳揚バケツト装置、第
２図はその右側面図、第３図は第１図の−線
に沿う断面図、第４図はバケツトの底板を取り付
ける内側リンクの正面図、第５図はバケツトの側
板を取り付ける外側リンクの正面図、第６図は通
常の内側，外側リンクの正面図である。 図中、１……上方スプロケツト、２……下方ス
プロケツト、３……チエーン全体、４……内側リ
ンク、５……外側リンク、６……通常のリンク、
７……ピン、８……袋筒、９……ピンの頭部、１
０……止めピン、１１……湾曲した延長部、１２
……底板、１３……湾曲突出片、１４……土の排
出口、１５……バケツト全体、１６……側壁、１
７……側壁の上縁、１８……延長部、１９……凹
穴部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上方スプロケツト１と下方スプロケツト２に係
   合する無端リンクの隣接する内側リンク４と外側
   リンク５に底板１２とバスケツト１５の後壁をそ
   れぞれ取り付け、底板１２を取り付けた内側リン
   ク４に一体に突出片１３を延長して底板１２の湾
   曲先端１１に合致する湾曲を与えた自動跳揚バケ
   ツト装置において、バケツト１５を取り付けた外
   側リンク５の先端に延長部１８を設けそこに後続
   するリンク６の袋筒８に係合する凹穴部１９を設
   けたことを特徴とする装置。