JPH0471150A - 走査型電子顕微鏡 - Google Patents

走査型電子顕微鏡

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JPH0471150A
JPH0471150A JP18189390A JP18189390A JPH0471150A JP H0471150 A JPH0471150 A JP H0471150A JP 18189390 A JP18189390 A JP 18189390A JP 18189390 A JP18189390 A JP 18189390A JP H0471150 A JPH0471150 A JP H0471150A
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秀夫 中川
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憲司 服藤
Taichi Koizumi
太一 小泉
Norimichi Anazawa
紀道 穴澤
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、対物レンズによって収束した電子ビームを被
観察試料に照射してこれの像を観察する走査型電子顕微
鏡の磁極の構造に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、従来の走査型電子WJ微鏡の対物レンズは、第
5図(イ)−18+に示す構造を持っている。
また、この構造における軸上の軸方向磁場強度(以下、
 Bz 縦磁場強度と呼ぶ)を第5図(イ) −(b)
に示す。
対物レンズは、通常、電子ビームの通路43を共通の軸
とした円筒対称の形となっている。磁極41−1.41
−2をつな(磁路41は純鉄などの磁性体で構成され、
起磁力を与えるコイル44に電流を流して磁極41−1
と磁極41−2との間に磁場を発生させている。この磁
場を通過する電子ビームは、収束作用を受けて観察対象
であるウェハ(半導体基板)42の観察面46に衝突し
、2次電子を発生させている。このようにして発生した
2次電子は、対物レンズにより発生した縦磁場と軸方内
に印加された電界の両方の作用(ローレンツ力)を受け
、軸方向に沿って、ら旋運動をしなからウェハから離脱
し、検出器に捕獲される。
検出器に捕獲された2次電子は、画像処理されブラウン
管に表示される。
従来の技術において、走査型電子顕微鏡の分解能を高め
ようとするには、試料表面から発生する2次電子に一様
かつ強い縦磁場を印加する方法と、レンズ収差を極力小
さくする方法が考えられる。
以下に、上記の、原理を利用した3つの従来技術例を挙
げる。
第1の従来技術例は、第5図(イ) −(a)の構造を
持つ走査型電子顕微鏡において、磁極411と磁極41
−2の中間位置に被観察試料:ウェハ42を出来る限り
近くに設置する事によりレンズ収差の小さな歪の少ない
像を得ようとする方法である。この場合、比較的大きな
試料を観察することができるが、下部磁極41−2が障
害となって、磁極41の中間位置に被観察試料を近づけ
るには限界がある。そのため分解能が飛濯的に向上させ
ることは、困難である。
第2の従来技術例は、第5図(イ)−(a)の構造持つ
走査型電子顕微鏡の磁極41−1と磁極41−2の中間
の最も縦磁場が強い位置に被観察試料を挿入し、強4!
磁場のもとで観察する方法である。同時にこのときが、
焦点距離が最も小さい位置で、最もレンズ収差の小さく
なる位置である。
ところが、この場合、切断された小さな被観察試料しか
観察することしか出来ないという欠点を持っている。
第3の従来技術例は、上述の2つの従来技術例の持つ欠
点を平均的に解決した、第5図(ロ)(a)に示す構造
を持つ対物レンズである。この構造は、第1及び第2の
従来技術例のちょうど中間的な構造と言える。この場合
も、レンズ収差を低減しなから弾縮磁場のもとてSN比
(信号対ノイズ比)の高い2次電子信号を検出すること
が狙いである。ところが、被観察試料が半導体ウェハの
場合、第5図(ロ)−(a)の構造を実現するためには
、磁気回路が非常に大きくなり、そのため弾縮磁場を得
にくいという欠点がある(第5図(ロ)−(b)参照)
SN比の低下は、2次電子の収率の低下により生ずるも
のである。2次電子の収率の低下は、縦磁場強度が小さ
いことによって、縦磁場強度に反比例するサイクロトロ
ン半径(ラーマ−半径)が大きくなるため、一部の2次
電子が被観察微細構造の側壁に衝突することによって生
しる。この様子を第6図(a)に示す。第6図は、縦磁
場強度による2次電子の振舞いの差異を示している。特
に、サブミクロン以下の凹凸の深い微細構造パターンを
観察するとき、上記現象が顕著になる。
この現象を防止するために、第3に従来技術例に、さら
に積極的に弾縮磁場を印加する方法か、1988年春の
第35回応用物理学会関係連合講演会<31a−H−3
>において、NTT  LSI研究所から発表されてい
る。しかし、この装置は、従来の走査型電子顕微鏡の対
物レンズに補助コイルを設け、磁場を増強しただけの装
置である。
したがって、従来の技術を用いて、サブミクロン以下の
凹凸の深い微細構造パターン(トレンチ溝、コンタクト
ホール等々)を観察する場合、最も高解像度で観察した
り、寸法測定を行うために、被観察試料を切断し、第2
の従来技術例で示した方法を使用していた。
第7図に、半導体製造工程における、SEM観察観察シ
ースフ1図す。従来の技術では、ウェハを切断し断面観
察を行う破壊試験であったため、観察に用いたウェハを
再び製造工程に戻すことができなかった。そのため、半
導体製造プロセスにおけるスループットや歩留まりが低
下し、生産や開発効率が悪くなるという問題点があった
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら上記のような構成では、被観察試料が半導
体ウェハ(一般に直径:2インチ以上のウェハが使用さ
机ている)の場合、試料としてのサイズが大きいことと
、軸方向に垂直な面内で移動可能な移動台を内臓した構
造が必要となるため、対物レンズの磁路が障害となって
、ウェハを切断せずに、第5図(イ)−(a)の磁極4
1−1と磁極41−2の中間の位置に挿入することがで
きなかった(第2の従来技術例)。
また、第3の従来技術例、第5図(ロ)−(a)のよう
に、ウェハを磁極間に入れる構造にでき、ウェハを固定
し軸方向に垂直な面内で移動可能な移動台を内臓できた
としても、ウェハ全表面を観察するためにはウェハサイ
ズの倍の可動範囲が必要となってしまう。そのため、対
物レンズの磁路のサイズが巨大となってしまい実現が困
難であるという問題があった。さらに、試料台の移動に
伴い印加磁場強度が変化することが考えられるため、実
現性がなかった。ただし、そのような構造にすることに
よって、ウェハ表面においては第5図(イ)−(a)に
示す従来の構造よりも大きな!1!磁場が得られるが、
磁極41−1と磁極41−2の距離が大きくなるため最
大縦磁場強度が大きくすることが非常に困難になる。そ
のため、十分なサイクロトロン半径縮小効果が得られな
かった。
以上のように、従来の走査型電子顕微鏡では、半導体ウ
ェハを切断することなく観察するということと、弾縮磁
場のもとで観察するということとを同時に達成すること
ができないという問題点を有していた。
本発明は、かかる点に鑑み、半導体ウェハなどの被観察
試料を切断することなく高分解能観察が可能で、かつ磁
路の巨大化を防止すると同時に、真空中に用意されたウ
ェハのような巨大サイズ試料を任意の被観察部において
、−様な弾縮磁場を印加可能な軽量かつ平坦度の高い平
板磁極構造を持った対物レンズ(第1図)を有する走査
型電子顕微鏡を提供すると同時に、半導体ウェハを切断
することな(、半導体ウェハ表面の任意の凹凸の深いサ
ブミクロン以下の微細構造を明瞭な画像で高分解能観察
することが可能走査型電子顕微鏡を提供することを目的
とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、軸対称で中心に電子ビームを通過させる穴を
持ち、かつ円錐状で先端を平坦とした第1の磁極と、こ
の第1の磁極に対向して軸と垂直な面内に移動可能な第
2の平板磁極とを持つ対物レンズからなり、この第2の
平板磁極を、非磁性体の平坦な支持体上に薄板、薄膜の
高透磁率材料を形成して作成し、上記第1の磁極の穴を
通過する電子ビームを収束して上記第2の平板磁極上に
搭載した被観察試料に照射し、当該被観察試料の像を観
察する。
〔作用〕
本発明は、第1図(a)、第2図に示すように、軸対称
で中心に電子ビームを通過させる穴を持も、かつ円錐状
で先端を平坦とした第1の磁極、及びこの第1の磁極に
対向して軸と垂直な面内に移動可能な第2の平板磁極と
を持つ対物レンズからなり、この第2の平板磁極を、非
磁性体の平坦な支持体上に薄板、薄膜の高透磁率材料を
形成して試料台上に平坦かつ軽量化して作成し、上記第
1の磁極の穴を通過する電子ビームを収束して上記第2
の平板磁極上に搭載した被観察試料に照射し、当該被観
察試料の像を観察しているので、真空中における試料台
を軽量化して移動を容易かつ平行精度を高めて磁極1−
1と平板磁極7との間の平行度の調整機構を簡略化する
ことが可能となる。
このような構造にすることにより、−様かつ強力な縦磁
場を得ることができ短焦点距離構造となる。このときの
縦磁場強度を第1図(b)に示す。
図に示すように、対物レンズを構成する磁極のうちの1
つを移動可能な平板磁極7とし、これに被観察試料を搭
載して観察しているので、ウェハのような巨大サイズの
試料全面において、短焦点距離のもとて高分解能の観察
が可能となる。その結果、ウェハ全面において、凹凸の
深い微細構造を明瞭かつ高コントラストな画像で観察で
きるようになる。
〔実施例〕
次に、第1回から第4図を用いて本発明の実施例の構成
および動作を順次詳細に説明する。
第1閏は、本発明の原理構成図を示している。
第1図において、磁路1は、対物レンズを構成する磁路
であって、コイル4に電流を流して発生させた起磁力の
通路である。
磁極1−1は、軸対称で中心に穴を持ち、かつ円錐状で
先端を平坦に構成した磁極であって、電子ビームを収束
する磁場を形成するものである。
磁極1−2は、磁路を形成するM極である。
通路3は、電子ビームの通路である。
コイル4は、電流を流して励磁するものである。
平板磁極7シま、水平移動可能であって、磁極1−1に
平行に設けたものである。この平板磁極7上に被観察試
料2を搭載して電子ビームを収束して照射し、発注させ
た2次電子を補集して2次電子像を表示させるようにし
ている。
以上のように、対物レンズの平板磁極7を水平移動可能
とし、これに被観察試料2を搭載して電子ビームを照射
し、2次電子像などを表示することにより、短焦点距離
のもとでつ゛エバなどの巨大サイズの被観察試料2の全
面を容易に高分解能観察することが可能となる。
また、第2図下部平板磁極21とウェハを一体に固定し
、下部平板磁極自身を移動させることにより、ウェハの
ような巨大サイズの試料の任意の位置で−様な伸線磁場
を印加することができる。
本発明の対物レンズを用いたときの、2次電子の振る舞
い方を第6図(b)に示す。従来の場合の第6図(a’
)と比較して分かるように、縦磁場強変’ B z  
を強くすることにより、サイクロトロン半径が小さくな
り、2次電子の微細構造側壁衝突によるS/N比低下を
大幅に改善できる。
第2図を用いて、本発明を具体的に説明する。
第2図は、第1図の対物レンズの部分を詳細に示したも
のである。
まず、全体の構成及び動作を説明する。
第2図において、電子銃11から放射した電子ビーム1
2は、軸合せコイル13によって軸合せし、集束レンズ
14によって収束し、絞り16を経由して対物レンズ1
7に入射する。対物レンズ17によって更に収束された
電子ビームはウェハ22を照射すると共にこの照射点を
傷内コイル25によって走査し、ウェハ22から放出さ
れた2次電子を2次電子検出器24によって検出し、図
示外のデイスプレィ上で輝度変調していわゆる2次電子
像を表示する。この際、対物レンズの下側の平板磁極2
1)水平移動可能とし、対物レンズの磁極間に被観察試
料である当該ウェハ22を配置して短焦点距離のもとて
2次電子を収集して2次電子像を表示させることにより
、部分、@能の状態で巨大サイズのウェハを全面に沿っ
て容易に観察することが可能となる。
特に、本発明に係る対物レンズ17においては、真空中
に配置された移動台(×方向、Y方向に移動する台)2
7.28上に平板磁極21)搭載するという特殊な構造
をしているので、平板磁極21の構造、重量などがウェ
ハ22の観察に重要な役割を果たす。まず、真空中で移
動台が移動するため、高透磁率材料である軟鉄(比重7
.8)やパーマロイ(比重8.6)などを用いると大変
重い移動台27.28となり、移動台27.28の加速
・減速に時間がかかり、スループットを悪くする。また
、移動台27.28が重いほど、慴動案内部の摩耗が激
しくなる。半導体ウェハの微細構造の観察する際には、
この摩耗による装置内ダストが問題となり、軽量の移動
台27.28が望ましい。
第3図は、本発明に係る平板磁極と支持板の構造を示す
。これは、平板磁極21)高透磁率磁性体、例えば薄く
するために飽和磁束密度の高いパーマロイ (比重8,
4、Bs=8000ガウス)やアモルファス磁性合金(
比重約7、Bs=6000〜9000ガウス)を用いる
。また、比較的軽量であるが飽和磁束密度の低い高i3
磁率フェライトなどを用いてもよい(比重5、Bs=4
000〜6000ガウス)。例えば対向の磁極18を、
先端部が約2mm厚み、軟鉄とした場合(飽和磁束密度
は17000ガウス)、平板磁極21の厚さは、比較的
に薄いQ、3mm程度とすることができる。支持板23
として、アルミナ(比重4゜1)、アルミ合金(比重2
.7〜3.3)、石英(比重2.64)などを選ぶと、
従来の厚板の高透磁率磁性材料(比重5〜8.6)で支
持板23を構成したときに比較すると約半分の重量とな
り、軽量化の効果が大きい。
第31!l平板磁極21の加工は、ステッパなどのウェ
ハチャックに匹敵する加工精度が要求される。
この精度を満足するためには、通常、研削や研磨加工で
仕上げを行うが、研削や研磨加工は、加工表面層に歪が
入り、平板磁極21の磁気特性が劣化する。この磁気特
性を回復するために、温度を上昇した後に徐々に温度を
下げるという焼鈍を行うが、焼鈍によって仕上げ面が曲
がり必要とする加工精度が得られなくなる。このように
軟鉄、パーマロイ、センダストなどの加工は大変困難と
なる。本発明は、精密加工された非磁性材料の支持板2
3の上に平板磁極21)積層するため、加工精度を支持
板23に、磁気特性を平板磁極21にと機能を分けて持
たせることができる。支持板23を研磨しておいてその
上にスパッタ蒸着などの方法で平板磁極21)積層する
と、支持板23の平面度、表面性が蒸着膜の表面に転写
され、精度の高い平板磁極21が得られる。更に、磁性
体を加工しないので、良好な高透磁率特性が得られ、実
用性の高い、高精度でさらに安価な歩留まりの高い平板
磁極21)作成できる。
次に、走査型電子顕微鏡の像画質は、対向する磁極18
と平板磁極21との間に形成する磁気ギヤ、ブの対称性
によって非点、わい曲などの収差を生じる。このため、
対向する磁極18と平板磁極21との間の平行度を磁気
回路の設計にもよるが、磁気ギャップの間隔に対して1
0〜tooppm程度の精度が必要であると考えられる
。一般に、6〜8インチのウェハを支えるウェハチャッ
クは、研削や研磨で加工され、T T V (Tota
l Th1ckness Variation)やウェ
ービングはこの精度が達成される。一方、前述の軽量化
の必要性から支持板23自身を高透磁率磁性体にするこ
とが望ましくないため、非磁性体のアルミ合金や石英な
どで構成した支持板23の表面を研削あるいは研磨して
その上に平板磁極21である薄板のパーマロイやアモル
ファス磁性合金を接着あるいは蒸着(第31!l参照)
し、移動可能な平板磁極21)形成する。薄板を接着し
た場合は、研磨面43の平行度は良好であるが、接着層
41の厚みを均一に形成する際に当該接着層41にゴミ
をはさみ込むことがあるため困難である。このため、平
板磁極を接着後、再度、平板磁極21の表面42を研削
あるいは研磨して仕上げる。このとき、平板磁極21の
表面に加工変質層が形成されたりするため、加工後、透
磁率の管理が必要である。この工程を磁気ヘッドの製造
などで用いるパーマロイやアモルファス磁性合金のスパ
ッタ蒸着法を用いると、接着層41)介さずに直接に支
持板23上に高透磁率磁性合金で構成した平板磁極21
)形成してもよい。このとき、平板磁極21)形成する
材料は、原子状態で真空中から飛来するため、研削や研
磨された支持板23の表面性を損なうことなく、良好な
平行度、平面度で平板磁極21)形成できる。また、蒸
着時に支持板23の温度が上昇するため、支持板23の
材料の熱膨張係数は蒸着するパーマロイやアモルファス
磁性合金の熱膨張係数と等しくすることが望ましいが、
材料選択上困難なときは、第3図に示すように、蒸着膜
中に生じる歪みを緩和するための接着層41)設ける。
また、磁性体を磁化する際には、磁性体の形状によって
磁化しにくい(反磁界係数が大きい)ことがある。特に
、第3図のように、平板磁極21)面に対して垂直方向
に磁化する場合、反磁界係数が大きくなり、平板磁極2
Iの磁性材料の見掛は上の透磁率が劣化する。これは、
第4図に示すように、磁性材料の見掛は上の厚さを非磁
性膜45で厚くすることによって、回避できる。高透磁
率膜44と、非磁性膜(例えば石英)45を図に示すよ
うに、交互に蒸着あるいは接着して構成すると、反磁場
係数が小さく、軽量で、高透磁率の磁性嘆が得られる。
第4図構成について説明する。まず、約7mmのアルミ
合金の支持板23を加工し、表面を研削、研磨して平面
度を±2μmに加工した。アルミ合金の支持Fi23の
上には、非磁性膜として歪緩和材層を設ける。アルミナ
膜(熱膨張係数65×lO−’/’ C)を10(lu
m蒸着し、支持板23と憂透磁率膜44との間の熱膨張
係数の差から生じる歪を緩和する。平板磁極21)構成
する高透磁率膜44を80μm蒸着した。高透磁率膜4
4はアモルファス磁性薄膜であり、CoNbTa Zn
の4元素からなるメタル−メタル系の材料である。
この高透磁率M44の熱膨張係数は約120X10−’
/” Cであり、ジュラルミンなどのアルミ合金の熱膨
張係数はO゛〜300’Cの間で23〜78X10−’
/’Cであり、アルミ合金と高透磁率膜44の熱膨張係
数の差を少なくするため、熱膨張係数が約10XIO−
’/’Cの石英を非磁性膜45を3μm蒸着して第4図
に示した3層構造からなる平板磁極21)形成した。ま
た、支持板23として石英を選らふと次のようになる。
表面を研削した石英の支持板23上に当該支持板23と
アモルファス磁性薄膜の熱膨張係数の差、例えばCoN
bTaZrの4元素からなるメタル−メタル系のアモル
ファス磁性合金の熱膨張係数が上述したように約120
X10−’/’Cであり、石英の熱膨張係数は約10X
I O−’/’ Cであるため、下地に熱膨張係数が1
68X10−’/”Cの銅やアルミニウム、130X 
10−’/’ Cのニクロムなどを選ぶことができる。
また、支持板23にアルミ合金を選んだ場合は、熱膨張
係数が170X10−’/’Cと大きいため、下地には
アリミナ67X10−’/’Cや石英10 X 10−
’/’Cをmいて、蒸着時の熱曙歴を緩和することがで
きる。
以上のように、磁性材料の磁気特性を損なわないように
、熱膨張係数と膜厚を調整するが、磁気特性を劣化させ
ないためには、磁歪係数λを零に近くなるような磁性材
料の組成を選ぶことも重要である。前述のCoNbTa
Zrの4元素アモルファス磁性合金では、負の磁歪係数
を示すCoNbTa系に正の磁歪を示すZrを添加して
磁歪を10−S以下とする。NbTaとZrの比を約2
〜3.1にすると磁歪が零に近いものが得られる。
尚、既述したように、支持板23には、石英、アルミナ
、アルミ合金、銅、アルミニウムなどを用いることがで
きる。平板磁極21の磁性材料には、軟鉄、パーマロイ
、スーパマロイ、センダスト、メタル−メタル−メタロ
イド系アモルファス合金(例えばFeN15ib、Fe
Co51Bなど)、メタル−メタル系アモルファス合金
(例えばCoNbTaZrなど)、歪緩和N(非磁性膜
45)43には、アルミナ、S + 02などを用いる
ことができる。
次に、第2図の動作を説明する。
第2図において、対物レンズ17を構成するコイル20
に電流を流すことにより、発生した起磁力が図中点線を
措いたループに印加される。このループのうち、電子ビ
ームに対して対物レンズとして有効に作用する磁場は、
磁極18と、平板磁極2Jとの間に発生する軸対称のも
のだけである。
磁極19と、平板磁極2Iとの間に、磁気的にループを
構成している。ここで、平板磁極21は、当該平板磁極
21上に搭載したウェハ22を平行移動して電子ビーム
の照射位置に移動させて観察するため、磁極18と当該
平板磁極21との間の電子ビームに作用する磁場が変化
しないように、平行度を高くし、ウェハ22全域を観察
するため、ウェハ22のサイズよりも十分大きなサイズ
を持つように構成されている。
また、平板磁極21上には、被観察対象のウェハ22が
密着して置かれ、固定具31.31°によって固定され
ている。更に、当該平板磁極21には、平面度を保つた
めに十分な厚さと強度を持つ支持板23に密着する構成
となっている。支持板23は、磁極18に対する平板磁
極21の平行性を調整するために、調整ネジ26.26
°によって調整可能な態様で移動台27,28に固定さ
れている。この調整は、移動台27.28を移動させた
ときに、2次電子像を観察する高さと、磁極18.19
と平行磁極21との間の磁気ギヤツブが変化しないよう
にしている。また、充分に平板磁極21の平行度が高い
場合には、観察するその場での平行度調整が不要となり
、調整機構などの複雑な構成が不要で安価かつ節易な取
り扱いが可能となり、効果が高い。
また、ウェハ22から放射された2次電子は、磁極18
と平板磁極21とにより生成された磁場によって取り込
まれ、上方に向かって回転しつつ移動し、正の電圧が印
加されている2次電子検出器24によって補集されるた
め、2次電子の補集効率を極めて高くすることが可能と
なる。このため、明るい良質な2次電子像を表示するこ
とができる。
尚、第2図試料室30及び電子ビームの通路は、電子ビ
ームの走行を邪魔しないように、図示外の真空排気系に
よって排気するようにしている。また、ウェハ22の挿
入及び取り出しを行うウェハ搬送機構などが具備されて
いる。磁極18、磁極19などの磁気回路は、高透磁率
材料(例えば純鉄、コへルト鉄、パーマロイ鉄等々)を
使用するようにしている。
〔発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、対物レンズを構
成する磁極のうちの1つを移動可能な極めて平行度の高
くかつ非磁性体の平坦な平板上に薄板、薄膜の高透磁率
材料で形成した平板磁極とし、これに被観察試料を搭載
して対物レンズの磁極間に当該観察試料を配置する構成
を採用しているため、 (1)  レンズ収差を小さくできる。
(2) 被観察試料が、半導体ウェハのように大きくて
も、磁路が巨大にならず、ウェハ上の全ての観察点にお
いて、−様な強磁場を効率的に発生させることができる
(3) 被観察試料が−様な強磁場中に挿入されている
ため、発生した2次電子を高効率で検出することができ
る。
(4)  2次電子の収集効率が飛曜的に向上するため
に、−次電子ビーム量を減らしても、良質の2次電子像
が得られ、ひいては、−次電子ビーム量の低減により、
被観察試料の帯電による画像劣化を防止できる。
(5)  2次電子の収集効率が高いため、被観察試料
面に深い凹凸があっても、明るい良質な高分解能2次電
子像を容易に観察することが可能となる。
(6〉 半導体ウェハを切断することなく、高分解能観
察できる。
(7) 平板磁極21)薄板、fIMで構成したため、
軽量化して移動機構を簡素化できると共に、移動台の移
動時に発生する塵埃の発生を少なくできる。
(8) 平板磁極21)、石英などの非磁性体を研削、
研磨した平坦な上に磁性体を蒸着、更に蒸着時の熱膨張
係数の差による歪による磁気特性の劣化を緩和している
ため、磁気特性の良好な平行度の高い平板[iを簡単、
低コストで作成できる。
以上により、ウェハのような巨大サイズの試料を短焦点
距離のもとで、高分解能で明るい良質な2次電子像を容
易に観察することができるようになる。その結果、アス
ペクト比5を越えるトレンチ溝(幅:0.2〜0.7μ
m、深さ=3〜5μm)や、コンタクト・ホールなどの
微細構造を表面から底部まで明瞭な画像で高分解能観察
可能となる。更に、ウェハを切断することなく、高分解
能観察可能になることによって、製造工程途中におるウ
ェハを、−旦、走査型電子顕微鏡で観察した後に、次工
程から製造を続けることができるようになるため、半導
体製造工程やその開発段階において、極めてスルーブツ
トが向上する。
したがって、本発明が半導体製造業に与える効果は、非
常に絶大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の原理構成図を示す。 第2図は、本発明の1実施例構成図を示し、被観察試料
中心部観察時の構成を示す。 第3図、第4図は、本発明に係る平板磁極と支持板を示
す。 第5図(イ> −<a> 、第5図(ロ) −(a)は
、従来技術の説明図を示す。 第6図は、縦磁場強度による2次電子の振舞い方の差異
の説明図を示す。 第7図は、半導体製造工程におけるSEM観察シーケン
ス図を示す。 第1図(b)、第5図(イ)−(b) 、第5@(ロ)
−(b)は、軸上の縦磁場強度jB2 °を示す。 図中、1−1.1−2は磁極、2は被観察試料、7.2
1は平板磁極、4.20はコイル、17は対物レンズ、
22はウェハ、23は保持板、24は2次電子検出器、
26.26′は調整ネジ、27.28は移動台、31.
31゛は固定具を表す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)対物レンズによって収束した電子ビームを被観察
    試料に照射してこれの像を観察する走査型電子顕微鏡に
    おいて、 軸対称で中心に電子ビームを通過させる穴を持ち、かつ
    円錐状で先端を平坦とした第1の磁極と、この第1の磁
    極に対向して軸と垂直な面内に移動可能な第2の平板磁
    極とを持つ対物レンズからなり、この第2の平板磁極を
    、非磁性体の平坦な支持板上に薄板の高透磁率材料を形
    成して作成し、上記第1の磁極の穴を通過する電子ビー
    ムを収束して上記第2の平板磁極上に搭載した被観察試
    料に照射し、当該被観察試料の像を観察するように構成
    したことを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  2. (2)上記第2の平板磁極を、非磁性体の平坦な支持体
    上に薄板の高透磁率材料と非磁性材料との積層によって
    形成したことを特徴とする請求項第(1)項記載の走査
    型電子顕微鏡。
  3. (3)上記第2の平板磁極を、非磁性体の平坦な支持体
    上に高透磁率膜と非磁性膜とを交互に蒸着、あるいはス
    パッタリングにより積層して形成したことを特徴とする
    請求項第(1)項記載の走査型電子顕微鏡。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH08124505A (ja) * 1994-10-27 1996-05-17 Nikon Corp 電磁レンズ及び該電磁レンズの製造方法
JP2011220798A (ja) * 2010-04-08 2011-11-04 Ulvac Japan Ltd 触針式段差計における差動トランス用コア及びその製造方法

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