JPH0464316B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 発明の技術分野 本発明は、コンピユーターによりかな連綿体を
印字するための文字フオントフアイルに関する。

(ロ) 従来技術 従来、手動式写真植字機用かな連綿体としては
未公開ではあるが（特59−249090）の写真植字機
用文字盤がある。

これは、〓五十音中の一音を表すかな毎に、起
筆部の形態が同一で、終筆部の形態が各々異る同
一かな文字を複数個ずつ文字盤上に配置させ、そ
れらの文字のいずれもが起筆部又は終筆部若しく
はその双方の先端から延長線を延出させると共
に、個々の文字には、その文字の起筆部の特徴を
表すガイド番号又は終筆部の特徴を表すガイド番
号若しくはその両者を当該文字の近傍にその文字
の裏面から見て識別できるように鏡文字で付し、
同一ガイド番号が付されている文字は、当該文字
の起筆部から運筆方向とは逆に延びる所謂起筆部
の延長線にあつてはその文字の上部仮想ボデイ端
で、又、終筆部から運筆方向に延びる所謂終筆部
の延長線にあつては印字の際その文字の次に印字
される文字の上部仮想ボデイ端が接するライン上
で、その延長線の位置、傾斜角、太さが同一なよ
うにしてあることを特徴とする〓ものであるが、
飽くまでも目で一つ一つの文字を確認して印字す
る手動式の写真植字機用のものなので、これをそ
のままコンピユーターで使用することはできな
い。

(ハ) 発明の目的 本発明の目的は、上記の従来技術のように手動
式の写真植字機でではなく、コンピユーターによ
り、なめらかなかな連綿体を容易に印字すること
ができる文字フオントフアイルを提供することを
目的とする。

(ニ) 発明の構成 上記目的を達成するため、本発明は、起筆部か
ら運筆方向とは逆に伸びる所謂起筆部延長線、ま
たは終筆部から運筆方向に伸びる所謂終筆部延長
部、若しくはその双方の延長線をもつかな文字を
格納する文字フオントフアイルであつて、五十音
中の一音を表すかな毎に終筆部延長線の形態の異
る文字が複数個あり、該かな文字の終筆部延長線
と、該かな文字の次に印字されるかな文字の起筆
部延長線とが、該かな文字の下端部仮想ボデイラ
インと、次に印字されるかな文字の上端部仮想ボ
デイラインが接する位置に於いて、位置、傾斜
角、太さを同一に接続可能な構成とした。

(ホ) 発明の実施例 以下に本発明の実施例を第１図〜第８図を用い
て説明する。

本実施例では24×24ドツトのデジタル文字を使
用したコンピユーター用のものを引用する。この
例に於ける文字フオントフアイルには、五十音中
の一音を表すかな毎に、次に示す形態の文字群が
格納されている。

●連頭かな……連綿体の最初のかな文字として印
字するためのかな文字であり、次に印字さ
れるかな文字との連綿線を構成するため、
終筆部延長線は有するが、起筆部延長線は
ない。終筆部延長線は、次に印字されるい
かなるかな文字にも自然に接続するような
次の２種類の形態を有し、夫々独立したか
な文字となつている。

のグループ（後述）に属する文字に接
続する形態（第３図ａ） のグループ（後述）に属する文字に接
続する形態（第３図ｂ） 尚、通常独立した文字に於いては隣接する文字
と文字とが接続しないように仮想ボデイのやや内
側に字面（第１図Ｂ）と呼ぶ仮の枠を設定し、そ
の枠内に納めてある。本発明の中でいう起筆部、
終筆部とはこの枠内に納つている通常使用される
独立した文字の書出しの部分とその最後の筆を抜
く所を表しているが、本発明のように文字と文字
の延長線が接続した連綿線の場合、当然その連綿
線に添う起筆部、終筆部ということで固定した形
とはならない。

●連中かな……連綿体の中間に位置するかな文字
（３字連綿の場合は２番目のかな文字、４
字以上の場合には２番目とか３番目のかな
文字）を印字するためのかな文字であり、
該かな文字の前に印字されたかな文字との
連綿線を構成するための起筆部延長線及び
次に印字されるかな文字との連綿線を構成
する終筆部延長線の双方を有する。

この連中かなに於いては起筆部延長線の
形態は各かな文字毎に１形態であり、それ
は前述〜のいずれかのグループに属す
る。又、終筆部延長線の形態は、連頭かな
と同様〜のいずれのグループに属する
文字にも自然に接続するような２種類の形
態の文字を有する。

●連尾かな……連綿体の末尾に位置するかな文字
を印字するためのものであり、該かな文字
の前に印字されたかな文字との連綿線を構
成する起筆部延長線を有し、終筆部延長線
はない。従つて〜のいずれかのグルー
プに属する起筆部延長線の形態と、そのか
な文字固有の終筆部の形態を有するものが
五十音それぞれに１個ずつ格納されてい
る。

以上一音のかな毎に、よう音、促音、濁音、半
濁音を含め連頭かな２形態、連中かな２形態、連
尾かな１形態の合計５形態のかな文字が格納され
ている。

唯、よう音や促音の場合、いたずらに接続させ
ると連綿線ばかりが目立ち必ずしも好ましいとは
いえない。これらのうち特に連中かなの終筆部延
長線などでは連綿線を切つた使用方もあり得る。

尚、漢字と漢字との間に入る助詞のように１字
だけかな文字が入るような場合には当然前後の文
字に影響を受けないので、その場合には起筆部も
終筆部も延長線をもたない所謂通常のかな文字を
使用することになる。この場合連綿線とかな文字
のデザインを統一した単体のかな文字を考えると
更に１形態のかな文字が必要になり、上記の５形
態と合せて６形態となる。

のグループ あ、い、う、え、お、か、き、け、こ、が、
ぎ、げ、ご、さ、し、す、せ、そ、ざ、じ、
ず、ぜ、ぞ、た、ち、つ、て、と、だ、ぢ、
づ、で、ど、な、に、ぬ、ね、は、ひ、ふ、
へ、ほ、ば、び、ぶ、べ、ぼ、ぱ、ぴ、ぷ、
ぺ、ぽ、ま、み、む、め、、や、ゆ、ら、り、
る、れ、ろ、わ、を、（よう音の）や、ゆ（促
音の）つ以上88文字 のグループ く、ぐ、の、も、よ、ん、（よう音の）よ、以
上７文字 この実施例ではかな文字のコード番号を４桁と
し、下２桁を あ行……11〜15 か行……21〜25 が行……26〜30 さ行……31〜35 ざ行……36〜40 た行……41〜45 だ行……46〜50 な行……51〜55 は行……61〜65 ば行……66〜70 ぱ行……76〜80 ま行……71〜75 や行……81〜85 ら行……91〜94，90 わ行……01〜03 とし、 ●連頭かなで次のかな文字がのグループの文
字群に接続するかな文字の上２桁のコード番号は 85〜 ●連頭かなで次のかな文字がのグループの文
字群に接続するかな文字の上２桁のコード番号は 86〜 ●連中かなで次のかな文字がのグループの文
字群に接続するかな文字の上２桁のコード番号は 91〜 ●連中かなで次のかな文字がのグループの文
字群に接続するかな文字の上２桁のコード番号は 92〜 ●連尾かなの上２桁のコード番号は 93〜 となつている。

これによつて例えば“あ”の連頭かなを呼出そ
うとする際には、先ずその“あ”の次に印字され
るかな文字が前記起筆部延長線がどちらのグルー
プのかな文字であるかを確めた上で、“い”の場
合では“い”はのグループであるので上２桁の
コード番号85と“あ”の下２桁のコード番号11を
指示することにより“あ”の連頭かなが呼出せ
る。

同様に連中かな“い”を呼出しする場合は、や
はり次に印字されるかな文字、例えば“の”の場
合“の”がのグループであるか、のグループ
であるかを確め、“の”はのグループであるの
で、その上２桁のコード番号92と“い”の下２桁
のコード番号12を指示することにより連中かな
“い”を呼出すことができる。

更に連尾かなの場合には、直前のかな文字が既
に該かな文字を確めた後に呼出されていることに
なるので上２桁のコード番号93の次に“の”の場
合ならば下２桁のコード番号55を指示すればよ
い。

これによつて第４図のように印字の際連頭かな
“あ”と連中かな“い”更に連尾かな“の”はな
めらかな連綿線をもつことになる。

この実施例では、五十音中の各かな文字の起筆
部延長線をとの２つのグループに分類する方
法で、最も基本的な基礎概念を示してあるが、ド
ツト数の拡大と文字数の増大が許容される場合に
は起筆部延長線を更に細かくグループ分類するこ
とにより、より自然なかな連綿体として、またコ
ンピユーターでは文字の大きさは一定の前提であ
るが、文字の上下方向に於ける大きさが可変で、
その変化に対応する詰め印字が可能ならば、本特
許請求の範囲第２項の〓個々のかな文字は、該か
な文字が納まる仮想ボデイの上端部と、該かな文
字の上部字面との位置関係を一つに固定してあ
り、該かな文字の連綿体中に於ける固有の大きさ
のうち、上下方向の大きさによつて送り幅が異
り、上下幅が小さいかな文字になるに従い該かな
文字の中心位置が上にずれるようにしてあり、い
ずれもが該かな文字の下部字面と該かな文字の仮
想ボデイの下端部との距離を等しくしてある文字
群〓を使用することにより、より変化に富み、リ
ズム感あるかな連綿体が印字可能である。第８図
はその実施例であるが、ここでは“い”の上下方
向が通常の24ドツトより４ドツト少ない20ドツト
での構成になつている。これによつて第４図の通
常の全巾のに比較し間延びがなく、リズム感ある
連綿体となつている。

尚、上下方向の大きさが変化する場合、仮想ボ
デイの下部ラインは当然その変化に応じた位置に
修正される。

更に実際の印字に際しては、当然通常文書作成
する要領でかな連綿体が印字できるようなプログ
ラムを構成することが不可欠であろう。それによ
れば汎用としてのワードプロセツサーに於いても
容易にかな連綿体が印字可能である。また本発明
の基本概念とそのプログラムの概念を応用するこ
とにより、更に綿密さの要求される電算写真植字
機に於いてもかな連綿体の印字が可能である。第
７図は高ドツトに於ける終筆部延長線と起筆部延
長線の接続部分の拡大図。

(ヘ) 発明の効果 以上述べた本発明によれば、従来この種の文字
フオントフアイルがなかつたために印字のできな
かつたコンピユーター及びワードプロセツサー、
更に電算写真植字機でのかな連綿体が容易に印字
できるようになつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による24×24ドツトの連中かな
の“あ”の拡大図で、ここではドツトを線と線の
枠で示している。Ｅは起筆部延長線で、Ｆは終筆
部延長線である。図ではこの終筆部延長線がの
グループ（第３図参照）に接続するものになつて
いて、Ｄは作図の際目安となるドツトの位置を表
す数字であるが、その１２，２３・１１，２４の
位置から45゜の線になるようなドツト構成になつ
ている。第２図はのグループに接続するような
ドツト構成になつている同じ連中かなの“あ”の
拡大図で、その末尾は１４，２３・１４，２４の
位置になつている。第３図は本発明の一実施例で
ある２種類の起筆部延長線の位置と仮想ボデイラ
イン上に於ける起筆部延長線の位置、及び角度の
関係を表し、第４図は本発明の文字フオントで印
字する際のかな文字と仮想ボデイと連綿線の関係
を表し、第５図は本発明の文字フオントによる印
字例。尚、この印字例では、全巾の文字の場合で
文字と文字の間が１ドツト分空くような機構にな
つている。このような機構の場合、のグループ
の連綿線の如く延長線が45゜の角度で接続するも
のに於いては、該かな文字の仮想ボデイの下端第
６図１２，２４と次に印字されるかな文字の仮想
ボデイ上端１０，１とのドツトは１ドツト離れて
いる構成になつている。これによつて印字の際の
ドツトの太りと錯視により、それらのかな文字間
の空隙（Ｇの点線部分）にも延長線があるように
見え、通常の全巾での印字ではあたかも接続して
いるが如く見える。のグループの連綿線の場合
は90゜の接続であるのでこれはＨのようにずれな
い。このような構成も本願特許請求の範囲に記す
接続状態にあることは言うまでもない。第６図は
字間が１ドツト空く機構の連綿線の拡大図。第７
図は高ドツトの連綿線拡大図。第８図は詰め印字
の例。 Ａ……仮想ボデイ、Ｂ……字面、Ｃ……ドツト
を表す枠、Ｄ……作図の際目安となるドツトの位
置を表す数字、Ｅ……起筆部延長線、Ｆ……終筆
部延長線、Ｇ……１ドツト分の空き、Ｈ……字間
が１ドツト空く機構ののグループの連綿線、ａ
……のグループの起筆部延長線、ｂ……のグ
ループの起筆部延長線、ｅ……縦中心線からの寄
り幅。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 起筆部から運筆方向とは逆に延びる所謂起筆
   部延長線、または終筆部から運筆方向に延びる所
   謂終筆部延長線、若しくはその双方の延長線をも
   つかな文字を格納する文字フオントフアイルであ
   つて、五十音中の一音を表すかな毎に終筆部延長
   線の形態の異なる文字が複数個あり、該かな文字
   の終筆部延長線と、該かな文字の次に印字される
   かな文字の起筆部延長線とが、該かな文字の下端
   部仮想ボデイラインと次に印字されるかな文字の
   上端部仮想ボデイラインが接する位置に於いて、
   位置、傾斜角、太さを同一に接続可能な構成とな
   つていることを特徴とするコンピユーター用文字
   フオントフアイル。 ２ 個々のかな文字は、該かな文字が納まる仮想
   ボデイの上端部と、該かな文字の上部字面との位
   置関係を一つに固定してあり、該かな文字の連綿
   体中に於ける固有の大きさのうち、上下方向の大
   きさによつて送り巾が異なり、上下巾が小さいか
   な文字になるに従い該かな文字の中心位置が上に
   ずれるようにしてあり、いずれもが該かな文字の
   下部字面と該かな文字の仮想ボデイの下端部との
   距離を等しくしてある文字群が格納してあること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載のコンピ
   ユーター用文字フオントフアイル。