JPH0466585B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景及び概要 本発明は、使捨ておむつに伸縮性のウエストバ
ンドを取り付けるための方法と装置に関し、特
に、最終製品に必要なギヤザーを生じさせるよう
に、製造中にウエストバンドを引き伸ばす独特の
方法と装置に関するものである。

伸縮性のウエストバンドのついたおむつ製品を
作るための従来例としては、米国特許第4523969
号及び同第4735673号明細書がある。これらの特
許を具現化した複雑なグリツパー及び引伸し機構
は、伸縮材料を引き伸ばすものである。これに対
して、本発明は、おむつの表裏を構成する連続の
ウエブ（「おむつ構成ウエブ」とも称する）の一
方（通常は不織布ウエブ）に取着する伸縮性材料
を引き伸ばすための非常に簡単な方法と装置を提
供する。古くから、使捨ておむつは、幼児の体に
隣接して配置する通湿性のもの（不織布）と、吸
収性のある心綿と、通常はポリエチレンのような
非通湿性の材料の外側ウエブとを備えている。

本発明によれば、ほぼ放射状に延びるピンが外
周に設けられた１対の傾斜したホイールが用いら
れ、第１の位置で伸縮性材料を受けると共に、第
２の位置（この第２の位置において、ホイールの
外周は第１の位置よりも更に互いに対して離れて
いる）で一方のウエブに、伸ばされた伸縮性材料
を付着する。即ち、ホイールの回転によつてウエ
ブは簡単且つ単純な方法で自動的に引き伸ばさ
れ、また、ホイールは高速回転運動できるように
なつている。

加工中にウエブを取り付けるためのピンは、米
国特許第3179348号明細書に示されるように周知
である。しかしながら、そこには、ピンの間のウ
エブを引き伸ばすために、これらのピンが互いに
対して動くことは開示されていない。

本発明の他の利点と目的は、以下の詳細な説明
から理解されよう。以下、本発明を添付図面に沿
つて説明する。

詳細な説明 まず、第１図について説明する。符号１０は使
捨ておむつ製造装置のフレームを総括的に指して
おり、これは図には部分的にしか示していない。
通常、紙加工の技術分野においては、加工工程経
路を画成するために、１対のサイドフレームが
（適当なクロスメンバーによつて連結されて）用
いられている。第２図はサイドフレームの一方を
符号１０ａで示すものである。

更に第２図を参照すると、符号１１，１２は１
対のホイールを示し、これらのホイール１１，１
２は、それぞれ、ホイール１１に関する軸１３
と、これに或る角度をなして関連付けられている
ホイール１２に関する軸１４とを中心として回転
できるよう、互いに横方向に間隔を置いてフレー
ム１０に取り付けられている。更に、ホイール１
１，１２にはその外周に沿つて、ほぼ放射状に延
びるピン１５が設けられている。第３図を考察す
ることで分かるように、ピン１５は、各ホイール
１１，１２に、周方向にほぼ等間隔に取り付けら
れている。

作動の概略的な説明 再び第２図を参照すると、伸縮性のあるシート
材料の小片若しくはパツチ１６がホイール１１，
１２の上端近傍のピン１５に取り付けられている
のが分かるであろう。ホイール１１，１２がそれ
ぞれ軸１３，１４を中心として下部の位置に向か
つて回転するにつれて、パツチ１６は符号１６′
で示す形状に徐々に引き伸ばされる。

この直後に、引き伸ばされたパツチ１６′は取
り外し機構１７（第３図参照）によりピン１５か
ら取り外され、一方のおむつ構成ウエブ１８に取
着される。ウエブ１８には、前以て、第１図の左
上部分に符号１９で示す接着剤塗布装置により、
接着剤帯域若しくは接着剤部分が長手方向に互い
に間隔を置いて設けられている。

このおむつ製造工程は更に続けられ、前述の伸
縮性不織布のウエブ１８と、ポリエチレンのウエ
ブ（第２のおむつ構成ウエブ）２０とが、これら
の２つのウエブ間であつて伸縮性パツチ１６′間
に、互いに間隔を置いて配置された心綿２１と共
に結合される（第５図参照）。

装置の説明 今、第１図において右上隅部を見ると、フレー
ム１０が切断ロール２２を回転可能に支持してい
る。この切断ロール２２は、伸縮性シート材料の
連続ウエブ（シート材料ウエブ）２４からパツチ
１６を形成するために、真空吸着式アンビロール
２３と共働する。ここで、伸縮性シート材料の連
続ウエブ２４は不織布のウエブ１８と同様に親ロ
ール（図示しない）から供給されることは明らか
であろう。パツチ１６は、真空吸着式アンビルロ
ール２３の僅かな回転の間、それがホイール１
１，１２のピン１５の回転面と交差するまで、こ
のロール２３に保持される。こうして、パツチ１
６の移し渡しが生ずる。そして、パツチ１６がピ
ン１５から脱落しないのを保証するために、止着
用ロール２３ａがパツチ１６をピン１５に押し込
む。移し渡しが生じた後、パツチ１６は、回転し
ているホイール１１，１２と共に移動する間に引
き伸ばされる。

パツチ１６が不織布のウエブ１８の移動経路と
整列したならば、次の移し渡しが生ずる。この移
し渡しのために、図面で符号１７で示すバツクア
ツプロールから成る取外し機構１７が設けられて
いる。このバツクアツプロール１７は、ロール２
２，２３と同様に、フレーム１０内で２つのホイ
ール１１，１２間に回転できるよう取り付けられ
ている。バツクアツプロール１７は、ベルト・プ
ーリ装置１７ａ（第３図参照）によつて駆動され
る。

隆起部分２６を有する突き当てロール２５がバ
ツクアツプロール１７と共働する。この隆起部分
２６は、パツチ１６とウエブ１８の接着剤部分と
が現れる時期に同期されており、パツチ１６が不
織布のウエブ１８に移し渡し時に接着されるよう
になつている。この間ずつと、ウエブ１８は、フ
レーム１０内に回転可能に取り付けられた引張り
ロール２７，２８によつて進められている。ロー
ル２７，２８は公知手段で駆動される。このよう
にして、ウエブ１８は、フレーム１０のサイドフ
レーム間を所定の経路に沿つて移動し、この経路
は、等間隔に置かれた心綿２１とポリエチレンの
ウエブ２０とで結合体が作られた後、図の左方に
延びていく。

心綿２１は、適当なコンベヤベルト３２，３３
によりロール２７，２８間の間〓に、等間隔に進
められることは理解されよう。このロール間〓
で、心綿２１は非通湿性のウエブ２０と結合す
る。冷却ロール２９がウエブ２０をロール間〓ま
で進め、接着剤塗布装置３０がロール２９の位置
でウエブ２０に接着剤を塗布する。この接着剤は
ウエブ２０に発泡体、即ちパツチ１６を固着す
る。細線状糊付け装置３１が、心綿２１とウエブ
２０とを互いに接着するために、ウエブ２０に糊
を付ける。第５図から理解されるように、独立し
た複数のおむつＤを形成するために、結合された
ウエブ１８，２０は切断され分離される。

作動の詳細な説明 まず、第１図を参照して、不織布のウエブ１８
はフレーム１０のサイドフレーム間に位置されて
いる所定の経路Ｐに沿つて進められる。接着剤
が、接着剤塗布装置１９によつて、長手方向に当
間隔の部分に塗布される。

その間に、伸縮性シート材料から成る連続のウ
エブ２４が親ロール（図示しない）から切断ロー
ル２２の方に進められる。切断ロール２２は真空
吸着式アンビルロール２３と共働して、発泡材料
（伸縮性シート材料）から成る分離したパツチ１
６を形成する。この後、これらのパツチ１６はホ
イール１１，１２に設けられたピン（第２図参
照）に移し渡され、止着用ロール２３ａで適所に
固定される。バツクアツプロール１７はホイール
１１，１２の間に位置されるように配設され、第
２図の下部に示す態様で、パツチ１６をウエブ１
８に取着するようになつている。

或る場合において、真空吸着式アンビルロール
２３と切断ロール２２とを省き、その代りとして
ウエブ２４に上流側で横方向にミシン目を付ける
ことも有効である。その場合において、ウエブ２
４はホイール１１，１２のピン１５にそのまま取
着される。ミシン目接合部は、ウエブ１８への移
し渡しの際に、ロール１７，２５の作用により破
断される。しかし、このような例では、約5.08cm
（2in.）幅のパツチがおむつの長さの約45.7cm
（18in.）毎にしか取着されないので、ホイール１
１，１２の外周面はウエブ１８の進行速度よりも
ゆつくりとした速度で作動されなければならな
い。

これに対して、図示実施例において、パツチ１
６は、ホイール１１，１２の外周面上でウエブ１
８と同じ速度で移動し、パツチ１６は第２図で符
号１６′で示す位置に達した際に、ロール１７，
２５とが共働してウエブ１８の接着剤被覆部分に
パツチ１６′を押し付ける。この移し渡しは、第
４図のθで示すように、ホイール１１，１２上の
ピン１５を僅かに傾斜させることにより、容易化
できる。第４図において、ピン１５は僅かに外方
に傾斜されているが、更に、伸縮性材料の特性及
びおむつ製造装置の物理的配列に応じて、僅かに
前方に傾斜しても良い。

ピン１５とは別の手段、例えばパツチ１６を傾
斜したホイール１１，１２に一時的に固定するた
めの真空吸着手段や、商標名「ベルクロウ
（Velcro）」、ベルト等が有効に使用され得る。

また、駆動装置３４（第２図の左側部分を参
照）によつてホイール１１，１２を対称的に調節
することもできる。この調節によつて、軸１３，
１４が垂直面内だけで角度的に関連付けられるの
ではなく（第２図で、軸１３又は軸１４と水平面
との間に角度ａがある状態）、水平面内でも角度
的に関連付けられ（軸１３又は１４と垂直面との
間に或る角度が付けられる状態）、このようにし
て、ホイール１１，１２上でのパツチ１６の角度
移動の増減により、引伸し量が色々と変えられ
る。

図示実施例に戻る。第５図に示すように、パツ
チ１６がウエブ１８に取着されたならば、この結
合体、即ちパツチ付き不織布ウエブ１８が引張り
ロール２７の回りを通過し、ポリエチレンのウエ
ブ２０と心綿２１とに結合される。この時点にお
いて既に、ポリエチレンのウエブ２０には、心綿
２１を固定するためばかりでなく、パツチ付き不
織布ウエブ１８を取り付けるための手段を提供す
るために、接着剤が付けられている。

以上、例示の目的で本発明の実施例の詳細な説
明を記載したが、ここで述べた詳細部は本発明の
精神及び範囲から逸脱することなく当業者により
色々と改変され得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施に用いられるおむつ製造
装置を概略的に示す側面図、第２図は第１図の２
−２線に沿つて見た場合の部分端面図、第３図は
第２図の３−３線に沿つての断面図、第４図は第
３図の４−４線に沿つての断面図、第５図はポリ
エチレンのウエブにパツチ付き不織布ウエブを付
けるところを概略的に示す部分側面図である。図
中、 １０…フレーム、１１，１２…ホイール、１
３，１４…軸、１５…ピン、１６…パツチ（小
片）、１７…取外し機構、１８…おむつ構成ウエ
ブ、２０…第２のおむつ構成ウエブ、２１…心
綿、２２…切断ロール、２３…真空吸着式アンビ
ルロール、２３ａ…止着用ロール、２４…シート
材料ウエブ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 長手方向に延びる経路を形成するフレーム
   と、 前記経路内でおむつ構成ウエブを進めるため
   の、前記フレームに設けられたおむつ構成ウエブ
   進行手段と、 伸縮性シート材料から成るシート材料ウエブを
   前記おむつ構成ウエブの方に進めるための、前記
   フレームに設けられたシート材料ウエブ進行手段
   と、 横方向に細長い小片を前記シート材料ウエブか
   ら形成するために、前記シート材料ウエブを横方
   向に切断するための、前記フレームに作動可能に
   設けられた切断手段と、 引き伸ばされた前記小片を前記おむつ構成ウエ
   ブに取着させるための、前記フレームに設けられ
   た小片取着手段と、 を備える伸縮性のウエストバンド付き使捨ておむ
   つを製造するための装置において、 互いに離隔された１対の実質的に同一のホイー
   ルを、それぞれ、互いに或る角度をなして関連付
   けられた１対の軸を中心として回転できるよう
   に、前記経路内で前記フレームに取り付け、もつ
   て前記ホイールの外周上の相対する点同士が第１
   の位置で、該第１の位置から周方向に隔てられた
   第２の位置でよりも近接するようにすると共に、
   前記各ホイールの外周にほぼ放射方向外方に延び
   るピンを設け、 前記第１の位置で前記ピンに前記伸縮性シート
   材料を取り付けるための手段を、前記ホイール間
   の間〓に横設されるよう前記フレームに設け、且
   つ、 前記第２の位置で前記ピンから前記小片を順次
   取り外すための加圧ロール手段であつて、小片取
   外しと実質的に同時に該小片を前記おむつ構成ウ
   エブに接着するための前記加圧ロール手段を、前
   記ホイール間で前記フレームに設けた、 ことを特徴とする使捨ておむつ製造装置。 ２ 前記切断手段は、前記シート材料ウエブを完
   全に切断するように、前記経路内で前記フレーム
   に設けられている請求項１記載の使捨ておむつ製
   造装置。 ３ 前記切断手段は、前記シート材料ウエブにミ
   シン目を入れるように、前記経路内で前記フレー
   ムに設けられている請求項１記載の使捨ておむつ
   製造装置。 ４ 第２のおむつ構成ウエブ上の心綿と前記小片
   とが前記第１のおむつ構成ウエブと前記第２のお
   むつ構成ウエブとの間に配置された状態で前記第
   １のおむつ構成ウエブと結合させるために、前記
   心綿を前記第２の位置の下流の前記経路に導くた
   めの手段が前記フレームに設けられている請求項
   １記載の使捨ておむつ製造装置。 ５ 互いに或る角度をなして関連付けられた軸を
   中心として前記ホイールを取り付けるための取付
   手段が前記フレームに設けられており、該取付手
   段が、前記小片の引伸し量を色々と変えるため
   に、前記ホイールの角度関係を調節できるように
   なつている請求項１記載の使捨ておむつ製造装
   置。 ６ 前記加圧ロール手段は、前記経路の一方の側
   にバツクアツプロールと、前記経路の他方の側に
   突き当てロールとを備えている請求項１記載の使
   捨ておむつ製造装置。 ７ 前記フレームには、前記第１の位置に隣接す
   る前記経路内に、前記小片を前記ピンに付けるた
   めのロール手段が設けられている請求項１記載の
   使捨ておむつ製造装置。 ８ 前記ロール手段は、１対の互いに離隔された
   前記ホイールに隣接して配置された真空吸着式ア
   ンビルロールと、該真空吸着式アンビルロールに
   隣接して配置され、且つ前記小片を形成するよう
   に該真空吸着式アンビルロールと共働する切断ロ
   ールと、前記真空吸着式アンビルロールの下流側
   の前記経路内であつて、前記ホイールに隣接する
   位置に配置された止着用ロールと、を備えている
   請求項７記載の使捨ておむつ製造装置。 ９ 長手方向に延びる第１の経路に沿つておむつ
   構成ウエブを進める段階と、 前記第１の経路と交差する長手方向に延びる第
   ２の経路に沿つて伸縮性シート材料を進める段階
   と、 互いに或る角度をなして関連付けられた軸を中
   心として回転し且つその外周にピン手段を有する
   １対の傾斜されたホイールの上で、前記伸縮性シ
   ート材料を引き延ばす段階と、 使捨ておむつのウエストバンド伸縮体として機
   能するようになつている一連の横方向に細長い小
   片を形成するために、前記経路が交差する前に、
   前記伸縮性シート材料を横方向に切断する段階
   と、 前記ホイールから前記小片を順次取り外し、そ
   れと実質的に同時に、前記おむつ構成ウエブに前
   記小片を長手方向に適宜間隔の開いた位置で接着
   するために、加圧ロール手段を用いる段階と、 から成る使捨ておむつ製造方法。