JPH0457381B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、転動破砕機、特に例えば岩石、石
炭、鉱石等の鉱物を粉砕する転動破砕機に関す
る。公知のこの種の転動破砕機は、垂直中心軸の
回りに回転する摩砕皿を有し、その上を固定軸の
回りに回転する複数の摩砕ロールが転動する。こ
の摩砕ロールは、例えばその上に配置された加圧
枠によつて作成された押圧力のもとにあり、この
加圧枠に摩砕ロールが回転軸のまわりに回転可能
に懸架されており、かつ加圧枠には破砕機基礎に
延びる引張り棒が作用している。

加圧枠又はこれと構成及び作用効果において
ほヾ同様の破砕機部材も破砕機の重量並びに特に
全高を著しく大きくする。

上記の摩砕ロールの懸架方法においては、起り
得べき振り子運動の案内又は限界は摩擦皿上の摩
砕ベツドにより作られる。この根拠から、摩砕ベ
ツトはそれに対応して形作られる。

さらに、３つのロールが種々の実施態様におい
てどの場合にも常に三角形の取付体にロール間の
空間にてこれまた固定軸の回りに回転するように
軸支されている。破砕機は周知である。この場合
はロールの振り子運動は起り得ない。しかし、剛
性的な全配置の結果として、例えば摩砕物中の異
物に起因してロールの位置が変化した場合、少く
とも隣りのロールの姿勢を損うことになる。した
がつて３つのロールから成る装置の場合、ロール
装置全体に影響を及ぼす。これは摩砕過程を全体
として損ない、軸受けや部材に余計な負荷をもた
らすので、これは絶対に回避しなければならない
状態である。

本発明は、上記公知の転動破砕機を更に改良
し、摩砕ロールが摩砕ベツトから自由な案内を有
し、この案内がその移動を制御して摩砕過程の要
件に合うように調整し、しかもロールがこの運動
によつて互いに妨げられずかつ摩砕過程を妨げな
いことを課題とする。さらに、新しいロール案内
方式により破砕機の全容積及び重量の確実な減少
を達成することを課題とする。

本発明は、これらの課題を次のようにして解決
するものである。垂直な中心軸の回りに回転する
摩砕皿と、破砕機基礎に延びる引張棒が作用し、
上記の垂直な中心軸の回りの回転が阻止された加
圧枠と、該加圧枠上の固定軸の回りに回転自在に
軸支され、押圧力の掛つた状態で上記摩砕皿上で
転動する３つの摩砕ロールとを有する転動破砕機
において、上記の加圧枠は、上記の各摩砕ロール
を個別に軸支し、両端に関節結合部を受入れるよ
うに形成された延長部を有する３個のロール枠
と、これらロール枠の延長部間に介在させた関節
結合部とより成り、上記の引張棒は、３本より成
り、その夫々は液圧シリンダを有し、かつ上記ロ
ール枠の接続部近傍に作用するようにすることに
よつて解決するのである。

これによつて、各摩砕ロールは、障害物が発生
した場合にも、隣のロールの運動に影響を及ぼす
ことなく、摩砕皿に従動することが可能となる。

その理由は次のとおりである。

摩砕ロールは障害物を原則的には２方向に、す
なわち、半径方向に横方行へ、又は上方に回避す
ることができる。いずれか１つの摩砕ロールが半
径方向に横に回避した場合、そのロールのロール
枠は自身の軸線の回りに球関節内で回転する。し
たがつて、隣接する２つのロールはこれによつて
影響されない。又、いずれか１つの摩砕ロールが
障害物を上方へ回避した場合は、このロールのロ
ール枠の端部と屈曲自在に連結された隣接するロ
ール枠の端は持上げられるが、その際、そのロー
ル枠はそれが保持する隣の摩擦ロールの軸の回り
に回転して傾斜し、第３の関節点は下降するが、
上記の隣の摩砕ロールは質量慣性に基づきその現
在位置を保持し、影響を受けない。

摩砕ロール装置のロール枠への取付け及び案内
のために、それ自体公知の通常の手段が設けられ
ている。それはロールを完全に加圧枠にそれ自身
で落着かせるので、破砕機を安く軽く作ることが
できる。それにもかゝわらず、摩砕ロール装置は
それに結び付いた不利な相互影響を伴うように固
定されることはない。又、摩砕ロールは摩砕ベツ
ドを通る案内を必要としないので、摩砕ベツトは
必要な場合極めて平坦に作ることができる。

摩砕ロール装置の取付け及び案内のための引張
り棒が摩砕圧の作成のために設けられる場合は、
この引張り棒のロール枠への接続点を関節中心の
下部に設けることが好都合である。それにより、
平坦でない場合に摩砕路に出現する力が、可能な
限り速く摩砕ロールをその正常位置に戻すための
反力を作り出す。

以下、本発明を添附図面に図式的に例示した実
施例の説明中で詳細に説明する。

第１図に篩装置を収容する上方の部分を省略し
て示した破砕機ハウジング１内には、駆動されて
その垂直中心軸の回りに回転する摩砕皿２が配設
されている。摩砕皿２上で、全く同じに形成され
たロール枠４内に軸５の回りに回転自在に軸支さ
れている３つのロール３が転動する。この摩砕ロ
ール枠４は、両端に延長部６，７を有する。延長
部６は、例えば３本の軸５によつて決定される平
面の下方にてその上面８がこの面に位置する。一
方、延長部７は、例えばその下面９がその平面の
上方に位置する。延長部６，７は例えばこれらの
間に配設された球１０を受入れるための受部とし
て形成されている。しかし、関節の高さは摩砕ロ
ールの中心点の上方又は下方にあつても差支えな
い。

これ故、公知の破砕機と対照的に、先ず第１に
ロール上の押圧枠が省略され、それが直接対応す
る破砕機の全高の減少をもたらす。摩砕ロール装
置と必要な圧力発生手段及び案内手段もまた著し
く従来の装置よりも軽くなる。３個の摩砕ロール
（本実施例と異る装置の場合当然ロールの数が異
ることがある）は、完全に互いに独立している。
３つのロール枠は等辺三角形を構成し、その頂点
には球１０を介しかつ球受部として形成された延
長部６と７とができている。それ故に、公知の相
互に固定されたロール装置の場合のように、隣接
ロールの運動に影響を及ぼすことなく、各ロール
は摩砕ロールに及び摩砕ベツト上の障害物により
強いられる高さの変化に順応することが可能とな
る。

３つのロール枠４により形成された加圧枠は、
それ自身任意で公知の方法で破砕機ハウジング内
に取付けられ案内されることが出来る。それで、
液圧シリンダ１３を介して破砕機の基礎１４内に
支持されロール枠により形成される三角形の頂点
に作用する引張り棒１１を設けることができる。
さらに、破砕機ハウジング内にロール枠により形
成された三角形の頂点の範囲に、ロール枠の端面
１６を支えることのできる摺動衝合板１５を設け
ることも可能である。

引張り棒１１は、第４図に示す如く、ロール枠
４の下面９の範囲に第４図において関節点の右又
は左、すなわちロール枠の延設方向に関して関節
点の側方あるいは関節点そのものに作用すること
ができる。

第５，５ａ図に示す如く、接続点１７を摩砕ロ
ール軸５、特に球１０より下方にできる限り深い
位置に設けることにより、摩砕路に回避困難な障
害物が発生した場合、反力を生じ摩砕ロール３を
摩砕路の半径上に安定した姿勢で戻すことができ
摩砕ロールの質量による慣性の効果を助成するこ
とができる。ロール枠のこの構成は、したがつ
て、上述の実施例と相違する。延長部６及び７の
代りに、異つた形状の部分６′及び７′がロール枠
４′に設けられている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の破砕機を示す側面
図、第２図は第１図の２つの隣接するロール間の
関節点の拡大断面図、第３図は摩砕ロール装置の
平面図、第４図はロール枠の側面図、第４ａ図は
その端面図、第５図は摩砕ロール枠の変形実施例
の側面図、第５ａ図はその端面図、である。 ２……摩破皿、３……摩砕ロール、４，４′…
…ロール枠、５……ロール軸、６，７……ロール
枠の延長部、１０……関節結合部、１１……引張
棒、１７……接続点。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 垂直な中心軸の回りに回転する摩砕皿と、破
   砕機基礎に延びる引張棒が作用し、上記の垂直な
   中心軸の回りの回転が阻止された加圧枠と、該加
   圧枠上の固定軸の回りに回転自在に軸支され、押
   圧力の掛つた状態で上記摩砕皿上で転動する３つ
   の摩砕ロールとを有する転動破砕機において、 上記の加圧枠は、上記の各摩砕ロール３を個別
   に軸支し、両端に関節結合部１０を受入れるよう
   に形成された延長部６，７を有する３個のロール
   枠４と、これらロール枠４の延長部６，７間に介
   在させた関節結合部１０とより成り、 上記の引張棒１１は、３本より成り、その夫々
   は液圧シリンダを有し、かつ上記ロール枠の接続
   部近傍に作用することを特徴とする転動破砕機。 ２ 上記引張棒１１の接続点がロール枠の上記延
   長部の該ロール枠延設方向に関し上記関節点１０
   の側方に配置されていることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項に記載の転動破砕機。 ３ 上記の引張棒１１の上記ロール枠４′へ接続
   点１７が関節１０の平面の下方に設けられている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第２
   項に記載の転動破砕機。