JPH0465072B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0465072B2
JPH0465072B2 JP60078636A JP7863685A JPH0465072B2 JP H0465072 B2 JPH0465072 B2 JP H0465072B2 JP 60078636 A JP60078636 A JP 60078636A JP 7863685 A JP7863685 A JP 7863685A JP H0465072 B2 JPH0465072 B2 JP H0465072B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid acceptor
anhydride
solvent
reaction
bromine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60078636A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60231670A (ja
Inventor
Ii Terusuko Jefurii
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Stauffer Chemical Co
Original Assignee
Stauffer Chemical Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Stauffer Chemical Co filed Critical Stauffer Chemical Co
Publication of JPS60231670A publication Critical patent/JPS60231670A/ja
Publication of JPH0465072B2 publication Critical patent/JPH0465072B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/54Preparation of carboxylic acid anhydrides
    • C07C51/567Preparation of carboxylic acid anhydrides by reactions not involving carboxylic acid anhydride groups

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Furan Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、置換されている無水フタル酸の製法
に関し、特には、4−メチルフタル酸無水物の製
法に関する。
無水フタル酸は、各種の有用な生成物を製造す
るための価値ある出発材料である。前記の無水物
は、除草剤の化学合成において、そして特には穀
類作物を保護するために使用する或る除草剤の合
成において、中間体として有用である。前記出発
材料の他の用途としては、多環式染料、アルキド
およびエポキシ樹脂、ポリエステルおよび可塑剤
が含まれる。
置換されている無水フタル酸の製法としては種
種の方法が知られている。公知のものの2つの方
法においては、4−メチル−1,2,3,6−テ
トラヒドロフタル酸無水物を、酢酸中でイオウま
たは臭素のいずれかによつて脱水素化する。4−
メチルフタル酸無水物の収量は、前者の方法では
59%〜87%であるとされており、後者の方法では
僅かに16%である〔アイ・ゼツト・ヴイー・アカ
ド・ナウク・エス・エス・エス・アール・セル・
キム(IZV Akad Nauk SSSR,Ser Khim)
6,1315(1973)英語版1271頁、およびD.Craig、
ジヤーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・
ソサイアテイ−(J.Am.Chem.Soc.)72巻、3732
頁(1950)参照〕。
米国特許第2391226号明細書(clifford等、1945
年12月18日)には、デイールス−アルダー反応に
よつて調製したクロロマレイン酸無水物およびジ
クロロマレイン酸無水物の付加生成物、ならびに
触媒例えば第2アミンまたは第3アミンの存在下
における前記生成物の脱塩化水素化が記載されて
いる。しかしながら、6員炭素環を通常部分的に
のみ脱水素して、置換されているジヒドロフタル
酸無水物を得る。
米国特許第2264429号明細書(Bergman,1941
年12月2日)には、単一反応で置換されている無
水フタル酸を調製する方法が記載されている。こ
の反応は、ジエンと無水マレイン酸との縮合反応
および脱水素反応の組合せが含まれている。前記
の組合せは、希釈剤として作用するだけでなく、
それ自体を還元して相当するアミンを与えること
により脱水素化剤としても作用するニトロベンゼ
ンまたは他のニトロ化芳香族物質中で縮合反応を
実施することによつて達成する。前記の特許明細
書には、前記の方法に有用なニトロ化芳香族物質
の他の例として、o−ニトロトルエンが記載され
ている。
置換されている無水フタル酸を良好な収量で調
製する方法は、その無水物から調製される有用な
生成物が各種存在するので、有利である。本発明
の目的は、置換されている無水フタル酸を調製す
る独特で費用効率のよい方法を提供することにあ
る。本発明の他の目的および利点は本明細書の以
下の記載に示す。
本発明によれば、共役ジエンと無水マレイン酸
とのデイールス−アルダー付加生成物を、酸受容
体の存在下で臭素と反応させることを含む方法に
よつて、置換されている無水フタル酸を調製する
ことができることが見出された。前記の酸受容体
は触媒量で存在することができる。
本発明は、共役ジエンと無水マレイン酸とのデ
イールス−アルダー付加生成物を、酸受容体の存
在下で、臭素と反応させることによる、置換され
ている無水フタル酸の製法からなる。
本発明による置換されている無水フタル酸は、
ベンゼン環の4カ所の利用できる部位すなわち3
位、4位、5位および6位の炭素原子の各々にお
いて、置換基を含むかまたは含まないことができ
る。これらの置換基は、C1−C10アルキル基、C6
−C14アリール基およびC1−C16アラルキル基から
なる群から選ぶことができ、前記のアルキル基、
アリール基およびアラルキル基は、場合により、
ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基およびカルボ
キシル基によつて置換されているものとする。
前記の方法では、デイールス−アルダー付加生
成物を出発材料として使用することができるか、
またはその付加生成物を実際に調製する最初の工
程を含んでなることができる。前記のデイールス
−アルダー付加生成物は、デイールス−アルダー
反応以外の方法から誘導することができる。更
に、デイールス−アルダー付加生成物の二重結合
異性体を本発明方法において使用することができ
る。
本発明のデイールス−アルダー付加生成物は、
共役ジエンと無水マレイン酸との反応によつて形
成される。共役ジエンとしては、ブタジエン、
2,3−ジメチルブタジエン、他の置換されてい
るブタジエンおよび好ましくはイソプレンを含む
ことができる。
前記の付加生成物は、窒素雰囲気中で共役ジエ
ンと無水マレイン酸とを反応させることによつて
調製することができる。通常は、無水マレイン酸
を、それが溶融するまで加熱し、続いてその溶融
体の表面の下へ共役ジエンをゆつくりと加える。
ジエンの添加が終了したときに、反応体を、約55
℃〜約120℃の反応温度、好ましくは約100℃〜約
120℃の上限範囲の温度に加熱することができる。
反応が完了するまで(通常は約1時間)、反応体
を前記反応温度範囲内に維持する。前記の反応は
発熱性であるので、反応体を反応温度範囲内に維
持するために、外部冷却を必要とすることがあ
る。
付加生成物を形成する反応が完了した後で、付
加生成物を昇華を最少限にする圧力である真空下
で、過剰ジエンを反応領域からストリツピングす
ることができる。
前記の付加生成物を調製するために使用する反
応は、適当な溶媒の存在下または不在下で実施す
ることができる。しかしながら、酸受容体を単に
触媒量で加えた場合には、溶媒の不在が好まし
い。適当な溶媒はジメチルホルムアミド(DMF)
であることができる。DMFを使用する場合には、
付加生成物のDMF溶液が得られ、反応の際に固
体が形成される。続いて、過剰のジエンを反応領
域からストリツピングした後で、前記のDMF/
付加生成物溶液に対して直接に臭素化工程を行な
うことができる。この段階で、DMFは、溶媒と
しておよび酸受容剤として作用する。
デイールス−アルダー付加反応の化学量論は、
付加生成物1モルを製造するためには、無水マレ
イン酸1モルと共役ジエン1モルとを通常含んで
おり、従つて、反応体を等モル量で反応させるこ
とが経済的に望ましい。しかしながら、通常はわ
ずかに過剰なモルのジエンを使用して、すべての
無水マレイン酸が反応中に消費されることを保証
している。
デイールス−アルダー付加生成物を出発材料と
して使用し、しかも、酸受容体を触媒量よりも多
く存在させる場合には、本発明により、以下の工
程を使用することができる。付加生成物を適当な
溶媒によつて溶液にし、この溶液に酸受容剤を加
える。適当な溶媒の例としては、クロロベンゼン
およびDMFがある。DMFを溶媒として使用する
場合には、充分な量を使用して、DMFを酸受容
剤として反応に参加させることができる。
続いて、臭素を反応器にゆつくり加えることが
できる。臭素の添加が始まつた後で、臭化水素/
酸受容体付加物が形成され始め、これは溶液から
沈殿することもあるし、沈殿しないこともある。
臭素添加は、軽度ないし中程度の発熱性である。
臭素添加の際には、反応領域の温度を約35℃〜約
150℃までに維持する。反応中に溶媒を使用する
場合には、温度範囲は約35℃から溶媒の沸点まで
であることが好ましい。
臭素添加が終了した後で、反応領域内の温度を
約70℃から約180℃までの範囲にゆつくりと上昇
させて反応の完了を保証することができる。
反応が終了した後で、粗溶液が反応器中に残
る。この粗溶液を続いて約0℃から約60℃までの
温度に冷却することができ、次に水を加えること
ができる。2つの別異の層すなわち水性層と有機
層とが得られ、これを分離することができる。
DMFを溶媒および酸受容剤として使用する場合
には、クロロホルムを使用して置換されている無
水フタル酸を抽出することができる。続いて、水
を加える前にクロロホルムを加え、層分離の後で
水性層をクロロホルムで洗うことができる。クロ
ロベンゼンを抽出および洗浄剤として使用するこ
ともできる。次に、有機層を組合せ、濃縮し、そ
して蒸留して所望の最終生成物すなわち置換され
ている無水フタル酸を生成することができる。
デイールス−アルダー付加生成物を出発材料と
して使用し、しかも酸受容体を触媒量で使用する
場合には、本発明によつて以下の工程を使用する
ことができる。前記の付加生成物を、それが溶融
するまで、窒素雰囲気の反応器中で加熱する。最
初に、前記溶融体中に酸受容触媒を加えて、続い
て温度を約120℃に上げる。次に、反応器の溶融
体の表面の下に、臭素をゆつくりと加えることが
できる。臭素の添加が始つた後で、臭化水素が徐
徐に発生し始め、かなりの一定速度で増加する。
臭素の特徴的な色が、遊離臭化水素内に明らかに
ならない程度の速度に、臭素添加を調製すること
ができる。臭素添加は、軽度ないし中程度の発熱
性である。臭素添加の際には、反応領域の温度を
約100℃から約180℃まで、好ましくは約135℃か
ら約145℃までに維持する。
臭素添加が終了した後で、反応領域内の温度を
約180℃まで徐々に上昇させて反応の完了を保証
することができる。これは、臭化水素発生の停止
によつて明らかになる。出口系統における気泡含
有鉱油を使用して臭化水素発生を監視することが
できる。
反応が終了した後で、粗溶融体が反応器中に残
る。この粗溶融体を、水性仕上を伴わずに直接に
蒸留して高純度の置換されている無水フタル酸を
製造することができる。
前記の方法は適当な溶媒の存在下で実施するこ
とができるが、溶媒は不在の方が好ましい。溶媒
を使用する場合には、特に溶媒が臭化水素と反応
する場合には、追加の精製工程として水性仕上げ
を必要とすることがある。
前記の方法で使用することのできる酸受容体は
多様であるが、ピリズンおよびジメチルホルムア
ミドが好ましく、DMFが最も好ましい。DMFは
ピリジンよりも価格が低く、DMFを溶媒および
酸受容剤として使用する場合には、反応の際に固
体が生成されない。 脱水素反応の化学論量は、
通常、置換されている無水フタル酸1モルを製造
するためには、臭素2モルおよび酸受容体4モル
と反応する付加生成物1モルを含んでいる。従つ
て、前記の化学量論に比例する量の反応体を反応
させることが経済的に好ましい。
前記の方法で触媒として使用することのできる
酸受容体は多様であるが、ピリジンおよびジメチ
ルホルムアミドが好ましく、DMFが最も好まし
い。DMFを触媒として使用する場合には、置換
されている無水フタル酸最終生成物の蒸留後に残
る残渣と共にDMFの残渣が反応器内に残ること
があるが、ピリジンを触媒として使用する場合に
は、このようなことはない。
前記の反応は触媒不在下で起こるが、反応速度
ならびに望ましい最終生成物の純度および収量
は、触媒を使用する場合よりも低い。前記の方法
で触媒として使用する酸受容体の濃度は、約0.1
〜10.0重量%の範囲、好ましくは、約1.0〜5.0重
量%の範囲であることができる。これらの重量
は、反応に使用するデイールス−アルダー付加生
成物の重量に基づくものである。
本発明の好ましい態様においては、4−メチル
フタル酸無水物(4−MPA)が好ましい。この
方法は、酸受容体の存在下で、4−メチル−1,
2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物(4−
MTPA)臭素とを反応させることからなる。使
用する酸受容体はジメチルホルムアミド(DMF)
またはピリジンであることができるが、DMFが
最も好ましい。この方法は、適当な溶媒例えばク
ロロベンゼンの存在下または過剰DMFの存在下
でさえも実施することができる。この方法で得ら
れる4−MPAは、水性仕上げ/溶媒抽出工程の
後で蒸留することができる。
他の好ましい態様においては、酸受容体を単に
触媒量で使用する。この態様においては、使用す
る好ましい酸受容体は上記のものであることがで
きるが、溶媒は不在であることが好ましい。この
方法で得られる4−MPAは、水性仕上げまたは
他の溶媒抽出工程の必要なしに、反応領域から直
接に蒸留することができる。
更に他の好ましい態様においては、イソプレン
と無水マレイン酸とを反応させてデイールス−ア
ルダー付加生成物、すなわち4−MTPAを形成
する第1工程、および続いて触媒量または前記の
試薬量のいずれかの酸受容体の存在下で4−
MTPAと臭素との反応を行なうことからなる方
法で、4−MPAを調製することができる。
以下、実施例によつて本発明の各種の態様を説
明する。本発明の他の態様については、本明細書
の記載または本明細書に記載した発明を実施する
ことによつて当業者には明瞭になるものと考え
る。前記の発明の詳細な説明の記載および以下の
実施例の記載は、単に説明を目的としたものであ
り、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載
に基づいて決定されるべきである。
例 1 滴下漏斗と機械的スタラーとポツト温度計と凝
縮器とを備えた1の3つ首フラスコ中に、無水
マレイン酸98.1g(1.0モル)を入れた。無水マ
レイン酸が溶融するまで、前記のフラスコを油浴
中で加熱した。次に、フラスコ内において無水マ
レイン酸溶融体の下にイソプレン(69.5g、1.02
モル)を滴下した。ここで、滴下漏斗に付着した
テフロン(Teflon)フルオロカーボンポリマー
の延長管を利用し、還流を最少限にある速度で行
なつた。フラスコ内の反応体の温度を断続冷却で
制御して、55℃〜100℃に維持した。
イソプレンの添加が完了した後で、反応器フラ
スコを120℃に加熱し、その温度で60分間維持し、
完全な反応を保証した。続いて、過剰のイソプレ
ンを、100mm/90℃で20分間、反応器からストリ
ツピングした。
反応器フラスコ中に、わずかに黄色の溶融した
4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタ
ル酸無水物(4−MTPA、融点58℃〜63℃)が
残留していた。
例 2 2の3つ首フラスコに、加熱マントルと、ポ
ツト温度計と、250ml滴下漏斗と、機械的スタラ
ーと凝縮器とを取付けた。フラスコ内に、無水マ
レイン酸98.1g(1.0モル)とジメチルホルムア
ミド(DMF)400mlとを装入し、得られた溶液を
55℃に加熱した。合計110mlのイソプレン(74.9
g、1.1モル)をフラスコ内に滴加した。ここで、
フラスコ内の反応体の温度を、冷水浴中での断続
冷却によつて55℃〜90℃に維持した。
イソプレンの添加が終了した後で、反応器フラ
スコ内の溶液の90℃〜100℃の範囲に加熱し、こ
の温度を60分間維持して完全な反応を保証した。
続いて前記の溶液を50℃に冷却し、過剰のイソプ
レンを50mmHgで30分間ストリツピングした。
ストリツピングの後で、残留溶液を大気圧に戻
し、温度を60℃に調製し、臭素を滴加した。溶液
の温度は、臭素添加に伴つて上昇し始め、これを
80℃〜90℃の温度範囲に達するにまかせた。この
温度範囲は、2時間の臭素添加を通じて、穏やか
な冷却により維持した。
臭素添加が終了した後で、得られた暗色溶液を
110℃〜120℃の温度範囲に加熱し、その温度で1
時間維持した。溶液を60℃以下に冷却し、クロロ
ホルム400mlで希釈し、更に20℃に冷却した。
攪拌した溶液を水400mlで処理し、水性層を分
離し、クロロホルム400mlで再び抽出した。組合
せたクロロホルム層を水600mlで洗い、回転蒸発
器によつてストリツピングして褐色結晶質残渣を
得た。
3″Vigreauxカラムおよび短かい非冷却凝縮器
を使用して粗残渣を真空蒸留して、黄色液体状の
4−MPA132.2g(無水マレイン酸に対して82%
収量)を得た。これを後で固化した(沸点150℃
〜160℃/10mm、融点75℃〜89℃)。
例 3 クロロベンゼン60mlとピリジン32.7ml(32g、
0.404モル)との中の4−MTPA16.6g(0.10モ
ル)の溶液を3つ首フラスコ中で調製した。この
溶液に、臭素(10.3ml、32.1g、0.202モル)を滴
加した。
反応体の温度は、臭素の添加に伴つて上昇し始
め、30℃〜42℃の温度範囲に達するにまかせた。
この温度範囲を、臭素添加が終了するまで維持
し、続いて反応体を70℃に加熱し、この温度で30
分間維持した。
反応体を25℃に冷却し、水100mlをフラスコに
加えた。2層が形成され、これを分離し、水性相
をクロロベンセン25mlずつで2回更に抽出した。
一緒にした有機分画を高真空下で濃縮すると黄色
固体14.1g(収量87%)が残留した。この黄色固
体をgcおよびNMRで分析したところ、実質的に
純粋な4−MPAであつた。
例 4 本例は一般的な操作を示すものである。
例1に記載した溶媒を使用せずに、溶融4−
MTPA(166.1g、1.0モル)を3つ首フラスコ内
に調製した。ジメチルホルムアミド(DMF、5.0
g、0.068モル)をフラスコ内に加えた。
次に、フラスコの内容物を120℃に加熱し、機
械的に攪拌し、その間に臭素(103.5ml、322.8
g、2.02モル)を溶融体表面の下に滴加した。反
応器温度は約140℃に上昇し、140℃〜145℃にサ
ーモスタツト制御された油浴によつて、2.5〜3.5
時間の臭素添加を通じて、反応器温度を135℃〜
145℃に維持した。臭素の添加を始めてから2〜
3分間で臭化水素が発生し始め、水酸化ナトリウ
ム溶液を含むトラツプ中で中和した。臭素添加速
度を調製し、遊離する臭化水素内に臭素の色が観
察されないようにした。
臭素の添加が終了した後で、暗褐色の溶融体を
140℃で15分間保ち、続いて徐々に180℃に加熱
し、臭化水素の遊離を終了させた。180℃で1時
間置いた後、3″Vigreauxカラムおよび短かい非
冷却凝縮器を使用して、残留していた粗褐色溶融
体をフラスコから蒸留した。青黄色の蒸留物を沸
点153〜157℃/7mmにおいて迅速に集めた。冷却
後、青黄色ないし白色の固体生成物すなわち4−
メチルフタル酸無水物(4−MPA)が得られた。
得られた4−MPAは重量が124〜130g(収量76
〜80%)であり、融点は78〜89℃であり、そして
純度は95%(hplc分析による)であつた。
例 5 例1と同様の方法によつて、溶融4−MTPA
(166.1g、1.0モル)を調製した。フラスコ中に
ピリジン(8.5ml、8.3g、0.105モル)を加えた。
溶融体の表面の下に臭素(103.5ml、322.8g、
2.02モル)を滴加した際に、フラスコ内容物の機
械的攪拌を105〜120℃に維持した。臭化水素が連
続的に発生した。添加が終了した後で、反応器フ
ラスコ温度を110℃で2時間維持した。gc分析に
よれば、反応が未完結であつたので、更に臭素10
mlを40分間に亘り、110〜120℃で加えた。次に、
暗褐色溶融体を150〜155℃で4時間加熱し、臭化
水素の遊離を完了させた。
例4と同様の方法で、粗溶融体を真空下で蒸留
した。若干の処理の後で、主要分画を沸点129〜
131℃/1.5mmで集めた。冷却して得られた白色固
体4−MPAは重量110.7g(収量62%)であり、
純度は90%(hplc分析による)であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 共役ジエンと無水マレイン酸とのデイールス
    −アルダー付加生成物を、酸受容体の存在下で、
    臭素と反応させることを含んでなる、置換されて
    いる無水フタル酸の製法。 2 前記の共役ジエンがイソブレンである特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 3 前記の酸受容体がジメチルホルムアミドであ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 前記の酸受容体がピリジンである特許請求の
    範囲第1項記載の方法。 5 前記の反応を、溶媒としてのクロロベンゼン
    の存在下で実施する特許請求の範囲第1項記載の
    方法。 6 前記の酸受容体を触媒量で使用する特許請求
    の範囲第1項記載の方法。 7 前記の共役ジエンがイソブレンである特許請
    求の範囲第6項記載の方法。 8 前記の酸受容体がジメチルホルムアミドであ
    る特許請求の範囲第6項記載の方法。 9 前記の酸受容体がピリジンである特許請求の
    範囲第6項記載の方法。 10 前記の反応を、溶媒の不在下で実施する特
    許請求の範囲第6項記載の方法。 11 前記の置換されている無水フタル酸を直接
    に蒸留する特許請求の範囲第10項記載の方法。 12 4−メチル−1,2,3,6−テトラヒド
    ロフタル酸無水物を、酸受容体の存在下で、臭素
    と反応させることによつて4−メチルフタル酸無
    水物を調製する特許請求の範囲第1項記載の方
    法。 13 前記の酸受容体がジメチルホルムアミドで
    ある特許請求の範囲第12項記載の方法。 14 前記の酸受容体がピリジンである特許請求
    の範囲第12項記載の方法。 15 前記の反応を、溶媒としてのクロロベンゼ
    ンの存在下で実施する特許請求の範囲第12項記
    載の方法。 16 前記の酸受容体を触媒量で使用する特許請
    求の範囲第12項記載の方法。 17 前記の酸受容体がジメチルホルムアミドで
    ある特許請求の範囲第16項記載の方法。 18 前記の酸受容体がピリジンである特許請求
    の範囲第16項記載の方法。 19(a) 共役ジエンと無水マレイン酸とを反応さ
    せてデイールス−アルダー付加生成物を生成す
    る工程、および、 (b) 前記の付加生成物と臭気とを酸受容体の存在
    下で反応させる工程 を含んでなる、置換されている無水フタル酸の製
    法。 20 前記のジエンがイソプレンである特許請求
    の範囲第19項記載の方法。 21 前記の酸受容体がジメチルホルムアミドで
    ある特許請求の範囲第19項記載の方法。 22 前記の酸受容体がピリジンである特許請求
    の範囲第19項記載の方法。 23 前記の工程(b)を、溶媒としてのクロロベン
    ゼンの存在下で実施する特許請求の範囲第22項
    記載の方法。 24 前記の工程(a)および工程(b)を、溶媒の存在
    下で実施する特許請求の範囲第19項記載の方
    法。 25 前記の酸受容体を触媒量で使用する特許請
    求の範囲第19項記載の方法。 26 前記の工程(a)および工程(b)を、溶媒の不在
    下で実施する特許請求の範囲第25項記載の方
    法。 27 前記の置換されている無水フタル酸を直接
    に蒸留する特許請求の範囲第26項記載の方法。 28 前記のジエンがイソプレンである特許請求
    の範囲第25項記載の方法。 29 前記の酸受容体がジメチルホルムアミドで
    ある特許請求の範囲第25項記載の方法。 30 前記の酸受容体がピリジンである特許請求
    の範囲第25項記載の方法。 31(a) イソプレンと無水マレイン酸とを反応さ
    せて4−メチル−1,2,3,6−テトラヒド
    ロフタル酸無水物を生成する工程、および (b) 前記の4−メチル−1,2,3,6−テトラ
    ヒドロフタル酸無水物と臭素とを酸受容体の存
    在下で反応させる工程 によつて4−メチルフタル酸無水物を調製する特
    許請求の範囲第19項記載の方法。 32 前記の酸受容体がジメチルホルムアミドで
    ある特許請求の範囲第31項記載の方法。 33 前記の酸受容体がピリジンである特許請求
    の範囲第31項記載の方法。 34 前記の工程(b)を、溶媒としてのクロロベン
    ゼンの存在下で実施する特許請求の範囲第33項
    記載の方法。 35 前記の酸受容体を触媒量で使用する特許請
    求の範囲第31項記載の方法。 36 前記の酸受容体がジメチルホルムアミドで
    ある特許請求の範囲第35項記載の方法。 37 前記の酸受容体がピリジンである特許請求
    の範囲第35項記載の方法。 38 前記の工程(a)および工程(b)を、溶媒の不在
    下で実施する特許請求の範囲第36項記載の方
    法。 39 前記の4−メチルフタル酸無水物を直接に
    蒸留する特許請求の範囲第38項記載の方法。
JP60078636A 1984-04-16 1985-04-15 置換されている無水フタル酸の製法 Granted JPS60231670A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US600247 1984-04-16
US600248 1984-04-16
US06/600,247 US4560773A (en) 1984-04-16 1984-04-16 Process for preparing substituted phthalic anhydrides

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60231670A JPS60231670A (ja) 1985-11-18
JPH0465072B2 true JPH0465072B2 (ja) 1992-10-16

Family

ID=24402874

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60078636A Granted JPS60231670A (ja) 1984-04-16 1985-04-15 置換されている無水フタル酸の製法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US4560773A (ja)
JP (1) JPS60231670A (ja)
ZA (1) ZA851747B (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0276871A (ja) * 1987-07-10 1990-03-16 New Japan Chem Co Ltd メチルテトラヒドロ無水フタル酸の製造方法
US4785120A (en) * 1987-07-27 1988-11-15 Stauffer Chemical Company Process for preparing substituted phthalic anhydrides
US5003088A (en) * 1988-02-24 1991-03-26 Occidental Chemical Corporation Method for the preparation of halophthalic anhydrides
US4978760A (en) * 1988-02-24 1990-12-18 Occidental Chemical Corporation Preparation of halogen substituted phthalic anhydride
US5233054A (en) * 1989-09-11 1993-08-03 Occidental Chemical Corporation Process for the preparation of halophthalic anhydrides
US5049682A (en) * 1989-09-11 1991-09-17 Occidental Chemical Corporation Process for the preparation of halophthalic anhydrides
US5206391A (en) * 1989-09-11 1993-04-27 Occidental Chemical Corporation Process for the preparation of halophthalic anhydrides
US4968830A (en) * 1989-09-11 1990-11-06 Occidental Chemical Corporation Aromatization process
US4962206A (en) * 1989-11-20 1990-10-09 Occidental Chemical Corporation Process for the preparation of 4-bromophthalic anhydride
US5059697A (en) * 1990-06-14 1991-10-22 Occidental Chemical Corporation Preparation of halogenated phthalic anhydrides
US5225573A (en) * 1990-07-06 1993-07-06 Bromine Compounds Limited Intermediates to tetrabromophthalic anhydride and process therefor
US6576770B1 (en) 2001-12-05 2003-06-10 General Electric Company Preparation of substituted phthalic anhydrides and substituted phthalimides
US6528663B1 (en) 2001-12-05 2003-03-04 General Electric Company Methods for the preparation of 4-chlorophthalic anhydride
US6498224B1 (en) 2001-12-05 2002-12-24 General Electric Company Methods for the preparation poly(etherimide)s
US6881815B2 (en) * 2002-09-25 2005-04-19 General Electric Company Method for the preparation poly(etherimide)s

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2264429A (en) * 1941-12-02 Process fob preparing substituted
US2097854A (en) * 1933-03-25 1937-11-02 Ig Farbenindustrie Ag Cyclopentadienone condensation compounds and process of making them
US2391226A (en) * 1943-02-25 1945-12-18 Wingfoot Corp Method of preparing a cyclic dicarboxylic acid anhydride

Also Published As

Publication number Publication date
US4560773A (en) 1985-12-24
ZA851747B (en) 1986-02-26
JPS60231670A (ja) 1985-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0465072B2 (ja)
US5322954A (en) Synthesis of 4-substituted phthalic anhydrides
US4559405A (en) Process for preparing substituted phthalic anhydrides
US4560772A (en) Preparation of substituted phthalic anhydrides
KR20060118483A (ko) 비타민 비6의 제조 방법
US6297410B1 (en) Process for the preparation of cyclopropylacetylene
EP0159637B1 (en) Process for preparing 4-substituted phthalic anhydrides
EP0000301B1 (fr) Procédé de préparation de thiéno(2,3-c) et thiéno(3,2-c) pyridines
US4564687A (en) Process for preparing substituted phthalic anhydrides
US4816605A (en) Process for the preparation of bifunctional tertiary aromatic phosphine oxides
Fuson et al. Grignard Reactions Involving the Naphthalene Nucleus
JPH0514690B2 (ja)
Sylvester-Hvid et al. Preparation of some 4, 8-Dimethoxy-diformylnaphthalenes
De Buyck et al. Rearrangement of 2‐Acyl‐2‐Chloro‐1, 3‐Cyclohexanediones into 2‐Acylresorcinols and 2‐Acyl‐4‐Chloro‐1, 3‐Cyclohexanediones
JPS5850992B2 (ja) テトラカルボキシジフエニルエ−テルジアンヒドリドノ セイホウ
EP0135153B1 (en) Process for producing substituted phthalic acid compounds
Southwick et al. Reactions of 1, 4-Diphenyl-1-bromo-3-butene-2-one. I. A Synthesis of 1-Aryl-2, 5-diphenyl-3-pyrrolidones
US5091068A (en) Preparation of 3-trichloromethyl-pyridine
GB1561464A (en) Oxidation of alkaryl compounds
US2841593A (en) Reaction of substituted benzene, chlorine, and substituted maleic anhydride and products thereof
Koldobskii et al. The general approach for the synthesis of substituted cyclobutenyl-and norbornadienyllithiums containing masked trifluoromethyl group
JP2682687B2 (ja) 新規チオフエン化合物およびそれらの製造
US4243590A (en) Process for making indole
EP0053950A1 (fr) Nouveau procédé de préparation de dérivés de la tétrahydro-5,6,7,7a-4H-thiéno(3,2-c)pyridinone-2
JPH0140832B2 (ja)