JPH0462343B2 - - Google Patents

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JPH0462343B2
JPH0462343B2 JP60111185A JP11118585A JPH0462343B2 JP H0462343 B2 JPH0462343 B2 JP H0462343B2 JP 60111185 A JP60111185 A JP 60111185A JP 11118585 A JP11118585 A JP 11118585A JP H0462343 B2 JPH0462343 B2 JP H0462343B2
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separation
bands
band
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signal processing
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Makoto Hara
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、核酸の塩基配列決定のための信号処
理方法に関するものである。
[発明の背景] 近年、急速に発達して来た分子生物学の分野に
おいては、生物体の機能や複製のメカニズムを解
明するための生物体のもつ遺伝情報を明らかにす
ることが必須のこととなつている。とりわけ、特
定の遺伝情報を担うDNA(もしくはDNA断片物、
以下同様)などの核酸の塩基配列を決定すること
が必要不可欠なこととなつている。
DNA、RNAなどの核酸の塩基配列を決定する
ための代表的な方法として、オートラジオグラフ
イーを利用するマキサム・ギルバード(Maxam
−Gilbert)法およびサンガー・クールソン
(Sanger−Coulson)法が知られている。前者の
マキサム・ギルバート法は、まず、塩基配列を決
定しようとしているDNAあるいはDNA断片物の
鎖状分子の一方の端部に32P等の放射性同位元素
を含む基を結合させることにより、その対象物を
放射性標識物質としたのち、化学的な手段を利用
して鎖状分子の各構成単位間の結合を塩基特異的
に切断する。次に、この操作により得られた塩基
特異的DAN切断分解物の混合物をゲル電気泳動
法により分離展開し、多数の切断分解物がそれぞ
れ分離展開されて形成された分離展開パターン
(ただし、視覚的には見ることができない)を得
る。この分離展開パターンをたとえばX線フイル
ム上に可視化してそのオートラジオグラフを得、
得られたオートラジオグラフと各々の塩基特異的
切断手段とから、放射性元素が結合された鎖状分
子の端部から一定の位置関係にある塩基を順次決
定し、これにより対象物全ての塩基配列を決定す
ることできる。
また、後者のサンガー・クールソン法は、
DNAあるいはDNA断片物の鎖状分子と相補的で
あつて、かつ放射性標識が付与されたDNA合成
物を化学的な手段を利用して塩基特異的に合成
し、この塩基特異的DNA合成物の混合物を用い
て上記と同様にしてそのオートラジオグラフから
塩基配列を決定する方法である。
本出願人は、上記核酸の塩基配列決定を簡易か
つ高精度で行なうことを目的として、それに利用
されるオートラジオグラフ測定操作において、上
記X線フイルム等の写真感光材料を用いる従来の
放射線写真法の代りに、蓄積性蛍光体シートを用
いる放射線像変換方法を利用する方法について既
に特許出願している(特開昭59−83057号、特願
昭58−201231号)。ここで、蓄積性蛍光体シート
は輝尽性蛍光体からなるものであり、放射線エネ
ルギーを該蛍光体シートの輝尽性蛍光体に吸収さ
せたのち、可視乃至赤外領域の電磁波(励起光)
で励起することにより、放射線エネルギーを蛍光
として放出させることができるものである。この
方法によれば、露光時間を大幅に短縮化すること
ができ、また従来より問題となつていた化学カブ
リ等が発生することがない。さらに、放射性標識
物質のオートラジオグラフは、一旦放射線エネル
ギーとして蛍光体シートに蓄積されたのち輝尽性
として時系列的に読み出されるから、画像のほか
に記号、数値など任意の形で表示記録することが
可能である。
従来より、核酸の塩基配列決定をしようとする
者は、可視化されたオートラジオグラフについ
て、放射性標識が付与された核酸の塩基特異的切
断分解物もしくは塩基特異的合成物(以下、単に
核酸の塩基特異的断片物と称する)のそれぞれの
分離展開位置を視覚的に判断し、分離展開列間で
相互に比較することにより核酸の塩基配列を決定
している。よつて、得られたオートラジオグラフ
の解析は通常人間の視覚を通して行なわれてお
り、そのために多大な時間の労力が費されてい
る。
また、人間の目に依存しているため、オートラ
ジオグラフを解析して決定された核酸の塩基配列
が解析者によつて異なるなど得られる情報の精度
には限度がある。
そこで、本出願人は、上記オートラジオグラフ
をデジタル信号として得た後、このデジタル信号
に適当な信号処理を施すことにより、DNAの塩
基配列を自動的に決定する方法についつも既に特
許出願している(特開昭59−126527号、特開昭59
−126278号、特願昭59−89615号、特願昭59−
140908号等)。オートラジオグラフに対応するデ
ジタル信号は、従来の放射線フイルムを利用する
場合には一旦オートラジオグラフを該フイルム上
に可視画像化したのち、反射光または透過光を利
用して光電的に読み取ることにより得られる。ま
た、蓄積性蛍光体シートを用いる場合には、オー
トラジオグラフが蓄積記録された蛍光体シートを
直接読み出すことにより得られる。
しかしながら、実際に放射性標識物質を電気泳
動法などにより支持媒体上に分離展開されて得ら
れた分離展開パターンには種々の歪みおよびノイ
ズが生じがちである。たとえば、支持媒体中に混
入した放射性不純物から放出される放射能または
自然放射能によつて写真感光材料が感光されるこ
とにより、あるいは蓄積性蛍光体シートにそのエ
ネルギーが吸収蓄積されることにより、ノイズが
発生する。このようなノイズが発生した場合に
も、そのオートラジオグラフに対応するデジタル
信号を効率良く信号処理して核酸の塩基配列を高
精度で自動決定することが望まれている。
また、分離展開パターンは一般に、下部領域
(すなわち分離展開距離が大きい領域)において
は分離展開バンドの間隔が疎であり、一方、上部
の分離展開の開始位置に近づくにつれてバンドの
間隔が密になつている。ここで、下部とは一般に
支持媒体の中央付近より下側の領域を意味し、ま
た上部とは中央付近より上側の領域を意味する。
従つて、上部領域のおいてはバンドの分離が十分
でないために、二乃至三個のバンドが連結して一
個の幅広なバンドを形成しがちである。
このような連結(融合)したバンドについても
信号処理する解析を可能にすることにより、一回
のオートラジオグラフ測定でより多くの塩基配列
情報を高精度で得ることが望まれている。
[発明の要旨] 本発明者は、オートラジオグラフイーを利用し
て核酸の塩基配列を自動決定する方法において、
バンドの融合が生じている分離展開パターンであ
つてもそのオートラジオグラフに対応するデジタ
ル信号を好適に信号処理することにより、核酸の
塩基配列を簡易かつ高精度で自動決定することを
実現した。
すなわち、本発明は、放射性標識が付与された
塩基特異的DNA断片物もしくは塩基特異的RNA
断片物の混合物が支持媒体上の一次元的方向に分
離展開されて形成された複数の分離展開列のオー
トラジオグラフに対応するデジタル信号について
信号処理を行なうことにより、核酸の塩基配列を
決定する方法において、 (1) 各分離展開列の下部領域において少なくとも
二つの連続するバンドを検出し、下端から順に
バンドに通し番号を付する工程、 (2) 検出されたバンドについて、バンド間の分離
展開方向についての距離と該バンドの番号との
相関関係を得、この相関関係から未検出のバン
ドの分離展開方向についての位置を予測する工
程、 (3) 予測位置に基づいて、複数の分離展開列上で
少なくとも一つのバンドを検出し、続き番号を
付する工程、 (4) 既に検出されているバンドに上記第三工程で
新たに検出されたバンドを加え、これらのバン
ドについてバンド間の距離とバンドの番号との
相関関係を新たに得、そしてこの相関関係から
未検出のバンドの位置を予測する工程、および (5) 上記第三および第四工程を順次繰り返すこと
により複数の分離展開列上の全てのバンドを検
出する工程、 を含むことを特徴とする核酸の塩基配列決定のた
めの信号処理方法を提供するものである。
また、本発明は、上記オートラジオグラフに対
応するデジタル信号について信号処理を行なうこ
とにより、核酸の塩基配列を決定する方法におい
て、 (1) 各分離展開列の下部領域において少なくとも
二つの連続するバンドを検出し、下端から順に
バンドに通し番号を付する工程、 (2) 検出されたバンドについて、バンドの分離展
開距離と該バンドの番号との相関関係を得、こ
の相関関係から未検出のバンドの分離展開方向
についての位置を予測する工程、 (3) 予測位置に基づいて、複数の分離展開列上で
少なくとも一つのバンドを検出し、続き番号を
付する工程、 (4) 既に検出されているバンドに上記第三工程で
新たに検出されたバンドを加え、これらのバン
ドについてバンドの分離展開距離とバンドの番
号との相関関係を新たに得、そしてこの相関関
係から未検出のバンドの位置を予測する工程、
および (5) 上記第三および第四工程を順次繰り返すこと
により複数の分離展開列上の全てのバンドを検
出する工程、 を含むことを特徴とする核酸の塩基配列決定のた
めの信号処理方法をも提供するものである。
本発明によれば、核酸の塩基特異的断片物の混
合物を支持媒体上で分離展開して得られた分離展
開パターンにおいて部分的にバンドの分離が十分
でなく融合バンドが生じている場合でも、そのオ
ートラジオグラフに対応するデジタル信号を融合
バンドの分離のための信号処理機能を有する適当
な信号処理回路を通すことにより、核酸の塩基配
列を簡易かつ高精度で得ることができる。また、
従来においては非常に困難であつた融合バンドの
分離を行なうことができるから、一回のオートラ
ジオグラフ測定で得られる塩基配列情報の量が増
加し、このことによつても目的とする核酸の塩基
配列決定が容易となるものである。
本発明者は、バンドの間隔が分離展開パターン
の上部と下部とで異なり、下部領域においては一
つ一つのバンドが十分に分離しているためバンド
の序列を決定することが容易であることに注目し
て、融合バンドの分離を適性かつ簡単に行なう方
法を見い出した。すなわち、下部領域においては
バンドの序列が容易に決定され、かつバンドの間
隔(もしくはバンドの分離展開距離)とバンドの
通し番号との間で一定の相関関係が得られること
から、この関係に基づいてそれより上部領域のバ
ンド間隔(もしくはバンドの分離展開距離)を予
測して、バンドが存在するべき位置を予め割り出
すことができ、これにより複数のバンドが融合し
ていても個々のバンドに分離することができる。
特に、バンド間隔(または分離展開距離)とバ
ンドの通し番号との相関関係は局所的には直線で
表わすことができるから、相関関係を得るのに用
いるバンドの数があまり多くない場合には直線で
近似することができ、容易にこの相関関係を求め
ることができる。
このようにして、融合バンドの分離を行ないな
がら同時にバンドに序列を付することができるこ
とにより、核酸の塩基配列決定を簡易かつ高精度
で行なうことができるものである。
[発明の構成] 本発明において用いられる試料の例としては、
放射性標識が付与されたDNA、RNA等の核酸の
塩基特異的断片物の混合物を挙げることができ
る。ここで、核酸の断片物とは長鎖状の分子の一
部分を意味する。たとえば、塩基特異的DNA断
片物混合物の一種である塩基特異的DNA切断分
解物混合物は、前述のマキサム・ギルバート法に
従つて、放射性標識が付与されたDNAを塩基特
異的に切断分解することにより得られる。
また、塩基特異的DNA合成物混合物は前述の
サンガー・クールソン法に従つて、DNAをテン
プレート(鋳型)として、放射性標識が付与され
たデオキシヌクレオシドトリフオスフエートと
DNN合成酵素とを用いて合成することにより得
られる。
さらに、塩基特異的RNA断片物の混合物も上
記と同様の方法により、切断分解物混合物として
または合成物混合物として得ることができる。な
お、DNAはその構成単位としてアデニン、グア
ニン、チミン、シトシンの四種類の塩基からなる
が、一方RNAはアデニン、グアニン、ウラシル、
シトシンの四種類の塩基からなる。
放射性標識は、これらの物質に適当な方法で
32P、14C、35S、3H、125Iなどの放射性同位元素を保
持させることによつて付与される。
試料である放射性標識が付与された塩基特異的
DNA断片物の混合物はゲル状支持媒体など公知
の各種の支持媒体を用いて、電気泳動法、薄層ク
ロマトグラフイー、カラムクロマトグラフイー、
ペーパークロマトグラフイーなど種々の分離展開
方法により支持媒体上に分離展開される。
次に、放射性標識物質が分離展開された支持媒
体について、従来の写真感光材料を用いる放射線
写真法により、あるいは蓄積性蛍光体シートを用
いる放射線像変換方法によりそのオートラジオグ
ラフが得られ、次いで適当な読取り(読出し)系
を介して放射性標識物質のオートラジオグラフに
対応するデジタル信号が得られる。
前者の放射線写真法を利用する場合には、まず
支持媒体とX線フイルム等の写真感光材料とを低
温(−90〜−70℃)で長時間(数十時間)重ね合
わせて放射線フイルムを感光させたのち、現像し
て放射性標識物質のオートラジオグラフを放射線
フイルム上に可視画像化する。次いで、画像読取
装置を用いて放射線フイルム上に可視化されたオ
ートラジオグラフを読み取る。たとえば、放射線
フイルムに光ビームを照射してその透過光または
反射光を光電的に検出することにより、オートラ
ジオグラフは電気信号として得られる。さらに、
この電気信号をA/D変換することにより、オー
トラジオグラフに対応するデジタル信号を得るこ
とができる。
後者の放射線像変換方法を利用する場合には、
まず、支持媒体と蓄積性蛍光体シートとを常温で
短時間(数秒〜数十分間)重ね合わせて蛍光体シ
ートに放射性標識物質から放出される放射線エネ
ルギーを蓄積させることにより、そのオートラジ
オグラフを蛍光体シートに一種の潜像として記録
する。ここで、蓄積性蛍光体シートは、たとえば
プラスチツクフイルムからなる支持体、二価ユー
ロピウム賦活弗化臭化バリウム(BaFBr:Eu2+
等の輝尽性蛍光体からなる蛍光体層、および透明
な保護膜がこの順に積層されたものである。蓄積
性蛍光体シートに含有されている輝尽性蛍光体
は、X線等の放射線が照射されるとその放射線エ
ネルギーを吸収して蓄積し、そののち可視乃至赤
外領域の光で励起すると蓄積していた放射線エネ
ルギーを輝尽光として放出するという特性を有す
る。
次いで、読出装置を用いて蓄積性蛍光体シート
に蓄積記録されたオートラジオグラフを読み出
す。具体的には、たとえば蛍光体シートをレーザ
ー光で走査して放射線エネルギーを輝尽光として
放出させ、この輝尽光を光電的に検出することに
より、放射性標識物質のオートラジオグラフは可
視画像化することなく直接に電気信号として得ら
れる。さらに、この電気信号をA/D変換するこ
とにより、オートラジオグラフに対応するデジタ
ル信号を得ることができる。
上述のオートラジオグラフ測定操作およびオー
トラジオグラフに対応するデジタル信号を得る方
法の詳細については、前記特開昭59−8305号、特
開昭59−126527号、特開昭59−126278号等の各公
報に記載されている。
なお、上記においては、支持媒体上に分離展開
された放射性標識物質のオートラジオグラフに対
応するデジタル信号を得る方法として、従来の放
射線写真法および放射線像変換方法を利用する方
法について述べたが、これらの方法に限定される
ものではなく、それ以外の如何なる方法により得
られたデジタル信号であつても放射性標識物質の
オートラジオグラフと対応関係がある限り、本発
明の信号処理方法を適用することが可能である。
また、上記いずれの方法においてもオートラジ
オグラフの読取り(または読出し)は、放射線フ
イルム(または蓄積性蛍光体シート)の全面に亘
つて行なう必要はなく、画像領域のみについて行
なうことも勿論可能である。
さらに、本発明においては、予め各分離展開列
の位置およびバンドの幅等についての情報を入力
して読取り(読出し)条件を設定しておき、読取
り(読出し)操作においては各バンド上を走査線
が通過するような走査線密度で光ビームによる走
査を行なうことにより、読取(読出)時間を短縮
化して必要な情報を効率良く得ることができる。
なお、本発明においてはオートラジオグラフに対
応するデジタル信号とは、このようにして得られ
たデジタル信号をも包含する。
得られたデジタル信号Dxyは、放射線フイルム
(または蛍光体シート)に固定された座標系で表
わされた座標(x、y)とその座標における信号
のレベルzとからなる。信号のレベルはその座標
における画像濃度、すなわち放射性標識物質の量
を表わしている。従つて、一連のデジタル信号
(すなわち、デジタル画像データ)は放射性標識
物質の二次元的な位置情報を有している。
このようにして得られた支持媒体上に分離展開
された放射性標識物質のオートラジオグラフに対
応するデジタル信号には、以下に述べるような本
発明の方法により信号処理が施されて、目的の核
酸の塩基配列決定が行なわれる。
本発明の信号処理方法の実施の態様を、次の四
種類の放射性標識が付与された塩基特異的DNA
断片物の組合せにより形成された泳動列(分離展
開列)からなる場合について説明する。
(1) グアニン(G)特異的DNA断片物 (2) アデニン(A)特異的DNA断片物 (3) チミン(T)特異的DNA断片物 (4) シトシン(C)特異的DNA断片物 ここで、各塩基特異的DNA断片物は、塩基特
異的に切断分解もしくは合成された、すなわち末
端の塩基を同じくする種々の長さのDNA断片物
からなる。
第1図は、上記四種類の塩基特異的DNA断片
物をそれぞれ四個のスロツトに電気泳動してなる
泳動パターンのオートラジオグラフを示す。第1
図に示すように、泳動パターンは下部領域におい
てはバンドの間隔が疎であるが、上部になるにつ
れてその間隔が密となつている。
このオートラジオグラフに対応するデジタル信
号は、信号処理回路において一旦メモリ(バツフ
アーメモリ、または磁気デイスク等の不揮発性メ
モリ)に記憶される。
まず、各泳動列(レーン)の下部領域において
二つ以上のバンドを連続的に検出し、その序列を
決定する。
たとえば、各レーンの泳動方向に沿つた一定領
域内のデジタル信号を抽出したのち、各レーンに
ついて抽出された信号位置yとその信号のレベル
zとからなる一次元波形を作成する。なお、デジ
タル信号の検出を、前記のように各バンドについ
て走査線がかかるような走査線密度で泳動方向に
走査することにより行なつた場合には、得られた
デジタル信号から直接に各レーンについて一次元
波形を作成することができる。
第2図は、各レーンについて信号の位置yと信
号のレベルzとかならる一次元波形を示す。な
お、第2図において、縦軸の位置(y=yo)は
デジタル画像データ上の基準原点を示す。基準原
点はたとえばスロツトの位置とすることができ
る。
第2図の各一次元波形の右側部分(yが大であ
る領域)において、たとえば信号のレベルの差分
値の符号が反転する(+から−に変化する)点を
求めることにより、信号レベルが極大となる位置
を探し出す。極大値は各一次元波形において少な
くとも二箇所で連続して探し出す必要がある。こ
れにより、泳動パターンについて少なくとも一つ
の基本的なバンド間隔を得ることができる。この
極大値をとる位置をバンドの位置とする。検出す
べきバンドの数は、泳動パターン上の総バンド数
およびパターンの状態などによつても異なるが、
たとえば総バンド数が150〜200の範囲にある場合
には合計で十数個〜数十個程度のバンドを検出す
るのが好ましい。また、バンドは泳動パターンの
最下部で検出するのが好ましい。これらのバンド
を以下のバンド位置予測のための初期値とする。
得られたバンド全部について、泳動位置yが基
準原点から遠い順に通し番号nを付す。泳動パタ
ーンの下部領域においては、第1図から明らかな
ようにバンドの間隔が疎であり、各バンドが充分
に分離しているために、バンドの序列を容易に決
定することができる。
次に、上記初期値から、各バンド間の泳動方向
についての距離、すなわちバンドとバンドの間隔
(ピツチ)と、バンドの番号との相関関係を求め、
この相関関係に基づいて次に検出されるべきバン
ドの位置を予測する。
たとえば、横軸にバンド番号nをとり、縦軸に
泳動ピツチy′をとつたグラフを作成することによ
り、第3図の直線1に示すような回帰直線を得
る。なお、第3図の直線1は、バンド番号nと泳
動ピツチy′とからなる回帰直線を示す。
ここで、たとえば一番目のバンド(n=1)に
対する泳動ピツチy′12は一番目のバンドと二番
目のバンドとの距離(y′12=y1−y2)で表わされ
る。また、回帰直線は 一般式:y′=an+b で表わされる。ここで、aおよびbはそれぞれ定
数である。
通常、泳動パターンの下部領域においては局所
的に、バンド番号と泳動ピツチとが直線関係を有
しており、第3図の直線1に示すような回帰直線
で近似することができる。なお、バンド番号とそ
の泳動ピツチとの相関関係は、上記のような回帰
直線に限定されるものではなく、たとえば適当な
高次曲線で近似して回帰曲線とすることにより一
層高精度に相関関係を決定することもできる。
第3図において、回帰直線をnが大となる方向
に外挿して、既に検出されたバンドのうちの最大
番号を有するバンドと次に検出されるべきバンド
との間隔(y′n、n+1)を求める。従つて、次に検
出されるべきバンドの位置(yn+1)をyn−y'n、
n+1と予測することができる。
あるいは、泳動ピツチの代りに各バンドの泳動
距離を用いても、バンドの泳動距離とバンドの番
号との間には上記と同様の相関関係、すなわち第
3図の直線1に示すような回帰直線が得られる。
この場合には、回帰直線をnが大となる方向に外
挿することにより、次に検出されるべきバンドの
泳動距離を直接に求めることができる。すなわ
ち、次に検出されるべきバンドの位置を予測でき
る。
次いで、この予測位置に基づいて泳動パターン
上で一つ以上のバンドを検出し、続き番号を付
す。
第2図に示す一次元波形1〜4において、予測
位置から一定範囲内(yn+1±α、ただしαは探索
区間)において、信号のレベルが最も大きいレー
ンを探し出し、そのレーン上にバンドが存在する
とみなす。このとき、上記一定範囲内に信号レベ
ルの極大値が見い出されればその極大となる位置
を新たなバンドの位置とする。また、極大値が見
い出されない場合には、予測位置は次のバンドの
位置とする。
すなわち、二つ以上のバンドが分離されずに融
合しているために、一次元波形上で予測位置から
一定範囲内に極大値が見い出されない場合であつ
ても、信号レベルが最も大きいレーン上の予測位
置にバンドが存在すると仮想することができる。
このとき、各スロツトに注入される試料の量が異
なることなどに起因して、レーンごとに信号レベ
ルが相当に異なる場合には予めレーン間で一次元
波形の強度(信号レベル)を信号処理により調整
しておくのが好ましい。
あるいは、ある一定の閾値を予め設定しておく
ことにより、その閾値以上の信号レベルを有する
レーンを探し出し、該レーンにバンドが存在する
とすることもできる。閾値はレーンごとに設定す
ることも可能である。このとき、閾値以上の信号
レベルを有するレーンが二つ以上存在する場合に
は、上記塩基特異的DNA断片物の組合せが排他
的であることから一つのバンドが二つ以上のレー
ンに同時に存在することはないので、それらのレ
ーンを比較して信号レベルが最大のレーンを選び
出さばよい。
次いで、既に検出されているバンドにこの新た
に検出されたバンドを加えて、これらのバンドに
ついて再び泳動ピツチ(または泳動距離)とバン
ドの番号との相関関係(回帰直線または回帰曲
線)を求める。すなわち、上記予測の初期値にn
+1番目のバンドのデータ(y′n、n+1)を加え、
1〜n+1番目のバンドのデータに基づいて相関
関係を求める。
得られた回帰直線または回帰曲線(第3図の曲
線2参照)から、上述と同様にして次に検出され
るべきバンドの位置を予測し、この予測位置に基
づいて泳動パターン上で一つのバンドを新たに検
出する。このようにして、予測位置に基づいて一
つのバンドを検出するたびにピツチ(または泳動
距離)とバンド番号とからなる相関関係を修正
し、次のバンドの位置を予測する操作を繰り返す
ことにより、泳動パターン上に現れるべき全ての
バンドをいずれかのレーン上で検出することがで
きる。
あるいは、予測位置に基づくバンドの検出を一
定数単位で行なうことにより、上記操作をより簡
略化することも可能である。一回の操作で検出さ
れるバンド数は上記初期値として用いられたバン
ド数の半分以下であるのが好ましく、たとえば5
〜10個単位である。このようにして、回帰直線ま
たは回帰曲線を泳動列の区間を区切つて適用する
ことができる。
ただし、上記操作を繰り返すごとに相関関係を
求めるのに用いられるバンドのデータ量は次第に
増加するから、操作を重ねるにつれて、ピツチ
(または泳動距離)とバンド番号との相関関係は
直線ではなく、適当な曲線(多項式あるいは指数
関数等)を最小二乗法などで近似した回帰曲線
(第3図の曲線2)で表わされるようになる。
あるいは、ピツチ(または泳動距離)とバンド
番号との相関関係を修正するに際し、既に検出さ
れているバンドにこの新たに検出されたバンドを
加え、かつその代りにバンド番号の最も若いバン
ドを除外することにより、これらのバンドについ
て相関関係を求めてもよい。この場合には、相関
関係を求めるのに用いられるバンドのデータ量は
常に一定であるから、上記操作を重ねても相関関
係を直線などのほぼ一定の関係式で表わすことが
できる(第4図の直線2参照)。
すなわち、局所的にピツチ(泳動距離)とバン
ドの番号との相関関係が直線的であることから、
上記の繰返し操作全般にわたつて常に簡単な直線
の式で近似することが可能となり、信号処理がよ
り簡略化される。
なお、第4図において、直線1は初期値につい
ての回帰直線であり、直線2は初期値のうち番号
の若いバンドの代りに新たに検出されたバンドを
加えたものについて回帰直線である。
このようにして得られたバンドの検出順序が即
ち、目的とするDNAの塩基配列を意味している。
上記1〜4ののスロツトはそれぞれ、G,A,
T,Cかなる末端塩基についての情報を有するか
ら、各バンドの属するスロツトに対応する塩基で
置換することにより、DNAの塩基配列(例えば
A−G−C−T−A−A−G−…)を得ることが
できる。
なお、本発明において泳動パターンにスマイリ
ング現象が発生している場合には、デジタル信号
の上述の信号処理を施す前に、スマイリングの補
正を行なつてもよい。
スマイリング現象は、支持媒体の中央部のスロ
ツト泳動距離に比べて両端部のスロツトの泳動距
離が短くなる現象であり、泳動過程における放熱
効果(いわゆるエツジ効果)などが原因となつて
生じるものである。
スマイリングの補正は、たとえば、以下のよう
にして行なうことができる。
スマイリング現象の発生している泳動パターン
においては通常、バンド(幅方向に長い帯状であ
る)が、スマイリング効果の程度に応じて泳動方
向に対して直角ではなく傾きを有していることか
ら、まず各レーンについて少なくとも一つのバン
ドの傾きを検出する。傾きはたとえば、デジタル
画像データ上を、各バンドに少なくとも二本の走
査線がかかるように走査してデジタル信号を抽出
したのち、各走査線について一次元波形を作成
し、その極大値の位置を結んで得られる回帰直線
から求めることができる。あるいは、オートラジ
オグラフの読取(読出)過程において予め上記の
ようなデジタル信号を検出しておいてもよい。
次に、スマイリング効果の程度の最も小さな一
つのレーン(基準レーンとする)上の一つのバン
ド(基準バンド)を求め、このバンドの傾きと他
のレーンの最寄りのバンドの傾きとから、基準バ
ンドを当該他のレーンに外挿し、他のレーンにお
ける基準バンドの相対位置を決定する。次いで、
この相対位置と基準レーンの位置とから、各レー
ンについて泳動距離の比率を求める。得られた比
率は各レーンのスマイリング効果の程度を表わし
ており、この比率に基づいて各レーンの泳動距離
(すなわち、レーンについての一次元波形)を一
括して伸縮させる。このようにして、全てのレー
ンについてスマイリングの補正を行なうことがで
きる。
なお、デジタル信号処理によるスマイリング補
正の詳細については、本出願人による特願昭60−
74899号明細書に記載されている。
また、本発明において泳動パターンにオフセツ
ト歪みが発生している場合には、デジタル信号に
上述の信号処理を施す前にオフセツト歪みの補正
を行なつてもよい。
ここで、オフセツト歪みとは、試料の電気泳動
の開始位置または開始時点が各スロツトで異なる
ことによるレーン間相互の全体的な位置ズレを意
味する。オフセツト歪みは、たとえば、ゲル媒体
の上端部に設けられた多数のスロツト(試料の注
入口)の形状(凹みの大きさ)が完全に同一では
なく個々に異なつていたり、試料をゲル媒体に付
着させる際に付着位置が相互にずれたり、試料注
入直前におけるゲル媒体の尿素の洗い出しが不十
分であるために試料のゲル媒体への浸入速度が異
なることなどが原因となつて生じるものである。
オフセツト歪みの補正は、たとえば、以下のよ
うにして行なうことができる。
泳動パターンの下部領域においては第1図に示
したように、一般にバンドの間隔が疎であること
から、まず各レーンについて少なくとも二つのバ
ンドを検出し、下端から順にバンドに通し番号を
付ける。この操作は、上記の融合バンドを分離す
るための信号処理における初期のバンドの検出操
作を利用することができる。
次いで、バンドの番号とその泳動距離との相関
関係(例えば、回帰直線)を得たのち、この相関
関係に基づいてレーン間における泳動距離の差を
求め、レーン間の位置ズレとして各レーンの泳動
位置(すなわち、レーンについての一次元波形)
を全体にずらす。このようにして、全てのレーン
についてオフセツト歪みの補正を一括して行なう
ことができる。
あるいは、オフセツト歪みによる位置ズレはレ
ーン全体を通して必ずしも一様であるとは限らな
いから、一定区間ごとにバンド番号と泳動距離と
の相関関係を求め、この相関関係に基づいて次の
区間の位置ズレを補正する操作を繰り返し行なう
ことも可能である。ただし、相関関係は融合バン
ドが現れない領域で求める必要がある。この場合
に、上記融合バンドの分離を複数単位で区分的に
行なう場合にはオフセツト歪みの補正をかけなが
ら融合バンドの分離を行なうことも可能である。
なお、デジタル信号処理によるオフセツト歪み
の補正の詳細については、本出願人による特願昭
60−85275号および特願昭60−85276号の各明細書
に記載されている。
本発明の方法においては、上記のスマイリング
補正およびオフセツト歪みの補正の両方を行なつ
てもよく、その場合にどちらか先に行なつてもよ
い。
以上に述べた方法により、DNAの片方の鎖状
分子についての塩基配列を決定することができ
る。なお、DNAの塩基配列についての情報は、
上記の表示形態に限られるものではなく、たとえ
ば所望により同時に各バンドの強度z′を放射性標
識物質の相対量として表示することも可能であ
る。さらに、DNAの二本の鎖状分子両方につい
ての塩基配列を表示することもできる。
あるいはまた、DNAの塩基配列情報は、上記
融合バンドの分離についての信号処理がなされた
デジタル信号に基づいて画像として表示すること
もできる。すなわち、検出された各バンドの位置
をオリジナルのオートラジオグラフとともに可視
画像化して表示することができる。この場合に
は、最終的な塩基配列決定は解析者自身がこの表
示画像に基づいて行なうことが可能である。
なお、上記においては、試料である塩基特異的
DNA断片物の混合物として(G,A,T,C)
の排他的組合せを利用した場合について説明した
が、本発明の信号処理方法はこの組合せに限定さ
れるものではなく、例えば(G、G+A、T+
C、C)などの種々の組合せに適用することがで
きる。また同様に、塩基特異的RNA断片物の混
合物(例えば、G、A、U、Cの組合せ)につい
ても本発明の信号処理方法を適用することができ
る。さらに、スマイリング効果の補正は、一組の
核酸の塩基特異的断片物の分離展開列に限定され
るものではなく、支持媒体上に同時に分離展開さ
れた全ての分離展開列について行なうことが可能
である。
このようにして得られた塩基配列情報について
はこのほかにも、たとえば、既に記録保存されて
いる他の核酸の塩基配列と照合するなどの遺伝言
語学的情報処理を行なうことも可能である。
上述の信号処理により決定された核酸の塩基配
列についての情報は、信号処理回路から出力され
たのち、次いで直接的に、もしくは必要により磁
気デイスクや磁気テープなどの記憶保存手段を介
して記録装置に伝送される。
記録装置としては、たとえば、感光材料上をレ
ーザー光等で走査して光学的に記録するもの、
CRT等に表示された記号・数値をビデオ・プリ
ンター等に記録するもの、熱線を用いて感熱記録
材料上に記録するものなど種々の原理に基づいた
記録装置を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、バンドの融合が生じている泳動パタ
ーンの例を示す図である。第2図は、各レーンに
ついて信号の位置yと信号のレベルzとからなる
一次元波形を示す図である。第3図は、全てのレ
ーンについてバンド番号nと泳動ピツチy′との関
係を示す図である。直線1は初期値についての区
分的回帰直線であり、曲線2は回帰曲線である。
第4図は、全てのレーンについてバンド番号nと
泳動ピツチy′との関係を示す図である。直線1お
よび2はそれぞれ、区分的回帰直線である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 放射性標識が付与された塩基特異的DNA断
    片物もしくは塩基特異的RNA断片物の混合物が
    支持媒体上に一次元的方向に分離展開されて形成
    された複数の分離展開列のオートラジオグラフに
    対応するデジタル信号について信号処理を行なう
    ことにより、核酸の塩基配列を決定する方法にお
    いて、 (1) 各分離展開列の下部領域において少なくとも
    二つの連続するバンドを検出し、下端から順に
    バンドに通し番号を付する工程、 (2) 検出されたバンドについて、バンド間の分離
    展開方向についての距離と該バンドの番号との
    相関関係を得、この相関関係から未検出のバン
    ドの分離展開方向についての位置を予測する工
    程、 (3) 予測位置に基づいて、複数の分離展開列上で
    少なくとも一つのバンドを検出し、続き番号を
    付する工程、 (4) 既に検出されているバンドに上記第三工程で
    新たに検出されたバンドを加え、これらのバン
    ドについてバンド間の距離とバンドの番号との
    相関関係を新たに得、そしてこの相関関係から
    未検出のバンドの位置を予測する工程、および (5) 上記第三および第四工程を順次繰り返すこと
    により複数の分離展開列上の全てのバンドを検
    出する工程、 を含むことを特徴とする核酸の塩基配列決定のた
    めの信号処理方法。 2 上記第一工程において、各列の分離展開方向
    に沿つてデジタル信号を抽出したのち、各列にお
    ける抽出信号のレベルが極大となる位置を求める
    ことにより、バンドを検出することを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の核酸の塩基配列決定
    のための信号処理方法。 3 上記第二工程において、バンド間の距離とバ
    ンドの番号との相関関係を回帰直線もしくは回帰
    曲線として得、この回帰直線もしくは回帰曲線を
    外挿することにより未検出のバンドの位置を予測
    することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の核酸の塩基配列決定のための信号処理方法。 4 上記第四工程において、既に検出されている
    バンドに第三工程で新たに検出されたバンドを加
    え、かつ既に検出されているバンドのうち番号の
    小さなバンドを除外し、これらのバンドについて
    バンド間の距離とバンドの番号との相関関係を新
    たに得ることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の核酸の塩基配列決定のための信号処理方
    法。 5 上記第三乃至第五工程において、一つのバン
    ドを検出するごとにバンド間の距離とバンドの番
    号との相関関係を新たに得、そして複数の分離展
    開列上の全てのバンドを一つずつ検出することを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の核酸の塩
    基配列決定のための信号処理方法。 6 上記第三乃至第五工程において、一定数のバ
    ンドを検出するごとにバンド間の距離とバンドの
    番号との相関関係を新たに得、そして複数の分離
    展開列上の全てのバンドを複数単位で検出するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の核酸
    の塩基配列決定のための信号処理方法。 7 上記第一工程の前に、各分離展開列について
    少なくとも一つのバンドの分離展開方向に対する
    傾きを検出したのち、この傾きに基づいて各列の
    分離展開距離の比率を求め、そしてこの比率に基
    づいて各列の分離展開距離を補正することを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の核酸の塩基配
    列決定のための信号処理方法。 8 上記第一工程の前に、各分離展開列の下部領
    域において少なくとも二つのバンドの検出し、下
    端から順にバンドに通し番号を付したのち、各分
    離展開列ごとにバンドの番号とその分離展開距離
    との相関関係を得、そしてこの相関関係から求め
    られた列間の分離展開距離の差に基づいて各列の
    分離展開位置を補正することを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の核酸の塩基配列決定のため
    の信号処理方法。 9 上記塩基特異的DNA断片物の混合物が、 (1) グアニン特異的DNA断片物、 (2) アデニン特異的DNA断片物、 (3) チミン特異的DNA断片物、 (4) シトシン特異的DNA断片物、 の四種類からなり、分離展開列が、これら四種類
    の塩基特異的DNA断片物がそれぞれ支持媒体上
    に分離展開されて形成された四列の分離展開列か
    らなることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の核酸の塩基配列決定のための信号処理方法。 10 上記オートラジオグラフに対応するデジタ
    ル信号が、支持媒体と輝尽性蛍光体を含有する蓄
    積性蛍光体シートとを重ね合わせて、支持媒体上
    の放射性標識物質のオートラジオグラフを該蛍光
    体シートに蓄積記録したのち、該蛍光体シートに
    励起光を照射して該オートラジオグラフを輝尽光
    として光電的に読み出すことにより得られたもの
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の核酸の塩基配列決定のための信号処理方法。 11 上記オートラジオグラフに対応するデジタ
    ル信号が、支持媒体と写真感光材料とを重ね合わ
    せて、支持媒体上の放射性標識物質のオートラジ
    オグラフを該感光材料に感光記録したのち、該感
    光材料上に可視化されたオートラジオグラフを光
    電的に読み取ることにより得られたものであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の核酸
    の塩基配列決定のための信号処理方法。 12 放射性標識が付与された塩基特異的DNA
    断片物もしくは塩基特異的RNA断片物の混合物
    が支持媒体上の一次元的方向に分離展開されて形
    成された複数の分離展開列のオートラジオグラフ
    に対応するデジタル信号について信号処理を行な
    うことにより、核酸の塩基配列を決定する方法に
    おいて、 (1) 各分離展開列の下部領域において少なくとも
    二つの連続するバンドを検出し、下端から順に
    バンドに通し番号を付する工程、 (2) 検出されたバンドについて、バンドの分離展
    開距離と該バンドの番号との相関関係を得、こ
    の相関関係から未検出のバンドの分離展開方向
    についての位置を予測する工程、 (3) 予測位置に基づいて、複数の分離展開列上で
    少なくとも一つのバンドを検出し、続き番号を
    付する工程、 (4) 既に検出されているバンドに上記第三工程で
    新たに検出されたバンドを加え、これらのバン
    ドについてバンドの分離展開距離とバンドの番
    号との相関関係を新たに得、そしてこの相関関
    係から未検出のバンドの位置を予測する工程、
    および (5) 上記第三および第四工程を順次繰り返すこと
    により複数の分離展開列上の全てのバンドを検
    出する工程、 を含むことを特徴とする核酸の塩基配列決定のた
    めの信号処理方法。 13 上記第一工程において、各列の分離展開方
    向に沿つてデジタル信号を抽出したのち、各列に
    おける抽出信号のレベルが極大となる位置を求め
    ることにより、バンドを検出することを特徴とす
    る特許請求の範囲第12項記載の核酸の塩基配列
    決定のための信号処理方法。 14 上記第二工程において、バンドの分離展開
    距離とバンドの番号との相関関係を回帰直線もし
    くは回帰曲線として得、この回帰直線もしくは回
    帰曲線を外挿することにより未検出のバンドの位
    置を予測することを特徴とする特許請求の範囲第
    12項記載の核酸の塩基配列決定のための信号処
    理方法。 15 上記第四工程において、既に検出されてい
    るバンドに第三工程で新たに検出されたバンドを
    加え、かつ既に検出されているバンドのうち番号
    の小さなバンドを除外し、これらのバンドについ
    てバンドの分離展開距離とバンドの番号との相関
    関係を新たに得ることを特徴とする特許請求の範
    囲第12項記載の核酸の塩基配列決定のための信
    号処理方法。 16 上記第三乃至第五工程において、一つのバ
    ンドを検出するごとにバンドの分離展開距離とバ
    ンドの番号との相関関係を新たに得、そして複数
    の分離展開列上の全てのバンドを一つずつ検出す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第12項記載
    の核酸の塩基配列決定のための信号処理方法。 17 上記第三乃至第五工程において、一定数の
    バンドを検出するごとにバンドの分離展開距離と
    バンドの番号との相関関係を新たに得、そして複
    数の分離展開列上の全てのバンドを複数単位で検
    出することを特徴とする特許請求の範囲第12項
    記載の核酸の塩基配列決定のための信号処理方
    法。 18 上記第一工程の前に、各分離展開列につい
    て少なくとも一つのバンドの分離展開方向に対す
    る傾きを検出したのち、この傾きに基づいて各列
    の分離展開距離の比率を求め、そしてこの比率に
    基づいて各列の分離展開距離を補正することを特
    徴とする特許請求の範囲第12項記載の核酸の塩
    基配列決定のための信号処理方法。 19 上記第一工程の前に、各分離展開列の下部
    領域において少なくとも二つのバンドを検出し、
    下端から順にバンドに通し番号を付したのち、各
    分離展開列ごとにバンドの番号とその分離展開距
    離との相関関係を得、そしてこの相関関係から求
    められた列間の分離展開距離の差に基づいて各列
    の分離展開位置を補正することを特徴とする特許
    請求の範囲第12項記載の核酸の塩基配列決定の
    ための信号処理方法。 20 上記塩基特異的DNA断片物の混合物が (1) グアニン特異的DNA断片物、 (2) アデニン特異的DNA断片物、 (3) チミン特異的DNA断片物、 (4) シトシン特異的DNA断片物、 の四種類からなり、分離展開列が、これら四種類
    の塩基特異的DNA断片物がそれぞれ支持媒体上
    に分離展開されて形成された四列の分離展開列か
    らなることを特徴とする特許請求の範囲第12項
    記載の核酸の塩基配列決定のための信号処理方
    法。 21 上記オートラジオグラフに対応するデジタ
    ル信号が、支持媒体と輝尽性蛍光体を含有する蓄
    積性蛍光体シートとを重ね合わせて、支持媒体上
    の放射性標識物質のオートラジオグラフを該蛍光
    体シートに蓄積記録したのち、該蛍光体シートに
    励起光を照射して該オートラジオグラフを輝尽光
    として光電的に読み出すことにより得られたもの
    であることを特徴とする特許請求の範囲第12項
    記載の核酸の塩基配列決定のための信号処理方
    法。 22 上記オートラジオグラフに対応するデジタ
    ル信号が、支持媒体と写真感光材料とを重ね合わ
    せて、支持媒体上の放射性標識物質のオートラジ
    オグラフを該感光材料に感光記録したのち、該感
    光材料上に可視化されたオートラジオグラフを光
    電的に読み取ることにより得られたものであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第12項記載の核
    酸の塩基配列決定のための信号処理方法。
JP60111185A 1985-05-23 1985-05-23 核酸の塩基配列決定のための信号処理方法 Granted JPS61269065A (ja)

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