JPH0469419B2 - - Google Patents
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- JPH0469419B2 JPH0469419B2 JP13515984A JP13515984A JPH0469419B2 JP H0469419 B2 JPH0469419 B2 JP H0469419B2 JP 13515984 A JP13515984 A JP 13515984A JP 13515984 A JP13515984 A JP 13515984A JP H0469419 B2 JPH0469419 B2 JP H0469419B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L21/00—Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
- H01L21/02—Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
- H01L21/02041—Cleaning
- H01L21/02043—Cleaning before device manufacture, i.e. Begin-Of-Line process
- H01L21/02052—Wet cleaning only
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Description
【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野>
開示技術は電子工業製品等に用いる半導体ウエ
ハ、ガラス基板等を洗浄するに際し、親水性汚れ
と親油性汚れが複合された状態で、且つ、サブミ
クロン単位の微粒子状である汚れをも完全に除去
する超音波洗浄の超音波放射技術の分野に属す
る。
ハ、ガラス基板等を洗浄するに際し、親水性汚れ
と親油性汚れが複合された状態で、且つ、サブミ
クロン単位の微粒子状である汚れをも完全に除去
する超音波洗浄の超音波放射技術の分野に属す
る。
<要旨の概要>
而して、この発明は、例えば、第1図に示す如
く、洗浄槽Aに於いて、洗浄液面Bに平行な超音
波放射面Cに洗浄槽Aの底部に設ける。洗浄液D
中に強力な超音波を間欠的に放射し、該洗浄液D
の性質と放射した超音波の音圧の大きさに応じ
て、放射時間の長さ及び周期を調整することによ
つて、後に詳しく説明する如く、準障害気泡の生
成が抑制され、微細な有効キヤビテーシヨン気泡
(後述)のみが生成されて静粛で確実、しかも、
効率の良い洗浄を行うことが出来る超音波洗浄方
法に係る発明である。
く、洗浄槽Aに於いて、洗浄液面Bに平行な超音
波放射面Cに洗浄槽Aの底部に設ける。洗浄液D
中に強力な超音波を間欠的に放射し、該洗浄液D
の性質と放射した超音波の音圧の大きさに応じ
て、放射時間の長さ及び周期を調整することによ
つて、後に詳しく説明する如く、準障害気泡の生
成が抑制され、微細な有効キヤビテーシヨン気泡
(後述)のみが生成されて静粛で確実、しかも、
効率の良い洗浄を行うことが出来る超音波洗浄方
法に係る発明である。
<従来の技術>
周知の如く、工業製品の洗浄においてはミクロ
ン単位の微粒子汚れの除去が問題とされ、種々の
洗浄技術が研究、開発、採用されてきているが、
洗浄液中に強力な超音波を放射することによつて
発生するキヤビテーシヨン気泡の後述する作用に
より被洗浄面に付着する汚れを除去する所謂超音
波洗浄が多く採用されるようになつてきた。
ン単位の微粒子汚れの除去が問題とされ、種々の
洗浄技術が研究、開発、採用されてきているが、
洗浄液中に強力な超音波を放射することによつて
発生するキヤビテーシヨン気泡の後述する作用に
より被洗浄面に付着する汚れを除去する所謂超音
波洗浄が多く採用されるようになつてきた。
ところで、近時超精密電子工業製品等が開発さ
れ、広く使用されるようになつてくると、その動
作機能の正確さがその製品過程における、ガラス
基板や半導体等のワークの面の精密洗浄の度合に
大きく左右されるようになり、したがつて、付着
しているサブミクロン単位の前記複合微粒子汚れ
までが完全に除去されることが強く要求されるよ
うになつてきている。
れ、広く使用されるようになつてくると、その動
作機能の正確さがその製品過程における、ガラス
基板や半導体等のワークの面の精密洗浄の度合に
大きく左右されるようになり、したがつて、付着
しているサブミクロン単位の前記複合微粒子汚れ
までが完全に除去されることが強く要求されるよ
うになつてきている。
そこで、一方において、最適洗浄液の開発研究
が行われているが、他方において、超音波洗浄の
メカニズムも更に解明分析されることが要求され
るようになつてきた。
が行われているが、他方において、超音波洗浄の
メカニズムも更に解明分析されることが要求され
るようになつてきた。
而して、該超音波洗浄のメカニズムを略説する
と次の通りである。
と次の通りである。
即ち、上述の如く、超音波洗浄においては放射
される強力な超音波によつて発生する洗浄液中の
有効キヤビテーシヨン気泡(後述)がワークの被
洗浄面のサブミクロン単位の前記複合微粒子汚れ
を捕捉してこれを除去するメカニズムが基本とさ
れ、したがつて、キヤビテーシヨン発生に与る超
音波の音圧は極めて大きなかかわりを有するもの
である。
される強力な超音波によつて発生する洗浄液中の
有効キヤビテーシヨン気泡(後述)がワークの被
洗浄面のサブミクロン単位の前記複合微粒子汚れ
を捕捉してこれを除去するメカニズムが基本とさ
れ、したがつて、キヤビテーシヨン発生に与る超
音波の音圧は極めて大きなかかわりを有するもの
である。
ところで、強力な超音波(第3図イに示す如き
連続波)を放射している洗浄液中には通常、肉眼
で見ることの出来るものから肉眼では視認困難な
ものまで大小様々な気泡が多数存在している。
連続波)を放射している洗浄液中には通常、肉眼
で見ることの出来るものから肉眼では視認困難な
ものまで大小様々な気泡が多数存在している。
水においても同様であるが、汚れの状態に応じ
て洗浄効果を向上せしめるべく適切な界面活性
剤、或は、これに準ずる物質を溶解せしめると、
周知の如く、液の表面張力が低下して濡れ性がよ
くなると共に気泡が細分化され、その数を増加
し、この際強力な超音波を液中に放射した場合
に、後述する如く超音波特有の洗浄力を発揮する
有効なキヤビテーシヨン気泡の数、及び、密度が
増加することになるので極めて好都合である。
て洗浄効果を向上せしめるべく適切な界面活性
剤、或は、これに準ずる物質を溶解せしめると、
周知の如く、液の表面張力が低下して濡れ性がよ
くなると共に気泡が細分化され、その数を増加
し、この際強力な超音波を液中に放射した場合
に、後述する如く超音波特有の洗浄力を発揮する
有効なキヤビテーシヨン気泡の数、及び、密度が
増加することになるので極めて好都合である。
一般的に、強力な超音波(連続波)を液体中に
放射すると、広義のキヤビテーシヨン(液中気泡
の超音波による膨張、圧縮の振動現象)が発生
し、所謂キヤビテーシヨンノイズ(連続スペクト
ルの雑音)と共に液体の性質によつては、後に詳
しく述べるような数kHzの刺激的鳴音が聞こえ
る。
放射すると、広義のキヤビテーシヨン(液中気泡
の超音波による膨張、圧縮の振動現象)が発生
し、所謂キヤビテーシヨンノイズ(連続スペクト
ルの雑音)と共に液体の性質によつては、後に詳
しく述べるような数kHzの刺激的鳴音が聞こえ
る。
この広義のキヤビテーシヨン気泡を周知である
第2図(与えられた超音波の周波数、及び、音圧
の大きさに対応して横軸に気泡半径R、縦軸に膨
張、圧縮1サイクル間に気泡内に吸出される気体
量mをとる)を参照して半径RS以下の微小な気
泡、半径RCを越える大きな気泡、及び、半径RS
〜RCの比較的大きな気泡の三つの気泡群に分類
して、それらの挙動について考えると、超音波洗
浄のメカニズムを説明するのに便利である。
第2図(与えられた超音波の周波数、及び、音圧
の大きさに対応して横軸に気泡半径R、縦軸に膨
張、圧縮1サイクル間に気泡内に吸出される気体
量mをとる)を参照して半径RS以下の微小な気
泡、半径RCを越える大きな気泡、及び、半径RS
〜RCの比較的大きな気泡の三つの気泡群に分類
して、それらの挙動について考えると、超音波洗
浄のメカニズムを説明するのに便利である。
第一は半径RS以下の微小気泡群であるが、当
該第2図に示す様に、これは膨張、圧縮を繰り返
しながら周囲の液中から気体分子を余分に取込む
結果除々に成長するが、ある限度の半径RS以上
には成長せずに{但し、超音波(連続波)の作用
により気泡同志が会合、合体して前記RSをジヤ
ンプして更に気泡になるものもある。}平衡状態
を保ち、所謂、定常的キヤビテーシヨンを行うに
至る。
該第2図に示す様に、これは膨張、圧縮を繰り返
しながら周囲の液中から気体分子を余分に取込む
結果除々に成長するが、ある限度の半径RS以上
には成長せずに{但し、超音波(連続波)の作用
により気泡同志が会合、合体して前記RSをジヤ
ンプして更に気泡になるものもある。}平衡状態
を保ち、所謂、定常的キヤビテーシヨンを行うに
至る。
そして、音波を絶つと、直ちに収縮してその多
くは視界から消滅する。
くは視界から消滅する。
これら成長しつつある気泡の内比較的小さな気
泡群は超音波の毎圧縮行程において気泡が潰れる
瞬間に強い正の衝撃圧力を発生し、この衝撃圧力
(これが前記キヤビテーシヨンノイズの主たる要
因である。)が至近距離にあるワーク表面の付着
汚れ(例えば、前記複合微粒子汚れ)を補捉し
て、物理的にワークの表面から除去する作用が、
所謂キヤビテーシヨンによる超音波洗浄効果を発
揮する主役を成すものであるから、このような気
泡を、以降、有効キヤビテーシヨン気泡と称する
ことにする。
泡群は超音波の毎圧縮行程において気泡が潰れる
瞬間に強い正の衝撃圧力を発生し、この衝撃圧力
(これが前記キヤビテーシヨンノイズの主たる要
因である。)が至近距離にあるワーク表面の付着
汚れ(例えば、前記複合微粒子汚れ)を補捉し
て、物理的にワークの表面から除去する作用が、
所謂キヤビテーシヨンによる超音波洗浄効果を発
揮する主役を成すものであるから、このような気
泡を、以降、有効キヤビテーシヨン気泡と称する
ことにする。
尚、前記の定常的キヤビテーシヨン気泡(半径
RS)にまで成長した気泡が発生する圧力はむし
ろ微弱である。
RS)にまで成長した気泡が発生する圧力はむし
ろ微弱である。
この有効キヤビテーシヨン気泡の作用と洗浄液
固有の洗浄作用とが相乗的効果を発揮すために超
音波洗浄法は一般に評価されているのである。
固有の洗浄作用とが相乗的効果を発揮すために超
音波洗浄法は一般に評価されているのである。
そして、この有効キヤビテーシヨン気泡の数が
多いほど、しかも、一様に密度が高い程、又、衝
撃圧力が適当に高い程超音波洗浄効果が向上する
ことはいうまでもない。
多いほど、しかも、一様に密度が高い程、又、衝
撃圧力が適当に高い程超音波洗浄効果が向上する
ことはいうまでもない。
第二の気泡群は限界半径RCを上廻る大きな気
泡、及び、超音波(連続波)の作用によつて気泡
同志が会合、合体した結果、気泡半径が上記の臨
界半径のRCを上廻つたもの、これらの気泡は膨
張、圧縮の繰り返し過程において、平衡状態を失
つて気泡径が時間経過と共に一方的に増大し、遂
には自己の浮力で液面に浮上して消滅する。
泡、及び、超音波(連続波)の作用によつて気泡
同志が会合、合体した結果、気泡半径が上記の臨
界半径のRCを上廻つたもの、これらの気泡は膨
張、圧縮の繰り返し過程において、平衡状態を失
つて気泡径が時間経過と共に一方的に増大し、遂
には自己の浮力で液面に浮上して消滅する。
この現象を超音波脱気という。
液の種類によつても異るが、数秒〜数分でこれ
ら大気泡の数は、脱気される結果かなり減少する
が、上述の会合、合体の結果、半径がRCを越え
て大きな気泡となるものは、猶かなりの時間、発
生、持続することは既によく知られている通りで
ある。
ら大気泡の数は、脱気される結果かなり減少する
が、上述の会合、合体の結果、半径がRCを越え
て大きな気泡となるものは、猶かなりの時間、発
生、持続することは既によく知られている通りで
ある。
超音波洗浄においては、半径がRCを越える大
きな気泡は、それ自体、洗浄に有効な機械力(衝
撃圧力)を全く発揮出来ないばかりでなく、その
周囲の音圧を下げる悪い働きをするため、これに
近接した微細気泡も有効キヤビテーシヨン気泡の
作用を起し得なくなるから、洗浄効果に対して甚
だしく障害になる気泡であつて、これを以降、障
害気泡と称することにする。
きな気泡は、それ自体、洗浄に有効な機械力(衝
撃圧力)を全く発揮出来ないばかりでなく、その
周囲の音圧を下げる悪い働きをするため、これに
近接した微細気泡も有効キヤビテーシヨン気泡の
作用を起し得なくなるから、洗浄効果に対して甚
だしく障害になる気泡であつて、これを以降、障
害気泡と称することにする。
該種障害気泡は超音波の周波数が高い程、その
数は多くなることは良く知られている通りであ
る。
数は多くなることは良く知られている通りであ
る。
第三の気泡群は半径RS〜RC間の比較的大きな
気泡であるが、それらの挙動について、色々な現
象面からこれを説明すると、ある種の洗浄液(強
いキヤビテーシヨン気泡を数多く発生し易い液
体、例えば、界面活性剤水溶液)中に於いて、洗
浄効果を上げるために、超音波の音圧を高めよう
とすると、キヤビテーシヨンノイズの他に屡々、
液中から数kHzの単音、又は、複合音の強い刺激
的鳴音を発して、洗浄作業環境に甚だしい支障を
きたす。
気泡であるが、それらの挙動について、色々な現
象面からこれを説明すると、ある種の洗浄液(強
いキヤビテーシヨン気泡を数多く発生し易い液
体、例えば、界面活性剤水溶液)中に於いて、洗
浄効果を上げるために、超音波の音圧を高めよう
とすると、キヤビテーシヨンノイズの他に屡々、
液中から数kHzの単音、又は、複合音の強い刺激
的鳴音を発して、洗浄作業環境に甚だしい支障を
きたす。
特に、女子作業員等にとつては精神的に、ひい
ては肉体的に障害をきたしかねないような劣悪な
作業環境となり、就中、作業時間が長い場合は、
これを許容出来ない程にもなる。
ては肉体的に障害をきたしかねないような劣悪な
作業環境となり、就中、作業時間が長い場合は、
これを許容出来ない程にもなる。
而して、本体、音圧一定の条件では、超音波の
周波数が低い程前記の障害気泡の数は少なく、逆
に、有効キヤビテーシヨン気泡の数が多く、しか
も、発生する衝撃圧力も大きいことが知られてい
ることから、即ち、一般的には洗浄効果が良く、
強力であるとされているが、実は周波数が低い程
鳴音は発生し易い。
周波数が低い程前記の障害気泡の数は少なく、逆
に、有効キヤビテーシヨン気泡の数が多く、しか
も、発生する衝撃圧力も大きいことが知られてい
ることから、即ち、一般的には洗浄効果が良く、
強力であるとされているが、実は周波数が低い程
鳴音は発生し易い。
しかも、音圧を上げるために、超音波出力を増
大する程、強い鳴音を発するようになり、又、こ
のような状態では、超音波出力の増加の割合には
それほど洗浄効果は向上せず飽和するどころか、
時には、逆に低下することさえあることが知られ
ている。
大する程、強い鳴音を発するようになり、又、こ
のような状態では、超音波出力の増加の割合には
それほど洗浄効果は向上せず飽和するどころか、
時には、逆に低下することさえあることが知られ
ている。
即ち、有効キヤビテーシヨンの発生分布に甚だ
しいムラが出来、良好な洗浄効果を発揮し得ない
のである。
しいムラが出来、良好な洗浄効果を発揮し得ない
のである。
特に、サブミクロン微粒子汚れを除去するよう
な、最も困難とされている超精密洗浄のために
は、有効キヤビテーシヨンゾーン(後述)にムラ
が発生することは洗浄ムラが出来ることであつて
甚だ不都合である。
な、最も困難とされている超精密洗浄のために
は、有効キヤビテーシヨンゾーン(後述)にムラ
が発生することは洗浄ムラが出来ることであつて
甚だ不都合である。
次に、今まで明らかにされていなかつたことで
はあるが、上述した如く鳴音と洗浄効果の飽和、
或は、低下、又は、洗浄ムラとは密接な関係があ
ることが従来技術を単に整理し、これに若干の推
定を下すことによつて、ほぼ明確になつてきたの
で、これについて説明する。
はあるが、上述した如く鳴音と洗浄効果の飽和、
或は、低下、又は、洗浄ムラとは密接な関係があ
ることが従来技術を単に整理し、これに若干の推
定を下すことによつて、ほぼ明確になつてきたの
で、これについて説明する。
即ち、前述した如くある種の液体中に於いて
は、超音波の音圧を高めてゆくと、半径RSに近
い気泡から半径RC以下の比較的大きな気泡、及
び、超音波の作用により、気泡同志の会合、合体
が頻繁に起つてこの範囲に参入した気泡は第2図
に示す様に膨張圧縮を繰り返しながら、他の気泡
との会合、合体がなければ、徐々に収縮して半径
RS(定常的キヤビテーシヨン気泡の半径)に近づ
く。即ち、半径RS以下の微小気泡は成長するが、
半径RS〜RCの気泡は逆に収縮するのである。
は、超音波の音圧を高めてゆくと、半径RSに近
い気泡から半径RC以下の比較的大きな気泡、及
び、超音波の作用により、気泡同志の会合、合体
が頻繁に起つてこの範囲に参入した気泡は第2図
に示す様に膨張圧縮を繰り返しながら、他の気泡
との会合、合体がなければ、徐々に収縮して半径
RS(定常的キヤビテーシヨン気泡の半径)に近づ
く。即ち、半径RS以下の微小気泡は成長するが、
半径RS〜RCの気泡は逆に収縮するのである。
そして、その気泡表面を出入りする気体分子が
緩衝的に使用するためか、圧縮行程において発生
する正圧力は気泡径が大きいほど小さく、又、前
記第一の微小気泡に比べると遥かに小さい。
緩衝的に使用するためか、圧縮行程において発生
する正圧力は気泡径が大きいほど小さく、又、前
記第一の微小気泡に比べると遥かに小さい。
而して、中には所定の洗浄時間の間、1回も有
効な衝撃圧力を発生することがなく、さりとて脱
気されて液面に浮上し消滅することもなく、液中
に停滞している極めて邪魔な気泡のグループも存
在する。
効な衝撃圧力を発生することがなく、さりとて脱
気されて液面に浮上し消滅することもなく、液中
に停滞している極めて邪魔な気泡のグループも存
在する。
そしてまた、前記したように障害気泡に近い状
態で動作した後、何等かの原因により2周期目
に、或は、3周期目に、又は、4周期目に……い
くつかの小気泡が分裂してその圧縮行程で同時に
強い衝撃圧力を発生する気泡のグループもあるこ
とが認められている。(しかしながら、このよう
に分裂して、局部的に高密度の小気泡群が同時に
発生する衝撃圧は、デリケートな損傷を受け易い
被洗浄物の洗浄には甚だ好ましくない結果を与え
る。) そして、これらの気泡はグループは必ずしも特
定の気泡と考える必要はなく、不特定でもよい。
態で動作した後、何等かの原因により2周期目
に、或は、3周期目に、又は、4周期目に……い
くつかの小気泡が分裂してその圧縮行程で同時に
強い衝撃圧力を発生する気泡のグループもあるこ
とが認められている。(しかしながら、このよう
に分裂して、局部的に高密度の小気泡群が同時に
発生する衝撃圧は、デリケートな損傷を受け易い
被洗浄物の洗浄には甚だ好ましくない結果を与え
る。) そして、これらの気泡はグループは必ずしも特
定の気泡と考える必要はなく、不特定でもよい。
このことは公知のキヤビテーシヨンソイズスペ
クトラムに放射された超音波周波数f0、及び、そ
の高調波の他に(1/2)×f0、(1/3)×f0、
(1/4)×f0……等のサブハーモニツクの音圧ス
ペクトルが屡々検出されていることと符号する。
クトラムに放射された超音波周波数f0、及び、そ
の高調波の他に(1/2)×f0、(1/3)×f0、
(1/4)×f0……等のサブハーモニツクの音圧ス
ペクトルが屡々検出されていることと符号する。
このように、キヤビテーシヨン気泡の内、超音
波の毎周期に有効な衝撃圧力を発生し得ない状態
にある大きくなり過ぎた気泡を以降準障害気泡と
称することにする。
波の毎周期に有効な衝撃圧力を発生し得ない状態
にある大きくなり過ぎた気泡を以降準障害気泡と
称することにする。
洗浄液中のある部分に於いて、該準障害気泡の
数、密度が大きくなると、真に有効なキヤビテー
シヨン発生状態に甚だしいムラが出来、良好な洗
浄効果を発揮することは出来なくなると同時に前
述した如く、ある種の洗浄液では刺激的鳴音に悩
まされることになる。
数、密度が大きくなると、真に有効なキヤビテー
シヨン発生状態に甚だしいムラが出来、良好な洗
浄効果を発揮することは出来なくなると同時に前
述した如く、ある種の洗浄液では刺激的鳴音に悩
まされることになる。
ところで、かかる鳴音は前記のサブハーモニツ
クの密接な関係を持つものであるが、これはこの
発明の要旨ではないので省略することとする。
クの密接な関係を持つものであるが、これはこの
発明の要旨ではないので省略することとする。
ところで、従来超音波振動子{超音波周波数
(f0)の電気振動を同一周波数の機械振動に変換
する素子で第1図Fに示す。}を駆動する電気入
力の電圧波形(第1図電気振動発生装置Eの出力
の電圧波形に同じ)は第3図に示す様に連続波イ
か、又は、交番電源周期で固定された振巾変調波
形ロ,ハ,ニであつて、振動子を駆動する時間の
長さも電源により固定されており、交番電源周波
数が50Hzの場合は、例えば、ニの波形の周期Tは
20msであり、振動子を駆動する時間の長さt1は
10msである。
(f0)の電気振動を同一周波数の機械振動に変換
する素子で第1図Fに示す。}を駆動する電気入
力の電圧波形(第1図電気振動発生装置Eの出力
の電圧波形に同じ)は第3図に示す様に連続波イ
か、又は、交番電源周期で固定された振巾変調波
形ロ,ハ,ニであつて、振動子を駆動する時間の
長さも電源により固定されており、交番電源周波
数が50Hzの場合は、例えば、ニの波形の周期Tは
20msであり、振動子を駆動する時間の長さt1は
10msである。
<発明が解決しようとする課題>
このような、振動子電気入力の電圧波形で強力
洗浄を達成するために、広く使われている20〜
28kHz程度の比較的低い超音波周波数で超音波出
力を上げ、音圧を高めようとすると、洗浄液の性
質によつては鳴音、又は、準障害気泡の発生は避
けられなかつたり、又は、電力利用率が略50%
と、低率であることが明らかになつた。
洗浄を達成するために、広く使われている20〜
28kHz程度の比較的低い超音波周波数で超音波出
力を上げ、音圧を高めようとすると、洗浄液の性
質によつては鳴音、又は、準障害気泡の発生は避
けられなかつたり、又は、電力利用率が略50%
と、低率であることが明らかになつた。
即ち、第3図イ,ロにおいては準障害気泡が発
生し、且つ、液体の性質によつては鳴音が発生す
ることになる。
生し、且つ、液体の性質によつては鳴音が発生す
ることになる。
そして、第3図ハ,ニにおいては数kHzの鳴音
は聞こえないが{低周波変調音(後述)は発生す
る}、振動子を駆動する時間の長さt1が10msであ
り、これが長すぎるため、準障害気泡の発生は避
けられない欠点があつた。
は聞こえないが{低周波変調音(後述)は発生す
る}、振動子を駆動する時間の長さt1が10msであ
り、これが長すぎるため、準障害気泡の発生は避
けられない欠点があつた。
特に、アルコール類の如く、蒸気圧の高い成分
を含む洗浄液にあつてはキヤビテーシヨン気泡の
成長率が高いので、準障害気泡の発生率も高くな
る。
を含む洗浄液にあつてはキヤビテーシヨン気泡の
成長率が高いので、準障害気泡の発生率も高くな
る。
例えば、超音波周波数25kHz、エタノールを含
むある種の界面活性剤水溶液(液温25℃)の場
合、振動子駆動時間の長さt1が約8msを越える付
近から準障害気泡の発生、及び、増加傾向が顕著
になる等の不具合がある。
むある種の界面活性剤水溶液(液温25℃)の場
合、振動子駆動時間の長さt1が約8msを越える付
近から準障害気泡の発生、及び、増加傾向が顕著
になる等の不具合がある。
又、後に詳しく述べるが、振動子駆動を停止す
る時間の長さt2が10msであり、これが徒に長す
ぎるために洗浄効果を甚だしく低下せしめている
難点があつた。
る時間の長さt2が10msであり、これが徒に長す
ぎるために洗浄効果を甚だしく低下せしめている
難点があつた。
<発明の目的>
この発明の目的は上述従来技術に基づく超音波
洗浄における問題点を解決すべき技術的課題と
し、超音波が洗浄効果を促進する利点を生かしな
がら、準障害気泡の生成を抑制することによつて
きめが細かく密度が高く、而も、ムラが少くて充
分に強度が高いキヤビテーシヨンゾーン(詳細後
述)を最適条件で形成することが出来、而も、比
較的低周波の超音波を使用しても鳴音が発生する
ことがないようにして精密機械製造産業における
洗浄技術利用分野に益する優れた超音波洗浄方法
を提供せんとするものである。
洗浄における問題点を解決すべき技術的課題と
し、超音波が洗浄効果を促進する利点を生かしな
がら、準障害気泡の生成を抑制することによつて
きめが細かく密度が高く、而も、ムラが少くて充
分に強度が高いキヤビテーシヨンゾーン(詳細後
述)を最適条件で形成することが出来、而も、比
較的低周波の超音波を使用しても鳴音が発生する
ことがないようにして精密機械製造産業における
洗浄技術利用分野に益する優れた超音波洗浄方法
を提供せんとするものである。
<課題を解決するための手段・作用>
上述目的に沿い先述特許請求の範囲を要旨とす
るこの発明の構成は前述課題を解決するために、
洗浄槽の洗浄表面に平行に超音波放射面を洗浄槽
底部に設け、洗浄液中に超音波を間欠的に放射
し、洗浄液の性質と音圧の大きさに応じて、放射
時間の長さ、及び、周期を調整することによつ
て、支障なく、音圧を充分上げて洗浄能力を高め
ることが出来、而して、キヤビテーシヨン気泡の
内、準障害気泡の発生に対しては強力な超音波の
放射時間の長さを制限して準障害気泡が生成され
る以前に超音波の放射を極めく短時間停止して気
泡直径を収縮せしめ(後に詳しく説明する)、再
び強力超音波を所定時間放射すること繰返すこと
により所定の洗浄時間(通常30〜90sec)以内に
て、準障害気泡の生成を抑制することが出来るよ
うにし、その結果、有効キヤビテーシヨン気泡の
みが効率よく発生し、きめが細かく密度が高いム
ラが少く、充分に強い有効キヤビテーシヨンゾー
ン{洗浄液面は音波を完全に反射するので、当
然、液面とこれに平行な超音波放射面との間には
音圧定在波が形成され、定在波の腹部近傍(音圧
最大)を含む液面に平行な領域では有効キヤビテ
ーシヨン気泡が容易に発生するので、この領域を
有効キヤビテーシヨンゾーンと称する}を最適条
件で形成出来、而も、比較的低い周波数の超音波
を使用しても支障なく、刺激的な鳴音も発生せ
ず、最適な洗浄環境を保全することが出来、洗浄
面のサブミクロン単位の前記複合微粒子汚れを確
実に捕捉して剥離除去することが出来ようにした
技術的手段を講じたものである。
るこの発明の構成は前述課題を解決するために、
洗浄槽の洗浄表面に平行に超音波放射面を洗浄槽
底部に設け、洗浄液中に超音波を間欠的に放射
し、洗浄液の性質と音圧の大きさに応じて、放射
時間の長さ、及び、周期を調整することによつ
て、支障なく、音圧を充分上げて洗浄能力を高め
ることが出来、而して、キヤビテーシヨン気泡の
内、準障害気泡の発生に対しては強力な超音波の
放射時間の長さを制限して準障害気泡が生成され
る以前に超音波の放射を極めく短時間停止して気
泡直径を収縮せしめ(後に詳しく説明する)、再
び強力超音波を所定時間放射すること繰返すこと
により所定の洗浄時間(通常30〜90sec)以内に
て、準障害気泡の生成を抑制することが出来るよ
うにし、その結果、有効キヤビテーシヨン気泡の
みが効率よく発生し、きめが細かく密度が高いム
ラが少く、充分に強い有効キヤビテーシヨンゾー
ン{洗浄液面は音波を完全に反射するので、当
然、液面とこれに平行な超音波放射面との間には
音圧定在波が形成され、定在波の腹部近傍(音圧
最大)を含む液面に平行な領域では有効キヤビテ
ーシヨン気泡が容易に発生するので、この領域を
有効キヤビテーシヨンゾーンと称する}を最適条
件で形成出来、而も、比較的低い周波数の超音波
を使用しても支障なく、刺激的な鳴音も発生せ
ず、最適な洗浄環境を保全することが出来、洗浄
面のサブミクロン単位の前記複合微粒子汚れを確
実に捕捉して剥離除去することが出来ようにした
技術的手段を講じたものである。
<実施例>
次にこの発明の実施例を第4図を参照して説明
すれば以下の通りである。
すれば以下の通りである。
間欠的に超音波を放射するために、第1図の超
音波振動子Fを駆動する電気入力の電圧波形を第
4図に示す如き振巾変調波形とする。
音波振動子Fを駆動する電気入力の電圧波形を第
4図に示す如き振巾変調波形とする。
而して、洗浄液の種類、性質、更には、液温に
よつて、又、放射された超音波の音圧の大きさ、
その周波数の高低、及び、超音波の放射時間の長
さによつて気泡直径の成長、及び、気泡の会合、
合体の度合いが異なるので、前述の如く、洗浄液
面に平行に超音波放射面を洗浄槽底部に設け、与
えられた洗浄液中に、例えば、25kHzの超音波を
放射する場合、先ず振動子電気入力を所定の(与
えられた)大きさに調整し、第4図イに示す様
に、振動子を駆動する時間の長さt1を短めに例え
ば、3msに調整し、振動子駆動を停止する時間の
長さt2をやや長めの値である例えば5msに設定し
ておく。したがつて、周期Tは8msとなる。
よつて、又、放射された超音波の音圧の大きさ、
その周波数の高低、及び、超音波の放射時間の長
さによつて気泡直径の成長、及び、気泡の会合、
合体の度合いが異なるので、前述の如く、洗浄液
面に平行に超音波放射面を洗浄槽底部に設け、与
えられた洗浄液中に、例えば、25kHzの超音波を
放射する場合、先ず振動子電気入力を所定の(与
えられた)大きさに調整し、第4図イに示す様
に、振動子を駆動する時間の長さt1を短めに例え
ば、3msに調整し、振動子駆動を停止する時間の
長さt2をやや長めの値である例えば5msに設定し
ておく。したがつて、周期Tは8msとなる。
続いて、液を監視しながら目視可能な大きな気
泡、即ち、過度に成長した準障害気泡の数がなる
べく少く、しかも、増加傾向を示さないような範
囲で前記のt1を長くしてゆく。
泡、即ち、過度に成長した準障害気泡の数がなる
べく少く、しかも、増加傾向を示さないような範
囲で前記のt1を長くしてゆく。
その結果、第4図ロに示す様にt1=7ms(この
値は洗浄液によつて異なる。)になつたとする。
当然、周期Tは12msとなる。
値は洗浄液によつて異なる。)になつたとする。
当然、周期Tは12msとなる。
尚、この調整は容易に実施可能である。
引き続いて、前記t2=5msを短縮してみて、第
4図ハに示す様に、2msまで短縮しても、準障害
気泡の数の増加傾向が現われない限界を見極めれ
ば、t1=7ms、t2=2ms、T=9msが与えられた洗
浄液、液温、及び、放射された超音波の音圧の大
きさに対する最適条件として設定されたことにな
る。
4図ハに示す様に、2msまで短縮しても、準障害
気泡の数の増加傾向が現われない限界を見極めれ
ば、t1=7ms、t2=2ms、T=9msが与えられた洗
浄液、液温、及び、放射された超音波の音圧の大
きさに対する最適条件として設定されたことにな
る。
尚、振動子駆動停止時間の長さt2について若干
の説明を加える。
の説明を加える。
即ち、例えば、周波数が25kHzの場合、振動子
の負荷、及び、振動子電気入力の大きさによつて
多少異なるが、電源を切つた直後の全振動系の自
由振動期間は通常1〜1.5msの場合が多い。
の負荷、及び、振動子電気入力の大きさによつて
多少異なるが、電源を切つた直後の全振動系の自
由振動期間は通常1〜1.5msの場合が多い。
その結果、過度に成長した気泡がなければ、即
ち、適切なt1が設定されておれば、t2は2.0〜
3.0msでその効果を充分発揮することが確認され
た。(即ち、全く無振動の状態が1〜1.5ms程度
でも充分に気泡収縮の効果がある。) したがつて、この場合、t2を3ms以上にするこ
とは、徒に損失時間を挿入することになり、洗浄
効果を低下せしめることになる。
ち、適切なt1が設定されておれば、t2は2.0〜
3.0msでその効果を充分発揮することが確認され
た。(即ち、全く無振動の状態が1〜1.5ms程度
でも充分に気泡収縮の効果がある。) したがつて、この場合、t2を3ms以上にするこ
とは、徒に損失時間を挿入することになり、洗浄
効果を低下せしめることになる。
この最適条件により成長し過ぎた準障害気泡の
数は最小限に抑制され、したがつて、前述した如
く、優れたキヤビテーシヨンゾーンが形成され、
従来技術の第3図イ,ロ,ハ、ニで示される放射
方式では到底達成出来ないような優れた精密洗浄
効果を発揮することになる。
数は最小限に抑制され、したがつて、前述した如
く、優れたキヤビテーシヨンゾーンが形成され、
従来技術の第3図イ,ロ,ハ、ニで示される放射
方式では到底達成出来ないような優れた精密洗浄
効果を発揮することになる。
その後は、洗浄液の性質または振動子電気入力
の大きさを変更しない限り、再調整する必要がな
いことは当然である。
の大きさを変更しない限り、再調整する必要がな
いことは当然である。
その結果、各種洗剤について多くの場合、
t1=4〜8ms
t2=2〜3ms
T=6〜11ms
の範囲で最適条件が得られる。
勿論、従来技術の第3図イ,ロにおいて多発す
るような刺激的な数kHzの鳴音を発することもな
い。
るような刺激的な数kHzの鳴音を発することもな
い。
当然、有効キヤビテーシヨン気泡が毎圧縮行程
で発生する衝撃圧力に起因する変調音、及び、通
常のキヤビテーシヨンノイズは聞こえるが、 周期T=9msの場合の変調音は f=1000ms/9ms≒110Hz を基本波とし、その高周波を含む低周波複合音で
あつて、前者に比べて不快さは遥かに少い。
で発生する衝撃圧力に起因する変調音、及び、通
常のキヤビテーシヨンノイズは聞こえるが、 周期T=9msの場合の変調音は f=1000ms/9ms≒110Hz を基本波とし、その高周波を含む低周波複合音で
あつて、前者に比べて不快さは遥かに少い。
勿論、従来技術の第3図ハ,ニも数kHzの鳴音
を発することはないが、上述同様の理由によつて
発生する低周波変調音(電源周波数を50Hzとすれ
ば、50Hzを基本波とし、その高周波を含む複合
音)及び、通常のキヤビテーシヨンノイズを発生
することは当然である。
を発することはないが、上述同様の理由によつて
発生する低周波変調音(電源周波数を50Hzとすれ
ば、50Hzを基本波とし、その高周波を含む複合
音)及び、通常のキヤビテーシヨンノイズを発生
することは当然である。
尚、上述の如く、振動子電気入力の大きさ及
び、振動子駆動時間の長さt1、周期T(又は、振
動子駆動停止時間の長さt2)を個々に独立して調
整する機能は極く普遍的な電子回路技術により任
意に設計出来るものであり、特に、その回路を特
定するものではない。
び、振動子駆動時間の長さt1、周期T(又は、振
動子駆動停止時間の長さt2)を個々に独立して調
整する機能は極く普遍的な電子回路技術により任
意に設計出来るものであり、特に、その回路を特
定するものではない。
したがつて、従来態様であれば、液面Bに平行
な超音波放射面Cを洗浄槽Aの底部に設け、液D
中に超音波(連続波)を放射した場合には比較的
小さな振動子の電気入力を与えても音圧定在波の
腹部近傍を含む液面に平行な領域では充分に強い
音圧が容易に得られる筈であるのに、先述した如
く、真に有効なキヤビテーシヨン発生分布の甚し
いムラとか、或は、耐え難い鳴音に悩まされるよ
うな不具合はこの発明においては除去されること
になる。
な超音波放射面Cを洗浄槽Aの底部に設け、液D
中に超音波(連続波)を放射した場合には比較的
小さな振動子の電気入力を与えても音圧定在波の
腹部近傍を含む液面に平行な領域では充分に強い
音圧が容易に得られる筈であるのに、先述した如
く、真に有効なキヤビテーシヨン発生分布の甚し
いムラとか、或は、耐え難い鳴音に悩まされるよ
うな不具合はこの発明においては除去されること
になる。
尚、この発明の実施態様は上述実施例に限るも
のでないことは勿論であり、種々の態様が採用可
能である。
のでないことは勿論であり、種々の態様が採用可
能である。
<発明の効果>
以上、この発明によれば、基本的に優れている
超音波洗浄において、洗浄液面に平行な超音波放
射面を洗浄槽底部に設け洗浄液中に超音波を間欠
的に放射するが、その放射時間の長さ、及び、周
期(又は停止時間の長さ)を洗浄液の性質及び音
圧の大きさに応じて調整して後固定することによ
り、キヤビテーシヨン気泡の成長をある程度以内
に抑制し、極く短い超音波停止期間中に気泡径は
適当に収縮するために、先述の如き準障害気泡の
生成が抑制され、したがつて、大部分のキヤビテ
ーシヨン気泡は超音波周期で圧縮されて、つぶれ
る際に効果的な衝撃圧力を発生する。
超音波洗浄において、洗浄液面に平行な超音波放
射面を洗浄槽底部に設け洗浄液中に超音波を間欠
的に放射するが、その放射時間の長さ、及び、周
期(又は停止時間の長さ)を洗浄液の性質及び音
圧の大きさに応じて調整して後固定することによ
り、キヤビテーシヨン気泡の成長をある程度以内
に抑制し、極く短い超音波停止期間中に気泡径は
適当に収縮するために、先述の如き準障害気泡の
生成が抑制され、したがつて、大部分のキヤビテ
ーシヨン気泡は超音波周期で圧縮されて、つぶれ
る際に効果的な衝撃圧力を発生する。
而して、有効キヤビテーシヨン気泡の分布のム
ラは極めて少くなり、一様で密度の高いきめの細
かい、而も充分に強い連続した有効キヤビテーシ
ヨンゾーンを最適条件で形成出来、而も、比較的
周波数の低い超音波を使用しても支障なく、耐え
難い鳴音を発することもなく、被洗浄物を上下動
して、確実に前記キヤビテーシヨンゾーンを通過
せしめることによつて、サブミクロン単位の前記
複合微粒子汚れをムラ無く確実に、効率良く除去
出来、且つ、前記の如く、破損し易いデリケート
な被洗浄物も支障なく洗浄出来るという効果があ
り超音波洗浄にとつてその本質的な利点を充分に
生かしながら、その欠陥を削除出来るという優れ
た効果が奏される。
ラは極めて少くなり、一様で密度の高いきめの細
かい、而も充分に強い連続した有効キヤビテーシ
ヨンゾーンを最適条件で形成出来、而も、比較的
周波数の低い超音波を使用しても支障なく、耐え
難い鳴音を発することもなく、被洗浄物を上下動
して、確実に前記キヤビテーシヨンゾーンを通過
せしめることによつて、サブミクロン単位の前記
複合微粒子汚れをムラ無く確実に、効率良く除去
出来、且つ、前記の如く、破損し易いデリケート
な被洗浄物も支障なく洗浄出来るという効果があ
り超音波洗浄にとつてその本質的な利点を充分に
生かしながら、その欠陥を削除出来るという優れ
た効果が奏される。
第1図は超音波洗浄装置の概略構成図、第2図
は液体中強力超音波音場内の気泡寸法とその挙動
の関係を示すグラフ図、第3図は従来技術に基づ
く超音波振動子電気入力の電圧波形図で、イは連
続波の波形図、ロ,ハ,ニは何れもその周期が交
番電源周期によつて固定された各種振巾変調波形
を示す。第4図イ,ロ,ハはこの発明の1実施例
の超音波振動子電気入力の電圧波形図である。
は液体中強力超音波音場内の気泡寸法とその挙動
の関係を示すグラフ図、第3図は従来技術に基づ
く超音波振動子電気入力の電圧波形図で、イは連
続波の波形図、ロ,ハ,ニは何れもその周期が交
番電源周期によつて固定された各種振巾変調波形
を示す。第4図イ,ロ,ハはこの発明の1実施例
の超音波振動子電気入力の電圧波形図である。
Claims (1)
- 1 洗浄液中に超音波を放射し、キヤビテーシヨ
ンを発生させて洗浄する方法において、超音波を
間欠的に洗浄液中に放射し、該洗浄液の性質及び
音圧の大きさに応じて、放射時間の長さ及び周期
の調整を介して準障害気泡の生成を抑制し有効な
キヤビテーシヨンのみを発生させるようにしたこ
とを特徴とする超音波洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13515984A JPS6115334A (ja) | 1984-07-02 | 1984-07-02 | 超音波洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13515984A JPS6115334A (ja) | 1984-07-02 | 1984-07-02 | 超音波洗浄方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6115334A JPS6115334A (ja) | 1986-01-23 |
JPH0469419B2 true JPH0469419B2 (ja) | 1992-11-06 |
Family
ID=15145196
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13515984A Granted JPS6115334A (ja) | 1984-07-02 | 1984-07-02 | 超音波洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6115334A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL8601939A (nl) * | 1986-07-28 | 1988-02-16 | Philips Nv | Werkwijze voor het verwijderen van ongewenste deeltjes van een oppervlak van een substraat. |
US20060060991A1 (en) * | 2004-09-21 | 2006-03-23 | Interuniversitair Microelektronica Centrum (Imec) | Method and apparatus for controlled transient cavitation |
JP5127257B2 (ja) * | 2007-02-07 | 2013-01-23 | 株式会社日立プラントテクノロジー | 超音波洗浄方法 |
JP5453487B2 (ja) * | 2012-05-24 | 2014-03-26 | ジルトロニック アクチエンゲゼルシャフト | 超音波洗浄方法および超音波洗浄装置 |
-
1984
- 1984-07-02 JP JP13515984A patent/JPS6115334A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6115334A (ja) | 1986-01-23 |
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